JP2002160774A - 排湯機能を有する即席食品用容器 - Google Patents

排湯機能を有する即席食品用容器

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JP2002160774A
JP2002160774A JP2000353317A JP2000353317A JP2002160774A JP 2002160774 A JP2002160774 A JP 2002160774A JP 2000353317 A JP2000353317 A JP 2000353317A JP 2000353317 A JP2000353317 A JP 2000353317A JP 2002160774 A JP2002160774 A JP 2002160774A
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hot water
container
instant food
flange
container body
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Katsumi Kameda
克巳 亀田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】容器内に注湯を行い、所定時間経過した後に、
排湯作業を必要とする即席食品用の容器において、密封
性、排湯の際の安全性および迅速性、排湯口形成の際の
容易性(易開封性)、そして易廃棄性を有する即席食品
容器を提供する 【解決手段】上面が開口され、上端部には外方へ向けて
突出する鍔部が形成された即席食品等を収納する容器本
体の前記鍔部に容器本体と略同じ外形を有し、且つ易剥
離性を有するシール蓋をヒートシールしてなる即席食品
用容器であって、前記容器本体の鍔部の少なくとも一角
に、鍔部天面よりも下部に底面を有する導液部4を設
け、該導液部を形成する部分に鍔部天面と同じ高さに天
面を有する湯切りボス5を設けた排湯機能を有する即席
食品用容器である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器本体に収納さ
れた即席焼きそば、即席うどん、即席ご飯などの即席食
品を可食状態にする為に一旦蓋体を開口または開封して
注湯を行い、所定時間経過した後、速やかに排湯する必
要のある即席食品の容器に係わり、より詳しくは、蓋体
と容器との密封性がよく、また、安全で且つ迅速に排湯
できる排湯口を容易に形成しうる即席食品用容器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特に焼きそば、スパゲティなど、
喫食に際して注湯を行い、所定時間(即席食品を可食状
態にする為の時間)経過した後に、速やかに排湯する必
要のある即席食品用のカップ容器としては、例えば、断
熱性を有する発泡ポリスチレンのシートを真空成形成形
法を用いて成形した容器本体に、シート成形により作製
された外周に排湯口を有するプラスチック樹脂製の蓋材
を被せたものが広く使用されている。
【0003】一方、紙製の蓋材を使用したものとして
は、例えば実公昭61−3810号に開示されている。
この公告公報に開示された蓋材は、紙を基材とし、つま
み部により剥離可能に排湯口を形成してなる、容器本体
の開口部とほぼ同じ外径を有するブランクシートに裁断
し、容器本体の開口部にシールしてなる即席食品の容器
があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
プラスチック樹脂製の蓋材は、前述のような発泡ポリス
チレンシートの成形品からなるカップ容器本体に単に被
せただけのものが多く、該プラスチック樹脂製の蓋材外
周のフランジ部に設けられた、係合用の突部を有する溝
部により係合されているものが殆どであり、密封性がな
いという問題点があった。
【0005】また、図9(a)に示すように、従来のプ
ラスチック樹脂製の蓋材には相対する位置に切り込みに
より数カ所ずつの排湯口形成用のツメ部xが設けられて
おり、該ツメ部xを起立させることで排湯口が形成され
る。しかし、前記ツメ部xはフランジの一部にしか形成
することができない為、排湯口を数多く形成することが
できず、排湯に時間がかかる傾向となり、内容物により
排湯口がふさがれた場合には、さらに排湯に時間が多く
かかるという問題があった。また、排湯口を形成する為
にツメ部xを起立した際、該ツメ部xが破損するなどカ
ップ容器内に異物が混入するおそれもあった。
【0006】さらに、従来のプラスチック樹脂製の成形
蓋材は、輸送または保管の際に嵩張るとともに即席食品
用の容器本体に被せた状態においても嵩張って見え、見
映えが悪いという問題があった。
【0007】また、従来のプラスチック樹脂製の蓋材と
カップ容器とは、単に蓋材外周のフランジ部に設けられ
