JP2002153475A - 内視鏡用鉗子 - Google Patents
内視鏡用鉗子Info
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Abstract
れ味を向上し、また、挫減の少ない組織を採取すること
ができる内視鏡用鉗子を提供することを目的する。 【解決手段】本発明は、挿入部先端に開閉する一対の鉗
子片22,23を取り付け、上記挿入部の手元側に設け
られた操作部の操作部材によって鉗子片22,23の少
なくとも一方を動かして開閉するようにした内視鏡用鉗
子1において、上記開閉操作によって閉状態にされた鉗
子片22,23の少なくとも噛み合わせ部分の外面部分
を摺動して閉じた状態の鉗子片22,23の外面からは
み出した組織を切断する刃部としての先端鋭利部8を先
端に設けたスライド式の円筒状部材2を設けたものであ
る。
Description
子片を設けた内視鏡用鉗子に関する。
るように、従来の内視鏡用鉗子は図21に示す如く、挿
入部101の先端に開閉自在な一対の鉗子片102,1
03によって構成した鉗子部104を設け、一対の鉗子
片102,103を手元操作部105によって開閉する
ように構成されている。鉗子部104は図22で示す如
く、周縁部が互いに接するようにした一対の鉗子片10
2,103の一方の鉗子片102の周縁部を鋭利な刃先
として形成し、他方の鉗子片103の周縁部の先端を平
面とし、その鉗子片刃部106と鉗子片受刃107とを
噛み合わせて咥え込んだ生体組織を噛み切るようにして
いた。
一方の鉗子片102の周縁部が鋭利であり、他方の鉗子
片103の周縁部は平面形状である。鉗子片刃部106
と鉗子片受刃107の噛み合せであるため、一般に切れ
味がよくないため、噛み切れないことがある。一対の鉗
子片102,103によって把持した生体組織を完全に
噛み切れないときには挿入部101を手元側へ引っ張る
ことにより咥え込んだ生体組織を引きちぎるようにして
採取していた。その結果、切れ味がよくなく、採取しよ
うとする生体組織が挫滅する虞がある。
であり、採取する生体組織を噛み切る際の切れ味を向上
し、また、挫減の少ない組織を採取することができる内
視鏡用鉗子を提供することを目的する。
挿入部先端に鉗子部本体を設け、この鉗子部本体に開閉
する一対の鉗子片を取り付け、上記挿入部の手元側に設
けられた操作部の操作部材によって鉗子片の少なくとも
一方を動かして開閉するようにした内視鏡用鉗子におい
て、上記開閉操作によって閉状態にされた鉗子片の少な
くとも噛み合わせ部分の外面部分を摺動して閉じた状態
の鉗子片の外面からはみ出した組織を切断する刃部を先
端に設けたスライド部材と、上記挿入部の手元側に設け
られ上記スライド部材をスライド操作するスライド操作
手段とを具備したことを特徴とする内視鏡用鉗子であ
る。
も噛み合わせ周縁部分の形状が互いに噛み合う凹凸形状
であり、一対の鉗子片の噛み合う周縁部の凹凸形状の少
なくとも一方が、連続した半円弧形状若しくはV字形状
であり、凹凸形状の両方がV字形状であるときは一方の
V字角度が他方のV字角度よりも大きい角度であること
を特徴とする請求項1に記載の内視鏡用鉗子である。
み合う周縁部において、鉗子片の先端部分は互いに接し
ており、後端部分は接しないように切欠き部を設けてな
り、接する周縁部と切欠き部のつなぎ段差部には組織を
切断する刃を設けたことを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の内視鏡用鉗子である。
照して、本発明の第1実施形態に係る内視鏡用鉗子につ
いて説明する。本実施形態に係る内視鏡用鉗子1はこれ
の外側に被嵌される円筒状部材2を備える。内視鏡用鉗
子1は図2で示すように円筒状部材2の手元側から引き
抜いてその円筒状部材2から分離することができるよう
になっている。上記内視鏡用鉗子1は挿入シース3と操
作部本体4を備えてなり、この挿入シース3の先端には
鉗子部Xが設けられている。
部本体4の外径よりも大きい中腔を有する手元部材6
と、内視鏡用鉗子1の挿入シース3及び鉗子部Xの外径
より大きい中腔を有するシース部材7とを連結してな
り、手元部材6とシース部材7は同軸的に連通してい
る。また、内視鏡用鉗子1に被嵌する円筒状部材2は内
視鏡用鉗子1に対して相対的に移動可能なように同軸上
に配置されるスライド部材を構成している。
パ状の斜面が形成されていて、この斜面によりシース部
