JP2002168955A - 放射線検出装置及びその製造方法並びに放射線撮像システム - Google Patents

放射線検出装置及びその製造方法並びに放射線撮像システム

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JP2002168955A
JP2002168955A JP2000367256A JP2000367256A JP2002168955A JP 2002168955 A JP2002168955 A JP 2002168955A JP 2000367256 A JP2000367256 A JP 2000367256A JP 2000367256 A JP2000367256 A JP 2000367256A JP 2002168955 A JP2002168955 A JP 2002168955A
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Satoshi Okada
岡田  聡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換素子の表面側と裏面側に波長変換体
を有する放射線検出装置において、光電変換素子の裏面
の波長変換体から入射してくる光の透過率を向上し、か
つ解像力を低下させない放射線検出装置とその製造方法
を提供する。 【解決手段】 120は基板、121は蛍光体層であ
り、基板120に設けた溝部に埋め込まれている。10
0はMIS型フォトセンサーとTFTからなるセンサー
素子部で、160μmピッチの2次元に配列されてい
る。111は窒化膜等からなる無機の保護層、112
は、ポリイミド等からなる有機の保護層である。113
はポリイミド等からなる絶縁保護層であり、画素ピッチ
の半分の80μm以下、可能ならば20μm以下とする
のが望ましい。130は蛍光体層、131は蛍光体層1
30を保護するための有機高分子膜等よりなる保護層、
132はAl等からなる反射層である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用X線診断シ
ステム、非破壊検査システムに適用して好適な放射線検
出装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、医療機業界のデジタル化が加速し
ており、レントゲン撮影の方式もコンベンショナルなフ
ィルムスクリーン方式からX線デジタルラジオグラフィ
ー方式へのパラダイムシフトが進んでいるが、人体への
被爆量の低減、動画対応などの技術開拓のため、各社と
もその感度を向上させることが大きな課題となってい
る。
【0003】図25は、コンベンショナルなフィルムス
クリーン方式のX線撮影装置の断面図である。2520
と2530は増感紙、2500はフィルムスクリーン
で、図のように表裏2枚の増感紙2520、2530で
フィルムスクリーンを挟み込む形でX線撮影を行うもの
である。2521と2531は蛍光体層、2522と2
532は反射保護層、2523と2533は保護層とな
っている。このX線撮影装置上部から入射したX線が、
2層の蛍光体層2521、2531で吸収され、それぞ
れが可視光を発光することで、フィルムスクリーン25
00を感光させるものである。このようにコンベンショ
ナルなフィルムスクリーン方式では、X線を効率よく捕
らえるために、フィルムスクリーンの表裏に2枚の増感
紙を載置し、感度を向上させる工夫がされている。
【0004】一方、図19は、近年開発されたX線デジ
タルラジオグラフィーに使用する代表的なX線検出装置
の断面図である。図中、1913はガラス基板、190
0はアモルファスシリコンを用いたMIS(metal insul
ator semiconductor)型フォトセンサーとTFT(thin f
ilm transistor)からなる光電変換素子部である。19
11は窒化シリコン等よりなる保護層、1912はポリ
イミド等よりなる保護層、1924は透明な接着剤より
なる接着層、1923は、PET(polyethylene tereph
thalate)等よりなる保護層、1921は、粉末状の蛍光
体よりなる蛍光体層、1922は反射用粉体を練り込ん
だPET等よりなる反射保護層である。これら1921
〜1923で蛍光板1920が構成される。また、ガラ
ス基板1913の裏面には、多重反射防止のための反射
防止層1914を設けている。このような構造だと、蛍
光板を1枚しか用いていないため、フィルムスクリーン
方式に比べ、X線を十分に捕らえているとは言いがたい
ものであった。
【0005】そこで、図20に示すように、フィルムス
クリーンと同じ考え方で光電変換素子の表裏に2枚の蛍
光板2020、2030を用いるX線検出装置が検討さ
れている。図中、2013はガラス基板、2000はア
モルファスシリコンを用いたMIS型フォトセンサーと
TFTからなる光電変換素子部である。素子部の詳細構
造は後述する。2011は窒化シリコン等よりなる保護
層、2012はポリイミド等よりなる保護層、2024
は透明な接着剤よりなる接着層、2023、2033
は、PET等よりなる保護層、2021、2031は、
粉末状の蛍光体よりなる蛍光体層、2022、2032
は反射用粉体を練り込んだPET等よりなる反射保護層
である。これら2021〜2023で蛍光板2020
が、2031〜2033で蛍光板2030が構成され
る。
【0006】図21は、先述のセンサー素子部2000
の構造を詳細に示した断面図である。2050が、アモ
ルファスシリコンを用いたMIS型フォトセンサー部、
2060が同材料を用いたTFT部である。2001及
び2002はクロム等よりなる下電極、2003は窒化
膜等よりなるゲート絶縁膜、2004はアモルファスシ
リコン等よりなる活性層、2005はマイクロクリスタ
ルシリコン等よりなるn型オーミックコンタクト層、2
006はアルミ等よりなる上電極である。
【0007】このX線検出装置上部から入射したX線が
反射保護層2022を透過し、蛍光体層2021で吸収
されるが、吸収されなかったX線はそのまま保護層20
23から保護層2033までの構造物をほとんど吸収さ
れることなく透過し、蛍光体層2031にも吸収され
る。X線を吸収した蛍光体層2021及び2031は可
視光を発光する。発光した光をフォトセンサー部205
0で電気信号に変換し、TFT部2060でスイッチン
グして読み出すことで、入射するX線情報を2次元のデ
ジタル画像に変換するものである。
【0008】これを、等価回路にしたものを、図22に
示す。2201は、活性層2004によって形成される
キャパシター部、2202は、ゲート絶縁膜2003に
よって形成されるキャパシター部であり、この2201
と2202によってMIS型フォトセンサー部が形成さ
れており、2050に対応している。2203はTFT
部で2060に対応している。2204はバイアスライ
ン、2205はバイアス用の電源、2206はシグナル
ライン、2207はアンプ、2208はゲートライン、
2209はシグナル読み出し装置、2210はゲートド
ライブ装置である。この図の中では、蛍光体層は図示し
ていない。
【0009】ここで、簡単に駆動を説明する。最初、バ
イアス用電源2205より一定の電圧を投入し、バイア
スライン2204を通して、2201及び2202のキ
ャパシターをリフレッシュしておく。その後、同じくバ
イアス用電源2205より違う一定電圧を投入した状態
で、X線を放射し、可視光を2201部に当てると、そ
