JP2002153487A - 顕微鏡 - Google Patents

顕微鏡

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JP2002153487A
JP2002153487A JP2000351694A JP2000351694A JP2002153487A JP 2002153487 A JP2002153487 A JP 2002153487A JP 2000351694 A JP2000351694 A JP 2000351694A JP 2000351694 A JP2000351694 A JP 2000351694A JP 2002153487 A JP2002153487 A JP 2002153487A
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foot
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JP2000351694A
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Shugo Aeba
秀剛 饗庭
Hiroshi Akiyama
宏 秋山
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Topcon Corp
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Topcon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、操作装置が術式を継続したまま視
界におさめることが困難な位置に配置されている場合
に、観察者が顕微鏡操作を遅滞なく行えるようにするこ
とができ顕微鏡を提供する。 【解決手段】 被検対象を観察する顕微鏡本体と、顕微
鏡本体の観察作業を観察者の少なくとも足にて操作する
操作装置と、操作装置の操作に基づき顕微鏡本体内外の
各部を動作させるための各機構と、を有する。前記操作
装置を撮像する撮像手段と、撮像手段にて撮像される前
記操作装置内の各部の配置位置を少なくとも表示する表
示手段と、操作装置の各部の操作に基づき、顕微鏡本体
内外の各機構を制御し、かつ、撮像手段の撮像に基づ
き、表示手段の表示を制御する制御手段を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、足下モニターユニ
ットに関し、特に、眼科・脳外科手術を初めとして、主
に顕微鏡観察を行いながら手の離せない作業を行う際に
用いられる観察装置と、該装置への操作を行う装置に対
する補助装置、さらには、同顕微鏡の組立て時の結線チ
ェックや故障時の原因特定に対する補助装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、肉眼では観察できない微細な構造
に対する作業を行うような場合には、作業用顕微鏡等の
観察装置を用いて作業を行う。このような作業では両手
が塞がっていることが多く、観察装置に対する焦点合わ
せ等の調整を手で行うことは非常に面倒である。特に、
医療分野で用いられる手術用顕微鏡においては、患者に
対する衛生管理の観点から、術式に用いる手を調整スイ
ッチなどに触れてしまうことは避けるべきである。
【0003】そのため、近年、上記のような作業に用い
られる観察装置においては、観察装置への操作を脚部で
行うフットスイッチ方式が提案されている。このフット
スイッチは、一般に顕微鏡に対する主要な操作用のスイ
ッチが集中して配された部分が顕微鏡本体から分離して
設置できるようになっている。
【0004】一方、今日の眼科において、実体顕微鏡を
用いた手術は不可欠なものであり、それゆえ眼科医の教
育においても重点をおかれる内容である。この眼科手術
の教育においては、教育を受ける側にとって、被術眼に
行われている処置や、術者が実際にはどのような手技を
行っているのかを知ることが重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、フットスイ
ッチ形式の観察装置では、観察者は手元で作業を行う以
上、フットスイッチが観察装置自体や手術用ベッド等の
作業台類に隠れて、観察者の視界から一部もしくは完全
に外れてしまって、いざ観察装置への操作を行おうとし
ても、フットスイッチ自体の位置がわからなくなったり
操作スイッチがフットスイッチ上のどこに位置されてい
るのか把握できなかったりすることが多い。
【0006】特に、眼科・脳外科手術では、観察だけで
なく、処置用の各種医療装置もフットスイッチ式の操作
系を使用していることが多く、この場合は、操作を行い
たい装置のフットスイッチがどの位置に配置されている
のか把握できない。操作のために、術者が位置を正確に
把握するためには、足下を覗き込まなければならず、顕
微鏡操作やその他の医療機器の操作に時間がかかってし
まう。また、足などで手探りに配置を確かめるのでは、
誤操作の危険性が高くなる。
【0007】さらに、このような確認作業を行わねばな
らないことは、術者の負担になるだけでなく、ひいては
手術時間の延長にもつながり、手術を受ける患者にとっ
ての負担となる。
【0008】また、手術用顕微鏡は患者に対する手術中
に使用される観察装置であるため、スイッチ等の故障に
よる機能不全や誤動作は取り返しのつかない事態を引き
起こす可能性がある。仮に、事前のチェックを行って顕
微鏡操作に何らかの不全を発見したとしても、観察装置
に対する知識を十分に持たない者にとっては、故障箇所
の特定の仕方がわからないため、原因を突きとめること
が困難である。これは、操作系コードの内部断線や結線
ミスのような、比較的単純な故障原因であっても同様で
あり、使用者側が対応側に具体的な説明を行うことが困
難であった。
【0009】一方、従来の顕微鏡では、手術が行われる
ような倍率での観察視野は、そのままでは手技が観察で
きるほど広いものではないが、だからといって、本来術
者が自分の手を見る角度とは別の角度から手技を見たの
では、教育を受けるものにとって欲しい情報が薄れてし
まう。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その第1の目的は、主に眼科、脳外科などの手
術において操作用フットスイッチを用いる場合に、該装
置が術式を継続したまま視界におさめることが困難な位
置に配置されている場合に、観察者が顕微鏡操作を遅滞
なく行えるようにすることができる顕微鏡を提供するこ
とにある。
【0011】また、第2の目的は、術式教育用に被術眼
における処置と同時に手技を観察することのできる顕微
鏡を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明は、被検対象を観察す
る顕微鏡本体と、前記顕微鏡本体の観察作業を観察者の
少なくとも足にて操作する操作装置と、前記操作装置の
操作に基づき前記顕微鏡本体内外の各部を動作させるた
めの各機構と、を有する顕微鏡であって、前記操作装置
を撮像する撮像手段と、前記撮像手段にて撮像される前
記操作装置内の各部の配置位置を少なくとも表示する表
示手段と、前記操作装置の各部の操作に基づき、前記顕
微鏡本体内外の前記各機構を制御し、かつ、前記撮像手
段の撮像に基づき、前記表示手段の表示を制御する制御
手段と、を含むことを特徴としている。
【0013】また、請求項2に記載の発明は、被検対象
を観察するための顕微鏡本体と、前記顕微鏡本体の観察
作業を観察者の少なくとも足にて操作する第1の操作装
置と、前記第1の操作装置の操作に基づき前記顕微鏡本
体内外の各部を動作させるための各機構と、を有する顕
微鏡であって、他の医用機器を前記観察者が足にて操作
する一又は複数の第2の操作装置、及び前記第1の操作
装置を撮像する撮像手段と、前記撮像に基づき、前記第
1及び第2の操作装置の各々の配置位置関係を表示する
表示手段と、前記第1の操作装置の各部の操作に基づ
き、前記顕微鏡本体内外の前記各機構を制御し、かつ、
前記撮像手段の撮像に基づき、前記表示手段の表示を制
御する制御手段と、を含むことを特徴としている。
