JP2002159261A - 低温保存用畜肉食品 - Google Patents

低温保存用畜肉食品

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JP2002159261A JP2000358786A JP2000358786A JP2002159261A JP 2002159261 A JP2002159261 A JP 2002159261A JP 2000358786 A JP2000358786 A JP 2000358786A JP 2000358786 A JP2000358786 A JP 2000358786A JP 2002159261 A JP2002159261 A JP 2002159261A
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food
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Kazumi Iwai
和美 岩井
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San Ei Gen FFI Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温保存後にスライスを行った際、スライス屑
が出づらく、また、低温保存後、調理する際に香り立ち
がよく、食した際のフレーバリリースがよい低温保存用
畜肉食品及びその製造方法の提供。 【解決手段】ネイティブジェランガムを含有する低温保
存用畜肉食品であり、また、ネイティブジェランガムと
畜肉とを混合することを特徴とする低温保存用畜肉食品
の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低温保存用畜肉食
品及びその製造方法に関する。詳細には、低温保存用畜
肉食品において、低温保存後の畜肉食品のスライスがし
やすく、また、スライス屑が出づらい、いわゆるスライ
ス適正の良さが保持され、かつ、調理した際の香り立
ち、食した際のフレーバーリリースがよい低温保存用畜
肉製品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷凍や冷蔵といった低温保存用の設備の
向上と食品流通の進歩とともに、長期間にわたり低温状
態で保存される食品が増えてきている。食品を低温状態
で長期間保存するとタンパク質の変性が原因とされる冷
凍焼け等の品質の低下が起こり問題となっていた。特に
魚肉・畜肉食品においては、低温保存後、スライスする
とスライス屑がでやすくなり商品として利用できる部分
が少なくなることがあった。
【0003】また、近年の健康食ブームの中、食品にお
いて「うすあじ」が求められており、塩分やスパイス等
の調味・香辛料の添加を抑制することが求められてい
る。ところが、畜肉製品を低温保存すると調理時におけ
る香り立ちや食した際のフレーバーリリースが悪くなる
ことがあり、塩分を減らせなかったり、より多く塩分や
スパイス等の調味・香辛料を添加する必要もあった。
【0004】従来より、低温保存用食品のタンパク質の
変性の防止や低温保存用食品の風味低下の防止の方法が
提案されている。例えば、冷凍時のタンパク質の変性に
よる食感、風味の劣化を防止のためにβ−1,3−グル
カン及びトレハロースを添加する方法(特開平9−18
7263)、α,α−トレハロースおよびオリゴ糖を添
加する方法(特開平6−253801)、冷凍変性、冷
凍損傷を防止するためにトレハロースを添加する方法
(特開平6−319501)等が提案されている。ま
た、冷凍食品の調理後のジューシー感低下の防止のため
に多糖類ゲルを分散させる方法(特開平2−14515
7)、冷凍食品の加熱調理における際水分、油分の流出
を防止するためマッシュポテト及び/またはジェランガ
ムゲルを配合する方法(特開平8−317780)等も
提案されている。
【0005】しかしながら、従来の方法においては、低
温保存によるタンパク質の変性の防止や水分・油分流
出、風味の劣化の防止に関しては改善されていても、低
温保存後スライスした際に、スライス屑が出やすくなる
スライス適正の悪さや調理する際の香り立ちや食した際
のフレーバーリリースの悪さを改善するには至らなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な現状