の光に相当する量の電子・ホール対(キャリア)が発生
する。このキャリアをキャパシター2201及び220
2に蓄積した状態でゲートライン2208より一定電圧
を投入すると、TFT2203が導通し、相当の電荷が
シグナルライン2206に流れる。これをアンプ220
7によって増幅し、シグナル読み出し装置2209で信
号処理を行うことによって、信号出力を取り出すことが
できる。図面では、3×3のピクセルで表現したが、実
際は、縦、横方向ともN×M(N,Mは自然数)ピクセ
ルとすることが可能である。
【0010】図23及び図24は、本X線検出装置の製
造方法を示す。図23はガラス2013上に形成したセ
ンサー素子2000と蛍光板2020、2030のカッ
プリング方法を、図24はガラス上にセンサー素子20
00、保護層2011を形成する方法を示している。
【0011】図23に示すように、ガラス2013上に
センサー素子2000及び保護層2011、2012を
形成した後、保護層2012上に接着剤2024を塗布
し、その上に蛍光板2020を置いた状態にしておく。
これをローラー等により端から加圧しながら貼り合せる
ことで、センサー素子と蛍光板をカップリングさせて、
図24(a)を得る。つづいて、ガラス2013裏面に
同様に蛍光板2030を貼り合せて図24(b)を得
る。
【0012】一方、センサー素子側は図24に示すとお
り、ガラス基板2013にスパッタ等の方法でクロム層
等2001及び2002を蒸着し、パターニングを行い
図24(a)を形成する。次に、CVD(chemical vapo
r deposition)等によってゲート絶縁層2003、活性
層2004、オーミックコンタクト層2005を連続し
て蒸着した後、下電極層2001との間を導通するため
のコンタクトホールを形成して図24(b)を得る。
【0013】次に、スパッタ等の方法で、アルミ層20
06を蒸着し、パターニングを行った後、TFTチャネ
ル部のオーミックコンタクト層2005を除去し、素子
間分離をして図24(c)を得る。次にCVD等の方法
によって窒化シリコン2011を蒸着した後、ポリイミ
ド等の保護層2012をスピンコートして図24(d)
を得る。なお、これら一連の断面図には、図22の等価
回路で示したバイアスライン2204、シグナルライン
2206、ゲートライン2208は図示していない。こ
のような形状のセンサーを用いればX線は2枚の蛍光板
2020、2030に吸収されるので、X線の利用効率
が高まることが期待される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した図20から図24のようなX線検出装置を実現し
ようとした場合、新たに設けた蛍光板2030との間で
次のような問題が生じる。
【0015】まず、蛍光板2030からの光を取り込ま
なければならないので、基板はガラスを使用したとして
もセンサー素子(MIS型)の下電極2001の金属層
を光が透過する程度に薄くする必要があり、そうする
と、極端に抵抗が上昇してしまう。たとえば、クロムな
ら、300Å程度以下でないと透過性を示さない。
【0016】さらに、基板として一般的な、たとえば日
本電気ガラス製のOA−10もしくはOA−2ガラスを
用いたとしても、厚みはせいぜい0.7mm、がんばっ
て0.5mmである。センサーピッチが0.16mmだ
とするとこの厚みはピッチの数倍のオーダーになり、も
はやMTF(modulation transfer function)の低下は避
けられない状況となってしまう。
【0017】そこで本発明は、第1にセンサー裏面の蛍
光体から入射してくる光の透過率を向上し、第2に解像
力を低下させない放射線検出装置とその製造方法を提供
することを課題としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、光電変換素子を形成した透明基板の表面
側に第1の波長変換体と、前記透明基板の裏面側に第2
の波長変換体とを有する放射線検出装置において、前記
光電変換素子の基板側電極が、透明導電膜で形成され、
前記透明基板の前記光電変換素子形成部分は、前記光電
変換素子と前記第2の波長変換体との距離が、光電変換
素子配列ピッチの半分以下に形成されている構造とし
た。さらに、この放射線検出装置の製造方法を提供する
ものである。
【0019】上記構造によって、第2の波長変換体と光
電変換素子との間は透明かつ近接距離で構成されること
となる。その結果、裏側の第2の波長変換体から入射す
る光が効率よく光電変換素子に入射することが可能とな
り、発散する光が迷光となってMTFの低下を招くこと
もなく、X線デジタルラジオグラフィーの感度が向上す
ることが可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】まず、本発明の放射線検出装置を
実現するための基板材料の物性としては、以下の条件で
あることが望ましい。 (1)第2の波長変換体の発光ピーク波長の光を50%
以上透過する。 (2)耐熱性は、一般的なアモルファスシリコン形成温
度の耐熱性を持たせるため、熱変形温度が200℃以上
であることが望ましい。 (3)MTFの低下を防止するために、光電変換素子と
第2の波長変換体との距離を画素ピッチの半分以下とす
る。つまり、基板の相当する部分を画素ピッチの半分以
下の厚みにする。 (4)材料として、ガラス、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ジビニルシロキサンビスベンゾシクロブテン(B
CB)系樹脂(ダウ・ケミカル製Cycloten
e)、メチルシルセスキオキサン系樹脂(日本合成ゴム
製LKDシリーズ)、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルイミド、芳香族ポリエステルがあげられ、この中か
ら、複数選ばれてもかまわない。
【0021】また、透明導電膜の物性としては、以下で
ある。 (1)波長変換体の発光ピーク波長の光を50%以上透
過する。 (2)材料として、ITO(indium tin oxide)、Zn
O、SnO、CdSnO 、Inがあげられ
る。
【0022】次に、本発明の各実施の形態について図面
を参照して説明する。
【0023】[実施の形態1]:図1は好適な実施の形
態であるX線検出装置を示したものである。120は基
板、121は、GdS:Tb等の粉体よりなる蛍
光体(波長変換体)層であり、基板120に設けた溝部
に埋め込まれている。123はアルミ(Al)等よりな
る反射層である。なお、蛍光体層121は、センサー素
子の分光感度特性に合うものを選択する必要があり、C
aWO、ZnS系や希土類付活剤系のLaS:
Tb、LaOBr:(Tb、Tm)、BaSO :E
u、BaFCl:Eu、BaFBr:Eu、Y
S:Tb、またはアルカリハライド系のCsI:T
l、CsI:Na、NaI:Tl等を用いても構わな
い。
【0024】基板120は、溝が掘れる材料を選択する
必要があり、好適には、感光性ガラス、クリスタルシリ
コン等のように垂直に溝加工し易い材料の方がよい。1
13はポリイミド等からなる絶縁保護層、100は後述
するMIS型フォトセンサーとTFTからなるセンサー
素子部で、160μmピッチの2次元に配列されてい
る。111は窒化膜等からなる無機の保護層、112
は、ポリイミド等からなる有機の保護層である。なお、
113は、埋め込んだ蛍光体を保護し、蛍光体からの光
を透過し、その上部に形成するセンサー素子の下地とし
