JP2002167901A - トラス梁とその構築方法 - Google Patents
トラス梁とその構築方法Info
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- JP2002167901A JP2002167901A JP2000367625A JP2000367625A JP2002167901A JP 2002167901 A JP2002167901 A JP 2002167901A JP 2000367625 A JP2000367625 A JP 2000367625A JP 2000367625 A JP2000367625 A JP 2000367625A JP 2002167901 A JP2002167901 A JP 2002167901A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水平度を適正に調整可能であるとともに、揚
重作業を含む施工作業性に優れ、また改修や工場設備の
変更に柔軟に対応でき、さらに設備の配置計画の自由度
も高めることができるトラス梁とその構築方法を提供す
る。 【解決手段】 下弦材5、中間材6、並びにこれら下弦
材5と中間材6との間に多数配設された下斜材7からな
る下層トラス部3と、下層トラス部3上に重ねて設けら
れ、中間材6、上弦材8、並びにこれら中間材6と上弦
材8の端部同士を接続する上斜材9からなる上層トラス
部4とから構成される。
重作業を含む施工作業性に優れ、また改修や工場設備の
変更に柔軟に対応でき、さらに設備の配置計画の自由度
も高めることができるトラス梁とその構築方法を提供す
る。 【解決手段】 下弦材5、中間材6、並びにこれら下弦
材5と中間材6との間に多数配設された下斜材7からな
る下層トラス部3と、下層トラス部3上に重ねて設けら
れ、中間材6、上弦材8、並びにこれら中間材6と上弦
材8の端部同士を接続する上斜材9からなる上層トラス
部4とから構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水平度を適正に調
整可能であるとともに、揚重作業を含む施工作業性に優
れ、また改修や工場設備の変更に柔軟に対応でき、さら
に設備の配置計画の自由度も高めることができるトラス
梁とその構築方法に関する。
整可能であるとともに、揚重作業を含む施工作業性に優
れ、また改修や工場設備の変更に柔軟に対応でき、さら
に設備の配置計画の自由度も高めることができるトラス
梁とその構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場施設は敷地内に一面にレイア
ウトされていたが、近年にあっては工場建物を低・中層
で構築し、その内部に上下に層をなすように工場施設を
レイアウトするようになってきている。このような工場
建物の採用が特に進んでいる半導体工場などでは、その
工場施設であるクリーンルームに対して図8に示すよう
なトラス梁aを用いることにより、工場建物内部を多層
化している。
ウトされていたが、近年にあっては工場建物を低・中層
で構築し、その内部に上下に層をなすように工場施設を
レイアウトするようになってきている。このような工場
建物の採用が特に進んでいる半導体工場などでは、その
工場施設であるクリーンルームに対して図8に示すよう
なトラス梁aを用いることにより、工場建物内部を多層
化している。
【0003】トラス梁aは、下弦材bと上弦材cとの間
に中間材dを備えて形成されて、建物の柱e間に掛け渡
されている。このトラス梁aにはもちろんその機能上、
斜材fが多数配設されている。これら斜材fは下弦材b
や上弦材c等の一端から他端に向かって順次、下弦材b
から上弦材cにわたって一連に上向き斜めに、もしくは
上弦材cから下弦材bにわたって一連に下向き斜めに掛
け渡されていて、正面から見ていわゆるジグザグ状に配
列されている。またこれら斜材fが、下弦材b、上弦材
cおよび中間材dそれぞれに対して一体的に接合され
て、トラス梁aは一体的に構築されている。
に中間材dを備えて形成されて、建物の柱e間に掛け渡
されている。このトラス梁aにはもちろんその機能上、
斜材fが多数配設されている。これら斜材fは下弦材b
や上弦材c等の一端から他端に向かって順次、下弦材b
から上弦材cにわたって一連に上向き斜めに、もしくは
上弦材cから下弦材bにわたって一連に下向き斜めに掛
け渡されていて、正面から見ていわゆるジグザグ状に配
列されている。またこれら斜材fが、下弦材b、上弦材
cおよび中間材dそれぞれに対して一体的に接合され
て、トラス梁aは一体的に構築されている。
【0004】そしてトラス梁aの上弦材cの上にクリー
ンルームgが形成されるとともに、また中間材dの上下
に補機エリアhと配管エリアiとが別々に確保されて、
1つのクリーンルーム施設が全体として3層構造で構成
されるようになっていた。
ンルームgが形成されるとともに、また中間材dの上下
に補機エリアhと配管エリアiとが別々に確保されて、
1つのクリーンルーム施設が全体として3層構造で構成
されるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のトラ
ス梁aにあっては、次のような課題があった。
ス梁aにあっては、次のような課題があった。
【0006】上弦材c、中間材d、下弦材b、並びに
複数の斜材fを地組みによってすべて接合してトラス梁
aを完成し、この完成したトラス梁aを揚重して建物の
柱e間に設置し、その後当該トラス梁aに床コンクリー
トを打設するようにしていた。ところで、トラス梁aに
は、その揚重時や掛け渡し状態において、それ自体の重
量でたわみ変形が発生する。また設置後における床コン
クリートの打設などによっても、当該トラス梁aにはた