【0014】また、請求項3に記載の発明は、前記顕微
鏡本体は、前記撮像手段からの出力を、前記顕微鏡本体
の接眼鏡部の一方又は双方に表示する第1の足下観察光
学系を含むことを特徴としている。
【0015】また、請求項4に記載の発明は、前記操作
装置は、前記顕微鏡本体を移動させる操作を有効とする
第1のモードと、前記撮像手段の撮像方向の回動移動操
作を有効とする第2のモードと、切り換える表示切換ス
イッチをさらに有し、前記制御手段は、前記表示切換ス
イッチに基づいて、前記操作装置上の機能の割当を、各
前記第1、第2のモードに切換ることを特徴としてい
る。
【0016】上記第2の目的を達成するために、請求項
5に記載の発明は、被術対象を観察するための顕微鏡本
体と、前記顕微鏡本体に搭載され、前記被術対象を撮像
するための撮像手段と、を有し、前記顕微鏡本体は、前
記被術対象を観察するための観察光学系と、前記被術対
象を照明するための照明光学系と、前記被術対象を手術
する術者の手技を観察し、この観察された像を前記撮像
手段にて映し出すための手技観察光学系と、を含むこと
を特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0018】[第1の実施の形態] (全体構成)先ず、本発明の手術用顕微鏡の全体の概略
構成について、図1〜図4を参照して説明する。図1
は、本例の顕微鏡の概略構成を示す説明図である。
【0019】本例の手術用顕微鏡1は、図1に示すよう
に、被検対象を観察する顕微鏡本体10と、顕微鏡本体
10を昇降及び回転移動させるための移動機構20と、
顕微鏡本体10の観察作業を術者(観察者)の少なくと
も足にて操作する操作装置(第1の操作装置)であるフ
ットスイッチ30と、寝台8に設けられ、フットスイッ
チ30を撮像する撮像手段であるTVカメラ部50と、
TVカメラ部50にて撮像される前記フットスイッチ3
0内の各部の配置位置や、他の医用機器2の操作装置
(第2の操作装置)であるフットスイッチ3、4等を少
なくとも表示する表示手段である液晶表示パネル60
と、フットスイッチ30の各部の操作に基づき、液晶表
示パネル60の表示を制御するとともに、TVカメラ部
50の撮像に基づき顕微鏡本体10内外の各部(前記移
動機構20を含む)を制御する制御手段である演算制御
装置90(図5参照)と、を含み構成される。
【0020】また、実際の手術の際には、顕微鏡1以外
にも、図1に示すように、各種の医用機器2のフットス
イッチ3、4も、前記フットスイッチ30と並列して配
置されている。この場合には、これらのフットスイッチ
群3・4・30を、TVカメラ部50が撮影することと
なる。なお、医用機器2としては、例えば超音波吸引
器、レーザー治療器等が挙げられる。
【0021】移動機構20は、顕微鏡本体10を支持す
るアーム機構及びアームを回動する回動機構を複数組み
合わせることで形成され、図1のZ方向の昇降、θ1方
向の回転並びにθ2方向の旋回によってX・Y・Zの各
々の方向に顕微鏡本体10を位置調整する。これらの顕
微鏡本体10内外の操作は、全てフットスイッチ30の
操作にて行われる。
【0022】ここで、図2に示すフットスイッチ30の
XY位置調整操作部31は、図4に示す鏡筒移動用ハン
ドル部15a、15bに設けられた液晶表示パネル60
の表示切換スイッチ70にて、本来のフットスイッチ3
0における移動機構20による顕微鏡本体10の位置を
制御する顕微鏡操作モードと、TVカメラ部50の移動
方向を制御するモニター操作モードと、を切り替えて用
いる。
【0023】なお、図1に示すように、フットスイッチ
30には、フットスイッチ30から出力される後述する
接触感知信号、操作確認信号を各々取得するためのコー
ド6、7を接続している。本例では、これらのコード
6、7をフットスイッチ30から顕微鏡10へ接続され
ているフットスイッチ30の各部の操作系のコード5と
は独立したものとしている。
【0024】上記のような構成の顕微鏡1にあっては、
回動可能な本体に備えたTVカメラ50からの信号を、
顕微鏡本体10の接眼鏡上部に配置された開閉可能な液
晶表示パネル60に出力している。これにより、術者の
補助機能として足元の様子を実際に見ることができる。
【0025】(フットスイッチ)ここで、フットスイッ
チ30の具体的構成について図2を用いて説明する。図
2は、フットスイッチの一例を示す説明図である。
【0026】フットスイッチ30は、図2に示すよう
に、顕微鏡本体10を操作する顕微鏡操作モードにあっ
ては、フットスイッチ30のほぼ中央部に設けられて、
顕微鏡本体10の鏡筒部11のXY方向の位置を調整
し、顕微鏡の水平方向の観察位置を調整するXY位置調
整操作部31と、このXY位置調整操作部31の下方に
設けられて、顕微鏡にて視認される像の倍率を変更する
ためのズーム調整操作部32と、このズーム調整操作部
32の下部に隣接して設けられ、顕微鏡の上下微動調整
を行うための上下微動調整操作部33と、フットスイッ
チ30の上端部に設けられ、顕微鏡本体10の照明をオ
ンオフするための照明オンオフ操作部34と、前記顕微
鏡操作モードと、TVカメラ50の回動を調整制御する
ためのモニター操作モードとをモード切り換えするため
の操作切換スイッチ35と、を含んで構成される。な
お、フットスイッチ30には、術者の足等が接触したこ
とを感知する接触感知センサー40が、各操作部32・
33・34上に設置されている。
【0027】XY位置調整操作部31は、図面上、上下
左右に各々矢印が形成されており、これによって、XY
各々の方向にて進退移動操作が行えるようになってい
る。
【0028】なお、操作切換スイッチ35が、顕微鏡操
作モードである場合には、これらの矢印は、顕微鏡本体
10を所望の方向に移動させるが、操作切換スイッチ3
5にてモニター操作モードに切り換えられると、TVカ
メラ50の撮像する方向を調整するTVカメラ操作部と
して機能する。
【0029】ズーム調整操作部32は、例えば右端を押
下すると、顕微鏡の倍率が大きくなり、左端を押下する
と顕微鏡の倍率が小さくなる。
【0030】上下微動調整操作部33は、例えば右端を
押下すると、顕微鏡本体10が上方向に微調整され、左
端を押下すると、顕微鏡本体10が下方に微調整され
る。
【0031】照明オンオフ操作部40は、例えば押下す
ることで顕微鏡本体10の照明が点灯する。
【0032】さらに、フットスイッチ30には、不図示
の赤外線センサーが設けられ、この赤外線センサーによ
る検出に基づいて、足下画像を表示させる電力供給のオ
ン・オフを制御を行うように構成してもよい。この場
合、フットスイッチ30の使用直前に、フットスイッチ
30の正確な位置が把握できなくても、赤外線センサー
によって足が遮られると、表示が自動的に開始される。
【0033】以上のように本例では、TVカメラ50の
移動方向を操作する操作部は、手術用顕微鏡フットスイ
ッチと共通化し、フットスイッチ形式にて構成されてい
る。この理由は、モニターを手術中に使用する場合に
は、術者の手をできるだけ使用しないことが望ましいか
らである。なお、操作部の構成は、上述の例に限らず、
TVカメラ部50の観察方向調整用に独立した操作系を
設けてもよい。
【0034】(TVカメラ部)次に、本例の顕微鏡のT
Vカメラ部について、図3(A)〜(C)を用いて説明
する。図3(A)〜(C)は、本例のTVカメラ部を示
す図であり、(A)は裏面図、(B)は正面図、(C)
は側面図をそれぞれ示す。
【0035】このTVカメラ部50は、図3(A)〜
(C)に示すように、TVカメラ52と、このTVカメ
ラ52をθ1方向にて回動(Z軸を中心にXY平面上に
て回動)し、θ2方向にて回動(X軸を中心にYZ平面
上にて回動)し、θ3方向にて回動(Y軸を中心にZX
平面上にて回動)する回動機構54と、を含んで構成さ
れている。
【0036】このようにTVカメラ部50は、全方向に
回動可能な構成とすることにより、手術台下部及び側面
に至る領域を撮像することができる。
【0037】また、これらの回動方向は、上述のフット
スイッチ30にて操作できるので、術者は、足にて操作
切換スイッチ35を操作した上で、フットスイッチ30
