JP2002153050A - 電圧変換回路及びこれを備えた半導体集積回路装置 - Google Patents
電圧変換回路及びこれを備えた半導体集積回路装置Info
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Abstract
路は、制御回路として高速なカウンタ回路等を必要とす
るので自身の消費電力が大きく、低電圧駆動が可能な集
積回路に対して電源電圧を供給する電圧変換回路として
不適当である。 【解決手段】本発明に係る電圧変換回路は、パルス幅が
一定でパルス周期が可変である出力パルス信号Doutを
生成する出力パルス信号生成回路100と、出力パルス
信号Doutから第1、第2制御信号φ1、φ2を生成す
るスイッチタイミング制御回路104とを有し、スイッ
チ回路105から送出されるパルス状の電圧信号をフィ
ルタ回路106で平滑化して出力電圧Vintを得る構成
である。
Description
圧を供給する電圧変換回路、及びこれを備えた半導体集
積回路装置に関する。
等を実行する集積回路には、製造プロセスのばらつきや
電源変動、あるいは温度変化等が生じても常に正常な動
作を行えるように、大きな設計マージンが設けられてい
る。つまり、上記した各種変動等によって回路の遅延時
間が増大した場合であっても、前記集積回路全体の動作
が前記動作クロックの1クロック内に収まるように設計
されている。また、上記した全ての条件が最悪の状態と
なっても正常な動作を行えるように、前記集積回路には
十分高い電源電圧が印加されている。
圧の印加は、集積回路の高速化や低消費電力化の妨げと
なる。そこで、集積回路の動作状況を検知して集積回路
の動作に必要最低限の駆動電圧を与えられるように電源
電圧の制御を行う電圧変換回路の開発が進められてい
る。
概略構成図である。なお、本図に示す電圧変換回路は特
開平10−242831号公報に開示されている従来技
術である。本図に示すように、この電圧変換回路はデュ
ーティ比制御回路901、バッファ回路902、フィル
タ回路903、クリティカルパス回路904、遅延回路
905、正否判定回路906、及び加算器907を有し
ている。
路902における出力電圧の可変動作を制御する回路で
あり、カウンタ901aと比較回路901bとを有して
いる。カウンタ901aは0〜2n−1(例えば、n=
6の場合は0〜63)までの数を、供給されたクロック
信号(図示せず)の周期毎に1ずつカウントアップし、
そのカウント数をnビットの信号NAとして比較回路9
01bに送出する。なお、カウント数2n−1の次は0
となる。また、比較回路901bには信号NAの他に、
加算器907からnビットの信号NBが入力されてい
る。
構成するPMOSトランジスタM1及びNMOSトラン
ジスタM2のオン/オフ制御を行う回路であり、各トラ
ンジスタM1、M2のゲートには比較回路901bから
制御信号X1、X2がそれぞれ供給されている。なお、
比較回路901bは信号NAが0となったときに制御信
号X1、X2の電圧レベルをLレベルとし、信号NAが
信号NBと一致したときに制御信号X1、X2の電圧レ
ベルをHレベルとする。
ランジスタM1のソースには第1電源電圧が印加されて
おり、NMOSトランジスタM2のソースには第2電源
電圧(ここでは接地電圧)が印加されている。また、両
トランジスタのドレインは互いに接続されており、その
接続ノードはバッファ回路902の出力端とされてい
る。
ある場合、PMOSトランジスタM1はオンとなり、N
MOSトランジスタM2はオフとなるので、バッファ回
路902の出力電圧は第1電源電圧に等しくなる。一
方、制御信号X1、X2がHレベルである場合、PMO
SトランジスタM1はオフとなり、NMOSトランジス
タM2はオンとなるので、バッファ回路902の出力電
圧は第2電源電圧(接地電圧)に等しくなる。すなわ
ち、バッファ回路902の出力電圧は信号NAが0のと
きに立ち上がり、信号NAが信号NBに等しくなったと
きに立ち下がるパルス状の電圧信号Yとなる。
びキャパシタC1から成るフィルタ回路903によって
平滑化されて出力電圧Zとなる。この出力電圧Zは同一
基板上に形成された内部回路(図示せず)に対して供給
され、前記内部回路の駆動電圧として利用される。ま
た、出力電圧Zはクリティカルパス回路904の電源電
圧としても利用される。
MOSトランジスタM1がオンとなり、NMOSトラン
ジスタM2がオフとなる時間(すなわち、制御信号X
1、X2がLレベルである時間)をオン時間T1とし、
PMOSトランジスタM1がオフとなり、NMOSトラ
ンジスタM2がオンとなる時間(すなわち、制御信号X
1、X2がHレベルである時間)をオフ時間T2とする
と、フィルタ回路903の出力電圧Zは一般に、次の
(1)式によって求めることができる。
子)は電圧信号Yのパルス幅を表しており、オン時間T
1とオフ時間T2との和T1+T2(右辺分母)は電圧
信号Yのパルス周期を表している。すなわち、出力電圧
Zを制御するためには、電圧信号Yにおけるパルス幅と
パルス周期との比(以下、デューティ比と呼ぶ)を制御
すればよいことが分かる。
回路907から比較回路901bに入力される信号NB
の値を変えることによってオン時間T1(パルス幅)を
変化させ、バッファ回路902から出力される電圧信号
Yのデューティ比を制御している。これにより、前記内
部回路に供給する駆動電圧(出力電圧Z)を制御するこ
とができる。(以下では、このようなデューティ比制御
方式をパルス幅可変方式と呼ぶ。)また、信号NBを最
適値に設定する手段としては、クリティカルパス回路9
04の動作速度を検出する方法が採用されている。
Zが供給される内部回路の中でも信号の遅延が最も大き
いと考えられるパス回路を複製した回路である。前述し
た通り、このクリティカルパス回路904の電源電圧と
してはフィルタ回路903の出力電圧Zが印加されてい
る。すなわち、電源供給の対象となる内部回路の駆動電
圧がクリティカルパス回路904によってモニタされる
ことになる。なお、ここでは、クリティカルパス回路9
04の動作可能電圧が前記内部回路の動作可能電圧であ
ると仮定している。
クリティカルパス回路904が動作可能である場合、ク
リティカルパス回路904は正否判定回路906に対し
て所定のデータを送出する。このとき、正否判定回路9
06にはクリティカルパス回路904から送出された前
記データが直接入力されるだけでなく、遅延回路905
によって前記データを所定時間だけ遅延させた遅延デー
タも入力される。
パス回路904から直接データが入力されない場合、正
否判定回路906は対象としている内部回路が正常に動
作していない、すなわち前記内部回路の駆動電圧(フィ
ルタ回路903の出力電圧Z)が低過ぎると判断し、駆
動電圧を上げるために信号NBの値を1だけ増加する信
号S1を加算器907に送出する。
路905を介した遅延データが入力された場合、正否判
定回路906は対象としている内部回路に遅延を与えて
も正常に動作している、すなわち前記内部回路の駆動電
圧は高過ぎると判断し、駆動電圧を下げるために信号N
Bの値を1だけ減少させる信号S2を加算器907に送
出する。
ィカルパス回路904から直接データは入力されるが、
遅延回路905を介した遅延データは入力されない場
