JP2002164085A - 非水電解質電池 - Google Patents

非水電解質電池

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JP2002164085A
JP2002164085A JP2000358212A JP2000358212A JP2002164085A JP 2002164085 A JP2002164085 A JP 2002164085A JP 2000358212 A JP2000358212 A JP 2000358212A JP 2000358212 A JP2000358212 A JP 2000358212A JP 2002164085 A JP2002164085 A JP 2002164085A
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battery
aqueous electrolyte
electrode
temperature coefficient
positive temperature
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JP2000358212A
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Isato Motomura
勇人 本村
Masayuki Nagamine
政幸 永峰
Yoshito Inoue
嘉人 井上
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が維持されつつ、生産性に優れ、低コ
スト化され、高容量である。 【解決手段】 電池素子8が外装容器4に収納されると
ともに、電池素子8と直列に接続される1以上のPTC
素子11を備えており、PTC素子11の少なくとも一
方の面と直に接するように配される電池構成部材が、P
TC素子の電極を兼ねている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、正温度係数抵抗体素子を備える
非水電解質電池に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
【従来の技術】近年の電子技術の飛躍的進歩により、ラ
ップトップコンピュータ、ワードプロセッサ等の携帯情
報機器や、カメラ一体型ビデオテープレコーダ、液晶テ
レビ等のオーディオビジュアル器機、携帯電話等の移動
体通信機器等の各種電子機器の小型化、軽量化が次々と
実現されている。これにともない、各種電子機器の電源
となる電池に対しても、小型化、軽量化および高エネル
ギー密度化が求められている。
【0003】代表的な電池としては、鉛電池、ニッケル
カドミウム電池等の二次電池が知られている。また、正
極にリチウムコバルト酸化物やリチウムニッケル酸化物
等のリチウム複合酸化等を含有し、負極にリチウムのド
ープ/脱ドープが可能な材料や金属リチウム、金属リチ
ウムの合金化合物等を含有する非水電解質電池、いわゆ
るリチウム系二次電池が知られている。
【0004】これらの二次電池のうち、特にリチウム系
二次電池は、高エネルギー密度を有し、サイクル特性や
安全性、低温特性、急速充放電性といった電池特性に優
れている。このように、リチウム系二次電池は非常に利
点が多い電池であるので、種々の電子機器の電源として
期待されており、また、実用化されている。
【0005】ところで、非水電解質電池では、過充電や
短絡状態等の異常時に、電池内部に過電流が流れて電解
液が分解され、この電解液の分解反応による発熱により
電池温度が上昇することがある。
【0006】そこで、非水電解質電池には、発熱を防止
して安全性を確保する目的で、電流遮断機構を備えた封
口板や、正温度係数抵抗体素子(Positive Temperature
Coefficient;以下、PTC素子と称する。)を備える
PTC装置が内蔵されている。
【0007】PTC装置は、電池温度が高くなり、PT
C装置が所定の温度を超えて加熱されると、PTC素子
の抵抗が急激に高くなって異常電流を制限し、電池の過
度の発熱を抑制するものである。例えば図5に示すよう
に、PTC装置101は、ドーナツ形状を有しており、
一対の板状の電極102とPTC素子103とを備え、
PTC素子103の一方の面および他方の面上に、PT
C素子の電極102がそれぞれ配されてなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、PTC装置
を備える非水電解質電池を製造する場合、PTC装置を
別工程で組み立てた後、このPTC装置を非水電解質電
池に組み込むため、非水電解質電池の製造工程内におい
て不良が発生し易く、生産性が悪いという問題がある。
また、PTC装置自体が2つの極板を備えるため、これ
ら極板、すなわちPTC素子の電極のコストも無視でき
ないという問題がある。さらにまた、有効体積が限られ
ている電池内部に電池反応に寄与しないPTC装置が内
蔵されていると、電極反応面積を広くすることができ
