JP2002161804A - シリンダヘッド用ガスケット - Google Patents
シリンダヘッド用ガスケットInfo
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Landscapes
- Gasket Seals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のシリンダヘッド用ガスケットは、層状
に重ねた複数の薄板状部材の上面及び下面をシート材で
覆って構成されており、該ガスケットの内側端部には、
上面又は下面のシート材の内側端部を折り返してグロメ
ットが形成されていたが、該ガスケットは、シリンダブ
ロックやシリンダヘッドの変形に伴って引きずられて移
動し、変形したり破損したりする場合が多かった。 【解決手段】 シリンダブロック2とシリンダヘッド1
との間に介装されるシリンダヘッド用のガスケット4で
あって、該ガスケット4を構成する複数の薄板状部材5
・5間に補強用部材としてのワイヤ7を挟持させ、少な
くとも一方の薄板状部材5におけるワイヤ7の挟持部を
突出させて突起部5aを形成した。
に重ねた複数の薄板状部材の上面及び下面をシート材で
覆って構成されており、該ガスケットの内側端部には、
上面又は下面のシート材の内側端部を折り返してグロメ
ットが形成されていたが、該ガスケットは、シリンダブ
ロックやシリンダヘッドの変形に伴って引きずられて移
動し、変形したり破損したりする場合が多かった。 【解決手段】 シリンダブロック2とシリンダヘッド1
との間に介装されるシリンダヘッド用のガスケット4で
あって、該ガスケット4を構成する複数の薄板状部材5
・5間に補強用部材としてのワイヤ7を挟持させ、少な
くとも一方の薄板状部材5におけるワイヤ7の挟持部を
突出させて突起部5aを形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のシリン
ダブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるガスケ
ットの構成に関する。
ダブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるガスケ
ットの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的にエンジンにおいては、シリンダ
ブロックとシリンダヘッドとを、ガスケットを介して接
合しており、接合面からのガス漏れを防止している。こ
のシリンダヘッド用ガスケットは、例えば図7に示すガ
スケット104のように、層状に重ねた複数の薄板状部
材105・105の上面及び下面をシート材106・1
06で覆って構成されており、該ガスケット104の内
側端部には、上面又は下面のシート材106の内側端部
を折り返してグロメット107が形成されている。該ガ
スケット104は、シリンダブロック102に嵌装され
るシリンダライナ103の上面と、シリンダヘッド10
1の下面との間に介装され、ガスケット104の内方に
はファイヤリング108が配設されている。
ブロックとシリンダヘッドとを、ガスケットを介して接
合しており、接合面からのガス漏れを防止している。こ
のシリンダヘッド用ガスケットは、例えば図7に示すガ
スケット104のように、層状に重ねた複数の薄板状部
材105・105の上面及び下面をシート材106・1
06で覆って構成されており、該ガスケット104の内
側端部には、上面又は下面のシート材106の内側端部
を折り返してグロメット107が形成されている。該ガ
スケット104は、シリンダブロック102に嵌装され
るシリンダライナ103の上面と、シリンダヘッド10
1の下面との間に介装され、ガスケット104の内方に
はファイヤリング108が配設されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の如く構
成したガスケット104は、シリンダブロック102や
シリンダヘッド101の熱等による変形に伴って引きず
られて移動し、変形したり破損したりする場合が多かっ
た。この問題を解消するため、図8に示すように、厚板
状部材1枚で形成したガスケット114を用いたものが
ある。この場合は、シリンダライナ113の上面に突起
113aを形成して、該突起113aとシリンダヘッド
101とでガスケット114を挟持するように構成して
いた。しかし、この構成においては、ガスケット114
の下面側は突起113aによりシールが可能であるが、
突起を形成することが困難なシリンダヘッド101と接
するガスケット114の上面側はシールが不充分であっ
た。
成したガスケット104は、シリンダブロック102や
