JP2002168001A - 免震構造用制振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な構成で、装置の小型化及び低コスト化
に適し、更に、性能の長期安定維持も可能な免震構造用
制振装置を得る。 【解決手段】 第１の制振用ディスク３の中心軸回りに
相対回転自在に積層配備される第２の制振用ディスク５
と、これらの第１及び第２の制振用ディスク３，５間に
装備されて一方のディスクとの摺動摩擦によってディス
ク相互の相対回転時の回転運動エネルギーを摩擦エネル
ギーに変換する制動用摩擦パッド９と、第１の制振用デ
ィスク３を第１の構造物に連結する第１の連結部材１１
と、第２の制振用ディスク５の回転中心から離間した位
置を第２の構造物に連結して第１及び第２の構造物間に
作用する引張力及び圧縮力を第１及び第２の制振用ディ
スク３，５の相対回転運動に変換する第２の連結部材１
３とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、地震等の
外部加振力によって構造物が被害を受けることを防止す
るために使用される免震構造用制振装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】地震による建築物の被害を防止又は軽減
する方法としては、建築物自体を耐震構造にする方法
と、建築物に地震による振動が加わらないように、例え
ば、基礎構造物上の建築物と基礎構造物との間に振動を
吸収・減衰させる制振装置を装備する免震構造による方
法とがある。

【０００３】耐震構造による方法は、建築物に使用する
構造材料自体の強度をアップさせたり、あるいは構造物
相互の接合部の強度をアップさせることで、耐震性を向
上させるため、構造材料の使用量や構造材料相互の接合
箇所が増加する大型構造物や大規模住宅の場合は、耐震
設計等にかかる負担が非常に大きく、しかも、耐震設計
の大半は、建築物毎に固有の設計となり、一つの建築物
の設計結果を別の建築物の設計に単純に流用することは
ほとんどできない。

【０００４】これに対して、免震構造による方法の場
合、振動を吸収・減衰させる制振装置自体は、想定した
加振力や、支持する建築物の重量及び寸法等の限られた
データから設計することができ、開発した制振装置は多
種の建築物に流用することができ、汎用性が高い。そし
て、高い耐震性能を得ることも容易なため、最近では、
一般住宅用の免震構造用制振装置も各種開発されてい
る。

【０００５】ところで、従来の免震構造用制振装置とし
ては、例えば、次の（１）〜（４）に示す構造のものが
知られている。 （１）特開平２−２８６９３６号公報に開示のように、
構造物間を連結するトグル機構等の変位を許容するリン
ク機構の節点間に振動減衰用のダンパを装備した構成の
もの。 （２）特開２０００−２３４６４７号公報に開示のよう
に、基礎構造物に連結される複数枚の基礎側プレートと
建築物側に連結される複数枚の建物側プレートとの２種
のプレートをそれぞれ面方向に移動自在に交互に積層す
ると共に、プレート相互を油圧アクチュエータ等で押圧
して、プレート相互間に働く摩擦力で振動減衰を図る構
成のもの。 （３）構造物相互の平行移動用のベアリングユニット
と、構造物相互の相対変位を減衰させるためのばね及び
ダンパを組み合わせた構造のもの。 （４）ゴムと鋼鈑とを積層した構造で、ゴムの弾性変形
によって変位の許容と、変位の減衰を行う構成のもの。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の
（１）〜（３）に示した従来装置の場合は、大きな加振
力に対応させようとすると、構成部材の寸法の増大が不
可欠で、装置の大型化という問題が生じ易く、また、振
動減衰用のダンパや油圧アクチュエータの大型化のため
に、高額化という問題も生じた。また、（４）に示した
従来装置の場合は、安価に製造することができるが、大
きな加振力に対応させることが難しく、また、ゴム材料
の劣化等のために、性能の長期安定維持が難しいという
問題が指摘されていた。