わみ変形が発生する。これらたわみ変形の発生は避けが
たい一方で、柱e間への設置完了後におけるトラス梁a
の水平度、特にクリーンルームgの床位置となる上弦材
cの水平度は適正に確保することが望ましい。
複数の斜材fを地組みによってすべて接合してトラス梁
aを完成し、この完成したトラス梁aを揚重して建物の
柱e間に設置し、その後当該トラス梁aに床コンクリー
トを打設するようにしていた。ところで、トラス梁aに
は、その揚重時や掛け渡し状態において、それ自体の重
量でたわみ変形が発生する。また設置後における床コン
クリートの打設などによっても、当該トラス梁aにはた
わみ変形が発生する。これらたわみ変形の発生は避けが
たい一方で、柱e間への設置完了後におけるトラス梁a
の水平度、特にクリーンルームgの床位置となる上弦材
cの水平度は適正に確保することが望ましい。
【0007】しかしながら従来にあっては、トラス梁a
を構成する各部材をすべて地組みで接合して完成状態と
したトラス梁aを揚重して設置するようにしていたの
で、予期されるたわみ変形量を予め解析してそのたわみ
変形量を見込んでトラス梁aを完成させる必要がある
が、その解析はきわめて複雑であり、設計上から設置後
のトラス梁aの水平度を適正に確保することは困難であ
った。そしてまた、設置後に現場施工で水平度を調整し
ようとしても、トラス梁aは完成状態に組み上げられて
いるためほとんど融通が利かず、このため現場施工上か
らしてもトラス梁aに適正な水平度を確保することは困
難であった。
を構成する各部材をすべて地組みで接合して完成状態と
したトラス梁aを揚重して設置するようにしていたの
で、予期されるたわみ変形量を予め解析してそのたわみ
変形量を見込んでトラス梁aを完成させる必要がある
が、その解析はきわめて複雑であり、設計上から設置後
のトラス梁aの水平度を適正に確保することは困難であ
った。そしてまた、設置後に現場施工で水平度を調整し
ようとしても、トラス梁aは完成状態に組み上げられて
いるためほとんど融通が利かず、このため現場施工上か
らしてもトラス梁aに適正な水平度を確保することは困
難であった。
【0008】完成品のトラス梁aは重量がきわめて重
いので、それを揚重するためには超大型の重機が必要で
あるとともに、その重さのために施工が難しくて工期が
長期化し、かつまた作業安全性も懸念された。
いので、それを揚重するためには超大型の重機が必要で
あるとともに、その重さのために施工が難しくて工期が
長期化し、かつまた作業安全性も懸念された。
【0009】設置後に判明したトラス梁aの曲げ剛性
不足に起因する揺れの発生などに対し補強部材を増設す
るなどの改修作業を行うに際しても、完成品のトラス梁
aであるためその融通性に乏しかった。
不足に起因する揺れの発生などに対し補強部材を増設す
るなどの改修作業を行うに際しても、完成品のトラス梁
aであるためその融通性に乏しかった。
【0010】また改修に対する融通性が乏しいため
に、設計段階から各種設備の増設や撤去、その他の改変
をも考慮した設計仕様となり、不必要にオーバースペッ
クなトラス梁aとなりがちで、建設の初期コストが高か
った。
に、設計段階から各種設備の増設や撤去、その他の改変
をも考慮した設計仕様となり、不必要にオーバースペッ
クなトラス梁aとなりがちで、建設の初期コストが高か
った。
【0011】上弦材cと下弦材bとの間に一連に斜め
に横切る斜材fが多数配設される構造であったため、補
機エリアh、配管エリアiいずれにあってもこれら斜材
fをぬって補機を接続したり配管を配置する必要があ
り、設備の配置計画の制限となっていた。
に横切る斜材fが多数配設される構造であったため、補
機エリアh、配管エリアiいずれにあってもこれら斜材
fをぬって補機を接続したり配管を配置する必要があ
り、設備の配置計画の制限となっていた。
【0012】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、水平度を適正に調整可能であるとと
もに、揚重作業を含む施工作業性に優れ、また改修や工
場設備の変更に柔軟に対応でき、さらに設備の配置計画
の自由度も高めることができるトラス梁とその構築方法
を提供することにある。
て成されたもので、水平度を適正に調整可能であるとと
もに、揚重作業を含む施工作業性に優れ、また改修や工
場設備の変更に柔軟に対応でき、さらに設備の配置計画
の自由度も高めることができるトラス梁とその構築方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明のトラス梁にあっては、上弦材と下弦材との
間に中間材を設けて、該中間材の上下に上設備空間と下
設備空間とを形成するようにしたトラス梁において、上
記下弦材、上記中間材、並びにこれら下弦材と中間材と
の間に多数配設された下斜材からなる下層トラス部と、
上記下層トラス部上に重ねて設けられ、上記中間材、上
記上弦材、並びにこれら中間材と上弦材の端部同士を接
続する上斜材からなる上層トラス部とから構成されたこ
とを特徴とする。
めに本発明のトラス梁にあっては、上弦材と下弦材との
間に中間材を設けて、該中間材の上下に上設備空間と下
設備空間とを形成するようにしたトラス梁において、上
記下弦材、上記中間材、並びにこれら下弦材と中間材と
の間に多数配設された下斜材からなる下層トラス部と、
上記下層トラス部上に重ねて設けられ、上記中間材、上
記上弦材、並びにこれら中間材と上弦材の端部同士を接
続する上斜材からなる上層トラス部とから構成されたこ
とを特徴とする。
【0014】また、前記上層トラス部には、その高さを
調整するための高さ調整手段が備えられていることを特
徴とする。
調整するための高さ調整手段が備えられていることを特
徴とする。
【0015】また、前記上層トラス部の前記上斜材間に
縦材を設けたことを特徴とする。