シリンダヘッド101の熱等による変形に伴って引きず
られて移動し、変形したり破損したりする場合が多かっ
た。この問題を解消するため、図8に示すように、厚板
状部材1枚で形成したガスケット114を用いたものが
ある。この場合は、シリンダライナ113の上面に突起
113aを形成して、該突起113aとシリンダヘッド
101とでガスケット114を挟持するように構成して
いた。しかし、この構成においては、ガスケット114
の下面側は突起113aによりシールが可能であるが、
突起を形成することが困難なシリンダヘッド101と接
するガスケット114の上面側はシールが不充分であっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1に記載のごとく、シ
リンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシ
リンダヘッド用ガスケットであって、該ガスケットを構
成する複数の板状部材間に補強用部材を挟持させ、少な
くとも一方の板状部材における補強用部材の挟持部を突
出させた。
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、請求項1に記載のごとく、シ
リンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシ
リンダヘッド用ガスケットであって、該ガスケットを構
成する複数の板状部材間に補強用部材を挟持させ、少な
くとも一方の板状部材における補強用部材の挟持部を突
出させた。
【0005】また、請求項2に記載のごとく、シリンダ
ヘッド側に配置される板状部材の挟持部を突出させた。
ヘッド側に配置される板状部材の挟持部を突出させた。
【0006】また、請求項3に記載のごとく、シリンダ
ブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダ
ヘッド用ガスケットであって、該ガスケットを構成する
複数の板状部材間に補強用部材を挟持させ、該板状部材
における補強用部材の挟持部を、シリンダブロック側と
シリンダヘッド側との両方向に突出させた。
ブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダ
ヘッド用ガスケットであって、該ガスケットを構成する
複数の板状部材間に補強用部材を挟持させ、該板状部材
における補強用部材の挟持部を、シリンダブロック側と
シリンダヘッド側との両方向に突出させた。
【0007】また、請求項4に記載のごとく、シリンダ
ブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダ
ヘッド用ガスケットであって、シリンダブロックと該シ
リンダブロックに嵌装されるシリンダライナとの間に、
シリンダブロック側が突出する段差を形成し、該段差に
シリンダヘッド用ガスケットを接当させた。
ブロックとシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダ
ヘッド用ガスケットであって、シリンダブロックと該シ
リンダブロックに嵌装されるシリンダライナとの間に、
シリンダブロック側が突出する段差を形成し、該段差に
シリンダヘッド用ガスケットを接当させた。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明のガスケットを示す平面図、図2は
同じく側面断面図、図3はシリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間に介装された状態のガスケットを示す側面
断面図、図4はガスケットの第二実施例を示す側面断面
図、図5シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介
装された状態のガスケットの第二の実施例を示す側面断
面図、図6はシリンダヘッドとシリンダブロックとの間
に介装された状態のガスケットの第三の実施例を示す側
面断面図、図7は従来のシリンダヘッドとシリンダブロ
ックとの間に介装された状態のガスケットを示す側面断
面図、図8は従来のシリンダヘッドとシリンダブロック
との間に介装された状態のガスケットの第二の実施例を
示す側面断面図である。
する。図1は本発明のガスケットを示す平面図、図2は
同じく側面断面図、図3はシリンダヘッドとシリンダブ
ロックとの間に介装された状態のガスケットを示す側面
断面図、図4はガスケットの第二実施例を示す側面断面
図、図5シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介
装された状態のガスケットの第二の実施例を示す側面断