ず、電池容量をこれ以上増加させることができないとい
う問題がある。
【0009】本発明はこのような従来の実情に鑑みて提
案されたものであり、安全性を確保するためにPTC素
子を備えつつ、生産性が高く、低コスト化され、高容量
である非水電解質電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明に係る非水電解質電池は、電池素子が外装
容器に収納されるとともに、電池素子と直列に接続され
る1以上の正温度係数抵抗体素子を備えてなる非水電解
質電池において、正温度係数抵抗体素子の少なくとも一
方の面と直に接するように配される電池構成部材が、正
温度係数抵抗体素子の電極を兼ねていることを特徴とす
る。
【0011】以上のように構成される本発明に係る非水
電解質電池では、正温度係数抵抗体素子と正温度係数抵
抗体素子の電極を兼ねている電池構成部材とが一体化さ
れているので、従来のようにPTC装置を別工程で組み
立てる必要がない。したがって、非水電解質電池の生産
性が向上する。
【0012】また、電池構成部材が正温度係数抵抗体素
子の電極を兼ねているので、従来のPTC装置のような
正温度係数抵抗体素子の電極を別部材として配する必要
がない。したがって、非水電解質電池の低コスト化が可
能となる。
【0013】さらにまた、従来のPTC装置のような正
温度係数抵抗体素子の電極を内蔵しない分、電池内部の
有効体積が増加するので、電池素子を大きくし、電極反
応面積を増加することができる。したがって、非水電解
質電池の電池容量を増大することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る非水電解質に
ついて図面を参照して詳細に説明する。
【0015】本発明を適用した非水電解液二次電池は、
正極及び負極を備える電池素子が、電池缶および電池蓋
から構成される外装容器に収納されるとともに、電池素
子と直列に接続される1以上の正温度係数抵抗体素子
(Positive Temperature Coefficient;以下、PTC素
子と称する。)を備えている。そして、PTC素子の少
なくとも一方の面と直に接するように配される電池構成
部材が、PTC素子の電極を兼ねている。すなわち、非
水電解液二次電池では、電池構成部材がPTC素子の電
極として機能することを特徴としている。
【0016】例えば図1に示すように、非水電解液二次
電池1は、電池蓋2および電池缶3からなる外装容器4
に、帯状の正極5と帯状の負極6とがセパレータ7を介
して長手方向に巻回されてなる電池素子8(以下、巻回
電池素子8と称する。)が収納されている。
【0017】電池蓋2は、(例えばニッケル等のメッキ
がされた鉄により構成されており、)正極端子部9とな
る突部が形成されている。また、電池缶3は、例えばニ
ッケル等のメッキがされた鉄により構成されており、一
端部が閉鎖され、他端部が開放されている。なお、電池
缶3の閉鎖されている端部は電池の負極端子部10とな
る。
【0018】電池缶3の開放端部は、電池蓋2とPTC
素子11と安全弁12とを備え、電池蓋2と安全弁12
との間にPTC素子11が介在されている封口体により
封口されている。
【0019】ここで、電池蓋2は、PTC素子11の一
方の面に直に接するように配され、安全弁12は、PT
C素子11の他方の面に直に接するように配されてい
る。これら電池蓋2および安全弁12は、PTC素子1
1の少なくとも一方の面と直に接するように配される電
池構成部材であり、PTC素子の電極を兼ねている。す
なわち、これら電池蓋2および安全弁12は、PTC素
子の電極として機能する。
【0020】PTC素子11は、温度が上昇すると抵抗
値の増大により電流を制限し、大電流による異常な発熱
を防止する、いわゆる温度ヒューズ機能を有しており、
例えばチタン酸バリウム系半導体セラミックスにより構
成されている。
【0021】安全弁12は、化学的に安定なステンレス
鋼のほか、アルミニウム等の金属からなる。安全弁12
は、絶縁材料からなるガスケット13を介してかしめら
れることにより電池缶3に取り付けられている。安全弁
12は、PTC素子11を介して電池蓋2と電気的に接
続されており、内部短絡あるいは外部からの加熱等によ
り電池内圧が一定以上となった場合にディスク板が反転
して電池蓋2と巻回電池素子8との電気的接続を切断す
るようになっている。
【0022】巻回電池素子8は、センターピン14を中
心にして巻回されている。巻回電池素子8の正極5には
アルミニウム等よりなる正極リード15が接続されてお
り、負極6にはニッケル等よりなる負極リード16が接
続されている。
【0023】正極5は、正極集電体17上に正極活物質
を含有する正極活物質層が形成されている。正極集電体
17としては、例えばアルミニウム箔等の金属箔が用い
られる。正極活物質としては、高分子重合体やリチウム
含有複合酸化物、金属カルコゲン化合物等を使用でき
る。これらのうち、リチウム含有複合酸化物を用いるこ
とが好ましい。リチウム含有複合酸化物としては、具体
的にはLiCoO(0<x≦1)、LiNiO
(0<x≦1)、LiMn(0<x≦1.