た係合用の突部を有する溝部によってのみ係合されてい
る為、排湯の際に内容物および湯の重量によりその係合
がはずれ、内容物が飛び出したり、かつ、その際に手な
どを火傷したりするなどの場合があり、蓋材をしっかり
と押さえた状態で排湯しなければならなかった。
【0008】また、蓋材をプラスチック樹脂製成形品と
した場合、最近の環境問題に関連して廃棄処理の面でも
問題となる可能性があった。
【0009】一方、前述した実公昭61−3810号公
報に開示されている蓋材は、紙を基材としてポリエチレ
ン、アルミニウム箔等積層した積層体からなる蓋材であ
って、該蓋材を容器本体にシールしてなる即席食品の容
器において、図9(b)に示すように、前記蓋材に設け
た排湯口開口用つまみt2をつまんで上方へ引上げるこ
とで、該つまみ部の基部両端を結ぶ剥離用ハーフカット
hcをきっかけとして、蓋材の一部を剥離することで排
湯口が形成される。このように紙を基材とする蓋材は、
前述のようなプラスチック樹脂製のものと比較して、密
封性があり、輸送または保管の際に嵩張ることもなく、
製造も容易で、廃棄処理などのエコロジーなどの面でも
優れたものである。
【0010】しかしながら、このように排湯口開口用つ
まみt2の基部両端を結ぶかたちで剥離用ハーフカット
hcを設けた場合、排湯口開口用つまみt2を上方に引
上げて排湯口を開口しようとした際に、前記蓋材が容器
本体にシールしてある為、前記剥離用ハーフカット部h
cをきっかけとして排湯口開口用つまみt2が破断し、
その為排湯口を開口することが困難になってしまう恐れ
があった。
【0011】また、図9(b)に示すように、排湯口開
口用つまみt2が注湯口開口用つまみt1と対向する位
置、すなわち剥離領域R2外周の中央付近に設けられて
いる為、排湯口開口の際には、中央付近に設けられた排
湯口開口用つまみt2を中心に多数の方向へ広がるよう
に力を加えながら剥離して排湯口を開口する必要があ
り、いくら剥離領域R2が形成されているといえども、
かなりの力が必要となり、場合によっては開口の途中で
つまみ部等から破断する恐れもあった。本発明の目的
は、容器内に収納された即席食品を喫食する際、前記容
器内に注湯を行い、所定時間経過した後に、排湯作業を
必要とする即席食品用の容器において、密封性、排湯の
際の安全性および迅速性、排湯口形成の際の容易性(易
開封性)、そして易廃棄性を有する即席食品容器を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は次のような構成
の容器を作製することにより上記目的を達成した。上面
が開口され、上端部には外方へ向けて突出する鍔部が形
成された即席食品等を収納する容器本体の前記鍔部に容
器本体と略同じ外形を有し、且つ易剥離性を有するシー
ル蓋をヒートシールしてなる即席食品用容器において、
前記容器本体の鍔部の少なくとも一角に、鍔部天面より
も下部に底面を有する導液部を設け、該導液部を形成す
る部分に鍔部天面と同じ高さに天面を有する湯切りボス
を設けた排湯機能を有する即席食品用容器である。ま
た、前記シール蓋において、前記湯切りボスの天面を横
切り、前記導液部から容器本体の中心に向う線と略直角
に交差する線を剥離停止線とし、該剥離停止線の両端に
切り込みスリットを設けたこと、さらに、前記ボスの天
面とシール蓋とをヒートシールしたことを含むものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の排湯機能を有する即席食
品用容器は、容器本体周縁の鍔部の一角に、液導部を形
成すること、該液導部の容器本体の側壁に近い部分に湯
切りボスを設け、シール蓋で密封し、喫食のために注湯
し、所定時間経過後に、シール蓋を、前記湯切りボス部
分まで剥離することによって排湯口を形成するものであ
る。図面の説明
【0014】図1は、本発明の排湯機能を有する即席食
品用容器の実施例を示す斜視図である。図2は、図1に
示した即席食品用容器の容器本体に液導部及び湯切りボ
スを形成した状態を説明する斜視図(部分)であり、
(a)剥離前、(b)剥離後を示す。図3は、X1−X1
部断面図である。図4は、本発明の排湯機能を有する即
席食品用容器の容器本体に設けた液導部及び湯切りボス
の形状を説明する図で、(a)容器本体の斜視図、
(b)G1からの矢視図である。図5は、本発明の排湯
機能を有する即席食品用容器におけるシール蓋の構成を
示す断面図である。図6は、実施例1の排湯機能を有す
る即席食品用容器を示す図で、(a)シール前の蓋、内
容物、容器本体を示す斜視図、(b)シール状態の排湯
部の斜視図(部分)である。図7は、図6の排湯部を説
明する図で、(a)G2からの矢視図、(b)X2−X2
部拡大断面図、(c)H方向からの側面図である。図8
は、排湯の状態を示す斜視図である。容器本体の構造
