JP2002168364A - 弁装置 - Google Patents

弁装置

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JP2002168364A
JP2002168364A JP2000367028A JP2000367028A JP2002168364A JP 2002168364 A JP2002168364 A JP 2002168364A JP 2000367028 A JP2000367028 A JP 2000367028A JP 2000367028 A JP2000367028 A JP 2000367028A JP 2002168364 A JP2002168364 A JP 2002168364A
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JP
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spring
coil spring
plug
coil
urging force
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JP2000367028A
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English (en)
Inventor
Masaya Seki
正哉 瀬木
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スプールを付勢する付勢力を精度良く容易に
調整できることにより、制御圧力を精度良く調整できる
弁装置を提供することにある。 【解決手段】 スリーブ23のばね収容孔23e内に、
圧入された外部プラグ25に当接する大きなばね定数を
備えた第1コイルばね27と、前記外部プラグ25内に
螺着された内部プラグ26に当接する小さなばね定数を
備えた第2コイルばね28と、によりスプール24を付
勢し、この両方のコイルばねによる付勢力は、前記第2
コイルばね28の付勢力を、内部プラグ26を回転させ
上下方向に移動させることにより調整できるように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、弁装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に装備された自動変速機、
パワーステアリング等は電磁弁が設けられており、これ
らの装置はその電磁弁により所定の圧力に制御された作
動油が供給されて駆動されるようになっている。
【0003】図3は、上記の装置に使用される電磁弁1
01の一例を示している。同図に示すように、この電磁
弁101は、ソレノイド部102と、前記ソレノイド部
の一端に設けられた弁部103とから構成されている。
なお、この電磁弁101に対する以下の説明では、ソレ
ノイド部102側を基端側とし、弁部103側を先端側
とする。
【0004】ソレノイド部102のケース104は有底
円筒状に形成され、同ケース104内には筒状のコアソ
レノイド105が設けられている。コアソレノイド10
5にはケース104の開口側にフランジ部105aが設
けられ、そのフランジ部105aの外周部がケース10
4の内側に形成された段部105bに当接されている。
ケース104内において、コアソレノイド105の筒部
外周にはコイル106が設けられている。同コアソレノ
イド105にはシャフト109が挿通されており、その
基端側にはコイル106の励磁によってコアソレノイド
105側へ引き寄せられるプランジャ108が設けられ
ている。
【0005】一方、前記弁部103は、スリーブ110
と、同スリーブ110のスプール摺動孔110aに収容
されたスプール111とから構成されている。スリーブ
110にはその一端に鍔部110bが設けられている。
この鍔部110bをコアソレノイド105のフランジ部
105aに当接させた状態で、前記ケース104の開口
端を内側へ屈曲させることで鍔部110bがケース10
4にかしめ着されてスリーブ110が固定されている。
また、スプール111はその一端が前記シャフト109
と同軸となるように同シャフト109と連結されてい
る。
【0006】スリーブ110の先端部にはばね収容孔1
10fが形成され、同ばね収容孔110fの内周面には
ねじ溝110gが形成されている。ばね収容孔110f
には前記ねじ溝110gに対して第1ねじ溝113aに
て螺合されたプラグ113が配置されている。同プラグ
113の先端側の外周部には第2ねじ溝113bが形成