面図、図6はシリンダヘッドとシリンダブロックとの間
に介装された状態のガスケットの第三の実施例を示す側
面断面図、図7は従来のシリンダヘッドとシリンダブロ
ックとの間に介装された状態のガスケットを示す側面断
面図、図8は従来のシリンダヘッドとシリンダブロック
との間に介装された状態のガスケットの第二の実施例を
示す側面断面図である。
【0009】本発明のシリンダヘッド用ガスケットにつ
いて説明する。図1、図2に示すように、シリンダヘッ
ド用のガスケット4は、複数の薄板状部材5・5を層状
に重ねて構成されており、該薄板状部材5は鋼鈑やステ
ンレス板等の弾性を有する金属板により構成されてい
る。層状に重ねられる複数の薄板状部材5・5は、蝋付
又は接着剤等により互いに貼り合わせられている。ま
た、該ガスケット4には、エンジンの燃焼室に整合する
形状の燃焼室孔4aや、冷却水通路及び潤滑油通路等と
連通する液体通路孔等が形成されている。
いて説明する。図1、図2に示すように、シリンダヘッ
ド用のガスケット4は、複数の薄板状部材5・5を層状
に重ねて構成されており、該薄板状部材5は鋼鈑やステ
ンレス板等の弾性を有する金属板により構成されてい
る。層状に重ねられる複数の薄板状部材5・5は、蝋付
又は接着剤等により互いに貼り合わせられている。ま
た、該ガスケット4には、エンジンの燃焼室に整合する
形状の燃焼室孔4aや、冷却水通路及び潤滑油通路等と
連通する液体通路孔等が形成されている。
【0010】上方の薄板状部材5は、燃焼室孔4aの周
縁部近傍部分が、円周形状に上方へ突出するように屈曲
され、この屈曲部が突起部5aを構成している。突起部
5aが形成される部分には、薄板状部材5・5間に空間
5bが形成されており、該空間5b内には金属部材等で
構成されるワイヤ7が内装され、該ワイヤ7が内装され
る空間5b内の隙間には蝋材が充填されて、該ワイヤ7
と薄板状部材5・5とが接合されている。即ち、ガスケ
ット4は、ワイヤ7を複数の薄板状部材5・5により挟
持して構成され、上方の薄板状部材5におけるワイヤ7
の挟持部分を上方に突出させた突起部5aを形成してい
る。
縁部近傍部分が、円周形状に上方へ突出するように屈曲
され、この屈曲部が突起部5aを構成している。突起部
5aが形成される部分には、薄板状部材5・5間に空間
5bが形成されており、該空間5b内には金属部材等で
構成されるワイヤ7が内装され、該ワイヤ7が内装され
る空間5b内の隙間には蝋材が充填されて、該ワイヤ7
と薄板状部材5・5とが接合されている。即ち、ガスケ
ット4は、ワイヤ7を複数の薄板状部材5・5により挟
持して構成され、上方の薄板状部材5におけるワイヤ7
の挟持部分を上方に突出させた突起部5aを形成してい
る。
【0011】そして、図3に示すように、ガスケット4
は、シリンダブロック2に嵌装されたシリンダライナ3
と、シリンダブロック2と接合されるシリンダヘッド1
との間に介装され、シリンダブロック2とシリンダヘッ
ド1との接合面の隙間をシールしてガス漏れを防止して
いる。
は、シリンダブロック2に嵌装されたシリンダライナ3
と、シリンダブロック2と接合されるシリンダヘッド1
との間に介装され、シリンダブロック2とシリンダヘッ
ド1との接合面の隙間をシールしてガス漏れを防止して
いる。
【0012】この場合、ガスケット4の下面には、シリ
ンダライナ3の上面に形成される突起3aが接当し、シ
リンダヘッド1の下面にはガスケット4の突起部5aが
接当しており、シリンダライナ3とガスケット4との接
当面圧、及びガスケット4とシリンダヘッド1との接当
面圧を高めて、ガスのシール効果を向上させるととも
に、ガスケット4がシリンダライナ3の半径方向に移動
しにくいようにしている。
ンダライナ3の上面に形成される突起3aが接当し、シ
リンダヘッド1の下面にはガスケット4の突起部5aが
接当しており、シリンダライナ3とガスケット4との接
当面圧、及びガスケット4とシリンダヘッド1との接当
面圧を高めて、ガスのシール効果を向上させるととも
に、ガスケット4がシリンダライナ3の半径方向に移動
しにくいようにしている。
【0013】また、ガスケット4の突起部5a内には、
前記ワイヤ7が内装されるとともに鑞材が充填されてお
り、該ワイヤ7が補強部材として作用し、該突起部5a
の剛性が高くなるため、熱等でシリンダブロック2やシ
リンダヘッド1が変形した場合でも、ガスケット4の変
形や破損を抑えることができ、信頼性向上を図ることが
できる。
前記ワイヤ7が内装されるとともに鑞材が充填されてお
り、該ワイヤ7が補強部材として作用し、該突起部5a
の剛性が高くなるため、熱等でシリンダブロック2やシ
リンダヘッド1が変形した場合でも、ガスケット4の変
形や破損を抑えることができ、信頼性向上を図ることが
