JP2002161590A - 断熱材および断熱パネル、並びに断熱パネルの製造方法 - Google Patents
断熱材および断熱パネル、並びに断熱パネルの製造方法Info
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Abstract
ネルを提供し、面材を使用した断熱材の場合において
も、面材を剥離せずに構造材と十分な接着強度を有する
断熱パネルを提供する。 【解決手段】 断熱材2に形成された穴6中に接着剤4
を充填するとともに、穴中からの接着剤4が断熱材2の
表面上で連続した状態で形成され、その接着剤4を介し
て構造材3が貼り合わされる。
Description
屋根、天井、床等の建築物用部材として施工できる断熱
材、断熱パネルおよびその製造方法に関する。
等による住宅等の壁、屋根、天井、床等の建築物用部材
として使用される断熱パネル1は、図1に示すように一
般的に断熱材2としてEPS(発泡ポリスチレン)やウ
レタンフォーム、フェノールフォーム等が用いられ、構
造材3として単板積層材、各種合板、繊維板、パーティ
クルボード等が用いられ、これら断熱材2と構造材3と
を接着剤4により接着して構成したものであるが、構造
材と接着剤との接着強度は十分であるものの、特に断熱
材と接着剤とが接着面付近から剥離するという問題を有
しており、断熱パネルとしての強度が十分なものが得ら
れなかった。
るフォームの断熱材は、構造材との接着に用いる接着剤
の浸透性が連続発泡構造のフォームと比較して低いた
め、断熱材と接着剤との界面剥離が生じやすく、接着強
度が大きい断熱パネルを得ることが困難であった。
ではたわみ荷重に対する強度が弱いため、これを補強す
るために図2に示すように不織布等の面材5が使用され
ているが、この場合、フェノールフォームと面材との接
着強度が弱く、構造材と接着して貼り合わせても、この
フェノールフォームと面材の間で容易に剥離するという
問題を有していた。
ームの面材を剥離したのちに、フェノールフォームと構
造材とを接着する方法が用いられるが、フェノールフォ
ームから面材を剥離する作業が煩雑であり、工業的には
生産性を低下させる問題を有していた。
する課題は、断熱材と構造材との接着強度に優れた断熱
パネルを提供し、かつ面材を使用した断熱材の場合にお
いても、この面材を剥離せずに構造材と十分な接着強度
を有する断熱パネルを提供することにある。
本発明者等が鋭意検討した結果、断熱材に多数の穴を設
けて、その穴に接着剤を充填して構造材と接着すること
により、接着剤がくさびのように断熱材中に固定され、
面材を使用した断熱材であってもいわゆるアンカー効果
によって優れた接着強度を有することを知見し、本発明
を完成するに至った。
面全面に、表面積100mm2 あたり10〜70mm2
の範囲の割合で穴を形成したことを特徴とする断熱材を
提供するものである。
する場合、断熱材の片面のみに構造材を接着して断熱パ
ネルとする場合と、断熱材の両面に構造材を接着して断
熱パネルとする場合とがあるが、いずれの場合にあって
も穴を形成する断熱材の面とは、構造材と接着する側の
面を意味する。
る穴同士の距離が近づきすぎると断熱材の表面近傍の強
度が低下し、また、隣接する穴同士の距離が離れすぎる
と断熱材と構造材との十分な接着強度を確保できないた
め、断熱材の表面積100mm2 あたり10〜70mm
2 の範囲の割合で穴を形成することが好ましいのであ
る。
は64mm2 となる)とすれば10mm×10mmの角
面中に1個形成させることになり、丸穴φ3.6mm
(丸穴の面積は10mm2 となる)とした場合には10
mm×10mmの角面中に1個から7個の範囲で形成さ
せればよいのである。
合でアンカー効果を効率的に発現するように穴を形成さ
せればよく、穴の面積が断熱材の表面積100mm2 あ
たり10〜70mm2 の範囲の割合が好ましく、表面積
100mm2 あたり10〜50mm2 の範囲の割合が特
に好ましい。
類、形状、性能等を考慮して適宜形成させればよいが、
穴中の接着剤のアンカー効果を十分に発現し、接着強度
を向上させるためには、穴の深さは3〜50mmの範囲
が好ましいのである。
の種々の形状でよいが、穴の形成のしやすさの点から
は、図3に示すような表面形状が円形である穴6であっ
て、穴の断面形状が円錐状であることが好ましい。
のではなく、例えばEPS(発泡ポリスチレン)やウレ
タンフォーム、フェノールフォーム等が挙げられるが、
