JP2002166618A - プリンタ - Google Patents

プリンタ

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JP2002166618A
JP2002166618A JP2000363926A JP2000363926A JP2002166618A JP 2002166618 A JP2002166618 A JP 2002166618A JP 2000363926 A JP2000363926 A JP 2000363926A JP 2000363926 A JP2000363926 A JP 2000363926A JP 2002166618 A JP2002166618 A JP 2002166618A
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JP
Japan
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printer
carriage
printing
ink
service station
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Application number
JP2000363926A
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English (en)
Inventor
Ichiji Fujiwara
一司 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
F & F Kk
F&F Ltd
Original Assignee
F & F Kk
F&F Ltd
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Publication date
Application filed by F & F Kk, F&F Ltd filed Critical F & F Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型の印刷用紙を取り扱いできる小型で軽量
のプリンタを提供する。 【解決手段】 ヘッド22を搭載して移動しながら印刷
を行うキャリッジ2に赤外線インタフェース24を搭載
し、プリンタ1のホームポジションに設置したサービス
ステーション10の赤外線インタフェース12から光を
媒体として印刷用のデータを伝送できるようにする。キ
ャリッジ2を無線化することによりフレキシブル基板が
移動するためのスペースを省略できるので、コンパクト
で軽量なプリンタ1を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式のプリンタなどのようにキャリッジが移動しながら印
刷を行うプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタなどのシリアル
タイプのプリンタでは、印刷ヘッドを搭載したキャリッ
ジがキャリッジシャフトに沿って走査方向に往復動しな
がら印刷する。この方式は、同時に印刷可能な範囲が狭
いので、印刷スピードを上げることは難しいが、印刷ヘ
ッドは小型で良く、低コストで大型の印刷用紙に印刷す
ることができる。近年は、A4サイズ(210mm×2
97mm)のみならず、A2サイズ(420mm×59
4mm)あるいはそれより大きな印刷用紙に印刷するイ
ンクジェット方式のプリンタも市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】A1(594mm×8
41mm)あるいはA0サイズ(841mm×1189
mm)、さらにはB0(1456mm×1030m
m)、B0プラス(1580mm×1118mm)など
の大型の印刷用紙に対応したプリンタも検討されている
が、このような大型のプリンタになると、キャリッジの
移動距離が長く、カラーに対応したものになると、近年
のインクジェットヘッドなどは小型および軽量化されて
いるとはいうものの、構造も複雑であり、重量も大き
い。したがって、キャリッジシャフトとしては、剛性の
高いものが必要となり、キャリッジなどを収納するハウ
ジングも大型になる。そして、キャリッジを移動するた
めの駆動ベルト、キャリッジに搭載された印刷ヘッドに
印刷用データを送るフレキシブル基板(FPC)、さら
には、印刷ヘッドに搭載されたインクタンク、あるいは
インクタンクを搭載しないものにおいてはインクを送る
ためのインクパイプなどがキャリッジと共に移動する。
このため、キャリッジに付随した設備が移動するスペー
