JP2002160082A - 亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接方法及び溶接結合薄板 - Google Patents
亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接方法及び溶接結合薄板Info
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Abstract
めっき鋼板の重ね溶接において、重ねた亜鉛系めっき鋼
板の隙間がゼロでもブローホールの発生をできるだけ防
止し、良好なビードの得られる方法を提供すること。 【解決手段】溶接予定個所にYAGレーザー照射で溶接
する工程と、この工程の後にガスメタルアーク溶接を行
う工程を備え、ガスメタルアーク溶接工程は、ガスメタ
ルアーク溶接後のビード幅が前記YAGレーザー照射の
溶接工程で形成されるビード幅の2.0倍以下の範囲と
する。
Description
同士、あるいは亜鉛系めっき鋼板と他の金属板とを重ね
溶接する溶接法及び溶接結合薄板に関する。
法によるのが一般的である。例えば特公昭54-26213号公
報に示すように、上下に配置された電極ローラにそれぞ
れワイヤ電極を巻き掛け、そのワイヤ電極間に亜鉛系め
っき鋼板の重ね部を通すことによりシーム抵抗溶接する
ことができる。しかしながら、シーム抵抗溶接法では電
極ローラ等を被溶接材の両側に配置しなければならない
ので構造的に複雑になり、また一般的に溶接部が直線で
かつ平坦なものに限られる。したがって、片面溶接や曲
線・曲面の溶接には適していない。一方、アーク溶接法
によると、亜鉛の沸点が1178℃であり鉄の融点より
も低いため、アーク熱によりめっき層から多量の亜鉛蒸
気が発生し、これが溶融金属内に閉じ込められたりし
て、ビードにポロシティや表面クレータ等の気孔(以
下、これらの気孔をブローホールという)を多数発生さ
せビードの荒れがひどくなることが知られている。ま
た、レーザ溶接法の場合でもこの現象を減らすことは困
難である。ビードの荒れの現象を説明すると、レーザ溶
接ではレーザビームによるキーホール溶接であるが、溶
接時に、亜鉛系めっき鋼板の重ね部にあるめっき層から
低融点・低沸点の亜鉛が激しく蒸発するため、この亜鉛
蒸気により溶融池の溶けた鋼を吹き飛ばしたり、溶鋼中
に亜鉛蒸気が侵入したりして、ビードに多数のブローホ
ールを発生させることになる。したがって、レーザ溶接
法でも亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接はビードの欠陥が多
く、一般には適用できないものとされている。しかしな
がら、レーザ溶接法は入熱が小さいためブローホールの
発生を抑制するためには有効な溶接法であると考えられ
ること、直線、曲線に関係なく溶接線形状を自由にで
き、溶接の制御性が優れていることなどから、亜鉛系め
っき鋼板の重ね溶接には最も適しているものと思われ
る。特に曲線・曲面溶接が多く、亜鉛系めっき鋼板を多
量に使用する自動車産業界ではその実用化に向けて期待
が大きい。
ーホール等の溶接欠陥を抑制する方法として、例えば、
特公平6−007978合公報に示すように複数枚重ね
あわせた鋼板に隙間を設けることが知られているが、安
定に隙間を設けることは困難であることや隙間を設ける
工程が必要であり、生産性およびコストの点でも実用的
でない。またレーザ溶接では過剰に隙間をあければ溶接
部のアンダーフィルを生じ、隙間が著しい場合には上下
の鋼板がつながらなくなる。
要望に応えるべく開発したものであり、レーザとアーク
を併用した溶接法による亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接に
おいて、重ねた亜鉛系めっき鋼板の隙間がゼロでもブロ
ーホールの発生をできるだけ防止し、良好なビードを得
