JP2002167781A - コンクリート構造物の補強構造 - Google Patents
コンクリート構造物の補強構造Info
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Abstract
つコスト安価に補強することができるとともに、その補
強効果を恒久的に維持することができるコンクリート構
造物の補強構造を提供する。 【解決手段】コンクリート構造物としての堰堤Aの前面
A1、上面A2及び背面A3を、鋼製の枠体1で囲ん
で、当該堰堤Aを補強するとともに、その一体性を確保
した。
Description
留、基礎等のコンクリート構造物の補強構造に関する。
記堰堤等のコンクリート構造物において、アルカリ骨材
反応、老朽化、地盤沈下、土圧の変化及び地震等に起因
して、内部や表面に亀裂が発生し、その強度が低下して
本来の機能を有効に発揮し得なくなる現象が生じてい
る。このような亀裂が発生したコンクリート構造物につ
いては、応急処置として当該亀裂に樹脂やコンクリート
等を充填することが行われている。ところが亀裂に樹脂
やコンクリート等を充填するだけでは、現状の亀裂を封
鎖するにとどまり、本来の機能回復には至らない。ま
た、亀裂が進展するのを抑制することもできないので、
コンクリート構造物が何れ崩壊するおそれがある。この
ため、恒久的な対策としては、亀裂の発生したコンクリ
ート構造物を取り壊して再度構築する以外にないのが実
状である。しかし、この場合には、施工に困難を伴うと
ともに、施工コストが高く付くという問題がある。この
発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、強度低
下を生じたコンクリート構造物を容易且つコスト安価に
補強することができるとともに、補強効果を恒久的に維
持することができるコンクリート構造物の補強構造を提
供することを目的とする。
のこの発明のコンクリート構造物の補強構造は、コンク
リート構造物の前面、上面及び少なくとも背面上部を、
鋼製の枠体で囲んでなることを特徴としている(請求項
1)。このような構成のコンクリート構造物の補強構造
によれば、強度が低下したコンクリート構造物を枠体で
補強することができるとともに、当該コンクリート構造
物の一体性を恒久的に確保することができる。
ては、前記枠体を固定部材によって前記コンクリート構
造物に固定しているのが好ましく(請求項2)、この場
合には、前記コンクリート構造物の一体性をより効果的
に高めることができる。
項2)においては、固定部材がアンカーボルトで構成さ
れ、このアンカーボルトが前記コンクリート構造物を貫
通した状態で前記枠体のうちのコンクリート構造物の背
面に沿わせた部分に固定されていてもよい(請求項
3)。この場合には、前記アンカーボルトによって枠体
とコンクリート構造物との一体性を良好に確保すること
ができる。
ては、コンクリート構造物の前面と前記枠体との間に、
コンクリート片の落下を防止する防護板を介在している
のが好ましい(請求項4)。この場合には、コンクリー
ト構造物から剥離したコンクリート片が落下するのを、
防護板によって防止することができる。
て添付図面を参照しながら説明する。図1はこの発明の
コンクリート構造物の補強構造を示す断面図であり、図
2は正面図である。この実施の形態においては、無筋コ
ンクリート構造物である堰堤Aを補強する場合を示して
いる。前記堰堤Aはアルカリ骨材反応や老朽化等によっ
て表面や内部に亀裂が発生したものであり、その前面A
1、上面A2及び背面A3が、複数の枠体1で囲まれて
いる。
を溶接したりボルトで連結したりすることによって、事
前に或いは施工現場で作製されたものである。この枠体
1の前部11は堰堤Aの前面A1に沿って傾斜した状態
で上下方向に延びており、その上部12は堰堤Aの上面
に沿って水平方向に延びている。また、枠体1の背部1
3は、堰堤Aの背面A3に沿って鉛直に延びており、そ
の下部側の所定範囲が堰堤Aの背後の土壌Bに打ち込ま
れている。
隔毎(例えば30cm毎)に配置されており、各枠体1
の上部12は、当該上部12に掛け渡した形鋼からなる
横桁2に、溶接或いはボルト止め等にて連結されてい
る。各枠体1は固定部材としてのアンカーボルト3によ
って、堰堤Aに固定されている。このアンカーボルト3
は枠体1の前部11、堰堤A及び枠体1の背部13をそ
れぞれ貫通しており、この貫通状態で枠体1を堰堤Aと
とともに挟み込んで、当該枠体1を堰堤Aに対して一体
化している。すなわち、前記アンカーボルト3の土壌B
に臨む側の端部31は、当該端部31に出没可能に内蔵
された逆止爪33によって枠体1の背部13に固定さ
れ、この状態で枠体1の前部11側の端部32にナット
34をねじ込んで締め付けることにより、枠体1を堰堤
Aととともに挟み込んで、当該枠体1を堰堤Aに対して
一体化している(図3参照)。前記逆止爪33は、アン
カーボルト3に対して回転可能に軸止されており、その
軸線をアンカーボルト3の軸線に沿わせた状態で、枠体
1の前部11、堰堤A及び枠体1の背部13に形成され
た孔Cを貫通させ、この貫通状態で軸線がアンカーボル
ト3の軸線に対して直交するようにばね等によって回転
させることにより、枠体1の背部13に係止させる。
アンカーボルト3によって堰堤Aの下方の土壌或いはこ
の土壌に埋設されたセメントアンカーに対して固定され
ているのが好ましい。また、前記堰堤Aの背面の土壌B
には、グラウト処理を施しておくのが、当該土壌B自体
の強度を確保できることから好ましい。
堰堤Aを恒久的に補強することができる。また、堰堤A
の一体性を当該枠体1によって良好に確保することがで