3)、もしくはこれらの遷移金属元素の一部を異なる遷
移金属元素、またはアルカリ土類金属元素、またはA
l、Bで置換された化合物などが使用できる。
【0024】負極6は、負極集電体18上に負極活物質
を含有する負極活物質層が形成されている。負極集電体
18としては、例えばニッケル箔等が用いられる。負極
活物質としては、リチウムのドープ/脱ドープが可能で
ある材料やLiFeなどの金属酸化物、ポリアセ
ンなどの導電性高分子酸化物、リチウムと合金を形成可
能な金属又はこの金属の合金化合物等のうち少なくとも
1種を用いる。これら負極活物質のうち、特に、リチウ
ムのドープ/脱ドープが可能である炭素材料を使用する
ことが好ましい。この炭素材料としては、黒鉛や難黒鉛
化炭素材料、易黒鉛化炭素材料等を使用できる。
【0025】正極リード15は、安全弁12に溶接され
ることにより電池蓋2と電気的に接続されており、負極
リード16は、電池缶3に溶接され電気的に接続されて
いる。また、正極5と負極6との間のセパレータ7に
は、非水電解液が含浸されている。
【0026】非水電解質としては、液状の非水電解質、
いわゆる非水電解液を使用する。この非水電解液は、非
水溶媒中に電解質塩を溶解させて調製される。
【0027】電解質塩としては、イオン伝導性を示すリ
チウム塩であれば特に限定されることはなく、例えばL
iAsFやLiBF、LiClO、CFSO
Li、CHSOLi等を使用できる。これらの電解
質塩は、1種類を単独で用いても良く、2種類以上を混
合して用いることも可能である。
【0028】非水溶媒としては、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,
2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ
−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテ
トラヒドロフラン、スルホラン、アセトニトリル、ギ酸
メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル等を使用
できる。これら非水溶媒は、1種のみを用いてもよく、
2種以上を混合して使用することもできる。
【0029】以上のように構成される非水電解液二次電
池1では、PTC素子の電極を兼ねている電池構成部材
が電池蓋2および安全弁12であり、これら電池蓋2お
よび安全弁12とPTC素子11とが一体化されてい
る。このため、上述のようなPTC装置101を別工程
で組み立てた後に非水電解液二次電池1中に組み込む必
要がない。したがって、非水電解質二次電池1の生産性
が向上する。
【0030】また、電池構成部材がPTC素子の電極を
兼ねているので、上述したPTC装置101のようなP
TC素子の電極102を別部材として配する必要がな
い。したがって、低コスト化が可能となる。
【0031】さらにまた、非水電解液二次電池1では、
従来のPTC装置101のように、電池反応に寄与しな
い電池構成部材であるPTC素子の電極102を内蔵し
ない分、電池内部の有効体積が増加するので、巻回電池
素子8を大きくし、電極反応面積を増加することができ
る。したがって、非水電解液二次電池1の電池容量を増
大することができる。
【0032】ここで、電池蓋2や安全弁12等の電池構
成部材とPTC素子11の少なくとも一方の面との接面
の面積は1cm以上であることが好ましい。非水電解
液二次電池1では、PTC素子11の面積に比例して放
電電流値が限定される。
【0033】ここで、図2に、PTC素子11の面積
と、PTC素子11および非水電解液二次電池1の抵抗
との関係を表す特性図を示す。なお、図2では、横軸を
PTC素子11の面積(単位:cm)とし、縦軸をP
TC素子11および非水電解液二次電池1の抵抗(単
位:Ω)とした。図2から、PTC素子11の面積を増
大させると、PTC素子11および非水電解液二次電池
1の抵抗が小さくなるので、非水電解液二次電池1の高
出力化を実現できることがわかる。
【0034】電池蓋2や安全弁12等の電池構成部材と
PTC素子11の少なくとも一方の面との接面の面積が
1cm未満である場合、電池抵抗が大きくなり、高出
力化されない虞がある。
