JP2002161751A - 過給式エンジン - Google Patents

過給式エンジン

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JP2002161751A
JP2002161751A JP2000365505A JP2000365505A JP2002161751A JP 2002161751 A JP2002161751 A JP 2002161751A JP 2000365505 A JP2000365505 A JP 2000365505A JP 2000365505 A JP2000365505 A JP 2000365505A JP 2002161751 A JP2002161751 A JP 2002161751A
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過給式エンジンにおいて、所望の負荷をかけ
ることができるまでに要する時間を短縮して運転できる
ようにする。 【解決手段】 過給機Tと、エンジン本体1への燃料の
供給量を調節する燃料供給量調節手段Vと、エンジン本
体1の回転状態を検出する回転状態検出手段15の検出
情報に基づいて、エンジン本体1の回転状態が目標回転
状態になるように燃料供給量調節手段Vを制御する制御
手段18が設けられた過給式エンジンにおいて、過給機
Tの駆動を補助する補助駆動手段Aが、駆動補助のとき
にはエンジン本体1から出力されるエネルギを用いずに
作動するように設けられ、制御手段18は、回転状態検
出手段15の検出情報に基づいて、エンジン本体1の回
転状態を目標回転状態に維持するのを補助するように、
補助駆動手段Aを駆動補助を行う作動状態と停止状態と
に切り換えるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン本体から
排出される排ガスにて駆動されて過給する過給機と、前
記エンジン本体への燃料の供給量を調節する燃料供給量
調節手段と、前記エンジン本体の回転状態を検出する回
転状態検出手段と、その回転状態検出手段の検出情報に
基づいて、前記エンジン本体の回転状態が目標回転状態
になるように前記燃料供給量調節手段を制御する制御手
段が設けられた過給式エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】かかる過給式エンジンは、例えば、発電
機、コンプレッサ等を駆動するために用いられるもので
あり、以下、発電機を駆動する場合を例にして説明す
る。エンジン本体にて発電機を駆動して給電している通
常の運転中に、負荷を増加させるときや、駆動対象の発
電機が非常用である場合のように、過給式エンジンを起
動させて発電機を駆動して給電するときに、エンジン本
体に対する負荷が急増すると、従来では、下記のような
理由により、エンジン本体を適正に運転できなくなっ
て、エンジン本体が停止するので、所望の負荷に至るま
で、エンジン本体の運転に影響を与えない程度の小さい
増大幅にて段階的に負荷を増大させていた。ちなみに、
過給式エンジンを起動させて給電する場合は、エンジン
本体の回転速度を定格回転速度に上昇させる起動運転を
実行後、負荷をかけ始めることになる。即ち、負荷が急
増すると、エンジン本体の回転状態が低下することによ
り、過給機の排ガスタービンに供給される排ガス量が減
少して過給能力が低下することとなって、エンジン本体
へ供給される燃料が減少して、更なる回転状態の低下を
招き、適正に運転できなくなるのである。
【0003】特に、過給式エンジンを起動させて給電す
る場合、起動運転直後は、エンジン本体から排出される
排ガスを過給機の排ガスタービンに導く排ガス経路は温
度が低いため、排ガスが排ガスタービンに達するまでの
間に排ガスからエネルギが奪われる量が多いので、排ガ
スタービンを駆動させる力が弱くなって、負荷の増大に
対してエンジン本体の回転状態が低下し易く、特に、負
荷増大幅を小さくする必要があった。
【0004】又、省燃費並びに低NOx化を図るため
に、エンジン本体が、理論空気量よりも多い燃焼用空気
にて燃料を燃焼させる希薄燃焼式に構成される場合があ
るが、希薄燃焼式の場合、理論空気量の燃焼用空気にて
燃料を燃焼させる一般のものに比べて、負荷の増大に対
してエンジン本体の回転状態が低下し易いので、特に、
負荷増大幅を小さくする必要があった。
【0005】上記の如き、負荷を一度に増大可能な幅を
大きくすることができないという問題を解決するため
に、従来、エンジン本体の動力を減速機に伝達するよう
に構成した過給機式エンジンにおいて、減速機の回転出
力により駆動されて空気を圧縮し、過給機の駆動を補助
するために過給機のコンプレッサに圧縮した空気を供給
する空気圧縮機を備えたものが提案されている(例え
ば、特開2000−204957号公報参照)。この従
来の過給式エンジンでは、空気圧縮機から圧縮空気を直
接に過給機のコンプレッサに供給する場合と、空気圧縮
機からの圧縮空気を蓄えるサージタンクを備えて、空気
圧縮機から圧縮空気をサージタンクを介して過給機のコ
ンプレッサに供給する場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如き、空気圧縮機を備えた従来の過給式エンジンでは、
過給機の駆動を補助するときは、空気圧縮機から圧縮空
気を直接に過給機のコンプレッサに供給する場合、及
び、空気圧縮機から圧縮空気をサージタンクを介してコ