合、正否判定回路906は対象としている内部回路には
最適な駆動電圧が供給されていると判断して、加算器9
07には信号S1、S2を送出しない。
れた場合、加算器907は信号NBの現在値に1を加え
た値をデューティ比制御回路901に供給する。一方、
正否判定回路906から信号S2が送出された場合、加
算器907は信号NBの現在値に−1を加えた値をデュ
ーティ比制御回路901に供給する。
路においては、クリティカルパス回路904、遅延回路
905、及び正否判定回路906によって電源供給の対
象としている内部回路の動作速度を検出し、検出した動
作速度が速過ぎる場合には前記内部回路の駆動電圧(出
力電圧Z)を下げるように、逆に検出した動作速度が遅
過ぎる場合には前記内部回路の駆動電圧(出力電圧Z)
を上げるように、電圧信号Yのデューティ比を制御して
いる。
ら成る電圧変換回路であれば、集積回路を構成する内部
回路の動作状況を検知して該内部回路の動作に必要最低
限の駆動電圧を供給できるので、前記集積回路の低消費
電力化に貢献することができる。また、出力電圧Zの可
変範囲も広いため、一般的な集積回路の降圧回路として
有益であることが分かる。
電力化を図るためには、前記内部回路を構成するデバイ
ス自体の電源電圧を低減することが極めて有効である。
例えば、電源電圧0.5Vで駆動するデバイスを用いた
内部回路の消費電力は、電源電圧3Vで駆動するデバイ
スを用いた内部回路の消費電力に比べて1/36とな
る。このように、前記内部回路の電源電圧や負荷電流を
低減することによって、さらなる低消費電力化を実現す
ることができる。
て、集積回路全体の消費電力に占める前記電圧変換回路
の消費電力比率は相対的に増大する。そのため、集積回
路全体のさらなる低消費電力化を実現するためには、前
記電圧変換回路自体の消費電力も低減する必要がある。
体の消費電力を低減する手段としては、出力電圧Zの可
変範囲を制限することで制御の簡略化を図り、デューテ
ィ比制御回路901や加算器907等の規模を縮小する
ことが考えられる。
れる電圧変換回路から0.5V駆動の内部回路に対して
電源供給を行う場合、前記入力電圧に近い高電圧を前記
内部回路に対して出力する必要はない。また、前記内部
回路を構成するデバイスには最適な動作電圧が存在し、
プロセスばらつきや動作環境の変化に対応するとして
も、前記出力電圧の可変範囲は前記動作電圧の近傍に制
限することができる。このように、出力電圧Zの可変範
囲を制限すれば電圧変換回路の回路規模を縮小して消費
電力の低減を図ることができる。
路901bに入力される信号NBの値を変えることによ
ってオン時間T1(パルス幅)を変化させ、バッファ回
路902から出力される電圧信号Yのデューティ比を制
御するパルス幅可変方式の電圧変換回路では、たとえ出
力電圧Zの可変範囲を制限したとしても、高速で動作す
るカウンタ回路901aを設ける必要がある。
において、カウンタ回路901aは電圧信号Yの2n倍
(n=6の場合は64倍)の周波数で動作する。このよ
うに高速で動作するカウンタ回路901aは電圧変換回
路自体の消費電力増加を招いてしまうが、出力電圧Zを
高精度に変化させるためにはカウンタ回路901aの動
作速度を高速に維持せざるを得ない。
式の電圧変換回路では、低電圧駆動が可能な内部回路に
対する出力電圧Zの可変範囲を制限したとしても、カウ
ンタ回路901aの動作速度は高速に維持する必要があ
るため、電圧変換回路自体の消費電力を十分に低減する
ことができない。
低電圧化に適した電圧変換回路、及びこれを備えた半導
体集積回路装置を提供することを目的とする。
に、本発明に係る電圧変換回路においては、パルス信号
生成回路で生成されるパルス信号のパルス幅とパルス周
期との比に基づいて出力電圧が決定される電圧変換回路
において、前記パルス信号のパルス幅は一定であり、パ
ルス周期は可変である構成としている。
いて、前記出力電圧の可変範囲を制限することにより、
前記パルス信号におけるパルス周期の変動量を低減した
構成にするとよい。このとき、前記出力電圧の可変上限
値は前記パルス信号における電圧振幅の1/2以下にす
るとよい。また、前記出力電圧の可変範囲は目標とする
出力電圧値の±20%以内にするとよい。
いて、前記出力電圧はその可変範囲内において離散的に
選択される構成にするとよい。
いて、前記パルス信号生成回路はパルス幅一定の基準パ
ルス信号に所定の遅延を与えることによって、前記パル
ス信号のパルス周期を変化させる構成にするとよい。
変換回路においては、ソースに第1電源電圧が印加され
るPMOSトランジスタと、ソースに第2電源電圧が印
加されるNMOSトランジスタとを有し、両トランジス
タの各ドレインを共通接続した接続ノードから電圧を出
力するスイッチ回路と、 前記スイッチ回路から入力さ
れる電圧を平滑化して出力電圧を得るフィルタ回路とを
具備し、 前記PMOSトランジスタ及びNMOSトラ
ンジスタのオン/オフ制御を行うことによって前記出力
電圧の大きさを変化させる電圧変換回路において、パル
ス幅が一定で、パルス周期が可変である出力パルス信号
を生成する出力パルス信号生成回路と、前記出力パルス
信号から前記PMOSトランジスタのゲートに印加する
第1制御信号、及び前記NMOSトランジスタのゲート
に印加する第2制御信号を生成するスイッチタイミング
制御回路とを設けた構成としている。
いて、前記出力パルス信号生成回路は、入力されるパル
ス幅一定の基準パルス信号から所定時間だけ遅れた遅延
パルス信号を生成する遅延回路と、前記遅延回路におけ
る遅延時間を変化させる遅延時間制御回路とを有してお
り、前記遅延パルス信号を前記出力パルス信号として前
記スイッチタイミング制御回路に送出する構成にすると
よい。
いて、前記遅延回路は、入力されるパルス信号を所定の
単位時間だけ遅延させる単位時間遅延素子を複数個直列
接続して成る遅延回路部と、前記遅延時間制御回路から
与えられる選択信号に基づいて各単位時間遅延素子から
それぞれ送出される出力信号のいずれか一つを選択し、
該出力信号を前記遅延パルス信号とする選択回路と、を
有する構成にするとよい。
いて、前記遅延回路部は、少なくとも一つのフリップフ
ロップ回路を直列接続して成る基本遅延回路部と、前記
基本遅延回路部の出力端に接続され、少なくとも一つの
フリップフロップ回路を直列接続して成る追加遅延回路
部とを有しており、前記追加遅延回路部を構成する各フ
リップフロップ回路のクロック位相は、各々の前段に接
続されたフリップフロップ回路のクロック位相と180
度異なる構成にするとよい。
いて、前記選択回路は、前記遅延時間制御回路から与え
られる第1選択信号に基づいて、前記遅延回路部を構成
する各単位時間遅延素子からそれぞれ送出される出力信
号のいずれか一つを選択する第1選択回路部と、第1選
択回路部の出力信号を所定時間だけ遅延させる任意時間
遅延素子と、前記遅延時間制御回路から与えられる第2
選択信号に基づいて、第1選択回路部の出力信号と前記
任意時間遅延素子の出力信号のいずれか一方を選択する
第2選択回路部と、を有する構成としてもよい。
いて、前記遅延回路部を構成する各単位時間遅延素子、
及び前記任意時間遅延素子はいずれもフリップフロップ
回路であり、前記任意時間遅延素子のクロック位相は各