のXY位置調整用操作部31を操作することで、所望の
方向へTVカメラ52の方向を回動することができる。
【0038】(顕微鏡本体)顕微鏡本体10は、図4に
示すように、術者を観察するための各種光学系を搭載し
た鏡筒部11と、この鏡筒部11の周囲に設けられ、鏡
筒部11を被術者の位置に合わせて移動させる一対の鏡
筒移動用ハンドル部15a・15bと、鏡筒部11の上
部に設けられた接眼鏡部16と、少なくとも一方の鏡筒
移動用ハンドル部15aに設けられた表示切換スイッチ
70と、を含んで構成されている。
【0039】表示切換スイッチ70は、液晶表示パネル
60の液晶表示をON/OFFする機能と、押し続ける
ことで、顕微鏡操作モードとモニター操作モードとを切
り換えるモード切換えスイッチとしての機能と、を備え
ている。さらに、液晶表示パネル60のオンとオフは、
表示切換スイッチ70を押した回数によって交互切換え
可能としている。
【0040】(液晶表示パネル)液晶表示パネル60
は、図4に示すように、顕微鏡本体10の接眼鏡部16
の上部に設けられている。この液晶表示パネルの配置位
置としては、種々考えられるが、例えば術者が体勢を崩
さず、かつ、視線を移動させずに観察できるよう、接眼
鏡部16の近傍、特に上部に液晶表示パネル60を配置
している。
【0041】なお、本例では、液晶表示パネル60の明
るさが術者の観察時の妨げになることを考慮して、液晶
表示パネル60のオンとオフは、ハンドル部15aの表
示切換スイッチ70を押した回数によって交互切り替え
可能としている。また、手による操作をできるだけ避け
ることを重視するならば、一定時間経過によってディス
プレイへの電力供給を停止させるようにしてもよい。
【0042】また、液晶表示パネル60を図6に示すよ
うな、被検対象Pからの反射光Lが観察者(術者)Sに
入光しない位置に、配置し、液晶表示パネル60を角膜
・強膜からの反射防止部材として兼用する構成であって
もよい。
【0043】さらに、手術用顕微鏡に手術撮影のための
撮影装置が取り付けられている場合は、この撮像装置に
TVカメラ部50からの画像を出力させる構成であって
もよい。
【0044】(制御系)次に、上述のような構成の手術
用顕微鏡の制御系の構成について、図5を用いて説明す
る。
【0045】本例の顕微鏡1は、図5に示すように、顕
微鏡本体10と、液晶表示パネル61と、表示切換スイ
ッチ70と、フットスイッチ本体30と、TVカメラ部
50と、これらの制御を司る演算制御装置90とを有し
ている。
【0046】顕微鏡本体10は、鏡筒部11と、被術眼
を観察するための観察光学系13と、被術眼を照明する
ための照明を含んだ照明光学系12と、術者の足下を観
察するための足下観察光学系14と、を含んで構成され
る。
【0047】このために、本例の顕微鏡1は、鏡筒部1
1のXY位置を調整制御するXY位置調整制御部15
と、鏡筒部11を昇降させることにより被術眼に映る像
のズームを調整制御するためのズーム制御部16と、上
下方向の微動調整を行うための上下微動制御部17と、
照明の点灯を制御するための点灯制御部22と、を含ん
で構成される。
【0048】さらに、顕微鏡1は、液晶表示パネル60
の表示を制御する表示制御部62と、液晶表示パネル6
1に表示される画面データを格納しておくための画面デ
ータ記憶部63と、一定期間切り替えスイッチが操作さ
れない場合に、液晶表示パネル61への電力の供給を停
止する電力供給停止回路64と、を含んで構成される。
【0049】さらにまた、顕微鏡1は、表示切換スイッ
チ70を制御するスイッチング制御部70と、各種制御
プログラムや必要な情報が格納される記憶手段であるメ
モリ80と、を含んで構成される。
【0050】TVカメラ部50は、TVカメラ52と、
このTVカメラ52の表示を制御するカメラ制御部56
と、TVカメラ52自体を回動させる回動機構54と、
回動機構54の回動を調整制御する回動調整制御部58
と、を含んで構成される。
【0051】フットスイッチ30は、顕微鏡におけるX
Y方向の位置を調整するためのXY位置調整操作部31
と、顕微鏡におけるズームを調整するためのズーム調整
操作部32と、顕微鏡における上下微動調整を操作する
ための上下微動調整操作部33と、照明をオンオフ操作
するための照明オンオフ操作部34と、これら各操作部
の操作指示に基づき、操作制御を行う操作制御部38
と、操作情報を格納するための内蔵メモリ36と、術者
のフットスイッチ30の各操作部に対する接触を感知す
るための接触感知手段である複数の接触感知センサー4
0(40a、40b、・・)と、これら複数の接触感知
センサー40からの接触感知信号(検出信号)を出力す
るためのセンサ回路である信号出力処理部44と、前記
操作制御部38からの操作確認信号を出力するための操
作確認信号出力手段である操作確認信号出力回路43
と、前記操作確認信号出力回路43からの操作確認信号
と、接触感知信号(検出信号)との信号出力を選択出力
するための信号出力選択制御部45と、術者の足がフッ
トスイッチ30に接近すると信号出力を行う足位置検出
手段である赤外線センサー42と、赤外線センサー42
からの検出信号を出力するための信号出力処理部47
と、を含んで構成される。
【0052】上述のような制御系を構成する顕微鏡にあ
っては、フットスイッチ30において、術者が例えばX
Y位置調整操作部31を操作すると、操作制御部38及
び演算制御装置90によりXY位置調整制御部15が制
御され、鏡筒部11はX方向及びY方向に各々位置調整
されるようにして移動し、鏡筒部11が所望のXY位置
に配置されることとなる。
【0053】同様にして、術者がズーム調整操作部32
を操作すると、フットスイッチ30のズーム調整操作部
32は、操作制御部38及び演算制御装置90を介して
ズーム制御部16を制御し、観察光学系13を調整制御
することで、ズームの調整が行われる。
【0054】また、術者がフットスイッチ30の上下微
動調整操作部33を操作すると、操作制御部38及び演
算制御装置90により当該上方又は下方への操作程度に
相当する分だけ上方向又は下方向へ鏡筒部11が移動す
るように上下微動制御部17が制御され、鏡筒部11が
上方向又は下方向に微調整される。
【0055】さらに、術者がフットスイッチ30の照明
オンオフ操作部34を操作すると、操作制御部38及び
演算制御装置90により、照明オンオフ操作部34がオ
ンのときは、点灯制御部22は照明光学系12の照明を
点灯し、照明オンオフ操作部34がオフのときは、点灯
制御部22は照明光学系12の照明を消灯する。
【0056】一方、フットスイッチ30の操作切換スイ
ッチ35を切り換えると、フットスイッチ30は、当該
各操作部31〜34の機能が他の機能に切り替わるよう
になっている。
【0057】具体的には、操作切換スイッチ35がオン
状態となると、例えば、XY位置調整操作部31は、鏡
筒部11のXY位置調整制御部15を調整制御する機能
から、TVカメラ52の回動機構54の回動調整制御部
58を調整制御して、回動機構54をXY方向に回動さ
せる機能へと切り替わる。このような切り換えは、例え
ば操作制御部38内にXY位置調整操作部31から演算
制御装置90を介してXY位置調整制御部15に至る配
線経路と、XY位置調整制御部31から演算制御装置9
0を介して回動調整制御部58に至る配線経路と、を操
作切換スイッチ35の操作に基づき切り替わるように形
成することで実現できる。
【0058】このXY位置調整操作部31の他、ズーム
調整操作部32によってTVカメラ52のズームを調整
できるように形成してもよい。
【0059】次に、液晶表示パネル60には、TVカメ
ラ52からの映像例えば上記フットスイッチ30やその
他の医療機器2におけるフットスイッチ群3、4等の映
像信号が、カメラ制御部56及び演算制御装置90並び
に表示制御部62を介して伝達されることで、前記映像
が表示される。ここにおいて、表示切換スイッチ70
は、術者が当該表示切換スイッチ70を押すと、液晶表
示パネル60に電力が供給され、前記液晶表示パネル6
0に、TVカメラ52からの映像が表示される。
【0060】さらに加えて、表示切換スイッチ70は、
