JP2002154100A - 微細加工装置及び微細加工方法 - Google Patents

微細加工装置及び微細加工方法

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JP2002154100A
JP2002154100A JP2000352131A JP2000352131A JP2002154100A JP 2002154100 A JP2002154100 A JP 2002154100A JP 2000352131 A JP2000352131 A JP 2000352131A JP 2000352131 A JP2000352131 A JP 2000352131A JP 2002154100 A JP2002154100 A JP 2002154100A
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Kohei Okamoto
康平 岡本
Kyoji Yano
亨治 矢野
Akira Kuroda
亮 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料表面の探針走査による探針劣化、異物の付
着などによって、微細加工における加工精度の低下を引
き起こすことを回避することができ、より高精度で安定
な微細加工が可能な微細加工装置及び微細加工方法を提
供する。 【解決手段】探針を該被加工物表面と平行な方向に該被
加工物表面に対して相対的に移動させ、該被加工物表面
上の加工開始点に該探針を接触させ、該探針先端の導電
性部分と該被加工物の間に電圧を印加して、前記被加工
物に微細加工を施す微細加工装置または方法であって、
前記探針を前記加工開始点に移動させるまでの間、前記
被加工物表面と前記探針との間の距離を所定距離に制御
するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細加工装置及び
微細加工方法に関し、特に走査型プローブ顕微鏡を利用
した、ナノメートル、原子オーダーのサイズの構造また
は構造を有する素子などの作製のための微細加工装置及
び微細加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今日において、情報の大容量化、伝送、
処理の高速化などに伴い、電子機器における電気回路、
素子などのより一層の高集積技術や高密度記録技術が必
要となってきており、それらを実現するために光リソグ
ラフィー、電子線リソグラフィーなどを用いた微細加
工、カーボンナノチューブのような自己組織的微細構造
の構築など、様々な微細加工技術の研究が行われてい
る。そのような情勢の中で、ナノメートルオーダーから
原子分解能を有する原子間力顕微鏡(AFM)や走査型
トンネル顕微鏡(STM)といった走査型プローブ顕微
鏡(SPM)を応用した微細加工の研究が最近顕著に行
われている。
【0003】例えば、特開平9−172213号公報で
は、走査型トンネル顕微鏡を用いて導電性の領域を局所
的に変成させることにより作製された微細構造を有する
電子デバイスが提案されている。また、特開平6−09
6714号公報では、走査型プローブ顕微鏡のプローブ
表面を導電性とし、プローブ先端と試料表面の間に電圧
を印加することにより試料表面を加工する表面微細加工
装置が提案されている。また、特開平10−34070
0号公報では、弾性体に支持された探針を試料表面に接
触させた状態で探針と試料表面を相対的に移動させるこ
とにより試料表面に切削加工を施す切削加工方法が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
走査型プローブ顕微鏡の操作には、プローブ先端の探針
と試料表面を接触させた状態で、試料表面をプローブ先
端の探針により走査させるという工程が含まれており、
この工程により探針先端の劣化、また探針先端への異物
の付着などが引き起こされ、ナノメートルオーダー、原
子レベルの加工精度を大きく低下させてしまうという問
題が存在する。
【0005】例えば、探針と試料表面の間に電圧を印加
することにより加工を施す微細加工方法においては、加
工前、加工中に前述の問題である探針先端の形状の乱れ
や、探針先端への異物の付着などが起こってしまうた
め、加工中に探針と試料の間に流れる電流の値が大きく
乱れてしまうことなどにより、作製する構造の形状が乱
れたり、同じ構造を再現性よく作製することが困難であ
るなどの問題が存在する。
【0006】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、試料表面の探針走査による探針劣化、
異物の付着などによって、微細加工における加工精度の
低下を引き起こすことを回避することができ、より高精
度で安定な微細加工が可能な微細加工装置及び微細加工
方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、つぎの(1)〜(20)のように構成し
た微細加工装置及び微細加工方法を提供するものであ
る。 (1)弾性体に支持され、少なくとも先端に導電性部分
を有する探針を被加工物表面に対向するように配置し、
第一の制御装置によって該探針を該被加工物表面と平行
な方向に該被加工物表面に対して相対的に移動させ、接