縦材を設けたことを特徴とする。
【0016】さらに、前記縦材が前記上層トラス部に着
脱自在であることを特徴とする。
脱自在であることを特徴とする。
【0017】また、前記上層トラス部の前記上斜材間に
着脱自在な補助斜材を設けたことを特徴とする。
着脱自在な補助斜材を設けたことを特徴とする。
【0018】また、前記上弦材がプレキャストコンクリ
ート製であることを特徴とする。
ート製であることを特徴とする。
【0019】さらに、本発明に係るトラス梁の構築方法
にあっては、上弦材と下弦材との間に中間材を設けて、
該中間材の上下に上設備空間と下設備空間とを形成する
ようにしたトラス梁の構築方法において、上記下弦材、
上記中間材、並びにこれら下弦材と中間材との間に多数
配設された下斜材からなる下層トラス部を先組みし、次
いで該下層トラス部を揚重して設置し、その後、上記下
層トラス部上に、上記中間材、上記上弦材、並びにこれ
ら中間材と上弦材の端部同士を接続する上斜材からなる
上層トラス部を構築することを特徴とする。
にあっては、上弦材と下弦材との間に中間材を設けて、
該中間材の上下に上設備空間と下設備空間とを形成する
ようにしたトラス梁の構築方法において、上記下弦材、
上記中間材、並びにこれら下弦材と中間材との間に多数
配設された下斜材からなる下層トラス部を先組みし、次
いで該下層トラス部を揚重して設置し、その後、上記下
層トラス部上に、上記中間材、上記上弦材、並びにこれ
ら中間材と上弦材の端部同士を接続する上斜材からなる
上層トラス部を構築することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態にかか
るトラス梁1の基本構造の正面図、図2はその平面配置
を示す図、図3はその斜視図、図4は当該トラス梁1
を、例えばクリーンルームを備える工場建物2内に配置
した状況を示す図である。図示するように本実施形態の
トラス梁1は、異なる構造を備えた下層トラス部3と上
層トラス部4とを上下に重ねて構成される。
面を参照して詳細に説明する。図1は本実施形態にかか
るトラス梁1の基本構造の正面図、図2はその平面配置
を示す図、図3はその斜視図、図4は当該トラス梁1
を、例えばクリーンルームを備える工場建物2内に配置
した状況を示す図である。図示するように本実施形態の
トラス梁1は、異なる構造を備えた下層トラス部3と上
層トラス部4とを上下に重ねて構成される。
【0021】下層トラス部3は、最も下方に配置された
下弦材5と、その直上に配置された中間材6と、これら
中間材6と下弦材5との間に多数配設された下斜材7と
から構成される。これら下弦材5や中間材6、下斜材7
は例えば、H型鋼等の型鋼やフレームパイプなどから構
成される。下弦材5と中間材6とはともにその長手方向
が水平となるように配置されるとともに、下斜材7は下
弦材5および中間材6の長手方向に沿ってその一端から
他端にわたって順次、下弦材5から中間材6に向かって
上向き斜めに、もしくは中間材6から下弦材5に向かっ
て下向き斜めに、その傾斜方向を交互に代えて掛け渡さ
れていて、正面から見ていわゆるジグザグ状に配列され
る。これら下斜材7はそれぞれ、その上端が中間材6
に、また下端が下弦材5に溶接接合やボルト接合などに
よって接合される。
下弦材5と、その直上に配置された中間材6と、これら
中間材6と下弦材5との間に多数配設された下斜材7と
から構成される。これら下弦材5や中間材6、下斜材7
は例えば、H型鋼等の型鋼やフレームパイプなどから構
成される。下弦材5と中間材6とはともにその長手方向
が水平となるように配置されるとともに、下斜材7は下
弦材5および中間材6の長手方向に沿ってその一端から
他端にわたって順次、下弦材5から中間材6に向かって
上向き斜めに、もしくは中間材6から下弦材5に向かっ
て下向き斜めに、その傾斜方向を交互に代えて掛け渡さ
れていて、正面から見ていわゆるジグザグ状に配列され
る。これら下斜材7はそれぞれ、その上端が中間材6
に、また下端が下弦材5に溶接接合やボルト接合などに
よって接合される。
【0022】他方、上層トラス部4は、中間材6を下層
トラス部3と兼用して、当該中間材6直上の最も上方に
配置された上弦材8と、これら上弦材8と中間材6との
間に配設された上斜材9とから構成される。上弦材8も
その長手方向が水平となるように配置される。これら上
弦材8や上斜材9も例えば、H型鋼等の型鋼やフレーム
パイプなどから構成される。またトラス梁1に上方から
のみ載荷荷重を加えるように設計する場合には、周知の
ように上弦材8には圧縮力が作用するので、当該上弦材
8をプレキャストコンクリート製としてもよく、この場
合にはトラス梁1の耐力を格段に向上させることができ
る。
トラス部3と兼用して、当該中間材6直上の最も上方に
配置された上弦材8と、これら上弦材8と中間材6との
間に配設された上斜材9とから構成される。上弦材8も
その長手方向が水平となるように配置される。これら上
弦材8や上斜材9も例えば、H型鋼等の型鋼やフレーム
パイプなどから構成される。またトラス梁1に上方から
のみ載荷荷重を加えるように設計する場合には、周知の
ように上弦材8には圧縮力が作用するので、当該上弦材
8をプレキャストコンクリート製としてもよく、この場
合にはトラス梁1の耐力を格段に向上させることができ
る。
【0023】特に上斜材9は、中間材6および上弦材8
の両端部のみに左右一対設けられる。これら上斜材9
は、上弦材8から中間材6に向かって下向き斜めに、も
しくは中間材6から上弦材8に向かって上向き斜めに、
その傾斜方向を反対向きにして掛け渡され、またそれら
の上端が上弦材8に、また下端が中間材6に接合され
る。この上斜材9の上下端の接合は、少なくとも中間材
6に対しては、着脱可能なボルト接合等とされる。
の両端部のみに左右一対設けられる。これら上斜材9