されている。プラグ113の基端側の端面とスプール1
11間には単体のコイルばね112が当接係止され、ス
プール111はコイルばね112にてよりその基端側へ
所定の付勢力で常時付勢されている。また、プラグ11
3のばね収容孔110fに対する螺入量に応じてスプー
ル111の基端側への付勢力を変更できるようになって
いる。
【0007】また、ねじ溝114aを内周面に有するロ
ックナット114は、プラグ113の第2ねじ溝113
bに螺合され、これにより、プラグ113がスリーブ1
10に対して回転方向に動かないように固定されてい
る。このようにコイルばね112とプラグ113とスリ
ーブ110とによりばねの付勢力(ばね荷重)を調整す
る調整手段が構成される。
【0008】上記電磁弁101では、コイル106を励
磁するとプランジャ108が先端側へ引き寄せられ、プ
ランジャ108の駆動に伴ってシャフト109及びスプ
ール111がコイルばね112の付勢力に抗して変位す
る。その結果、スプール111に設けられたランド11
1aにより、スリーブ110に形成された供給ポート1
10cと制御ポート110d、制御ポート110dと排
出ポート110eとの各流路が変更・制御されることと
なり、制御ポート110dから出力される制御圧力が制
御される。
【0009】これは、前記プランジャ108を先端側へ
引き寄せる力(コイル106の吸引力)と、前記コイル
ばね112よる基端側への付勢力(ばね荷重)と、ラン
ド111aに作用する制御圧力(制御圧ともいう)によ
る力とのバランスによって、制御圧力をコイル106に
通電された電流値に応じた圧力となるように制御される
ことによる。
【0010】従って、前記調整手段では、プラグ113
の螺入量を調整することにより、ばね荷重を調整して、
決められた電流値での油圧(制御圧)を調整する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の電
磁弁101は、限られたスペースに取り付けし、かつ、
高いばね荷重(ばねセット荷重ともいう)が必要な場
合、ばね定数が大きな(高い)コイルばねを用意する必
要がある。これは、ばね定数が小さなコイルばねを用い
ると、ばねのセット高さが、高く(長く)なり、電磁弁
の(軸方向の)大型化を招くからである。
【0012】ところが、単にばね定数の大きなコイルば
ねを使用すると、前記プラグ113を僅かに回転させる
だけで、ばね荷重が大きく変化し、制御圧を精度良く微
調整することが困難な問題があった。
【0013】すなわち、ばね荷重の調整は、プラグ11
3を回転させることにより調整できるが、高いばね定数
のため、プラグ113の付勢力の調整のための回転角度
は微小とならざるを得ず、このような、微小な回転角度
の調整は困難であり、したがって、ばね荷重を精度良く
微調整することは困難であった。
【0014】本発明の目的は、上記ばね荷重を精度良く
容易に調整できることにより、制御圧力を精度良く調整
できる弁装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、弁装置に係る本願請求項1に記載の発明は、弁体
と、前記弁体を摺動可能に収容するスリーブと、前記弁
体を付勢するばね手段と、前記ばね手段の付勢力を調整
する調整手段とを備えた弁装置において、前記ばね手段
は、複数のばねにて構成され、前記調整手段は、前記複
数のばねの内、少なくとも1つのばねの付勢力を調整可
能に構成されていることを特徴とする。
【0016】又、本願請求項2に記載の発明は、前記請
求項1に記載の発明において、前記複数のばねは、異な
るばね定数に設定されていることを特徴とする。又、本
願請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明
において、前記調整手段は、前記複数のばねの内、付勢
力が小さい方のばねに対してその付勢力を調整可能に構
成されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明を電磁弁に具体化
した一実施形態を図1および図2に基づいて詳細に説明
する。
【0018】図1は、本実施形態の電磁弁の側断面図、
図2は、要部断面図である。図1に示すように、本実施
形態の電磁弁11は、ソレノイド部12と同ソレノイド
部12の一端に設けられた弁部13とから構成されてい
る。なお、この電磁弁11に対する以下の説明では、ソ
レノイド部12側を基端側とし、弁部13側を先端側と
する。
【0019】ソレノイド部12のケース14は、同ケー
ス14を所定の箇所で屈曲させた際にその屈曲後の復元
力が極めて小さい性質を有する磁性体(例えば、鉄等の