ンプレッサに供給する場合のいずれの場合でも、エンジ
ン本体のエネルギを用いるものであるため、過給機の駆
動を十分に補助することができなかった。従って、依然
として、負荷を一度に増大可能な幅を大きくすることが
できないという欠点が残されており、負荷を増大させる
ときには、所望の負荷に至るまで小さい増大幅にて段階
的に負荷を増大させる必要があるため、所望の負荷をか
けることができるまでに長い時間を要するという問題が
あった。又、この従来の過給式エンジンでは、過給機の
駆動を補助するに当たっては、圧縮空気を過給機のコン
プレッサに供給して、過給機のコンプレッサの駆動を補
助する構成であるので、燃料と燃焼用空気とが予混合さ
れた予混合燃料を過給機にて過給する予混合過給タイプ
のものにおいては、燃料と燃焼用空気との混合比を調節
し難く、過給する予混合燃料の混合比を適正に維持し難
いという問題もあった。
【0007】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、過給式エンジンにおいて、所望
の負荷をかけることができるまでに要する時間を短縮し
て運転できるようにすることにあり、他の目的は、予混
合過給タイプの過給式エンジンにおいて、燃料と燃焼用
空気との混合比を適正に維持した状態で予混合燃料を過
給できながら、所望の負荷をかけることができるまでに
要する時間を短縮して運転できるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の特徴構成は、前記過給機の駆動を補助
する補助駆動手段が、駆動補助のときには前記エンジン
本体から出力されるエネルギを用いずに作動するように
設けられ、前記制御手段は、前記回転状態検出手段の検
出情報に基づいて、前記エンジン本体の回転状態を前記
目標回転状態に維持するのを補助するように、前記補助
駆動手段を駆動補助を行う作動状態と停止状態とに切り
換えるように構成されていることにある。請求項1に記
載の特徴構成によれば、制御手段によって、回転状態検
出手段の検出情報に基づいて、エンジン本体の回転状態
を目標回転状態に維持するのを補助するように、補助駆
動手段が駆動補助を行う作動状態と停止状態とに切り換
えられるので、負荷が増大して、エンジン本体の回転状
態が低下傾向になると、補助駆動手段が作動状態に切り
換えられて、補助駆動手段によって過給機の駆動が補助
されて、過給能力が向上し、エンジン本体の回転状態が
目標回転状態に戻される。又、過給機の駆動を補助する
補助駆動手段が、駆動補助のときにはエンジン本体から
出力されるエネルギを用いずに作動するように設けられ
ているので、過給機の駆動を補助するために、エンジン
本体からのエネルギが消費されることが無いことから、
エンジン本体からのエネルギの全てを負荷に与えなが
ら、過給機の駆動を十分に補助することができる。ちな
みに、過給機の駆動を補助するためのエネルギとして
は、外部エネルギを用いる。あるいは、エンジン本体の
出力に余裕があるときに、余った出力を圧力エネルギや
電気エネルギ等にて蓄えておいたり、負荷の要求が無い
とき等、エンジン本体の運転が不要なときに、エンジン
本体を運転して、出力を圧力エネルギや電気エネルギ等
にて蓄えておいたりして、蓄えておいたエネルギを、排
ガスタービンの駆動を補助するためのエネルギとして用
いる。つまり、負荷が増大して、エンジン本体の回転状
態が低下傾向になったときに、過給機の駆動が補助され
て、エンジン本体の回転状態を目標回転状態に維持する
のが補助され、しかも、エンジン本体の回転状態を目標
回転状態に維持するのを補助するために、過給機の駆動
を補助するに当たっては、エンジン本体からのエネルギ
を用いないようにして、過給機の駆動を十分に補助する
ことができるようにしてあるので、負荷を増大させると
きには、一度に増大させることができる幅を従来に比べ
て効果的に大きくすることができる。従って、所望の負
荷をかけることができるまでに要する時間を短縮して運
転できるようになった。
【0009】〔請求項2記載の発明〕請求項2に記載の
特徴構成は、前記過給機が、燃料と燃焼用空気とが予混
合された予混合燃料を過給するように構成され、前記燃
料供給量調節手段が、前記エンジン本体への予混合燃料
の供給量を調節するように構成され、前記補助駆動手段
が、前記過給機の排ガスタービンの駆動を補助するよう
に構成されていることにある。請求項2に記載の特徴構
成によれば、過給機によって、燃料と燃焼用空気とが予
混合された予混合燃料がエンジン本体に過給され、補助
駆動手段によって、過給機の排ガスタービンの駆動が補
助される。本請求項2を上記の請求項1と合わせて実施
すると、負荷が増大して、エンジン本体の回転状態が低
下傾向になると、補助駆動手段が作動状態に切り換えら
れて、補助駆動手段によって過給機の排ガスタービンの
駆動が補助されるので、エンジン本体に予混合燃料を過
給する過給能力が向上して、エンジン本体の回転状態が
目標回転状態に戻され、しかも、排ガスタービンの駆動
の補助が、エンジン本体からのエネルギを用いずに行わ
れる。つまり、本請求項2を上記の請求項1と合わせて
実施することにより、エンジン本体から排出される排ガ
スにて過給機を駆動し、その過給機にて予混合燃料をエ
ンジン本体に過給するようにして、エンジン本体の出力
を向上させた予混合過給タイプにおいて、負荷が増大し
て、エンジン本体の回転状態が低下傾向になったとき
に、エンジン本体の回転状態を目標回転状態に維持する
のを補助するに当たって、排ガスタービンの駆動を補助