単位時間遅延素子のクロック位相と180度異なる構成
にするとよい。
いて、前記スイッチタイミング制御回路は、前記スイッ
チ回路を構成するPMOSトランジスタ及びNMOSト
ランジスタのオン/オフ制御に際して、一方のMOSト
ランジスタをオフさせてから所定時間経過後に他方のM
OSトランジスタをオンさせるように、第1制御信号及
び第2制御信号の電圧レベルを制御する構成にするとよ
い。
いて、前記遅延時間制御回路は、前記電圧変換回路の出
力電圧によって駆動される内部回路の動作速度を、外部
から供給されるクロック信号に同期して検出するレプリ
カ回路と、前記レプリカ回路によって検出された前記内
部回路の動作速度に応じて前記選択信号を生成する選択
信号生成回路と、を有する構成にするとよい。
いて、前記レプリカ回路には、前半遅延段と後半遅延段
とを直列接続することで構成され、入力信号に対して前
記内部回路の最大遅延パスと同等の遅延を行うクリティ
カルパス回路を設け、前記前半遅延段における遅延時間
を第1動作時間、前記クリティカルパス回路全体におけ
る遅延時間を第2動作時間とし、前記第1動作時間及び
第2動作時間と、第1所定動作時間及び第1所定動作時
間より長い第2所定動作時間とをそれぞれ比較すること
で前記内部回路の動作速度を判断する構成にするとよ
い。
いて、前記出力パルス信号生成回路及び前記スイッチタ
イミング制御回路の電源電圧として前記フィルタ回路の
出力電圧を供給するとともに、前記スイッチタイミング
制御回路から送出される第1、第2制御信号をそれぞれ
昇圧して前記スイッチ回路を構成するPMOSトランジ
スタ及びNMOSトランジスタの各ゲートに送出する昇
圧レベルシフタを設けた構成とするとよい。
半導体集積回路装置の駆動電圧を生成する降圧回路とし
て用いるとよい。
て、ここでは半導体集積回路装置を構成する内部回路に
対して駆動電圧を供給する電圧変換回路(降圧回路)を
例に挙げて説明を行う。図1は本発明に係る電圧変換回
路の第1実施形態を示す概略構成図である。本図に示す
ように、この電圧変換回路は出力パルス信号生成回路1
00、スイッチタイミング制御回路104、スイッチ回
路105、及びフィルタ回路106を有している。
が一定で、パルス周期が可変である出力パルス信号D
outを生成し、その出力パルス信号Doutをスイッチタイ
ミング制御回路104に送出する回路である。なお、出
力パルス信号生成回路100の内部構成及び動作につい
ては、後ほど詳細な説明を行う。
力された出力パルス信号Doutから第1、第2制御信号
φ1、φ2を生成し、その第1、第2制御信号φ1、φ
2をスイッチ回路105を構成するPMOSトランジス
タM1及びNMOSトランジスタM2の各ゲートに送出
する回路である。これにより、PMOSトランジスタM
1及びNMOSトランジスタM2のオン/オフ制御が行
われる。なお、スイッチタイミング制御回路104の内
部構成及び動作についても、後ほど詳細な説明を行う。
ランジスタM1のソースには第1電源電圧(外部電源電
圧VDD)が印加されており、NMOSトランジスタM2
のソースには第2電源電圧(接地電圧GND)が印加さ
れている。また、両トランジスタのドレインは互いに接
続されており、その接続ノードはスイッチ回路105の
出力端とされている。従って、PMOSトランジスタM
1及びNMOSトランジスタM2のオン/オフ制御を行
うことにより、スイッチ回路105の出力端からはパル
ス状の電圧信号が送出される。
とキャパシタC1から成る低域通過フィルタである。イ
ンダクタンスL1の一端はスイッチ回路105の出力端
に接続されており、他端はキャパシタC1を介してグラ
ンドに接続されている。また、インダクタンスL1とキ
ャパシタC1との接続ノードはフィルタ回路106の出
力端として、同一基板上に形成された内部回路(図示せ
ず)などに接続されている。
状の電圧信号はフィルタ回路106で平滑化されて出力
電圧Vintとなる。この出力電圧Vintは前記内部回路
(図示せず)に対して供給され、前記内部回路の駆動電
圧として利用される。なお、本図ではフィルタ回路10
6としてLC回路を用いた例を挙げたが、RC回路等ど
のような構成としてもよい。
ッチ回路105から送出されるパルス状電圧信号のデュ
ーティ比(パルス幅/パルス周期)、すなわち第1、第
2制御信号φ1、φ2のデューティ比を変化させること
によって制御することができる。
ス信号生成回路100によってパルス幅が一定で、パル
ス周期が可変である出力パルス信号Doutを生成し、そ
の出力パルス信号Doutのパルス周期を適宜変化させる
ことで、第1、第2制御信号φ1、φ2のデューティ比
を制御している。これにより、前記内部回路に供給する
駆動電圧(出力電圧Vint)を制御することができる。
(以下では、このようなデューティ比制御方式をパルス
周期可変方式と呼ぶ。)
100の内部構成及び動作について詳細に説明する。本
図に示すように、出力パルス信号生成回路100は基準
パルス信号生成回路101、遅延回路102、及び遅延
時間制御回路103から構成されている。
一定の基準パルス信号を生成して遅延回路102に送出
する回路である。遅延回路102は前記基準パルス信号
から所定時間だけ遅れた遅延パルス信号を生成する回路
であり、基本遅延回路部107、追加遅延回路部10
8、及び選択回路109から構成されている。遅延時間
制御回路103は選択回路109に対して選択信号を送
出し、所望の出力電圧V intが得られるように遅延回路
102における遅延時間を設定する回路である。なお、
遅延時間制御回路103の内部構成及び動作について
は、後ほど詳細な説明を行う。
遅延回路102の一構成例を示す概略構成図である。ま
ず、遅延回路102の内部構成について説明する。遅延
回路102を構成する基本遅延回路部107は、基準パ
ルス信号生成回路101から入力される前記基準パルス
信号に対して所定単位時間のN倍の遅延を与える回路で
ある。また、追加遅延回路部108は基本遅延回路部1
07の最終出力信号D0に対して所定単位時間のM倍の
遅延を与える回路である。
追加遅延回路部108を構成する単位時間遅延素子とし
て、内部クロック信号ICLKのポジティブエッジをト
リガとするDフリップフロップ回路を用いた例を挙げて
説明を行うが、前記単位時間遅延素子はDフリップフロ
ップ回路に限らず、どのようなフリップフロップ回路あ
るいは遅延素子を用いても構わない。
フロップ回路107a〜107e(以下、FF107a
〜107eと呼ぶ)が直列接続されたシフトレジスタ構
造(遅延段数N=5)から成っている。従って、FF1
07a〜107eの各出力端子からは、前記基準パルス
信号に対して所定単位時間の1倍〜5倍の遅延が与えら
れた出力信号DM4〜DM1及びD0がそれぞれ送出さ
れる。なお、遅延段数Nは1以上であればよい。
リップフロップ回路108a〜108e(以下、FF1
08a〜108eと呼ぶ)が直列接続されたシフトレジ
スタ構造(遅延段数M=5)から成っている。従って、
FF108a〜108eの各出力端子からは、出力信号
D0に対して所定単位時間の1倍〜5倍の遅延が与えら
れた出力信号D1〜D5がそれぞれ送出される。なお、
遅延段数Mは1以上であればよい。
08a〜108eの各クロック端子には、いずれも同一