できる。
【0014】さらに、ガスケット4は複数の薄板状部材
5を貼り合わせた簡単な構成で確実なシール効果を奏す
ることができるため、熱負荷が高い内側端部を折り曲げ
てグロメット部を形成する必要がない。また、本例のよ
うに、ガスケット4の上面側(即ちシリンダヘッド1
側)に突起部5aを形成することで、突起を形成するこ
とが困難なシリンダヘッド1には突起を形成する必要が
なく、突起を形成することが容易なシリンダライナ3の
上面に突起3aを形成するだけでよいので、シリンダヘ
ッド1部分のシール構造を簡単容易に構成することがで
きる。
5を貼り合わせた簡単な構成で確実なシール効果を奏す
ることができるため、熱負荷が高い内側端部を折り曲げ
てグロメット部を形成する必要がない。また、本例のよ
うに、ガスケット4の上面側(即ちシリンダヘッド1
側)に突起部5aを形成することで、突起を形成するこ
とが困難なシリンダヘッド1には突起を形成する必要が
なく、突起を形成することが容易なシリンダライナ3の
上面に突起3aを形成するだけでよいので、シリンダヘ
ッド1部分のシール構造を簡単容易に構成することがで
きる。
【0015】また、図4、図5に示すように、突起部5
aは、上方の薄板状部材5と下方の薄板状部材5との両
方に形成しても、前述の如くシリンダヘッド1側にのみ
突起部5aを形成した場合と同様の効果を奏することが
できる。この場合は、シリンダヘッド1とシリンダライ
ナ3との間に介装されるガスケット4の下面側において
は、下方の薄板状部材5から下方へ突出する突起部5a
がシリンダライナ3の上面と接当し、該ガスケット4の
上面側においては、上方の薄板状部材5から上方へ突出
する突起部5aがシリンダヘッド1の下面と接当するこ
ととなる。
aは、上方の薄板状部材5と下方の薄板状部材5との両
方に形成しても、前述の如くシリンダヘッド1側にのみ
突起部5aを形成した場合と同様の効果を奏することが
できる。この場合は、シリンダヘッド1とシリンダライ
ナ3との間に介装されるガスケット4の下面側において
は、下方の薄板状部材5から下方へ突出する突起部5a
がシリンダライナ3の上面と接当し、該ガスケット4の
上面側においては、上方の薄板状部材5から上方へ突出
する突起部5aがシリンダヘッド1の下面と接当するこ
ととなる。
【0016】そして、薄板状部材5の上面側と下面側と
の両方に突起部5aを形成した場合には、シリンダライ
ナ3に突起部3aを形成する必要がなくなるので、さら
に簡単にシリンダヘッド1部分のシール構造を構成する
ことが可能となる。また、ガスケット4のシリンダヘッ
ド1及びシリンダライナ3に対する接当面圧をさらに高
めることができ、ガスケット4のシリンダライナ3の半
径方向への移動防止効果をさらに向上させることができ
る。
の両方に突起部5aを形成した場合には、シリンダライ
ナ3に突起部3aを形成する必要がなくなるので、さら
に簡単にシリンダヘッド1部分のシール構造を構成する
ことが可能となる。また、ガスケット4のシリンダヘッ
ド1及びシリンダライナ3に対する接当面圧をさらに高
めることができ、ガスケット4のシリンダライナ3の半
径方向への移動防止効果をさらに向上させることができ
る。
【0017】また、前記ガスケット4は次のように構成
することもできる。図6に示すガスケット14は、層状
に重ねた複数の薄板状部材15・15の上面及び下面を
シート材16・16で覆って構成されており、該ガスケ
ット14の内側端部には、上面又は下面のシート材16
の内側端部を折り返してグロメット17が形成されてい
る。該ガスケット14は、前記シリンダライナ3の上面
と、シリンダヘッド1の下面との間に介装され、ガスケ
ット14の内方にはファイヤリング18が配設されてい
る。
することもできる。図6に示すガスケット14は、層状
に重ねた複数の薄板状部材15・15の上面及び下面を
シート材16・16で覆って構成されており、該ガスケ
ット14の内側端部には、上面又は下面のシート材16
の内側端部を折り返してグロメット17が形成されてい
る。該ガスケット14は、前記シリンダライナ3の上面
と、シリンダヘッド1の下面との間に介装され、ガスケ
ット14の内方にはファイヤリング18が配設されてい
る。
【0018】本例におけるシリンダライナ3は、該シリ
ンダライナ3の上面よりもシリンダブロック2の上面が
突出するように、該シリンダブロック2に対して嵌装さ
れている。即ち、シリンダブロック2とシリンダライナ
3との間には、シリンダブロック2側が突出する段差D
が形成されている。そして、ガスケット14は、この段
差Dに接当するように介装されている。
ンダライナ3の上面よりもシリンダブロック2の上面が
突出するように、該シリンダブロック2に対して嵌装さ