は、上弦材8から中間材6に向かって下向き斜めに、も
しくは中間材6から上弦材8に向かって上向き斜めに、
その傾斜方向を反対向きにして掛け渡され、またそれら
の上端が上弦材8に、また下端が中間材6に接合され
る。この上斜材9の上下端の接合は、少なくとも中間材
6に対しては、着脱可能なボルト接合等とされる。
【0024】また上層トラス部4には必要に応じて、こ
れら上斜材9間において、互いに間隔を隔てて複数の柱
様の縦材10が上下方向に立てて設けられる。これら縦
材10は、その上端が上弦材8に、また下端が中間材6
に接合されるとともに、それらの上下端の接合は上斜材
9と同様に、少なくとも中間材6に対しては、着脱可能
なボルト接合等とされる。これら縦材10は、後から取
り付けたり撤去したりすることができるように、その上
下端とも上弦材8および中間材6にボルト接合等で着脱
自在に接合することが好ましい。
れら上斜材9間において、互いに間隔を隔てて複数の柱
様の縦材10が上下方向に立てて設けられる。これら縦
材10は、その上端が上弦材8に、また下端が中間材6
に接合されるとともに、それらの上下端の接合は上斜材
9と同様に、少なくとも中間材6に対しては、着脱可能
なボルト接合等とされる。これら縦材10は、後から取
り付けたり撤去したりすることができるように、その上
下端とも上弦材8および中間材6にボルト接合等で着脱
自在に接合することが好ましい。
【0025】さらに図3に示すように、上層トラス部4
には必要に応じて、上斜材9間に適宜に補助斜材11を
設けるようにしてもよい。この補助斜材11は好ましく
は、隣接する縦材10の一方の下端と他方の上端との間
に斜めに掛け渡して設けられる。また、これら補助斜材
11と縦材10との組み合わせ配置は、構造力学の分野
において教授される種々のレイアウトを適用することが
できる。またこの補助斜材11の上端および下端は、後
から取り付けたり撤去したりすることができるように、
上弦材8や中間材6、もしくは縦材10等にボルト接合
等によって着脱自在に接合される。これら縦材10や補
助斜材11も例えば、H型鋼等の型鋼やフレームパイプ
などから構成される。
には必要に応じて、上斜材9間に適宜に補助斜材11を
設けるようにしてもよい。この補助斜材11は好ましく
は、隣接する縦材10の一方の下端と他方の上端との間
に斜めに掛け渡して設けられる。また、これら補助斜材
11と縦材10との組み合わせ配置は、構造力学の分野
において教授される種々のレイアウトを適用することが
できる。またこの補助斜材11の上端および下端は、後
から取り付けたり撤去したりすることができるように、
上弦材8や中間材6、もしくは縦材10等にボルト接合
等によって着脱自在に接合される。これら縦材10や補
助斜材11も例えば、H型鋼等の型鋼やフレームパイプ
などから構成される。
【0026】以上説明したように本実施形態のトラス梁
1は、下弦材5、中間材6、並びにこれら下弦材5と中
間材6との間に多数配設された下斜材7からなる下層ト
ラス部3と、下層トラス部3上に重ねて設けられ、中間
材6、上弦材8、並びに少なくともこれら中間材6と上
弦材8の端部同士を接続する上斜材9、さらに必要に応
じて配設される縦材10や補助斜材11からなる上層ト
ラス部4とから構成され、上弦材8と下弦材5との間に
設けた中間材6の上下に上設備空間12と下設備空間1
3とが形成されるようになっている。
1は、下弦材5、中間材6、並びにこれら下弦材5と中
間材6との間に多数配設された下斜材7からなる下層ト
ラス部3と、下層トラス部3上に重ねて設けられ、中間
材6、上弦材8、並びに少なくともこれら中間材6と上
弦材8の端部同士を接続する上斜材9、さらに必要に応
じて配設される縦材10や補助斜材11からなる上層ト
ラス部4とから構成され、上弦材8と下弦材5との間に
設けた中間材6の上下に上設備空間12と下設備空間1
3とが形成されるようになっている。
【0027】そして特に、少なくとも上斜材9、そして
また縦材10や補助斜材11も中間材6に対して着脱自
在に接合されることから、上弦材8も下層トラス部3に
対して別途取り付けることが可能に構成されており、従
って、下層トラス部3に対して上層トラス部4を別途構
築することができるようになっている。
また縦材10や補助斜材11も中間材6に対して着脱自
在に接合されることから、上弦材8も下層トラス部3に
対して別途取り付けることが可能に構成されており、従
って、下層トラス部3に対して上層トラス部4を別途構
築することができるようになっている。
【0028】さらに、上層トラス部4には、その高さ、
すなわち最も高い位置に位置する上弦材8の高さ位置を
調整するための高さ調整手段14が備えられる。図5に
はその一例が示されており、例えば縦材10の下端と中
間材6とのボルト接合部分に関して、中間材6のフラン
ジ上面に起立させて設けたL字型ブラケット15と、こ
れに重ね合わされるH型鋼で形成した縦材10のウエブ
とを締結するために両者に形成されたボルト挿通穴1
6,17のうち、いずれか一方を上下方向の長穴16と
してこれにボルト18を挿通して締結することにより、
この長穴16の長さの範囲で中間材6に対する縦材10
の接合位置を調整することができ、これにより上弦材8
の高さ位置の調整を行うことができる。
すなわち最も高い位置に位置する上弦材8の高さ位置を
調整するための高さ調整手段14が備えられる。図5に
はその一例が示されており、例えば縦材10の下端と中
間材6とのボルト接合部分に関して、中間材6のフラン
ジ上面に起立させて設けたL字型ブラケット15と、こ
れに重ね合わされるH型鋼で形成した縦材10のウエブ
とを締結するために両者に形成されたボルト挿通穴1
6,17のうち、いずれか一方を上下方向の長穴16と
してこれにボルト18を挿通して締結することにより、