金属)により、全体として有底円筒状に形成されてい
る。ケース14の先端側は開口側、基端側は底部側であ
る。内筒14aは、ケース14の底部から突設されてケ
ース14と同軸上に形成されており、ケース14の周壁
との間に収容空間14bが形成されている。
【0020】ケース14先端側の内周面全体に亘って規
制部としての段部14cが形成され、同ケース14にお
いて、同段部14cよりも先端側はかしめ片14dが形
成されている。
【0021】ケース14の先端側には、筒状のコアソレ
ノイド15が同コアソレノイド15自身及びその中空部
15aをケース14と同軸となるように設けられてい
る。コアソレノイド15は、コイル16の内周に挿入さ
れる筒部15bと、その筒部15bの先端側に設けら
れ、ケース14の内周面とほぼ同形状の断面円形状に形
成された圧入部としてのフランジ部15cとから構成さ
れていて、フランジ部15cの外周部が全周に亘って前
記段部14cに当接されている。フランジ部15cの先
端側の端面とコアソレノイド15の先端側の端面とは面
一に形成されていて面一端面15dを形成している。ま
た、コアソレノイド15は、フランジ部15cに屈曲さ
れたかしめ片14dによって押圧されることによりケー
ス14先端に固定されている。
【0022】ケース14内において、コアソレノイド1
5の外周及び前記収容空間14bにはコイル16が設け
られている。従って、コイル16の内周にコアソレノイ
ド15の筒部が挿入された状態に配置されている。コイ
ル16とコアソレノイド15のフランジ部15cとの間
には、コイル16がガタつくのを防止し、且つシール機
能をも有するパッキン17が設けられている。このパッ
キン17は弾性材料にて形成されており、押しつぶされ
た状態で設けられている。
【0023】一方、コアソレノイド15の基端側には、
円筒状のプランジャ18が設けられ、同プランジャ18
は若干の隙間を有して前記内筒14aに挿通されてその
軸方向に移動可能とされている。そして、前記コイル1
6の励磁に基づき、コアソレノイド15の基端側に形成
されたヨーク部15eに発生する吸引力がプランジャ1
8に作用し、プランジャ18はコアソレノイド15側へ
引き寄せられるようになっている。
【0024】コアソレノイド15の中空部15aには、
コアソレノイド15の両端から突出するシャフト19
が、コアソレノイド15と同軸となるように挿通されて
いる。このシャフト19の中央部は前記プランジャ18
に挿入されて同プランジャ18に連結されている。な
お、コアソレノイド15内には第1軸受ブッシュ20が
設けられ、ケース14の中央底部に形成された凹部14
eの内側面には第2軸受ブッシュ21が設けられ、前記
第1軸受ブッシュ20と前記第2軸受ブッシュ21とに
よりシャフト19が摺動自在に支持されている。従っ
て、一体的に連結されたシャフト19及びプランジャ1
8は、その両端部がコアソレノイド15及びケース14
に支持されることとなる。
【0025】また、プランジャ18は、コアソレノイド
15に固定されたストッパ22に当接してプランジャ1
8の先端側への移動を規制され、プランジャ18の基端
側への移動は、プランジャ18と一体的に連結されたシ
ャフト19がケース14の凹部14eと当接することに
より規制される。従って、プランジャ18及びシャフト
19は、プランジャ18が、ストッパ22と当接した位
置(図1において一点鎖線で示す中心線の右側)とプラ
ンジャ18が凹部14eと当接した位置(同左側)との
間で、軸方向に移動可能とされている。
【0026】一方、前記弁部13は、筒状のスリーブ2
3と、同スリーブ23に収容された弁体としてのスプー
ル24とから構成されている。スリーブ23の基端側の
端面は、前記コアソレノイド15の面一端面15dに当
接されている。スリーブ23の基端側には前記面一端面
15dとかしめ片14dの先端との間に配置される円形
状の鍔部23aが設けられている。鍔部23aの外径と
コアソレノイド15のフランジ部15cの外径とはほぼ
同径であって、かつ、同軸に形成されている。鍔部23
aの外周の先端側に外周斜部23bが設けられ、その鍔
部23aの外周斜部23bでかしめ片14dを内側に屈
曲させて、鍔部23aがかしめ着されている。これによ
り、スリーブ23が、その基端側端面をコアソレノイド
15の面一端面15dに当接させた状態で固定されてい
る。
【0027】また、スリーブ23には、段階的に径の大
きくなる第1摺動孔23cと第2摺動孔23dとばね収
容孔23eとが基端側から順に形成されている。これら
各孔23c、23d、23eは、前記ケース14、前記
コアソレノイド15及び前記プランジャ18と同軸上を
延びるように形成されている。