【0015】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器
Pは、例えば、図1に示すように、容器本体に内容物を
収納してシール蓋10により密封した包装であり、内容
物である即席食品を可食状態にするために熱湯を容器内
に注入して内容物を加熱調理した後、図2(a)及び図
2(b)に示すように、排湯機能を有する即席食品用容
器の一角を剥離することによって、調理後に、容器本体
1に設けた導液部4から排湯するが、導液部内に設けた
湯切りボス5存在のために、内容物による排湯口の流出
と、排湯口の閉塞を防止することによって、迅速に排湯
できる構造である。なお、前記導液部は、図3に示すよ
うに、該導液部を形成する部分における容器本体の側壁
部の上端からシール蓋面までが5〜10mmの高さ(導
液部高さ7)とすることが好ましい。導液部高さ7が5
mm未満では、排湯速度が遅くなり、また、導液部高さ
が10mmを超えると、内容物である麺やかやく等が熱
湯とともに流出するおそれがある。
【0016】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器
における容器本体1は、図4に示すように、内容物を収
納する凹部2と該凹部2の外縁に設けた鍔部3とからな
る。図4の凹部2の断面形状は正方形の例を示したが、
凹部2は、正方形または矩形、円や楕円、また、その他
の形状であってもよい。そして、凹部2の周縁には、鍔
部(以下、フランジ部と記載することがある)が形成さ
れる。該フランジ部3は、内容物を凹部2に収納した
後、シール蓋10をヒートシールする部位となり、且つ
容器の横方向の強度を増す、いわゆるリブ効果を示すも
のである。
【0017】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器
Pの容器本体1においては、前記フランジ部3の一角
に,鍔部天面よりも下部に底面を有する導液部を設ける
ことを特徴とするものである。更に、前記導液部4であ
って且つ、容器本体1の側壁近傍に鍔部天面と同じ高さ
に天面を有する複数の湯切りボス5を設けるものであ
る。実際の製造においては、容器本体の成形の際に、導
液部4、湯切りボス5も同時に成形することができる。
前記導液部4の底面は、水平にしてもよいが、図3及び
図4(b)に示すように、容器側壁から鍔部に傾斜させ
て設けることがより望ましい。また、前記湯切りボス5
は、導液部4の底面と容器本体1の側壁との稜線(以
下、導液部内縁と記載することがある)の近くに設ける
ことが好ましく、かつその天面は、容器本体1のフラン
ジ面と同一の高さとすることが好ましい。また、排湯の
際に、熱湯が容器本体の中から導液部4に流れ込む流量
は、前記湯切りボス間の間隔、容器本体1の側壁と湯切
りボス5との間隔が広いほど大きくなるが、その間隔が
広くなると、内容物がそこに詰まり、却って流量が小さ
くなることがあり、更に間隔が広いと内容物が排湯とと
もに流出してしまうことがある。したがって、前記間隔
は、3mm〜10mmの範囲が適当である。
【0018】本発明の容器本体1は、発泡ポリスチレン
シートを用いての真空成形法、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン等の樹脂を用いて通常の容器成形法であるビーズ
発泡成形法、インジェクション成形法、真空成形法等に
より成形することができる。
【0019】次に、本発明の排湯機能を有する即席食品
用容器のシール蓋10は、容器本体の外縁と略同じ外形
を有し、前記容器本体のフランジ部にヒートシールする
ことによって、容器として密封されるものである。ま
た、前記ヒートシールされたシール部は、易剥離性とす
る。シール蓋の一方の角に注湯用つまみ11を設け、前
記注湯用つまみ11と相対する角に排湯口開口用つまみ
12を設ける。前記注湯用つまみ11からシール蓋10
を剥離開封して、注湯するために必要な広さの開封部と
なる位置に開封方向とほぼ直角をなす線を注湯口形成予
定線14として、印刷をしておくことが望ましい。
【0020】また、排湯の際には排湯口開口用つまみ1
2からシール蓋を剥離し、導液部内の前記湯切りボス5
の位置まで剥離した段階で停止して排湯口を形成する。
剥離を停止する終点として、導液部から容器本体の中心
に向う線と前記湯切りボスの天面において略直角に交差
する剥離停止線13を設定して、印刷し、該剥離停止線
13の両端部に切り込みスリット15を設けることが好
ましい。また、さらに、図2(a)に示すように、剥離
停止線13を含む幅の停止シール部17を設けることが
望ましい。前記停止シール部17は、前記ボスの天面に
おいてシール蓋10とヒートシールされる。排湯口を形
成するために、シール蓋を剥離していって湯切りボス5
とシール蓋10とがシールされているために、剥離抵抗
力が働いて剥離が困難となり、その結果剥離停止が明確
に認識できる。