【０００７】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、単純な構成であると同時に、構成部材の寸法の増大
を図らずとも、外部加振力に対する吸収・減衰性能を増
大することが可能であるため、装置の小型化及び低コス
ト化に適し、更に、劣化し易いゴム材料等を用いないた
め、性能の長期安定維持も可能な免震構造用制振装置を
提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る免震構造用制振装置は、第１の制振用デ
ィスクと、この第１の制振用ディスクの中心軸回りに相
対回転自在に前記第１の制振用ディスクに積層配備され
る第２の制振用ディスクと、これらの第１及び第２の制
振用ディスク相互の相対回転時に少なくとも一方のディ
スクの表面との摺動摩擦によって回転運動エネルギーを
摩擦エネルギーに変換するように第１及び第２の制振用
ディスク間に装備される制動用摩擦パッドと、基端が第
１の制振用ディスクに連結されると共に先端が第１の構
造物に連結される第１の連結部材と、基端が前記第２の
制振用ディスク上で該第２の制振用ディスクの回転中心
から離間した位置に連結されると共に先端が第２の構造
物に連結されて前記第１及び第２の構造物間に作用する
引張力及び圧縮力を前記第１及び第２の制振用ディスク
の相対回転運動に変換する第２の連結部材とを備え、第
１及び第２の制振用ディスクの相対回転による変位吸収
作用と前記制動用摩擦パッドの摺動摩擦によるエネルギ
ー消費作用とで第１の構造物又は第２の構造物に加わる
外部加振力を吸収・減衰させて、前記第１及び第２の構
造物間の変位伝達を抑止することを特徴とする。

【０００９】そして、上記構成によれば、地震等の外部
加振力によって第１又は第２の連結部材に伝達された変
位は、第１及び第２の制振用ディスクの相対回転変位に
変換されて吸収される。従って、第２の連結部材の基端
の取付位置と第２の制振用ディスクの回転中心との離間
位置を大きくすれば、第１及び第２の制振用ディスクの
外径寸法はそのままでも、吸収可能な最大変位量の増大
を図ることができる。

【００１０】また、第１及び第２の制振用ディスク相互
の相対回転時には、制動用摩擦パッドと一方の制振用デ
ィスクとの間の摺動摩擦によって変位エネルギーの吸収
・減衰がなされるが、その際の制動用摩擦パッドと一方
の制振用ディスクとの間の摺動摩擦の形態は、所謂、デ
ィスクブレーキにおけるロータと該ロータに押圧される
摩擦パッドとの制動動作である。従って、ディスクブレ
ーキにおいて制動性能を向上させる場合と同様に、制動
用摩擦パッドへの摺動面への押圧力を高めたり、あるい
は、装備する制動用摩擦パッドの個数を増加させること
で、第１及び第２の制振用ディスクや各連結部の寸法の
増大等を図らずとも、変位エネルギーに対する吸収・減
衰性能を大幅に増大させることができる。

【００１１】即ち、本発明の免振構造用制振装置は、概
略的には、ディスクブレーキ装置に似た単純な構成で、
構成部材の寸法の増大を図らずとも、第２の連結部材の
基端の取付位置と第２の制振用ディスクの回転中心との
離間距離を増大させるだけで、容易に許容する変位量を
増加させることができ、しかも、制動用摩擦パッドの摺
動面への押圧力の増加や、装備する制動用摩擦パッドの
個数の増加によって、外部加振力に対する吸収・減衰性
能を増大することも容易である。

【００１２】なお、好ましくは、上記の免震構造用制振
装置において、前記制動用摩擦パッドが摺動する前記第
１の制振用ディスク又は第２の制振用ディスクの摺動面
と前記制動用摩擦パッドとの接触圧を、ばねによって確
保する構成とするとよい。このようにすると、使用する
ばねの強度アップや、例えば皿ばねの使用枚数の増加に
よって、制動用摩擦パッドの摺動面への押圧力を簡単に
増加させて、制動用摩擦パッドの摺動摩擦によるエネル
ギー吸収量を増大させることができる。また、ばねを利
用することで、劣化し易いゴム材料等の使用を回避する
ことができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る免震構造用制
振装置の好適な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明
する。図１及び図２は本発明に係る免震構造用制振装置
の第１の実施の形態を示したもので、図１は免震構造用
制振装置の平面図、図２は図１のII−II線に沿う縦断面
図である。