きるので、堰堤Aのひび割れが極端に進展して堰堤Aの
一部が崩壊した場合でも、堰堤Aの全体重量が減少する
のを防止することができる。このため、重量減によって
堰堤Aの機能が低下するのを防止することができる。ま
た、前記アンカーボルト3が堰堤Aを貫通した状態で前
記枠体1の背部13に固定されているので、枠体1と堰
堤Aとの一体性を極めて良好に確保することができ、堰
堤Aをより効果的に補強することができる。
る。この実施の形態が図1に示す実施の形態と異なる点
は、堰堤Aの前面A1と枠体1の前部11との間に防護
板4を介在している点である。この防護板4は各枠体1
の前部11の相互間の隙間を閉塞するように堰堤Aの前
面A1の全体に沿わせてある。この防護板4としては、
鋼板やグレーチング板等を用いることができる。この実
施の形態においては、堰堤Aから剥離した細かいコンク
リート片が落下するのを防護板4によって防止すること
ができる。このため、堰堤Aの重量が減少するのをより
効果的に防止することができるとともに、良好な安全性
を確保することができる。
である。この実施の形態においては、枠体1の背部13
を堰堤Aの背面A3の上部にのみに沿わせている。ま
た、堰堤Aの前面A1側にグラウド処理を施して当該堰
堤Aを補強しているとともに、このグラウド処理を施し
た部分A4に、枠体1の前部11を貫通させたアンカー
ボルト3の先端を固定している。但し、このアンカーボ
ルト3は堰堤Aを貫通させた状態で、その先端を堰堤A
の背面の土壌Bに埋設したセメントアンカーに固定して
もよい。
は、前記した実施の形態に限定されるものでなく、例え
ば固定部材として前記アンカーボルト3に代えてワイヤ
を用いること、固定部材を省略すること、横桁2を各枠
体1の前部11にも掛け渡すこと等、種々の設計変更を
施すことができる。また、この発明のコンクリート構造
物の補強構造は、擁壁、土留、基礎等、前記堰堤A以外
の各種コンクリート構造物の補強構造としても勿論適用
することができる。
ート構造物の補強構造によれば、強度が低下したコンク
リート構造物を、枠体によって補強及び一体化するもの
であるので、容易且つコスト安価にコンクリート構造物
の機能を恒久的に維持することができる。請求項2記載
のコンクリート構造物の補強構造によれば、前記枠体を
固定部材によって前記コンクリート構造物に固定してお
り、当該コンクリート構造物の一体性をより効果的に高
めることができるので、コンクリート構造物をより強固
に補強することができる。
構造によれば、固定部材としてのアンカーボルトが前記
コンクリート構造物を貫通した状態で前記枠体のうちの
コンクリート構造物の背面に沿わせた部分に固定されて
いるので、枠体とコンクリート構造物との一体性を極め
て良好に確保することができ、コンクリート構造物をよ
り一層強固に補強することができる。請求項4記載のコ
ンクリート構造物の補強構造によれば、コンクリート構
造物から剥離したコンクリート片が落下するのを、防護
板によって防止することができるので、コンクリート構
造物の重量が減少するのを防止することができる。この
ため、当該コンクリート構造物の機能低下をより効果的
に防止することができるとともに、良好な安全性を確保
することができる。
物の補強構造を示す断面図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】コンクリート構造物の前面、上面及び少な
くとも背面上部を、鋼製の枠体で囲んでなることを特徴
とするコンクリート構造物の補強構造。 - 【請求項2】前記枠体を固定部材によって前記コンクリ
ート構造物に固定している請求項1記載のコンクリート
構造物の補強構造。 - 【請求項3】前記固定部材がアンカーボルトであり、こ
のアンカーボルトが前記コンクリート構造物を貫通した
状態で前記枠体のうちのコンクリート構造物の背面に沿
わせた部分に固定されている請求項2記載のコンクリー
ト構造物の補強構造。 - 【請求項4】コンクリート構造物の前面と前記枠体との
間に、コンクリート片の落下を防止する防護板を介在し
ている請求項1記載のコンクリート構造物の補強構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000361572A JP3594551B2 (ja) | 2000-11-28 | 2000-11-28 | コンクリート構造物の補強構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002167781A true JP2002167781A (ja) | 2002-06-11 |
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JP (1) | JP3594551B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006057420A (ja) * | 2004-08-24 | 2006-03-02 | Shimizu Corp | 組積造柱状体の補強構造 |
CN101565940B (zh) * | 2009-05-12 | 2013-03-06 | 中国水电顾问集团华东勘测设计研究院 | 一种重力坝与不良地质岸坡的联接结构及其施工方法 |
-
2000
- 2000-11-28 JP JP2000361572A patent/JP3594551B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3594551B2 (ja) | 2004-12-02 |
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