ることを目的とするものである。
っき鋼板同士または亜鉛系めっき鋼板と他の金属板との
重ね溶接において、溶接予定個所にYAGレーザー照射
で溶接する工程と、この工程の後にガスメタルアーク溶
接を行う工程を備え、ガスメタルアーク溶接工程は、ガ
スメタルアーク溶接後の重ね合わせた2枚の鋼板の間の
ビード幅が前記YAGレーザー照射の溶接工程で形成さ
れるビード幅の2.0倍以下の範囲であることを特徴と
する亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接方法。
ーザの狙い位置が、ガスメタルアーク溶接の狙い位置よ
りも0mm以上、3mm以下の範囲であることを特徴と
する第1の発明に記載する亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接
方法。
は、溶接部が重ねた鋼板を貫通するように、レーザ出力
が設定されることを特徴とする第1または第2の発明に
記載の亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接方法。
3.2mm、めっき付着量が10g/m2 〜120g/
m2 である第1〜第3の発明のいずれかに記載の亜鉛系
めっき鋼板の重ね溶接方法。
かの方法で製造された溶接結合薄板。
亜鉛めっき鋼板に限らず、亜鉛ーアルミニウム合金めっ
き鋼板などのめっき鋼板を意味する。また、めっき付着
量は片面のめっき量を表わしている。
いて、鋼板間の隙間がゼロの場合には、ブローホールが
多発する。発明者は、レーザ溶接とガスメタルアーク溶
接を複合化した溶接方法に関して、ブローホールを抑制
する技術を見出した。
が防止されるメカニズムについて説明する。
をガスメタルアーク溶接に先立ち行う。図1は、亜鉛め
っき2,2を施した2枚の鋼板4,4にYAGレーザー
照射6による溶接と、この溶接後に溶接ワイヤ8を用い
たガスメタルアーク10による溶接を行う方法を模式的
に示したもので、符号12はビード、14は溶融池、1
6はキーホール、18は気泡(亜鉛蒸気)、20は溶滴
を示す。レーザ溶接ではレーザビームの集光点のエネル
ギー密度が極めて高いため鋼板が瞬時に蒸発しその反発
力により溶融金属を押しのけてキーホール16とよばれ
る深い穴が形成される。溶接時には亜鉛系めっき鋼板
4,4の重ね部にあるめっき層2から低融点・低沸点の
亜鉛が激しく蒸発するが、この亜鉛蒸気の大部分はキー
ホール16をとおって外部に放出される。放出できなか
った一部の亜鉛蒸気は溶融金属中に気泡18を作るが、
レーザ溶接に引き続きガスメタルアーク溶接を行うた
め、レーザ単独の溶接の場合とくらべて溶融池14の凝
固までに時間が長く、溶融金属中に入った亜鉛蒸気は凝
固するまでの間に浮上、脱出することができる。また、
亜鉛蒸気により吹き飛ばされた溶融金属は、ワイヤ8か
らの溶融金属により補償できるためアンダーフィルにな
ることを防止できる。
枚の板の間において、レーザ溶接のみで形成されるビー
ド幅の2倍以下と規定しているが、それは以下の理由に
よる。先行するレーザ溶接において亜鉛系めっき鋼板の
重ね部にあるめっき層は蒸発し亜鉛蒸気の大部分はキー
ホールより脱出するが、亜鉛が除去されるのは亜鉛の沸
点(1178℃)以上に加熱された場所だけであり、レ
ーザ溶接により形成されるビード幅の2倍程度の範囲で
ある。すなわち、図2、図3に示すようにビード12が
形成されるのは鋼の融点(約1500℃)以上になった
部分であり亜鉛の沸点(1178℃)以上になる部分は
ビード幅の2倍程度になる。後行するガスメタルアーク
溶接ではこの亜鉛が除去された範囲を溶接することによ
り亜鉛の蒸発を少なくしブローホールの少ない健全な溶
接部を得ることができる。ガスメタルアーク溶接後に形
成されるビード幅がレーザ溶接のみで形成されたビード
幅の2倍を超える場合にはビード幅が広くなるにしたが
