JP2002165861A - 医療用ゴム栓 - Google Patents

医療用ゴム栓

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JP2002165861A JP2000366730A JP2000366730A JP2002165861A JP 2002165861 A JP2002165861 A JP 2002165861A JP 2000366730 A JP2000366730 A JP 2000366730A JP 2000366730 A JP2000366730 A JP 2000366730A JP 2002165861 A JP2002165861 A JP 2002165861A
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    • A61M2005/3103Leak prevention means for distal end of syringes, i.e. syringe end for mounting a needle
    • A61M2005/3104Caps for syringes without needle

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  • Closures For Containers (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 付着した異物を容易に取り除くことができ、
しかも付着した異物を容易に発見できる医療用ゴム栓を
提供する。 【解決手段】 穿刺部1aとフランジ部1bとを有する
天面フランジ1と、栓脚2と、を備え、栓脚2は、栓脚
内面2aが平面形状で構成されるとともに栓脚外面2b
が円柱外面形状で構成された断面略半円形状の柱体を2
個設けてなり、栓脚2は、栓脚外面2bの正面方向から
見た場合、天面フランジ1から栓脚2への方向にかけ
て、栓脚2が先細になる第一テーパー部を両端部に有す
るとともに、栓脚2は、栓脚外面2bの横方向から見た
場合、天面フランジ1から栓脚2への方向にかけて、栓
脚2が先細になる第二テーパー部6を有するように、平
面形状が傾斜している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用ゴム栓に関
し、詳しくは、凍結乾燥製剤を長期に保存するガラス容
器の栓として用いるための凍結乾燥用ゴム栓に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品用容器の口部に適用する医療用ゴ
ム栓には高度の品質特性および物理的特性が要求され
る。たとえば、抗生物質などの製剤を保存するバイアル
の開口部を密封または止栓する医療用ゴム栓に要求され
る品質特性は、その用途上、第13改正日本薬局方の輸
液用ゴム栓試験に準拠すべきである。さらに、バイアル
の開口部を密封などする医療用ゴム栓には、耐ガス透過
性、非溶出性、高清浄性、耐薬品性、耐針刺性、自己密
封性、高摺動性など多くの項目が必須とされている。
【0003】凍結乾燥用ゴム栓は、バイアル瓶と同様に
凍結乾燥製剤の容器の一部として使用されるものであ
る。凍結乾燥用ゴム栓は、注射器の注射針を穿刺可能と
する穿刺部と医療用容器口上端面に接するフランジ部と
を有する天面フランジと、医療用容器口内に挿入される
栓脚と、からなり、その栓脚は、天面フランジの下方に
ある頸部と脚部とからなっている。凍結乾燥用ゴム栓
は、製剤を封入させた容器の密閉性向上などの理由によ
り、バイアル用瓶封止用のゴム栓に比較して栓脚が長い
ことが通常である。なお、凍結乾燥用ゴム栓の栓脚形状
は、一本足形状と二股状形状とがあり、いずれの形状で
あっても栓脚が比較的長く構成されており、しかも、栓
脚内面は全体または一部が垂直方向に切り立っている。
【0004】凍結真空乾燥用製剤は、水分および空気と
の接触を防止させる必要があり、密封保存中に外部から
の水分および空気などの侵入を遮断し、あるいはバイア
ル内部の気密性を維持するために、医療用ゴム栓の材料
としてイソブチレン・イソプレン共重合体(ブチルゴ
ム)などが一般に使用されている。そして、薬剤を患者
に投与する際、栓体の穿刺部に、薬液注入用の注射針を
穿刺して使用する。
【0005】凍結乾燥法によって製剤を得るには、バイ
アル瓶内に所定量の薬液を充填し、薬液の水蒸気が通過
し易いように栓脚に開口を設けたゴム栓をバイアル瓶の
開口部内に半打栓状態で装着し、これを凍結乾燥庫内の
棚に収納し、凍結乾燥庫内を所定の温度と真空度に保持
して凍結真空乾燥する。凍結乾燥庫内での凍結真空乾燥
は、通常、温度−30℃〜−45℃にして薬液を凍結
後、真空度1〜0.03Torrおよび温度−20℃〜
+30℃に保持し、12〜36時間の範囲内で一次乾燥
を行う。さらに、温度を+20℃〜+40℃に保持し、
1〜6時間の範囲内で二次乾燥することにより製剤の凍
結真空乾燥が終了する。
【0006】次に凍結乾燥庫内を窒素で常圧(−300
mmH2O〜0)に戻し、凍結乾燥庫棚のステンレス鋼
製の押圧板によってゴム栓を押圧し、完全にバイアル瓶
の口部に嵌入して施栓する。この時の施栓の条件は、バ
イアル1個当たり押圧力1〜5kg、押圧時間1〜10
分、押圧回数1〜2回程度が一般的である。ゴム栓の施
栓が完了したバイアル瓶は、凍結乾燥庫内から取り出さ
れ、次工程に搬送してゴム栓にアルミニウムキャップを
巻締めて、止栓し製剤を得る。なお、使用されるバイア
ル瓶は、口内形状差により、ストレートバイアル、逆テ
ーパーバイアル、および、ホップアップ防止と、気密性
改良されたクロージャーストップバイアルなどがある。