この長穴16の長さの範囲で中間材6に対する縦材10
の接合位置を調整することができ、これにより上弦材8
の高さ位置の調整を行うことができる。
【0029】このような接合構造を中間材6に対して着
脱自在にボルト接合される上斜材9や補助斜材11に対
しても備えることにより、上弦材8の高さ位置をその長
手方向に沿って自在に調整することができ、上弦材8の
水平度を適正に確保することができる。
脱自在にボルト接合される上斜材9や補助斜材11に対
しても備えることにより、上弦材8の高さ位置をその長
手方向に沿って自在に調整することができ、上弦材8の
水平度を適正に確保することができる。
【0030】このように構成されたトラス梁1は図2お
よび図3に示すように、隣接する柱19間に掛け渡され
て、水平一方向に互いに間隔を隔てて複数配列される。
そしてこれらトラス梁1相互は、それら間に縦横に配設
される鋼材等によって連結されるようになっている。
よび図3に示すように、隣接する柱19間に掛け渡され
て、水平一方向に互いに間隔を隔てて複数配列される。
そしてこれらトラス梁1相互は、それら間に縦横に配設
される鋼材等によって連結されるようになっている。
【0031】図4に示したクリーンルーム20への適用
を例にとって説明すると、トラス梁1を揚重して柱19
に掛け渡した後にあっては、隣接するトラス梁1の下弦
材5間にはコンクリート床21が設けられ、中間材6間
にはこれに接合して縦横に組まれた鉄骨組み22の上に
鉄板床23やコンクリート床が設けられ、さらに上弦材
8間には、中間材6に下端が着脱自在に接合された支持
材24に支持されて、トラス梁1の配列方向と直交する
方向に掛け渡された鉄骨材25上に根太26を敷き、そ
の上に多数設けたペデスタル27を介して、下降気流を
通すための穴あきフロアパネルで形成した床28が設け
られるようになっている。
を例にとって説明すると、トラス梁1を揚重して柱19
に掛け渡した後にあっては、隣接するトラス梁1の下弦
材5間にはコンクリート床21が設けられ、中間材6間
にはこれに接合して縦横に組まれた鉄骨組み22の上に
鉄板床23やコンクリート床が設けられ、さらに上弦材
8間には、中間材6に下端が着脱自在に接合された支持
材24に支持されて、トラス梁1の配列方向と直交する
方向に掛け渡された鉄骨材25上に根太26を敷き、そ
の上に多数設けたペデスタル27を介して、下降気流を
通すための穴あきフロアパネルで形成した床28が設け
られるようになっている。
【0032】そして、上弦材8上に形成した床28上が
クリーンルーム20として用いられ、中間材6上のスペ
ースが上設備空間として各種補機類29をレイアウトす
る補機エリア12として用いられ、下弦材5上のスペー
スが下設備空間として配管30を引き回す配管エリア1
3として用いられるようになっている。なお、図4中、
31は屋根支持構造であり、32は地盤である。
クリーンルーム20として用いられ、中間材6上のスペ
ースが上設備空間として各種補機類29をレイアウトす
る補機エリア12として用いられ、下弦材5上のスペー
スが下設備空間として配管30を引き回す配管エリア1
3として用いられるようになっている。なお、図4中、
31は屋根支持構造であり、32は地盤である。
【0033】次に上記トラス梁1の構築方法について、
図6を用いて説明する。まず、下層トラス部3を地組み
で構築する。この際には、下弦材5に下斜材7の下端を
一体的に接合してこれらを組み上げ、その上に中間材6
を載せて下斜材7の上端に一体的に接合し、これにより
一体的な下層トラス部3を製作する。これにより下層ト
ラス部3の先組みが完了する。
図6を用いて説明する。まず、下層トラス部3を地組み
で構築する。この際には、下弦材5に下斜材7の下端を
一体的に接合してこれらを組み上げ、その上に中間材6
を載せて下斜材7の上端に一体的に接合し、これにより
一体的な下層トラス部3を製作する。これにより下層ト
ラス部3の先組みが完了する。
【0034】次いで、重機を用いて、下層トラス部3の
みの状態でこれを揚重し、柱19間に掛け渡して設置す
る。その後は必要に応じて、下層トラス部3の姿勢が落
ち着くまで養生する。このように養生することで、下層
トラス部3に発生する現実のたわみ変形量を把握でき、
これをその後の上層トラス部4の施工における高さ調整
に反映させて、トラス梁1全体としての施工精度を向上
させることができる。
みの状態でこれを揚重し、柱19間に掛け渡して設置す
る。その後は必要に応じて、下層トラス部3の姿勢が落
ち着くまで養生する。このように養生することで、下層
トラス部3に発生する現実のたわみ変形量を把握でき、
これをその後の上層トラス部4の施工における高さ調整
に反映させて、トラス梁1全体としての施工精度を向上
させることができる。
【0035】その後下層トラス部3を足場として利用し
て、その上に上層トラス部4を構築する。上層トラス部
4を構築する際には、これを構成する上弦材8や上斜材
9、その他の縦材10や補助斜材11を個々の部品とし
て下層トラス部3上へ揚重して施工してもよいし、上弦
材8に上斜材9等を接合してこれらを地組みでユニット
4aとして組み上げ、このユニット4aを、重機を用い
て揚重して下層トラス部3上に設置するようにしてもよ
い。
て、その上に上層トラス部4を構築する。上層トラス部
4を構築する際には、これを構成する上弦材8や上斜材
9、その他の縦材10や補助斜材11を個々の部品とし
て下層トラス部3上へ揚重して施工してもよいし、上弦
材8に上斜材9等を接合してこれらを地組みでユニット
4aとして組み上げ、このユニット4aを、重機を用い
て揚重して下層トラス部3上に設置するようにしてもよ
い。
【0036】上層トラス部4と下層トラス部3との接合
は、上斜材9や縦材10等を中間材6に接合することで