ても機能する必要があることから、透光性、耐熱性、平
坦性及び耐湿性を兼ね備えた材料がより好適で、ポリイ
ミド以外にもジビニルシロキサンビスベンゾシクロブテ
ン(ダウ・ケミカル製のCyclotene)やメチル
シルセスキオキサン系樹脂(日本合成ゴム製LKDシリ
ーズ)、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、
芳香族ポリエステル等を用いてもよいし、これらの樹脂
を積層してもかまわない。但し、下部の蛍光体層121
からの可視光を効率よくセンサー部150に入射させる
必要があるので、できる限り薄くする必要があり、画素
ピッチの半分の80μm以下、可能ならば20μm以下
とするのが望ましい。
【0025】130はCsI:Tl等からなる蛍光体
層、131は蛍光体層130を保護するための耐湿性を
有した有機高分子膜等よりなる保護層、132は、Al
等からなる反射層である。蛍光体層130は、センサー
素子の分光感度特性に合うものを選択する必要があり、
蛍光体層121で述べたものと同様の材料の中から選択
しても構わない。なお、本X線センサーを電気的に駆動
するための外部回路及び、接続手段は図示していない。
【0026】図2は、図1に示すセンサー素子部100
のより詳細な断面である。150が、アモルファスシリ
コンを用いたMIS型フォトセンサー部、160が同材
料を用いたTFT部である。101は、ITOなど透明
性の導電材料よりなるMISセンサー下地電極で膜厚は
通常1μm以下である。102はクロム等よりなるTF
Tゲート電極、103は窒化膜等よりなるゲート絶縁
膜、104はアモルファスシリコン等よりなる活性層、
105はマイクロクリスタルシリコン等よりなるn型オ
ーミックコンタクト層、106はアルミ等よりなる上電
極である。101の透明導電材料は、ITO以外に、Z
nO、SnO、CdSnOなどの透明導電膜を使用
しても構わない。他に示したものは、図1と重複するも
のである。
【0027】X線検出装置上部から入射したX線が反射
層132及び保護層131を透過し、蛍光体層130で
一部吸収され、蛍光体層130が可視光を発光する。可
視光は保護層112、111及び、オーミックコンタク
ト層105を透過し、MISセンサー150の活性層1
04に吸収される。一方、蛍光体層130で吸収されな
かったX線は、センサー素子部100、保護層113を
透過し、(わずかに吸収されるが、それは、0.1%以
下なので無視できる)下部の蛍光体層121に入射、吸
収される。ここでも蛍光体層121によって可視光が発
光されるが、この可視光も、保護層113、MISセン
サー下地電極101、及び絶縁膜103を透過し、MI
Sセンサーの活性層104に入射、吸収される。このよ
うに、MISセンサー150の活性層104には、上部
及び下部の蛍光体層130及び121からの可視光が入
射してくることになる。なお、反射層132及び123
は、それぞれ、蛍光体層130及び121で発光した可
視光をMISセンサーに無駄なく、供給するための反射
層として機能する。可視光を吸収したMISセンサー内
では、電子とホールのペアーが生成されるので、これを
後述する方法によって電気信号として取り出し、2次元
画像に変換するものである。
【0028】このように、本構造を採用することによっ
て、蛍光体層121から発生した光は、20μm以下に
管理された絶縁保護層113と、1μm以下の透明導電
膜101及び絶縁層103を透過するのみでセンサー活
性層104に到達できるため、吸収が少なく、ボケも生
じない。ちなみに、この透過距離はセンサーピッチ16
0μmの半分以下である。
【0029】等価回路を図3に示す。301は、活性層
104によって形成されるキャパシター部、302は、
ゲート絶縁膜103によって形成されるキャパシター部
であり、この301と302によってMIS型フォトセ
ンサー部が形成されており、150に対応している。3
03はTFT部で160に対応している。304はバイ
アスライン、305はバイアス用の電源、306はシグ
ナルライン、307はアンプ、308はゲートライン、
309はシグナル読み出し装置、310はゲートドライ
ブ装置である。この図の中では、蛍光体層は図示してい
ない。
【0030】ここで、簡単に駆動を説明する。最初、バ
イアス用電源305より一定の電圧を投入し、バイアス
ライン304を通して、301及び302のキャパシタ
ーをリフレッシュしておく。その後、同じくバイアス用
電源305より違う電圧に切り替えた状態で、X線を放
射し、蛍光体からの可視光を301部に当てると、その
光に相当する量の電子・ホール対(キャリア)が発生す
る。このキャリアをキャパシター301及び302に蓄
積した状態でゲートライン308より一定電圧を投入す
ると、TFT303が導通し、相当の電荷がシグナルラ
イン306に流れる。これをアンプ307によって増幅
し、シグナル読み出し装置309で信号処理を行うこと
によって、信号出力を取り出すことができる。図面で
は、便宜上3×3のピクセルで表現したが、実際は、
縦、横方向ともN×Mピクセルとすることが可能であ
る。この読み取り方法は、従来例で示したものと全く同
じである。
【0031】本X線検出装置の製造方法を図4及び図5
に示す。図4はガラス上に形成したセンサー素子100
と蛍光体層130及び121のカップリング方法を、図
5は保護層113上にセンサー素子100、保護層11
1、112を形成する方法を示している。
【0032】図4に示すように、まず、画素ピッチと同
ピッチになるように感光性ガラス120を露光しエッチ
ング除去して溝部を形成した後、スパッタ等の方法で溝
の中にAl等の薄膜123を蒸着し、図4(a)を得
る。この時Alは溝部以外に蒸着されても問題無い。ま
た、感光性ガラスの代わりにクリスタルシリコンを用い
る場合は、レジストを塗布した状態で露光、現像、ドラ
イエッチング加工を行い、最後にレジストを除去してA
l等を蒸着する必要がある。感光性ポリイミドを用いる
場合は、一度、感光性ポリイミドと密着性の悪い基板に
感光性ポリイミドを厚く塗布した状態で露光、エッチン
グを行い、Al等を蒸着した後、ポリイミドと基板を引
き剥がして形成する。次に、溝の中にGdS:T
b等の蛍光体粉末121を充填した後、上部全体にポリ
イミド等113を塗布、キュアして図4(b)を得る。
この時、ポリイミド上部表面が滑らかになるように粘度
の低い状態で塗布するとよい。ただし、スピンコーター
の回転数を上げすぎるとポリイミド膜が薄くなりすぎて
しまい、下地の蛍光体層のモフォロジーを拾い、平坦性
が失われてしまうので、粘度と回転数を最適化する必要
がある。
【0033】続いて、後述する方法で、センサー素子1
00をポリイミド113上に形成、窒化膜等の保護層1
11をCVD等の方法により形成し、電極取り出し部を
パターニングしエッチング除去した後にポリイミド等の
保護膜層112をスピンコートによって塗布、キュア
し、図4(c)を得る。続いて、CsI:Tl等の蛍光
体層130を真空蒸着によりポリイミド等の保護層の上
に形成し、図4(d)を得る。最後に蛍光体層130の
回りを有機高分子等からなる保護層131で覆い、保護
層上に真空蒸着等でAlなどからなる反射層132を蒸
着、電極取り出し部を除去して図4(e)の本実施の形
態のX線検出装置を得る。
【0034】図5に従ってセンサー素子100の形成方
法を述べる。まず、図4(b)の状態の基板にスパッタ
等の方法によりクロムなどの電極102を形成し、フォ
トリソ工程によってパターニングを行い、図5(a)の