【0028】前記第1摺動孔23cと前記第2摺動孔2
3dとの境界部分に対応するスリーブ23には環状溝2
3fが形成されている。第2摺動孔23dに対応するス
リーブ23には、基端側から順に供給ポート23gと制
御ポート23hと排出ポート23iとが形成されてい
る。第2摺動孔23dとばね収容孔23eとの境界部分
に対応するスリーブ23には、ばね収容孔23eからの
ドレンを排出するドレン用ポート23jが形成されてい
る。なお、制御ポート23hの出力圧を環状溝23f内
にフィードバックするため、図示しないフィードバック
流路がスリーブ23に形成されている。
【0029】前記ばね収容孔23eにはその内周面に円
筒状の外部プラグ25が圧入されている。さらに、この
外部プラグ25内面全周にはねじ溝25aが形成され、
同ねじ溝25aに対して内部プラグ26が、その基端側
の第1ねじ部26cの外周に設けられた第1ねじ溝26
aにて螺合されている。
【0030】スプール24の先端面24dと前記外部プ
ラグ25との間にはばね手段としての大径を有する第1
コイルばね27が設けられている。さらにスプール24
の先端面24dと前記内部プラグ26との間にはばね手
段としての小径を有する第2コイルばね28が設けられ
ている。両コイルばね27,28とにより、スプール2
4は、ケース14側に付勢されている。
【0031】前記スプール24は前記シャフト19と同
軸上に延びるように形成され、同スプール24の基端部
がシャフト19の先端部と当接して連結されている。す
なわち、スプール24はシャフト19を介して前記プラ
ンジャ18と作動的に連結されている。
【0032】従って、前記スプール24は第1コイルば
ね27と第2コイルばね28とによりその基端側へ常時
付勢されているため、前記コイル16が非励磁状態の場
合、シャフト19が前記ケース14の凹部14eに当接
した状態で保持されている。そして、コイル16が励磁
されると、前記第1コイルばね27,第2コイルばね2
8の付勢力に抗してスプール24はシャフト19及びプ
ランジャ18の移動に伴って先端側へ移動する。
【0033】また、スプール24には前記第1摺動孔2
3cに対応する第1ランド24aと、前記第2摺動孔2
3dに対応する第2ランド24b及び第3ランド24c
とがそれぞれ基端側から先端側に向かって順に、摺動可
能に設けられている。第1ランド24a及び第2ランド
24bは両者が対向する端面が、前記環状溝23fに面
して設けられている。また、第2ランド24b及び第3
ランド24cは両者が対向する端面が、それぞれ前記供
給ポート23g及び前記排出ポート23iに対応して設
けられている。
【0034】前記コイル16が非励磁状態の場合には、
第2ランド24bの前記端縁と供給ポート23gとの間
に隙間が形成されていて、排出ポート23iは第3ラン
ド24cによって閉塞されている(図1において一点鎖
線で示す中心線の左側)。そして、コイル16が励磁さ
れてスプール24が先端側へ移動するにつれて第2ラン
ド24bの前記端縁と供給ポート23gとの間の隙間が
減少し、第3ランド24cの前記端縁と排出ポート23
iとの間に隙間が形成される(同右側)。このように、
スプール24の変位によって、第2ランド24b及び第
3ランド24cの相対向する端縁と供給ポート23g及
び排出ポート23iとの間の隙間が適宜変更され、両ポ
ートの間にある制御ポート23hから出力される圧力が
制御される。
【0035】なお、上述のとおり、この電磁弁11では
ケース14、コアソレノイド15、プランジャ18、シ
ャフト19、スリーブ23及びその各孔23c、23
d、23e、スプール24等は全て同軸上に設けられて
いる。
【0036】以下、本発明の特徴部分であるばね手段、
および、調整手段について図2に基づいて説明する。前
記ばね収容孔23eにはその内周面に円筒状の外部プラ
グ25が所定の位置まで圧入されている。この外部プラ
グ25の基端側の端面はばね当接部25bとされてお
り、第1コイルばね27の一端が当接係止されている。
また、外部プラグ25の基端側の端面中央の内周縁に全
周に亘って突出部25cが設けられ、第1コイルばね2
7の他端がスプール24の先端面24dにも当接されて
いる。突出部25cにより第1コイルばね27の軸心に
向かっての動きが規制されることにより、第1コイルば
ね27と外部プラグ25とスリーブ23とそのばね収容
孔23eとは同軸上に配置される。このとき、スプール
24はその基端側へ所定の付勢力F1で常時付勢されて
いる。なお、この付勢力F1は、外部プラグ25をばね
収容孔23eの内周面に圧入することにより発生させる
ものであるから、圧入後に所望の付勢力になるようにそ