触手段により該被加工物表面上の加工開始点に該探針を
接触させ、該探針先端の導電性部分と該被加工物の間に
電圧印加装置によって電圧を印加して、前記被加工物を
微細加工する微細加工装置であって、前記第一の制御装
置によって前記探針を前記加工開始点に移動させるまで
の間、前記被加工物表面と前記探針との間の距離を所定
距離に制御する第二の制御装置を有することを特徴とす
る微細加工装置。 (2)前記第一の制御装置によって前記探針を前記加工
開始点に移動させるに際して、前記被加工物表面と前記
探針との位置合わせのためのマーカーを検出するための
マーカー検出装置を有することを特徴とする上記(1)
に記載の微細加工装置。 (3)前記マーカーが、前記被加工物表面に設けられた
マーカーであることを特徴とする上記(2)に記載の微
細加工装置。 (4)前記第二の制御装置が、前記弾性体をピエゾ素子
によって支持し、該ピエゾ素子を制御する制御装置によ
って構成されていることを特徴とする上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の微細加工装置。 (5)前記接触手段が、前記ピエゾ素子を制御する制御
装置を用い、前記探針を前記被加工物表面に接触させる
ように構成されていることを特徴とする上記(3)に記
載の微細加工装置。 (6)前記接触手段が、前記探針または前記弾性体の一
部と前記被加工物の間に静電引力を発生させる手段を有
し、該静電引力を発生させる手段によって前記探針を前
記被加工物表面に接触させるように構成されていること
を特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の微
細加工装置。 (7)前記静電引力を発生させる手段が、前記被加工物
を微細加工する電圧印加装置によって兼ねるようにした
ことを特徴とする上記(6)に記載の微細加工装置。 (8)前記静電引力を発生させる手段が、前記弾性体に
支持される探針の近傍に配された導電性部品と、該導電
性部品に電圧印加するための電圧印加装置とによって構
成されていることを特徴とする上記(6)に記載の微細
加工装置。 (9)前記接触手段が、前記探針または前記弾性体の一
部と前記被加工物の間に磁気力を発生させ、前記探針を
前記被加工物表面に接触させるように構成されているこ
とを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
微細加工装置。 (10)前記接触手段が、マーカー検出装置によって前
記被加工物表面と前記探針との位置合わせのためのマー
カーを検出し、該検出されたマーカーに基づいて、前記
被加工物表面上の加工開始点に前記探針を接触させるよ
うに構成されていることを特徴とする上記(1)〜
(9)のいずれかに記載の微細加工装置。 (11)弾性体に支持され、少なくとも先端に導電性部
分を有する探針を被加工物表面に対向させ、該探針を該
被加工物表面と平行な方向に該被加工物表面に対して相
対的に移動させ、該被加工物表面上の加工開始点に該探
針を接触させ、該探針先端の導電性部分と該被加工物の
間に電圧を印加して、前記被加工物に微細加工を施す微
細加工方法であって、前記探針を前記加工開始点に移動
させるまでの間、前記被加工物表面と前記探針との間の
距離を所定距離に制御することを特徴とする微細加工方
法。 (12)前記探針を前記加工開始点に移動させるに際し
て、前記被加工物表面と前記探針との位置合わせのため
のマーカーを検出することを特徴とする上記(11)に
記載の微細加工方法。 (13)前記マーカーが、前記被加工物表面に設けられ
たマーカーであることを特徴とする上記(12)に記載
の微細加工方法。 (14)前記被加工物表面と前記探針との間の所定距離
の制御が、前記弾性体をピエゾ素子によって支持し、該
ピエゾ素子を制御することによって行われることを特徴
とする上記(11)〜(13)のいずれかに記載の微細
加工方法。 (15)前記接触が、前記ピエゾ素子を制御して前記探
針を前記被加工物表面に接触させることによって行われ
ることを特徴とする上記(13)に記載の微細加工方
法。 (16)前記接触が、前記探針または前記弾性体の一部
と前記被加工物の間に静電引力を発生させ、前記探針を
前記被加工物表面に接触させることによって行われるこ
とを特徴とする上記(11)〜(13)のいずれかに記
載の微細加工方法。 (17)前記静電引力の発生に、前記被加工物を微細加
工する電圧印加装置を兼用することを特徴とする上記
(16)に記載の微細加工方法。 (18)前記静電引力の発生に、前記弾性体に支持され
る探針の近傍に配された導電性部品と、該導電性部品に
電圧印加するための電圧印加装置とを用いることを特徴
とする上記(16)に記載の微細加工方法。 (19)前記接触が、前記探針または前記弾性体の一部
と前記被加工物の間に磁気力を発生させ、前記探針を前
記被加工物表面に接触させることによって行われること
を特徴とする上記(11)〜(13)のいずれかに記載
の微細加工方法。 (20)前記接触に際して、マーカー検出装置によって
前記被加工物表面と前記探針との位置合わせのためのマ
ーカーを検出し、該検出されたマーカーに基づいて、前
記被加工物表面上の加工開始点に前記探針を接触させる
ことを特徴とする上記(11)〜(19)のいずれかに
記載の微細加工方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