の内部クロック信号ICLKが入力されているが、この
内部クロック信号ICLKとしては、集積回路の外部か
ら供給された外部クロック信号や、前記外部クロック信
号を分周することによって生成したクロック信号、ある
いは集積回路の内部に発振回路を設けることで生成した
クロック信号など、どのような手段で生成されたクロッ
ク信号を用いても構わない。
加遅延回路部108をフリップフロップ回路によって構
成することにより、遅延回路102を容易に構成するこ
とができる。
から与えられる選択信号に基づいて、基本遅延回路部1
07の最終出力信号D0と追加遅延回路部108の各出
力信号D1〜D5のうち、いずれか1つの出力信号を遅
延パルス信号として選択する回路である。
略構成図である。本図に示すように、選択回路109は
二入力端子を有するAND回路109a〜109fと、
多入力端子を有するOR回路109gから構成されてい
る。
子には、基本遅延回路部107の最終出力信号D0と追
加遅延回路部108の各出力信号D1〜D5がそれぞれ
入力されている。また、AND回路109a〜109f
の他入力端子には、遅延時間制御回路103から与えら
れる選択信号S0〜S5がそれぞれ入力されている。
して選択する場合には、選択信号S0をHレベルとし、
その他の選択信号S1〜S5を全てLレベルとすればよ
い。なお、追加遅延回路部108にパルス信号が流れて
いる時間帯には、選択信号S0〜S5が変化しないよう
に制御されている。
ND回路109a〜109fの各出力信号がそれぞれ入
力されており、それらの論理和が選択回路109によっ
て選択された前記遅延パルス信号となる。なお、前記遅
延パルス信号は出力パルス信号Doutとしてスイッチタ
イミング制御回路104に送出される一方で、基準パル
ス信号生成回路101にも送出されている。
回路101の内部構成についての説明を行う。基準パル
ス信号生成回路101は多入力端子を有するNOR回路
101aと、二入力端子を有するOR回路101bから
構成されている。NOR回路101aの各入力端子には
遅延回路102の各出力信号DM4〜DM1及びD0〜
D5がそれぞれ入力されており、電圧変換回路の起動時
に前記基準パルス信号の初期パルスを立ち上げる機能を
有している。
NOR回路101aの出力信号が入力されており、他入
力端子には選択回路109によって選択された前記遅延
パルス信号が入力されている。なお、OR回路101b
の出力信号は前記基準パルス信号として遅延回路102
に送出される。
回路100の動作について説明する。電圧変換回路の起
動時、遅延回路102を構成するFF107a〜107
e及びFF108a〜108eはリセット信号(図示せ
ず)によって一旦リセットされるので、それらの出力信
号DM4〜DM1及びD0〜D5は全てLレベルとな
り、出力信号DM4〜DM1及びD0〜D5の論理和否
定であるNOR回路101aの出力信号はHレベルとな
る。
号と、選択回路109から送出される前記遅延パルス信
号の論理和であるOR回路101bの出力信号もHレベ
ルとなるため、遅延回路102に入力される前記基準パ
ルス信号の初期パルスが立ち上がる。
回路101aの多入力端子に入力される出力信号DM4
〜DM1及びD0〜D5のいずれかがHレベルとなるた
め、NOR回路101aの出力信号は常にLレベルとな
る。従って、OR回路101bは選択回路109から戻
ってくる前記遅延パルス信号をそのまま前記基準パルス
信号として遅延回路102に送出することになる。
ついて説明する。図4は遅延回路102における遅延動
作の一例を示す信号波形図である。図中の(a)〜
(d)には遅延回路102から送出される出力パルス信
号Doutの一例を示している。なお、ここでは出力パル
ス信号Doutのパルス幅を1単位時間とし、FF107
a〜107e及びFF108a〜108eにおける単位
遅延時間も前記パルス幅に合わせて1単位時間としてい
る。
07の出力信号D0を遅延パルス信号、すなわち出力パ
ルス信号Doutとして選択した場合の信号波形図が示さ
れている。この場合、遅延回路102に入力される前記
基準パルス信号の初期パルスP0には、基本遅延回路部
107を構成する5つのFF107a〜107eによっ
て5単位時間の遅延が与えられる。従って、出力パルス
信号Doutのパルスとしては、初期パルスP0に対して
5単位時間の遅延が与えられたパルスP1が現れる。
回路101に送出され、前記基準パルス信号として遅延
回路102に再入力される。以後同様に、遅延回路10
2に入力されるパルスには5単位時間の遅延が与えら
れ、パルスP2、P3が順々に立ち上がる。従って、出
力パルス信号Doutのパルス周期は5単位時間となる。
ここで、出力パルス信号Doutの各パルス幅は1単位時
間であるので、出力パルス信号Doutのデューティ比は
1/5となる。
08の出力信号D1を出力パルス信号Doutとして選択
した場合の信号波形図が示されている。この場合、遅延
回路102に入力される前記基準パルス信号の初期パル
スP0には、基本遅延回路部107を構成する5つのF
F107a〜107eによって5単位時間の遅延が与え
られた後に、追加遅延回路部108を構成する初段のF
F108aによって1単位時間の遅延が与えられる。従
って、出力パルス信号Doutのパルスとしては、初期パ
ルスP0に対して(5+1)単位時間の遅延が与えられ
たパルスP1が現れる。
回路101に送出され、前記基準パルス信号として遅延
回路102に再入力される。以後同様に、遅延回路10
2に入力されるパルスには(5+1)単位時間の遅延が
与えられ、パルスP2、P3が順々に立ち上がる。従っ
て、出力パルス信号Doutのパルス周期は6単位時間と
なる。ここで、出力パルス信号Doutの各パルス幅は1
単位時間であるので、出力パルス信号Doutのデューテ
ィ比は1/6となる。
08の出力信号D2を出力パルス信号Doutとして選択
した場合の信号波形図が示されている。この場合、出力
パルス信号Doutのパルス周期は7となるので、出力パ
ルス信号Doutのデューティ比は1/7となる。同様
に、出力パルス信号Doutとして追加遅延回路部108
の出力信号D3、D4、D5をそれぞれ選択した場合、
各出力パルス信号Doutのデューティ比はそれぞれ1/
8、1/9、1/10となる。
基本遅延回路部107の遅延段数をN段とし、追加遅延
回路部108におけるM段目の出力信号を出力パルス信
号D outとして選択した場合の信号波形図が示されてい
る。この場合、出力パルス信号Doutのパルス周期は
(N+M)単位時間となるので、出力パルス信号Dout
のデューティ比は1/(N+M)となる。
04において生成される第1、第2制御信号φ1、φ2
が、基本的に出力パルス信号Doutを論理否定したパル
ス信号である場合、電圧変換回路から送出される出力電
圧Vintの大きさは、次の(2)式によって求めること
ができる。
変換回路に供給される外部電源電圧VDDを3Vとする
と、出力パルス信号Doutとして基本遅延回路部107
の出力信号D0が選択された場合の出力電圧Vintは
0.6Vと算出することができる。同様に、出力パルス
信号Doutとして追加遅延回路部108の各出力信号D
1〜D5が選択された場合の出力電圧Vintは、順に
0.5V、0.43V、0.38V、0.33V、0.