することによって予混合燃料の過給能力を向上するよう
にしてあるので、燃料と燃焼用空気との混合比を適正に
維持した状態で、エンジン本体に予混合燃料を過給でき
るようにしながら、負荷を増大させるときには、一度に
増大させることができる幅を大きくすることができる。
しかも、エンジン本体の回転状態を目標回転状態に維持
するのを補助するために、排ガスタービンの駆動を補助
するに当たっては、エンジン本体からのエネルギを用い
ないようにして、エンジン本体からの出力のすべてを負
荷に投入できるようにしてあるので、負荷を増大させる
ときには、一度に増大させることができる幅を更に大き
くすることができる。従って、本請求項2を上記の請求
項1と合わせて実施することにより、予混合過給タイプ
の過給式エンジンにおいて、燃料と燃焼用空気との混合
比を適正に維持した状態で予混合燃料を過給できなが
ら、所望の負荷をかけることができるまでに要する時間
を短縮して運転できるようになった。
【0010】〔請求項3記載の発明〕請求項3に記載の
特徴構成は、前記補助駆動手段が、圧縮気体を前記過給
機における排ガスタービンに供給することにより、前記
排ガスタービンの駆動を補助するように構成されている
ことにある。請求項3に記載の特徴構成によれば、圧縮
気体が過給機における排ガスタービンに供給されて、圧
縮気体の圧力エネルギによって排ガスタービンの回転駆
動が補助されることになる。例えば、工場内において、
機械等に圧縮空気を供給すべく圧縮空気配管が配管され
ている場合は、その圧縮空気配管から、圧縮空気を駆動
補助のために排ガスタービンに供給することができる。
あるいは、気体を圧縮状態で貯蔵する専用の気体貯蔵部
を設けて、その気体貯蔵部から、圧縮気体を駆動補助の
ために排ガスタービンに供給することができる。ちなみ
に、補助駆動手段は、電動モータをクラッチを介して排
ガスタービンに連結することにより構成することができ
るが、この場合は、本請求項2の特徴構成のように、圧
縮気体を排ガスタービンに供給するように構成する場合
に比べて、可動部分が多くなり、構成が複雑となる。従
って、可動部分が少ない簡単な構成にて補助駆動手段を
構成することができるので、本発明の実施コストを低減
することができる。
【0011】〔請求項4記載の発明〕請求項4に記載の
特徴構成は、前記補助駆動手段が、前記排ガスタービン
の駆動を補助するための専用構成として、気体を圧縮状
態で貯蔵する気体貯蔵部を備えて、その気体貯蔵部から
圧縮気体を前記排ガスタービンに供給することにより、
前記排ガスタービンの駆動を補助するように構成されて
いることにある。請求項4に記載の特徴構成によれば、
気体を圧縮状態で貯蔵する気体貯蔵部が、排ガスタービ
ンの駆動を補助するために専用に備えられて、その専用
の気体貯蔵部から圧縮気体が過給機における排ガスター
ビンに供給されて、圧縮気体の圧力エネルギによって排
ガスタービンの回転駆動が補助されることになる。気体
貯蔵部としては、例えば、ガスボンベを用いることがで
き、そのガスボンベに、例えば、窒素ガスを圧縮状態で
貯蔵しておく。あるいは、エンジン本体にクラッチを介
してコンプレッサを連結し、そのコンプレッサから吐出
される圧縮空気を貯蔵するタンクを、気体貯蔵部として
設けて、エンジン本体の出力に余裕があるときに、コン
プレッサを駆動したり、あるいは、エンジン本体の運転
が不要なときに、エンジン本体を運転してコンプレッサ
を駆動したりして、予め、圧縮空気をタンクに貯蔵して
おく。従って、圧縮気体供給用の設備(例えば、工場内
の機械に圧縮空気を供給すべく工場内に配管されている
圧縮空気配管)が設けられていない場所にも、過給式エ
ンジンを設置することができるので、請求項3により得
られる効果、即ち、本発明の実施コストを低減すること
ができるという効果に加えて、設置場所の制約を無くす
ことができるという効果を奏する。
【0012】〔請求項5記載の発明〕請求項5に記載の
特徴構成は、前記回転状態検出手段が前記エンジン本体
の回転速度を検出するように構成され、前記制御手段
が、前記回転状態検出手段の検出情報に基づいて、前記
エンジン本体の回転速度が目標回転速度になるように前
記燃料供給量調節手段を制御し、且つ、前記エンジン本
体の回転速度を前記目標回転速度に維持するのを補助す
るように、前記補助駆動手段を前記作動状態と前記停止
状態とに切り換えるように構成されていることにある。
請求項5に記載の特徴構成によれば、負荷の変動に対応
して、制御手段によって、回転状態検出手段の検出情報
に基づいて、エンジン本体の回転速度が目標回転速度に
なるように燃料供給量調節手段が制御され、且つ、エン
ジン本体の回転速度を目標回転速度に維持するのを補助
するように、補助駆動手段が作動状態と停止状態とに切
り換えられるので、エンジン本体は、その回転速度が目
標回転速度になるように運転される。つまり、エンジン
本体にて発電機やコンプレッサ等を駆動する場合は、負
荷の変動に対応して、エンジン本体の回転速度が目標回
転速度になるように運転することになるが、そのような
場合において、一度に大きい増大幅にて負荷を増大させ
ても、エンジン本体の回転速度が目標回転速度になるよ
うに運転することができる。しかも、過給機の過給能力
はエンジン本体の回転速度の変化により変化し易いこと
から、エンジン本体の回転状態として回転速度を検出し
て、その回転速度の検出情報に基づいて、エンジン本体
の回転速度を目標回転速度に維持するのを補助するよう