上記した本発明の構成を適用することで、前述した試料
表面の探針走査による探針劣化、異物の付着などといっ
た問題を解決することができ、ナノメートルオーダー、
原子レベルなどの微細加工の精度の低下を引き起こすと
いう従来のものにおける問題点を回避することができ、
より高精度かつ安定な微細加工を行うことができる。
【0009】具体的には、上記した本発明の構成を適用
して、被加工物表面に対向するように配置され、かつ弾
性体に支持され、かつ少なくとも先端が導電性の探針
と、前記探針を前記被加工物表面と平行な方向に前記被
加工物表面に対して相対的に移動させるための第一の制
御装置と、前記被加工物表面と前記探針との間の距離を
制御するための第二の制御装置と、前記被加工物表面に
設けられたマーカーを検出するマーカー検出装置と、検
出された前記マーカーに基づいて前記被加工物表面上の
第一の加工開始点に前記探針を接触させる接触手段と、
前記探針先端の導電性部分と前記被加工物の間に電圧を
印加するための電圧印加装置と、を具備した微細加工装
置を構成することができる。
【0010】そして、前記被加工物は、探針先端から被
加工物に正または負の電圧を印加した場合に、少なくと
も電圧が印加されることやそのときに電流が流れること
により、形状、導電率、屈折率、電気分極率などの物性
や構造が変化するものである。被加工物としては例え
ば、電圧印加により探針と被加工物表面の間の吸着水を
介して陽極酸化反応を起こすことにより導電性から絶縁
性の酸化物に変化する被加工物としてTi、Alなどの
金属や、Siなどの半導体が挙げられる。また具備する
探針とは、弾性体に支持されており被加工物に電圧を印
加するため少なくともその先端が導電性を得ているもの
で、例としては原子間力顕微鏡のプローブ探針をPtな
どの金属でコートしたものが挙げられる。
【0011】また、上記第一の制御装置は、探針を試料
表面に平行な方向に試料表面に対して相対的に任意の方
向に任意の距離移動させることが可能な機能を備えてお
り、例えばピエゾ素子及びこのピエゾ素子を制御するた
めの制御装置から構成されるものが挙げられる。また、
上記第二の制御装置は、例えばピエゾ素子及びこのピエ
ゾ素子を制御する制御装置から構成されるものが挙げら
れる。例えば、探針と被加工物表面間の距離がある大き
さのときに弾性体に支持された探針を弾性体の共振周波
数近傍の振動数で被加工物表面に対して垂直方向に振動
させておき、被加工物表面上の凹凸構造による、探針と
被加工物表面の距離のずれによる弾性体の共振周波数の
ずれの信号を第二の制御装置へフィードバックする。こ
のことにより、探針と被加工物表面間の距離を一定に保
つことができる。またこのずれの信号に基づき、探針と
被加工物が非接触な状態で、被加工物表面に垂直な方向
の被加工物表面形状の情報を得ることができる。
【0012】また、上記微細加工装置は、物性や組成を
局所的に変化させた領域や凹凸構造などの、被加工物表
面に設けられたマーカーを検出するマーカー検出装置を
具備しており、マーカーを基に被加工物表面上の加工を
施すべき位置を決定することが可能である。ここでのマ
ーカー検出装置とは、例えば被加工物表面の一部にあら
かじめ設けられた凸構造をマーカーとして使用する場合
には、第一、第二の制御装置により得られる被加工物表
面の凹凸構造の情報に基づき、マーカーの凸構造を検知
しマーカーとして検出するものである。
【0013】以上のように、上記微細加工装置により、
探針と被加工物表面が非接触な状態で被加工物表面上の
マーカーを検出し、マーカーを基に被加工物表面上の加
工を施すべき位置を決定する。さらにその位置で探針と
被加工物表面を接触させ、探針と被加工物の間に電圧を
印加するか、探針と被加工物を被加工物表面に平行な方
向に所定の速さで相対的に移動させながら探針と被加工
物の間に電圧を印加することにより、被加工物の所定の
領域を加工することができる。
【0014】また、上記微細加工装置は、前記探針と前
記被加工物表面の接触が、前記被加工物表面と前記探針
との間の距離を制御するための第二の制御装置によって
行うように構成することができる。例えば、ピエゾ素子
及びこのピエゾ素子を制御する制御装置から構成された
第二の制御装置を用い、このピエゾ素子に支持された弾
性体に支持された探針と被加工物表面の距離を、第二の
制御装置により変化させて探針と被加工物表面を接触さ
せるように構成することができる。この接触手段を用い
ることにより、装置の構成を簡単にすることができる。
【0015】また、上記微細加工装置は、前記探針また
は前記弾性体の一部と被加工物の間に静電引力を発生さ
せる静電引力発生手段を具備するように構成することが
できる。探針と被加工物を接触させるための静電引力を
発生させるために印加する電圧は、例えば本発明の微細
加工装置が具備する電圧印加装置により印加するものが
挙げられるが、前記電圧印加装置以外の電圧印加手段に
より印加されるものでもよい。例えば、被加工物とは異
なる導電性部品を探針または弾性体の一部に接近して配
置し、探針または弾性体の一部と導電性部品との間に電
圧を印加し静電引力を発生させ、探針と被加工物を接触
させる接触手段が考えられる。
【0016】また、上記微細加工装置は、前記探針また
は前記弾性体の一部と前記被加工物の間に磁気力を発生
