JP2002161346A - 連続溶融金属めっき用ロール - Google Patents

連続溶融金属めっき用ロール

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性、耐熱性、耐摩耗性に優れる、ロール
を軽量化して回転しやすい、ロールを浴中から引き揚げ
た際の割れを防止できる、使用中にロール軸部のねじ接
合が緩められる状況に遭遇しても、ロール軸部がロール
胴部から外れるのを防止できる連続溶融金属めっき用ロ
ールを提供する。 【解決手段】 それぞれ中空状のセラミックスからなる
ロール胴部とロール軸部と締付けリングを組立てた連続
溶融金属めっき用ロールであり、ロール胴部中央側でロ
ール軸部をロール胴部内面にねじ接合するとともに、ロ
ール胴部端面側でロール軸部外面とロール胴部内面との
間に設けた隙間に締付けリングを介在させて、前記ロー
ル軸部とロール胴部のねじ接合とは逆ねじ方向に、締付
けリングをロール胴部内面にねじ接合したことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板に亜鉛めっき
等の金属めっきを施す際に溶融金属浴中に浸漬して用い
られるシンクロールやサポートロール等の連続溶融金属
めっき用ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】連続溶融金属めっき装置は、表面を清
浄、活性化した鋼板を亜鉛等の溶融金属浴中に浸漬、走
行させながら連続的にめっきを行うものである。その
際、シンクロールやサポートロール等の連続溶融金属め
っき用ロールが溶融金属浴中に浸漬されて用いられる。
溶融亜鉛の場合、浴中温度は約480℃になる。シンク
ロールは、溶融金属浴中の底部に配置され、浴中に送ら
れてきた鋼板の進行方向を上方の浴面側に変えるもので
ある。通常、シンクロールの回転動力は、鋼板の走行移
動によって駆動トルクが付与される。また、サポートロ
ールは、一対のロールからなりシンクロールを通過した
後の浴面に近い位置に設けられ、外部のモーターにより
スピンドルを介して駆動され、鋼板を挟み込み、鋼板の
パスラインを保ち、シンクロールを通過した際に生じる
鋼板の反りを矯正する。
【0003】従来の連続溶融金属めっき用ロールには、
耐食性に優れるステンレス鋼やクロム系耐熱鋼等の鉄鋼
材料が用いられていた。しかしながら、このロールは長
時間、溶融金属浴中に浸漬されると、表面が侵食されて
摩耗しやすかった。さらに耐食性、耐摩耗性を向上させ
るために鉄鋼材料からなるロール母材表面に、耐食性C
o基合金を肉盛溶接したり、WC−Co系超硬合金やA
23等のセラミックスを溶射したものがあるが、母材
と溶射被膜との熱膨張率の差により薄い被膜にクラック
を生じそこから侵食されて摩耗を避けられなかった。
【0004】摩耗が著しくなると、ロールの真円度、円
筒度を維持できなくなり、ロールや鋼板に振動が起こ
り、均一なめっき特性の鋼板が得られなくなる。このた
め、従来は1〜2週間の連続使用の後に、一旦めっき作
業を中止して摩耗したロールを交換する必要があった。
これは生産性を著しく低下させ、ロール交換費用がかさ
むことにより製品のコスト高を招く問題があった。
【0005】そこで、これを解決するために、鋼板が接
触するロール胴部(通板部)を耐食性、耐熱性、耐摩耗
性に優れるセラミックスにより構成した連続溶融金属め
っき用ロールが知られている。例えば、従来例として特
開平5−271887号には、SUH309の耐熱鋼か
らなる軸にサイアロン製のセラミックススリーブを保持
する黄銅製の止めリングを挿入してから、軸の両端から
耐熱鋼製の押さえリングをはめて、軸とセラミックスス
リーブを固定したサポートロールが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】シンクロールやサポー
トロール等の連続溶融金属めっき用ロールは、鋼板と接
触した状態となるので鋼板と同一速度で回転する必要が
ある。このため、連続溶融金属めっき用ロールはできる
かぎり回転しやすく、起動および鋼板の走行速度の変化
に追従しやすいことが望まれる。しかしながら、前記従
来例の場合、耐熱鋼からなる中実の軸を有するのでロー
ル自重が重くなり、走行する鋼板に追従して回転し難い