れている。即ち、シリンダブロック2とシリンダライナ
3との間には、シリンダブロック2側が突出する段差D
が形成されている。そして、ガスケット14は、この段
差Dに接当するように介装されている。
【0019】ここで、シリンダライナ3が、該シリンダ
ライナ3の上面がシリンダブロック2の上面よりも突出
するように、該シリンダブロック2に対して嵌装されて
いた場合には(例えば、図7に示すシリンダライナ10
3とシリンダブロック102とのように構成されていた
場合には)、シリンダヘッド1、シリンダブロック2、
及びシリンダライナ3からの挟持力や、該シリンダヘッ
ド1、シリンダブロック2、及びシリンダライナ3の熱
等による伸縮・変形に引きづられて、ガスケット14が
半径方向外側(即ちシリンダブロック1側)へ移動する
こととなって、該ガスケット14の変形や破損が発生す
ることとなる。
ライナ3の上面がシリンダブロック2の上面よりも突出
するように、該シリンダブロック2に対して嵌装されて
いた場合には(例えば、図7に示すシリンダライナ10
3とシリンダブロック102とのように構成されていた
場合には)、シリンダヘッド1、シリンダブロック2、
及びシリンダライナ3からの挟持力や、該シリンダヘッ
ド1、シリンダブロック2、及びシリンダライナ3の熱
等による伸縮・変形に引きづられて、ガスケット14が
半径方向外側(即ちシリンダブロック1側)へ移動する
こととなって、該ガスケット14の変形や破損が発生す
ることとなる。
【0020】しかし、本例においては、シリンダブロッ
ク2とシリンダライナ3との間には、シリンダブロック
2側が突出する段差Dが形成されているので、シリンダ
ヘッド1、シリンダブロック2、及びシリンダライナ3
からの挟持力や、該シリンダヘッド1、シリンダブロッ
ク2、及びシリンダライナ3の熱等による伸縮・変形に
よって、ガスケット14がシリンダブロック2側へ移動
することはなく、該ガスケット14の変形や破損の発生
を防止することができる。
ク2とシリンダライナ3との間には、シリンダブロック
2側が突出する段差Dが形成されているので、シリンダ
ヘッド1、シリンダブロック2、及びシリンダライナ3
からの挟持力や、該シリンダヘッド1、シリンダブロッ
ク2、及びシリンダライナ3の熱等による伸縮・変形に
よって、ガスケット14がシリンダブロック2側へ移動
することはなく、該ガスケット14の変形や破損の発生
を防止することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装さ
れるシリンダヘッド用ガスケットであって、該ガスケッ
トを構成する複数の板状部材間に補強用部材を挟持さ
せ、少なくとも一方の板状部材における補強用部材の挟
持部を突出させたので、シリンダブロック側と該ガスケ
ットとの接当面圧、及び該ガスケットとシリンダヘッド
側との接当面圧を高めることができ、該ガスケットによ
るガスのシール効果を向上させることができるととも
に、該ガスケットがシリンダライナの半径方向に移動し
にくいようにして、該ガスケットの変形や破損を防止す
ることができる。また、該ガスケットの突起部内には、
補強用部材が内装されているため、該突起部の剛性を高
くすることができ、熱等でシリンダブロックやシリンダ
ヘッドが変形した場合でも、該ガスケットの変形や破損
をさらに確実に抑えることができ、信頼性向上を図るこ
とができる。さらに、該ガスケットは複数の薄板状部材
を貼り合わせた簡単な構成で確実なシール効果を奏する
ことができるため、熱負荷が高い内側端部を折り曲げて
グロメット部を形成する必要がなく、シリンダヘッド部
分のシール構造を簡単容易に構成することができる。
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介装さ
れるシリンダヘッド用ガスケットであって、該ガスケッ
トを構成する複数の板状部材間に補強用部材を挟持さ
せ、少なくとも一方の板状部材における補強用部材の挟
持部を突出させたので、シリンダブロック側と該ガスケ
ットとの接当面圧、及び該ガスケットとシリンダヘッド
側との接当面圧を高めることができ、該ガスケットによ
るガスのシール効果を向上させることができるととも
に、該ガスケットがシリンダライナの半径方向に移動し
にくいようにして、該ガスケットの変形や破損を防止す
ることができる。また、該ガスケットの突起部内には、
補強用部材が内装されているため、該突起部の剛性を高
くすることができ、熱等でシリンダブロックやシリンダ
ヘッドが変形した場合でも、該ガスケットの変形や破損
をさらに確実に抑えることができ、信頼性向上を図るこ
とができる。さらに、該ガスケットは複数の薄板状部材
を貼り合わせた簡単な構成で確実なシール効果を奏する