3Vと算出することができる。従って、本実施形態の電
圧変換回路における出力電圧Vintの可変範囲は0.3
V〜0.6Vであり、その単位可変幅は平均60mVで
あることが分かる。
遅延回路部107の遅延時間(遅延回路102の最短遅
延時間)によって設定することができる。また、出力電
圧V intの可変下限値は追加遅延回路部108の最終段
遅延時間(遅延回路102の最長遅延時間)によって設
定することができる。一方、出力電圧Vintの単位可変
幅は追加遅延回路部108を構成するFF108a〜1
08eの各単位遅延時間によって設定することができ
る。
た本実施形態の電圧変換回路であれば、従来のパルス幅
可変方式を採用した電圧変換回路のように高速で動作す
るカウンタ回路等の制御回路を用いることなく、出力電
圧Vintの制御を行うことが可能である。よって、従来
に比べて電圧変換回路の回路規模縮小や動作周波数低減
を図ることができるので、電圧変換回路自体の消費電力
を大幅に低減することが可能となり、集積回路全体の低
消費電力化に貢献することができる。
の出力電圧Vintをその可変範囲内において離散的に制
御する構成である。このような構成とすることにより、
電圧変換回路の制御回路(本実施形態の場合、遅延時間
制御回路103や選択回路109等)における制御状態
数(すなわち、選択可能な出力電圧値)が削減されるた
め、制御回路の回路規模を縮小して消費電力の低減を図
ることができる。
換回路においては、3Vの外部電源電圧VDDから0.5
V駆動の内部回路に対する出力電圧Vintを生成するこ
とを想定した構成例が示されている。
バイスには最適な動作電圧(この場合は0.5V)が存
在し、プロセスばらつきや動作環境の変化に対応すると
しても、0.5V駆動の内部回路に対して外部電源電圧
VDDに近い高電圧(3V付近)を出力する必要が生じる
ことはない。従って、電圧変換を構成する制御回路の回
路規模縮小の観点から、出力電圧Vintの可変上限値は
できるだけ低く抑えるように構成することが望ましい。
部電源電圧VDDの1/2以下に設定すれば、電圧変換回
路の制御回路(本実施形態の場合、遅延時間制御回路1
03や選択回路109等)における制御状態数を従来の
半分以下に削減することが可能である。このように、出
力電圧Vintの可変上限値を低く抑えることにより、制
御回路の回路規模を縮小して消費電力の低減を図ること
ができる。
は、入力される電源電圧が0.4V以下になると動作速
度の劣化が大きくなる一方で、該電源電圧が0.6V以
上になると動作速度の飽和が生じる。このことから、前
記内部回路に対して供給される出力電圧Vintの可変範
囲は、プロセスばらつきや動作環境の変化に対応すると
しても、最適動作電圧(出力電圧Vintの可変中心値)
の±20%程度に制限すればよいことが分かる。
0.2Vとなり、外部電源電圧VDDの7%弱となる。こ
のように、出力電圧Vintの可変幅を狭く制限すること
により、制御回路の回路規模を縮小して消費電力の低減
を図ることができる。
抑えること、あるいは可変幅を狭く制限することは、電
圧変換回路自体の消費電力低減に貢献するだけでなく、
パルス周期可変方式のデメリットである出力電圧Vint
の変動(リップル)を低減する効果も有している。
をリップルと呼ぶが、ここでは便宜的に出力電圧Vint
に生じる電圧変動のピーク・トゥ・ピーク値をリップル
電圧ΔVと呼ぶことにする。平滑化手段としてLCフィ
ルタ回路を用いた場合のリップル電圧ΔVは、次の
(3)式によって求めることができる。
フィルタ回路に入力されるパルス状電圧信号のデューテ
ィ比をD、パルス周期をTとしている。また、前記LC
フィルタ回路のインダクタンスをL、キャパシタをCと
している。
前記LCフィルタ回路に入力されるパルス状電圧信号の
パルス周期Tの2乗に比例することが分かる。ここで、
パルス幅可変方式を採用した電圧変換回路ではパルス周
期Tが一定であるため、出力電圧Vintに生じるリップ
ル電圧ΔVはデューティ比Dのみに依存する。一方、パ
ルス周期可変方式を採用した電圧変換回路ではパルス周
期Tが可変であるため、出力電圧Vintに生じるリップ
ル電圧ΔVはデューティ比D及びパルス周期Tに依存す
る。
ス周期Tの2乗に比例するため、パルス周期Tが長くな
るとリップル電圧ΔVは急激に大きくなる傾向を示す。
しかし、パルス周期可変方式では出力電圧Vintを下げ
るためにパルス周期Tを長くする必要があるため、低い
出力電圧Vintを得ようとした場合にリップル電圧ΔV
が大きくなってしまう。
変換回路において、出力電圧Vintの可変範囲を不必要
に広く設定すると、出力電圧Vintを可変上限値とした
時のパルス周期と、可変下限値とした時のパルス周期と
の間に大きな差が生じてしまう。そのため、出力電圧V
intを変化させる際に生じるリップル電圧ΔVの変動が
大きくなり、出力電圧Vintを精度良く制御することが
できなくなる。
は、出力電圧Vintの可変上限値を低く抑えて可変幅を
狭く制限した上で、パルス周期可変方式を用いる構成で
ある。このような構成とすることにより、出力電圧V
intを可変上限値とした時のパルス周期と、可変下限値
とした時のパルス周期との差を小さく抑えることができ
るので、リップル電圧ΔVの変動を実用上問題のないレ
ベルに抑えることが可能となる。また、このような構成
とすることにより、パルス周期Tの可変範囲全体をより
周期が短くなる方向にシフトできるので、低い出力電圧
Vintを得ようとした場合のリップル電圧ΔVを小さく
抑えることが可能となる。
施形態について説明する。本実施形態の電圧変換回路
は、基本的に第1実施形態の電圧変換回路と同様の構成
(図1参照)から成るが、出力パルス信号生成回路10
0を構成する遅延回路102に対する改良が加えられて
いる。そこで、以下では本実施形態の特徴部分である遅
延回路202について重点を置いた説明を行うことにす
る。
パルス信号生成回路201及び遅延回路202の一構成
例を示す概略構成図である。基準パルス信号生成回路2
01はパルス幅一定の基準パルス信号を生成して遅延回
路202に送出する回路である。
所定時間だけ遅れた遅延パルス信号を生成する回路であ
り、基本遅延回路部207、追加遅延回路部208、及
び選択回路209から構成されている。なお、前記遅延
パルス信号は出力パルス信号Doutとして後段のスイッ
チタイミング制御回路(図示せず)に送出される一方
で、基準パルス信号生成回路201にも送出されてい
る。遅延時間制御回路203は選択回路209に対して
選択信号を送出し、所望の出力電圧Vintが得られるよ
うに遅延回路202における遅延時間を設定する回路で
ある。
生成回路201及び選択回路209は、いずれも前述の
第1実施形態における基準パルス信号生成回路101
(図2参照)及び選択回路109(図3参照)と同様の
構成及び動作を有するため、ここでは説明を省略する。
また、遅延時間制御回路203の内部構成及び動作につ
いては後ほど詳細な説明を行う。
207は、内部クロック信号ICLKのポジティブエッ
ジをトリガとする5つのDフリップフロップ回路207
a〜207e(以下、FF207a〜207eと呼ぶ)
が直列接続されたシフトレジスタ構造(遅延段数N=