【0007】しかしながら、このようにして得られた製
剤は、ゴム栓からゴム微細片などの異物がバイアル瓶中
の製剤に混入する可能性がある。そのような異物がバイ
アル瓶中の製剤中に混入した場合にあっては医薬の品質
を損なうことになるので非常に問題である。異物がゴム
栓の表面に付着しているとバイアル瓶内の製剤中に脱落
する危険性がある。ゴム栓の付着異物は、ゴム栓製造工
程中にゴム栓に付着すると考えられ、ゴム微細片のほか
に、繊維、金属、毛髪、皮膚、プラスチック片なども考
えられる。
【0008】バイアル瓶中に異物が混入することを避け
るために、凍結乾燥用ゴム栓は、設備、環境洗浄度、服
装などが衛生管理された状態にて製造される。凍結乾燥
用ゴム栓の製造工程のうち、最終工程である洗浄工程で
は、無塵水による高圧水洗浄を行い、そして薬液洗剤に
よる高圧抽出洗浄を行う。洗浄工程を経た後は、蒸気滅
菌を行い、乾燥された後、検査および計数後、クリーン
袋に二重包装されるのである。
【0009】しかしながら、上述した洗浄工程を経たと
しても実際の製造工程においては、凍結乾燥用ゴム栓に
対して異物が付着することを完全に防止することは困難
である。なぜならば、凍結乾燥用ゴム栓の材質として
は、ガス透過率および水分透過率がきわめて低く、しか
も耐熱老化性および耐薬品性に優れているという理由か
ら、通常はブチルゴム系ポリマーが使用されるが、この
ブチル系ポリマーは非常に帯電しやすい性質を有してお
り、ゴム栓が帯電した場合にあっては、静電気によりゴ
ム栓に異物が強力に付着するからである。そして、ブチ
ル系ポリマーは、イソプレンゴムやブタジエンゴムなど
と比べて特にゴム表面の粘着性が強く、異物が付着した
場合にあっては、洗浄したとしても、ゴム栓に付着した
異物を完全に洗浄することは非常に困難だからである。
【0010】上述したように、洗浄工程を経たとして
も、完全にゴム栓から付着した異物を取り除くことは困
難であるから、通常は、洗浄工程の後に、ゴム栓に異物
が付着しているか否かの外観検査が行われる。しかしな
がら、ゴム栓に付着した付着異物のサイズは、目視で検
査可能な50μm前後から数mmの大きさまで様々であ
るが、外観検査を目視にて検査するには時間を多量に必
要とする可能性があり、しかもコスト的にも大きなもの
となる可能性がある。一方、外観検査をゴム栓製造メー
カーにて専門家による外観検査を行うとしても、ゴム栓
の栓脚は内面が垂直に切り立っている構造をしており、
そのゴム栓の栓脚内面における外観検査が特に困難であ
る。さらに、製薬メーカーにて、凍結乾燥後にバイアル
瓶の底部からゴム栓脚部を外観検査することは、バイア
ル瓶の底部を通して外観検査しなくてはならないから、
ゴム栓に付着した異物を発見することは困難であること
が予想される。一方、外観検査を、目視ではなく自動カ
メラ検査機を用いた機械的手法により行うことも考えら
れているが、凍結乾燥用ゴム栓は、栓脚が比較的長く構
成されており、しかもその栓脚は内面および外面におい
て切り立っている構造をしているから、自動カメラ検査
機で検査を行うとしても、ゴム栓の栓脚近傍に付着した
異物を発見することは依然として困難であり、結果とし
て自動カメラ検査機の検査精度が悪いことになった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の問題
を解決するものであり、ゴム栓表面に異物が付着したと
しても洗浄工程においてその異物を容易に取り除くこと
ができるとともに、たとえ洗浄工程を経た後にゴム栓表
面に異物が付着していたとしてもその異物を外観検査に
て容易に発見できる医療用ゴム栓を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る医療用ゴム
栓は、請求項1記載のように、注射器の注射針を穿刺可
能とする穿刺部と医療用容器口上端面に接するフランジ
部とを有する天面フランジと、前記天面フランジの下面
に突出して医療用容器口内に嵌入される栓脚と、を備
え、前記天面フランジの直径は10〜32mmであり、
前記栓脚は、栓脚内面が平面形状で構成されるとともに
栓脚外面が円柱外面形状で構成された断面略半円形状の
柱体を二個設けて構成された、凍結乾燥製剤用の医療用
ゴム栓であって、前記栓脚は、栓脚外面の正面方向から
見た場合、前記天面フランジから栓脚先端への方向にか
けて、前記栓脚が先細になる第一テーパー部を両端部に
有するとともに、前記栓脚は、栓脚外面の横方向から見
た場合、前記天面フランジから栓脚先端への方向にかけ
て、前記栓脚が先細になる第二テーパー部を有するよう
に、前記平面形状が傾斜している、医療用ゴム栓であ
る。
【0013】また、本発明に係る医療用ゴム栓は、請求
項2記載のように、請求項1記載の発明において、前記
天面フランジの重量が58〜70重量%で、前記栓脚の
重量が30〜42重量%である、医療用ゴム栓である。
【0014】また、本発明に係る医療用ゴム栓は、請求
項3記載のように、請求項1または2記載の発明におい
て、前記栓脚は、前記天面フランジの下方に位置する頸
部と、前記頸部の下方に設けられた脚部と、から構成さ
れ、前記頸部の高さである頸部高さが2.0〜3.0m
mであり、前記脚部の高さである脚部高さが5.0〜
6.0mmであり、前記天面フランジの中央下端部から
前記頸部下端部までの高さである頸部深さが2.0〜
3.0mmであり、前記頸部高さと前記脚部高さとの和
が7.0〜9.0mmである、医療用ゴム栓である。
【0015】〔作用〕本発明に係る医療用ゴム栓は、注
射器の注射針を穿刺可能とする穿刺部と医療用容器口上
端面に接するフランジ部とを有する天面フランジと、前
記天面フランジの下面に突出して医療用容器口内に嵌入
される栓脚と、を備える。注射器の注射針を穿刺可能と