スを確保するようにハウジングを設計する必要があり、
プリンタはますます大型で重く、高価なものになってし
まう。したがって、大きなサイズの用紙に印刷可能なプ
リンタで一般のユーザが手軽に購入し、また取り扱いで
きるようなものは実現されていない。
【0004】そこで、本発明においては、A1あるいは
A0、さらにはB0などの大型の用紙に画像を出力する
ことができるプリンタを、軽く、また低コストで提供す
ることを目的としている。そして、一般の家庭やオフィ
スでも、手軽に大きなサイズの用紙に印刷することがで
きるプリンタを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】このため、本発明のプリ
ンタにおいては、移動体であるキャリッジに搭載されて
いる印刷ヘッドに印刷データを伝送するフレキシブル基
板を省けるようにしている。プリンタにおいて、印刷デ
ータを印刷ヘッドに供給することは不可欠であり、印刷
データを伝送すること自体は省くことはできない。しか
しながら、フレキシブル基板の代わりに、光あるいは伝
送距離が限定された電波などの無線媒体によって印刷デ
ータを印刷ヘッドに提供することが可能である。そし
て、キャリッジを無線化することによってフレキシブル
基板を処理する機構およびスペースを省くことができる
ので、大きなサイズに印刷可能なプリンタをコンパクト
に、また低コストで提供することができる。
【0006】従来のA4サイズ用程度のプリンタにおい
ては、キャリッジの移動距離は20cm程度であり、フ
レキシブル基板のスペースを確保したり、そのスペース
をストレスなく動くようにする処理は比較的容易であ
る。したがって、フレキシブル基板を無線化するメリッ
トに対し、RF回路などのコスト、電波を用いることに
より近接のプリンタ同士で印刷データが混線する可能性
があるなどの条件を考慮した場合、採用しがたいとも考
えられる。しかしながら、A2あるいはそれ以上のサイ
ズのプリンタにおいては、キャリッジの移動距離は50
cmから1mあるいはそれ以上になるので、フレキシブ
ル基板がストレスなく動くように基板をロールに巻きつ
けて処理したり、そのロールが移動するスペースをキャ
リッジシャフトに確保したり、さらには、どのような状
況でもフレキシブル基板が損傷を受けないようなガード
を設けたりするなど、フレキシブル基板が自由に動くよ
うにするための処理は大きな問題の1つとなる。したが
って、フレキシブル基板を無くして、データの伝送を無
線化することによる効果は、印刷対象が大型の用紙にな
るほど顕著であり、大型の用紙を対象としたプリンタを
小型化するための要素技術として非常に効果が顕著なも
のである。
【0007】さらに、赤外線インタフェースなどの光を
伝送媒体とするインタフェースが実用化されており、隣
接するプリンタとの混線の問題は防止でき、さらには、
数10cmから1m程度の範囲での信号伝送の信頼性も
高い。また、移動体に搭載されるメモリ容量が十分であ
れば、フォトカプラなどの近距離用の光インタフェース
を介してサービスステーションからデータを受信するこ
とも可能である。さらに、電波を用いる場合も、出力が
限られた近距離用の電波を用いることにより混線の問題
は防止できる。特に、近年、ブルーツース(BlueT
ooth)などの伝送相手を識別する機能を備えた近距
離通信技術が進歩しており、それらを適用することによ
り十分に高い信頼性で印刷データをキャリッジ側に伝送
することが可能となる。
【0008】さらに、キャリッジ側にメモリを搭載する
ことにより伝送するタイミングと印刷するタイミングの
誤差や万一の伝送ミスを吸収することが可能であり、ま
た、キャリッジがメモリに伝送された印刷データに基づ
いて移動速度などを調整するようにすれば、伝送状況に
関わらず高い信頼性で印刷することができる。
【0009】すなわち、本発明のプリンタは、印刷領域
を移動可能な移動体を有するプリンタであって、移動体
は、無線によりデータを受信してメモリに記憶可能な第
1の伝送手段と、インクタンクと、このインクタンクの
インクをメモリに記録されたデータに基づいてノズルか
ら噴出して印刷可能な印刷手段とを備えており、さら
に、該プリンタに固定され、移動体の第1の伝送手段に
データを送信可能な第2の伝送手段を有する。本発明の
プリンタは、無線によりデータを受信してメモリに記憶
可能な第1および第2の伝送手段を備えているのでフレ
キシブル基板を省略でき、フレキシブル基板をハンドリ
ングする機構や、フレキシブル基板を収納するスペース
が省略できる。このため、上述したように、大きなサイ
ズに印刷可能なプリンタをコンパクトで低コストにする
ことができる。もちろん、A4サイズ用のインクジェッ