【0035】したがって、非水電解液二次電池1は、電
池蓋2や安全弁12等の電池構成部材とPTC素子11
の少なくとも一方の面との接面の面積が1cm以上で
あることにより、確実に高出力化される。
【0036】ところで、本発明は、図3に示すように、
PTC素子の電極を兼ねる電池構成部材が電池缶3であ
る非水電解液二次電池20にも適用される。なお、図3
示す非水電解液二次電池20は、PTC素子21を形成
する場所を変えて構成した以外は、図1に示す非水電解
液二次電池1と同様の構成を有する。したがって、図3
に示す非水電解液二次電池20において、図1に示す非
水電解液二次電池1と同一の部材に関しては同符号を付
することで、説明を省略する。
【0037】この非水電解液二次電池20は、電池缶3
の負極端子部10の外側がPTC素子21の一方の面に
直に接するように配され、電池缶3がPTC素子の電極
を兼ねており、PTC素子21の他方の面には板状電極
22が配されている。以上のように構成される非水電解
液二次電池20では、上述した非水電解液二次電池1と
同様の効果が得られる。
【0038】また、図示しないが、電池缶の負極端子部
の内側がPTC素子の一方の面に直に接するように配さ
れ、電池缶がPTC素子の電極を兼ねていおり、PTC
素子の他方の面には板状電極が配されている非水電解液
二次電池とすることができる。以上のように構成される
非水電解液二次電池では、上述した非水電解液二次電池
1と同様の効果が得られる。
【0039】さらにまた、本発明は、図4に示すよう
に、PTC素子の電極を兼ねる電池構成部材が電池蓋2
である非水電解液二次電池30にも適用される。なお、
図4示す非水電解液二次電池30は、PTC素子31を
形成する場所を変えて構成した以外は、図1に示す非水
電解液二次電池1と同様の構成を有する。したがって、
図4に示す非水電解液二次電池30において、図1に示
す非水電解液二次電池1と同一の部材に関しては同符号
を付することで、説明を省略する。
【0040】この非水電解液二次電池30は、電池蓋2
の正極端子部9の外側がPTC素子31の一方の面に直
に接するように配され、電池蓋2がPTC素子の電極を
兼ねており、PTC素子31の他方の面には板状電極3
2が配されている。以上のように構成される非水電解液
二次電池30では、上述した非水電解液二次電池1と同
様の効果が得られる。
【0041】また、図示しないが、電池蓋の正極端子部
の内側がPTC素子の一方の面に直に接するように配さ
れ、電池蓋がPTC素子の電極を兼ねていおり、PTC
素子の他方の面には板状電極が配されている非水電解液
二次電池とすることができる。以上のように構成される
非水電解液二次電池では、上述した非水電解液二次電池
1と同様の効果が得られる。
【0042】なお、本発明を適用した非水電解質電池
は、上述した実施の形態に限定されず、PTC素子の少
なくとも一方の面と直に接するように配され、且つ、巻
回電池素子と電気的に接続された電池構成部材が、PT
C素子の電極を兼ねていれば何れの形態であってもよ
い。
【0043】
【実施例】以下、本発明を適用した非水電解液二次電池
を実際に作製した実施例、およびこれら実施例と比較す
るために作製した比較例について、具体的な実験結果に
基づいて説明する。
【0044】実施例1 〔正極の作製〕まず、正極合剤の各成分として、正極活
物質としてLiCoOを85重量部と、導電材として
グラファイトを10重量部と、結着剤としてポリフッ化
ビニリデンを5重量部とを秤取った。ついで、これら各
成分をN−メチルピロリドン中に分散させてスラリー状
の正極合剤を調製した。
【0045】このようにして調製した正極合剤を、厚み
20μmでありアルミニウム箔からなる正極集電体の両
面に均一に塗布して正極活物質層を形成した。そして、
湿潤状態にある正極活物質層を乾燥させた後、一定圧力
で圧縮成形することにより、帯状の正極を作製した。
【0046】〔負極の作製〕まず、負極合剤の各成分と
して、負極活物質として難黒鉛化炭素材料を90重量部
と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを10重量部と
を秤取った。ついで、これら各成分をN−メチルピロリ
ドン中に分散させてスラリー状の負極合剤を調製した。