する穿刺部があるから、注射薬使用時に薬液吸入のため
に医療用容器のゴム栓に注射器の注射針を刺すことがで
き、フランジ部を有するから医療用ゴム栓が医療用容器
口の上縁面にて係止できると同時に、フランジ部と医療
用容器口上縁面との間の密着性にて空気および空気中の
水分の侵入を防止しバイアル内部の密閉度を担保できる
のである。また、天面フランジの下面に突出し、医療用
容器口内に嵌入される栓脚を有するから、医療用ゴム栓
を医療用容器に強固に固定できるのである。なお、本発
明に係る医療用ゴム栓の天面フランジの直径は10〜3
2mmである。
【0016】そして、前記栓脚は、栓脚内面が平面形状
で構成されるとともに栓脚外面が円柱外面形状で構成さ
れた断面略半円形状の柱体を2個有して構成される。栓
脚内面が平面形状で構成されているから、凍結乾燥を行
う時に医療用ゴム栓を半打栓状態にする際、医療用容器
内部と外部との連絡性を確実なものとするのである。ま
た、栓脚外面が円柱外面形状で構成されているから、医
療用ゴム栓を医療用容器口内へ嵌入した際に、栓脚外面
の円柱外面形状が医療用容器口の内面と密着して接触す
ることができ、その結果、医療用ゴム栓を医療用容器口
の上縁面にて強固に係止できるのである。また、前記栓
脚は二個設けられており、凍結乾燥を行う時に医療用ゴ
ム栓を半打栓状態にする際、一方の栓脚内面と他方の栓
脚内面との空間を通じて、医療用容器内部と外部とが連
通状態とすることができる。
【0017】本発明に係る医療用ゴム栓は、前記栓脚の
両端に第一テーパー部を有することが特徴の一つであ
る。すなわち、前記栓脚は、栓脚外面の正面方向から見
た場合、前記天面フランジから前記栓脚先端への方向に
かけて、前記栓脚が先細になる第一テーパー部を両端部
に有する。そして、本発明に係る医療用ゴム栓は、前記
栓脚に第二テーパー部を有することがさらなる特徴であ
る。すなわち、前記栓脚は、栓脚外面の横方向から見た
場合、前記天面フランジから前記栓脚先端への方向にか
けて、前記栓脚が先細になる第二テーパー部を有するよ
うに、前記平面形状が傾斜しているのである。
【0018】本発明に係る医療用ゴム栓は、前記第一テ
ーパー部と前記第二テーパー部とを有するから、ゴム栓
製造工程の洗浄工程において、通常は水流が届きにくい
一対の栓脚間内部まで水流を十分に到達させることがで
きるのである。したがって、たとえ医療用ゴム栓の材質
としてブチル系ポリマーを使用し、その結果医療用ゴム
栓に異物が付着したとしても、洗浄工程において医療用
ゴム栓を十分に洗浄させることができるのである。
【0019】また、本発明に係る医療用ゴム栓は、前記
第一テーパー部と前記第二テーパー部とを有するから、
半打栓時にゴム栓の栓脚が医療用容器開口部へ侵入し易
く、したがって半打栓不良頻度も著しく減少するという
効果を奏する。
【0020】さらに、第二テーパー部は、栓脚外面の横
方向から見た場合、前記天面フランジから前記栓脚への
方向にかけて、前記栓脚が先細になるように、前記平面
形状が傾斜している。従来、栓脚を二個有する二股形状
の医療用ゴム栓は、栓脚内面が鉛直方向へ切り立った平
面形状を有している。しかしながら本発明に係る医療用
ゴム栓では、栓脚内面には第二テーパー部が設けられて
いる。したがって、たとえ異物が一対の栓脚間内部に付
着していたとしても、天面フランジから栓脚への方向に
かけて設けられた平面形状の傾斜を通して、一対の栓脚
間内部に付着した異物を容易に発見することができるの
である。
【0021】さらに、従来の医療用ゴム栓においては、
栓脚内面が鉛直方向へ切り立った平面形状を有してい
る。そのため、注射器の注射針を穿刺部へ穿刺したと
き、注射針が斜めに刺さった場合にあっては、注射針が
栓脚に突き刺さることがあった。注射針が栓脚へ突き刺
さった場合、ゴム栓が医療用容器内部へ陥没する危険性
とコアリングの危険性とがあり問題である。しかしなが
ら、本発明に係る医療用ゴム栓においては、栓脚外面の
横方向から見た場合、天面フランジから栓脚への方向に
平面形状が傾斜している第二テーパー部が栓脚に設けら
れている。そのため、注射器の注射針を穿刺部へ穿刺し
たとき、たとえ注射針が斜めに刺さった場合にあって
も、注射針は栓脚に突き刺ささりにくいのである。
【0022】また、本発明に係る医療用ゴム栓は、栓脚
に前記第一テーパー部および前記第二テーパー部を有す
る。そのため、従来における切り立った形状の栓脚を有
する医療用ゴム栓と比較して、本発明に係る医療用ゴム
栓は、ゴム容量が比較的少ないものとすることができ
た。ゴム成分には少なからず水分が含有されており、特
に医療用ゴム栓を洗浄工程に供した後には、医療用ゴム
栓には水分が含有されていると考えられる。本発明に係
る医療用ゴム栓は、従来の医療用ゴム栓と比較してゴム
容量を少なく抑えることができたから、水分含有量も少
なく抑制することができた。したがって、本発明に係る
医療用ゴム栓を使用してバイアル瓶を封入した場合、バ
イアル瓶内の薬剤に水分の影響を的確に抑制することが
できた。また、医療用ゴム栓を洗浄工程に供した後の乾
燥工程においても乾燥に要する時間を比較的短縮させる
ことができた。
【0023】また、本発明に係る医療用ゴム栓は、前記
天面フランジの重量を58〜70重量%とするととも
に、前記栓脚の重量を30〜42重量%とすることが可
能である。天面フランジの材質と栓脚の材質とを同一材
質とした場合、天面フランジの重量を58〜70重量%
とするとともに、栓脚の重量を30〜42重量%とする
ことにより、医療用ゴム栓における栓脚の重量比率を従
来より小さくすることができるのである。栓脚の重量比
率を比較的小さくすることにより、上述の効果に加えて
さらに洗浄工程において、ある医療用ゴム栓の二股栓脚