トプリンタもさらに小型化することができる。
【0010】移動体は、自走する手段を設けて自走可能
としても良い。また、移動体をコンパクトにするという
点からは移動体をキャリッジシャフトに沿って移動する
移動手段をプリンタ側に設けることも有効である。ま
た、移動手段を移動体の側から第1および第2の伝送手
段を介して制御するようにしても良く、メモリに伝送さ
れるデータ量などによって移動速度などを制御しても良
い。伝送手段としては、上述したように、光または近距
離用の電波を伝送媒体とするものが使用可能な状況にな
っており、信頼性の面から有効である。
【0011】さらに、プリンタにメインのインクタンク
と、移動体が印刷領域から移動可能な位置に設置され、
メインのインクタンクから移動体のインクタンクにイン
クを供給する供給手段とを設けることが望ましい。移動
体のインクタンクの容量が少量に限られても、メインの
インクタンクからインクを補給することにより、印刷を
継続することができる。したがって、大容量のインクタ
ンクと移動体とをインク供給用のパイプで接続する必要
がなくインクの供給も無線化(無配管化)することがで
きる。さらに、大容量のインクタンクを移動体に搭載し
なくて良いので、移動体のインクタンクをコンパクトに
できる。インクパイプを省略でき、パイプのハンドリン
グに関わる機構および移動スペースを省略でき、同時
に、移動体に大容量のタンクを搭載しなくて良いので、
それらの移動スペースを削減できる。また、大容量のタ
ンクが不要となるので、移動体の重量も軽減され、キャ
リッジシャフトへの負荷も減る。したがって、キャリッ
ジシャフトなどの移動体を支持する部材もコンパクトに
できる。このように、プリンタに固定されたインクを供
給する手段を設けることにより、プリンタをさらにコン
パクトおよび軽量化でき、低コストにできる。
【0012】また、移動体にバッテリーを搭載し、移動
体のバッテリーに充電する手段をプリンタの移動体が印
刷領域から移動可能な位置に設けることにより、移動体
に対する電源供給も無線化することができる。したがっ
て、電源ケーブルに関わる機構および移動スペースを省
略することが可能となる。
【0013】さらに、印刷手段のノズルをクリーニング
する手段を備えたサービスステーションにインクを供給
する手段および/またはバッテリーを充電する手段を設
けると、ホームポジションなどの移動体が移動した位置
でインクの供給やバッテリーをチャージすると共にノズ
ルのクリーニングも行うことが可能となり、プリンタの
稼働時間、プリンタ内のスペースを極めて有効に利用で
きる。したがって、コンパクトで、稼動時間に無駄がな
く効率的にプリントアウトできるプリンタを提供するこ
とが可能となる。
【0014】また、移動体の第1の伝送手段にデータを
送信可能な第2の伝送手段を、それ自体は動かずプリン
タに固定あるいは取付けられるサービスステーションに
設けることも可能であり、このような移動体とサービス
ステーションとの組み合わせを1つの印刷機構として提
供することが可能となる。したがって、移動体とサービ
スステーションを有する印刷機構をプリンタに組み込む
ことによりワイヤレスタイプのキャリッジを備えたプリ
ンタを実現できるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明を説
明する。図1に、本発明のプリンタ1の全体構成を示し
てある。本例のプリンタ1は、キャリッジ2がキャリッ
ジシャフト3に沿って走査方向に移動しながら印刷用紙
4に印刷するシリアルプリンタである。したがって、本
例のプリンタ1ではキャリッジ2が移動体である。キャ
リッジ2は、キャリッジシャフト3に沿って延びたタイ
ミングベルト5に接続されており、タイミングベルト5
がキャリッジモータ6によって駆動されることによりキ
ャリッジ2が印刷用紙4の範囲、すなわち印刷領域Wを
自由に移動することができる。また、プリンタ1は、用
紙4を走査方向と直交する副走査方向に紙送りするフィ
ードローラ7と、このフィードローラ7を駆動するフィ
ードモータ8を備えており、キャリッジ2の動きと、フ
ィードローラ7による紙送り量によって用紙4の所望の
個所に所望のデータを印刷することができる。これらキ
ャリッジモータ6と、フィードモータ8とはプロセッサ
やメモリなどによって構成されるプリンタ制御部9によ
って制御される。
【0016】本例のキャリッジ2は、黄色Y、マゼンダ
M、シアンCおよび黒Kの各色のインクを適当な量だけ
保持可能なインクタンク21と、このインクタンク21
からのインクをノズル22aからインクジェット方式で
用紙4に噴射可能なインクジェットヘッド(以降ではヘ
ッド)22と、このヘッド22を制御して所望の画像を