材7の先端における内端縁に鋭利な刃形状とした刃部と
しての先端鋭利部8を形成している。
としての円筒状部材2をスライド操作するスライド操作
手段が構築されている。すなわち、円筒状部材2の手元
部材6には内視鏡用鉗子1の操作部本体4に設けた案内
ピン10を嵌め込んで内視鏡用鉗子1及び円筒状部材2
をガイドする切欠き溝11を設けてなり、この切欠き溝
11は組織把持位置A、移動可能位置B、突出し防止位
置C、引抜き可能な位置Dにわたり形成されている。そ
して、操作部本体4に設けた案内ピン10を切欠き溝1
1に嵌め込み、上記の各位置A,B,C,Dに位置させ
ることにより、内視鏡用鉗子1が組織把持可能な位置
(A)、円筒状部材2が前進移動が可能な位置(B)、
円筒状部材2から内視鏡用鉗子1の大きな突出しが防止
される位置(C)、円筒状部材2から内視鏡用鉗子1の引
き抜きが可能な位置(D)にそれぞれが位置させることが
できるようになっている。
案内ピン10を嵌め込んだまま両者を相対的に移動可能
な如くガイドするが、位置A、Bの間では円周方向に沿
って形成され、位置B、Cの間は円筒状部材2の軸方向
に沿って形成され、位置C、Dの間は円周方向に沿って
形成され、位置Dから後方の部分では円筒状部材2の軸
方向に沿って後端に突き抜けるまで続けて形成されてい
る。つまり、直線的な各溝部分を結んでかぎ型に連続す
る形で形成されている。
せて突出し防止位置Cに案内ピン10がきたとき、内視
鏡用鉗子1の鉗子部Xがシース部材7の先端面から突き
出さないような寸法に設定されている。円筒状部材2の
シース先端が内視鏡用鉗子1の先端よりも突き出さない
ように設定されていて、これにより内視鏡用鉗子1の突
き出しを防止する機構が構築されている。
図3及び図4を参照して説明する。鉗子部Xは一対の鉗
子片22,23からなり、一対の鉗子片22,23はピ
ン24を介して鉗子部本体としてのカバー部材21に開
閉自在に取り付けられている。各鉗子片22,23の基
端アーム部25,26における後端には連結ピン27を
介してそれぞれ接続リンク28,29の一端が個別的に
接続されている。接続リンク28,29の他端は別の連
結ピン30によって操作ワイヤ31の先端に設けたつな
ぎ部材32に接続されている。
図3に示すように密巻きコイルによって形成され、可撓
性のある挿入部を構成している。また、これに被嵌する
上記円筒状部材2も可撓性のあるものとして構成するこ
とが望ましい。この場合、先端鋭利部8の部分は硬質な
部分とすると良い。
入シース3内を通り、操作部本体4の内部まで導かれて
いる。上記操作ワイヤ31の基端は操作部本体4にスラ
イド自在に装着された鉗子部操作部材としてのスライダ
33に連結されている。操作部本体4の後端には指掛け
リング部34が設けられている。そして、上記操作用ス
ライダ33を前後に移動し、上記操作ワイヤ31を進退
することにより、鉗子部Xの一対の鉗子片22,23を
回動し、鉗子部Xを開閉することができる操作部が構成
されている。
子片22,23の開閉先端部分はカップ状に形成されて
おり、その互いに噛み合う周縁部分の形状は図3及び図
4で示すように構成されている。すなわち、凹凸形状で
噛み合うように、複数の半円弧部41a,42aを全周
縁に渡って等間隔で連続的に形成したものであり、これ
により互いに噛み合う周縁部に半円弧形状部41と半円
弧形状部42が形成されている。また、半円弧形状部4
1と半円弧形状42においての隣り合う半円弧部41
a,42aの間には僅かな幅の突端部41b,42bが
形成されている。
41の半円弧部41aの位置と、他方の鉗子片23に形
成した半円弧形状部42の半円弧部42aの位置は半ピ
ッチ分ずれるように配置されており、図3に示す如く、
半円弧部41a,42aはその凹凸形状で互いに噛み合
うようになっている。また、半円弧部41a,42aが
その凹凸形状で互いに噛み合う限りでは半ピッチ分正確
に配置されることは必ずしも必要がない。つまり、互い
に噛み合う凹凸形状が半円弧部41a,42aであるの
で、互いに噛み合う凹凸形状がずれていても一方の頂部
が他方の半円弧面に必ず当たり最終的には確実に噛み合
わせることができる理由からである。
2,23の周縁部形状は上記形状のものに限らない。例
えば、図9または図10に示すような形状のものであっ
ても良い。
における半円弧部41a,42aのつながり部分が先鋭
な尖端部45に形成したものである。また、図10で示