ように、TFTゲート電極部を得る。続いて、スパッタ
等の方法によってITO等の透明導電膜101を形成
し、フォトリソ工程によってパターニングを行い、図5
(b)のように、MISセンサー用電極部を得る。従来
例では、この101と102に相当する電極は、同じク
ロム等からなる薄膜を一度のフォトリソ工程によって形
成したが、本実施の形態では、センサー下側からも光を
取り入れなければならないので、センサー下電極は積極
的に透明導電膜にする必要がある。102は図示してい
ないが配線を兼ねている。この部分を透明導電膜で形成
しても構わないが、大面積のセンサーになると配線抵抗
の上昇から、ノイズの上昇をまねくので、この部分はで
きれば低抵抗な金属薄膜が望ましい。ITOの代わりに
ZnO、SnO、CdSnO、In等をそれ
ぞれの物性に合わせてスパッタ、イオンプレーティン
グ、真空蒸着、スプレー、CVD、ディップコートなど
の方法によって形成しても構わない。
【0035】続いて、CVD等の方法により、窒化膜な
どからなる絶縁膜103、アモルファスシリコン等から
なる活性層104、リンをドープしたマイクロクリスタ
ルのオーミックコンタクト層105を連続的に蒸着し、
必要な部分にコンタクトホールをフォトリソ工程とエッ
チング工程によって形成して図5(c)を得る。その
後、スパッタ等の方法によりAl等からなる電極106
を形成し、フォトリソ工程によってパターニングを行
い、TFTチャネル部のオーミックコンタクト層をエッ
チング除去し、素子間を分離して図5(d)を得る。最
後にCVD等の方法により、窒化膜等からなる保護層1
11を形成、フォトリソ工程で電極取り出し部をエッチ
ング除去した後、ポリイミド等をスピンコートによって
塗布、キュアして図5(e)を得る。なお、これら一連
の断面図には、図5の等価回路で示したバイアスライン
504、シグナルライン506、ゲートライン508は
図示していない。
【0036】[実施の形態2]:図6に好適な実施の形
態であるX線検出装置を示す。これは、実施の形態1に
示した基板120を反転した構造のものである。620
は透明な基板、621は、GdS:Tb等の粉体
よりなる蛍光体層であり、基板620に設けた溝部に埋
め込まれている。622はAl等よりなる反射層であ
る。なお、蛍光体層621は、実施の形態1と同様、セ
ンサー素子の分光感度特性に合うものを選択する必要が
ある。基板620は、透明で、溝を掘ることが可能なも
のである必要があり、好適には、感光性ガラス、感光性
ポリイミド等のようなものがよい。また、溝の底とセン
サー素子600との間は、解像度の低下を招かないよう
できるだけ薄くする必要があり、好適には、画素ピッチ
の半分以下の厚みがよい。623はポリイミド等からな
る絶縁保護層、600は実施の形態1で示したセンサー
素子部、611、612、630、631、632は、
実施の形態1で示した図1の下2桁番号の同じ各構成部
分に対応している。ここでも蛍光体層630は、センサ
ー素子の分光感度特性に合うものを選ぶ必要がある。な
お、本X線検出装置を電気的に駆動するための外部回路
及び、接続手段は図示していない。センサー素子600
は、実施の形態1で示した100と全く同じ構造で、更
に、等価回路も実施の形態1と何ら変わりないので、こ
こでの説明は割愛する。
【0037】実施の形態1と同様、X線検出装置上部か
ら入射したX線の内、蛍光体層630で吸収されなかっ
た残りが蛍光体層621に入射、可視光を発光し、その
可視光が溝の底の薄い透明なガラス部分620を透過し
センサーに入射する。このことから、本実施の形態にお
いてもこれまで無駄にしていたX線画像情報を、有効に
利用することで、感度を向上させることが可能になっ
た。ちなみに、基板620の素子エリア部分の厚みは画
素ピッチの半分以下である。
【0038】図7は、本実施の形態の製造方法を示して
いる。実施の形態1と同様、感光性ガラス等に溝を形成
するが、この時、溝の底と表面(図面の上部)との間を
薄くしなければならないので、露光条件とエッチング条
件を厳しく管理する必要がある。このことで図7(a)
を得る。続いて実施の形態1と同様、620の溝に蛍光
体を埋め込んだ後、上部からAl等の反射層622を蒸
着してその上をポリイミド等の保護層623をスピンコ
ートで塗布、キュアして図7(b)を得る。この後、図
7(c)から図7(e)までは、実施の形態1の図4
(c)から図4(e)と同様である。
【0039】この構造にする理由は、実施の形態1の構
造では、保護層113の平坦性を悪くすると、素子の性
能を低下させてしまうが、本実施の形態の構造とするこ
とによって、素子を基板620の滑らかな表面で形成す
ることができるので性能の低下を招く恐れが軽減される
からである。
【0040】[実施の形態3]:図8に好適な実施の形
態であるX線検出装置を示す。これは、実施の形態2に
示した基板620の構造を改良し、更に、上部の蛍光体
層を貼り合わせによって形成した構造のものである。8
20は基板、821は、Gd S:Tb等の粉体よ
りなる蛍光体層、822はAl等よりなる反射層、82
3はポリイミド等からなる保護層、824もポリイミド
等からなる保護層である。つまり、基板820には、溝
ではなく、完全に貫通孔が開けてあり、その中に蛍光体
層821を埋め込んだ状態で両端を823及び824か
らなるポリイミドでふさいだ構造のものである。なお、
蛍光体層821は、実施の形態1と同様、センサー素子
の分光感度特性に合うものを選択する必要がある。この
ような構造にすれば、基板820の露光、エッチング条
件が緩和され、製作しやすくなる。また、824には、
ポリイミド以外に、ジビニルシロキサンビスベンゾシク
ロブテン(ダウ・ケミカル製のCyclotene)や
メチルシルセスキオキサン系樹脂(日本合成ゴム製LK
Dシリーズ)、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイ
ミド、芳香族ポリエステル等を用いてもよいし、これら
の樹脂を積層してもかまわない。
【0041】800は実施の形態1で示したものと同じ
構造のセンサー素子部、811、812も、実施の形態
1で示した図1の下2桁番号の同じ各構成部分に対応し
ている。831はGdS:Tb等からなる蛍光体
層、832は反射用粉末を練り込んだPET等からなる
保護層、833はPET等からなる保護層、834は透
明な接着層である。これら831〜833のものを蛍光
板830と表現する。ここでも蛍光体層831は、セン
サー素子の分光感度特性に合うものを選ぶ必要がある。
なお、本X線検出装置を電気的に駆動するための外部回
路及び、接続手段は図示していない。センサー素子80
0は、実施の形態1で示した100と全く同じ構造で、
更に、等価回路も実施の形態1と何ら変わりないので、
実施の形態2と同様、ここでの説明は割愛する。
【0042】実施の形態1と同様、X線検出装置上部か
ら入射したX線の内、蛍光体層831で吸収されなかっ
た残りが蛍光体層821に入射、可視光を発光し、その
可視光が保護層824を透過しセンサーに入射する。こ
のことから、本実施の形態においてもこれまで無駄にし
ていたX線画像情報を、有効に利用することで、感度を
向上させることが可能になった。ちなみに、保護層82
4の厚みもセンサー画素ピッチの半分以下である。
【0043】図9は、本実施の形態の製造方法を示して
いる。最初に感光性ガラス等の基板820にポリイミド
等の保護層824をスピンコートによって塗布、キュア