に、補助駆動手段を作動状態と停止状態とに切り換える
ことにより、的確に過給機の駆動を補助して、エンジン
本体に適正に過給できるようにして、エンジン本体の回
転速度を的確に目標回転速度に維持することができる。
従って、所望の負荷をかけることができるまでに要する
時間を短縮できるようにしながら、発電機やコンプレッ
サ等を適正に駆動することができるようになった。
【0013】〔請求項6記載の発明〕請求項6に記載の
特徴構成は、前記エンジン本体が、理論空気量よりも多
い燃焼用空気にて燃料を燃焼させる希薄燃焼式にて構成
され、前記制御手段が、前記回転状態検出手段の検出情
報に基づいて、前記エンジン本体の回転速度を前記目標
回転速度としての定格回転速度に維持するように前記燃
料供給量調節手段を制御し、且つ、前記エンジン本体の
回転速度を前記定格回転速度に維持するのを補助するよ
うに、前記補助駆動手段を前記作動状態と前記停止状態
とに切り換えるように構成され、前記エンジン本体にて
発電機を駆動することにある。請求項6に記載の特徴構
成によれば、負荷の変動に対応して、制御手段によっ
て、回転状態検出手段の検出情報に基づいて、希薄燃焼
式に構成されたエンジン本体の回転速度を定格回転速度
に維持するように燃料供給量調節手段が制御され、且
つ、エンジン本体の回転速度を定格回転速度に維持する
のを補助するように、補助駆動手段が作動状態と停止状
態とに切り換えられる状態で、エンジン本体が運転さ
れ、そのエンジン本体によって、発電機が一定の回転速
度に維持されるように駆動される。ところで、希薄燃焼
式に構成されたエンジン本体は、一般のものに比べて、
省燃費及び低NOx化を図れるものの、負荷の増大に対
してエンジン本体の回転速度が低下し易いものである
が、このような希薄燃焼式のエンジン本体を用いたもの
において、本発明を採用することにより、負荷の増大に
対してエンジン本体の回転速度を目標回転速度に維持す
る作用を、特に効果的に発揮させることができるのであ
る。本請求項6は上記の請求項5に合わせて実施するも
のであり、請求項5によれば、エンジン本体の回転速度
を検出して、その回転速度の検出情報に基づいて、エン
ジン本体の回転速度を目標回転速度に維持するのを補助
するように、補助駆動手段を作動状態と停止状態とに切
り換えることにより、エンジン本体の回転速度を的確に
目標回転速度に維持することができる。従って、省燃費
及び低NOx化の利点を生かすと共に、所望の負荷をか
けることができるまでに要する時間を短縮できるように
しながら、発電機を適正に駆動することができるように
なった。例えば、エンジン本体にて発電機を駆動して給
電している通常の運転中に、負荷を増大させるときは、
一挙に増大させることができる、又は、段階的に増大さ
せるにしても、その増大幅を大きくすることができるよ
うになり、短時間で所望の負荷をかけることができる。
又、駆動対象の発電機が非常用である場合は、停電時
に、過給式エンジンを起動後、短時間で所望の負荷をか
けることができるようになり、非常用電源としての実用
性を向上することができるようになった。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、過給式エ
ンジンを非常用電源設備用に用いた場合の実施形態を説
明する。図1に示すように、非常用電源設備は、過給式
エンジンEと、その過給式エンジンEにて駆動される発
電機30と、その発電機30から負荷Lに供給される電
力量を調節する給電量調節器31と、その給電量調節器
31の作動を制御する給電制御器32とを備えて構成し
てあり、商用電源からの電力供給が停止する停電時に、
過給式エンジンEが自動的に起動されて、発電機30が
駆動され、負荷Lに給電されるように構成してある。
【0015】図1に示すように、過給式エンジンEは予
混合過給タイプに構成し、都市ガス等のガス燃料と燃焼
用空気とが予混合された予混合燃料にて駆動されるエン
ジン本体1と、そのエンジン本体1から排出される排ガ
スにて駆動されて、エンジン本体1に予混合燃料を過給
する過給機Tと、エンジン本体1への予混合燃料の供給
量を調節する燃料供給量調節手段Vと、エンジン本体1
の回転状態を検出する回転状態検出手段としての回転速
度センサ15と、その回転速度センサ15の検出情報に
基づいて、エンジン本体1の回転速度を目標回転速度と
しての定格回転速度に維持するように燃料供給量調節手
段Vを制御する制御手段としてのエンジン制御器18を
備えて構成してある。
【0016】そして、本発明においては、過給機Tの排
ガスタービン3の駆動を補助する補助駆動手段としての
補助駆動部Aを、駆動補助のときにはエンジン本体1か
ら出力されるエネルギを用いずに作動するように設け、
エンジン制御器18は、回転速度センサ15の検出情報
に基づいて、エンジン本体1の回転速度を定格回転速度
に維持するのを補助するように、補助駆動部Aを駆動補
助を行う作動状態と停止状態とに切り換えるように構成
してある。
【0017】過給機Tは、排ガスタービン3とコンプレ
ッサ2とを軸4にて連動連結して、排ガスタービン3に
てコンプレッサ2を駆動するように構成してある。コン
プレッサ2の吸気作用により吸気される空気と、ガス燃
料路7を通じて加圧状態で供給されるガス燃料との混合
比を調節する混合弁6を設け、その混合弁6にて混合さ
れた予混合燃料が、予混合燃料供給路5を通じてコンプ
レッサ2の吸気口に吸気され、コンプレッサ2の吐出口
から吐出される圧縮予混合燃料が過給路8を通じて、エ