させる磁気力発生手段を具備するように構成することが
できる。前記探針と前記被加工物を接触させる手段とし
て磁気力を応用するものである。例えば、弾性体の一部
にFeやNiなどの磁性体を取り付け、この磁性体部分
に接近して電磁石を配置するものが考えられる。電磁石
に供給する電流を制御することにより、電磁石と磁性体
の間に磁気力を発生させることができ、前記探針と前記
被加工物を接触させることができる。
【0017】また、本発明の実施の形態においては、上
記した本発明の構成を適用して、具体的には、弾性体に
支持された、少なくとも先端が導電性の探針により、被
加工物に微細加工を施す微細加工方法において、前記探
針と前記被加工物表面の間の距離を制御した状態で前記
探針を前記被加工物表面を走査することにより前記被加
工物表面に設けられたマーカーを検出する工程と、検出
された前記マーカーに基づいて前記被加工物表面上の第
一の加工開始点に前記探針を接触させる工程と、前記探
針と前記被加工物表面を接触させた状態で所定の時間電
圧を印加する工程を含む微細加工方法を構成することが
できる。
【0018】そして、上記微細加工方法における探針と
は、探針と被加工物の間に電圧を印加するために表面を
金属コートするなどにより導電性を得たものであり、弾
性体に支持されたものである。例としては、原子間力顕
微鏡のプローブをPtでコートした探針が挙げられる。
被加工物表面上を、探針と被加工物表面との距離を例え
ば一定に制御しながら走査させることにより、被加工物
表面上に設けられたマーカーを検出する。
【0019】マーカーとは、例えば被加工物表面上にあ
らかじめ設けられた凹凸構造や局所的に電気的特性など
の異なる微細領域などであり、加工に際しての探針と被
加工物表面の相対的な位置合わせのためのものである。
マーカー検出工程により検出したマーカーに基づき探針
を被加工物表面上の所定の第一の加工開始点上に接触さ
せるか、探針を被加工物表面上の第一の加工開始点上ま
で移動した後探針を第一の加工開始点に接触させてか
ら、探針と被加工物の間に所定の時間電圧を印加し、被
加工物の所定の加工領域を加工する。
【0020】被加工物とは、被加工物に対して探針先端
に正または負の電圧を印加した場合に、少なくとも電圧
が印加されることやそのことにより電流が流れることに
より、形状、導電率、屈折率、電気分極率などの物性
や、構造が変化するものである。例えば、電圧印加によ
り探針と被加工物表面の間の吸着水を介して陽極酸化反
応を起こすことにより導電性から絶縁性の酸化物に変化
する被加工物としてTi、Alなどの金属や、Siなど
の半導体が挙げられる。
【0021】また、上記微細加工方法は、前記探針と前
記被加工物の間に電圧を印加する工程において、所定の
時間電圧を印加して前記探針と前記被加工物表面を離
し、前記探針を前記被加工物表面の第二の加工開始点に
接触させる工程を含むように構成することができる。探
針と被加工物表面を接触させた状態で電圧を印加して加
工を行った後に、探針と被加工物の間に電圧を印加した
まま探針と被加工物表面を離して被加工物表面に対して
探針を第二の加工開始点に移動させるか、探針と被加工
物の間の電圧印加を止めてから探針と被加工物表面を離
して被加工物表面に対して探針を第二の加工開始点に移
動させることにより、被加工物の次の加工領域を加工す
るための準備を行うことができる。また、被加工物表面
上の第一の加工開始点を始点に加工を行った後、探針と
被加工物を非接触な状態で、被加工物表面上の第二の加
工開始点まで探針を移動させることにより、探針と被加
工物を接触した状態で探針を被加工物表面上を移動させ
る場合の磨耗による探針先端の劣化などを回避すること
ができる。
【0022】また、上記微細加工方法は、前記探針と前
記被加工物の間に電圧を印加する工程において、前記探
針と前記被加工物表面を接触させた状態で前記探針と前
記被加工物の間に電圧を印加しながら、探針を前記被加
工物表面に平行かつ加工のための所定の方向に所定の距
離走査する工程を含むように構成することができる。上
記の所定の方向とは、被加工物表面の面方向の任意の方
向である。探針と被加工物の間に電圧を印加しながら、
被加工物に対して所定の方向に探針を移動させることに
より、被加工物の探針が描いた軌跡の領域の形状や物性
を変化させることができる。所定の距離とは、加工を施
すためにあらかじめ決められている距離、領域のことで
ある。
【0023】また、上記微細加工方法は、前記探針と前
記被加工物表面の接触手段が、前記探針または前記弾性
体の一部と前記被加工物の間に印加される電圧による静
電引力を用いるものであることを特徴とする、微細加工
方法である。探針と被加工物表面を接触させるための静
電引力を引き起こすための電圧印加手段は、被加工物に
加工を施すために探針と被加工物の間に印加するための
電圧印加手段でもよく、これとは別に設けられた電圧印
加手段でもよい。
【0024】また、静電引力を引き起こす領域は、探針
とそれを支持する弾性体を含む部分のうち任意の領域が
可能である。特に加工を施すために用いる電圧印加手段
と探針と被加工物表面を接触させるための静電引力を引
き起こすための電圧印加手段が同一であれば、被加工物
の加工開始点への探針の接触工程の手段と、加工を行う
ために電圧を印加する電圧印加工程の手段が同一のもの