して固め、図9(a)を得る。そして、保護層824の
反対側から露光、エッチングして保護層824まで孔を
貫通させ、図9(b)のような溝形状を得る。ポリイミ
ドは平坦なガラスの表面にスピンコートするので、薄く
平坦にすることがより可能となり、厚みを数μmに管理
することができる。
【0044】続いて、実施の形態2と同様、蛍光体82
1を前記の溝に埋め込み、上部から(図面下部)Al等
の反射層822を蒸着してその上を(図面下部)ポリイ
ミド等の保護層823をスピンコートで塗布、キュアし
て図9(c)を得る。続いて、素子800と保護層81
1、812を実施の形態1と同様に形成し、図9(d)
を得る。続いて、従来例と同様、蛍光板830を保護層
812の上部に、接着層834を介して貼り合わせ、図
9(e)を完成させる。
【0045】この構造にする理由は、実施の形態2で、
感光性ガラスの露光、エッチング条件が厳し過ぎ、歩留
まりが低迷した場合、素子表面の平坦性を確保した上
で、歩留まりを向上させることができる構造を提供する
ことができるからである。
【0046】[実施の形態4]:図10は好適な実施の
形態であるX線検出装置を示したものである。本実施の
形態は、透明な耐熱性有機樹脂による透明薄板表面に光
電変換素子を形成した光電変換素子パネルを用いる。1
024はポリイミド等よりなる保護層兼基板、1023
はBCB等からなる保護層兼基板、1030及び104
0は、CsI:Tl等よりなる蛍光体層、1031及び
1041は耐湿性の高い有機樹脂よりなる保護層、10
32及び1042はAl等よりなる反射層である。10
00は後述するPIN型フォトダイオードよりなるセン
サーとTFTからなるセンサー素子部、1021は窒化
膜等よりなる無機の保護層、1022はポリイミド等よ
りなる有機の保護層である。なお、蛍光体層1030及
び1040は、センサー素子の分光感度特性に合うも
の、例えばCaWO4、ZnS系や希土類付活剤系のL
S:Tb、LaOBr:(Tb、Tm)、Ba
SO :Eu、BaFCl:Eu、BaFBr:Eu、
S:Tb、またはアルカリハライド系のCs
I:Tl、CsI:Na、NaI:Tl等を用いても構
わないが、保護層1024もしくは1022に直接形成
できる必要がある。なお、保護層兼基板1023及び/
もしくは1024は、蛍光体からの光を透過し、その上
部に形成するセンサー素子の下地としても機能する必要
があることから、透光性、耐熱性、平坦性及び耐湿性を
兼ね備えた材料がより好ましく、他にジビニルシロキサ
ンビスベンゾシクロブテン(ダウ・ケミカル製のCyc
lotene)やメチルシルセスキオキサン系樹脂(日
本合成ゴム製LKDシリーズ)、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等を用い
てもよいし、これらの樹脂を積層してもかまわない。但
し、下部の蛍光体層1030からの可視光を効率よくセ
ンサー素子部1000に入射させる必要があるのででき
る限り薄くし、センサーピッチの半分以下の厚みにする
必要がある。なお、本X線検出装置を電気的に駆動する
ための外部回路及び、接続手段は図示していない。
【0047】図11は、図10のセンサー素子部100
0のより詳細な断面である。1050が、アモルファス
シリコンを用いたPIN型フォトダイオードセンサー
部、1060がTFT部である。1001は、ITOな
ど透明性の導電材料よりなるフォトダイオードセンサー
下地電極、1002はクロム等よりなるTFTゲート電
極、1003は窒化膜等よりなるゲート絶縁膜、100
4はアモルファスシリコン等よりなるTFT活性層、1
005はマイクロクリスタルシリコン等よりなるn型オ
ーミックコンタクト層、1006はアルミ等よりなるT
FTソース電極である。1008はボロンをドープした
P型アモルファスシリコン層、1009はアモルファス
シリコン等よりなる活性層、1010はリンをドープし
たn型アモルファスシリコン層、1011は、Al等よ
りなるバイアス電極層である。1001の透明導電材料
は、ITO以外に、ZnO、SnO、CdSnO
どの透明導電膜を使用しても構わない。他に示したもの
は、図10と重複するものである。
【0048】実施の形態1と同様、X線検出装置上部か
ら入射したX線の内、蛍光体層1040で吸収されなか
った残りが蛍光体層1030に入射、可視光を発光し、
その可視光が保護層兼基板1024及び1023、そし
て下地透明電極1001を透過しPIN型フォトダイオ
ードセンサーに入射する。このようにPIN型フォトダ
イオードセンサーを用いた場合でも、透明電極1001
を用いることによって下部からの光を入射させることが
可能になったため、実施の形態1〜3に示したMIS型
センサー同様、本実施の形態においてもこれまで無駄に
していたX線画像情報を、有効に利用することで、感度
を向上させることと鉛板の削減が可能になった。更に、
下からの光は、薄い絶縁保護層1024及び1023を
透過するのみでセンサー1050に到達できるため、吸
収が少なく、ボケも生じない。ちなみに、この透過距離
はセンサーピッチ160μmの半分以下である。
【0049】可視光を吸収したPIN型フォトダイオー
ドセンサー内では、電子とホールのペアーが生成される
ので、これを後述する方法によって電気信号として取り
出し、2次元画像に変換するものである。
【0050】等価回路を図12に示す。1201は、P
IN型フォトダイオード部、1202は同時に形成され
るキャパシター部である。1203はTFT部である。
1204はバイアスライン、1205はバイアス用の電
源、1206はシグナルライン、1207はアンプ、1
208はゲートライン、1209はシグナル読み出し装
置、1210はゲートドライブ装置である。この図の中
では、蛍光体層は図示していない。
【0051】ここで、簡単に駆動を説明する。バイアス
用電源1205より一定の逆バイアス電圧を投入し、バ
イアスライン1204を通して、フォトダイオード12
01に逆バイアスを投入しておく。その状態で、X線を
放射し、蛍光体からの可視光をフォトダイオード120
1部に当てると、その光に相当する量の電子・ホール対
(キャリア)が発生する。このキャリアは同時にキャパ
シター1202に蓄積される。この状態からゲートライ
ン1208よりプラス電圧を投入すると、TFT120
3が導通し、相当の電荷がシグナルライン1206に流
れる。これをアンプ1207によって増幅し、シグナル
読み出し装置1209で信号処理を行うことによって、
信号出力を取り出すことができる。図面では、便宜上3
×3のピクセルで表現したが、実際は、縦、横方向とも
N×Mピクセルとすることが可能である。
【0052】本X線検出装置の製造方法を図13及び図
14,15に示す。図13はセンサー素子1000形成
前の保護層兼基板の形成方法とセンサー素子と蛍光体層
1030及び1040のカップリング方法を、図14,
15は保護層兼基板1023上にセンサー素子100
0、保護層1021、1022を形成する方法を示して
いる。
【0053】図13に示すように、まず、感光性ガラス
等からなる基板1025に、ポリイミド等よりなる保護
層兼基板1024をスピンコートにより塗布、キュアし
て硬化させ、ついでBCB等よりなる保護層兼基板10
23を同じくスピンコートにより塗布、キュアし、図1
3(a)を得る。また、基板1025には、クリスタル
シリコンや、感光性ポリイミド等の樹脂を用いることも
可能である。感光性ポリイミドを用いる場合は、一度、
感光性ポリイミドを密着性の悪い基板に厚く塗布してキ