本例では、液晶表示パネル60のオン・オフスイッチで
あると同時に、一定期間押し続けたままにすることによ
って、フットスイッチ30上のXY位置調整操作部31
を、TVカメラ52に対して有効になるようにする機能
をも有している。
【0061】このとき、表示切換スイッチ70が、現
在、フットスイッチ30の操作(顕微鏡操作モード)が
有効なのか、TVカメラ52の操作(モニター操作モー
ド)が有効であるかを、液晶表示パネル60に表示する
構成としている。この場合には、有効及び無効の各状態
を示す画面データを予め画面データ記憶部63等に記憶
しておき、表示切換スイッチ70の状態に応じていずれ
かを液晶表示パネル60上に画像合成出力するように形
成すればよい。
【0062】さらに、本例では、TVカメラ52からの
映像を表示制御部62を介して画像挿入用の光学系であ
る足下観察光学系14(第1の足下観察光学系)から観
察光学系13に供給することで、接眼鏡部16において
TVカメラ52からの映像を眺めることができる。この
状態を示したのが図8である。図8では、接眼鏡部16
の一方に被術眼の像R1を、他方にはTVカメラ52か
らの映像R2を表示している。
【0063】さらにまた、電力供給停止回路64によっ
て、表示切換スイッチ70が一定時間操作されない場合
には、液晶表示パネル60への電力供給を停止させるよ
うな構成に形成してもよい。これによって、表示切換ス
イッチ70からの操作が一定期間ない場合には、スイッ
チング制御部72は、停止信号を電力供給停止回路64
に対して供給し、不図示のタイマー等により一定時間経
過後、オートシャットオフ状態として、液晶表示パネル
60の駆動回路及びバックライト等への電源供給を停止
することとなる。
【0064】次に、術者が上述の各操作部31〜34を
操作する際の、接触感知センサー40及び赤外線センサ
ー42の作用について説明する。
【0065】術者の足がフットスイッチ30に近づく
と、赤外線センサー42は、足がフットスイッチ30に
接触される以前に、フットスイッチ30上のどの辺に足
があるのかあるのかを検出する。これによって、赤外線
センサー42が足を検出すると、信号出力処理部47
は、信号を出力する。そうすると、表示制御部62が動
作され、液晶表示パネル60のバックライトがオンされ
て表示可能状態となり、TVカメラ52の映像が表示さ
れることとなる。
【0066】次いで、フットスイッチ30の各操作部3
1〜34に形成された接触感知センサー40にて、足等
の接触が感知されると、信号出力処理部44は、接触感
知信号を出力する。このとき、この接触感知信号の出力
に基づき、画面データ記憶部63は、接触感知信号が検
知されたときに出力すべき画像パターン例えば縦縞パタ
ーン等を液晶表示パネル60上に画像出力するように形
成される。
【0067】そして、術者の足がいずれかの各操作部3
1〜34の操作を行うと、操作制御部38は、その旨を
操作確認信号出力回路43に伝達し、これを受けて、操
作確認信号出力回路43は、操作確認信号を出力する。
【0068】ここで、操作確認信号が操作確認信号出力
回路43から出力されると、それまで出力されていた信
号出力処理部44からの接触感知信号は、信号出力選択
制御部45によりその出力を遮断され、操作確認信号の
みが出力されるようになる。
【0069】そうすると、画面データ記憶部63は、こ
の操作確認信号に基づき、操作確認信号が検知されたと
きに出力すべき画像パターン例えば横縞パターン等を液
晶表示パネル60上に表示することとなる。
【0070】以上のことから、フットスイッチ30に術
者の足が近づくと、液晶表示パネル60上の表示が開始
され、フットスイッチ30上のいずれかの操作部31〜
34に術者の足が接触すると、液晶表示パネル60には
横縞パターンが表示され、フットスイッチ30上のいず
れかの操作部31〜34を術者の足が押すと、液晶表示
パネル60には縦縞パターンが表示されることとなる。
【0071】この状況を表示したのが図7である。液晶
表示パネル60は、図7に示すように、フットスイッチ
30上の各操作部31〜34の配置に対応した表示区分
がなされた表示態様となっている。この液晶表示パネル
60は、フットスイッチ30からの各種信号が入力され
ない状態では、強度変調の行われない明るい状態となっ
ている。
【0072】ここで、接触感知信号が出力された場合に
は、接触確認パターンと称される表示(縦縞パターン)
が、該当する各操作部31〜34の位置に合成表示(対
応する部分の強度を変調する)され、操作確認信号が出
力された場合には、出力確認パターンと称される表示
(横縞パターン)が、該当する各操作部31〜34の位
置に合成表示され、両方の信号(接触感知信号及び操作
確認信号)が同時に出力された場合には、両方確認パタ
ーンと称される表示(縦横縞パターン)が、該当する各
操作部31〜34の位置に合成表示される。
【0073】図7の例では、照明オンオフ操作部34上
に、出力確認パターン(横縞)が合成表示されているこ
とから、術者は既に、照明オンオフ操作部34を押して
照明を点灯させた状態であることを意味している。
【0074】さらに、XY位置調整操作部31の上部矢
印上に、接触確認パターン(縦縞)が合成表示されてい
ることから、術者は、XY位置調整操作部31の上部矢
印に足を接触させているものの、未だ完全には当該操作
部31を押下しておらず、顕微鏡本体10が未だ移動し
ていないことを意味する。
【0075】(作用について)次に、上述のような構成
の顕微鏡の作用について、図1〜図5を参照して説明す
る。
【0076】先ず、足下観察時は、術者が図4に示す液
晶表示パネル用の表示切換スイッチ70を押すと、接眼
鏡部16の上部の液晶表示パネル60への電力供給が開
始され、TVカメラ部50からの映像が液晶表示パネル
60に表示される。
【0077】一方、液晶表示パネル60への電力供給
は、表示切換スイッチ70以外にも、赤外線センサー4
2によっても行われる。この場合、術者が足をフットス
イッチ30に接近させると、有効距離の短い赤外光セン
サー42が術者の足等の遮蔽物を検知し、液晶表示パネ
ル60への電力が供給され、表示が開始される。なお、
赤外線センサー42に一定期間、遮蔽物が検知されない
と、液晶表示パネル60への電力供給は停止状態のまま
となる。
【0078】前記表示切換スイッチ70は、本例では液
晶表示をON/OFFする機能と、押し続けることで、
顕微鏡操作モードとモニター操作モードとを切り換える
モード切り換えスイッチとしての機能と、を備えてい
る。
【0079】ここで、表示切換スイッチ70を押し続け
て、モニター操作モードにすると、図2に示すフットス
イッチ30上のXY位置調整操作部31への上下左右方
向の操作により、図1に示すようにTVカメラ部50
は、縦方向、左右回転の動作を行う。これにより、撮像
方向を術者の所望する方向へ調整できる。このとき、現
在いずれのモードが有効かの情報も、液晶表示パネル6
0の一部(図4参照)に表示されるように構成してい
る。これにより、誤操作を防止できる。
【0080】そして、前記表示切換スイッチを押し続け
て、顕微鏡操作モードにして、フットスイッチ30を操
作することとなる。
【0081】あるいは、このモード切換は、図2に示す
フットスイッチ30の操作切換スイッチ35によっても
行うことができる。これによって、全ての操作を足にて
行うことができる。
【0082】上述のいずれかの方法によって、顕微鏡操
作モードにし、術者は、フットスイッチ30、3等の位
置関係や、フットスイッチ30内の各操作部31〜34
の配置位置を確認する。そして、足をフットスイッチ3
0に近づけ、術者の足がフットスイッチ30上の各操作
部31〜34に接触すると、上述したように図7の接触
確認パターンが液晶表示パネル60の該当位置に表示さ
れる。
【0083】次に、実際に術者が各操作部31〜34を
押すと、出力確認パターンが液晶表示パネル60の該当
位置に表示される。
【0084】そして、術者は、これらの表示を確認しつ
つ、各操作部31〜34を操作することとなる。
【0085】次いで、各操作部31〜34を操作し、図
1に示すように、顕微鏡本体10を所望の方向に移動し