達成される。本実施形態にあってはいずれにしても、予
め完成させた下層トラス部3のみを揚重して設置し、そ
の後別途、上層トラス部4を下層トラス部3上に構築す
るという、2段階の施工手順となる。このような2段階
施工によれば、例えば本実施形態と従来とでトラス梁自
体の高さが同じである場合、必要揚重高さは、従来より
も本実施形態の方が上層トラス部4の高さ分だけ低くな
り、揚重作業性も向上する。
は、上斜材9や縦材10等を中間材6に接合することで
達成される。本実施形態にあってはいずれにしても、予
め完成させた下層トラス部3のみを揚重して設置し、そ
の後別途、上層トラス部4を下層トラス部3上に構築す
るという、2段階の施工手順となる。このような2段階
施工によれば、例えば本実施形態と従来とでトラス梁自
体の高さが同じである場合、必要揚重高さは、従来より
も本実施形態の方が上層トラス部4の高さ分だけ低くな
り、揚重作業性も向上する。
【0037】また上層トラス部4を構築する際には、高
さ調整手段14、図示例に従えば、長穴16で融通を利
かせて上斜材9や縦材10等の取付位置調整を行うこと
により上弦材8の高さ位置が調整され、その水平度が適
正に確保される。
さ調整手段14、図示例に従えば、長穴16で融通を利
かせて上斜材9や縦材10等の取付位置調整を行うこと
により上弦材8の高さ位置が調整され、その水平度が適
正に確保される。
【0038】さらに、トラス梁1は工場建物2内に多数
配設されるものなので、地組みで完成した下層トラス部
3の揚重作業を順次に実施してそれを継続しながら、他
方で、揚重設置を終えた下層トラス部3に対して順次に
上層トラス部4の構築作業を実施でき、下層トラス部3
と上層トラス部4の施工を並行処理できて、短工期化す
ることができる。
配設されるものなので、地組みで完成した下層トラス部
3の揚重作業を順次に実施してそれを継続しながら、他
方で、揚重設置を終えた下層トラス部3に対して順次に
上層トラス部4の構築作業を実施でき、下層トラス部3
と上層トラス部4の施工を並行処理できて、短工期化す
ることができる。
【0039】各トラス梁1が完成されたならば、隣接す
るトラス梁1間で上述した各種床21,23,28の施
工を実施することにより、工場建物2内に3層構造の床
面が形成され、それらの上にクリーンルーム20や補機
エリア12、配管エリア13が形成されることになる。
るトラス梁1間で上述した各種床21,23,28の施
工を実施することにより、工場建物2内に3層構造の床
面が形成され、それらの上にクリーンルーム20や補機
エリア12、配管エリア13が形成されることになる。
【0040】さらに、補強もしくは改修例について図7
を用いて説明する。設置したトラス梁1を後から補強し
たり、あるいは工場施設の増設、撤去もしくは改変など
に対応させる場合には、上層トラス部4に対して、既設
の縦材10等に加えて、新たな縦材10や補強斜材11
を増設するようになっている。これら縦材10や補強斜
材11は上述したように、上弦材8および中間材6に対
して着脱自在であって、いつでも取り付けたり、取り外
すことができ、補強したい場合には増設し、他方、工場
施設のレイアウト上邪魔になる場合には、撤去したり、
あるいは他の部分へ移設することが可能で、トラス梁1
に必要な強度を維持しつつ、設備配置の自由度を高く確
保することができる。
を用いて説明する。設置したトラス梁1を後から補強し
たり、あるいは工場施設の増設、撤去もしくは改変など
に対応させる場合には、上層トラス部4に対して、既設
の縦材10等に加えて、新たな縦材10や補強斜材11
を増設するようになっている。これら縦材10や補強斜
材11は上述したように、上弦材8および中間材6に対
して着脱自在であって、いつでも取り付けたり、取り外
すことができ、補強したい場合には増設し、他方、工場
施設のレイアウト上邪魔になる場合には、撤去したり、
あるいは他の部分へ移設することが可能で、トラス梁1
に必要な強度を維持しつつ、設備配置の自由度を高く確
保することができる。
【0041】以上のように本実施形態にあっては、従来
のように上弦材と下弦材との間に一連に斜材を配設せず
に、中間材部分で分けて、トラス梁1を下層トラス部3
と上層トラス部4という上下2層構造としたので、下層
トラス部3を先組みして設置し、その後に下層トラス部
3上で上層トラス部4を構築することを可能にして、柱
19間に架設した下層トラス部3上への上層トラス部4
の設置の際に、その水平度を調整することが可能とな
り、当該トラス梁1を適正な水平度で構築することがで
きる。
のように上弦材と下弦材との間に一連に斜材を配設せず
に、中間材部分で分けて、トラス梁1を下層トラス部3
と上層トラス部4という上下2層構造としたので、下層
トラス部3を先組みして設置し、その後に下層トラス部
3上で上層トラス部4を構築することを可能にして、柱
19間に架設した下層トラス部3上への上層トラス部4
の設置の際に、その水平度を調整することが可能とな
り、当該トラス梁1を適正な水平度で構築することがで
きる。
【0042】また、トラス梁1を下層トラス部3と上層
トラス部4との2つの部分に分けたので、必要揚重能力
を載荷荷重的にも高さ的にも軽減することができて大型
重機での揚重作業が可能となり、また揚重重量の軽減に
よって施工性を向上できて短工期化できるとともに、作
業安全性も向上できる。
トラス部4との2つの部分に分けたので、必要揚重能力
を載荷荷重的にも高さ的にも軽減することができて大型
重機での揚重作業が可能となり、また揚重重量の軽減に
よって施工性を向上できて短工期化できるとともに、作
業安全性も向上できる。
【0043】また、トラス梁1全体の中で、下層トラス
部3は一体完成品とする一方で、上層トラス部4には中
間材6と上弦材8の端部同士を接続する上斜材9を備