ュアした後、基板と引き剥がして、これ(感光性ポリイ
ミドの方)を基板1025とする。
【0054】続いて、後述する方法で、センサー素子1
000を保護層兼基板1023上に形成、窒化膜等の保
護層1021をCVD等の方法により形成し、電極取り
出し部をパターニングしエッチング除去した後にポリイ
ミド等の保護膜層1022をスピンコートによって塗
布、キュアし、図13(b)を得る。続いて、感光性ガ
ラスよりなる基板1025を全面露光、エッチングし、
基板1025を全て取り除いて光電変換素子パネルと
し、図13(c)を得る。これは、感光性ガラスがポジ
型の場合で、ネガ型の場合は、未露光状態でエッチング
を行う。基板1025にクリスタルシリコンを用いた場
合は、これをドライエッチングによって除去するのが好
ましい。
【0055】続いて、CsI:Tl等の蛍光体層103
0及び1040を真空蒸着によりそれぞれ1024及び
1022の上に形成し、図13(d)を得る。CsI:
Tlの蒸着は、表裏同時でもよいし、別々でも構わな
い。最後に蛍光体層1030及び1040の回りに有機
高分子等からなる保護層1031及び1041で覆い、
保護層上に真空蒸着等によりAlなどからなる反射層1
032及び1042を蒸着、電極取り出し部を除去して
図13(e)の本実施の形態のX線検出装置を得る。保
護層1031及び1041は同時に形成しても構わない
し、別々に形成しても構わない。反射層1032及び1
042も同様である。
【0056】図14,15に従ってセンサー素子100
0の形成方法を述べる。まず、図13(a)の状態の保
護層兼基板1023上にスパッタ等の方法によりクロム
などの電極1002を形成し、フォトリソ工程によって
パターニングを行い、図14(a)のようにTFTゲー
ト電極を得る。続いて、CVD等の方法により、窒化膜
などからなる絶縁膜1003、アモルファスシリコン等
からなる活性層1004、リンをドープしたマイクロク
リスタルのオーミックコンタクト層1005を連続的に
蒸着し、図14(b)を得る。
【0057】続いて、スパッタ等の方法によりAl等か
らなる電極1006を形成し、フォトリソ工程によって
パターニングを行い、素子間を分離して図14(c)を
得る。続いて、スパッタ等の方法によってITO等の透
明導電膜1001を形成し、フォトリソ工程によってパ
ターニングを行い、TFTチャネル部のオーミックコン
タクト層1005をエッチング除去し、図14(d)を
得る。本来は、この1001と1006に相当する電極
は、同じ材料を一度のフォトリソ工程によって形成して
も構わないが、本実施の形態では、センサー下側からも
光を取り入れなければならないので、少なくともセンサ
ー下電極1001は透明導電膜にする必要があるからで
ある。また、1006は図示してはいないが配線を兼ね
ておりこの部分を透明導電膜で形成しても構わないが、
大面積のセンサーになると配線抵抗の上昇から、ノイズ
の上昇をまねくので、この部分はできれば低抵抗な金属
薄膜が望ましい。透明電極としてITOの代わりにZn
O、SnO2、CdSnO4などの透明導電膜を使用して
も構わない。
【0058】次に、CVD等の方法により、窒化膜等か
らなる保護層1007を形成、フォトリソ工程でエッチ
ング除去して、図14(e)を得る。そして、再びCV
D等の方法により、ボロンをドープしたp型アモルファ
スシリコン層1008、ノンドープのアモルファスシリ
コン層1009、リンをドープしたn型アモルファスシ
リコン層1010を連続成膜し、図15(f)を得る。
続いて、スパッタ等の方法によりAl等の電極1011
を堆積し、フォトリソ工程でパターニングし、図15
(g)を得る。最後にCVD等の方法により窒化膜等の
保護層1021を形成し、ポリイミド等の保護層102
2をスピンコートによって塗布、キュアして図15
(h)を得る。なお、これら一連の断面図には、図14
の等価回路で示したシグナルライン1406、ゲートラ
イン1408は図示していない。
【0059】この構造にするメリットは、センサー素子
裏側に載置する蛍光体層構造の自由度を挙げられること
である。
【0060】[実施の形態5]:図16に好適な実施の
形態であるX線検出装置を示す。これは、実施の形態4
に示した蛍光体層1030及び1040を直接蒸着では
なく、貼り合わせによって形成した構造のものである。
1600、1621、1622、1623、1624
は、実施の形態4で示した図10の下2桁番号の同じ各
構成部分に対応している。1641及び1631はCs
I:Tl等からなる蛍光体層、1642及び1632は
Al等からなる反射層、1643及び1633は、アモ
ルファスカーボン等からなる基板、1644及び163
4は耐湿性の高い透明な高分子樹脂よりなる保護層、1
645及び1635は透明な接着剤からなる接着層であ
る。これら1641〜1644、及び1631〜163
4によって蛍光板1640及び1630が形成される。
なお、蛍光体層1641及び1631は、実施の形態1
と同様、センサー素子の分光感度特性に合うものを選択
する必要がある。更に、1640と1630は、同じ構
造のものを使用することも可能であるし、Gd
等の粉末蛍光体を塗布した蛍光板等を用いても構わな
い。このような構造にすれば、実施の形態4で示した蛍
光体層1040及び1030形成時の歩留まりのリスク
を軽減し、高い歩留まりを確保することが期待できる。
なお、本X線検出装置を電気的に駆動するための外部回
路及び、接続手段は図示していない。センサー素子16
00は、実施の形態4で示した1000と全く同じ構造
で、更に、等価回路も実施の形態4と何ら変わりないの
で、ここでの説明は割愛する。
【0061】実施の形態4と同様、X線検出装置上部か
ら入射したX線の内、蛍光体層1641で吸収されなか
った残りが蛍光体層1631に入射、可視光を発光し、
その可視光が保護層1634、接着層1635、保護層
兼基板1624及び1623を透過しフォトダイオード
センサーに入射する。このことから、本実施の形態にお
いてもこれまで無駄にしていたX線画像情報を、有効に
利用することで、感度を向上させることが可能になっ
た。ちなみに、保護層1634、接着層1635、保護
層兼基板1624及び1623全体の厚みはセンサー画
素ピッチの半分以下である。
【0062】図17は、本実施の形態の製造方法を示し
ている。図17(a)から図17(c)までは、実施の
形態4と同じであるので、説明は割愛する。図17
(c)の状態から蛍光板1640を、接着層1645を
介して貼り合わせ、図17(d)を得る。最後に、蛍光
板1630を、接着層1635を介して貼り合わせ、図
17(e)を完成させる。
【0063】この構造にするメリットは、実施の形態4
よりも更に歩留まりを確保し易い構造を提供できること
である。
【0064】次に、本発明による放射線検出装置の実装
例及びそれを用いたX線検出システムについて説明す
る。
【0065】図18は、本発明による放射線検出装置の
X線診断システムへの適用例を示したものである。
【0066】X線チューブ6050で発生したX線60
60は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透
過し、放射線検出装置(イメージセンサ)6040に入
射する。この入射したX線には被験者6061の体内部
の情報が含まれている。X線の入射に対応して表面及び
裏面の蛍光体によって可視光に変換し、これを光電変換
して、電気信号を得る。この電気信号はデジタル変換さ
れイメージプロセッサ6070により画像処理され制御