と別の医療用ゴム栓の二股栓脚とが相互に絡み合うこと
を防止することができるのである。すなわち、医療用ゴ
ム栓は、医療用容器口内に嵌入される前に、綿密に洗
浄、滅菌、乾燥されるが、大量のゴム栓をまとめてこれ
らの処理に供すると、ゴム栓の栓脚が絡み合う現象がし
ばしば見られる。このように、栓脚が相互に絡み合った
状態でゴム栓を滅菌、乾燥すると、その過程で加熱によ
り栓脚が半永久的に変形する。また、栓脚が相互に絡み
合った状態で使用前に相当期間保管すると、その間にも
半永久的な変形が生ずる。このように変形したゴム栓が
混在していると、ゴム栓を半打栓工程へ供給する過程
で、変形したゴム栓が供給路を塞ぐという支障を生じた
り、あるいは自動打栓機による半打栓ができなかったり
する。しかしながら、天面フランジの重量を58〜70
重量%とするとともに、栓脚の重量を30〜42重量%
とすることで、医療用ゴム栓における栓脚の重量比率を
従来より小さくした場合にあっては、洗浄工程におい
て、ある医療用ゴム栓の二股栓脚と別の医療用ゴム栓の
二股栓脚とが相互に絡み合うことを防止することができ
るのである。
【0024】また、天面フランジの重量を58〜70重
量%とするとともに、栓脚の重量を30〜42重量%と
することにより、医療用ゴム栓における栓脚の重量比率
を従来より小さくすることができる。栓脚の重量比率を
従来より小さくすることができたから、注射器の注射針
のコアリングを減少させることができた。また、本発明
に係る医療用ゴム栓を使用してバイアル瓶を封入した場
合、バイアル瓶内の薬剤に水分の影響を的確に抑制する
ことができた。
【0025】前記栓脚は、前記天面フランジの下方に位
置する頸部と、前記頸部の下方に設けられた脚部と、か
ら構成され、前記頸部の高さである頸部高さが2.0〜
3.0mmであり、脚部の高さである脚部高さが5.0
〜6.0mmであり、天面フランジの中央下端部から頸
部下端部までの高さである頸部深さが2.0〜3.0m
mであり、頸部高さと脚部高さとの和が7.0〜9.0
mmであるようにすることが可能である。従来の医療用
ゴム栓においては、天面フランジの下方に位置する頸部
の高さである頸部高さが2.0〜3.0mmであり、脚
部の高さである脚部高さが7.0〜9.0mmであり、
天面フランジの中央下端部から頸部下端部までの高さで
ある頸部深さが3.0〜4.0mmであり、頸部高さと
脚部高さとの和が8.0〜11.5mmであった。しか
しながら上述のように、脚部高さを従来より低くし、頸
部深さを従来より低くし、そして、頸部高さと脚部高さ
との和を従来より小さくすることにより、外観検査にお
ける検査性および洗浄工程における洗浄性をより向上さ
せることが可能である。また、栓脚を短くすることによ
り針刺性の減少を促進させることが可能である。なお、
天面フランジの下方に位置する頸部があるから、前記栓
脚を医療用容器内部へ嵌入させた場合、頸部の側端部と
医療用容器口の内端面部とが接して、医療用ゴム栓の医
療用容器口上端面への係止を強固にするとともに、医療
用容器内部の密閉性を確実なものとする。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る医療用ゴム栓
の一具体例の概略図であり、鉛直上方から説明する図で
ある。天面フランジ1の中央部には、注射器の注射針を
穿刺可能とする穿刺部1aが設けられている。天面フラ
ンジの直径は10〜32mmである。また、本発明に係
る医療用ゴム栓の天面フランジ1には、医療用ゴム栓の
洗浄、滅菌および乾燥時にゴム栓とゴム栓との密着防止
や、ゴム栓の上に巻締めされるキャップとゴム栓の密着
防止効果を持たせるための突起物7を設けることも可能
である。突起物7の形状や設ける位置については、特に
限定されておらず、たとえば、T字状突起物、蒲鉾状突
起物など種々の突起物を設けることが可能である。突起
物7の断面形状は平板と接触する際、線接触する形状で
あることが好ましい。線接触する形状である場合、頂部
が稜線を形成する。また、突起物7の形状として、たと
えば、五角形状が採用し得る。さらに平面図において、
長方形、正方形、楕円形などとなる突起物7を採用でき
る。突起物7は天面フランジ1に複数、たとえば3〜1
5個、好ましくは3〜8個配置され、押圧板でゴム栓を
嵌入する場合、所定の荷重を保持できるようにすること
が望ましい。突起が3個より少ないとゴム栓の天面フラ
ンジ1とキャップとの密着はある程度防止し得るが、天
面フランジ1と押圧板との密着性に劣る傾向があり、一
方、15個を超えるとゴム栓とキャップとの密着性が不
十分となる場合があるからである。なお、製剤をバイア
ル内で凍結真空乾燥後、凍結乾燥庫内でバイアル開口部
に半打栓のまま保持された医療用ゴム栓を、凍結乾燥庫
棚の押圧板によりバイアル口内に完全に嵌入して施栓す
る際、天面フランジ1が押圧板に密着しないようにする
ために、図1に示されるように、突起物7を円弧状に設
けることが好適である。
【0027】図2は、図1に係る医療用ゴム栓をA−A
´面にて切断した断面であり、本発明に係る医療用ゴム
栓を水平横方向から説明する図である。天面フランジ1
には、注射器の注射針を穿刺可能とする穿刺部1aと医
療用容器口上端面に接するフランジ部1bとが設けられ
ている。また、天面フランジ1の下方には、天面フラン
ジ1の下面に突出して医療用容器口内に嵌入される栓脚
2が設けられている。栓脚2は、天面フランジ1の下方
に位置する頸部3と、頸部3の下方に設けられた脚部4
と、から構成されている。また、栓脚2は、栓脚内面2
aが平面形状で構成されるとともに、栓脚外面2bが円
柱外面形状で構成された断面略半円形状の柱体からな
る。
【0028】本発明に係る医療用ゴム栓は二股の栓脚2
を有するものである。頸部3があるから、栓脚2を医療