問題があった。
【0007】また、ロール軸とセラミックススリーブと
の隙間に溶融金属が侵入した状態で、ロールを浴中から
引き揚げると、溶融金属が隙間に封入されたまま溜まっ
て、温度の降下とともに凝固する。一方、浴中使用時に
熱膨張していたロールは温度の降下により冷却され収縮
し始める。そのため、隙間に溜まって凝固した金属によ
りセラミックススリーブが圧縮作用を受けて割れを生じ
る問題があった。
【0008】また、前記従来例はロール胴部のみがセラ
ミックスで構成され、ロールの軸と押さえリングは耐熱
鋼、止めリングは黄銅を採用しているので溶融金属浴に
対する耐食性、耐摩耗性は未だ十分でなかった。そこ
で、ロール全体をセラミックスで構成できればよいが、
焼結製のセラミックスは、例えばセラミックスの原料粉
末等を型の中に入れ、冷間静水圧プレス装置により成形
した後、焼成して製造されるため、大きさや形状に限界
がある。特に、ロールのような長尺品の場合、ロール全
体をセラミックスにより一体的に製造するには、長さ寸
法の制約を多く受けざる得なかった。
【0009】この課題に対して、本発明者は、耐食性、
耐熱性、耐摩耗性に優れるセラミックスにより、中空状
のロール胴部とロール軸部を別個に作製した後、ロール
胴部の片端部に一つのロール軸部を、ロール胴部の他端
部に別のロール軸部をねじ接合させて組立てることによ
り構成した連続溶融金属めっき用サポートロールを既に
提案した。
【0010】前記提案のサポートロールにおいて、ロー
ルの駆動軸はロールを駆動させるスピンドルシャフトに
より回転させられ、一方ロール胴部も鋼板のテンション
の反力を受け鋼板の進行方向に回転させられる。しかし
ながら、ロールを駆動させるスピンドルシャフトおよび
ロールのクラッチ部は自在継手の形式をとるため、スピ
ンドルシャフトが常に一様な回転をしてもロール駆動軸
は一様な回転をせず、速度変動を生じ、使用中ロールの
回転速度よりも鋼板の進行速度が速い場合が生じた。こ
のため、ロール駆動軸とロール胴部のねじ接合が緩めら
れる状況が生まれ、ロール軸部がロール胴部から外れや
すくなる課題があった。
【0011】そこで本発明は、このような問題を解消す
ることを目的としており、耐食性、耐熱性、耐摩耗性に
優れ、ロールを軽量化して回転しやすい、ロールを浴中
から引き揚げた際の割れを防止でき、ロール全体をセラ
ミックスにより長尺化できるとともに、使用中にロール
軸部のねじ接合が緩められる状況に遭遇しても、ロール
軸部がロール胴部から外れるのを防止できる連続溶融金
属めっき用ロールを提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の連続
溶融金属めっき用ロールは、それぞれ中空状のセラミッ
クスからなるロール胴部とロール軸部と締付けリングを
組立てた連続溶融金属めっき用ロールであり、ロール胴
部中央側でロール軸部をロール胴部内面にねじ接合する
とともに、ロール胴部端面側でロール軸部外面とロール
胴部内面との間に設けた隙間に締付けリングを介在させ
て、前記ロール軸部とロール胴部のねじ接合とは逆ねじ
方向に、締付けリングをロール胴部内面にねじ接合した
ことを特徴とする。
【0013】また、本発明の連続溶融金属めっき用ロー
ルは、それぞれ中空状のセラミックスからなるロール胴
部とロール軸部と締付けリングを組立てた連続溶融金属
めっき用ロールであり、内面に段付き部および段付き部
を挟む両側に互いに締付け方向が逆向きのねじ溝を設け
たロール胴部と、外面に突起部および突起部近傍の端面
側にねじ溝を設けたロール軸部と、外面にねじ溝を設け
た締付けリングで構成され、ロール胴部の段付き部を挟
んで、ロール胴部中央側でロール軸部の突起部の端面が
ロール胴部の段付き部に当接するように、ロール軸部を
ロール胴部内面にねじ接合するとともに、ロール胴部端
面側でロール軸部外面とロール胴部内面との間に隙間を
設け、該隙間に介在させた締付けリングの先端面がロー
ル軸部の突起部に当接するように、前記ロール軸部とロ
ール胴部のねじ接合とは逆ねじ方向に、締付けリングを
ロール胴部内面にねじ接合したことを特徴とする。
【0014】本発明において、ロール軸部に溶融金属を
排出するための孔を設けることが望ましい。溶融金属を
排出するための孔は、軸部の円周均等割りで複数箇所に