ンジン本体1に供給され、並びに、エンジン本体1から
排出される排ガスが、排ガス路9を通じて排ガスタービ
ン3の給気口に供給され、排ガスタービン3から排出さ
れる排ガスが、煙道10を通じて排出されるように構成
してある。つまり、エンジン本体1から排出される排ガ
スにて排ガスタービン3が駆動されると共に、その排ガ
スタービン3に連動連結されたコンプレッサ2が駆動さ
れ、そのコンプレッサ2によって、混合弁6にて混合さ
れた予混合燃料が吸気、圧縮され、圧縮された予混合燃
料が過給路8を通じてエンジン本体1に供給される。
【0018】設定空燃比を、空気比λが例えば1.7程
度になるように設定し、混合弁6にて、空燃比を設定空
燃比に調節して希薄予混合燃料を生成して、エンジン本
体1に供給する。エンジン本体1は、理論空気量よりも
多い燃焼用空気にてガス燃料を燃焼させる希薄燃焼式に
構成してある。
【0019】コンプレッサ2をバイパスする状態で、バ
イパス路11を吸気路5と過給路8とに接続し、過給路
8においてバイパス路11との接続箇所よりも下流側の
箇所に、スロットルバルブ12を設け、並びに、バイパ
ス路11にバイパス路開閉弁13を設けてある。又、過
給路8においてバイパス路11との接続箇所よりも上流
側の箇所には、インタークーラ14を設けてある。エン
ジン本体1の回転速度を検出する回転速度センサ15を
設け、過給路8におけるスロットルバルブ12よりも下
流側の箇所において、エンジン本体1に供給される予混
合燃料の圧力を検出する圧力センサ16を設けてある。
図1中の17は、エンジン本体1を始動させるセルモー
タである。
【0020】補助駆動部Aについて説明を加える。補助
駆動部Aは、窒素ガスを高圧(例えば、11768kP
(Gauge)程度)にて貯蔵する気体貯蔵部としての
複数のガスボンベ21と、複数のガスボンベ21に接続
された補助駆動用ガス路22と、その補助駆動用ガス路
22に設けた減圧弁23及び補助駆動ガス断続用開閉弁
24を備えて構成し、補助駆動用ガス路22を排ガス路
9に接続してある。そして、補助駆動ガス断続用開閉弁
24を開弁することにより、ガスボンベ21の圧縮窒素
ガスを減圧弁23にて減圧し(例えば、588〜785
kP(Gauge)程度)、そのように減圧した圧縮窒
素ガスを排ガスタービン3に供給することにより、排ガ
スタービン3の駆動を補助し、補助駆動ガス断続用開閉
弁24を閉弁することにより、排ガスタービン3への圧
縮窒素ガスを停止して、排ガスタービン3の駆動の補助
を停止するように構成してある。
【0021】つまり、補助駆動部Aは、ガスボンベ21
に貯蔵されている圧縮窒素ガスを過給機Tにおける排ガ
スタービン3に供給することにより、排ガスタービン3
の駆動を補助するよう構成して、駆動補助のときにはエ
ンジン本体1から出力されるエネルギを用いずに作動す
るよう設けてある。又、補助駆動ガス断続用開閉弁24
を開弁する状態が、補助駆動を行う作動状態に相当し、
補助駆動ガス断続用開閉弁24を閉弁する状態が、補助
駆動を停止する停止状態に相当する。
【0022】エンジン制御器18には、回転速度センサ
15及び圧力センサ16夫々の検出情報が入力され、
又、エンジン制御器18は、混合弁6、スロットルバル
ブ12、バイパス路開閉弁13及び補助駆動ガス断続用
開閉弁24夫々の作動を制御するように構成してある。
説明を加えると、エンジン制御器18は、後述する給電
制御器32からのエンジン起動指令に基づいて、エンジ
ン本体1を起動させる起動制御を開始すると共に、回転
速度センサ15の検出回転速度が定格回転速度(例え
ば、1500rpm)に達して、検出回転速度が定格回
転速度に維持される状態が起動確認用設定時間(例え
ば、5秒間)の間継続することによって、エンジン本体
1の起動完了を判別すると共に、起動完了を判別したと
きには、給電制御器32に対して、負荷接続指令を送信
する。起動制御は、周知であるので、詳細な説明は省略
するが、セルモータ17及び点火プラグ(図示省略)を
作動させると共に、スロットルバルブ12を開弁して、
エンジン本体1に予混合燃料を供給して、燃料を着火、
燃焼させて、エンジン本体1を作動させる。
【0023】又、エンジン制御器18は、起動完了を判
別すると、回転速度センサ15の検出情報に基づいて、
エンジン本体1の回転速度を定格回転速度に維持するよ
うに燃料供給量調節手段Vを制御するエンジン運転制御
を開始し、このエンジン運転制御は、給電制御器32か
らのエンジン停止指令があるまで継続し、エンジン停止
指令があると、スロットルバルブ12を閉弁して、エン
ジン本体1への予混合燃料の供給を停止して、エンジン
本体1を停止させる停止制御を実行する。
【0024】そして、エンジン制御器18は、エンジン
運転制御の継続中は、回転速度センサ15の検出情報に
基づいて、過給機Tの駆動を補助する必要がある状態
(以下、アシスト必要状態と称する場合がある)か、ア
シスト必要状態でないかを判別し、アシスト必要状態と
判別したときは、補助駆動ガス断続用開閉弁21を開弁
して、補助駆動部Aを作動状態に切り換え、アシスト必
要状態でないと判別すると、補助駆動ガス断続用開閉弁
21を閉弁する。
【0025】アシスト必要状態は、回転速度センサ15
にて検出される検出回転速度が定格回転速度から低下す
るときの低下率(例えば、検出回転速度の微分値)が設
定低下率以上となる状態のときや、検出回転速度が定格
回転速度よりも低くて、定格回転速度と検出回転速度と
の差がアシスト用設定偏差以上になる状態のときに、判
別する。