用容器内部へ嵌入させた場合、頸部3の側端部3aと医
療用容器口の内端面部とが接して、医療用ゴム栓の医療
用容器口上端面への係止を強固にするとともに、医療用
容器内部の密閉性を確実なものとする。栓脚2の内面で
ある栓脚内面2aは平面形状で構成されており、栓脚2
の外面である栓脚外面2bは略円柱外面形状で構成され
ている。脚部4には凸部4cが設けられている。この脚
部4に設けられた凸部4cは、医療用ゴム栓を医療用容
器内部へ嵌入する際に医療用容器口の内面と摩擦力によ
り引っかかり、そのため嵌入させた医療用ゴム栓を医療
用容器口から外れることを防止することができる。
【0029】図2に示されるように、本発明に係る医療
用ゴム栓は、栓脚2に第二テーパー部6を有することが
特徴である。すなわち、栓脚2の内面である栓脚内面2
aには、栓脚外面2bの横方向から見た場合、天面フラ
ンジ1から栓脚2の先端への方向にかけて、栓脚2が先
細になる第二テーパー部6を有するように、平面形状が
傾斜している。ここで、栓脚外面2bの横方向から見た
場合とは、図1におけるA−A´切断面に対して垂直方
向から見るということである。本発明に係る医療用ゴム
栓では、栓脚内面2aに第二テーパー部6が設けられて
いるから、たとえ異物が一対の栓脚間内部に付着してい
たとしても、天面フランジ1から栓脚2の先端への方向
にかけて設けられた平面形状の傾斜を通して、異物を容
易に発見することができるのである。また、本発明に係
る医療用ゴム栓においては、第二テーパー部6が栓脚2
に設けられているから、注射器の注射針を穿刺部1aへ
穿刺したとき、たとえ注射針が斜めに刺さった場合にあ
っても、注射針は栓脚2に突き刺ささりにくいのであ
る。したがって、医療容器内部へゴム微細片が混入する
ことを防止することができるのである。
【0030】図3は、図2における医療用ゴム栓を矢印
Cの方向から見ることにより、水平横方向から本発明に
係る医療用ゴム栓を説明する図である。本発明に係る医
療用ゴム栓は、栓脚2の両端に第一テーパー部5を有す
ることが特徴の一つである。すなわち、前記栓脚2は、
栓脚外面2bの正面方向から見た場合、天面フランジ1
から栓脚2への方向にかけて、栓脚2が先細になる第一
テーパー部5を両端部に有する。ここで、栓脚外面2b
の正面方向から見た場合とは、図2における矢印Cの方
向から見た場合をいう。
【0031】本発明に係る医療用ゴム栓は、第一テーパ
ー部5と第二テーパー部6とを有するから、ゴム栓製造
工程の洗浄工程において、通常は水流が届きにくい一対
の栓脚間内部まで水流を十分に到達させることができ
る。したがって、たとえ医療用ゴム栓に異物が付着した
としても、洗浄工程において医療用ゴム栓を十分に洗浄
できる。また、本発明に係る医療用ゴム栓は、第一テー
パー部5と第二テーパー部6とを有するから、半打栓時
にゴム栓の栓脚が医療用容器開口部へ侵入し易く、した
がって半打栓不良頻度も著しく減少するという効果を奏
する。さらに、本発明に係る医療用ゴム栓は、第一テー
パー部5と第二テーパー部6とを有するから、ゴム成分
内に含有される水分量を比較的抑制することができ、バ
イアル瓶を封入した場合、バイアル瓶内の薬剤に水分の
影響を的確に抑制することができた。そして、医療用ゴ
ム栓を洗浄工程に供した後の乾燥工程においても乾燥に
要する時間を比較的短縮させることができた。
【0032】また、本発明においては、天面フランジ1
の重量を58〜70重量%とするとともに、栓脚2の重
量を30〜42重量%とすることが可能である。天面フ
ランジ1の材質と栓脚2の材質とを同一材質とした場
合、天面フランジの重量を58〜70重量%とするとと
もに、栓脚の重量を30〜42重量%とすることによ
り、医療用ゴム栓における栓脚2の重量比率を従来より
小さくすることができる。栓脚2の重量比率を比較的小
さくすることにより、医療用ゴム栓の洗浄工程におい
て、ある医療用ゴム栓の二股の栓脚2と別の医療用ゴム
栓の二股の栓脚2とが相互に絡み合うことを防止するこ
とができる。さらに、栓脚2の重量比率を従来より小さ
くすることができたから、注射器の注射針のコアリング
を減少させることができた。また、本発明に係る医療用
ゴム栓を使用してバイアル瓶を封入した場合、バイアル
瓶内の薬剤に水分の影響を的確に抑制することができ
た。
【0033】図4は、図1に係る医療用ゴム栓をB−B
´面にて切断した断面であり、本発明に係る医療用ゴム
栓を水平横方向から説明する図である。頸部3の高さで
ある頸部高さh1は2.0〜3.0mmの範囲にて設定
することができ、脚部4の高さである脚部高さh2は
5.0〜6.0mmの範囲にて設定することができ、天
面フランジ1の中央下端部から頸部下端部までの高さで
ある頸部深さh3は2.0〜3.0mmの範囲にて設定
することができる。また、頸部高さh1と脚部高さh2
との和は7.0〜9.0mmの範囲にて設定することが
できる。上述のように、頸部高さh1と、脚部高さh2
と、頸部深さh3と、頸部高さh1と脚部高さh2との
和と、を設定した医療用ゴム栓は、口径が12.5mm
のバイアル瓶に使用することが好適である。本発明に係
る医療用ゴム栓のように、頸部高さh1は従来と比較し
て変わらないものの、脚部高さh2および頸部深さh3
を従来より低くし、そして、頸部高さh1と脚部高さh
2との和を従来より小さくすることにより、外観検査に
おける検査性および洗浄工程における洗浄性をより向上
させることが可能である。
【0034】図5は本発明に係る医療用ゴム栓の一具体
例の概略図であり、鉛直下方から説明する図である。天
面フランジ1の中央部には、注射器の注射針を穿刺可能
とする穿刺部1aの裏面がある。天面フランジ1の周辺
端部には医療用容器口上端面に接するフランジ部1bが