の圧入量を設定するものとする。
【0037】内部プラグ26基端面は第2コイルばね2
8が当接するばね当接部26eとされており、同端面中
央部には凸部26fが設けられている。一方、スプール
24の先端面24dの中央に突出部24eが形成され、
同突出部24eの外径は第2コイルばね28の内径より
若干小さく形成されている。そして、第2コイルばね2
8がスプール24の先端面24dにも当接することによ
り、かつ、この突出部24eの外周面と前記凸部26f
の外周面とに第2コイルばね28の内周面28aが接触
することにより第2コイルばね28の動きが規制さる。
この結果、第2コイルばね28と内部プラグ26と外部
プラグ25とばね収容孔23eとは同軸上に配置され
る。このようにして、スプール24はその基端側へ所定
の付勢力F2で常時付勢されるようになっている。
【0038】以上より、スプール24は、第1コイルば
ね27と第2コイルばね28とにより、常時所定の付勢
力F1と所定の付勢力F2とが合計された付勢力(F1
+F2)(すなわち、ばね荷重)により付勢されること
となる。
【0039】内部プラグ26の先端側には、前記第1ね
じ部26cより小径を有する第2ねじ部26dが形成さ
れ、この第2ねじ部26dの外周部には第2ねじ溝26
bが形成されている。この第2ねじ溝26bに対して、
ロックナット29を螺合し、外部プラグ25の先端面に
当接することにより、内部プラグ26と外部プラグ25
とは互いに強く結合されることとなる。すなわち、内部
プラグ26は外部プラグ25に対してロックナット29
を介して、回転方向に動かないように回り止めされる。
このため軸方向にも動かないようになり、所定の付勢力
F2は変化しないようになり、所定の付勢力(F1+F
2)も変化しなくなる。
【0040】以上説明した内部プラグ26と第2コイル
ばね28と第1コイルばね27と外部プラグ25とによ
り、ばね手段の付勢力を調整する調整手段が構成され
る。次に、本実施形態における調整手段周辺の組立方法
について説明する。
【0041】まず、スリーブ23のばね収容孔23eに
第1コイルばね27を挿入した状態で所定の位置まで、
すなわち、所定の圧入量となるるように外部プラグ25
を圧入する。この圧入により第1コイルばね27と外部
プラグ25とにより、スプール24に調整することをせ
ずに所定の付勢力を与えられる。なお、外部プラグ25
のスリーブ23に対する圧入する量(圧入量)と、第1
コイルばね27に要求される付勢力(第1コイルばね2
7のばね荷重)との関係は、予め試験等により得たもの
としている。従って、圧入量を所定値にすれば、一義的
に第1コイルばね27によるばね荷重(付勢力)が得ら
れる。
【0042】次に、第2コイルばね28を内部プラグ2
6のばね当接部26eとスプール24の先端面24dと
に当接させて、所定の付勢力F2が得られるまで、圧入
された外部プラグ25のねじ溝25aに第1ねじ部26
cを有する内部プラグ26を回転させて調整する。
【0043】なお、内部プラグ26のねじ溝25aに対
する螺入量(軸方向長さ、または、螺合のための回転角
度)と、付勢力F2の関係は予め試験等により、得られ
ており、螺入量を所定値にすれば、一義的に第2コイル
ばね28によるばね荷重(付勢力)が得られる。
【0044】このようにして、所定の付勢力F2が得ら
れたら、内部プラグ26の回転を止める。その後、内部
プラグ26の回転を止めたままで、内部プラグ26の第
2ねじ溝26bにねじ溝29aを有するロックナット2
9を回転させる。このロックナット29の回転は、外部
プラグ25の先端側の端面25dとロックナット29の
基端面とが、お互いに強く当接されたら止める。このよ
うにして、外部プラグ25と内部プラグ26とが回転方
向に動かないように回り止めされる。
【0045】そして、本実施形態では、第2コイルばね
28のばね定数K2は、付勢力が調整不可能な第1コイ
ルばね27のばね定数K1に比して小さくしている。以
上のように構成された本実施形態の作用について具体的
な例を用いて説明する。まず、従来の技術を説明した
後、本実施形態を説明する。
【0046】従来の技術では、ばね手段は、図2に示す
第1コイルばね27に相当するものは無く、図3に示す
一本のコイルばね112のみで構成され、コイルばね1
12による付勢力はプラグ113により調整可能にされ
ていた。ここで、具体的に付勢力を10±0.01Nに
調整する必要があると仮定する。付勢力を微調整するた
めにはばね定数を極力小さい値とすることが望まれる
が、電磁弁101の取付スペースとばね材質の耐力との
関係より、ばね定数は小さくできず、例えば、3N/m