となり、加工時間の短縮をすることができる。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。 [実施例1]本発明の実施例1の微細加工装置は、試料
表面を微小探針で走査することにより、試料表面の微細
形状を観測する原子間力顕微鏡を応用したもので、以下
のような構成及び機能を有する。
【0026】本実施例の微細加工装置の構成を図1に示
す。図1において、102が試料を乗せる試料台であ
り、その下にxy駆動装置103が配置され、試料を試
料の表面に平行な方向に移動させることができる。ま
た、xy駆動装置の下にz駆動装置104が配置され試
料を試料表面に垂直な方向に移動させることができる。
xy駆動装置103、及びz駆動装置104にはピエゾ
素子が内蔵されており、xy駆動制御装置106により
xy駆動装置103を制御し、z駆動制御装置107に
よりz駆動装置104を制御することにより、試料10
1の位置をxyzの三次元方向に移動することができ
る。図2中に示すようにx、y、z方向を定める。z方
向とは試料101表面に対して垂直方向であり、x、y
方向は試料表面に平行な方向である。xy、z駆動装置
から成るものを試料ステージとする。
【0027】被加工物を備えた試料は図1中の101で
ある。試料101としては、図2に示すように、表面に
厚さおよそ500nmの熱酸化膜のついた絶縁性のSi
基板201表面上に、高周波スパッタ法によりTiを4
nm成膜したあとフォトリソグラフィー、エッチングに
より作製したTiのパターン構造202を有するもので
あり、被加工物はTiのパターン構造202である。パ
ターン構造に凹凸が存在するため、被加工物202のパ
ターン構造中に作製された凸構造203をマーカーとし
て検出することができるので、探針と試料の間における
相対位置合わせが可能である。
【0028】また、図3に示すように、Siより成る弾
性体302と弾性体302に支持された探針301の表
面に、導電性を与えるためにスパッタにより厚さおよそ
50nmのPt303をコーティングし、探針301、
弾性体302、Pt303から成るものを、図1に示す
本発明の微細加工装置においてプローブ105として用
いる。プローブとは、探針とそれを支える弾性体をまと
めたもののことであり、本実施例においては原子間力顕
微鏡に用いるプローブをPtでコートしたものを用いて
いる。
【0029】プローブ駆動装置108にはピエゾ素子が
組み込まれており、プローブホルダー109を介して取
り付けられたプローブ105をz方向に駆動することが
できる。プローブ駆動装置108をピエゾ制御装置11
5で電気的に制御し、プローブ105をプローブ105
の共振周波数近傍の振動数で励震する。ここでいう共振
周波数とは、プローブの質量、探針先端と試料表面の距
離に依存する探針先端と試料表面の間の原子間力、弾性
体の弾性定数などから決まる、プローブに固有の振動数
のことである。この共振周波数は、同一プローブ、同一
試料を用いた場合、探針先端と試料表面の間の距離が一
定であれば、一定となり、探針が試料表面上の凹凸構造
上にあるように探針と試料表面の間の距離が変化すれ
ば、プローブの共振周波数は変化する。つまり、探針の
試料表面上の走査を、プローブの共振周波数の変化を検
出しながら行えば、プローブの共振周波数の変化から、
試料表面上の形状情報を得ることができる。
【0030】ここで、探針と試料表面の間の距離を一定
に制御するための方法を説明する。例えば探針と試料の
間の距離を3nmに制御するために、プローブ105を
探針と試料の間の距離が3nmのときのプローブの共振
周波数近傍の振動数で常に励震しておき、同時にこの周
波数情報を持つ信号を演算回路112へ参照信号として
送る。プローブの変位を検出するための手段として、光
てこ方式を用いる。光てこ方式とは、プローブ105の
背面に半導体レーザ110からレーザ光を当てその反射
光を二分割ダイオードセンサにより検出し、プローブ1
05のそりの大きさと向きを検知する方式である。
【0031】この方式により、探針のz方向の動作を検
知することができる。この信号からプローブ105の振
動の周波数を検知することができ、探針により試料10
1表面を走査しているときの試料表面上の凹凸構造に従
ったプローブ105の共振周波数の変化を電気信号とし
て検出することができる。この信号を演算回路112で
読み取り、探針と試料表面の距離が3nmのときのプロ
ーブの共振周波数からの周波数のずれを検出する。つま
り周波数のずれを検出することは、3nmからの探針と
試料表面の間の距離のずれを検出していることになる。
演算回路からのこのずれの情報をもった信号をフィード
バック信号として試料ステージのz駆動装置104を制
御するz駆動制御装置107へ送り、共振周波数が一定
になるように、すなわち探針と試料表面の間の距離が常
に3nmとなるようにフィードバック制御を行う。
【0032】また、図1に示す微細加工装置の構成は、
マーカー203に基づいて探針を試料表面上の任意の位
置に任意の方向に移動させることができ、任意の位置
で、プローブの励振をとめて、z駆動装置104により
探針と試料を接触させることができ、接触しているかい
ないかを2分割ダイオードセンサで得る信号に基づき検
知することができる接触手段を有する。
【0033】また、図1に示す微細加工装置の構成は、