設けられている。天面フランジ1の下方には、天面フラ
ンジ1の下面に突出して医療用容器口内に嵌入される栓
脚2が設けられている。栓脚2は、栓脚内面2aが平面
形状で構成されるとともに栓脚外面2bが円柱外面形状
で構成された断面略半円形状の柱体からなる。脚部4に
は凸部4cが設けられているが、図5においては図が煩
雑になることを防止すべく省略されている。栓脚2には
第二テーパー部6が設けられている。すなわち、栓脚2
の内面である栓脚内面2aには、天面フランジ1から栓
脚2への方向にかけて、栓脚2が先細になる第二テーパ
ー部6を有するように、平面形状が傾斜している。本発
明に係る医療用ゴム栓は、栓脚2の両端に第一テーパー
部5を有する。すなわち、前記栓脚2は、天面フランジ
1から栓脚2の先端への方向にかけて、栓脚2が先細に
なる第一テーパー部5をその両端部に有する。
【0035】医療用容器としては、凍結乾燥製剤を保存
するバイアル瓶を使用することができる。医療用容器の
材質は、ガラスやプラスチックなど、この種の分野にお
ける公知のものを使用することができる。医療用容器内
に収容する液体医薬品が注射用薬液の場合には、天面フ
ランジ1の穿刺部1aに注射器の注射針を刺し、医療用
ゴム栓を開けずに注射器に注射用薬液を吸入する。この
ように、医療用ゴム栓を開けないのは、医療用容器内の
注射用薬液に異物が混入するのでそれを避けるためであ
る。
【0036】天面フランジ1の上には、医療用容器の開
口端と医療用ゴム栓とを覆うことができる金属製または
樹脂製のキャップを被せることができる。医療用ゴム栓
を、医療用容器開口端を含んでキャップで密閉するの
は、注射器の注射針を刺す場所の穿刺部1aに黴菌が付
着して注射針から黴菌が注射用薬液に混入するのを防止
するためである。キャップの種類として、フリップオフ
キャップやプルトップキャップやクリーンキャップなど
を使用することができる。病院のように注射用薬液を多
量に使用する場合には、片手で開封できしかも操作が容
易なクリーンキャップを用いることが好適である。
【0037】キャップの材質としては、ASTM−D2
117による測定方法で融点が100〜500℃の熱可
塑性樹脂または熱可塑性樹脂組成物を用いることができ
る。この理由は、射出成形により容易に成形できるから
である。具体的には、たとえば、ポリアセタール(PO
M)、ポリアミド(PA)、ポリアリレート(PA
R)、ポリエーテル・エーテルケトン、エチレン・プロ
ピレン共重合体、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、液晶ポリエステル(LC
P)、ポリフェニレンエーテル(PPE)または変性ポ
リフェニレンエーテル、ポリカーボネート(PC)、ポ
リメチルペンテン(PMP)、ポリウレタン(PU)、
ポリエチレン(PE)、ポリブチレンフタレート、ポリ
サルフォン(PS)、ポリエーテルサルフォン(PE
S)、超高分子量ポリエチレン、環状オレフィン系化合
物または架橋多環式炭化水素を重合体成分とする共重合
体などから選ばれる1以上からなる合成樹脂またはその
組成物が挙げられる。また、栓体を構成する熱可塑性エ
ラストマーに有機系補強剤または無機系補強剤を配合し
た熱可塑性樹脂を用いると、非常に高硬度で高強度のキ
ャップとなる。
【0038】医療用ゴム栓を構成するゴム材料には、ブ
チルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレ
ン−プロピレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリルゴ
ム、クロロプレンゴムなどが単独または2種以上混合し
て用いることが可能である。
【0039】本発明に係る医療用ゴム栓を構成するゴム
材料の重合には架橋剤を使用することができる。架橋剤
としては、脂肪族または脂環族系過酸化物を配合するこ
とができる。脂肪族または脂環族系過酸化物としては、
たとえば3,3,5−トリメチルヘキサノンパーオキシ
ド,ジイソブチリルパーオキシド、1,1−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサ
ン,2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン,2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン−3,n−ブチル−4,4−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)バレレイト,ジ−sec−
ブチルパーオキシジカーボネートなどが挙げられる。ま
た、架橋助剤として、たとえばトリエチレングリコール
ジメタアクリレート,トリメチロールプロパントリメタ
アクリレート,1,2−ポリブタジエン,ビニルトリメ
トキシシラン,ビニルトリアセトキシシラン,γ−メタ
アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリ
シドオキシプロピル−トリ−メトキシシランなどを配合
することも可能である。なお、本発明では、上述のゴム
材料に加えて、架橋促進剤および焼成クレー、シリカ、
金属酸化物、カーボンブラックなどの無機充填剤、オイ
ルなどを適宜配合することができる。
【0040】天面フランジ1と栓脚2とで、それぞれ異
なるゴム材料を使用する場合にあっては、天面フランジ
1と栓脚2とを接着材にて接着し、天面フランジ1と栓
脚2とを一体的にして医療用ゴム栓を形成することが可
能である。接着材としては、フェノール樹脂、レゾルシ
ン樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂
もしくはシリコーン樹脂の中から少なくとも一つの樹脂
を成分とする熱硬化性樹脂接着剤や、ポリ酢酸ビニル、
ポリ塩化ビニルもしくはポリアクリル酸エステルの中か
ら少なくとも一つの樹脂を成分とする熱可塑性樹脂接着
剤や、ブタジエンアクリロニトリルゴムもしくはネオプ
レンの少なくとも一つを成分とするエラストマ接着剤な
どを使用することが可能である。ただし、接着剤のフラ
グメントが医療用容器中に混入した場合は非常に問題で
あるので接着材の使用量は多すぎないようにすることが
重要である。
【0041】なお、注射器の注射針を穿刺部1aに対し
て斜め方向から穿刺した場合、注射針の先端が栓脚2の
壁面に接触する可能性がある。注射針の先端が栓脚2の
壁面に接触し、そのとき注射針の先端に圧力がかかる
と、注射針の先端が栓脚2の壁面を削り取り、コアリン
グが発生することもありうる。コアリングが医療用容器
に入り、医療用容器内の医薬品と混入するとたいへん問
題である。特に、栓脚2がブチルゴムで形成されている
場合には、注射針の先端が栓脚2の壁面を削り取りコア
リングが発生する可能性が高くなる。そこで、注射針の
先端が栓脚2の壁面に接触したとしても、注射針の先端
が栓脚2の壁面を削り取りコアリングが発生することを
防止するため、天面フランジ1をブチルゴムを主体とす
るゴム材質で構成するとともに、栓脚2をポリイソプレ
ンを主体とする高硬度ゴム材質で形成することが可能で
ある。栓脚2を形成する材質として、ポリイソプレンを
主体とする高硬度ゴム材質を用いたのは、ポリイソプレ
ンは引裂きに対する抵抗力が強いため、注射針の先端が
栓脚2の壁面に接触したとしてもコアリングが発生する
ことを防止できるからである。
【0042】医療用ゴム栓の天面フランジ1の上面に
は、そのゴムの基本的特性である粘着性を改善、改質す
る目的で摺動性に優れたコーテイングを施すことが可能
である。天面フランジ1の上面にコーティングを施すこ
とは、製剤時におけるゴム栓の機械搬送性を向上させる
点で好適である。近年医薬品の薬価切下げに伴うコスト
ダウンの一環として、生産性向上が急務となり、その方
法として機械の高速化が進みつつある。そのため、医療
用ゴム栓の必要特性において機械搬送性、摺動性、高操
作性などの向上が必要となり、摺動剤であるコーテイン
グを施すことが好ましいのである。コーテイングとして
は、シリコーンコーテイングを使用することが可能であ
るが、天面フランジ1にコートされたシリコーンの極微
量物が製剤機械へ移行するもしくは医療用容器内へ移行
して微粒子異物の原因となる可能性があるので、コーテ
イングは、フッ素系樹脂フイルムにてラミネートしたコ
ーテイングであることが好ましい。
【0043】医療用ゴム栓の天面フランジ1の上面に
は、そのゴムの基本的特性である粘着性を改善、改質す
る目的で摺動性に優れたコーテイングを施すことが好ま
しいが、本発明に係る医療用ゴム栓において栓脚2など
の医薬品と接触する可能性のある部分の表面に医薬品を
汚染しない合成樹脂、たとえばフッ素系合成樹脂または
ポリエチレンなどのフィルムを積層して栓体からの溶出
物などによる医薬品の汚染を防止することも可能であ
る。
【0044】天面フランジ1、栓脚2の一部もしくは全
部または下面全部をラミネートするフッ素系樹脂フイル
ムとしては、たとえば、テトラフルオロエチレン−エチ
レン共重合体(ETFE)、テトラフルオロエチレン−
ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラ
フルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ルの共重合体(PFA)、クロロトリフルオロエチレン
−エチレン共重合体(ECTPE)、ポリビニルフルオ
ライド(PVF)、ポリビニリデンフルオライド(PV
DF)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTF
E)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などが
挙げられる。天面フランジ1をラミネートする樹脂と栓
脚2や下面全部をラミネートする樹脂は同一でもよい
し、異なってもよい。
【0045】天面フランジ1または栓脚2の一部もしく
は全部をラミネートするに用いるフッ素系樹脂フイルム
の厚さは0.01〜0.2mmが好ましく、0.01m
m未満では加工時に破損し、製品保証が不充分になる惧
れがあり、一方0.2mmを越えると剛性が強すぎて、
自己密封性および針刺性が不適である。なお、積層する
フイルムと天面フランジ1との強力なる接着面を得るた
めに、フイルムの表面をたとえばコロナ放電処理、プラ
ズマ放電処理、グロー放電処理、アーク放電処理、スパ
ツタエツチングなどの公知技術によりあらかじめ処理し
ておくことが好ましい。
【0046】
【実施例】図1は本発明に係る医療用ゴム栓の一具体例
の概略図であり、鉛直上方から説明する図である。本実
施例においては、天面フランジ1上に設けられた突起物
7は略かまぼこ形状の突起物であり、かまぼこ形状の両
サイドは丸められている。突起物7は天面フランジ1の
上面に等間隔にて円周状に6個設けられている。突起物
7の横幅は1.6mmである。ある突起物7の外端部か
ら、点対称に位置する別の突起物7の外端部までの距離
はφ17.1mmである。また、ある突起物7の内端部
から、点対称に位置する別の突起物7の内端部までの距
離はφ10.5mmである。
【0047】図2は、図1に係る医療用ゴム栓をA−A
´面にて切断した断面であり、本発明に係る医療用ゴム
栓を水平横方向から説明する図である。平面形状で形成
された栓脚内面2aの延長線と天面フランジ1の下端面
との交点間の距離であるL1はφ6.0mmである。ま