【0026】エンジン運転制御は、設定空燃比になるよ
うに混合弁6の作動を制御すると共に、回転速度センサ
15の検出情報に基づいて、エンジン本体1の回転速度
を定格回転速度に維持するように、スロットルバルブ1
2の開度を調節する。具体的には、回転速度センサ15
の検出情報に基づいて、PID制御にて、スロットルバ
ルブ12の開度を求め、求めた開度になるように、スロ
ットルバルブ12の開度を調節する。更に、エンジン運
転制御においては、圧力センサ16の検出情報に基づい
て、予混合燃料の圧力を設定圧力に維持するように、バ
イパス路開閉弁13を開閉制御する。つまり、圧力セン
サ16の検出圧力が設定圧力よりも高くなると、バイパ
ス路開閉弁13を開弁して、圧力センサ16の検出圧力
が設定圧力にまで低下すると、バイパス路開閉弁13を
閉弁するように制御して、エンジン本体1に供給される
予混合燃料の圧力を設定圧力に維持するようにしてあ
る。従って、燃料供給量調節手段Vは、スロットルバル
ブ12及びバイパス路開閉弁13にて構成してある。
【0027】給電制御器32は、商用電源(図示せず)
からの負荷Lに対する給電が停止した停電状態、及び、
給電が復帰した復帰状態を検出すると共に、停電状態を
検出すると、エンジン制御器18に対して、過給式エン
ジンの起動を指令するエンジン起動指令を送信し、復帰
状態を検出すると、エンジン制御器18に対して、過給
式エンジンを停止するエンジン停止指令を送信するよう
に構成してある。又、給電制御器32は、商用電源から
電力が供給されている平常時は、発電機30と負荷Lと
の接続を遮断し、エンジン制御器18から負荷接続指令
が送信されるのに伴って、発電機30から負荷Lに対し
て給電を開始すると共に、給電量を調節するように給電
量調節器31の作動を制御するように構成してある。例
えば、定格出力が1000kWの場合、負荷接続指令が
送信されると、400kWの負荷を投入し、その後、1
0秒程度経過すると、合計で700Wの負荷を投入する
ように、給電量調節器31の作動を制御する。
【0028】次に、図2に示すフローチャートに基づい
て、エンジン制御器18の制御動作について説明する。
先ず、エンジン起動指令の有無を判別し、エンジン起動
指令が有ると、起動制御を開始し、エンジンの起動完了
を判別するまで、起動制御を継続して、エンジンを起動
させる(ステップ#1〜#3) 。起動が完了すると、給
電制御器32に対して負荷接続指令を送信すると共に、
エンジン運転制御を開始し、このエンジン運転制御は、
給電制御器32からエンジン停止指令が有るまで継続す
るが、そのエンジン運転制御の実行中においては、アシ
スト必要状態か、アシスト必要状態でないかを判別し、
アシスト必要状態と判別したときは、補助駆動ガス断続
用開閉弁21を開弁して、補助駆動部Aを作動状態に切
り換え、アシスト必要状態でないと判別したときは、補
助駆動ガス断続用開閉弁21を閉弁して、停止状態に切
り換える(ステップ#4〜#8) 。給電制御器32から
エンジン停止指令が有ると、停止制御を実行して、リタ
ーンする(ステップ#9、#10) 。
【0029】従って、アシスト必要状態でないと判別す
ると、補助駆動ガス断続用開閉弁21を閉弁して、補助
駆動部Aを停止状態に切り換えることにより、検出回転
速度が定格回転速度を下回る状態のときに、排ガスター
ビン3の駆動補助を停止するようにしてあるので、エン
ジン本体1の回転速度がオーバーシュートするのを防止
して、エンジン本体1の回転速度を精度良く定格回転速
度に維持することができる。
【0030】次に、上述の如き制御構成にて運転して、
本発明による過給式エンジンの性能を検証した結果を、
図3に基づいて説明する。尚、検証試験に用いた過給式
エンジンの定格出力は1000kWであり、エンジン本
体1は、空気比λが1.7程度の希薄予混合燃料を用い
る希薄燃焼式である。図3において、(イ)は、起動時
からのエンジン本体1の回転速度の経時変化を示し、
(ロ)は、負荷投入量の経時変化を示し(負荷の値は、
発電機の出力の計測値である)、(ハ)は、回転速度を
定格回転速度に維持するのを補助するように、補助駆動
ガス断続用開閉弁24を開閉制御した結果を示し、
(イ)、(ロ)及び(ハ)は、互いに時間軸を一致させ
てある。又、(ハ)において、縦軸の「 0」 は、補助駆
動ガス断続用開閉弁24の閉弁状態を示し、「1」 は補
助駆動ガス断続用開閉弁24の開弁状態を示す。
【0031】図3の(イ)に示すように、時間軸0の時
点から20数秒前の時点で、エンジン本体1が起動さ
れ、回転速度センサ15の回転速度センサ15の検出回
転速度が定格回転速度(例えば、1500rpm)に達
し、検出回転速度が定格回転速度に維持される状態が起
動確認用設定時間(例えば、5秒間) の間継続した時
点、即ち、時間軸0の時点で起動の完了が判別される。
図3の(ロ)に示すように、起動の完了が判別された時
間軸0の時点において、400kWの負荷を投入し、そ
の約10秒後、合計で700kWの負荷を投入するよう
に、給電制御器32によって、給電量調節器31の作動
が制御される。図3の(ハ)は、上述のように負荷が投
入されたときに、エンジン本体1の回転速度を定格回転
速度に維持するように、補助駆動ガス断続用開閉弁24
が開閉制御される状態を示す。
【0032】尚、負荷投入後、時間が経過するのに伴っ
て、エンジン本体1の回転速度のハンチングが小さくな
り、負荷投入後、約100秒経過すると、アシスト必要
状態が判別されなくなって、以降は、排ガスタービン3