設けることが均一な回転をさせるために好ましい。さら
に、ロール胴部、ロール軸部および締付けリングを窒化
ケイ素やサイアロン等の窒化ケイ素系セラミックスによ
り形成するのが好ましい。
【0015】
【作用】本発明の連続溶融金属めっき用ロールは、ロー
ル胴部とロール軸部と締付けリングを組立てて構成す
る。ロール胴部は中空円筒状のセラミックスからなりそ
の内面に、肉厚の異なる段付き部および段付き部を挟む
両側にそれぞれねじ溝を設ける。このねじ溝は互いに締
付け方向が逆向きとなるように形成する。ロール軸部は
中空円筒状のセラミックスからなりその外面に、ロール
胴部との嵌め合い部となる凸状の突起部および突起部近
傍の端面側にロール胴部との接合に用いられるねじ溝を
設ける。締付けリングはリング状のセラミックスからな
りその外面に、ロール胴部との接合に用いられるねじ溝
を設ける。
【0016】まず、ロール胴部の段付き部を挟んで、ロ
ール胴部中央側でロール軸部の突起部の端面がロール胴
部の段付き部に当接するように、ロール軸部をロール胴
部内面にねじ接合してロール軸部のロール軸方向の位置
決めをする。ロール軸部とロール胴部とは、ロールの回
転方向に対して締り勝手となるようにねじ接合する。一
方、ロール胴部の段付き部を挟んで、ロール胴部端面側
でロール軸部外面とロール胴部内面との間に隙間を設け
る。この隙間に締付けリングを挿入して、締付けリング
の先端面がロール軸部の突起部に当接するように、締付
けリングをロール胴部内面にねじ接合する。締付けリン
グとロール胴部とは、前記ロール軸部とロール胴部のね
じ接合とは逆の締付け回転方向となる逆ねじ方向にねじ
接合する。このように組立てることにより、使用中にロ
ール軸部とロール胴部のねじ接合が緩むような状況にな
っても、ロール軸部の突起部がロール胴部の段付き部お
よび締付けリングによって拘束されロール軸部の緩みが
防止できる。
【0017】本発明の連続溶融金属めっき用ロールは、
ロール胴部、ロール軸部および締付けリングがセラミッ
クスからなるので、溶融金属浴に対して十分な耐食性、
耐熱性、耐摩耗性を有する。セラミックスのなかでも窒
化ケイ素やサイアロン等の窒化ケイ素系セラミックス
は、熱膨張係数が約3×10-6/℃と小さく耐熱衝撃性
に優れ、高温高強度を有するので好ましい。
【0018】ロール胴部とロール軸部は、それぞれ回転
軸方向に貫通孔を有する中空体であるため、ロール全体
の自重が軽くなる。したがって、ロールの回転慣性力が
小さくなり、運転起動および鋼板の走行速度の変化に良
好に追従して回転できる。
【0019】本発明では、溶融金属が侵入する隙間を生
じる可能性のある部分が、ロール胴部とロール軸部を接
合した部分のみと少なく、また、ロールを浴中から引き
揚げた際に、ロール軸部の外周に設けた溶融金属を排出
するための孔、および中空のロール胴部とロール軸部に
より形成された貫通孔の両端の開口部から溶融金属が円
滑に排出されるので、隙間に溶融金属が溜まって凝固す
ることによるロールの割れを防ぐことができる。溶融金
属を排出するための孔は、円、楕円、角状等いかなる形
状でも構わない。ロール軸部の円周上に均等割り、ある
いは千鳥配列で多数の孔を穿設してよい。
【0020】また、ロール胴部とロール軸部を別個に作
製した後、ロール胴部の片端部に一つのロール軸部を、
ロール胴部の他端部に別のロール軸部を螺合させて組立
てるため、全体がセラミックスからなるロールを容易に
長尺化できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、連続溶融金属めっき装置の
サポートロールにサイアロンセラミックスを適用した実
施例について説明する。図1は連続溶融金属めっき装置
の概略を示す。図1において、焼鈍炉から送出された鋼
板1は、酸化防止のスナウト2を通り、亜鉛の溶融金属
浴3の中に浸漬される。そして、鋼板1は溶融金属浴3
中の底部に懸架されたシンクロール4により進行方向を
変えられ浴面側に上昇する。次いで、浴面に近い位置に
浸漬、支持された一対のロールからなるサポートロール
5で鋼板1を挟み込み、鋼板1の反りや振動を防止す
る。続いて、溶融金属浴3面の上方にあるガスワイピン
グ6によって高速ガスを吹き付け、そのガス圧、吹き付
け角度により付着めっきの厚さを均一に調整する。この