5)から成っている。従って、FF207a〜207e
の各出力端子からは、前記基準パルス信号に対して所定
単位時間の1倍〜5倍の遅延が与えられた出力信号DM
4〜DM1及びD0がそれぞれ送出される。なお、遅延
段数Nは1以上であればよい。
回路部208は、内部クロック信号ICLKのネガティ
ブエッジをトリガとする3つのDNフリップフロップ回
路208a、208c、208e(以下、FF208
a、FF208c、FF208eと呼ぶ)と、ポジティ
ブエッジをトリガとする2つのDフリップフロップ回路
208b、208d(以下、FF208b、FF208
dと呼ぶ)とが交互に直列接続されたシフトレジスタ構
造(遅延段数M=5)から成っている。すなわち、FF
208a〜208eの各クロック位相は、自身の前段に
接続されたフリップフロップ回路のクロック位相と18
0度異なっている。なお、遅延段数Mは1以上であれば
よい。
端子からは、それぞれの前段から送出される出力信号に
対して内部クロック信号ICLKの半周期分(所定単位
時間の0.5倍)の遅延が与えられた出力信号D1〜D
5がそれぞれ送出される。言い換えれば、出力信号D1
〜D5は基本遅延回路部207の出力信号D0に対して
所定単位時間の0.5倍〜2.5倍の遅延が与えられた
信号となる。
08a〜208eの各クロック端子には、いずれも同一
の内部クロック信号ICLKが入力されているが、この
内部クロック信号ICLKとしては、集積回路の外部か
ら供給された外部クロック信号や、前記外部クロック信
号を分周することによって生成したクロック信号、ある
いは集積回路の内部に発振回路を設けることで生成した
クロック信号など、どのような手段で生成されたクロッ
ク信号を用いても構わない。
208eとしては、内部クロック信号ICLKのネガテ
ィブエッジをトリガとするDNフリップフロップ回路の
代わりに、逆相クロックで駆動するDフリップフロップ
回路を用いても、上記と同様の結果を得ることができ
る。
り、出力パルス信号Doutとして出力信号D0〜D5を
選択した場合のデューティ比は、それぞれ1/5、1/
5.5、1/6、1/6.5、1/7、1/7.5とな
る。より一般的な例として、基本遅延回路部207の遅
延段数をN段とし、追加遅延回路部208のM段目の出
力信号を出力パルス信号Doutとして選択した場合のデ
ューティ比は1/(N+0.5×M)となる。
換回路に供給される外部電源電圧V DDを3Vとすると、
出力パルス信号Doutとして基本遅延回路部207の出
力信号D0が選択された場合の出力電圧Vintは0.6
Vと算出することができる。同様に、出力パルス信号D
outとして追加遅延回路部208の各出力信号D1〜D
5が選択された場合の出力電圧Vintは、順に0.55
V、0.5V、0.46V、0.43V、0.4Vと算
出することができる。従って、本実施形態の電圧変換回
路における出力電圧Vintの可変範囲は0.4V〜0.
6Vであり、その単位可変幅は平均40mVであること
が分かる。
換回路では、基本遅延回路部207及び追加遅延回路部
208から送出される各出力信号D0〜D5相互間の遅
延時間幅を小さくすることにより、前述の第1実施形態
に比べて出力電圧Vintの単位可変幅を小さい値とする
ことができる。これにより、出力電圧Vintの可変精度
を向上することが可能となる。
ることにより、従来に比べて回路規模の縮小や消費電力
の低減を実現できることは言うまでもなく、また第1実
施形態の電圧変換回路に比べてこれらの利点が損なわれ
ることもない。
施形態について説明する。図6は本発明に係る電圧変換
回路の第3実施形態を示す概略構成図である。本図に示
すように、本実施形態の電圧変換回路は、基本的に第1
実施形態の電圧変換回路と同様の構成(図1参照)から
成るが、出力パルス信号生成回路100に対する改良が
加えられている。そこで、第1実施形態と同様の構成及
び動作を有する部分については図1と同一の符号を付す
ことで説明を省略し、以下では本実施形態の特徴部分で
ある出力パルス信号生成回路300について重点を置い
た説明を行うことにする。
が一定で、パルス周期が可変である出力パルス信号D
outを生成し、その出力パルス信号Doutをスイッチタイ
ミング制御回路104に送出する回路である。本実施形
態における出力パルス信号生成回路300は基準パルス
信号生成回路301、遅延回路302、及び遅延時間制
御回路303から構成されている。
一定の基準パルス信号を生成して遅延回路302に送出
する回路である。遅延回路302は前記基準パルス信号
から所定時間だけ遅れた遅延パルス信号を生成する回路
であり、基本遅延回路部307、追加遅延回路部30
8、及び選択回路309から構成されている。なお、本
実施形態における選択回路309は、第1選択回路部3
10、任意時間遅延素子311、及び第2選択回路部3
12を有している。
に対して第1、第2選択信号を送出し、所望の出力電圧
Vintが得られるように遅延回路302における遅延時
間を設定する回路である。なお、遅延時間制御回路30
3の内部構成及び動作については、後ほど詳細な説明を
行う。
遅延回路302の一構成例を示す概略構成図である。本
図に示すように、基準パルス信号生成回路301は多入
力端子を有するNOR回路301aと、二入力端子を有
するOR回路301bから構成されており、その構成及
び動作は前述の第1実施形態と同様である。そこで、以
下では基準パルス信号生成回路301についての説明を
省略し、遅延回路302について重点を置いた説明を行
う。
307は、基準パルス信号生成回路301から入力され
る前記基準パルス信号に対して所定単位時間のN倍の遅
延を与える回路である。また、追加遅延回路部308は
基本遅延回路部307の最終出力信号D0に対して所定
単位時間のM倍の遅延を与える回路である。
追加遅延回路部308を構成する単位時間遅延素子とし
て、内部クロック信号ICLKのポジティブエッジをト
リガとするDフリップフロップ回路を用いた例を挙げて
説明を行うが、前記単位時間遅延素子はDフリップフロ
ップ回路に限らず、どのようなフリップフロップ回路あ
るいは遅延素子を用いても構わない。
フロップ回路307a〜307e(以下、FF307a
〜307eと呼ぶ)が直列接続されたシフトレジスタ構
造(遅延段数N=5)から成っている。従って、FF3
07a〜307eの各出力端子からは、前記基準パルス
信号に対して所定単位時間の1倍〜5倍の遅延が与えら
れた出力信号DM4〜DM1及びD0がそれぞれ送出さ
れる。なお、遅延段数Nは1以上であればよい。
リップフロップ回路308a、308b(以下、FF3
08a、308bと呼ぶ)が直列接続されたシフトレジ
スタ構造(遅延段数M=2)から成っている。従って、
FF308a、308bの各出力端子からは、出力信号
D0に対して所定単位時間の1倍あるいは2倍の遅延が
与えられた出力信号D2、D4がそれぞれ送出される。
すなわち、FF308a、308bの出力信号D2、D
4は、前述した第2実施形態におけるFF208b、2
08dの出力信号D2、D4と同等のパルス信号とな
る。なお、遅延段数Mは1以上であればよい。
加遅延回路部308をフリップフロップ回路によって構
成することにより、遅延回路302を容易に構成するこ