ことができるため、熱負荷が高い内側端部を折り曲げて
グロメット部を形成する必要がなく、シリンダヘッド部
分のシール構造を簡単容易に構成することができる。
【0022】請求項2に記載の如く、シリンダヘッド側
に配置される板状部材の挟持部を突出させたので、シー
ル性を確保するために、突起を形成することが困難なシ
リンダヘッドに突起を形成する必要がなくなって、突起
を形成することが容易なシリンダブロック側のシリンダ
ライナに突起を形成するだけでよいので、シリンダヘッ
ド部分のシール構造をさらに簡単容易に構成することが
できる。
に配置される板状部材の挟持部を突出させたので、シー
ル性を確保するために、突起を形成することが困難なシ
リンダヘッドに突起を形成する必要がなくなって、突起
を形成することが容易なシリンダブロック側のシリンダ
ライナに突起を形成するだけでよいので、シリンダヘッ
ド部分のシール構造をさらに簡単容易に構成することが
できる。
【0023】請求項3に記載の如く、シリンダブロック
とシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッド用
ガスケットであって、該ガスケットを構成する複数の板
状部材間に補強用部材を挟持させ、該板状部材における
補強用部材の挟持部を、シリンダブロック側とシリンダ
ヘッド側との両方向に突出させたので、シール性を確保
するために、シリンダヘッド及びシリンダブロック側の
シリンダライナの両方に突起部を形成する必要がなくな
って、簡単容易ににシリンダヘッド部分のシール構造を
構成することが可能となる。また、該ガスケットのシリ
ンダヘッド及びシリンダライナに対する接当面圧を高め
ることができ、該ガスケットのシリンダライナの半径方
向への移動を防止して、該ガスケットの変形・破損を防
止することができる。
とシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッド用
ガスケットであって、該ガスケットを構成する複数の板
状部材間に補強用部材を挟持させ、該板状部材における
補強用部材の挟持部を、シリンダブロック側とシリンダ
ヘッド側との両方向に突出させたので、シール性を確保
するために、シリンダヘッド及びシリンダブロック側の
シリンダライナの両方に突起部を形成する必要がなくな
って、簡単容易ににシリンダヘッド部分のシール構造を
構成することが可能となる。また、該ガスケットのシリ
ンダヘッド及びシリンダライナに対する接当面圧を高め
ることができ、該ガスケットのシリンダライナの半径方
向への移動を防止して、該ガスケットの変形・破損を防
止することができる。
【0024】請求項4に記載の如く、シリンダブロック
とシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッド用
ガスケットであって、シリンダブロックと該シリンダブ
ロックに嵌装されるシリンダライナとの間に、シリンダ
ブロック側が突出する段差を形成し、該段差にシリンダ
ヘッド用ガスケットを接当させたので、シリンダヘッド
及びシリンダブロック側からの挟持力や、該シリンダヘ
ッド及びシリンダブロック側の熱等による伸縮・変形に
よって、ガスケットがシリンダブロック側へ移動するこ
とはなく、該ガスケットの変形や破損の発生を防止する
ことができる。
とシリンダヘッドとの間に介装されるシリンダヘッド用
ガスケットであって、シリンダブロックと該シリンダブ
ロックに嵌装されるシリンダライナとの間に、シリンダ
ブロック側が突出する段差を形成し、該段差にシリンダ
ヘッド用ガスケットを接当させたので、シリンダヘッド
及びシリンダブロック側からの挟持力や、該シリンダヘ
ッド及びシリンダブロック側の熱等による伸縮・変形に
よって、ガスケットがシリンダブロック側へ移動するこ
とはなく、該ガスケットの変形や破損の発生を防止する
ことができる。
【図1】本発明のガスケットを示す平面図である。
【図2】同じく側面断面図である。
【図3】シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介
装された状態のガスケットを示す側面断面図である。
装された状態のガスケットを示す側面断面図である。
【図4】ガスケットの第二実施例を示す側面断面図であ
る。
る。
【図5】シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介
装された状態のガスケットの第二の実施例を示す側面断
面図である。
装された状態のガスケットの第二の実施例を示す側面断
面図である。
【図6】シリンダヘッドとシリンダブロックとの間に介
装された状態のガスケットの第三の実施例を示す側面断
面図である。