【0047】このようにして調製した負極合剤を、厚み
15μmであり銅箔からなる負極集電体の両面に均一に
塗布して負極活物質層を形成した。そして、湿潤状態に
ある負極活物質層を乾燥させた後、一定圧力で圧縮成形
することにより、帯状の負極を作製した。
【0048】〔非水電解液の調製〕まず、非水溶媒とし
て、プロピレンカーボネートとジメチルカーボネートと
を等量で混合した混合溶液を調製した。ついで、この混
合溶液に、電解質塩としてLiPFを1mol/lの
割合で溶解させることで、非水電解液を調製した。
【0049】〔非水電解液二次電池の作製〕上述のよう
にして作製した帯状の正極および帯状の負極と、セパレ
ータとを組み合わせて、負極、セパレータ、正極、セパ
レータの順に積層してから多数回巻回し、外径18mm
である巻回電池素子を作製した。そして、この巻回電池
素子を、ニッケルメッキが施された鉄製の電池缶に収納
した。なお、電池缶の内部には、巻回電池素子の周面に
対して垂直に、巻回電池素子を挟むように一対の絶縁板
がそれぞれ配置されている。また、電池缶の開放端部に
は、電池蓋と、この電池蓋の内側に設けられた安全弁と
が、電池構成部材として取り付けられている。
【0050】次に、アルミニウム製の正極リードを、正
極集電体から導出して電池蓋に溶接し、ニッケル製の負
極リードを、負極集電体から導出して電池缶に溶接し
た。そして、電池缶に上述のようにして調製した非水電
解液を注入した。
【0051】次に、巻回電池素子の中心部にセンターピ
ンを投入した。そして、アスファルトで表面を塗布した
絶縁封口ガスケットを介して電池缶をかしめることによ
り、安全弁および電池蓋を固定した。なお、安全弁と電
池蓋との間にはPTC素子が介在しており、PTC素子
の一方の面に当該電池蓋が接し、他方の面に安全弁が接
するように配され、これら電池蓋および安全弁がそれぞ
れPTC素子の電極を兼ねている。
【0052】以上のようにして、電池内の気密性が保持
されている円筒型の非水電解液二次電池を得た。なお、
この非水電解液二次電池の直径は18mmであり、高さ
は65mmである。
【0053】実施例2 電池蓋の正極端子部の外側がPTC素子の一方の面と直
に接するように配されて、PTC素子の他方の面には板
状電極が直に接するように配されていること以外は実施
例1と同様にして、非水電解液二次電池を作製した。
【0054】実施例3 電池缶の負極端子部の外側がPTC素子の一方の面と直
に接するように配されて、PTC素子の他方の面には板
状電極が直に接するように配されていること以外は実施
例1と同様にして、非水電解液二次電池を作製した。
【0055】比較例1 PTC素子の一方の面および他方の面上にPTC素子の
電極がそれぞれ配されてなるPTC装置を、電池蓋と安
全弁との間に介在させること以外は実施例1と同様にし
て非水電解液二次電池を作製した。
【0056】比較例2 PTC素子の一方の面および他方の面上にPTC素子の
電極がそれぞれ配されてなるPTC装置を、電池蓋の正
極端子部の外側に取り付けること以外は実施例1と同様
にして非水電解液二次電池を作製した。
【0057】比較例3 PTC素子の一方の面および他方の面上にPTC素子の
電極がそれぞれ配されてなるPTC装置を、電池缶の負
極端子部の外側に取り付けること以外は実施例1と同様
にして非水電解液二次電池を作製した。
【0058】以上のようにして作製した実施例1〜実施
例3および比較例1〜比較例3の非水電解液二次電池に
対して、重負荷条件での充放電試験を行い、重負荷放電
特性を評価した。
【0059】充放電試験 まず、充電電流を1A、充電終止電圧を4.2Vとして
3時間の定電圧定電流充電を行った。次に、放電電流を
0.3Aとし、放電電圧2.5Vまで定電流放電を行っ
た。
【0060】23℃の温度環境下において、0.2C放
電させたときの放電容量を測定し、電池容量とした。
【0061】そして、0.2C放電時の電池容量に対す
る3C放電値の電池容量の比を百分率で表した放電容量
維持率を求め、重負荷放電特性を評価した。
【0062】以上の測定結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】表1より、実施例1〜3の非水電解液二次
電池においては、電池容量が高く、重負荷条件での放電