いブローホールの発生が多くなる。
ガスメタルアーク溶接を行っている。YAGレーザの照
射点で鋼材は、溶融・蒸発する。この高温領域では、Y
AGレーザ照射により金属蒸気密度および金属イオン密
度が高いことに加えて、鋼材からの熱電子放出エネルギ
ー或いは鋼材への熱電子吸収エネルギーも大幅に低下す
るため、ここにアークを照射すれば容易にアークの陽極
点或いは陰極点になりやすく、アークの発生・維持が安
定化する。このためガスメタルアーク溶接が可能となる
溶接速度や溶接電流の範囲が広く、特に小入熱で高速の
溶接が可能となる。本発明ではレーザ溶接に引き続き行
われるガスメタルアーク溶接後に形成されるビード幅を
レーザ溶接のみで形成されたビード幅の2倍以下にする
ため、ガスメタルアーク溶接の入熱をレーザ溶接と同等
程度にする必要がある。また、ガスメタルアーク溶接の
溶接速度は当然のことながら先行するレーザ溶接の溶接
速度と同じでなければならない。YAGレーザ照射によ
るガスメタルアーク溶接の安定化効果により、このよう
な小入熱、高速の溶接が可能となる。
ている。YAGレーザはアークにより発生するプラズマ
に吸収されないのでアーク中に照射することができる。
しかし、炭酸ガスレーザはアークにより発生するプラズ
マに吸収されるので、レーザ照射位置をアーク溶接位置
から離さなければならずレーザとアークの複合効果、す
なわちアークの安定化効果が得られない。
溶接用ワイヤを添加するため、鋼板に隙間が開いている
場合にもレーザ溶接単独と比べて隙間許容量を大幅に増
加させることができる。
狙い位置は、溶接線方向に対して、ガスメタルアーク溶
接の狙い位置よりも0〜3mm先行するように設定され
ている。レーザの狙い位置とガスメタルアーク溶接の狙
い位置の距離が、3mmを越えて設定された場合には、
両者の距離が離れすぎているため、レーザビームにより
形成される溶融池とガスメタルアークにより形成される
溶融池とが分離してしまい、溶融金属中に入った亜鉛蒸
気の浮上、脱出が起こりにくくなりブローホールが多く
なる。
照射する工程と、この照射工程の後にガスメタルアーク
溶接を行う溶接法において、溶接部が重ねた鋼板を貫通
するようにレーザ出力設定されている。レーザ照射によ
り形成されるキーホールが鋼板を貫通すると裏側からも
亜鉛蒸気が排出されるため、キーホールが鋼板を貫通し
ていない場合と比較して、ブローホールは抑制される傾
向にある。
る亜鉛系めっき鋼板は板厚が0.6mm〜3.2mmの
薄鋼板である。工業レベルで使用されるレーザは、装置
コスト面からも高々5kW程度であるため、対象とする
亜鉛系めっき鋼板の板厚は、3.2mm以下が望まし
い。
ホールの発生量は少ないため望ましいが、めっき付着量
が45g/m2 以下であれば、完全にブローホールを抑
制することができる。めっき付着量が45g/m2 超え
で120g/m2 以下でも、若干ブローホールは発生す
るが継手強度およびシール特性等の性能面で、実用的に
問題ないレベルとなる。
いるため出力200ワット以上、好適にはキロワットク
ラスの出力が必要である。光学系には、変向用反射ミラ
ーと数枚の正負の集束レンズを組合わせた光学系を備え
るものが好ましいが、レンズ系を用いずに凹面鏡と凸面
鏡の組み合わせだけでレーザ光を集束するようにしても
よい。
溶接を対象とするため、溶接用ワイヤは直径1.2mm
以下の細径ワイヤを用いるのが望ましい。シールドガス
には、アークの安定性と溶接金属の酸化防止とを同時に
達成するために、アルゴンガス等の不活ガスを用いるこ
とが望ましいが、アルゴンガス中に炭酸ガスを10〜1
00%範囲で混合させたガスおよびアルゴンガス中に水
素ガス或いはヘリウムガスを2〜20%の範囲で混合さ
せたガスを用いることもできる。
記載の溶接結合薄板は、溶接ビードのブローホールがな
く、良好なビード幅の溶接部を有する。
m、1.6mmおよび2.6mmの両面亜鉛めっき鋼板