に鑑み、低温保存後、スライスしてもスライス屑が出づ
らく、また、調理した際の香り立ちや食した際のフレー
バーリリースのよい低温保存用畜肉食品を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低温保存
しても、スライス適正が優れ、調理時の香り立ちや食し
た際のフレーバーリリースのよい低温保存用畜肉食品の
開発を目指して、日夜鋭意研究を重ねていたところ、ネ
イティブジェランガムを添加した低温保存用畜肉食品が
上記目的を達成できることを見いだした。
【0008】更に本発明におけるネイティブジェランガ
ムを添加した低温保存用畜肉食品は、風味がマイルドに
なっており、全体的なバランスがとれたものであった。
本発明は、これらの知見に基づいて完成された低温保存
用畜肉食品であり、また、ネイティブジェランガムを含
有することを特徴とする低温保存用畜肉食品の製造方法
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の低温保存用畜肉食品はネ
イティブジェランガムを含有することを特徴とする。
【0010】本発明に使用されるネイティブジェランガ
ムとは、グルコース2分子、グルクロン酸1分子及びラ
ムノース1分子を構成単位とする多糖類(分子量約60
〜70万)であるジェランガムの製造中間体若しくは前
駆体として得られる高分子アシル化合物(融点及び固化
点:65〜70℃)で、一般に微生物の培養によって生
産される。
【0011】具体的には、シュードモナス・エロデア
(Pseudomonas elodea:ATCC31461)をグルコース3%、
KH4NO3:0.05%、MgSO4・7H2O:
0.01%、NH4NO3:0.09%及び窒素源とし
て有機成分を少量含む液体培地に接種し、これを好気的
条件下で30℃程度、約50時間の培養し、生成する粘
質性培地から単離・回収することによって製造する方法
が例示される。
【0012】一般に、ネイティブジェランガムは、式:
【0013】
【化学式1】
【0014】で示される分子量約60〜80万の高分子
多糖類であるとされているが、本発明で用いられるネイ
ティブジェランガムは、上記式にかかわらず、上記のよ
うに微生物によって産生されるネイティブジェランガム
の性質を有するものであればよい。
【0015】本発明でいう、畜肉食品とは、畜肉加工食
品及びその原料をいう。畜肉の加工食品とは、畜肉を加
熱、薫製等を行う畜肉を有する食品をいい、具体的に
は、ハム、ソーセージ、ベーコン、焼き豚、煮豚、ハン
バーグ、ミンチボール、餃子の具、春巻きの具等が挙げ
られる。中でも、好ましいスライス適正を得るという観
点から、ハム、ソーセージ、ベーコン、焼き豚が特に適
用食品として望ましい。畜肉としては、牛肉、豚肉、鶏
肉、鯨肉、兎肉、猪肉等の肉が挙げられ、これらをブロ
ック状に切断したもの、ミンチ状に加工したものが使用
される。
【0016】本発明でいう、低温保存用畜肉食品とは、
氷結点以下の温度で水分を氷結させて保存するもの、凍
結点以上の温度で保存する畜肉食品をいう。低温保存の
条件は畜肉食品により異なるため、一概には規定できな
いが、20℃以下で保存するものをいい、好ましくは4
℃以下で保存するもの、更に好ましくは−20℃以下で
保存したものをいう。
【0017】ネイティブジェランガムの添加量は、畜肉
食品の種類などにより異り、一概には規定できないが、
食品100重量部に対し、0.05〜5重量%、好まし
くは0.1〜3重量%添加する。0.05%よりネイテ
ィブジェランガムの添加量が少ないとその効果が十分に
発揮できず、5重量%を超えてしまうと畜肉食品の原料
にネイティブジェランガムを均一に混合することができ
ないためである。
【0018】本発明においては、トレハロース、フルク
トース、タガトース等の糖類、エリスリトール、ソルビ
トール、パラチノース等の糖アルコール等をネイティブ
ジェランガムと併せて添加することもできる。中でも、
ネイティブジェランガムとトレハロースとを併せて添加
すると、スライスする際に特にスライス屑がでづらくな
り好ましい。トレハロースには、その結合の様式により
α,α−トレハロース、α,β−トレハロース、β,β
−トレハロースの3種のトレハロースがあるが、本発明
において用いるトレハロースは、これらの1種または2