容量維持率が良好であることがわかる。
【0065】これに対して、従来のPTC装置を備える
比較例1〜比較例3の非水電解液二次電池においては、
電池容量が低く、重負荷条件での放電容量維持率が50
%未満であることがわかる。
【0066】ここで、実施例3および比較例1の非水電
解液二次電池において、PTC素子の面積および交流抵
抗を測定した結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
【0068】表2から明らかなように、実施例3のPT
C素子では、比較例1のPTC素子と比較して、面積が
82%増加し、交流抵抗が45.1%低下している。つ
まり、PTC素子の面積を増大させると、PTC素子の
抵抗が小さくなるので、電池抵抗が低下することがわか
る。
【0069】さらに、実施例3および比較例1の非水電
解液二次電池に対して、種々の重負荷条件での放電容量
と、300サイクル後の容量維持率とを測定した。
【0070】放電容量の測定は、まず、充電電流1A、
充電終止電圧4.2Vとして3時間の定電圧定電流充電
を行った。次に、放電電流を0.7A、4.0A、6.
0Aまたは9.0Aとして、放電電圧2.5Vまでの定
電流定電圧放電を行い、各々の放電電流での放電容量を
測定した。なお、交流抵抗は、電池が4.2V時の1K
Hzの測定結果であった。
【0071】容量維持率の測定は、まず、充電電流1
A、充電終止電圧4.2Vとして3時間の定電圧定電流
充電を行い、次に、放電電流を0.7Aとして、放電電
圧2.5Vまでの定電流定電圧放電を行った。この充放
電サイクルを1サイクルとし、300サイクル後の放電
容量を測定した。そして、初回の放電容量に対する30
0サイクル後の放電容量の比率を求め、これを容量維持
率とした。
【0072】以上の測定結果を表3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】表3より、実施例3の非水電解液二次電池
においては、比較例1の非水電解液二次電池と比較する
と、負荷の大きな放電電流で放電させた場合に得られる
放電容量が大きく、4Aの放電電流では11.7%も多
い放電容量を得られることがわかる。また、実施例3の
非水電解液二次電池は、300サイクル後の寿命性能が
3.6%向上し、電池の交流抵抗が10mΩ低下するこ
とがわかる。
【0075】また、比較例1の非水電解液二次電池にお
いては、放電電流6.0AでPTC素子の電流遮断機能
が働いたが、実施例3の非水電解液二次電池は、6.0
Aという重負荷放電条件であっても1541mAhの放
電容量を示し、9.0Aの放電電流としたときに、遮断
機能が働いた。
【0076】以上の結果から明らかなように、非水電解
液二次電池は、電池蓋や電池缶、安全弁等の電池構成部
材が、PTC素子の少なくとも一方の面と直に接するよ
うに配され、PTC素子の電極を兼ねることにより、高
容量化されることがわかった。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る非水電解質電池は、電池素子が外装容器に収納さ
れるとともに、電池素子と直列に接続される1以上のP
TC素子を備えており、上記PTC素子の少なくとも一
方の面と直に接するように配される電池構成部材がPT
C素子の電極を兼ねているので、安全性が維持されつ
つ、低コスト化されており、生産性に優れ、高容量であ
るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した非水電解液二次電池の一構成
例を示す断面図である。
【図2】PTC素子の面積と、PTC素子および非水電
解液二次電池の抵抗との関係を表す特性図である。
【図3】本発明を適用した非水電解液二次電池の他の一
構成例を示す断面図である。
【図4】本発明を適用した非水電解液二次電池の他の一
構成例を示す断面図である。
【図5】従来のPTC装置の一構成例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1,20,30 非水電解液二次電池、2 電池蓋、3
電池缶、11,21,31 PTC素子、12 安全