を用いて、鋼板を2枚重ね、隙間をゼロにしてYAGレ
ーザ溶接とガスメタルアーク溶接を複合化し溶接を行っ
た。
十分に貫通させることができる2kW以上に設定した。
すべての場合でレーザが重ねた鋼板を貫通する条件に設
定した。また、アーク電流は70Aから300Aの範囲
に変化させた。また、レーザの狙い位置とガスメタルア
ークの狙い位置との間隔は2mmにして溶接を行った。
溶接条件を表1に示す。
るためガスメタルアークと複合せずにYAGレーザのみ
の溶接もレーザー出力を変えておこなった(No.1,
6,14,19,25)。いずれの材料もめっき付着量
が片面45g/m2 の亜鉛めっき鋼板である。
た。まず、目視により溶接ビード表面のピット数をカウ
ントした。次いで、溶接ビード内に内在するブローホー
ルをX線透過試験により検出し、その個数をカウントし
た。
個数は、溶接ビード1m当りに発生しているブローホー
ルおよびピットの合計として表示している。溶接継手強
度面から実用上差し支えないブローホールとピットの合
計を最大限N=30個/mとして、欠陥個数Nが30個
/m以下を「○」とした。さらに、ブローホールとピッ
トの合計がN=10個/m以下の場合を「◎」とした。
また、ブローホールとピットの合計が最大限N=30個
/mを超える場合には、溶接継手強度の低下をきたすた
め、品質評価結果を「×」とした。くわえて、ブローホ
ールおよびピット等の溶接欠陥が溶接部を貫通すると耐
食性が低下するため、1個でも貫通欠陥が存在する場合
も「×」とした。
察し、重ね合わせた2枚の鋼板の間のビード幅を測定し
た。
ガスメタルアーク溶接を複合化した溶接法ではビード幅
がレーザ単独の2倍以下の場合(No.2−4,7−1
0,15−17,20−23,26,27)には欠陥個
数が30個/m以下となり、品質は良好である。
2倍を超えた場合(No.5,11−13,18,2
4,28,29)にはブローホールの発生が多くなる。
および1.6mmの両面亜鉛めっき鋼板を用いて、鋼板
を2枚重ね、隙間をゼロにしてYAGレーザ溶接とガス
メタルアーク溶接を複合化し溶接を行った。いずれの材
料もめっき付着量が片面45g/m2 の亜鉛めっき鋼板
である。またYAGレーザ単独でのビード幅を調べるた
めガスメタルアークと複合せずにYAGレーザのみ溶接
もおこなった(No.30,35)。
十分に貫通させることができる2kW以上に設定し、す
べての場合でレーザが重ねた鋼板を貫通する条件に設定
した。また、レーザの狙い位置とガスメタルアークの狙
い位置との間隔を0mmから10mmまで変化させた。
た。結果を第3表に示す。レーザの狙い位置とガスメタ
ルアークの狙い位置との間隔が3mm以下の場合(N
o,31−33,36−38)にはブローホールの数が
少なく好適である。3mmを超えると(No.34,3
9)ブローホールが多くなった。
び2.3mmの両面亜鉛めっき鋼板を用いて、鋼板を2
枚重ね、隙間をゼロにしてYAGレーザ溶接とガスメタ
ルアーク溶接を複合化し溶接を行った。いずれの材料も
めっき付着量が片面45g/m2 の亜鉛めっき鋼板であ
る。またYAGレーザ単独でのビード幅を調べるためガ
スメタルアークと複合せずにYAGレーザのみ溶接もレ
ーザー出力を変えておこなった(No,40,42,4
4,46,48)。
鋼板を貫通する場合と貫通しない場合について調べた。
またレーザの狙い位置とアークの狙い位置との間隔は2
mmとした。
た。結果を第4表に示す。レーザが重ねた鋼板を貫通し
た場合(No.43,49)には貫通しない場合(N
o.41,47)に比べてブローホールの発生が少ない
ことがわかる。
めっき鋼板を用いて、鋼板を2枚重ね、隙間をゼロにし
てYAGレーザ溶接とガスメタルアーク溶接を複合化し
溶接を行った。鋼板のめっき付着量は片面45,80,
120,150g/m2 の4種類とした。またYAGレ
ーザ単独でのビード幅を調べるためガスメタルアークと