用紙4に印刷するヘッド制御部23を備えている。さら
に、キャリッジ2は後述するサービスステーション10
から赤外線を伝送媒体として印刷データなどを受信可能
な赤外線インタフェース24と、受信したデータを一時
的に記録可能なRAMなどのメモリ25を備えており、
プロセッサおよびROMなどによって構成されるヘッド
制御部23がメモリ25に記録されたデータに基づいて
ヘッド22を制御して印刷を行う。さらに、キャリッジ
2は、充電可能なバッテリー26を備えており、バッテ
リー26からの電源供給を受けて制御部23、ヘッド2
2などが稼動する。したがって、本例のキャリッジ2
は、印刷するために必要なインク、データおよび動力を
全て一時的に蓄積可能な手段を備えており、キャリッジ
2に対し常時インク、データおよび動力を供給しなくて
も印刷を実行できるようになっている。このため、デー
タおよび電力を伝送するためのフレキシブル基板、イン
クを供給するインクパイプは不要であり、キャリッジ2
にはフレキシブル基板あるいはインクパイプをハンドリ
ングする機構は設けられていない。
【0017】本例のプリンタ1は、さらに、キャリッジ
2が印刷領域Wから離れて退避するホームポジションに
設置されたサービスステーション10を備えている。こ
のサービスステーション10は、キャリッジ2のヘッド
22をクリーニングおよび/またはキャッピングしてヘ
ッド22の機能を維持するクリーニングステーション1
1と、キャリッジ2の赤外線インタフェース24と対に
なってデータを送受信可能な赤外線インタフェース12
と、キャリッジ2のバッテリー26に充電するための充
電ユニット13と、キャリッジ2のインクタンク21に
各色のインクを補給するインク供給ユニット14を備え
ている。さらに、サービスステーション10は、YMC
K各色のメインのインクタンク15を備えており、プリ
ンタ1でA4サイズのみならずA2サイズあるいはそれ
以上の大きなサイズの用紙を十分な枚数印刷するのに適
した量のインクを保持することができる。
【0018】本例のプリンタ1は、パーソナルコンピュ
ータなどのホストと接続するUSBなどのインタフェー
ス31と、ACアダプタなどを介して家庭用コンセント
などの電源に接続可能な電源インタフェース32とを備
えており、これらを適切に接続すると印刷可能な状態と
なる。印刷するときは、インタフェース31を介してホ
ストから受信した印刷データに基づき、キャリッジモー
タ6およびフィードモータ8が制御される。それと共
に、ヘッド22で出力されるデータはサービスステーシ
ョン10の赤外線インタフェース12からキャリッジ2
の赤外線インタフェース24に光で伝送され、ヘッド2
2により用紙4の所望の個所に印刷される。赤外線イン
タフェース24で受信されたデータは、ヘッド制御部2
3を介して直にヘッド22に供給されて用紙4に出力さ
れるようにしても良いが、赤外線インタフェース12お
よび24の伝送経路や伝送状態に何らかの障害が一時的
に発生したり、伝送速度を上げるために圧縮解凍などが
必要になったりする可能性があることを考えると、いっ
たんメモリ25に格納して誤りのないデータが整い、あ
るいはデータの伸張処理が終了したタイミングでヘッド
22から印刷するようにすることが望ましい。
【0019】図2に、キャリッジ2がホームポジション
に移動してサービスステーション10からホームポジシ
ョンにおけるサービスを受けられる状態になった様子を
示してある。キャリッジ2は、印刷を行わないスタンバ
イ状態のとき、印刷中であってもインクタンク21の残
量が所定のレベル以下になったとき、バッテリー26の
残量が所定のレベル以下になったとき、また、ヘッド2
2のクリーニングが必要になったときはホームポジショ
ンに移動してサービスステーション10からのサービス
を受ける。サービスステーション10にキャリッジ2が
収まると、まず、クリーニングユニット11がヘッド2
2のノズル22aをクリーニングする。その後、スタン
バイ状態に移行するのであれば、さらにノズル22aを
キャッピングしてノズル22aが乾いたインクで塞がっ
てしまうことを防止する。
【0020】それと共に、キャリッジ2のバッテリー2
6に繋がった電極が、サービスステーション10のチャ
ージユニット13の電極と接触するようにアレンジされ
ているので、キャリッジ2がホームポジションに移動す
ると、サービスステーション10でバッテリー26の充
電が行われる。もちろん、充電ユニット13は非接触型
であっても良いが、キャリッジ2がサービスステーショ
ン10に収納される充電に適した位置になるようにキャ
リッジ2およびサービスステーション10がデザインさ
れていることは同様である。