【0021】前記シール蓋10は、容器本体1に易剥離
性にヒートシール可能であり、内容物の保護機能(防湿
性、耐突刺し性等)を有し、また、容器本体1へのヒー
トシール時に平坦である材質であればよく、紙を含む積
層体が好ましく使用できる。その構成は、例えば、図5
に示すように、表面から紙21、ポリエチレン22、ア
ルミニウム箔23、ヒートシール剤24とし、特にヒー
トシール剤24は容器本体1の材質に対してヒートシー
ルした時に易剥離性を示す材質とする。また、シール蓋
を容器本体にヒートシールしたシール蓋を易剥離とする
ための前記ヒートシール剤24としては、例えば、容器
本体が発泡ポリスチレン樹脂の場合は低温接着性を有す
るEVA(エチレンー酢酸ビニル共重合体)などのオレ
フィン系樹脂またはヒートシールニスなどからなるシー
ラント剤をアルミニウム箔に押出し法、またはコーティ
ング法等によりラミネートすることにより作製したもの
を使用することができる。また、シール蓋10には、紙
21の表面に印刷層25を設けることができる。また、
アルミニウム箔23の両面にラミネート強度を向上する
ための接着層26を設けてもよい。
【0022】シール蓋10を容器本体1のフランジ部3
にシールすることで本発明の排湯機能を有する即席食品
用容器が得られる。そのシール部5のシール幅として
は、3mm乃至10mmが一般的である。また、本発明
においては、前記湯切りボス5の天面とシール蓋10と
をヒートシールすることが望ましい。湯切りボス5の天
面がシール蓋10とヒートシールされていることにより
排湯口形成のために剥離するシール蓋の剥離停止が湯切
りボスの位置となり、望ましい排湯口の形成となる。
【0023】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器
に収納した即席食品を熱湯により可食状態にする方法に
ついて説明する。排湯口と対向する一角に設けた注湯用
つまみ11を上方に持ち上げ、更に容器本体の中心部方
向に引っ張り、注湯口形成予定線14に到ったら剥離を
停止、開封部を形成する。形成された注湯口から、かや
く、スーブ等を入れた後、所定量の熱湯を注ぎ入れる。
そして、剥離したシール蓋により開封部を再び被覆し、
所定の時間、すなわち、内容物が加熱調理される時間経
過後、シール蓋の排湯口開口用つまみ12を持ち上げ、
更に、容器本体の中心部方向に向かって引っ張ると導液
部4が現れ、該導液部の容器本体側壁部近くに設けた湯
切りボス5部分、すなわち、剥離停止線13の位置にて
剥離を停止する。この際、前記剥離停止線に到達する
と、切り込みスリット15及び湯切りボス天面のシール
力により一瞬剥離に要する力が弱くなり、次の瞬間、そ
の力は格段に強くなる(開封抵抗が大となる)ため、開
封停止まで剥離したことが認識される。
【0024】次に、図8に示すように、容器を両手で持
って露出した排湯口を下方になるように傾けて湯切りを
する。そして、容器本体から未剥離部のシール蓋を剥離
し、容器本体とシール蓋とを完全に分離する。商品によ
っては、添付ソース等をからめて喫食状態とする。
【0025】また、本発明の排湯機能を有する即席食品
用容器は、使用後は、前述のように、容器本体とシール
蓋とが、完全に分離するので、容器本体が単一樹脂物で
あれば、再生資源として利用することができて環境対応
型の包装材料となる。
【0026】
【実施例】以下に本発明の排湯機能を有する即席食品用
容器の実施例を、即席焼きそばを内容物した例を上げ
て、さらに具体的に説明する。 <実施例1>容器本体は、発泡ポリスチレンシートの真
空成形法により、図6(a)に示す形状の容器本体を成
形した。その形状、寸法は以下の通りである。容器本体
は、その凹部の口径が150mm×130mm、深さが
50mm、フランジ部の幅が10mmとした。そして、
フランジ部の一角に、図7に示すように、導液部4を設
けた。導液部は、導液部内縁7部においてフランジ面ま
での高さhが5mm、稜線の長さ30mmとしてフラン
ジ部の天面に達する傾斜面を底面とする形状とした。前
記導液部の導液部内縁近くに、図7(a)に示すよう
に、5a、5bの2ケの円錐台状の湯切りボスを設け
た。湯切りボスの大きさ等は、図7(b)及び図7
(c)に示す各部位各において、以下の通りとした。湯
切りボスの天部の直径dは6mmφとし、隣接する湯切
りボス間、両端の側壁との間の間隔q1〜q3は6mm、
4〜q6は4mmとした。
【0027】また、シール蓋は、図6(a)に示すよう
に、その外形は、容器本体の外形とほぼ同じとし、注湯
用つまみ11、排湯口開口用つまみ12を相対する位置
に設けた。
【0028】シール蓋を構成する積層体の構成は、コー
ト紙84.5g/■、ポリエチレン15μm、アルミニ
ウム箔9μm、ヒートシール剤25μmとした。ヒート
シール剤はEVA系の樹脂を押出ラミネート法により製
膜した。シール蓋の製造は、巻取状のコート紙:84.