ようにして、めっきが施された鋼板1は次の工程に送ら
れる。この連続溶融金属めっき装置に、本発明の特徴を
有するサポートロール5を装備した。
【0022】図2は本発明のサポートロール5の断面図
を示す。図2において、サポートロール5は、ロール胴
部7の両端部にロール軸部8、締付けリング9を各々ね
じ接合することにより構成される。サポートロール5
は、溶融金属浴に対して優れた耐食性、耐熱衝撃性、高
温高強度特性を有するサイアロンセラミックスにより形
成した。
【0023】本実施例では、次のようにサポートロール
5のロール胴部7を作製した。まず、平均粒径0.8μ
mのα−Si34粉末:87重量%、平均粒径0.5μ
mのAl23粉末:5重量%、平均粒径0.5μmのA
lN固溶体粉末:3重量%、平均粒径1.0μmのY2
3粉末:5重量%を配合し、バインダーとしてポリビ
ニルブチラールを原料粉末100重量部当たり0.5重
量%を加えて撹拌して得た混合物を、1000kg/c
2の圧力でCIP成形した。次に、常圧、窒素雰囲気
下、1750℃で5時間焼結してサイアロンセラミック
ス焼結体を得た。
【0024】得られたサイアロンセラミックス焼結体は
理論密度の99.1%の密度を有し、常温におけるビッ
カース硬度Hvが1580、常温における3点曲げによ
る曲げ強さが100kgf/mm2であった。この焼結
体を所定の形状に機械加工して中空円筒状のロール胴部
7を作製した。また、ロール軸部8および締付けリング
9も、ロール胴部7と同様にサイアロンセラミックス焼
結体で作製した。
【0025】ロール胴部7は、外径210mm、内径1
65mm、長さ1500mmの中空円筒体からなる。ロ
ール胴部7の外周面は鋼板1が接触して通板される面で
ある。ロール胴部7の内面に、肉厚の異なる段付き部7
1を設けた。段付き部71を挟んでロール胴部7中央側
にロール軸部8との接合に用いられるねじ溝72を設け
た。ここで仮にねじ溝72の締付け方向を正方向と呼
ぶ。また、段付き部71を挟んでロール胴部7端面側に
締付けリング9との接合に用いられるねじ溝73を設け
た。このねじ溝73は締付け方向が負方向になるように
形成した。
【0026】ロール軸部8は中空体からなり、溶融金属
浴の外部に設けられた駆動モータ(図示せず)によりス
ピンドル(図示せず)を介して回転される。ロール軸部
8の外面に、ロール胴部7との嵌め合い部となる凸状の
突起部81を設けた。突起部81近傍のロール軸部8の
端面側にロール胴部7との接合に用いられるねじ溝82
を設けた。なお、一方のロール軸部8(図2で右側の軸
部)は駆動軸であり、その細径軸端部には、スピンドル
と結合させるためのクラッチ部材(図示せず)を取り付
けた。この場合、クラッチ部材もサイアロンセラミック
ス焼結体により作製した。他方のロール軸部8はすべり
軸受で支持される従動側の軸部である。
【0027】締付けリング9はリング体からなり、その
外面に、ロール胴部7との接合に用いられるねじ溝91
を設けた。
【0028】このようなロール胴部7、ロール軸部8、
締付けリング9を用意した後、本発明のサポートロール
5を組立てた。まず、ロール胴部7中央側でロール軸部
8の突起部81の端面がロール胴部7の段付き部71に
当接するように、ロール軸部8をロール胴部7内面にね
じ接合して、ロール軸部8のロール軸方向の位置決めを
した。ロール軸部8とロール胴部7とは、ロールの回転
方向に対して締り勝手となるようにねじ接合した。一
方、ロール胴部7端面側でロール軸部8外面とロール胴
部7内面との間に隙間を設け、この隙間に締付けリング
9を挿入した。そして、締付けリング9の先端面がロー
ル軸部8の突起部81に当接するように、締付けリング
9をロール胴部7内面にねじ接合した。締付けリング9
とロール胴部7とは、前記ロール軸部8とロール胴部7
のねじ接合とは逆の締付け回転方向となる逆ねじ方向に
ねじ接合した。
【0029】ロール胴部7にロール軸部8および締付け
リング9を強固に固定するために、また溶融金属がねじ
接合箇所に侵入しないように、ねじ部に耐熱性接着剤を
塗布した後、螺合するのが好ましい。このように組立て
たサポートロール5には、回転軸方向に、ロール軸部
8、ロール胴部7、締付けリング9を貫いた貫通孔が形
成されることになる。
【0030】このように構成した本発明のサポートロー