とができる。
について説明する。前述した通り、選択回路309は第
1選択回路部310、任意時間遅延素子311、及び第
2選択回路部312を有している。第1選択回路部31
0は遅延時間制御回路303から与えられる第1選択信
号S0、S2、S4に基づいて、基本遅延回路部307
の最終出力信号D0と追加遅延回路部308の各出力信
号D2、D4のうち、いずれか1つの出力信号を遅延パ
ルス信号として選択する回路である。第1選択回路部3
10によって選択された前記遅延パルス信号は、任意時
間遅延素子311、第2選択回路部312、及び基準パ
ルス信号生成回路301にそれぞれ送出される。
部310によって選択された前記遅延パルス信号に対し
て、さらに所定時間の遅延を与える回路である。なお、
任意時間遅延素子311における遅延時間は、外部から
の制御信号によって設定してもよいし、内部で予め設定
しておいてもよい。
遅延素子311として内部クロック信号ICLKのネガ
ティブエッジをトリガとするDNフリップフロップ回路
を用いている。従って、任意時間遅延素子311から
は、第1選択回路部310によって選択された出力信号
D0、D2、D4のいずれかに対して、内部クロック信
号ICLKの半周期分(所定単位時間の0.5倍)の遅
延が与えられた出力信号D1、D3、D5が送出され
る。すなわち、任意時間遅延素子311の出力信号D
1、D3、D5は、前述した第2実施形態におけるFF
208a、208c、208eの出力信号D1、D3、
D5と同等のパルス信号となる。
8a〜308b、及び任意時間遅延素子311の各クロ
ック端子には、いずれも同一の内部クロック信号ICL
Kが入力されているが、この内部クロック信号ICLK
としては、集積回路の外部から供給された外部クロック
信号や、前記外部クロック信号を分周することによって
生成したクロック信号、あるいは集積回路の内部に発振
回路を設けることで生成したクロック信号など、どのよ
うな手段で生成されたクロック信号を用いても構わな
い。また、任意時間遅延素子311はDNフリップフロ
ップ回路に限らず、どのようなフリップフロップ回路あ
るいは遅延素子を用いても構わない。
303から与えられる第2選択信号Soddに基づいて、
第1選択回路部310の出力信号と任意時間遅延素子3
11の出力信号のうち、いずれか一方の出力信号を出力
パルス信号Doutとして選択し、その出力パルス信号D
outを次段のスイッチタイミング制御回路104に送出
する回路である。
略構成図である。本図に示すように、第1選択回路部3
10は二入力端子を有するAND回路310a〜310
cと、多入力端子を有するOR回路310dから構成さ
れている。一方、第2選択回路部312は二入力端子を
有するAND回路312a、312bと、二入力端子を
有するOR回路312cから構成されている。
て説明する。AND回路310a〜310cの一入力端
子には、基本遅延回路部307の最終出力信号D0と追
加遅延回路部308の各出力信号D2、D4がそれぞれ
入力されている。また、AND回路310a〜310c
の他入力端子には、遅延時間制御回路303から与えら
れる第1選択信号S0、S2、S4がそれぞれ入力され
ている。なお、追加遅延回路部308にパルス信号が流
れている時間帯には、第1選択信号S0、S2、S4が
変化しないように制御されている。一方、OR回路31
0dの入力端子にはAND回路310a〜310cの各
出力信号がそれぞれ入力されており、それらの論理和が
第1選択回路部310で選択された遅延パルス信号とな
る。
て説明する。AND回路312a、312bの一入力端
子には、第1選択回路部310の出力信号と任意時間遅
延素子311の出力信号がそれぞれ入力されている。ま
た、AND回路312a、312bの他入力端子には、
遅延時間制御回路303から与えられる第2選択信号S
oddがそれぞれ入力されている。ただし、AND回路3
10aの他入力端子には第2選択信号Soddが反転入力
されている。また、追加遅延回路部308にパルス信号
が流れている時間帯には、第2選択信号Soddが変化し
ないように制御されている。一方、OR回路312cの
入力端子にはAND回路312a、312bの各出力信
号がそれぞれ入力されており、それらの論理和が第2選
択回路部312で選択された出力パルス信号Doutとな
る。
outとして選択する場合には、第1選択回路部310で
出力信号D0を選択するとともに、第2選択回路部31
2で第1選択回路部310から直接入力される出力信号
を選択すればよい。そのためには、第1選択信号S0を
Hレベルとし、その他の第1選択信号S2、S4をLレ
ベルとすればよい。また、第2選択信号SoddはLレベ
ルとすればよい。
ICLKの半周期分(所定単位時間の0.5倍)だけ遅
れた出力信号D1を出力パルス信号Doutとして選択す
る場合には、第1選択回路部310で出力信号D0を選
択するとともに、第2選択回路部312で任意時間遅延
素子311から入力される出力信号を選択すればよい。
そのためには、第1選択信号S0をHレベルとし、その
他の第1選択信号S2、S4をLレベルとすればよい。
また、第2選択信号SoddはHレベルとすればよい。
換回路は、前述した第2実施形態の電圧変換回路と同
等、あるいはそれを上回る可変精度で出力電圧Vintの
制御を行うことができる。また、本実施形態の電圧変換
回路では、前述の第2実施形態に比べて追加遅延回路部
を構成するフリップフロップ回路の個数を削減すること
ができる。
と、第2実施形態における追加遅延回路部208(図5
参照)に比べて、本実施形態における追加遅延回路部3
08(図7参照)ではフリップフロップ回路が2個削減
されている。このように、本実施形態では出力電圧V
intの可変精度を損ねることなく、遅延回路302の回
路規模及び消費電力を低減することができる。また、追
加遅延回路部308を構成するフリップフロップ回路の
個数を削減したことにより、基準パルス信号生成回路3
01を構成するNOR回路301aの入力端子数も削減
されるので、ここでも回路規模の縮小を図ることができ
る。
ることにより、従来に比べて回路規模の縮小や消費電力
の低減を実現できることは言うまでもなく、また第1、
第2実施形態の電圧変換回路に比べてこれらの利点が損
なわれることもない。
路に設けられるスイッチタイミング制御回路104の内
部構成及び動作について説明を行う。図9はスイッチタ
イミング制御回路104の一構成例を示す概略構成図で
ある。本図に示すように、スイッチタイミング制御回路
104は、Dフリップフロップ回路104a、104b
(以下、FF104a、FF104bと呼ぶ)と、イン
バータ回路104cと、二入力端子を有するNOR回路
104dとを有している。
端は、FF104aのデータ入力端子とNOR回路10
4dの一入力端子にそれぞれ接続されている。FF10
4aの出力端子は、FF104bのデータ入力端子とイ
ンバータ回路104cの入力端子にそれぞれ接続されて
いる。FF104bの出力端子はNOR回路104dの
他入力端子に接続されている。インバータ回路104c
の出力端子はスイッチ回路105を構成するPMOSト
ランジスタM1のゲートに接続されており、NOR回路
104dの出力端子はスイッチ回路105を構成するN
