JP2002154752A - エレベータ制御方法およびシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エレベータを待っている利用者が停止したエ
レベータに乗り込めず残されても、新たな停止要求を行
ってエレベータを待つことなくエレベータに乗ることが
できるエレベータ制御方法およびシステムを提供する。 【解決手段】 利用者の停止操作により、並設された複
数のエレベータの何れかを指定階に停止させるエレベー
タ制御方法において、指定階での利用者数に対応して、
指定階に停止させるエレベータ１１の数を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、エレベータ制御
方法およびシステムに関し、特に、複数のエレベータが
並設された施設等におけるエレベータ制御方法およびシ
ステムに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、人の出入りが多い施設等において
は、上下階の移動を行う大量の利用者に対処するため、
複数のエレベータを並設して同時に運行している。

【０００３】このようなエレベータ運行方法の場合、エ
レベータ利用者が停止ボタンを押すと、複数のエレベー
タの何れかがボタン操作で指定された階に停止するの
で、待っていた利用者は、停止したエレベータを利用し
て上の階或いは下の階へ移動することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エレベータ運行方法においては、停止ボタンが押された
のを検知することにより、即ち、停止要求があるか否か
だけでエレベータを停止させるか否かを判断しており、
停止要求された階で乗り込む利用者数については考慮さ
れていなかった。

【０００５】このため、エレベータを待っている利用者
数が、そのエレベータの定員により規定される、停止し
たエレベータに乗り込める人数を越える場合、やっと到
着したエレベータに乗り込めずに残される利用者が出て
しまう。残された利用者たちは、そのエレベータが停止
階を離れた後で再び停止ボタンを押し、新たなエレベー
タの停止要求を行わなければならなかった。

【０００６】従って、エレベータが停止したにもかかわ
らず、エレベータに乗り込めず残された利用者は、新た
なエレベータの停止要求の後、その停止要求に応じたエ
レベータが停止する迄の間、更に待たされることにな
る。

【０００７】この発明の目的は、エレベータを待ってい
る人が停止したエレベータに乗り込めず残されても、新
たな停止要求を行ってエレベータを待つことなくエレベ
ータに乗ることができるエレベータ制御方法およびシス
テムを提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係るエレベータ制御方法は、利用者の停
止操作により、並設された複数のエレベータの何れかを
指定階に停止させるエレベータ制御方法において、指定
階での利用者数に対応して、指定階に停止させるエレベ
ータの数を決定することを特徴としている。

【０００９】上記構成を有することにより、利用者が停
止操作して複数のエレベータの何れかを指定階に停止さ
せる際に、指定階での利用者数に対応して、指定階に停
止させるエレベータの数が決定される。これにより、エ
レベータを待っている人が停止したエレベータに乗り込
めず残されても、新たな停止要求を行ってエレベータを
待つことなく、エレベータに乗ることができる。

【００１０】また、この発明に係るエレベータ制御シス
テムにより、上記エレベータ制御方法を実現することが
できる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。

【００１２】図１は、この発明の一実施の形態に係るエ
レベータ制御システムの概略構成を示すブロック図であ
る。図１に示すように、エレベータ制御システム１０
は、複数のエレベータ１１ａ，１１ｂ，…，１１ｎ，
…、重量センサ（重量検出手段）１２、エレベータ停止
ボタン１３、及び制御装置１４を有する（図は、エレベ
ータを利用することができる一つの階を示す）。

【００１３】各エレベータ１１ａ，１１ｂ，…，１１
ｎ，…は、各階毎に乗降可能に並設されており、制御装
置１４により、昇降及び停止等が各個別に制御され、同
時運行される。

【００１４】重量センサ１２は、各エレベータ１１ａ，
１１ｂ，…，１１ｎ，…に乗降することができる各階毎
に、エレベータ利用者が待っている待機場所である、例
えば、各エレベータ１１ａ，１１ｂ，…，１１ｎ，…の
出入り口近傍に設置されている。この重量センサによっ
て、その階で待っているエレベータ利用者に関する全重
量、手荷物等の重量を含む全ての重量を、検出すること
ができる。

【００１５】エレベータ停止ボタン１３は、各エレベー
タ１１ａ，１１ｂ，…，１１ｎ，…に乗降することがで
きる各階毎、各エレベータ１１ａ，１１ｂ，…，１１
ｎ，…毎に設けられている。

【００１６】制御装置１４は、各エレベータ１１ａ，１
１ｂ，…，１１ｎ，…、重量センサ１２、及び各エレベ
ータ１１ａ，１１ｂ，…，１１ｎ，…毎のエレベータ停
止ボタン１３に、それぞれ接続されている。

【００１７】この制御装置１４には、それぞれ重量セン
サ１２からの重量検出情報、及び各エレベータ停止ボタ
ン１３からの停止要求情報が入力し、制御装置１４から
は、各エレベータ１１ａ，１１ｂ，…，１１ｎ，…を指
定階に移動させ或いは停止させる昇降停止等の各種制御
情報、及び各エレベータ停止ボタン１３を点灯或いは消
灯させる表示情報が出力される。

【００１８】従って、制御装置１４は、エレベータ停止
ボタン１３の操作に応じて、複数のエレベータの中か
ら、操作したエレベータ利用者が待っている指定階に停
止可能なエレベータを選択し、停止させる。

【００１９】図２は、図１のエレベータ制御システムに
よるエレベータの動作の流れを説明するフローチャート
である。図２に示すように、先ず、制御装置１４によ
り、エレベータ停止ボタン１３の操作が検出されて（ス
テップＳ１０１）、エレベータ停止ボタン１３が点灯す
る（ステップＳ１０２）。