【0021】また、キャリッジ2のインクタンク21が
供給ユニット14の下方に位置するようにデザインされ
ており、キャリッジ2がホームポジションに移動する
と、サービスステーション10のメインタンク(インク
サーバ)15からインクタンク21が所定のレベルにな
るまでインクが注入される。そして、これらのサービス
を受けて、インクタンク21、バッテリー26あるいは
ヘッド22の状態が印刷を継続できる状態になれば、キ
ャリッジ2は再び印刷領域Wに移動して印刷を継続する
ことができる。また、印刷を行わないときはキャリッジ
2は、ホームポジションに位置するサービスステーショ
ン10に収まった状態となり、自動的にインクが充填さ
れ、電池も充電され、次の印刷ジョブの準備が常に整っ
た状態に維持される。
【0022】キャリッジ2がサービスステーション10
に収納されている間に、インタフェース12および24
を介して印刷データをメモリ25にロードしておくこと
も可能である。サービスステーション10にキャリッジ
2が収納されている間は、インタフェース12および2
4の距離は非常に近くなり、データの転送ミスが発生す
る可能性は少ないのでデータ転送の信頼性は高くなる。
したがって、十分な記憶量を備えたメモリ25を搭載す
るのであれば、常にホームポジションあるいはその近傍
で印刷データを転送するようにしても良く、フォトカプ
ラーなどの簡易なデータ転送装置でデータを転送するこ
とも可能である。
【0023】以上のように、本例のプリンタ1において
は、ホームポジションでサービスステーション10に収
納されたときに、インクや電力といった消耗品がサービ
スステーション10から、あるいはサービスステーショ
ン10を経由してキャリッジ2に搭載されたサブタンク
21およびバッテリー26に供給される。したがって、
サービスステーション10から出て印刷領域Wで印刷を
行っている最中は、インクや電力を供給する必要がな
く、そのためのインクパイプやケーブルは不要となる。
さらに、印刷データはサービスステーション10の赤外
線インタフェース12およびキャリッジ2の赤外線イン
タフェース24の間で随時、光により、すなわち、無線
で伝送される。したがって、フレキシブル基板も不要と
なる。したがって、キャリッジ2にデータ、電力あるい
はインクを供給するための配管あるいは配線は不要とな
り、キャリッジ2はフリーな状態でキャリッジシャフト
3にそって移動することができる。
【0024】さらに、ホームポジションに設置されたサ
ービスステーション10で、消耗品の補給サービスは必
要となれば何時でも受けることができるので、キャリッ
ジ2に用意するサブタンク21やバッテリー26の容量
は、印刷ジョブを大きく阻害することがない程度の最小
限の容量で良い。特に、インクジェットタイプのプリン
タ1では、ノズル2aからインクを吐出して印刷する際
に消費される電力は小さく、小容量のバッテリー26で
適当な範囲または枚数の印刷を継続して行うことができ
る。
【0025】たとえば、インクジェットヘッドの場合、
消費電力が極端に小さく、10pl(ピコリットル)の
粒子を噴射するエネルギーは10μJ程度である。した
がって、A0の用紙に600dpiで画像をフルに印字
する(べた黒)場合に印字するドットは以下のようにな
る。841mm×1189mm/(25.4mm×25.4mm)×(600dot×600d
ot)=5.6×108dotこの量のドットを印刷するインクを噴
出するためのエネルギーは560J程度であり、単三ア
ルカリマンガンの電池容量が3500J程度であること
を考えると、印字の条件によってももちろん変わるが、
充電可能な電池を搭載することにより、サービスステー
ションで1回充電すれば、少なくともA0サイズの用紙
で数枚から10枚程度を印刷することが可能となる。
【0026】したがって、本例のプリンタ1では、キャ
リッジ2と共に移動する配線あるいはパイプを省くこと
ができると共に、キャリッジ2に搭載されるタンクやバ
ッテリーを最小にすることが可能であり、キャリッジ2
をコンパクトで軽量にできる。このため、本例のプリン
タ2は、キャリッジ2を支持するキャリッジシャフト3
の負荷が小さくなり、キャリッジシャフト3の剛性を低
減でき、プリンタ全体を軽量で簡易な構成できる。本例
のプリンタ1がA2サイズあるいはそれ以上の大きなサ
イズの用紙に対応しているものであるときは、キャリッ
ジシャフト3の長さは50cm程度から1mあるいはそ
れ以上になる。したがって、キャリッジ2の軽量化がキ
ャリッジシャフト3およびプリンタ1の設計に与える影
響は大きく、低剛性のシャフト3で所望の位置精度が確
保できるのでキャリッジシャフトのみならずプリンタの
シャーシあるいはフレームも軽量化することが可能とな