て調整作業を行い、手術を開始する。
【0086】そして、術中にも、図4に示すように、接
眼鏡部16や液晶表示パネル60を見ながら操作を行う
こととなる。ここで、液晶表示パネル60は、観察時に
術者の視野領域に配置されているので、術者が見る作業
の負担を低減できる。
【0087】以上のように本実施の形態によれば、手術
用顕微鏡において、患者・ベッド等との位置関係によっ
て術者の死角に隠れてしまうフットスイッチ類に対し
て、術者は通常では得られない足下の映像を見ながら操
作でき、術者が大きく姿勢を崩すことなく操作が行え
る。
【0088】これにより、術者は、接眼鏡部から目を離
して液晶表示パネルに表示された実際の足下部分の映像
を見ることによって、フットスイッチ上の各操作部の配
列やフットスイッチ同士の位置関係を容易に把握でき、
特に、フットスイッチ上の操作スイッチの配置が複雑な
場合にも対応できる。
【0089】さらに、液晶表示パネルに表示される各表
示パターンによって、自分が現在どのスイッチに対する
入力を行っているのか、また実際に出力が行われている
のかどうか、を大きく姿勢を崩すことなく知ることがで
きる。これにより、フットスイッチ上の配列を知るだけ
でなく、間違って操作部を入力してしまった場合にもこ
れを察知できる。
【0090】これにより、術者は、フットスイッチのど
の操作部を接触したのか、押して有効にしているのかを
視覚的に液晶表示パネル上で確認することができ、手術
の効率を高めることができる。
【0091】また、顕微鏡本体10に画像挿入用の第1
の足下観察光学系を形成することで、図8に示すよう
に、接眼鏡部16の視野にTVカメラの映像を表示でき
るので、患部の観察を行ったままでフットスイッチ操作
を行うことができる。この場合は、左右のどちらかの接
眼鏡部16映像を完全に挿入している。そして、接眼鏡
部16の内部に表示を行う場合においても、同様に、鏡
筒移動用のハンドル部に接眼鏡部16の内部表示の表示
切換スイッチ70に基づき、映像表示をON/OFFす
る。
【0092】なお、図9に示すように、観察画像そのも
のの一部に対して画像を内挿したり、図10に示すよう
に、映像を重ね合わせる構成としてもよい。
【0093】図9の例では、顕微鏡は、顕微鏡本体10
内部に、TVカメラ部50からの出力を、顕微鏡本体1
0の接眼鏡部16の一方の一部領域に表示する不図示の
第2の足下観察光学系を構成することによって可能とな
る。これによって、観察画像R3内にTVカメラ部50
の映像R4を挿入できる。
【0094】図10の例では、顕微鏡は、顕微鏡本体1
0内部に、TVカメラ部50からの出力を、顕微鏡本体
10の接眼鏡部16にて観察者が視認する患者の眼映像
R5上に、半透明表示にて合成表示されるように表示す
る第3の足下観察光学系を構成することによって可能と
なる。これによって、眼映像R5上に、半透明画像R6
を合成表示できる。
【0095】また、図11のように左右の接眼鏡部16
の外側に、液晶表示パネル60を配置してもよい。この
場合には、観察しながら調節を行う際には、眼の位置を
ずらして観察しても良い。これにより、実際に接眼レン
ズを覗いて操作の結果を見ながら操作確認ができる。
【0096】[第2の実施の形態]次に、本発明にかか
る第2の実施の形態について、図12に基づいて説明す
る。
【0097】なお、以下には、前記第1の実施の形態の
実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部
分についてのみ述べる。図12は、本例の手術用顕微鏡
の構成を示す機能ブロック図ある。
【0098】本例では、第1の実施の形態に記載された
顕微鏡がもつ入出力装置を「フットスイッチと手術用顕
微鏡本体との結線ミスやフットスイッチの故障を事前に
知る機能」、及び「誤動作防止機能」を有する構成の例
を示す。なお、基本的な構成は、図1〜図7等まで示し
た第1の実施の形態の内容と同様であり、フットスイッ
チからの信号出力は、顕微鏡本体への操作信号とは別系
統に用意されているものとする。
【0099】図12には、本例の手術用顕微鏡200の
制御系の構成を開示している。図12は、本例の顕微鏡
の制御系の構成を示す機能ブロック図である。
【0100】手術用顕微鏡200の制御系は、図12に
示すように、上述の実施の形態同様、内蔵メモリ236
と、操作制御部238と、接触感知センサー240と、
操作確認信号出力回路243と、信号出力選択制御部2
45と、信号出力処理部247と、内蔵メモリ238・
操作制御部238・信号出力選択制御部245に各々接
続された本例特有の構成である結線診断回路250と、
を含んで構成されている。
【0101】なお、この他、図5に開示された制御系と
共通の構成については省略してあるが、本例の制御系で
は、この省略された構成があるものとみなす。
【0102】前記結線診断回路250は、後述する内蔵
メモリ236に記憶された判定条件を参照しつつ、操作
確認信号出力回路243からの操作確認信号と、信号出
力処理部247からの接触感知信号と、操作制御部23
8からの動作状況と、に基づきフットスイッチ本体の結
線状況を判定する機能を有する。そして、この判定結果
を演算制御装置を介して液晶表示パネルに表示出力す
る。
【0103】この機能を達成するために、予め内蔵メモ
リ234には、フットスイッチからの接触感知信号、操
作確認信号、実際の装置動作に対して予め図13に示す
ような判定を行う判定テーブル236aが記憶されてい
る。
【0104】ここで、各々の信号出力及び判定結果が液
晶表示パネルに表示される。例えば、第1の実施の形態
同様の、図7に示す接触確認パターン、出力確認パター
ンと、動作状態との組み合わせに基づいて、表示された
結果を、図13の判定表と照らし合わせることで、手術
用の顕微鏡本体とフットスイッチとの接続ミスや故障を
特定することができる。
【0105】次に、上述のような構成の手術用顕微鏡の
作用を、術者がフットスイッチによる操作を行ってもズ
ーム機能が動作しない故障を想定した場合を例に挙げ説
明する。
【0106】ここで、従来のフットスイッチでは、スイ
ッチ自体の故障、結線ミス、顕微鏡のズーム機能の故
障、等の原因についての判別に時間がかかっていた。
【0107】これに対し本例では、足下モニターを応用
したフットスイッチにあっては、スイッチ自体の確認機
能を備えているため、簡単な接続ミスによって不具合が
起きているのか、故障しているのかを客観的に判断で
き、仮に故障が原因であった場合にも、少なくとも故障
箇所を特定できる。また、判定表という指標が存在する
ため、状況を容易に把握できる。
【0108】以上のように本実施の形態によれば、手術
用顕微鏡組立て時の結線ミス、経時によるコードの断線
のように、比較的原因としては単純であっても、十分な
知識がなければ見落としがちで箇所を特定しづらい不具
合・故障の判断がスムースに行えるようになり、結果と
して対処が手早く行えるようになる。
【0109】この機能は、手術用顕微鏡の機構に対する
専門的な知識が十分でない使用者や設置者が、組立て時
のチェックを行う際や、機能不全の症状をメーカーサイ
ドへ説明する際に特に有用である。
【0110】このように、結線確認の機能を有してお
り、事前の結線・動作チェックが簡単に行えることがで
きるので、実用上頻繁に使用されるフットスイッチにお
いて有用である。
【0111】なお、フットスイッチ内部や手術用顕微鏡
内に、各入力信号に対しての判定を行う自己チェック機
能を有する構成であってもよい。これにより、判定表を
用いずに結果を知ることができ、使用者の状況確認を補
助できる。
【0112】さらに、上記の接触感知、出力確認両信号
がフットスイッチに入力されることによって初めて顕微
鏡本体への操作信号が出力されるように設定する構成で
あってもよい。これにより、フットスイッチの操作部の
機構に異常(例えば、操作部への入力が入りっぱなしに
なるような異常)が発生したような際にも、術者の望ま
ぬ誤動作の危険性を軽減できる。
【0113】さらにまた、上記第2の実施の形態の変形
例としては、例えば以下のようなものが挙げられる。
【0114】例えば、図2に示す各操作部、例えば上下