【００２０】このボタン操作が検出されると、エレベー
タ停止ボタン１３が操作された指定階でエレベータに乗
り込むために待っている利用者に関する全重量、即ち、
その階に到着したエレベータに対し加わる荷重が、重量
センサ１２により検出されて、検出結果が制御装置１４
に出力される（ステップＳ１０３）。

【００２１】同様に、各エレベータ１１ａ，１１ｂ，
…，１１ｎ，…の中でその階に停止可能なエレベータの
重量が、制御装置１４に入力される（ステップＳ１０
４）。

【００２２】そして、制御装置１４により、当該階に停
止可能なエレベータの現在荷重と、指定階でエレベータ
に乗り込むために待っている利用者に関する重量の合計
より、指定階に停止可能なエレベータの最大積載重量が
重くないかを判断する（ステップＳ１０５）。

【００２３】指定階に停止可能なエレベータの現在荷重
は、その時点でエレベータに加わっている荷重（エレベ
ータに乗っている利用者に関する重量）であり、その時
点でのエレベータの総重量からエレベータの自重を引い
たものである。

【００２４】判断結果が、停止可能なエレベータの現在
荷重＋待っている利用者の重量＜最大積載重量（Ｙｅ
ｓ）の場合、指定階に停止可能なエレベータを停止させ
（ステップＳ１０６）、エレベータ停止ボタン１３を消
灯する（ステップＳ１０７）。

【００２５】一方、停止可能エレベータの現在荷重＋待
っている利用者の重量≧最大積載重量（Ｎｏ）の場合、
指定階に停止可能なエレベータに、停止可能なエレベー
タの現在荷重＋待っている利用者の重量＜最大積載重量
となるために必要な他のエレベータも加えて、複数のエ
レベータを指定階に停止させ（ステップＳ１０８）、エ
レベータ停止ボタンを消灯する（ステップＳ１０７）。

【００２６】即ち、指定階での利用者数に対応して、指
定階に停止させるエレベータの数を決定しており、待っ
ている利用者の重量を検出して、待っている利用者が全
て乗り込むとそのエレベータの最大積載重量を超えてし
まう場合は、利用者の積み残しがないように複数のエレ
ベータを指定階に停止させる。

【００２７】このように、この発明によれば、エレベー
タの停止要求があった場合に、停止が要求された階のエ
レベータを待っている利用者に関する重量を検出し、そ
の階に停止可能なエレベータの積載可能荷重を上回る利
用者が待っている状態であると判断すれば、積み残しを
無くすのに必要な他のエレベータを加えて、複数のエレ
ベータを指定階に停止させることができる。

【００２８】従って、エレベータを待っていた利用者
が、停止したエレベータに乗り切れなかった場合にも、
既に他のエレベータが指定階に向かっているため、新た
な停止要求を行ってそれに応じたエレベータを待つこと
なく、エレベータに乗ることができ、待ち時間を短縮す
ることができる。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、利用者が停止操作して複数のエレベータの何れかを
指定階に停止させる際に、指定階での利用者数に対応し
て、指定階に停止させるエレベータの数が決定されるの
で、エレベータを待っている人が停止したエレベータに
乗り込めず残されても、新たな停止要求を行ってエレベ
ータを待つことなく、エレベータに乗ることができる。

【００３０】また、この発明に係るエレベータ制御シス
テムにより、上記エレベータ制御方法を実現することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施の形態に係るエレベータ制御
システムの概略構成を示すブロック図である。

【図２】図１のエレベータ制御システムによるエレベー
タの動作の流れを説明するフローチャートである。

【符号の説明】

１０ エレベータ制御システム １１ａ，１１ｂ，…，１１ｎ，… エレベータ １２ 重量センサ １３ エレベータ停止ボタン １４ 制御装置

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】利用者の停止操作により、並設された複数
   のエレベータの何れかを指定階に停止させるエレベータ
   制御方法において、 指定階での利用者数に対応して、指定階に停止させるエ
   レベータの数を決定することを特徴とするエレベータ制
   御方法。
2. 【請求項２】利用者数への対応は、指定階の利用者に関
   する重量を検出し、その検出結果と指定階に停止可能な
   エレベータの最大積載重量との比較結果に基づき行われ
   ることを特徴とする請求項１に記載のエレベータ制御方
   法。
3. 【請求項３】比較結果が、停止可能エレベータの現在荷
   重と待機する利用者に関する重量を加えたものより最大
   積載重量が大きくない場合、指定階に複数のエレベータ
   を停止させることを特徴とする請求項２に記載のエレベ
   ータ制御方法。
4. 【請求項４】並設された複数のエレベータと、前記各エ
   レベータの運行を制御する制御装置と、利用者により操
   作され前記各エレベータの停止要求を行う停止手段とを
   有するエレベータ制御システムにおいて、 停止要求された指定階での利用者数に対応して、指定階
   に停止させるエレベータの数を決定する決定手段を有す
   ることを特徴とするエレベータ制御システム。
5. 【請求項５】前記決定手段は、前記指定階の利用者に関
   する重量を検出し、検出結果を前記制御装置に出力する
   重量検出手段を有することを特徴とする請求項４に記載
   のエレベータ制御システム。
6. 【請求項６】前記重量検出手段は、その階で待っている
   利用者の待機場所に設置され、前記利用者の手荷物等を
   含む全重量を検出することを特徴とする請求項５に記載
   のエレベータ制御システム。
7. 【請求項７】前記決定手段は、前記検出結果による待っ
   ている利用者に関する重量と停止可能エレベータの現在
   荷重とを加えたものより最大積載重量が大きくない場
   合、指定階に複数のエレベータを停止させることを特徴
   とする請求項５または６に記載のエレベータ制御システ
   ム。