すものは凹凸形状で噛み合う周縁部の形状が半円弧形状
のものではなく、V字台形歯状のものである。この噛み
合う周縁部の凹凸形状の両方がV字形状である場合、一
方の鉗子片22の歯部のV字角度αが他方の鉗子片23
の歯部のV字角度βよりも大きい。つまり、両者の角度
の関係を「α>β」とする。このため、ピッチのずれや
多少の誤差があっても噛み合わせたとき、互いの歯部が
必ず当たるため、確実に噛み合わせることができる。
図1に示すように、内視鏡用鉗子1と円筒状部材2を組
み合わせて案内ピン10が組織把持位置Aにくるように
セットする。このように組み付けた状態で、内視鏡チャ
ンネルに通し、目的の組織部位まで、アプローチし、組
織tを把持する(図5を参照)。そして、組織tを把持し
たまま、内視鏡用鉗子1あるいは円筒状部材2を回転さ
せ、案内ピン10が移動可能位置Bにくるようにする。
状部材2を移動させ、図6に示すように、移動可能位置
Bから突き出し防止位置Cまで円筒状部材2を移動させ
る。この時、図7(a)から(b)にわたり示すよう
に、シース部材7がE方向へ移動することによって、シ
ース部材7の先端鋭利部8によって噛み合う鉗子片2
2,23の外側周辺部に位置する範囲F,Gの組織部分
が切断される。つまり、シース部材7の先端鋭利部8は
鉗子片22,23の外面からはみ出した組織部分を切断
する刃部となる。
1あるいは円筒状部材2を回転させ、案内ピン10が引
き抜き位置Dにくるようにして、円筒状部材2から内視
鏡用鉗子1をI方向に引き抜くことにより、図7(b)
に示すように、正面の範囲Hの部分のみの組織が切断さ
れ、組織tが採取される。
み出ている組織tを外側の円筒状部材2の先端鋭利部8
で切断し、この後、内視鏡用鉗子1を円筒状部材2から
引き抜くことにより挫滅のない組織tを採取できる。
着脱自在なものであるため、内視鏡用鉗子1の鉗子部形
状としては様々なタイプのものを使用することができ
る。例えば、採取しようとする組織tが硬いものであっ
ても切れ味よく切り離し、挫滅のない組織を採取でき
る。
て、本発明の第2実施形態に係る内視鏡用鉗子について
説明する。本実施形態に係る内視鏡用鉗子1は鉗子部X
において互いに噛み合う鉗子片22,23の噛み合わせ
周縁部形状が、次の如く構成されたものである。すなわ
ち、鉗子片22,23の噛み合せ周縁部形状が、先端周
縁部範囲Pでは互いに接し得るようになっており、ま
た、左右の後端周縁部範囲Q,Rでは互いに接しないよ
うに切欠き部51を設け、互いに接し得る周縁部と切欠
き部51のつなぎ段差部52には傾斜する刃53を形成
した。また、互いに噛み合う鉗子片22,23の背面部
には孔54が形成されている。シース部材7の先端部は
平坦な平面部55が刃部として形成されている。これ以
外は前述した第1実施形態のものと同様に構成されてい
る。
織tを把持した後、図15(a)で示す如く、シース部
材3をK方向に移動させると、シース部材7の平面部5
5で組織tを押す。このとき、側部範囲L,Mの部分に
おける組織がつなぎ段差部52の刃53により切断され
る。図15(b)で示す如く、正面組織範囲Nの部分の
組織tのみが切断されて鉗子部X内に取り込んで組織t
を採取することができる。
ると、図15(a)で示すように、シース部材7の先端
部形状は鋭利なものでなくともよく、上記同様の平面部
55でも足りる。もちろん、シース部材7の先端に形成
した平面部55は鉗子片22,23の外周面との間で挟
み切るカッタ作用があり、これによっては閉じた鉗子片
22,23の外周面からはみ出した組織を切断できる。
の部分で示すように、鉗子片22,23を噛み合わせた
とき、コの字型形状になるように片側がL字形状のもの
であってもよい。
て、本発明の第3実施形態に係る内視鏡用鉗子について
説明する。本実施形態は内視鏡用鉗子1と円筒状部材2
をスライドする際の規制手段の他の例を示すものであ
る。
7は内視鏡用鉗子1を示すものである。上記円筒状部材
2は前述した第1実施形態の場合と同様に内視鏡用鉗子
1の操作部本体4の外径より大きい中腔を有する手元部
材6と内視鏡用鉗子1の挿入シース3及び鉗子部Xの外
径より大きい中腔を有するシース部材7を接続したもの
である。
材6の内面には軸方向において組織把持位置S及び突出
し防止位置Tにおいて内視鏡用鉗子1がそれぞれ係止可
能なように、組織把持位置Oリング61と突出し防止位
置Oリング62が設けられている。一方、図17で示す