微動調整操作部33を、右端を押すと顕微鏡本体10が
UPし、左端を押すとDOWNする構成としたが、これ
を使用する術者によって、右端を押すとDOWNし、左
端を押すとUPするように、機能を切り換える構成であ
ってもよい。
【0115】この場合には、予め、複数種の機能の割当
てパターンを定義した各テーブルを、上述の内蔵メモリ
36に格納しておき、術者の使用時にフットスイッチを
コネクタを介して本体部分に接続し、不図示の機能変更
操作部にて所望の機能を操作選択すると、前記内蔵メモ
リ36を参照しつつ不図示の機能変更制御部が、対応す
る機能の割り当てを行うことで、切換えが行えるように
形成すればよい。
【0116】また、この時、それらの各操作部の機能の
割り当てを、液晶表示パネルに表示する構成であっても
構わない。
【0117】この場合も、上述のように、各信号に応じ
た表示パターンを画面データ記憶部63に記憶してお
き、機能変更制御部に基づき、一つの操作部につき各機
能の割り当てを識別する例えば各識別信号(不図示)を
出力して、この各信号基づき、この各信号に応じた各表
示パターンを表示するように形成すればよい。
【0118】あるいは、内蔵メモリ36に術者の設定情
報や、操作情報を記憶しておき、これらの情報に基づ
き、フットスイッチ装着時にこれらの設定情報等を液晶
表示パネルに表示する構成であってもよい。
【0119】さらに、液晶表示パネルをタッチパネル構
成として、例えば図14に示すように、機能の割当てを
設定できる機能入れ換え用のメニュー画面を形成しても
よい。
【0120】これによって、術者が右ききであったり、
左ききであったりする場合には、各操作部の機能の割当
ての変更を行うことができる。しかも、今どういう設定
になっているのかを液晶表示パネルにて確認することが
できる。
【0121】この機能の割り当ては、本例の顕微鏡用の
フットスイッチの各機能に限らず、他のフットスイッチ
型の医用機器の機能の割り当てをも行うことが可能であ
る。
【0122】図14に示す例では、液晶表示パネル26
0に、現在の機能の割り当て及び結線状態等の各種設定
状況を表示するエリア260Aと、機能を変更するため
の表示エリア260Bが形成されている。
【0123】表示エリア260Aには、各々の操作部に
対応して割り当てられている各機能が表示されている。
【0124】表示エリア260Bには、所望の設定選択
を行うためのメニューの表示エリア261Aと、各操作
部に対して各々機能を変更設定するために変更後の機能
を表示した術者別、手術種類別専用の表示エリア261
Bと、医用機器別専用の表示エリア261Cと、を形成
している。
【0125】表示エリア261Aは、機能の変更を行う
機能変更操作部262A、予め登録された複数人の術者
の中から少なくとも1人の術者を選択するための術者選
択操作部262B、医用機器の種類を選択するための医
用機器選択操作部262C、手術の種類を選択するため
の手術種類選択操作部262D、を含む。
【0126】先ず、術者選択操作部262Bを操作し
て、自分が予めデーターベースに登録された術者であっ
て、予め自分の好みの機能割り当てを登録してある場合
には、術者選択操作部262Bを操作することによって
術者選択項目画面が生じ、ここで、選択を行うことによ
って表示エリア261Bに該当情報を表示させる。な
お、新規である場合にも、不図示の「新規」項目を選択
して新規用の表示が表示エリア261Bに生成される。
【0127】また、手術の種類例えば白内障用等に応じ
て、機能選択する場合には、手術種類選択操作部262
Dを操作して、対応する機能を備えた画面が表示エリア
261Bに表示される。なお、例えば術者1で、かつ、
白内障用の機能を割当てる場合には、表示エリア261
Bに該当術者名及び該当手術種類が表示される。
【0128】一方、顕微鏡ではなく他の医用機器用のフ
ットスイッチの機能割り当てを行う場合には、医用機器
選択操作部262Cを操作するとともに、表示エリア2
61Cを使用する。
【0129】表示エリア261Bにおいて、カーソル2
63を所望の変更箇所(操作部)上にてクリックし、選
択状態となったところで、機能変更操作部262Aをド
ラッグして不図示の選択項目画面を表示させ、複数の機
能名称が表示された該当項目の中から所望の項目箇所を
選択すると、当該選択項目が、表示エリア261Bのフ
ットスイッチの対応操作部上に表示される。同様に、他
の操作部の箇所においても変更がある場合には、1つ1
つ変更してゆく。最後に、OKボタンを押して設定が完
了する。
【0130】以上のようにして、機能の割り当ての変更
を行うことができる。
【0131】なお、上記のような複雑なシステムでなく
とも、手術の種類に応じた機能の割り当ては、例えば白
内障は第1のモード、・・・というように複数モードの
状態を前記内臓メモリに格納しておき、操作切換スイッ
チを手術別モード切換スイッチとして兼用し、スイッチ
ングによる切り換えにより実施しても構わない。
【0132】[第3の実施の形態]次に、本発明にかか
る第3の実施の形態について、図15に基づいて説明す
る。図15は、本例の手術用顕微鏡の構成を示す外観図
である。
【0133】本例の手術用顕微鏡300は、図15に示
すように、被術眼を観察するための顕微鏡本体310
と、被術眼を手術する術者の手技を撮影するとともに、
術者の観察している映像をも撮影する撮像手段であるT
Vカメラ330と、を含んで構成されている。
【0134】顕微鏡本体310は、TVカメラ330と
一体的に移動可能となっており、図示しない接眼レンズ
を有する接眼部312と、下部に配設され被検対象に向
けて照明光束を出射する光源314とが設けられてい
る。なお、顕微鏡本体部310の内部には、図示しない
対物レンズ等を有する光学部材により観察光学系、照明
光学系が構成されている。また、接眼部312は、複数
の関節部材により角度調整可能となっている。
【0135】すなわち、顕微鏡本体310の内部には、
図15の外観図には図示しないが、図17の機能ブロッ
ク図にて図示されているような、被術眼を照明するため
の照明光学系320と、被術眼を観察するための観察光
学系322と、TVカメラ330にて撮影された像を、
TVカメラ330に映し出すための手技観察光学系32
4と、を含んで構成されている。
【0136】照明光学系320は、例えばハロゲンラン
プ等にて形成された照明光源、照明用コンデンサーレン
ズ、照明プリズム、対物レンズ(いずれも不図示)など
から構成されている。
【0137】この照明光学系320において、照明光源
から出射された照明光は、照明用コンデンサーレンズ、
照明プリズム、対物レンズ(いずれも不図示)を経て被
術眼に照明される。
【0138】観察光学系322は、図示しない対物レン
ズから被検対象の像を導き、変倍部、接眼鏡、接眼レン
ズ(いずれも不図示)などから構成されている。
【0139】照明された被術眼の像は、対物レンズ(不
図示)を介して、変倍部、接眼鏡など(いずれも不図
示)を経て、接眼レンズ(不図示)に集光されて観察者
の検眼に導かれる。これによって、観察光学系320を
介して術者が被術眼の観察を行う。
【0140】手技観察光学系324が内蔵された手技観
察部316は、図15に示すように、変倍部と接眼鏡3
12部分の間に配置される。
【0141】この手技観察部316は、術者が観察する
ための観察光学系322からの光束を分岐するための光
学部材例えばビームスプリッタ328等を内蔵してい
る。
【0142】具体的には、手技観察部316の手技観察
光学系324は、手技を観察する機能を有し、図16
(A)(B)に示すように、ミラー325等を潜望鏡の
ように外付することにより構成される。
【0143】即ち、手技観察光学系324は、手技観察
部316内に配置された反射光学部材であるミラー32
5、顕微鏡本体310に内蔵されたプリズム326、等
を含んで構成されている。
【0144】プリズム326は、被術眼からの光束が結
像する結像位置Tに配置されている。このプリズム32
6の背部には、被術眼の映像を一部遮断するためのひさ
し327が設けられている。
【0145】このひさし327は、TVカメラ330の
前面に、被術眼の映像が撮影される被術眼の視野領域A