【００１４】この第１の実施の形態の免震構造用制振装
置１は、例えば、基礎構造物とその上の建築物との間の
連結に使用することで、建築物の地震等による被害を防
止するためのもので、第１の制振用ディスク３と、この
第１の制振用ディスク３の中心軸回りに相対回転自在に
この第１の制振用ディスク３に積層配備される第２の制
振用ディスク５と、これらの第１及び第２の制振用ディ
スク３，５相互の相対回転時に第２の制振用ディスク５
の表面との摺動摩擦によって回転運動エネルギーを摩擦
エネルギーに変換するように第１及び第２の制振用ディ
スク３，５間に装備される制動用摩擦パッド９と、基端
が第１の制振用ディスク３の中心部に連結されると共に
先端が不図示の第１の構造物に連結される第１の連結部
材１１と、基端が第２の制振用ディスク５上でこの第２
の制振用ディスク５の回転中心から離間した位置に連結
されると共に先端が不図示の第２の構造物に連結される
第２の連結部材１３とを備えた構成である。

【００１５】第１の制振用ディスク３は、中心軸３１
と、この中心軸３１に一体形成された鍔部３１ａに六角
孔付きねじ３２によって連結された円盤状のディスク本
体３３とを備えた構成である。そして、ディスク本体３
３には、軸方向に沿って貫通したパッド収容孔３４が、
中心軸３１と同心の円周上の複数箇所に装備されてい
る。各パッド収容孔３４に、本実施の形態の場合、制動
用摩擦パッド９と、この制動用摩擦パッド９を第２の制
振用ディスク５に押圧するばね部材としての皿ばね１０
とを、背中合わせに対向させた状態に収容する。

【００１６】第２の制振用ディスク５は、ディスク本体
３３をその両面から挟むように対向配置された一対の円
盤状のディスク本体５１，５２と、これらの一対のディ
スク本体５１，５２の周縁部を連結する六角孔付きねじ
５４とを備えた構成である。第２の制振用ディスク５
は、一対のディスク本体５１，５２によって、第１の制
振用ディスク３のディスク本体３３を収容する中空部を
形成した構成である。各ディスク本体５１，５２は、中
心部が、転がり軸受５５を介して、中心軸３１に回転自
在に嵌着している。つまり、第２の制振用ディスク５
は、一対のディスク本体５１，５２が、第１の制振用デ
ィスク３の中心軸３１回りに回転自在に設けられてい
る。

【００１７】制動用摩擦パッド９は、例えば車両用のデ
ィスクブレーキで使用する摩擦パッドと同様な材質、製
法で形成されたものである。ディスク本体５１，５２に
表面が所定の押圧力で当接するように、背面の皿ばね１
０によって付勢されている。

【００１８】第１の連結部材１１は、中心軸３１の両端
部の面取り部３１ｂへの嵌着によって、中心軸３１に回
転不可に結合された一対の脚部１１１，１１２と、これ
らの脚部１１１，１１２の先端に六角孔付きねじ１１４
により連結・一体化された支柱１１６とを備えた構成
で、この支柱１１６の先端１１６ａが第１の構造物に連
結される。

【００１９】第２の連結部材１３は、基端がディスク本
体５１，５２の回転中心から距離Ｌだけ離れた位置にピ
ン１３１を介してディスク本体５１，５２に回転自在に
結合された一対の脚部１３３，１３４と、これらの脚部
１３３，１３４の先端に六角孔付きねじ１３６により連
結・一体化された支柱１３７とを備えた構成で、この支
柱１３７の先端１３７ａが第２の構造物に連結される。

【００２０】第２の連結部材１３は、以上のように、基
端が第２の制振用ディスク５の回転中心から離間した位
置に連結されることで、第１及び第２の構造物間に作用
する引張力及び圧縮力を、第１及び第２の制振用ディス
ク３，５の相対回転運動に変換する。図１に示すよう
に、第１及び第２の連結部材１１，１３に引張力Ｆ１が
作用するとき、第２の制振用ディスク５には、第１の制
振用ディスク３に対して第２の制振用ディスク５を回転
させる回転モーメントＭ１が作用して、第１及び第２の
制振用ディスク３，５相互の相対回転運動が生じる。そ
の際、第１及び第２の制振用ディスク３，５の相対回転
による変位吸収作用と、制動用摩擦パッド９の摺動摩擦
によるエネルギー消費作用とで、第１の構造物又は第２
の構造物に加わる外部加振力を吸収・減衰させて、これ
らの第１及び第２の構造物間の変位伝達を抑止する。