種以上を含むものであり、好ましくはα,α−トレハロ
ースがスライス適正の高さから用いられる。トレハロー
ス等の糖及び糖アルコールの添加量としては、畜肉食品
の種類などにより異なるが、食品100重量部に対し、
約1〜30重量部、好ましくは約3〜15重量部であ
る。
【0019】また、本発明においては、ネイティブジェ
ランガムの効果を妨げない範囲において、必要に応じ
て、ジェランガム、キサンタンガム、カラギーナン、ロ
ーカストビーンガム、サイリウムシードガム、マクロホ
モプシスガム、グアーガム、アラビアガム、タラガム、
ペクチン等の増粘多糖類、カゼイン、ホエータンパク
質、WPC、WPI等のタンパク質、スクラロース、ア
スパルテーム、ネオテーム、アセスルファムK等の甘味
料、DHA、EPA、リノレイン酸等の油脂類、アミノ
酸、グルタミン酸、クエン酸、ビーフエキス、チキンエ
キス等の調味料、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、レシチン等の乳化剤、カテキン、茶
抽出物、L−アスコルビン酸等の酸化防止剤、安息香
酸、ソルビン酸、しらこたん白等の保存料、グリシン、
カンゾウ抽出物、ブドウ種子抽出物等の酸化防止剤、香
料、着色料、野菜、果物、乳製品等を併せて用いること
もできる。
【0020】本発明の冷凍・冷蔵畜肉食品は、畜肉をは
じめとする畜肉加工食品の原料にネイティブジェランガ
ムを添加することにより得られる。本発明で用いられる
ネイティブジェランガムは、粉末、少量の水に溶かした
ペースト状物、水溶液のいずれの状態で、畜肉加工食品
の原料に添加してもよい。畜肉加工食品の原料への添加
方法は、特に制限されず、畜肉に直接添加しても、処方
に含まれる他の原料に分散させて混合することにより添
加することもできる。水溶液状のネイティブジェランガ
ムを調製し畜肉等の原料を浸漬することによっても添加
することもできる。添加時期については、特に制限され
ないが、加熱工程が必要な畜肉加工食品においては、加
熱工程を加える前にネイティブジェランガムを添加する
ことが望ましい。加熱工程を経た後にネイティブジェラ
ンガムを添加すると調理時の香り立ちや食した際のフレ
ーバーリリースが悪くなるためである。
【0021】例えば、ハム、ベーコン等の肉塊のまま調
製される畜肉加工食品(単味品)にネイティブジェラン
ガムを添加する際は、ピックル液にネイティブジェラン
ガムを混合・溶解させてハム、ベーコン等の原料となる
畜肉中にピックル液をインジェクションして添加した
り、ネイティブジェランガムを溶解した溶液中に原料の
畜肉を浸せきすることにより添加する。特に、ハム、ベ
ーコン等の肉塊のまま調製される畜肉加工食品において
は、スライス適正を向上させることから、ピックル液に
ネイティブジェランガムを混合・溶解し畜肉にインジェ
クションすることによりネイティブジェランガムを添加
することが望ましい。また、ハンバーグ、ソーセージ、
ミートボール等の畜肉加工食品への添加は、サイレント
カッター、フードミキサー、らいかい機等の公知の方法
による畜肉の混合操作に際し、粉末、ペースト、水溶液
状のネイティブジェランガムを添加することができる。
【0022】ネイティブジェランガムを添加した畜肉加
工食品の原料は、コンベクションオーブン、オーブン、
スチーマー、レトルト殺菌機、スモークハウス、ボイル
槽、フライヤー等を用いてロースト、ボイル、乾燥、ス
モーク、スチーム、フライ、マイクロウェーブ等を行う
ことにより調製される。
【0023】得られた、畜肉食品は、例えば、冷凍庫に
よる急速凍結や冷蔵庫における冷蔵等による公知の方法
によって低温保存される。
【0024】低温保存された畜肉食品は、自然解凍や電
子レンジによる公知の方法により解凍等が行われ調理さ
れる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例及び実施
例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。尚、実施例中の「*」は三栄
源エフ・エフ・アイ株式会社の製品を示す。
【0026】 実験例1(ウインナーソーセージ) 原料処方 1.豚ウデ肉(3ミリφ) 68.0 kg 2.豚脂(3ミリφ) 10.0 kg 3.氷水 22.0 kg 計 100.0 kg 原材料処方 4.食塩 1.6 kg 5.重合リン酸塩 0.3 kg 6.L−アスコルビン酸ナトリウム 0.08 kg 7.亜硝酸ナトリウム 0.012 kg 8.カゼインナトリウムL* 1.0 kg 9.調味料 0.7 kg 10.ソルビン酸カリウム 0.2 kg