プローブ105と被加工物202の間に電圧を印加し探
針と被加工物の接触部分に存在する吸着水を介して陽極
酸化反応を起こし、被加工物であるTiのパターン構造
202のうち探針と被加工物の接触部分を局所的に絶縁
性の酸化Tiへと変化させる加工を行うための、被加工
物に電気的に接続された電圧印加装置114を有する。
この電圧印加装置114は、探針と被加工物が非接触な
状態で探針と被加工物の間に電圧を印加し探針と被加工
物の間に静電引力を引き起こすことで、探針と被加工物
を接触させる接触手段としても使用することができる。
【0034】また、演算回路112からの試料表面の形
状情報をコンピュータ113で取り込み視覚情報に変換
することができる。またコンピュータ113によりxy
駆動制御装置106およびz駆動制御装置107を制御
することにより、試料と探針の間の相対的な位置制御を
行うことができる。また、このコンピュータ113によ
り、電圧印加装置114の制御も行う。
【0035】以上の構成要素から成る図1に示した微細
加工装置により行う微細加工方法の例を以下に説明す
る。図4において、プローブ105は、弾性体302に
より支持される探針301をPtコーティング層303
によりコーティングしたものであり、試料101は、絶
縁性の厚さおよそ0.4μmのSiO2基板201の上
に、図2に示すようにフォトリソグラフィーにより作製
した厚さおよそ4nmのTiのパターン構造202を有
するもので、図1に示したものと同一のものである。被
加工物はTiのパターン構造202であり、この構造中
の凸構造203は探針301と試料101表面の間の相
対的な位置検出、位置合わせのためのマーカーとして用
いられる。
【0036】探針301を試料101表面に対向させた
状態で、また試料101表面と探針301との間の距離
をおよそ3nmに保ちながら、探針301に試料101
表面を走査させることにより、試料101表面上のマー
カー203を検出し、マーカー203に基づいて被加工
物であるTiのパターン構造202表面上の第一の加工
開始点401の上に探針301を位置させる。図4
(b)のように、試料101表面に垂直方向に探針30
1を、または試料101を駆動し、探針301と試料1
01を接触させる。図4(c)のように、探針301と
試料101を接触させた状態で、探針301と試料10
1の間に加工に必要とされる所定の電圧を所定の時間印
加することにより、Tiのパターン構造202の第一の
加工開始点を中心とする微細領域を絶縁性に変化させ加
工する。
【0037】所定の時間所定の電圧を印加した後、加工
を終了することも可能であり、また図4(a)のように
探針と試料を離し、試料表面に垂直な方向に探針と試料
を相対的に移動させて、図4(d)のようにTiのパタ
ーン構造202表面上の第二の加工開始点402の上に
探針を位置させ、次の加工領域を加工するための準備を
することも可能である。
【0038】[実施例2]本発明の実施例2の微細加工
装置は、図5に示すように、実施例1で図1に示した微
細加工装置の構成のうち接触手段のみを代えて微細加工
装置を構成したものである。図5は、説明の簡単化のた
め図1の微細加工装置の構成のうち試料101と電圧印
加装置114とプローブ105の部分を示し、実施例2
の特徴である電圧印加手段のための構成部501及び5
02を加えたものである。
【0039】プローブの一部の近くに図5に示すように
導電性部品501を配置し、導電性部品501に電圧を
印加するための電圧印加装置502を接続する。導電性
部品501としてAuにより成る厚さ1μmの薄膜電極
を用いる。電圧印加装置502から導電性部品501に
電圧を印加することによって、プローブ105のうち導
電性部品501に近い部分と導電性部品501との間に
静電引力が働き、導電性部品側にプローブ105をそら
せて探針301と被加工物202を接触させることがで
きる。その他の機構は実施例1のものと同様である。
【0040】[実施例3]本発明の実施例2の微細加工
装置は、図6に示すように、実施例1で図1に示した微
細加工装置の構成のうち接触手段のみをかえて微細加工
装置を構成したものである。図6は、説明の簡単化のた
め図1の微細加工装置の構成のうち試料101と電圧印
加装置114とプローブ105の部分を示し、実施例3
の特徴である電圧印加手段のための構成部601及び6
02及び603を加えたものである。
【0041】601は電流源602から電流を供給する
ことにより磁場を生じる電磁石であり、603は、プロ
ーブ105の弾性体の一部に取り付けられたNiであ
る。電流源602により電磁石601へ電流を供給する
ことにより電磁石601の周りに磁場を生じさせると、
磁性体であるNi603はこの磁場による磁気力の影響
を受け、電磁石601に引き付けられたり、遠ざけられ
たりする。このことによりプローブ105が反らされ
る。
【0042】電磁石への電流値を制御することにより、
プローブのそりを制御することができ、探針301と試
料101の表面を接触させたり、離したりすることがで
きることになる。つまり、本実施例は、探針301と試
料101表面との間の接触手段として、Ni603と電
磁石601の間の磁気力を利用したものである。その他
の機構は実施例1のものと同様である。
【0043】[実施例4]本発明の実施例4は、微細加