mとする。また、ねじピッチを0.75mmとすると、
プラグ113にて所定の付勢力を調整するためには、
(1)式で示すように、±1.6度の回転角度の範囲内
で調整することが必要となる。なお、(1)式は例えば
+側(例えばプラグ113を右に回す場合)のみを計算
したものを示し、―側(同じく左)は+側と同じ計算式
であるため省略する。 0.01(N)×360(度)÷3(N/mm)÷0.75(mm)=1.6( 度)…(1) 次に、本実施形態について具体的な例を用いて説明す
る。
【0047】本実施形態では、ばね手段は、第2コイル
ばね28と第1コイルばね27との2個から構成されて
おり、第2コイルばね28による付勢力は内部プラグ2
6により調整可能となっている。ここで、具体的に付勢
力(F1+F2)を10±0.01Nに調整する必要が
あると仮定する。付勢力を調整できない第1コイルばね
27は付勢力F1=9Nを分担し、残りの付勢力F2=
(10N―9N=1N)を第2コイルばね28が分担す
ることとする。
【0048】このように分担すると、第1コイルばね2
7は大きな付勢力F1を分担し、付勢力が調整可能とな
っている第2コイルばね28は小さな付勢力F2を分担
することとなるため、小さな付勢力を調整できるように
なる。第1コイルばね27のばね定数K1を2.5N/
mm、第2コイルばね28のばね定数K2を0.5N/
mmとし、ねじピッチを0.75mmとする。
【0049】内部プラグ26にて付勢力F2を調整して
(F1+F2)を10±0.01Nにするためには、
(2)式で示すように、±9.6度の回転角度の範囲内
で調整することが必要となる。なお、(2)式は例えば
+側(例えば内部プラグ26を右に回す場合)のみを計
算したものを示し、―側(同じく左)は+側と同じ計算
式であるため省略する。 0.01(N)×360(度)÷0.5(N/mm)÷0.75(mm)=9. 6(度)…(2) 以上説明したように、付勢力を10±0.01Nに調整
するためには、従来技術ではプラグ113を±1.6度
の範囲内で回転角度を調整する必要があったが、本実施
形態では内部プラグ26を±9.6度の範囲内で回転角
度を調整すれば良くなる。したがって、精度良くかつ容
易に調整できる。
【0050】本実施形態では、上記のように電磁弁を構
成したことにより、次のような効果を得ることができ
る。 (1)本実施形態では、ばね手段は、第1コイルばね2
7の付勢力F1は調整不可能であり、第2コイルばね2
8の付勢力F2は調整可能とした。すなわち、2つのコ
イルばね27、28による付勢力の合計(F1+F2)
にて所望の付勢力を得るようにしたので、従来のように
単一のコイルばねを用いる場合と比べ、各コイルばね2
7、28のばね定数を小さくすることができ、その結
果、両方のばねによる付勢力の合計(F1+F2)は、
精度良く調整できるようになり、制御圧力を精度良く調
整できる。 (2)本実施形態では、ばね手段は、異なるばね定数を
備えていること、すなわち、付勢力が調整可能な第2コ
イルばね28のばね定数は、付勢力が調整不可能な第1
コイルばね27のばね定数K1より小さくしたので、付
勢力の調整に係る第2コイルばね28のばね定数をより
小さくすることができ、同第2コイルばね28による付
勢力F2はさらに精度良く調整でき、両方のコイルばね
による付勢力の合計(F1+F2)は精度良く調整でき
るようになり、制御圧力を精度良く調整できる。 (3)本実施形態では、ばね手段は、付勢力が大きい方
の第1コイルばね27の付勢力は調整不可能であり、付
勢力が小さい方の第2コイルばね28の付勢力は調整可
能とした。この結果、付勢力が大きい方の第1コイルば
ね27で電磁弁11に要求される付勢力の大部分を担保
することができ、かつ、大きい付勢力を得るためにばね
のセット高さを高くする必要がなく電磁弁の小型化がで
きる。また、第2コイルばね28による付勢力F2をさ
らに精度良く調整でき、両方のばねによる付勢力の合計
(F1+F2)は精度良く調整できるようになり、制御
圧力を精度良く調整できる。 (4)本実施形態では、付勢力の調整は、付勢力が小さ
い方の第2コイルばね28に当接する内部プラグ26を
回転させることにより調整可能としたので、付勢力の調
整をするときの内部プラグ26の回転角度を大きくとる
ことができ、調整が容易となる。
【0051】なお、本実施形態を次のように変更して構
成することもできる。 ・本実施形態では、ばね手段は、付勢力が大きい方(ば
ね定数が大きい方)の一個の第1コイルばね27の付勢
力は調整不可能であり、付勢力が小さい方(ばね定数が
小さい方)の一個の第2コイルばね28の付勢力は調整
可能とした。この代わりに付勢力が大きい方(ばね定数