室のディスプレイ6080で観察できる。
【0067】また、この画像情報は電話回線6090等
の伝送手段により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタ
ールームなどディスプレイ6081に表示もしくは光デ
ィスク等の保存手段に保存することができ、遠隔地の医
師が診断することも可能である。またフィルムプロセッ
サ6100によりフィルム6110に記録することもで
きる。
【0068】以上の実施形態では、X線撮像システムを
例に説明したが、シンチレータによって放射線を光に変
換し、この光を光電変換する装置構成としても、同様で
ある。なお、放射線とはX線以外のα,β,γ線等を含
む。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、第1
に、解像度を損なうことなく、放射線(X線)の利用効
率を向上させ、感度を高めることが可能となる。第2
に、透過する放射線を最小限にすることができ、鉛など
の電子部品の保護板を削減することが可能となり、人と
環境にやさしい放射線検出装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の全体断面図である。
【図2】第1の実施の形態のセンサー素子部の拡大断面
図である。
【図3】第1の実施の形態の等価回路である。
【図4】(a)〜(e)は、第1の実施の形態の製造方
法の断面図である。
【図5】(a)〜(e)は、第1の実施の形態のセンサ
ー素子部製造方法の断面図である。
【図6】第2の実施の形態の全体断面図である。
【図7】(a)〜(e)は、第2の実施の形態の製造方
法の断面図である。
【図8】第3の実施の形態の全体断面図である。
【図9】(a)〜(e)は、第3の実施の形態の製造方
法の断面図である。
【図10】第4の実施の形態の全体断面図である。
【図11】第4の実施の形態のセンサー素子部の拡大断
面図である。
【図12】第4の実施の形態の等価回路である。
【図13】(a)〜(e)は、第4の実施の形態の製造
方法の断面図である。
【図14】(a)〜(e)は、第4の実施の形態のセン
サー素子部製造方法の断面図である。
【図15】(f)〜(h)は、第4の実施の形態のセン
サー素子部製造方法の断面図である。
【図16】第5の実施の形態の全体断面図である。
【図17】(a)〜(e)は、第5の実施の形態の製造
方法の断面図である。
【図18】本発明による放射線検出装置のX線診断シス
テムへの適用例を示す図である。
【図19】従来例の全体断面図である。
【図20】従来例の全体断面図である。
【図21】従来例のセンサー素子部の拡大断面図であ
る。
【図22】従来例の等価回路である。
【図23】(a)〜(b)は、従来例の製造方法の断面
図である。
【図24】(a)〜(d)は、従来例のセンサー素子部
製造方法の断面図である。
【図25】従来例のフィルムスクリーン方式の断面図で
ある。
【符号の説明】
100 センサー素子部 101 ITOなど透明性の導電材料よりなるMISセ
ンサー下地電極 102 クロム等よりなるTFTゲート電極 103 窒化膜等よりなるゲート絶縁膜 104 アモルファスシリコン等よりなる活性層 105 マイクロクリスタルシリコン等よりなるn型オ
ーミックコンタクト層 106 アルミ等よりなる上電極 111 窒化膜等からなる無機の保護層 112 PI等からなる有機の保護層 113 ポリイミド等からなる絶縁保護層 120 基板 121 GdS:Tb等の粉体よりなる蛍光体層 123 Al等よりなる反射層 130 CsI:Tl等からなる蛍光体層 131 有機高分子膜等よりなる保護層 132 Al等からなる反射層 150 アモルファスシリコンを用いたMIS型フォト
センサー部 160 TFT部 301 活性層104によって形成されるキャパシター
部 302 ゲート絶縁膜103によって形成されるキャパ
シター部 303 TFT部 304 バイアスライン 305 バイアス用の電源 306 シグナルライン 307 アンプ 308 ゲートライン 309 シグナル読み出し装置 310 ゲートドライブ装置 600 センサー素子部 611 窒化膜等からなる無機の保護層 612 PI等からなる有機の保護層 620 基板 621 GdS:Tb等の粉体よりなる蛍光体層 622 Al等よりなる反射層 623 ポリイミド等からなる絶縁保護層 630 CsI:Tl等からなる蛍光体層 631 有機高分子膜等よりなる保護層 632 Al等からなる反射層 800 センサー素子部 811 窒化膜等からなる無機の保護層 812 PI等からなる有機の保護層 820 基板 821 GdS:Tb等の粉体よりなる蛍光体層 822 Al等よりなる反射層 823 ポリイミド等からなる保護層 824 ポリイミド等からなる保護層 830 蛍光板 831 GdS:Tb等からなる蛍光体層 832 反射用粉末を練り込んだPET等からなる保護
層 833 PET等からなる保護層 834 透明な接着層 1000 センサー素子部 1001 ITOなど透明性の導電材料よりなるフォト
ダイオードセンサー下地電極 1002 クロム等よりなるTFTゲート電極 1003 窒化膜等よりなるゲート絶縁膜 1004 アモルファスシリコン等よりなるTFT活性
層 1005 マイクロクリスタルシリコン等よりなるn型
オーミックコンタクト層 1006 アルミ等よりなるTFTソース電極 1007 窒化膜等からなる保護層 1008 ボロンをドープしたP型アモルファスシリコ
ン層 1009 アモルファスシリコン等よりなる活性層 1010 リンをドープ下n型アモルファスシリコン層 1011 バイアス電極層 1021 窒化膜等よりなる無機の保護層 1022 ポリイミド等よりなる有機の保護層 1023 BCB等からなる保護層兼基板 1024 ポリイミド等よりなる保護層兼基板 1025 感光性ガラス等からなる基板 1030 CsI:Tl等よりなる蛍光体層 1031 有機樹脂よりなる保護層 1032 Al等よりなる反射層 1040 CsI:Tl等よりなる蛍光体層 1041 有機樹脂よりなる保護層 1042 Al等よりなる反射層 1050 PIN型フォトダイオードセンサー部 1060 TFT部 1201 PIN型フォトダイオード部 1202 PINフォトダイオードによって形成される
キャパシター部 1203 TFT部 1204 バイアスライン 1205 バイアス用の電源 1206 シグナルライン 1207 アンプ 1208 ゲートライン 1209 シグナル読み出し装置 1210 ゲートドライブ装置 1600 センサー素子部 1621 窒化膜等よりなる無機の保護層 1622 ポリイミド等よりなる有機の保護層 1623 BCB等からなる保護層兼基板 1624 ポリイミド等よりなる保護層兼基板 1630 蛍光板 1631 CsI:Tl等からなる蛍光体層 1632 Al等からなる反射層 1633 アモルファスカーボン等からなる基板 1634 高分子樹脂よりなる保護層 1635 透明な接着剤からなる接着層 1640 蛍光板 1641 CsI:Tl等からなる蛍光体層 1642 Al等からなる反射層 1643 アモルファスカーボン等からなる基板 1644 高分子樹脂よりなる保護層 1645 透明な接着剤からなる接着層 1900 センサー素子部 1911 窒化シリコン等よりなる保護層1 1912 PI等よりなる保護層2 1913 ガラス基板 1914 反射防止層 1920 蛍光板 1921 蛍光体層 1922 反射保護層 1923 PET等よりなる保護層3 1924 透明な接着剤よりなる接着層 2000 光電変換素子部 2001 クロム等よりなる下電極 2002 クロム等よりなる下電極 2003 窒化膜等よりなるゲート絶縁膜 2004 アモルファスシリコン等よりなる活性層 2005 マイクロクリスタルシリコン等よりなるn型