断熱性の点ではフェノールフォームが好ましく、耐熱
性、耐火性、耐炎性等の点からは上記フェノールフォー
ムが独立発泡率90%以上のフェノールフォームである
ことがより好ましい。
が形成された断熱材を用い、この穴に接着剤を充填した
後、構造材を接着することにより得られる。
着する接着剤は特に限定されるものではなく、水性ビニ
ルウレタン系接着剤や、ウレタン系反応性ホットメルト
接着剤等の一般的な接着剤を用いることができる。
造材も特に限定されるものではなく、単板積層材、各種
合板、繊維板、パーティクルボード等が挙げられるが、
性能上、構造用として日本農林規格に定める構造用パネ
ル、あるいは、日本工業規格に定める素地パーティクル
ボード・24−10タイプが好ましい。
細に説明する。図4には、本発明による断熱パネルの製
造工程の一例を示す。図4(1)及び(2)に示すよう
に、断熱パネル2の片面に、表面積100mm2 あたり
10〜70mm2 の範囲の割合で穴を形成するような雄
型となる針を多数備えた針配列体7を使用して、スタン
ピングにより断熱材2に穴6を形成させる(図3参
照)。
る方法は、スプレー、ロールコーター、ナイフコータ
ー、フローコーター等の公知慣用の手段を用いて塗布す
ることができ、特に限定するものではなが、簡便な方法
としてはロールコーター塗布が好ましい。
剤を充填するためには、針配列体でスタンピングする工
程中で接着剤を充填することが好ましい。図4の例にお
いては、針配列体7は個々の針から接着剤を吐出できる
構造となっており、個々の針先端部に接着剤吐出用の穴
を有した構造でもよいが、針配列体を断熱材中にスタン
ピングする際に先端部の穴が断熱材によってふさがれる
こと防止するために針側面部に接着剤吐出用の穴を有し
た構造であってもよい。また、接着剤吐出用の穴の径は
使用する接着剤の種類によって適宜選択すればよく、穴
の数は1個でも、複数個でもよい。
針配列体7を引き抜いていく際に個々の針から接着剤を
吐出して断熱材に形成された穴に接着剤4を充填してい
く。接着剤の吐出のタイミングとしては、穴先端部まで
接着剤を充填できる方がよいので、針配列体を引く抜い
ていくと同時に行う方が好ましい。また、吐出の終了の
タイミングとしては、断熱材の表面部まで接着剤がオー
バーフローする程度の方が好ましい。これは、断熱材の
表面上で個々の穴からの接着剤を連続させた状態とした
方が接着強度が向上するからである。もちろん、穴に接
着剤を充填させたのちに、ロールコーター等の塗布装置
で接着剤を断熱材の表面上に塗布して、穴からの接着剤
を連続させるようにしてもよい。
を形成させた後、図4(4)に示すように構造材を貼り
合わせて断熱パネルを作製する。なお、一般的な断熱材
の厚さは50〜100mm程度のものが使用されている
が、厚さ50mmの断熱材に形成させる穴の深さを50
mmとして貫通穴として形成させても良く、この場合に
は断熱材の両面に構造材を貼り合わせた断熱パネルを得
るのに有効である。
ってもプラスチック製であってもその材質は特に限定さ
れるものではないが、ウレタン系反応性ホットメルト接
着剤等の加熱溶融させる接着剤を使用するような場合に
は、金属製の材質であって、針配列体あるいは個々の針
を加熱できる構造とすることが好ましい。
り、断熱材そのものを熱により軟化させて穴を形成しや
すくする利点も有することになる。
ルの断面図を図5に示す。断熱材2に形成された穴6中
に接着剤4を充填するとともに、穴中からの接着剤4が
断熱材2の表面上で連続した状態で形成され、その接着
剤4を介して構造材3が貼り合わされる。なお、図5に
示す断熱パネル1は厚さ100mmの断熱材2の両表面
に10mmの厚さの構造材3を貼り合わせた構造となっ
ており、木造住宅用の壁に使用される断熱パネルを示し
たものである。
に接着剤を充填させ、いわゆるアンカー効果により断熱
材と構造材との接着強度に優れ、特に断熱材に面材が使
用されている場合においても、この面材を剥離せずに十
分な接着強度を有する断熱パネルを得ることができる。
す工程図。
式断面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 断熱材の少なくとも片面全面に、表面積
100mm2 あたり10〜70mm2 の範囲の割合で穴
を形成したことを特徴とする断熱材。 - 【請求項2】 該穴の形状が円形であり、該穴の面積が
表面積100mm2あたり10〜50mm2 の範囲の割