の駆動を補助することなく運転が可能となっている。
【0033】つまり、本発明による過給式エンジンを用
いることにより、起動後、約30秒程度で、定格負荷の
70%に相当する負荷を投入することが可能になった。
ちなみに、排ガスタービンの駆動を補助しない過給式エ
ンジンを用いる場合は、定格負荷の70%に相当する負
荷を投入できるまでに、5分間程度を要していた。
【0034】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 補助駆動部Aの具体構成は、上記の実施形態に
おいて例示した構成に限定されるものではない。例え
ば、エンジン本体1の出力軸にクラッチを介して補助駆
動用コンプレッサを連結すると共に、その補助駆動用コ
ンプレッサにて圧縮された圧縮空気を貯蔵する気体貯蔵
部を設け、過給式エンジンの出力が負荷に対して余裕が
あるときに、補助駆動用コンプレッサをエンジン本体1
に連結したり、過給式エンジンの運転が不要なときに、
過給式エンジンを運転して、補助駆動用コンプレッサを
エンジン本体1に連結したりして、気体貯蔵部に圧縮空
気を予め貯蔵しておき、排ガスタービン3の駆動を補助
する必要があるときには、補助駆動用コンプレッサをエ
ンジン本体1から切り離した状態で、気体貯蔵部の圧縮
空気を排ガスタービン3に供給して、エンジン本体1か
ら出力されるエネルギを用いることなく、排ガスタービ
ン3の駆動を補助するように構成しても良い。
【0035】又、工場内の機械に圧縮空気を供給すべく
工場内に配管されている圧縮空気配管を通じて、圧縮空
気を排ガスタービン3に供給して、排ガスタービン3の
駆動を補助するように構成しても良い。この場合は、気
体貯蔵部を省略することができる。
【0036】又、排ガスタービン3の軸に、クラッチを
介して補助駆動用電動モータを連結すると共に、その補
助駆動用電動モータに駆動用電力を供給する補助駆動用
バッテリを設け、排ガスタービン3の駆動を補助する必
要があるときに、補助駆動用電動モータを排ガスタービ
ン3の軸に連結すると共に、補助駆動用バッテリにて補
助駆動用電動モータを駆動して、排ガスタービン3の駆
動を補助するように構成しても良い。尚、過給式エンジ
ンの出力が負荷に対して余裕があるときに、発電機30
の余った出力電力を補助駆動用バッテリに充電したり、
過給式エンジンの運転が不要なときに、過給式エンジン
を運転して、発電機30の出力電力を補助駆動用バッテ
リに充電したりして、駆動補助のときには、エンジン本
体1から出力されるエネルギを用いないようにしてあ
る。
【0037】(ロ) 上記の実施形態においては、目標
回転速度を定格回転速度として、エンジン本体1の回転
速度を定格回転速度に維持するように運転する場合につ
いて例示したが、負荷に応じて目標回転速度を変更設定
するように構成して、エンジン本体1の回転速度が目標
回転速度になるように運転するようにしても良い。
【0038】(ハ) 上記の実施形態においては、回転
状態検出手段の具体構成として、エンジン本体1の回転
状態として回転速度を検出する回転速度センサ15を設
ける場合について例示したが、回転状態検出手段の具体
構成として、例えば、エンジン本体1の出力軸のトルク
を検出するトルクセンサを設けても良い。この場合、エ
ンジン制御器18は、トルクセンサの検出情報に基づい
て、エンジン本体1のトルクが目標トルクになるように
燃料供給量調節手段Vを制御し、且つ、エンジン本体1
のトルクを前記目標トルクに維持するのを補助するよう
に、補助駆動部Aを作動状態と停止状態とに切り換える
ように構成する。
【0039】(ニ) 上記の実施形態において設けたバ
イパス路11及びバイパス路開閉弁13は省略可能であ
り、この場合は、燃料供給量調節手段Vは、スロットル
バルブ12のみにて構成されることになる。
【0040】(ホ) 上記の実施形態においては、本発
明を予混合過給タイプの過給式エンジンに適用する場合
について例示したが、本発明は、予混合過給タイプ以外
の各種過給式エンジンにも適用することができる。例え
ば、過給機Tにて、燃焼用空気を圧縮し、その圧縮燃焼
用空気に燃料を混合させて、その混合燃料をエンジン本
体1に供給するタイプにも適用することができる。この
場合は、図1において、混合弁6を、過給路8における
スロットルバルブ12よりも上流側の箇所に設けると共
に、その混合弁6にガス燃料路7を接続して、この混合
弁6にて、燃焼用空気とガス燃料との混合比を調節する
ことになる。あるいは、過給機Tにて、燃焼用空気をエ
ンジン本体1に過給し、燃料を直接、エンジン本体1に
噴射するタイプにも適用することができる。尚、本発明
を予混合過給タイプ以外の過給式エンジンに適用する場
合は、補助駆動部Aは、過給機Tの排ガスタービン3の
駆動を補助するように構成する場合に限らず、過給機T
のコンプレッサ2の駆動を補助するようにように構成し
ても良い。例えば、補助駆動部Aを、圧縮気体を用いて
過給機Tの駆動を補助するように構成する場合は、圧縮
気体を過給機Tのコンプレッサ2に供給しても良い。
【0041】(ヘ) 上記の実施形態においては、エン
ジン本体1を希薄燃焼式に構成する場合について例示し
たが、エンジン本体1は希薄燃焼式に限定されるもので
はなく、空気比λが1程度の予混合燃料で燃焼させるよ
うに構成しても良い。
【0042】(ト) 本発明による過給式エンジンの用
途は、上記の実施形態において例示した非常用電源設備
用に限定されるものではない。例えば、過給式エンジン