ル5を図1に示す連続溶融金属めっき装置において、板
厚が2mm、板幅が1300mmのSUS300系ステ
ンレス鋼板を亜鉛めっき処理したところ、約1ヶ月の連
続使用後、サポートロール5は侵食、摩耗が殆ど見られ
なく耐用寿命が著しく向上し、また使用中にロール軸部
とロール胴部のねじ接合が緩むことによりロール軸部が
ロール胴部から外れることはなかった。また、ロール自
重が軽いので回転しやすく、起動および鋼板の走行速度
の変化に良好に追従し、さらに摩耗によるロールや鋼板
の振動の発生を抑えられるので高品質なめっき特性の鋼
板が得られた。
【0031】以上、サポートロールの実施例について述
べたが、本発明はシンクロールなど各種の連続溶融金属
めっき用ロールに適用できることは言うまでもない。ま
た、本発明の接合構造は、従動側のロール軸部には適用
せず、駆動側のロール軸部のみに適用してもよい。
【0032】
【発明の効果】本発明の連続溶融金属めっき用ロール
は、使用中にロール軸部とロール胴部のねじ接合が緩む
ような状況になっても、ロール軸部の突起部がロール胴
部の段付き部および締付けリングによって拘束されロー
ル軸部の緩みが防止できる。また、耐食性、耐熱性、耐
摩耗性等に優れ耐用寿命が永くなる。ロール自重が軽量
なので鋼板の走行速度の変化に良好に追従して回転す
る。ロールを浴中から引き揚げた際に隙間に溶融金属が
侵入しにくくロールの割れを防止できる。したがって、
高品質なめっき特性の鋼板を安定して生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続溶融金属めっき装置の概略を示す図であ
る。
【図2】本発明のサポートロールの断面図を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 鋼板、 2 スナウト、 3 溶融金属浴、 4
シンクロール、5 サポートロール、 6 ガスワイピ
ング、 7 ロール胴部、8 ロール軸部、 9 締付
けリング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ中空状のセラミックスからなる
    ロール胴部とロール軸部と締付けリングを組立てた連続
    溶融金属めっき用ロールであり、ロール軸部をロール胴
    部内面にねじ接合するとともに、ロール胴部端面側でロ
    ール軸部外面とロール胴部内面との間に設けた隙間に締
    付けリングを介在させて、前記ロール軸部とロール胴部
    のねじ接合とは逆ねじ方向に、締付けリングをロール胴
    部内面にねじ接合したことを特徴とする連続溶融金属め
    っき用ロール。
  2. 【請求項2】 それぞれ中空状のセラミックスからなる
    ロール胴部とロール軸部と締付けリングを組立てた連続
    溶融金属めっき用ロールであり、内面に段付き部および
    段付き部を挟む両側に互いに締付け方向が逆向きのねじ
    溝を設けたロール胴部と、外面に突起部および突起部近
    傍の端面側にねじ溝を設けたロール軸部と、外面にねじ
    溝を設けた締付けリングで構成され、ロール胴部の段付
    き部を挟んで、ロール軸部の突起部の端面がロール胴部
    の段付き部に当接するように、ロール軸部をロール胴部
    内面にねじ接合するとともに、ロール胴部端面側でロー
    ル軸部外面とロール胴部内面との間に隙間を設け、該隙
    間に介在させた締付けリングの先端面がロール軸部の突
    起部に当接するように、前記ロール軸部とロール胴部の
    ねじ接合とは逆ねじ方向に、締付けリングをロール胴部
    内面にねじ接合したことを特徴とする連続溶融金属めっ
    き用ロール。
  3. 【請求項3】 ロール軸部に溶融金属を排出するための
    孔を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の
    連続溶融金属めっき用ロール。
  4. 【請求項4】 セラミックスが窒化ケイ素系セラミック
    スであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載の連続溶融金属めっき用ロール。
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