る。このため、大きなサイズの用紙に高品質の印刷がで
きるプリンタの構成を簡易および軽量にでき、低コスト
で提供することが可能となる。
【0027】さらに、フレキシブル基板やインクパイプ
が不要なので、それらがキャリッジシャフトに沿って移
動するスペースも不要となる。したがって、キャリッジ
2が移動できる程度のスペースをハウジング内に用意す
ればよいので、この点でもプリンタ1を小型化でき、軽
量および低コストにすることができる。特に、上記と同
様に大型のサイズの用紙に出力するときはキャリッジの
移動距離が50cm程度から1mあるいはそれ以上にな
るので、それに沿ったスペースをコンパクトなキャリッ
ジが通過可能な程度にできる。したがって、本例のプリ
ンタは、大型サイズの用紙に出力するプリンタのサイズ
ダウンには非常に効果的である。さらに、フレキシブル
基板やインクパイプなどの破損の危険度の高いものは不
要なので、キャリッジ2が移動する区間をハウジングで
カバーしなくても十分な信頼性を維持できる。したがっ
て、キャリッジ2が移動する範囲、すなわち、用紙4が
通過する印刷領域Wのハウジングを省いたプリンタを設
計することも可能となる。
【0028】このように、プリンタのキャリッジ2を無
線化することにより、従来のプリンタとは異なったデザ
インが可能となり、設計のフレキシビリティーも増す。
そして、A4サイズの用紙を印刷対象としたプリンタで
あっても小型化および軽量化のメリットを得ることがで
きるが、上述したように、大型のサイズの用紙を印刷対
象としたプリンタにおいては、キャリッジ2を無線化す
ることによる効果は顕著である。
【0029】また、本例のプリンタ1では、無線化され
たキャリッジ2を、サービスステーション10で提供す
る機能(サービス)によって継続的に稼動させ、大きな
サイズの用紙4に広範囲な印刷を行う場合でも有線のキ
ャリッジを用いたプリンタと遜色のない機能を実現して
いる。したがって、キャリッジ2とサービスステーショ
ン10との組み合わせを1セットで導入可能にすること
は有用であり、無線キャリッジ2とサービスステーショ
ン10とをセットで印刷機構として提供あるいは販売
し、それを適当なデザインのハウジング内に設置するこ
とにより、上述したようなプリンタを実現することがで
きる。
【0030】サービスステーション10は移動体である
キャリッジ2が印刷領域Wから移動可能な位置であれば
ホームポジション以外の位置に配置することも可能であ
る。しかしながら、印刷を行わないときにインクの充填
や電池の充電、さらにはインクジェットノズルのメンテ
ナンスを行うことを考えると、ホームポジションに設置
することが最も望ましい配置である。
【0031】また、上記の例では、サービスステーショ
ン10に、無線化されたキャリッジ2にデータを伝送す
る手段(赤外線インタフェース)12と、インク供給ユ
ニット14と、インクタンク15と、バッテリーチャー
ジャ13とが搭載された例を示してあるが、これらはサ
ービスステーション以外の場所に取り付けることも可能
である。特に、キャリッジ2に搭載されたインタフェー
スに対しデータを伝送する手段として指向性のそれほど
ない光や電波を媒体とする手段を用いる場合は、プリン
タに固定される伝送手段の設置場所は制御基板などのサ
ービスステーション以外の場所であってもフレキシブル
に選択できる。
【0032】さらに、上記の例では、無線化されたキャ
リッジ2とサービスステーション10との間でデータを
転送する手段として赤外線インタフェースを採用してい
るがレーザなどの他の光学的インタフェースを採用する
ことも可能である。また、近距離用の電波を用いたイン
タフェースであっても良い。近年、ブルーツース(Bl
ueTooth)と呼ばれる近距離無線で送受信ユニッ
トを認識可能なシステムが提供されており、このような
無線伝送システムも本例のプリンタを実現するための伝
送手段に適している。
【0033】また、上記の例では、タイミングベルトを
用いてキャリッジ2を駆動しているが、キャリッジ2に
モータなどの自走可能な手段を搭載してバッテリーを電
源として自走するものであっても良い。自走可能なキャ
リッジ2を採用すると、タイミングベルトも省略できる
ので、さらに簡易な構成のプリンタを提供できる。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のプリン
タは、シリアルプリンタであり、移動体となるキャリッ
ジに対しデータを光あるいは電波などで提供して無線化
している。したがって、キャリッジと共に移動してプリ
ンタ内のスペースを消費していたフレキシブル基板を省
略することが可能となり、プリンタを小型化および軽量