が大きい)の第1コイルばね27を複数用意してその付
勢力を調整不可能とし、付勢力が小さい方(ばね定数の
小さい方)の第2第2コイルばね28を複数用意してそ
の付勢力は調整可能としても良い。
【0052】このようにすれば、付勢力の調整範囲を拡
大することができ、さらに、その付勢力を精度良く調整
することができるようになる。 ・本実施形態では、内部プラグ26に第1ねじ部26c
と同第1ねじ部26cより小径を有するように第2ねじ
部26dとを形成したが、第1ねじ部26cと第2ねじ
部26dとをなくして、全体を同じ直径を有するように
しても良い。このようにすれば、内部プラグの加工が簡
単になる。さらに、第1ねじ部26cの直径は第2ねじ
部26dの直径より小さくしても良い。このようにすれ
ば、電磁弁の小型化ができる。 ・本実施形態では、内部プラグ26の第2ねじ溝26b
は一部のみに形成したが、同内部プラグ26の軸方向全
域に亘って形成しても良い。このようにすれば、内部プ
ラグ26を多く回転できるため、付勢力の調整範囲が増
すようになる。 ・本実施形態では、外部プラグ25にねじ溝25aを軸
方向全域に亘って形成したが、一部のみに形成しても良
い。このようにすれば、ねじ溝25aの加工が一部のみ
で終了するようになり、加工が簡単になる。 ・本実施形態では、外部プラグ25をばね収容孔23e
の内周面に圧入したが、ばね収容孔23eの内周面と外
部プラグ25の外周面とにねじを形成し、外部プラグ2
5をねじによりばね収容孔23eに螺着するようにして
も良い。このようにすれば、第1コイルばね27の付勢
力と第2コイルばね28の付勢力との両方が調整可能と
なり、さらに精度良く付勢力を調整できることとなる。 ・本実施形態では、第2コイルばねのばね定数K2は、
付勢力が調整不可能な第1コイルばね27のばね定数K
1に比して小さくしたが、ばね定数K2とばね定数K1
とは同じでも良いし、ばね定数K2はばね定数K1に比
して大きくしても良い。このようにしても、従来の技術
において、ばね手段を付勢力が調整可能な一本のコイル
ばね112のみで構成したものに比べて、付勢力を精度
良く調整できる。 ・本実施形態では、本発明を電磁弁に具体化して記載し
たが、電磁弁以外にも油圧制御バルブや調圧バルブ等で
具体化しても良い。
【0053】次に、前記実施形態から把握できる技術的
思想について以下に記載する。 (1)前記複数のばねは、付勢力が小さい方のばねのば
ね定数が、付勢力が大きい方のばね定数より、小さいこ
とを特徴とする請求項3に記載の弁装置。このようにす
れば、付勢力がさらに精度良く調整できるようになる。
【0054】なお、本明細書における付勢力は、ばねの
ばね定数とセット高さにより定まるものとして定義す
る。
【0055】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るため、次のような効果を奏する。請求項1乃至請求項
3に記載の発明によれば、ばね荷重を精度良く容易に調
整できることにより、制御圧力を精度良く調整できる弁
装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態における電磁弁の側断面図。
【図2】本実施形態における電磁弁の要部拡大断面図。
【図3】従来の電磁弁の側断面図。
【符号の説明】
23…スリーブ、24…スプール(弁体)、25…外部
プラグ、26…内部プラグ、27…第1コイルばね(ば
ね手段)、28…第2コイルばね(ばね手段)、29…
ロックナット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体と、前記弁体を摺動可能に収容する
    スリーブと、前記弁体を付勢するばね手段と、前記ばね
    手段の付勢力を調整する調整手段とを備えた弁装置にお
    いて、 前記ばね手段は、複数のばねにて構成され、 前記調整手段は、前記複数のばねの内、少なくとも1つ
    のばねの付勢力を調整可能に構成されていることを特徴
    とする弁装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のばねは、異なるばね定数に設
    定されていることを特徴とする請求項1に記載の弁装
    置。
  3. 【請求項3】 前記調整手段は、前記複数のばねの内、
    付勢力が小さい方のばねに対してその付勢力を調整可能
    に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の弁
    装置。
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