え、この上斜材9間に広いスペースを確保するようにし
たので、このスペースに必要に応じて縦材10や補強斜
材11を適宜に設けることが可能で、補強などの改修に
あたり高い融通性を確保することができる。
部3は一体完成品とする一方で、上層トラス部4には中
間材6と上弦材8の端部同士を接続する上斜材9を備
え、この上斜材9間に広いスペースを確保するようにし
たので、このスペースに必要に応じて縦材10や補強斜
材11を適宜に設けることが可能で、補強などの改修に
あたり高い融通性を確保することができる。
【0044】また、このように上層トラス部4に対する
縦材10や補強斜材11などの各種部材の配置自由度を
高く確保するようにしたので、トラス梁1の設置当初は
必要最小限の部材を組み込むようにし、その後の工場建
物2の使用状態おける工場施設の変更に対しては各種部
材を増設したり移設でき、さらには元に戻すなどの柔軟
な対応が可能となり、設計段階における設計仕様を必要
最小限として、建設の初期コストを抑えることができ
る。
縦材10や補強斜材11などの各種部材の配置自由度を
高く確保するようにしたので、トラス梁1の設置当初は
必要最小限の部材を組み込むようにし、その後の工場建
物2の使用状態おける工場施設の変更に対しては各種部
材を増設したり移設でき、さらには元に戻すなどの柔軟
な対応が可能となり、設計段階における設計仕様を必要
最小限として、建設の初期コストを抑えることができ
る。
【0045】さらに、上層トラス部4に関しては上斜材
9を必要要素とするだけであってこれら上斜材9間に遮
るもののない広いスペースを創り出すことができるとと
もに、縦材10にあっても上下に立てて配設されるもの
であるので平面計画がしやすく、上層トラス部4におけ
る設備の配置計画の自由度をきわめて高いものとするこ
とができる。
9を必要要素とするだけであってこれら上斜材9間に遮
るもののない広いスペースを創り出すことができるとと
もに、縦材10にあっても上下に立てて配設されるもの
であるので平面計画がしやすく、上層トラス部4におけ
る設備の配置計画の自由度をきわめて高いものとするこ
とができる。
【0046】なお、上記実施形態では、上弦材8の水平
度を高さ調整手段14によって確保するようにしたが、
設置した下層トラス部3のたわみ変形量を考慮した寸法
で上斜材9や縦材10を製作することで、これら部材自
体の製作寸法の調整で上弦材8の水平度を確保するよう
にしてもよい。
度を高さ調整手段14によって確保するようにしたが、
設置した下層トラス部3のたわみ変形量を考慮した寸法
で上斜材9や縦材10を製作することで、これら部材自
体の製作寸法の調整で上弦材8の水平度を確保するよう
にしてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るトラス
梁とその構築方法にあっては、トラス梁を下層トラス部
と上層トラス部という上下2層構造としたので、柱間に
架設した下層トラス部上への上層トラス部の設置の際
に、その水平度を調整することが可能となり、当該トラ
ス梁を適正な水平度で構築することができる。
梁とその構築方法にあっては、トラス梁を下層トラス部
と上層トラス部という上下2層構造としたので、柱間に
架設した下層トラス部上への上層トラス部の設置の際
に、その水平度を調整することが可能となり、当該トラ
ス梁を適正な水平度で構築することができる。
【0048】また、必要揚重能力を載荷荷重的にも高さ
的にも軽減することができて大型重機での揚重作業が可
能となり、また揚重重量の軽減によって施工性を向上で
きて短工期化できるとともに、作業安全性も向上でき
る。
的にも軽減することができて大型重機での揚重作業が可
能となり、また揚重重量の軽減によって施工性を向上で
きて短工期化できるとともに、作業安全性も向上でき
る。
【0049】また、上層トラス部では中間材と上弦材の
端部同士を上斜材で接続するようにしたので、この上斜
材間に広い設備スペースを確保できるとともに、このス
ペースに必要に応じて縦材や補強斜材を適宜に設けるこ
とが可能で、補強などの改修にあたり高い融通性を確保
することができる。
端部同士を上斜材で接続するようにしたので、この上斜
材間に広い設備スペースを確保できるとともに、このス
ペースに必要に応じて縦材や補強斜材を適宜に設けるこ
とが可能で、補強などの改修にあたり高い融通性を確保
することができる。
【0050】また、このように上層トラス部に対する縦
材や補強斜材などの各種部材の配置自由度を高く確保す
るようにしたので、工場建物使用状態おいて工場施設の
変更に対して各種部材を増設したり移設するなど柔軟な
対応が可能となり、設計段階における設計仕様を必要最
小限として、建設の初期コストを抑えることができる。
材や補強斜材などの各種部材の配置自由度を高く確保す
るようにしたので、工場建物使用状態おいて工場施設の
変更に対して各種部材を増設したり移設するなど柔軟な
対応が可能となり、設計段階における設計仕様を必要最
小限として、建設の初期コストを抑えることができる。
【0051】さらに、上層トラス部に広いスペースを創
り出すことができるとともに、縦材にあっても上下に立
てて配設されるものであるので平面計画がしやすく、上
層トラス部における設備の配置計画の自由度をきわめて
高いものとすることができる。
り出すことができるとともに、縦材にあっても上下に立
てて配設されるものであるので平面計画がしやすく、上
層トラス部における設備の配置計画の自由度をきわめて
高いものとすることができる。
【図1】本発明に係るトラス梁の一実施形態の基本構造
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図2】図1のトラス梁の平面配置を示す図である。
【図3】図1のトラス梁の要部斜視図である。
【図4】図1のトラス梁を工場建物内に配置した状況を