の起動及び停止を人為的に指令する操作部を設けて、停
電時以外のときにも、人為操作にて運転及び停止が可能
な自家発電設備用にも用いることが可能である。又、過
給式エンジンにて駆動する駆動対象は、上記の実施形態
において例示した発電機30に限定されるものではな
く、例えば、空気圧縮用等のコンプレッサ、空調装置等
に用いられるヒートポンプのコンプレッサでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】過給式エンジンを用いた非常用電源設備の系統
【図2】過給式エンジンの制御動作のフローチャートを
示す図
【図3】過給式エンジンの制御動作のタイムチャートを
示す図
【符号の説明】
1 エンジン本体 3 排ガスタービン 15 回転状態検出手段 18 制御手段 21 気体貯蔵部 30 発電機 A 補助駆動手段 T 過給機 V 燃料供給量調節手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深谷 信彦 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 一本松 正道 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3G005 DA06 EA04 EA12 EA16 FA10 GB23 GC04 GD07 GD08 HA04 HA05 HA14 JA39 3G092 AA06 AA09 AA18 AB08 AC07 AC08 BB03 DB03 DB04 DC03 DE04S DF01 DF02 DF04 DF06 DG06 FA06 FA31 GA01 GA08 GA10 HA05Z HA11Z HE01X HE01Z HE06X HE06Z 3G093 AA18 AB02 BA15 CA01 DA01 DA02 EA04 EA05 EA07 EA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン本体から排出される排ガスにて
    駆動されて過給する過給機と、 前記エンジン本体への燃料の供給量を調節する燃料供給
    量調節手段と、 前記エンジン本体の回転状態を検出する回転状態検出手
    段と、 その回転状態検出手段の検出情報に基づいて、前記エン
    ジン本体の回転状態が目標回転状態になるように前記燃
    料供給量調節手段を制御する制御手段が設けられた過給
    式エンジンであって、 前記過給機の駆動を補助する補助駆動手段が、駆動補助
    のときには前記エンジン本体から出力されるエネルギを
    用いずに作動するように設けられ、 前記制御手段は、前記回転状態検出手段の検出情報に基
    づいて、前記エンジン本体の回転状態を前記目標回転状
    態に維持するのを補助するように、前記補助駆動手段を
    駆動補助を行う作動状態と停止状態とに切り換えるよう
    に構成されている過給式エンジン。
  2. 【請求項2】 前記過給機が、燃料と燃焼用空気とが予
    混合された予混合燃料を過給するように構成され、 前記燃料供給量調節手段が、前記エンジン本体への予混
    合燃料の供給量を調節するように構成され、 前記補助駆動手段が、前記過給機の排ガスタービンの駆
    動を補助するように構成されている請求項1記載の過給
    式エンジン。
  3. 【請求項3】 前記補助駆動手段が、圧縮気体を前記過
    給機における排ガスタービンに供給することにより、前
    記排ガスタービンの駆動を補助するように構成されてい
    る請求項2記載の過給式エンジン。
  4. 【請求項4】 前記補助駆動手段が、前記排ガスタービ
    ンの駆動を補助するための専用構成として、気体を圧縮
    状態で貯蔵する気体貯蔵部を備えて、その気体貯蔵部か
    ら圧縮気体を前記排ガスタービンに供給することによ
    り、前記排ガスタービンの駆動を補助するように構成さ
    れている請求項3記載の過給式エンジン。
  5. 【請求項5】 前記回転状態検出手段が前記エンジン本
    体の回転速度を検出するように構成され、 前記制御手段が、前記回転状態検出手段の検出情報に基
    づいて、前記エンジン本体の回転速度が目標回転速度に
    なるように前記燃料供給量調節手段を制御し、且つ、前
    記エンジン本体の回転速度を前記目標回転速度に維持す
    るのを補助するように、前記補助駆動手段を前記作動状
    態と前記停止状態とに切り換えるように構成されている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の過給式エンジン。
  6. 【請求項6】 前記エンジン本体が、理論空気量よりも
    多い燃焼用空気にて燃料を燃焼させる希薄燃焼式にて構
    成され、 前記制御手段が、前記回転状態検出手段の検出情報に基
    づいて、前記エンジン本体の回転速度を前記目標回転速
    度としての定格回転速度に維持するように前記燃料供給
    量調節手段を制御し、且つ、前記エンジン本体の回転速
    度を前記定格回転速度に維持するのを補助するように、
    前記補助駆動手段を前記作動状態と前記停止状態とに切
    り換えるように構成され、 前記エンジン本体にて発電機を駆動する請求項5記載の
    過給式エンジン。
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