オーミックコンタクト層 2006 アルミ等よりなる上電極 2011 保護層 2012 保護層 2013 ガラス基板 2020 蛍光板 2021 蛍光体層 2022 反射保護層 2023 保護層 2024 接着層 2030 蛍光板 2031 蛍光体層 2032 反射保護層 2033 保護層 2034 接着層 2050 MIS型フォトセンサー部 2060 TFT部 2201 活性層2004によって形成されるキャパシ
ター部 2202 ゲート絶縁膜2003によって形成されるキ
ャパシター部 2203 TFT部 2204 バイアスライン 2205 バイアス用の電源 2206 シグナルライン 2207 アンプ 2208 ゲートライン 2209 シグナル読み出し装置 2210 ゲートドライブ装置 2500 フィルムスクリーン 2520 増感紙 2521 蛍光体層 2522 反射保護層 2523 保護層 2530 増感紙 2531 蛍光体層 2532 反射保護層 2533 保護層

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換素子を形成した透明基板の表面
    側に第1の波長変換体と、前記透明基板の裏面側に第2
    の波長変換体とを有する放射線検出装置において、 前記光電変換素子の基板側電極が、透明導電膜で形成さ
    れることを特徴とする放射線検出装置。
  2. 【請求項2】 前記透明基板の前記光電変換素子形成部
    分は、前記光電変換素子と前記第2の波長変換体との距
    離が、光電変換素子配列ピッチの半分以下に形成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  3. 【請求項3】 前記透明基板に溝が形成され、その溝に
    前記第2の波長変換体が充填かつ封止されて、その溝形
    成部上部に前記光電変換素子が形成されることを特徴と
    する請求項2記載の放射線検出装置。
  4. 【請求項4】 前記光電変換素子を形成した透明基板
    が、透明な耐熱性有機樹脂表面に光電変換素子を形成し
    た光電変換素子パネルによって構成されていることを特
    徴とする請求項2記載の放射線検出装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の波長変換体が、放射線を前記
    光電変換素子の分光感度特性に対応した光に変換するこ
    とを特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  6. 【請求項6】 前記透明基板が、前記第2の波長変換体
    から発光する光のピーク波長の光を50%以上透過する
    ことを特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  7. 【請求項7】 前記透明基板の熱変形温度が、200℃
    以上であることを特徴とする請求項1記載の放射線検出
    装置。
  8. 【請求項8】 前記透明基板が、ガラス、耐熱性透明有
    機樹脂から選ばれることを特徴とする請求項1記載の放
    射線検出装置。
  9. 【請求項9】 前記耐熱性透明有機樹脂が、ポリイミ
    ド、ポリアミドイミド、ジビニルシロキサンビスベンゾ
    シクロブテン系樹脂、メチルシルセスキオキサン系樹
    脂、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、芳香
    族ポリエステルより選ばれることを特徴とする請求項8
    記載の放射線検出装置。
  10. 【請求項10】 前記透明導電膜が、前記第2の波長変
    換体から発光する光のピーク波長の光を50%以上透過
    することを特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  11. 【請求項11】 前記透明導電膜が、ITO、ZnO、
    SnO、CdSnO4、In23より選ばれることを
    特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の波長変換体が、放射線を前
    記光電変換素子の分光感度特性に対応した光に変換する
    ことを特徴とする請求項1記載の放射線検出装置。
  13. 【請求項13】 前記光電変換素子が、MIS構造、P
    IN構造、NIP構造から選ばれることを特徴とする請
    求項1記載の放射線検出装置。
  14. 【請求項14】 光電変換素子を形成した透明基板の表
    面側に第1の波長変換体と、前記透明基板の裏面側に第
    2の波長変換体とを有する放射線検出装置の製造方法で
    あって、 前記透明基板に溝を形成する工程と、 前記溝の中に前記第2の波長変換体を充填する工程と、 充填した前記第2の波長変換体を封止して蛍光板を形成
    する工程と、 この蛍光板の一方の面に光電変換素子を形成する工程
    と、 前記光電変換素子の表面に保護層を形成する工程と、 この保護層の表面に前記第1の波長変換体を載置する工
    程とを含むことを特徴とする放射線検出装置の製造方
    法。
  15. 【請求項15】 前記透明基板に溝を形成する工程が、
    フォトリソ工程とエッチング工程とを含むことを特徴と
    する請求項14に記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 光電変換素子を形成した透明基板の表
    面側に第1の波長変換体と、前記透明基板の裏面側に第
    2の波長変換体とを有する放射線検出装置の製造方法で
    あって、 基体に透明な耐熱性有機樹脂層を形成する工程と、 この耐熱性有機樹脂層を透明基板として、その表面に光
    電変換素子を形成する工程と、 前記光電変換素子の表面に保護層を形成する工程と、 前記基体を除去して光電変換素子パネルを得る工程と、 この光電変換素子パネルの保護層側に第1の波長変換体
    を載置する工程と、 前記光電変換素子パネルの耐熱性有機樹脂側に第2の波
    長変換体を載置する工程とを含むことを特徴とする放射
    線検出装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記光電変換素子を形成する工程が、
    基板側に透明導電膜を形成する工程と、 前記透明導電膜をひとつの電極として残りの光電変換素
    子を形成する工程とを含むことを特徴とする請求項14
    又は請求項16に記載の放射線検出装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 被験者または被験物に放射線を照射す
    るための放射線源と、 この放射線を検出する請求項1ないし13のいずれか1
    項に記載の放射線検出装置と、 この検出された信号をデジタル変換して画像処理する画
    像処理手段と、 この処理された画像を表示する表示手段とを備えること
    を特徴とする放射線撮像システム。
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