工方法の一例を構成するものであり、図4を用いて説明
する。実施例1と同様に、試料101表面上のマーカー
検出を行い、マーカーに基づいて図4(a)のように被
加工物であるTiのパターン構造202表面上の第一の
加工開始点401の上に探針を位置させ、図4(b)の
ように試料101表面に垂直な方向に探針301と試料
101表面を相対的に駆動し探針301とTiのパター
ン構造202表面を接触させる。
【0044】図4(c)のように探針301とTiのパ
ターン構造表面202を接触させた状態で、加工に必要
とされる所定の電圧を所定の時間電圧印加装置114に
より印加しながら、試料101表面に平行に、探針30
1を試料101に対して相対的に加工に必要とされる所
定の方向に所定の相対速さで図4(e)の第一の加工終
了点403まで移動させることにより、Tiのパターン
構造202の一部を絶縁性に変化させ加工する。
【0045】ここで、加工を終了することも可能であ
り、また図4(a)のように探針301と試料101を
離し、試料101表面に垂直な方向に探針301と試料
101を相対的に移動させて、図4(d)のようにTi
のパターン構造202表面上の第二の加工開始点402
の上に探針を位置させ、次の加工領域を加工するための
準備をすることも可能である。
【0046】[実施例5]本発明の実施例5の微細加工
装置は、実施例1及び実施例4の微細加工装置のうち、
探針と被加工物であるTiのパターン構造の表面に接触
させる手段が、プローブとTiのパターン構造の間に電
圧を印加することによりプローブの一部とTiのパター
ン構造の間に生じる静電引力によるものであり、この静
電引力を発生させるための電圧印加手段として、電圧印
加装置114を用いるようにしたものである。
【0047】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、試料表面の探針走査による探針劣化、異物の付着な
どによって、ナノメートルオーダー、原子レベルなどの
微細加工における加工精度の低下を引き起こすことを回
避することができ、より高精度で安定な微細加工が可能
な微細加工装置及び微細加工方法を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る微細加工装置の概略図
である。
【図2】本発明の実施例1に係る微細加工装置に用いた
試料の構成を示す図である。
【図3】本発明の実施例1に係る微細加工装置のプロー
ブの図である。
【図4】本発明の実施例に係る微細加工方法の概要を表
す図である。
【図5】本発明の実施例2に係る接触手段の概略図であ
る。
【図6】本発明の実施例3に係る接触手段の概略図であ
る。
【符号の説明】
101:試料 102:試料台 103:xy駆動装置 104:z駆動装置 105:プローブ 106:xy駆動制御装置 107:z駆動制御装置 108:プローブ駆動装置 109:プローブホルダー 110:半導体レーザ 111:二分割ダイオードセンサ 112:演算回路 113:コンピュータ 114:電圧印加装置 115:ピエゾ制御装置 201:基板 202:Tiのパターン構造 203:マーカー 301:探針 302:弾性体 303:Ptコート層 401:第一の加工開始点 402:第二の加工開始点 403:第一の加工終了点 501:導電性部品 502:電圧印加装置 601:電磁石 602:電流源 603:Ni

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弾性体に支持され、少なくとも先端に導電
    性部分を有する探針を被加工物表面に対向するように配
    置し、第一の制御装置によって該探針を該被加工物表面
    と平行な方向に該被加工物表面に対して相対的に移動さ
    せ、接触手段により該被加工物表面上の加工開始点に該
    探針を接触させ、該探針先端の導電性部分と該被加工物
    の間に電圧印加装置によって電圧を印加して、前記被加
    工物を微細加工する微細加工装置であって、 前記第一の制御装置によって前記探針を前記加工開始点
    に移動させるまでの間、前記被加工物表面と前記探針と
    の間の距離を所定距離に制御する第二の制御装置を有す
    ることを特徴とする微細加工装置。
  2. 【請求項2】前記第一の制御装置によって前記探針を前
    記加工開始点に移動させるに際して、前記被加工物表面
    と前記探針との位置合わせのためのマーカーを検出する
    ためのマーカー検出装置を有することを特徴とする請求
    項1に記載の微細加工装置。
  3. 【請求項3】前記マーカーが、前記被加工物表面に設け
    られたマーカーであることを特徴とする請求項2に記載
    の微細加工装置。
  4. 【請求項4】前記第二の制御装置が、前記弾性体をピエ
    ゾ素子によって支持し、該ピエゾ素子を制御する制御装
    置によって構成されていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の微細加工装置。
  5. 【請求項5】前記接触手段が、前記ピエゾ素子を制御す
    る制御装置を用い、前記探針を前記被加工物表面に接触
    させるように構成されていることを特徴とする請求項3
    に記載の微細加工装置。