装された状態のガスケットの第三の実施例を示す側面断
面図である。
【図7】従来のシリンダヘッドとシリンダブロックとの
間に介装された状態のガスケットを示す側面断面図であ
る。
間に介装された状態のガスケットを示す側面断面図であ
る。
【図8】従来のシリンダヘッドとシリンダブロックとの
間に介装された状態のガスケットの第二の実施例を示す
側面断面図である。
間に介装された状態のガスケットの第二の実施例を示す
側面断面図である。
1 シリンダヘッド 2 シリンダブロック 3 シリンダライナ 4 ガスケット 5 薄板状部材 5a 突起部 7 ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 広幸 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 Fターム(参考) 3J040 AA01 AA12 BA01 EA01 EA27 EA44 FA01 HA09 HA17
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダブロックとシリンダヘッドとの
間に介装されるシリンダヘッド用ガスケットであって、
該ガスケットを構成する複数の板状部材間に補強用部材
を挟持させ、少なくとも一方の板状部材における補強用
部材の挟持部を突出させたことを特徴とするシリンダヘ
ッド用ガスケット。 - 【請求項2】 シリンダヘッド側に配置される板状部材
の挟持部を突出させたことを特徴とする請求項1に記載
のシリンダヘッド用ガスケット。 - 【請求項3】 シリンダブロックとシリンダヘッドとの
間に介装されるシリンダヘッド用ガスケットであって、
該ガスケットを構成する複数の板状部材間に補強用部材
を挟持させ、該板状部材における補強用部材の挟持部
を、シリンダブロック側とシリンダヘッド側との両方向
に突出させたことを特徴とするシリンダヘッド用ガスケ
ット。 - 【請求項4】 シリンダブロックとシリンダヘッドとの
間に介装されるシリンダヘッド用ガスケットであって、
シリンダブロックと該シリンダブロックに嵌装されるシ
リンダライナとの間に、シリンダブロック側が突出する
段差を形成し、該段差にシリンダヘッド用ガスケットを
接当させたことを特徴とするシリンダヘッド用ガスケッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000359515A JP2002161804A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | シリンダヘッド用ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000359515A JP2002161804A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | シリンダヘッド用ガスケット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002161804A true JP2002161804A (ja) | 2002-06-07 |
Family
ID=18831268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000359515A Pending JP2002161804A (ja) | 2000-11-27 | 2000-11-27 | シリンダヘッド用ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002161804A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010525270A (ja) * | 2007-04-24 | 2010-07-22 | ラインツーディチュングスーゲーエムベーハー | 金属製平形ガスケット |
-
2000
- 2000-11-27 JP JP2000359515A patent/JP2002161804A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010525270A (ja) * | 2007-04-24 | 2010-07-22 | ラインツーディチュングスーゲーエムベーハー | 金属製平形ガスケット |
US8496253B2 (en) | 2007-04-24 | 2013-07-30 | Reinz-Dichtungs-Gmbh | Metallic flat gasket |
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