如く、内視鏡用鉗子1の操作部本体4には上記Oリング
61,62が係止するための係止溝63が設けられてい
る。これによって上記スライド部材をスライド操作する
スライド操作手段を構成している。これ以外は前述した
第1実施形態のものと同様に構成されている。
について説明する。まず、図18で示す如く、内視鏡用
鉗子1と円筒状部材2を組み合わせ、内視鏡用鉗子1の
係止溝63が組織把持位置Oリング61に係合する状態
とする。この状態で、内視鏡チャンネルに通し、目的の
組織までアプローチし、鉗子部Xに組織tを把持する。
ま、円筒状部材2を図18で示すように、K方向に移動
させ、組織把持位置Oリング61と係止溝63との係合
を外した後、図19に示すように、突出し防止位置Oリ
ング62と係止溝63を係合させる。すると、シース部
材7の先端鋭利部8により鉗子片22,23の外面から
はみ出した組織部分を切断し、鉗子部X内に組織を取り
込むことができる。
1をO方向に引き抜くことにより、組織tが採取され
る。組織tが採取される作用は前述した第1実施形態の
場合と同様の作用である(図6を参照)。
されるものではない。
用鉗子を引き抜くことにより鉗子部から横にはみ出てい
る組織を外側のスライド部材の先端部で切断して鉗子部
内に組織を取り込めるため、組織を切断する切れ味がよ
く、挫滅のない組織が採取できる。加えて、内視鏡用鉗
子と外側円筒部が着脱自在の為、内視鏡用鉗子の鉗子形
状はさまざまなタイプのものを使用できるため、組織の
硬いものでも切れ味がよく、挫滅のない組織が採取でき
る効果がある。
立て状態の側面図。
に装着する円筒状部材の平面図、(b)は上記第1実施
形態に係る内視鏡用鉗子単独の平面図、(c)は上記第
1実施形態に係る内視鏡用鉗子における鉗子部Xの側面
図。
鉗子部の閉じた状態での断面図。
鉗子部の開いた状態での断面図。
部材の動作を説明するための説明図。
し防止位置での概観図。
部材先端の動作を説明するための説明図。
部材から引き抜く状況の説明図。
の噛合せ周縁形状の変形例を示す概略的な説明図。
部の噛合せ周縁形状の他の変形例を示す概略的な説明
図。
鉗子部を閉じた状態での断面図。
部を開いた状態での断面図。
部における周縁形状の概略的説明図。
部における周縁形状の他の変形例を示す概略的説明図。
部における動作説明図。
組み付けられる円筒状部材の断面図。
子の平面図、(b)は上記第3実施形態に係る内視鏡用
鉗子の先端部の側面図。
状部材を組み合わせた組織把持位置での概観図。
状部材を組み合わせた突き出し防止位置の概観図。
状部材から引き抜く動作の説明図。
操作部本体、6…手元部材、7…シース部材、8…刃部
としての先端鋭利部、10…案内ピン、11…切欠き
溝、22,23…鉗子片、33…操作用スライダ、41
a,42a…半円弧部、41…半円弧形状部、42…半
円弧形状。
Claims (3)
- 【請求項1】 挿入部先端に鉗子部本体を設け、この鉗
子部本体に開閉する一対の鉗子片を取り付け、上記挿入
部の手元側に設けられた操作部の操作部材によって鉗子
片の少なくとも一方を動かして開閉するようにした内視
鏡用鉗子において、 上記開閉操作によって閉状態にされた鉗子片の少なくと
も噛み合わせ部分の外面部分を摺動して閉じた状態の鉗
子片の外面からはみ出した組織を切断する刃部を先端に
設けたスライド部材と、上記挿入部の手元側に設けられ
上記スライド部材をスライド操作するスライド操作手段
とを具備したことを特徴とする内視鏡用鉗子。 - 【請求項2】 鉗子片の少なくとも噛み合わせ周縁部分
の形状が互いに噛み合う凹凸形状であり、一対の鉗子片
の噛み合う周縁部の凹凸形状が、連続した半円弧形状若
しくはV字形状であり、凹凸形状の両方がV字形状であ
るときは一方のV字角度が他方のV字角度よりも大きい
角度であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用
鉗子。 - 【請求項3】 一対の鉗子片の噛み合う周縁部におい
て、鉗子片の先端部分は互いに接しており、後端部分は
接しないように切欠き部を設けてなり、接する周縁部と
切欠き部のつなぎ段差部には組織を切断する刃を設けた
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内視
鏡用鉗子。
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