【0027】 ネイティブジェランガム(ゲルアップMOT*)添加量
(原材料に加える) 比較例1 − 実施例1 0.1 kg 実施例2 0.5 kg 実施例3 1.0 kg 実施例4 2.0 kg 実施例5 3.0 kg
【0028】サイレントカッターにて、豚ウデ肉に食
塩、重合リン酸塩、L−アスコルビン酸ナトリウム、亜
硝酸ナトリウムと半量の氷水を加え、カッティングし、
豚肉混合物を得る。得られた混合物にカゼインナトリウ
ムを加えさらにカッティングを行う。豚肉混合物の温度
が5℃になったら豚脂を加え、カッティングを続ける。
豚肉混合物の温度が8℃になったら残りの原料である、
調味料,ソルビン酸カリウムと半量の氷水と粉末状のネ
イティブジェランガムを加え、カッティングし、最終肉
温を14℃まで練り上げる。練り上がった豚肉混合物を
無通気性ケーシング(おり径4センチ)に充填後、80
℃で30分ボイルし、ウインナーソーセージを得た。
【0029】得られた、ウインナーソーセージを−25
℃にて冷凍保存及び4℃にて冷蔵保存を行い、それぞれ
24時間後及び3週間保存した。保存後のウインナーソ
ーセージについて、熟練したパネラー8名によって、ス
ライス適正、香り立ちの良さ、マイルドさ、全体での評
価の5項目について評価を行った。冷凍保存したウイン
ナーソーセージの評価の結果を表1及び表2に、冷蔵保
存したウインナーソーセージの評価の結果について表3
及び表4に示す。
【0030】
【表1】〈冷凍保存後のウインナーソーセージの評価〉
冷凍保存を24時間したもの
【表2】冷凍保存を3週間したもの
【表3】〈冷蔵保存後のウインナーソーセージの評価〉
冷蔵保存を24時間したもの
【表4】冷蔵保存を3週間したもの 評価の基準を以下に示す。
【0031】スライス適正:スライス適正とは、冷凍及
び冷蔵保存後の畜肉加工食品およびその原料である畜肉
をある一定の厚みにスライスする時のスライスのしやす
さをいう。(通常、スライスくずがでないほうがよい。
スライスくずとは、ハム、ソーセージ及びその原料であ
る畜肉をスライスする際に生じる切れはじの部分) 香り:香りとは、調理時に発する香り立ち及び食した際
のフレーバーリリースをいい、調理時及び食した際に香
りが良くでているものほど優れているものとした。 マイルドさ:マイルドさとは、塩味を十分に感じ、か
つ、塩かどがとれて、味が柔らかくなっているものほど
優れているものとした。 全体での評価とは、食感や風味、スライス適正等のトー
タルでのバランスがいいものほど優れているものとし
た。
【0032】評価は基本的に、大変優れている、優れて
いる、やや劣る、劣るの4段階で8名のパネラーが評価
を行い、人数が最も多かったものをその項目の評価とし
た。尚、「すばらしく優れている」は、8名のパネラー
全員が「大変優れている」を選んだ場合をいい、「非常
に劣る」は、8名のパネラー全員が「劣る」を選んだ場
合とした。
【0033】評価項目の説明 ◎◎:すばらしく優れている ◎:大変優れている ○:優れている △:やや劣る ×:劣る ××:非常に劣る
【0034】上記の表1〜4の結果から明らかなよう
に、本発明のネイティブジェランガムを用いた実施例1
〜3のウインナーソーセージにおいて、冷凍及び冷蔵保
存後のスライス適正、香り立ちの良さ、マイルドさ、歯
切れの良さ、全体での評価とも、有意に改良されている
ことが示された。また、冷凍及び冷蔵保存の期間が24
時間から3週間と長くなっても、スライス適正、香り立
ちの良さ、マイルドさ、歯切れの良さ、全体での評価の
良さが保持されているため、本発明のネイティブジェラ
ンガムを用いたウインナーソーセージは、長期の保存に
際しても有用であることが示された。特に冷凍保存した
ウインナーソーセージにおいては特に好ましいものであ
った。
【0035】実験例2 ウインナーソーセージ処方(ネ
イティブジェランガム及びトレハロース含有)
【0036】 原料処方 1.豚ウデ肉(3ミリφ) 68.0 kg 2.豚脂(3ミリφ) 10.0 kg 3.氷水 22.0 kg 計 100.0 kg 原材料処方 4.食塩 1.6 kg 5.重合リン酸塩 0.3 kg 6.L−アスコルビン酸ナトリウム 0.08 kg 7.亜硝酸ナトリウム 0.012 kg 8.カゼインナトリウム 1.0 kg 9.調味料 0.7 kg 10.ソルビン酸カリウム 0.2 kg