示す概略斜視図である。
示す概略斜視図である。
【図5】図1のトラス梁に適用可能な高さ調整手段を示
す要部拡大図である。
す要部拡大図である。
【図6】本発明に係るトラス梁の構築方法を説明するた
めの図である。
めの図である。
【図7】図1のトラス梁の改修・補強例を説明するため
の図である。
の図である。
【図8】従来例を示す正面図である。
3 下層トラス部 4 上層トラス部 5 下弦材 6 中間材 7 下斜材 8 上弦材 9 上斜材
Claims (7)
- 【請求項1】 上弦材と下弦材との間に中間材を設け
て、該中間材の上下に上設備空間と下設備空間とを形成
するようにしたトラス梁において、 上記下弦材、上記中間材、並びにこれら下弦材と中間材
との間に多数配設された下斜材からなる下層トラス部
と、上記下層トラス部上に重ねて設けられ、上記中間
材、上記上弦材、並びにこれら中間材と上弦材の端部同
士を接続する上斜材からなる上層トラス部とから構成さ
れたことを特徴とするトラス梁。 - 【請求項2】 前記上層トラス部には、その高さを調整
するための高さ調整手段が備えられていることを特徴と
する請求項1に記載のトラス梁。 - 【請求項3】 前記上層トラス部の前記上斜材間に縦材
を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のト
ラス梁。 - 【請求項4】 前記縦材が前記上層トラス部に着脱自在
であることを特徴とする請求項3に記載のトラス梁。 - 【請求項5】 前記上層トラス部の前記上斜材間に着脱
自在な補助斜材を設けたことを特徴とする請求項1〜4
いずれかの項に記載のトラス梁。 - 【請求項6】 前記上弦材がプレキャストコンクリート
製であることを特徴とする請求項1〜5いずれかの項に
記載のトラス梁。 - 【請求項7】 上弦材と下弦材との間に中間材を設け
て、該中間材の上下に上設備空間と下設備空間とを形成
するようにしたトラス梁の構築方法において、 上記下弦材、上記中間材、並びにこれら下弦材と中間材
との間に多数配設された下斜材からなる下層トラス部を
先組みし、次いで該下層トラス部を揚重して設置し、そ
の後、上記下層トラス部上に、上記中間材、上記上弦
材、並びにこれら中間材と上弦材の端部同士を接続する
上斜材からなる上層トラス部を構築することを特徴とす
るトラス梁の構築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000367625A JP2002167901A (ja) | 2000-12-01 | 2000-12-01 | トラス梁とその構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000367625A JP2002167901A (ja) | 2000-12-01 | 2000-12-01 | トラス梁とその構築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002167901A true JP2002167901A (ja) | 2002-06-11 |
Family
ID=18838015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000367625A Pending JP2002167901A (ja) | 2000-12-01 | 2000-12-01 | トラス梁とその構築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002167901A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004270216A (ja) * | 2003-03-06 | 2004-09-30 | Kajima Corp | 二段梁構造 |
WO2007035039A1 (en) * | 2005-09-21 | 2007-03-29 | Samsung Corporation | High strength mega-truss structure using steel-concrete sandwich beam and factory building using the same |
WO2008030027A1 (en) * | 2006-09-06 | 2008-03-13 | Suk Yoon Kim | Steel section connection device |
CN103195209A (zh) * | 2013-04-08 | 2013-07-10 | 中建五局工业设备安装有限公司 | 用于轻型钢结构顶棚承载机电管线的联合支架 |
JP2018062798A (ja) * | 2016-10-13 | 2018-04-19 | 株式会社竹中工務店 | トラス架構 |
CN108978865A (zh) * | 2018-08-14 | 2018-12-11 | 兰州理工大学 | 一种带可更换空腹耗能段的多高层装配式钢框架结构 |
JP2019027144A (ja) * | 2017-07-31 | 2019-02-21 | 株式会社竹中工務店 | トラス梁増設構造 |
-
2000
- 2000-12-01 JP JP2000367625A patent/JP2002167901A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103195209B (zh) * | 2013-04-08 | 2015-09-02 | 中建五局工业设备安装有限公司 | 用于轻型钢结构顶棚承载机电管线的联合支架 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20040924 |