と、ひさし327によって遮断された領域であってミラ
ー325からの術者の手技の映像が撮影される手技の視
野領域Bと、の2つの領域を形成する。
【0146】上記のような構成からなる顕微鏡におい
て、図16(A)に示すように、偏光ビームスプリッタ
328にて分岐された被術眼からの光束A1は、先ず、
TVアタッチメントの結像位置Tにおいて、被術眼の像
を形成する。
【0147】一方、術者の手技からの光束A2は、ミラ
ー325にて反射され、プリズム327を介して結像位
置Tにおいて、手技の像を形成する。
【0148】ここで、プリズム326の背部のひさし3
27は、被術眼の映像を一部遮断する。このため、ミラ
ー325からの手技に関する映像は、ひさし327によ
って遮断された視野領域に挿入される形になる。
【0149】この映像は、TVアタッチメントに接続さ
れたTVカメラ330によって同時に撮影され、TVカ
メラ330には、被術眼及び手技の双方の映像が撮影さ
れることとなる。
【0150】これにより、見学者は、1台のTVモニタ
ーを見ることで、術者の観察している映像と、術者の手
技に関する映像を同時に観察できる。
【0151】なお、TVアタッチメントのプリズム32
6は、例えば操作ノブによって、図16(B)に示すよ
うに、任意に手技観察光学系の結像位置Tに進出・後退
・回転が選択できる。これによって、操作ノブによって
プリズム326を回転等により被術眼の映像の視野領域
から退避させることにより、高倍率の術時などに手技観
察の視野領域Bを挿入することが見学の邪魔になるのを
防止できる。
【0152】このプリズム326を回転させた場合に
は、プリズム326の背面のひさし327がシャッター
として機能し、外光の侵入を防止できる。
【0153】(制御系)上述のような手術用顕微鏡の制
御系の構成の概略について、図17を参照して説明す
る。
【0154】この手術用顕微鏡の制御系は、照明光学系
320と、観察光学系322と、手技観察光学系324
と、TVカメラ330と、絞りノブ332と、これらの
制御を司る演算制御装置340と、を含んで構成されて
いる。
【0155】術者が被術眼を観察する作業を行う時に
は、照明光学系320及び観察光学系322により、被
術眼等の映像が、TVカメラ330に撮像される。
【0156】ここで、絞りノブ332等を操作すること
により、被術眼の像を調整することができる。
【0157】さらに加えて、ここで、操作ノブを操作す
ることで、演算制御装置340は、手技観察光学系32
4のプリズム326を操作ノブの回転操作に応じて回転
させ、術者の手技に関する像が、前記被術眼の映像の一
部に挿入されるように制御する。この時、TVカメラ3
30には、手技観察光学系324からの手技に関する映
像と、被術眼の映像との双方が撮像されることとなる。
【0158】以上のように本実施の形態によれば、1台
のTVカメラにて術者の手技に関する映像と、術者が見
ている被術眼の映像と、の双方の映像を同時に見ること
ができるので、術式の教育に便利である。さらに、光学
系を切り替えたり、複数のTVカメラを使う必要も不要
となる。また、ミラー等を用いるのみで構成でき、実現
も簡単である。
【0159】[第4の実施の形態]次に、本発明にかか
る第4の実施の形態について、図18に基づいて説明す
る。図18は、本例の手術用顕微鏡を示す外観図であ
る。本例では、手技観察部にファイバースコープを採用
している。
【0160】具体的には、本例の手術用顕微鏡500
は、上記第3の実施の形態同様、図18に示すように、
被術眼を観察するための顕微鏡本体510と、被術眼を
手術する術者の手技を撮影するとともに、術者の観察し
ている映像をも撮影する撮像手段であるTVカメラ53
0と、を含んで構成されている。
【0161】顕微鏡本体510は、TVカメラ530と
一体的に移動可能となっており、図示しない接眼レンズ
を有する接眼部512と、下部に配設され被検対象に向
けて照明光束を出射する光源514とが設けられてい
る。なお、顕微鏡本体510の内部には、図示しない対
物レンズ等を有する光学部材により観察光学系、照明光
学系が構成されている。また、接眼部512は、複数の
関節部材により角度調整可能となっている。
【0162】なお、顕微鏡本体510の内部の各種光学
系(照明光学系、観察光学系、手技観察光学系等)、及
び制御系は、図17に示すものと同一であるのでその詳
細な説明は省略する。
【0163】手技観察光学系が内蔵された手技観察部5
16は、図18に示すように、ファイバースコープにて
形成され、変倍部と接眼鏡512部分の間に配置され
る。
【0164】この手技観察部516は、術者が観察する
ための観察光学系からの光束を分岐するための光学部材
例えばビームスプリッタ518等を内蔵している。
【0165】具体的には、手技観察部516の手技観察
光学系は、手技を観察する機能を有し、図19(A)
(B)に示すように、胃カメラのようなファイバースコ
ープが外付けされている。このファイバースコープは、
図19(B)に示すように、向きが自在に変えられるの
で、予め術者が手技を行っている方向へ向けることがで
きる。
【0166】また、手技観察光学系は、ファイバースコ
ープから入射した光束を結像位置に導くためのプリズム
519、等を含んで構成されている。
【0167】プリズム519は、被術眼からの光束が結
像する結像位置Tに配置されている。このプリズム51
9の背部には、上記同等被術眼の映像を一部遮断するた
めのひさし520が設けられている。
【0168】このひさし520は、TVカメラ530の
前面に、被術眼の映像が撮影される被術眼の視野領域A
と、ひさし520によって遮断された領域であってファ
イバースコープからの術者の手技の映像が撮影される手
技の視野領域Bと、の2つの領域を形成する。
【0169】上記のような構成からなる顕微鏡におい
て、第3の実施の形態同様に、偏光ビームスプリッタ5
18にて分岐された被術眼からの光束は、先ず、TVア
タッチメントの結像位置Tにおいて、被術眼の像を形成
する。
【0170】一方、術者の手技からの光束は、ファイバ
ースコープを通過し、プリズム519を介して結像位置
Tにおいて、手技の像を形成する。
【0171】ここで、プリズム519の背部のひさし5
20は、被術眼の映像を一部遮断する。このため、ファ
イバースコープからの手技に関する映像は、ひさし52
0によって遮断された視野領域に挿入される形になる。
【0172】ファイバースコープからの光束は、TVリ
レーレンズに内蔵されているプリズム519から射出さ
れる。この射出面は、被術眼の映像が結像する位置Tに
形成されている。
【0173】この映像は、TVアタッチメントに接続さ
れたTVカメラ530によって同時に撮影され、TVカ
メラ530には、被術眼及び手技の双方の映像が撮影さ
れることとなる。
【0174】これにより、見学者は、1台のTVモニタ
ーを見ることで、術者の観察している映像と、術者の手
技に関する映像を同時に観察できる。
【0175】なお、TVアタッチメントのプリズム51
9は、例えば操作ノブによって、任意に手技観察光学系
の結像位置Tに進出・後退・回転が選択できる。これに
よって、操作ノブによってプリズム519を回転等によ
り被術眼の映像の視野領域から退避させることにより、
高倍率の術時などに手技観察の視野領域Bを挿入するこ
とが見学の邪魔になるのを防止できる。
【0176】このプリズム519を回転させた場合に
は、プリズム519の背面のひさし520がシャッター
として機能し、外光の侵入を防止できる。
【0177】以上のように、上述の第3の実施の形態に
おいては、術者の視野の倍率や方向などがある程度固定
されるため、手技観察時に不都合が出る可能性があっ
た。これに対し本例では、この事項が改善され、ファイ
バースコープを用いることで、上記事項が改善され、上
記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、
手技観察時においても、ファイバースコープを所望の位
置に移動させることで、術者の手技部分の視野の倍率や
方向等を任意に設定できる。
【0178】なお、本発明にかかる装置と方法は、その
いくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、
当業者は本発明の主旨および範囲から逸脱することなく
本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形
が可能である。例えば、上述の第1、第2の各実施の形
態では、フットスイッチと、液晶表示パネルと、顕微鏡
本体と、TVカメラとは、物理的に近い位置に配置する
構成としたが、これに限定されるものではない。例え
ば、遠隔手術やバーチャル手術、テレメディスン等を行
う場合において、液晶表示パネルにTVカメラの映像に
加えて、接眼鏡から見える画像を表示できるようにし
て、フットスイッチ及び液晶表示パネルを術者がいる近
くに配設し、ネートワーク網を介した遠隔地において顕
微鏡本体及びTVカメラを患者サイドに配設し、リモー
トコントロールによって遠隔治療を行う構成であっても
よい。この場合には、各々に通信インターフェース等の
通信手段を設ければよい。
【0179】また、上述した各種光学系は、上述の例に
限定されるものではない。
【0180】さらに、上述の各実施の形態同士及びそれ
と各変形例との組み合わせによる例も含むことは言うま
でもない。
【0181】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、顕
微鏡において、患者・ベッド等との位置関係によって観
察者の死角に隠れてしまう操作装置類に対して、観察者
は通常では得られない足下の映像を見ながら操作でき、
観察者が大きく姿勢を崩すことなく操作が行える。これ
により、観察者は、表示手段に表示された実際の足下部
分の映像を見ることで、操作装置上の各部の配列や操作
装置同士の位置関係を容易に把握でき、特に、各部の配
置が複雑な場合にも対応できる。
【0182】さらに、表示手段に表示される各パターン
によって、自分が現在どの部に対する入力を行っている
のか、また実際に出力が行われているのかどうか、を大
きく姿勢を崩すことなく知ることができる。これによ
り、間違って入力してしまった場合にもこれを察知でき
る。
【0183】また、各パターンの組み合わせによって、
顕微鏡組立て時の結線ミス、経時によるコードの断線の
ように、比較的原因としては単純であっても、十分な知
識がなければ見落としがちで箇所を特定しづらい不具合
・故障の判断がスムースに行えるようになり、結果とし
て対処が手早く行えるようになる。さらに、操作装置又
は顕微鏡本体の動作不良の具体的な状況把握をより簡単
でき、操作装置の故障などによる誤動作を防止できる。
【0184】さらにまた、撮像手段にて術者の手技に関
する映像と、術者が見ている被術対象の映像と、の双方
の映像を同時に撮像されるので、見る場合には、術式の
教育に便利である。さらに、光学系を切り替えたり、複
数の撮像手段を使う必要も不要となり、実現も簡単であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の顕微鏡の全体構成の一例を示す外観図
である。
【図2】図1の顕微鏡のフットスイッチを示す平面図で
ある。
【図3】同図(A)〜(C)は、図1の顕微鏡のTVカ
メラ部を示す図であり、(A)は裏面図、(B)は正面
図、(C)は側面図をそれぞれ示す。
【図4】図1の顕微鏡の液晶表示パネルを示す外観図で
ある。
【図5】図1の顕微鏡の制御系の構成を示す機能ブロッ
ク図である。
【図6】本発明の顕微鏡の液晶表示パネルの構成の一例
を示す説明図である。
【図7】本発明の顕微鏡の液晶表示パネルの表示態様の
一例を示す説明図である。
【図8】本発明の顕微鏡の顕微鏡本体の一例を示す説明
図である。
【図9】本発明の顕微鏡の顕微鏡本体の一例を示す説明
図である。
【図10】本発明の顕微鏡の顕微鏡本体の一例を示す説
明図である。
【図11】本発明の顕微鏡の液晶表示パネルの構成の一
例を示す説明図である。
【図12】本発明の顕微鏡の制御系の構成の一例を示す
機能ブロック図である。
【図13】本発明の顕微鏡の制御パターンの一例を示す
説明図である。
【図14】本発明の顕微鏡の液晶表示パネルの表示態様
の一例を示す説明図である。
【図15】本発明の顕微鏡の全体構成の一例を示す外観
図である。
【図16】同図(A)(B)は、図15の顕微鏡の光学
系を説明するための説明図である。
【図17】図15の顕微鏡の制御系の構成の一例を示す
機能ブロック図である。
【図18】本発明の顕微鏡の全体構成の一例を示す外観
図である。
【図19】同図(A)(B)は、図18の顕微鏡の光学
系を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 顕微鏡 10 顕微鏡本体 14 足下観察光学系 30 フットスイッチ 31 XY位置調整操作部 32 ズーム調整操作部 33 上下微動調整操作部 34 照明オンオフ操作部 40 接触感知センサー 42 赤外線センサー 52 TVカメラ 60 液晶表示パネル 70 表示切換スイッチ 90 演算制御装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検対象を観察する顕微鏡本体と、前記
    顕微鏡本体の観察作業を観察者の少なくとも足にて操作
    する操作装置と、前記操作装置の操作に基づき前記顕微
    鏡本体内外の各部を動作させるための各機構と、を有す
    る顕微鏡であって、 前記操作装置を撮像する撮像手段と、 前記撮像手段にて撮像される前記操作装置内の各部の配
    置位置を少なくとも表示する表示手段と、 前記操作装置の各部の操作に基づき、前記顕微鏡本体内
    外の前記各機構を制御し、かつ、前記撮像手段の撮像に
    基づき、前記表示手段の表示を制御する制御手段と、 を含むことを特徴とする顕微鏡。
  2. 【請求項2】 被検対象を観察するための顕微鏡本体
    と、前記顕微鏡本体の観察作業を観察者の少なくとも足
    にて操作する第1の操作装置と、前記第1の操作装置の
    操作に基づき前記顕微鏡本体内外の各部を動作させるた
    めの各機構と、を有する顕微鏡であって、 他の医用機器を前記観察者が足にて操作する一又は複数
    の第2の操作装置、及び前記第1の操作装置を撮像する
    撮像手段と、 前記撮像に基づき、前記第1及び第2の操作装置の各々
    の配置位置関係を表示する表示手段と、 前記第1の操作装置の各部の操作に基づき、前記顕微鏡
    本体内外の前記各機構を制御し、かつ、前記撮像手段の
    撮像に基づき、前記表示手段の表示を制御する制御手段
    と、 を含むことを特徴とする顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記顕微鏡本体は、前記撮像手段からの
    出力を、前記顕微鏡本体の接眼鏡部の一方又は双方に表
    示する第1の足下観察光学系を含むことを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の顕微鏡。
  4. 【請求項4】 前記操作装置は、前記顕微鏡本体を移動
    させる操作を有効とする第1のモードと、前記撮像手段
    の撮像方向の回動移動操作を有効とする第2のモード
    と、切り換える表示切換スイッチをさらに有し、 前記制御手段は、前記表示切換スイッチに基づいて、前
    記操作装置上の機能の割当を、各前記第1、第2のモー
    ドに切換ることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
  5. 【請求項5】 被術対象を観察するための顕微鏡本体
    と、 前記顕微鏡本体に搭載され、前記被術対象を撮像するた
    めの撮像手段と、 を有し、 前記顕微鏡本体は、 前記被術対象を観察するための観察光学系と、 前記被術対象を照明するための照明光学系と、 前記被術対象を手術する術者の手技を観察し、この観察
    された像を前記撮像手段にて映し出すための手技観察光
    学系と、 を含むことを特徴とする顕微鏡。
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