化することができる。特に、A2サイズあるいはそれ以
上の大型の用紙に印刷するプリンタでは、移動体の移動
距離が大きくなり、それを無線化することによりフレキ
シブル基板、インクパイプなどの移動体と共に移動する
スペースを省略することが可能となるので、プリンタの
構成を簡略化できコンパクトで低コストなプリンタにす
ることができる。また、インクや電力を随時供給可能な
サービスステーションと組み合わせることにより、移動
体をコンパクトにすることも可能となり、さらにコンパ
クトで低コストのプリンタを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの概略構成を示す図であ
り、キャリッジが印刷範囲にある様子を示す図である。
【図2】本発明に係るプリンタの概略構成を示す図であ
り、キャリッジがサービスステーションにある様子を示
す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 キャリッジ(移動体) 3 キャリッジシャフト、4 用紙、 5 タイミングベルト、6 キャリッジモータ 7 フィードローラ、8 フィードモータ 9 プリンタ制御部 10 サービスステーション 11 クリーニングステーション 12 赤外線インタフェース 13 バッテリーチャージャ 14 インク供給ユニット、15 メインタンク 21 インクタンク、22 印刷ヘッド 23 ヘッド制御部 24 赤外線インタフェース 25 メモリ 26 バッテリー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷領域を移動可能な移動体を有するプ
    リンタであって、 前記移動体は、無線によりデータを受信してメモリに記
    憶可能な第1の伝送手段と、インクタンクと、このイン
    クタンクのインクを前記メモリに記録されたデータに基
    づいてノズルから噴出して印刷可能な印刷手段とを備え
    ており、 さらに、該プリンタに固定され、前記移動体の第1の伝
    送手段に前記データを送信可能な第2の伝送手段を有す
    るプリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記移動体は、自走
    する手段を備えているプリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記移動体をキャリ
    ッジシャフトに沿って移動する移動手段を有するプリン
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記第1および第2
    の伝送手段は、光または近距離用の電波を伝送媒体とす
    るプリンタ。
  5. 【請求項5】 請求項1において、メインのインクタン
    クと、 前記移動体が前記印刷領域から移動可能な位置に設置さ
    れ、前記メインのインクタンクから前記移動体のインク
    タンクにインクを供給する供給手段とを有するプリン
    タ。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記移動体はバッテ
    リーを備えており、 前記移動体が前記印刷領域から移動可能な位置に設置さ
    れ、前記移動体のバッテリーに充電する手段を有するプ
    リンタ。
  7. 【請求項7】 請求項1において、前記移動体が前記印
    刷領域から移動可能な位置に設置され、前記印刷手段の
    ノズルをクリーニングする手段を備えたサービスステー
    ションを有し、このサービスステーションが、メインの
    インクタンクから前記移動体のインクタンクにインクを
    供給する供給手段および/または前記移動体のバッテリ
    ーに充電する手段を備えているプリンタ。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記サービスステー
    ションに前記第2の伝送手段が取付けられているプリン
    タ。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の移動体および
    サービスステーションの組み合わせからなる印刷機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010058276A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Konica Minolta Ij Technologies Inc インクジェットプリンタ

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