合である請求項1に記載の断熱材。 - 【請求項3】 該穴の深さが3〜50mmの範囲で形成
したことを特徴とする請求項1又は2に記載の断熱材。 - 【請求項4】 該穴の断面形状が円錐状であることを特
徴とする請求項1から3いずれかに記載の断熱材。 - 【請求項5】 該断熱材が独立発泡率90%以上のフェ
ノールフォームであることを特徴とする請求項1から4
いずれかに記載の断熱材。 - 【請求項6】 請求項1から5いずれかに記載の断熱材
の穴形成面と構造材とを接着したことを特徴とする断熱
パネル。 - 【請求項7】 断熱材に穴を形成するための雄型となる
針を多数備えた針配列体であって、個々の針から接着剤
を吐出できる構造を有し、断熱材にその表面積100m
m2 あたり10〜70mm2 の割合で穴が形成できる針
配列体を使用し、この針配列体を断熱材にスタンピング
することにより断熱材に穴を形成し、この針配列体を引
き抜く際に個々の針から接着剤を吐出して断熱材に形成
された穴に接着剤を充填した後、断熱材の穴形成面に構
造材を接着して断熱パネルとしたことを特徴とする断熱
パネルの製造方法。 - 【請求項8】 針が金属製であり、針配列体を加熱しな
がら断熱材にスタンピングすることを特徴とする請求項
7に記載の断熱パネルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000357316A JP2002161590A (ja) | 2000-11-24 | 2000-11-24 | 断熱材および断熱パネル、並びに断熱パネルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000357316A JP2002161590A (ja) | 2000-11-24 | 2000-11-24 | 断熱材および断熱パネル、並びに断熱パネルの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002161590A true JP2002161590A (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=18829407
Family Applications (1)
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JP2000357316A Pending JP2002161590A (ja) | 2000-11-24 | 2000-11-24 | 断熱材および断熱パネル、並びに断熱パネルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002161590A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060109210A (ko) * | 2005-04-15 | 2006-10-19 | 현순호 | 건축용 패널 및 그 제조방법 |
WO2011037740A1 (en) * | 2009-09-25 | 2011-03-31 | Dow Global Technologies Llc | Perforated laminated polymeric foam articles |
-
2000
- 2000-11-24 JP JP2000357316A patent/JP2002161590A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8075989B2 (en) | 2009-09-25 | 2011-12-13 | Dow Global Technologies Llc | Perforated laminated polymeric foam articles |
JP2013505858A (ja) * | 2009-09-25 | 2013-02-21 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 穿孔積層ポリマーフォーム物品 |
RU2536145C2 (ru) * | 2009-09-25 | 2014-12-20 | ДАУ ГЛОБАЛ ТЕКНОЛОДЖИЗ ЭлЭлСи | Изделия из перфорированной ламинированной полимерной пены |
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