5g/■に、グラビア印刷法にて表面側にインキによる
印刷層を設けた後、非印刷面と9μmのアルミニウム箔
とをサンドイッチラミネート法を用い、接着樹脂層とし
て低密度ポリエチレンを15μmの厚さに押出して貼合
した。さらに、貼合したアルミニウム箔の内面側に低温
接着性を有するEVA等のオレフィン系樹脂からなるシ
ーラント剤を25μmの厚さに押出ラミネートにより製
膜した巻取とした。
【0029】続いて、このラミネートされた巻取状の積
層材を枚葉状に大断ちした後、小断ち・抜き加工を行い
実施例1のシール蓋を作製した。本実施例においては、
巻取から大断ちしたが、巻取状にて抜き加工する場合も
ある
【0030】次に、前記容器本体に、焼きそば麺90g
と、小袋詰めされたかやく、香辛料、ソースを容器本体
に入れ、前記シール蓋を載置して容器本体のフランジ部
において密封シールして検体を得た。この際シール幅は
5mmとなるようにシールした。
【0031】得られた検体の排湯機能を確認するため
に、まず、シール蓋10の注湯用つまみ11をつまんで
上方に引っ張り、さらに容器中心部方向へ引いていき、
シール蓋10表面に印刷された注湯口形成予定線14に
て剥離を停止し、開口部から600ccの熱湯を注ぎ入
れた。そして、剥離した部分のシール蓋10を容器本体
側に戻し注湯口を被覆し、内容物が吸水し加熱調理に必
要な時間の経過後、今度は、排湯口開口用つまみ12を
つまんで、上方に引っ張りさらに容器中心部方向へ引い
ていき、前記切り込みスリット15位置に到り、剥離の
ための引張力が一瞬弱まり、そして次の瞬間一段と力を
いれないと剥離できなくなる段階、つまり、剥離開封停
止線に達したことが引っ張りの力の差によって認知で
き、この位置で剥離を停止した。当初の剥離位置の設定
通り、湯切りボス5の天部までの剥離で排湯口が好まし
い大きさに形成された。容器を両手で持ち排湯口を下方
になるように傾斜させて湯切りした。湯切りは安全かつ
迅速に行うことができた。
【0032】次に、容器本体1からシール蓋10を完全
に剥離して、容器本体1の上面を開口した。別添のソー
スを麺にかけて、全体に味付けした上で食した。以上の
説明によりあきらかなように、容器本体1とシール蓋1
0とは、完全に分離しているので分別回収が容易であ
る。
【0033】本実施例1の排湯機能を有する即席食品用
容器は、排湯口形成の際には、シール蓋の排湯口開口用
つまみを上方に引上げて、更に容器本体の中心方向に引
っ張ることにより容易に形成された。そして、所定の時
間経過後、排湯口開口用つまみ上方に引上げて、更に容
器本体の中心方向に引っ張ることによって、容器本体に
設けた導液部が露出した。この排湯口が形成された容器
を両手でもち、直ちに排湯口から湯を排出、湯切りし、
シール蓋の未剥離部を剥がして容器本体上面をを完全に
開口し添付のソースを面にからめて味付けして食した。
以上説明したように、本実施例の容器は、排湯口の形
成、排湯ともに、安全かつ迅速にできた。
【0034】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器
においては、蓋材をシール蓋としたため、包装までの前
工程はもちろん、包装後の流通、保管においても嵩ばら
ず、また、容器本体との剥離も完全に行えるため、容器
本体は、異物の混入がない樹脂物として再資源化が容易
である。
【0035】
【発明の効果】以上、説明した通り、本発明の排湯機能
を有する即席食品用容器おいては、容器本体の排湯部の
蓋材を該導液部内に設けた湯切りボスと交差する剥離停
止線の位置まで剥がすことによって、排湯口を露出する
ことによって排湯口を容易に形成することが可能で、前
記導液部内に設けた湯切りボスの存在により、湯切りが
安全に、かつ、迅速にできるものである。
【0036】また、本発明の排湯機能を有する即席食品
用容器においては、蓋材はシール蓋としたため、成形蓋
を使用する場合と比較して、輸送または保管の際に嵩張
ることがなく、可燃物として一般のゴミとともに廃棄処
理することができ、生産効率にも優れた排湯機能を有す
る即席麺容器用蓋材を提供することができる。
【0037】加えて、本発明の排湯機能を有する即席食
品用容器においては、上記のように構成された該容器本