【００２１】以上に説明した免震構造用制振装置１は、
地震等の外部加振力によって第１又は第２の連結部材１
１，１３に伝達された変位は、第１及び第２の制振用デ
ィスク３，５の相対回転変位に変換されて吸収される。
従って、第２の連結部材１３の基端の取付位置と第２の
制振用ディスク５の回転中心との離間位置Ｌを大きくす
れば、第１及び第２の制振用ディスク３，５の外径寸法
はそのままでも、吸収可能な最大変位量の増大を図るこ
とができる。

【００２２】また、第１及び第２の制振用ディスク３，
５相互の相対回転時には、制動用摩擦パッド９と第２の
制振用ディスク５のディスク本体５１，５２との間の摺
動摩擦によって変位エネルギーの吸収・減衰がなされる
が、その際の制動用摩擦パッド９とディスク本体５１，
５２との間の摺動摩擦の形態は、所謂、ディスクブレー
キにおけるロータと該ロータに押圧される摩擦パッドと
の制動動作である。従って、ディスクブレーキにおいて
制動性能を向上させる場合と同様に、制動用摩擦パッド
９への摺動面への押圧力を高めたり、あるいは、装備す
る制動用摩擦パッド９の個数を増加させることで、第１
及び第２の制振用ディスク３，５や各連結部の寸法の増
大等を図らずとも、変位エネルギーに対する吸収・減衰
性能を大幅に増大させることができる。

【００２３】即ち、本実施の形態の免震構造用制振装置
１は、概略的には、例えば従来の油圧アクチュエータや
ダンパを用いた免震構造用制振装置と比較すると、構成
自体がディスクブレーキ装置に似た単純な構成で、構成
部材の寸法の増大を図らずとも、許容する変位量の増加
が容易で、しかも、制動用摩擦パッド９の摺動面への押
圧力の増加や、装備する制動用摩擦パッド９の個数の増
加によって、外部加振力に対する吸収・減衰性能を増大
することも容易である。従って、小型住宅等への応用に
も適した小型、且つ低コストで、高い耐震性能を備えた
免震構造用制振装置１の提供が可能になり、小型住宅等
への免震構造の普及を促進することができる。

【００２４】また、本実施の形態の場合、第２の制振用
ディスク５上の摺動面と制動用摩擦パッド９との接触圧
は、皿ばね１０によって確保する構成とし、使用する皿
ばね１０の強度アップや、使用枚数の増加によって、制
動用摩擦パッド９の摺動面への押圧力を簡単に増加させ
ることができ、制動用摩擦パッド９の摺動摩擦によるエ
ネルギー吸収量の増大が容易に図れる。なお、皿ばね１
０の代わりに高荷重コイルばねを用いることもできる。
この皿ばね１０又は高荷重コイルばねを利用すること
で、劣化し易いゴム材料等の使用を回避することがで
き、性能の長期安定維持も可能な免震構造用制振装置１
を提供することができる。

【００２５】なお、前述の実施の形態では、第２の制振
用ディスク５が、第１の制振用ディスク３のディスク本
体３３を一対のディスク本体５１，５２で挟む構造とし
たが、第２の制振用ディスク５は、単一のディスク本体
で構成して、ディスク本体３３の上面又は下面の何れか
一方に当接させるようにしてもよい。但し、本実施の形
態のように構成すると、それぞれのディスク本体５１，
５２に制動用摩擦パッド９を当接させることで、制動用
摩擦パッド９により発生する制動力を倍増させることが
でき、加振力に対する減衰性能を倍増させることができ
る。

【００２６】また、上記の実施の形態では、制動用摩擦
パッド９や皿ばね１０を、第１の制振用ディスク３のデ
ィスク本体３３に装備する構成としたが、図３に示す免
震構造用制振装置１０１のように、第２の制振用ディス
ク５を構成するディスク本体５１，５２に、制動用摩擦
パッド９及び皿ばね１０を収容保持させるようにしても
良い。なお、図３の免震構造用制振装置１０１は、制動
用摩擦パッド９及び皿ばね１０を、第２の制振用ディス
ク５のディスク本体５１，５２に収容保持させて、第１
の制振用ディスク３のディスク本体３３の両面を、制動
用摩擦パッド９が摺動する摺動面に設定した点は、既述
した第１の実施の形態の免震構造用制振装置１と異なっ
ているが、それ以外の構成は第１の実施の形態と共通で
あり、従って、共通の構成には、同番号を付して説明を
省略する。