【0037】 ネイティブジェランガム及びトレハロースの添加量(原材料に加える) ネイティブジェランガム添加量 トレハロース添加量 (ゲルアップMOT*) (トレハ:株式会社 林原製) 比較例2 − − 実施例6 0.1 0.2 実施例7 0.5 0.2 実施例8 1.0 0.2 実施例9 2.0 0.2 実施例10 3.0 0.2
【0038】サイレントカッターにて、豚ウデ肉に食
塩、重合リン酸塩、L−アスコルビン酸ナトリウム、亜
硝酸ナトリウムと半量の氷水を加え、カッティングし、
豚肉混合物を得る。得られた混合物にカゼインナトリウ
ムを加えさらにカッティングを行う。豚肉混合物の温度
が5℃になったら豚脂を加え、カッティングを続ける。
豚肉混合物の温度が8℃になったら残りの原料である、
調味料,ソルビン酸カリウムと半量の氷水と粉末状のネ
イティブジェランガム及びトレハロースを加え、カッテ
ィングし、最終肉温を14℃まで練り上げる。練り上が
った豚肉混合物を無通気性ケーシング(おり径4セン
チ)に充填後、80℃で30分ボイルし、ウインナーソ
ーセージを得た。
【0039】得られた、ウインナーソーセージを−25
℃にて冷凍保存及び4℃にて冷蔵保存を行い、それぞれ
24時間後及び3週間保存した。保存後のウインナーソ
ーセージについて、熟練したパネラー8名によって、ス
ライス適正、香り立ちの良さ、歯切れの良さ、マイルド
さ、全体での評価の5項目について評価を行った。冷凍
保存したウインナーソーセージの評価の結果を表5及び
表6に、冷蔵保存したウインナーソーセージの評価の結
果について表7及び表8に示す。
【0040】
【表5】〈冷凍保存後のウインナーソーセージの評価〉
冷凍保存を24時間したもの後
【0041】
【表6】冷凍保存を3週間したもの
【0042】
【表7】〈冷蔵保存後のウインナーソーセージの評価〉
冷蔵保存を24時間したもの
【0043】
【表8】冷蔵保存を3週間したもの 評価の方法及び評価の基準は、実験例1と同様に行っ
た。
【0044】上記の表6〜10の結果から明らかなよう
に、本発明のネイティブジェランガム及びトレハロース
を用いた実施例6〜8のウインナーソーセージにおい
て、冷凍及び冷蔵保存後のスライス適正、香り立ちの良
さ、マイルドさ、歯切れの良さ、全体での評価とも、有
意に改良されていることが示された。また、冷凍及び冷
蔵保存の期間が24時間から3週間と長くなっても、ス
ライス適正、香り立ちの良さ、マイルドさ、全体での評
価の良さが保持されているため、本発明のネイティブジ
ェランガム及びトレハロースを用いたウインナーソーセ
ージは、長期の保存に際しても有用であることが示され
た。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、ネイティブジェランガ
ムを畜肉食品に添加することにより、低温保存を行って
も、低温保存後のスライス適正が優れ、かつ、調理した
際の香り立ちや食した際のフレーバーリリースのよい低
温保存用畜肉食品を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネイティブジェランガムを含有すること
    を特徴とする低温保存用畜肉食品。
  2. 【請求項2】 ネイティブジェランガムを含有すること
    を特徴とする低温保存用畜肉食品の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007222041A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Sunnyhealth Co Ltd 畜肉または魚肉加工食品の製造方法
JP2009142242A (ja) * 2007-12-18 2009-07-02 Kaneka Corp 卵焼き
JP2015029442A (ja) * 2013-07-31 2015-02-16 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 ハムの着色方法

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