体と蓋材との組み合わせによりヒートシールするなどし
てシールすることで即席食品用容器が作製されるため、
密封性を有し内容物保存性に優れ、かつ内容物である即
席食品を可食状態にした後、排湯を行う場合、内容物に
より排湯口がふさがれることがなく、安全にかつ迅速に
排湯を行うことができ、取り扱いが簡便な排湯機能を有
する即席食品用容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器の実
施例を示す斜視図である。
【図2】図1に示した即席食品用容器の容器本体に液導
部及び湯切りボスを形成した状態を説明する斜視図(部
分)であり、(a)剥離前、(b)剥離後を示す。
【図3】X1−X1部断面図である。
【図4】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器の容
器本体に設けた液導部及び湯切りボスの形状を説明する
図で、(a)容器本体の斜視図、(b)G1からの矢視
図である。
【図5】本発明の排湯機能を有する即席食品用容器にお
けるシール蓋の構成を示す断面図である。
【図6】実施例1の排湯機能を有する即席食品用容器を
示す図で、(a)シール前の蓋、内容物、容器本体を示
す斜視図、(b)シール状態の排湯部の斜視図(部分)
である。
【図7】図6の排湯部を説明する図で、(a)G2から
の矢視図、(b)X2−X2部拡大断面図、(c)H方向
からの側面図である。
【図8】排湯の状態を示す斜視図である。
【図9】従来技術による湯切り蓋の例であり、(a)成
形蓋、(b)シール蓋の平面図である。
【符号の説明】
P 排湯機能を有する即席食品用容器 N 内容物 H 熱湯 K 注湯口 W 排湯口 1 容器本体 2 凹部 3 フランジ部 4 導液部 5 湯切りボス 7 導液部高さ 10 シール蓋 11 注湯用つまみ 12 排湯口開口用つまみ 13 剥離停止線 14 注湯口形成予定線 15 切り込みスリット 16 シール部 17 停止シール部 18 非シール部 20 シール蓋積層体 21 紙 22 ポリエチレン 23 アルミニウム箔 24 ヒートシール剤 25 印刷層 26 接着層 f フランジ部 x 排湯口形成用ツメ部 y 凹凸部 R1 注湯側領域 t1 注湯口開口用つまみ R2 剥離領域 t2 排湯口開口用つまみ j 排湯孔 hc ハーフカット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面が開口され、上端部には外方へ向けて
    突出する鍔部が形成された即席食品等を収納する容器本
    体の前記鍔部に容器本体と略同じ外形を有し、且つ易剥
    離性を有するシール蓋をヒートシールしてなる即席食品
    用容器において、前記容器本体の鍔部の少なくとも一角
    に、鍔部天面よりも下部に底面を有する導液部を設け、
    該導液部を形成する部分に鍔部天面と同じ高さに天面を
    有する湯切りボスを設けたことを特徴とする排湯機能を
    有する即席食品用容器。
  2. 【請求項2】前記シール蓋において、前記湯切りボスの
    天面を横切り、前記導液部から容器本体の中心に向う線
    と略直角に交差する線を剥離停止線とし、該剥離停止線
    の両端に切り込みスリットを設けたことを特徴とする請
    求項1に記載の排湯機能を有する即席食品用容器。
  3. 【請求項3】前記ボスの天面とシール蓋とをヒートシー
    ルしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    排湯機能を有する即席食品用容器。
JP2000353317A 2000-11-20 2000-11-20 排湯機能を有する即席食品用容器 Withdrawn JP2002160774A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014084166A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Fuji Seal International Inc 包装容器

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