  6. 【請求項6】前記接触手段が、前記探針または前記弾性
    体の一部と前記被加工物の間に静電引力を発生させる手
    段を有し、該静電引力を発生させる手段によって前記探
    針を前記被加工物表面に接触させるように構成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の微細加工装置。
  7. 【請求項7】前記静電引力を発生させる手段が、前記被
    加工物を微細加工する電圧印加装置によって兼ねるよう
    にしたことを特徴とする請求項6に記載の微細加工装
    置。
  8. 【請求項8】前記静電引力を発生させる手段が、前記弾
    性体に支持される探針の近傍に配された導電性部品と、
    該導電性部品に電圧印加するための電圧印加装置とによ
    って構成されていることを特徴とする請求項6に記載の
    微細加工装置。
  9. 【請求項9】前記接触手段が、前記探針または前記弾性
    体の一部と前記被加工物の間に磁気力を発生させ、前記
    探針を前記被加工物表面に接触させるように構成されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の微細加工装置。
  10. 【請求項10】前記接触手段が、マーカー検出装置によ
    って前記被加工物表面と前記探針との位置合わせのため
    のマーカーを検出し、該検出されたマーカーに基づい
    て、前記被加工物表面上の加工開始点に前記探針を接触
    させるように構成されていることを特徴とする請求項1
    〜9のいずれか1項に記載の微細加工装置。
  11. 【請求項11】弾性体に支持され、少なくとも先端に導
    電性部分を有する探針を被加工物表面に対向させ、該探
    針を該被加工物表面と平行な方向に該被加工物表面に対
    して相対的に移動させ、該被加工物表面上の加工開始点
    に該探針を接触させ、該探針先端の導電性部分と該被加
    工物の間に電圧を印加して、前記被加工物に微細加工を
    施す微細加工方法であって、 前記探針を前記加工開始点に移動させるまでの間、前記
    被加工物表面と前記探針との間の距離を所定距離に制御
    することを特徴とする微細加工方法。
  12. 【請求項12】前記探針を前記加工開始点に移動させる
    に際して、前記被加工物表面と前記探針との位置合わせ
    のためのマーカーを検出することを特徴とする請求項1
    1に記載の微細加工方法。
  13. 【請求項13】前記マーカーが、前記被加工物表面に設
    けられたマーカーであることを特徴とする請求項12に
    記載の微細加工方法。
  14. 【請求項14】前記被加工物表面と前記探針との間の所
    定距離の制御が、前記弾性体をピエゾ素子によって支持
    し、該ピエゾ素子を制御することによって行われること
    を特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の
    微細加工方法。
  15. 【請求項15】前記接触が、前記ピエゾ素子を制御して
    前記探針を前記被加工物表面に接触させることによって
    行われることを特徴とする請求項13に記載の微細加工
    方法。
  16. 【請求項16】前記接触が、前記探針または前記弾性体
    の一部と前記被加工物の間に静電引力を発生させ、前記
    探針を前記被加工物表面に接触させることによって行わ
    れることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項
    に記載の微細加工方法。
  17. 【請求項17】前記静電引力の発生に、前記被加工物を
    微細加工する電圧印加装置を兼用することを特徴とする
    請求項16に記載の微細加工方法。
  18. 【請求項18】前記静電引力の発生に、前記弾性体に支
    持される探針の近傍に配された導電性部品と、該導電性
    部品に電圧印加するための電圧印加装置を用いることを
    特徴とする請求項16に記載の微細加工方法。
  19. 【請求項19】前記接触が、前記探針または前記弾性体
    の一部と前記被加工物の間に磁気力を発生させ、前記探
    針を前記被加工物表面に接触させることによって行われ
    ることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に
    記載の微細加工方法。
  20. 【請求項20】前記接触に際して、マーカー検出装置に
    よって前記被加工物表面と前記探針との位置合わせのた
    めのマーカーを検出し、該検出されたマーカーに基づい
    て、前記被加工物表面上の加工開始点に前記探針を接触
    させることを特徴とする請求項11〜19のいずれか1
    項に記載の微細加工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006194883A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 基板上を走査するためのプローブおよびデータ・ストレージ・デバイス
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