複合せずにYAGレーザのみ溶接もレーザー出力を変え
ておこなった(No.50,52,54,56)。レー
ザの狙い位置とアークの狙い位置との間隔は2mmとし
た。
た。結果を第5表に示す。めっき付着量が増えるに従い
ブローホールの数がふえるが、めっき量が120g/m
2 以下の場合(No.51,53,55)にはブローホ
ールが少なく特に好適である。
めっき鋼板を用いて、鋼板を2枚重ね、隙間を0から
0.6mmまで変えてYAGレーザ溶接とガスメタルア
ーク溶接を複合化し溶接を行った。
/m2 の亜鉛めっき鋼板である。またYAGレーザ単独
でのビード幅を調べるためガスメタルアークと複合せず
にYAGレーザのみ溶接もおこなった。レーザの狙い位
置とアークの狙い位置との間隔は2mmとした。
の評価は、以下のように行った。ブローホールが少なく
(30個/m以下)、継手強度が十分な溶接部が得られ
た場合を「○」とした。これに加えてブローホールが極
めて少ない(10個/m以下)の場合を「◎」とした。
ブローホールが多発して(31個/m以上)継手強度が
低下した場合を「×」とした。また、上側と下側の鋼板
がつながらない場合も、継手強度がゼロのため、「×」
とした。
o.58)には、ブローホールが多発して継手強度が低
下した。また隙間が0.2mmの場合(No.60)に
はブローホールがなく十分な継手強度が得られるが、
0.4mm以上になると上下の鋼板がつながらなくなる
(No.62,64)。これに対し本発明の溶接方法
(No.59,61,63,65)によれば隙間が0か
ら0.6mmまでの範囲で良好な継手が得られる。
溶接において、鋼板の隙間が0でもブローホールによる
欠陥なしに溶接することができる上、若干の隙間が空い
ていても上下の鋼板がつながり、十分な継手強度を有す
るため、上下の鋼板の隙間を厳密に管理することなく溶
接することができる。さらには、溶接速度はレーザ単独
の溶接と同等である。このため自動車車体の組み立て溶
接などにおいて、亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接を高能率
で歩留まりよく行うことができ実用上、極めて有用な効
果を奏する。
ール発生を抑止する機構を説明する図。
亜鉛めっきが除去される範囲との関係を示した図。
と本願発明の溶接により形成される溶接部断面を示した
図。
Claims (5)
- 【請求項1】 亜鉛系めっき鋼板同士または亜鉛系めっ
き鋼板と他の金属板との重ね溶接において、溶接予定個
所にYAGレーザー照射で溶接する工程と、この工程の
後にガスメタルアーク溶接を行う工程を備え、ガスメタ
ルアーク溶接工程は、ガスメタルアーク溶接後の重ね合
わせた2枚の鋼板の間のビード幅が前記YAGレーザー
照射の溶接工程で形成されるビード幅の2.0倍以下の
範囲であることを特徴とする亜鉛系めっき鋼板の重ね溶
接方法。 - 【請求項2】 レーザ照射する工程は、レーザの狙い位
置が、ガスメタルアーク溶接の狙い位置よりも0mm以
上、3mm以下の範囲であることを特徴とする請求項1
に記載する亜鉛系めっき鋼板の重ね溶接方法。 - 【請求項3】 レーザ照射で溶接する工程は、溶接部が
重ねた鋼板を貫通するように、レーザ出力が設定される
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の亜鉛
系めっき鋼板の重ね溶接方法。 - 【請求項4】 鋼板は板厚が0.6mm〜3.2mm、
めっき付着量が10g/m2 〜120g/m2 である請
求項1〜3のいずれかに記載の亜鉛系めっき鋼板の重ね
溶接方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの方法で製造さ
れた溶接結合薄板。
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