【００２７】以上に述べた、本発明の免震構造用制振装
置の用途は、建築物と基礎構造物との間の振動伝達を防
止する場合に限らない。例えば、建築物内の構造材相互
の接続部に適宜配置して、部屋間の振動伝達の防止や、
階層間の振動伝達の防止等にも利用可能である。また、
住宅用構造物に限らず、大型の機械設備の構造部におけ
る振動伝達の防止等にも利用することが可能である。

【００２８】

【発明の効果】本発明の免震構造用制振装置によれば、
概略的には、ディスクブレーキ装置に似た単純な構成
で、構成部材の寸法の増大を図らずとも、第２の連結部
材の基端の取付位置と第２の制振用ディスクの回転中心
との離間距離を増大させるだけで、容易に許容する変位
量を増加させることができ、しかも、制動用摩擦パッド
の摺動面への押圧力の増加や、装備する制動用摩擦パッ
ドの個数の増加によって、外部加振力に対する吸収・減
衰性能を増大することも容易である。従って、小型住宅
等への応用にも適した小型、且つ低コストで、高い耐震
性能を備えた免震構造用制振装置の提供が可能になり、
小型住宅等への免震構造の普及を促進することができ
る。

【００２９】また、請求項２記載の構成にすると、使用
する皿ばね又はコイルばねの強度アップや、皿ばねの使
用枚数の増加によって、制動用摩擦パッドの摺動面への
押圧力を簡単に増加させることができて、制動用摩擦パ
ッドの摺動摩擦によるエネルギー吸収量の増大が容易に
図れる。そして、皿ばね又は高荷重コイルばねを利用す
ることで、劣化し易いゴム材料等の使用を回避すること
ができ、性能の長期安定維持も可能な免震構造用制振装
置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る免震構造用制振装置の第１の実施
の形態の平面図である。

【図２】図１のII−II線に沿う縦断面図である。

【図３】本発明に係る免震構造用制振装置の第２の実施
の形態の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 免震構造用制振装置 ３ 第１の制振用ディスク ５ 第２の制振用ディスク ９ 制動用摩擦パッド １０ 皿ばね １１ 第１の連結部材 １３ 第２の連結部材 ３１ 中心軸 ３１ａ 鍔部 ３１ｂ 面取り部 ３２ 六角孔付きねじ ３３ ディスク本体 ３４ パッド収容孔 ５１，５２ ディスク本体 ５４ 六角孔付きねじ ５５ 転がり軸受 １０１ 免震構造用制振装置 １１１，１１２ 脚部 １１４ 六角孔付きねじ １１６ 支柱 １１６ａ 先端 １３１ ピン １３３，１３４ 脚部 １３６ 六角孔付きねじ １３７ 支柱 １３７ａ 先端

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１の制振用ディスクと、この第１の制
   振用ディスクの中心軸回りに相対回転自在に前記第１の
   制振用ディスクに積層配備される第２の制振用ディスク
   と、これらの第１及び第２の制振用ディスク相互の相対
   回転時に少なくとも一方のディスクの表面との摺動摩擦
   によって回転運動エネルギーを摩擦エネルギーに変換す
   るように第１及び第２の制振用ディスク間に装備される
   制動用摩擦パッドと、基端が第１の制振用ディスクに連
   結されると共に先端が第１の構造物に連結される第１の
   連結部材と、基端が前記第２の制振用ディスク上で該第
   ２の制振用ディスクの回転中心から離間した位置に連結
   されると共に先端が第２の構造物に連結されて前記第１
   及び第２の構造物間に作用する引張力及び圧縮力を前記
   第１及び第２の制振用ディスクの相対回転運動に変換す
   る第２の連結部材とを備え、 第１及び第２の制振用ディスクの相対回転による変位吸
   収作用と前記制動用摩擦パッドの摺動摩擦によるエネル
   ギー消費作用とで第１の構造物又は第２の構造物に加わ
   る外部加振力を吸収・減衰させて、前記第１及び第２の
   構造物間の変位伝達を抑止することを特徴とする免震構
   造用制振装置。
2. 【請求項２】 前記制動用摩擦パッドが摺動する前記第
   １の制振用ディスク又は第２の制振用ディスクの摺動面
   と前記制動用摩擦パッドとの接触圧を、ばねによって確
   保することを特徴とする請求項１記載の免震構造用制振
   装置。