た、平面形状で形成された栓脚内面2aの最下端間の距
離であるL2はφ8.0mmである。また、天面フラン
ジ1の下端面と栓脚2の最下端との距離であるL3は
7.7mmである。
【0048】図4は、図1に係る医療用ゴム栓をB−B
´面にて切断した断面であり、本発明に係る医療用ゴム
栓を水平横方向から説明する図である。頸部3の高さで
ある頸部高さh1は2.7mmである。脚部4の高さで
ある脚部高さh2は5.5mmである。天面フランジ1
の中央下端部から頸部下端部までの高さである頸部深さ
h3は2.0mmである。突起物7の高さは0.5mm
である。天面フランジ1の高さ方向の幅は2.8mmで
ある。天面フランジ1の直径はφ19.0mmである。
二股の栓脚2において、一方の栓脚2の外端部から他方
の栓脚2の外端部までの距離はφ13.2mmである。
【0049】実施例において医療用ゴム栓を構成する材
質としては、天面フランジ1および栓脚2のいずれにお
いてもブチルゴムを使用した。
【0050】なお、今回開示された実施の形態および実
施例はすべての点で例示であって制限的なものではない
と考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明
ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の
範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含ま
れることが意図される。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る医療用ゴム栓は、天面フラ
ンジと医療用容器口内に嵌入される栓脚とを備え、前記
天面フランジの直径は10〜32mmであり、さらに、
前記栓脚は、栓脚内面が平面形状で構成されるとともに
栓脚外面が円柱外面形状で構成された断面略半円形状の
柱体からなる医療用ゴム栓であって、天面フランジから
栓脚先端への方向にかけて、前記栓脚が先細になる第一
テーパー部を栓脚の両端部に有するとともに、天面フラ
ンジから栓脚先端への方向にかけて、栓脚が先細になる
第二テーパー部を有するように、前記平面形状が傾斜し
て構成された医療用ゴム栓である。したがって、ゴム栓
表面に異物が付着したとしても洗浄工程においてその異
物を容易に取り除くことができる。また、たとえ洗浄工
程を経た後にゴム栓表面に異物が付着していたとしても
その異物を外観検査にて容易に発見できる。また、本発
明に係る医療用ゴム栓は栓脚のゴムの容量が比較的小さ
く抑えられているので、医療用ゴム栓の乾燥速度が従来
より速いものとなった。さらに、栓脚のゴムの容量が比
較的小さいため、医療用ゴム栓の含有水分量および昇華
性物質量を抑制することができ、そのため、医療用容器
内の製剤の安定性に優位である。すなわち、栓脚のゴム
の容量が比較的小さく抑えられているから、バイアル瓶
内部の製剤に対する水分の影響を極めて抑制することが
できた。本発明に係る医療用ゴム栓を用いて医療用容器
を封入した場合にあっては、凍結乾燥用製剤中に異物を
混入させることを完全に防止することができ、本発明に
おける利益は計り知れないものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る医療用ゴム栓を鉛直上方から説
明する図である。
【図2】 本発明に係る医療用ゴム栓を水平横方向から
説明する図である。
【図3】 本発明に係る医療用ゴム栓を水平横方向から
説明する図である。
【図4】 本発明に係る医療用ゴム栓を水平横方向から
説明する図である。
【図5】 本発明に係る医療用ゴム栓を鉛直下方から説
明する図である。
【符号の説明】
1 天面フランジ、2 栓脚、3 頸部、4 脚部、5
第一テーパー部、6第二テーパー部、7 突起物。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注射器の注射針を穿刺可能とする穿刺部
    と医療用容器口上端面に接するフランジ部とを有する天
    面フランジと、 前記天面フランジの下面に突出して医療用容器口内に嵌
    入される栓脚と、を備え、 前記天面フランジの直径は10〜32mmであり、 前記栓脚は、栓脚内面が平面形状で構成されるとともに
    栓脚外面が円柱外面形状で構成された断面略半円形状の
    柱体を二個設けて構成された、 凍結乾燥製剤用の医療用ゴム栓であって、 前記栓脚は、栓脚外面の正面方向から見た場合、前記天
    面フランジから栓脚先端への方向にかけて、前記栓脚が
    先細になる第一テーパー部を両端部に有するとともに、 前記栓脚は、栓脚外面の横方向から見た場合、前記天面
    フランジから栓脚先端への方向にかけて、前記栓脚が先
    細になる第二テーパー部を有するように、前記平面形状
    が傾斜している、 医療用ゴム栓。
  2. 【請求項2】 前記天面フランジの重量が58〜70重
    量%で、 前記栓脚の重量が30〜42重量%である、 請求項1記載の医療用ゴム栓。
  3. 【請求項3】 前記栓脚は、前記天面フランジの下方に
    位置する頸部と、前記頸部の下方に設けられた脚部と、
    から構成され、 前記頸部の高さである頸部高さが2.0〜3.0mmで
    あり、 前記脚部の高さである脚部高さが5.0〜6.0mmで
    あり、 前記天面フランジの中央下端部から前記頸部下端部まで
    の高さである頸部深さが2.0〜3.0mmであり、 前記頸部高さと前記脚部高さとの和が7.0〜9.0m
    mである、 請求項1または2記載の医療用ゴム栓。
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