弁、22,32 板状電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 2/34 H01M 2/34 A 10/48 301 10/48 301 (72)発明者 井上 嘉人 福島県安達郡本宮町字樋ノ口2番地 ソニ ー福島株式会社内 Fターム(参考) 5H011 AA03 AA09 AA13 EE01 KK00 KK04 5H012 AA01 DD02 GG01 5H022 AA09 CC12 CC16 KK01 5H029 AJ03 AJ12 AJ14 AK03 AK05 AK16 AL03 AL06 AL07 AL16 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 BJ27 DJ02 HJ07 HJ14 5H030 AA06 AS05 FF22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池素子が外装容器に収納されるととも
    に、電池素子と直列に接続される1以上の正温度係数抵
    抗体素子を備えてなる非水電解質電池において、 上記正温度係数抵抗体素子の少なくとも一方の面と直に
    接するように配される電池構成部材が、正温度係数抵抗
    体素子の電極を兼ねていることを特徴とする非水電解質
    電池。
  2. 【請求項2】 上記外装容器は、電池缶および電池蓋か
    らなり、上記正温度係数抵抗体素子の電極を兼ねる電池
    構成部材が、当該電池缶であることを特徴とする請求項
    1記載の非水電解質電池。
  3. 【請求項3】 上記外装容器は、電池缶および電池蓋か
    らなり、上記正温度係数抵抗体素子の電極を兼ねる電池
    構成部材が、当該電池蓋であることを特徴とする請求項
    1記載の非水電解質電池。
  4. 【請求項4】 電池構成部材として安全弁を備え、上記
    正温度係数抵抗体素子の電極を兼ねる電池構成部材が、
    当該安全弁であることを特徴とする請求項1記載の非水
    電解質電池。
  5. 【請求項5】 上記外装容器は電池缶および電池蓋から
    なり、且つ電池構成部材として安全弁を備え、 上記正温度係数抵抗体素子の一方の面に当該電池蓋が接
    し、他方の面に当該安全弁が接するように配され、これ
    ら電池蓋および安全弁がそれぞれ正温度係数抵抗体素子
    の電極を兼ねていることを特徴とする請求項1記載の非
    水電解質電池。
  6. 【請求項6】 上記電池構成部材と上記正温度係数抵抗
    体素子の少なくとも一方の面との接面の面積が1cm
    以上であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質
    電池。
  7. 【請求項7】 上記電池素子は、正極および負極を備
    え、当該正極が、正極活物質としてリチウム遷移金属複
    合酸化物を含有することを特徴とする請求項1記載の非
    水電解質電池。
  8. 【請求項8】 上記電子素子は、正極および負極を備
    え、当該負極が、負極活物質として、リチウムのドープ
    /脱ドープが可能である材料、リチウムと合金を形成可
    能な金属および当該金属の合金化合物のうち少なくとも
    1種を含有することを特徴とする請求項1記載の非水電
    解質電池。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005302467A (ja) * 2004-04-09 2005-10-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd リチウムイオン二次電池及びその電池パック並びにそれらの過充電保護方法
JP2006079941A (ja) * 2004-09-09 2006-03-23 Sanyo Electric Co Ltd パック電池
JP2010245027A (ja) * 2009-02-25 2010-10-28 Samsung Sdi Co Ltd 二次電池
JP2016181473A (ja) * 2015-03-25 2016-10-13 Fdk鳥取株式会社 外付けptc素子および筒型電池

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