MOSトランジスタM2のゲートに接続されている。
には、それぞれ内部クロック信号ICLK2が入力され
ている。内部クロック信号ICLK2は、前述した遅延
回路102(202、302も同様)を駆動する内部ク
ロック信号ICLKの倍速クロック信号であり、その周
波数は内部クロック信号ICLKの2倍である。
回路104では、内部クロック信号ICLKに同期した
出力パルス信号DoutをFF104aで内部クロック信
号ICLK2の1周期分だけ遅延させ、その出力信号を
インバータ回路104cで論理否定することにより、第
1制御信号φ1が生成されている。また、FF104a
の出力信号をさらにFF104bで内部クロック信号I
CLK2の1周期分だけ遅延させた出力信号と、遅延回
路102(202、302)から直接入力される出力パ
ルス信号DoutとをNOR回路104dで論理和否定す
ることにより、第2制御信号φ2が生成されている。
4における各信号波形を示すタイミングチャートであ
る。なお、図中(a)は出力パルス信号Doutが内部ク
ロック信号ICLKのポジティブエッジに同期している
場合を示している。また、図中(b)は出力パルス信号
Doutが内部クロック信号ICLKのネガティブエッジ
に同期している場合を示している。
るスイッチタイミング制御回路104では、第1制御信
号φ1をLレベルに立ち下げるタイミング(PMOSト
ランジスタM1をオンさせるタイミング)が、第2制御
信号φ2をLレベルに立ち下げるタイミング(NMOS
トランジスタM2をオフさせるタイミング)よりも意図
的に遅らされている。また、第2制御信号φ2をHレベ
ルに立ち上げるタイミング(NMOSトランジスタM2
をオンさせるタイミング)が、第1制御信号φ1をHレ
ベルに立ち上げるタイミング(PMOSトランジスタM
1をオフさせるタイミング)よりも意図的に遅らされて
いる。
タM1がオンとなるのは期間S2のみであり、その他の
期間はオフとなる。一方、NMOSトランジスタM2が
オンとなるのは期間S0、S0’のみであり、その他の
期間はオフとなる。すなわち、期間S1、S1’におい
てはPMOSトランジスタM1とNMOSトランジスタ
M2がいずれもオフとなっており、PMOSトランジス
タM1とNMOSトランジスタM2が同時にオンする期
間は存在しない。
NMOSトランジスタM2のオン/オフ制御に際して、
一方のMOSトランジスタがオフしてから所定時間経過
後に他方のMOSトランジスタをオンさせる構成とする
ことにより、第1、第2制御信号φ1、φ2を生成する
過程でいずれかの制御信号に意図しない遅延が少々生じ
たとしても、PMOSトランジスタM1とNMOSトラ
ンジスタM2が同時にオンすることはない。従って、ス
イッチ回路105に貫通電流が流れることを防止するこ
とができるので、余分な電力消費を抑えることが可能と
なる。
を与えるFF104a、104bを、内部クロック信号
ICLKの倍速クロック信号である内部クロック信号I
CLK2によって駆動することにより、出力パルス信号
Doutが内部クロック信号ICLKのポジティブエッジ
あるいはネガティブエッジのいずれに同期している場合
であっても、FF104a、104bにおける遅延時間
を内部クロック信号ICLKの半周期分、すなわち内部
クロック信号ICLK2の1周期分とすることができ
る。
Doutを遅延させる素子としてDフリップフロップ回路
を用いた例を挙げて説明を行ったが、Dフリップフロッ
プ回路に限らず、どのようなフリップフロップ回路ある
いは遅延素子を用いても構わない。
路に設けられる遅延時間制御回路103、203、30
3の内部構成及び動作について説明を行う。なお、遅延
時間制御回路103、203、303の基本構成は全く
同一であるため、ここでは第1実施形態の遅延時間制御
回路103を例に挙げて説明を行うことにする。図11
は遅延時間制御回路103の一構成例を示す概略構成図
である。
遅延回路102を構成する選択回路109に対して選択
信号を送出し、所望の出力電圧Vintが得られるように
遅延回路102における遅延時間を設定する回路であ
る。本図に示すように、遅延時間制御回路103はレプ
リカ回路501と選択信号生成回路502とを有してい
る。
る。レプリカ回路501は出力電圧Vintによって動作
する内部回路の動作状態を示す動作状態信号を生成する
回路であり、動作状態検出パルス生成回路511、クリ
ティカルパス回路512、及びラッチ回路513から構
成されている。
力電圧Vintによって動作する内部回路の動作クロック
信号ECLKからパルス信号を生成する回路であり、そ
のパルス信号は次段のクリティカルパス回路512に送
出される。
回路のクリティカルパス、すなわち信号の遅延が最も大
きいと考えられるパス回路と同等の遅延を行う回路であ
り、プロセスばらつきや動作環境変化に対応するため
に、前記内部回路と同一のプロセス技術を用いて作成さ
れる。また、クリティカルパス回路512には電源電圧
としてフィルタ回路106の出力電圧Vintが印加され
ている。すなわち、電源供給の対象となる内部回路の駆
動電圧がクリティカルパス回路512によってモニタさ
れることになる。
路512から出力されたパルス信号を一旦保持する回路
であり、その出力信号はレプリカ回路501の動作状態
信号として次段の選択信号生成回路502に送出され
る。
及びその動作について説明する。図12はレプリカ回路
501の一構成例を示す概略構成図である。まず、動作
状態検出パルス生成回路511の内部構成及び動作につ
いて説明を行う。本図に示すように、動作状態検出パル
ス生成回路511は分周回路511a、フリップフロッ
プ回路511b、511c(以下、FF511b、51
1cと呼ぶ)、及び二入力端子を有するAND回路51
1d、511eから構成されている。
ロック信号ECLKを分周することで出力信号N1を生
成する回路である。分周回路511aの出力端子はFF
511b、511cのデータ入力端子、及びAND回路
511d、511eの一入力端子にそれぞれ接続されて
いる。
のネガティブエッジをトリガとして動作するDNフリッ
プフロップ回路であり、その出力信号N2は分周回路5
11aの出力信号N1を動作クロック信号ECLKの半
周期分だけ遅延した信号となる。なお、出力信号N2は
AND回路511dの他入力端子に対して論理否定入力
される。
のポジティブエッジをトリガとして動作するDフリップ
フロップ回路であり、その出力信号N3は分周回路51
1aの出力信号N1を動作クロック信号ECLKの1周
期分だけ遅延した信号となる。なお、出力信号N3はA
ND回路511eの他入力端子に対して論理否定入力さ
れる。
理否定信号と、出力信号N1との論理積演算を行うこと
でパルス信号EV1を生成する回路である。また、AN
D回路511eは、出力信号N3の論理否定信号と、出
力信号N1との論理積演算を行うことでパルス信号EV
2を生成する回路である。
511b、511cはいずれもレプリカ回路501の外
部から与えられるイネーブル信号Enableがオン
(Hレベル)の時に動作する。
回路511の動作について説明する。図13は動作状態
検出パルス生成回路511における各信号波形を示すタ
イミングチャートである。ここでは、イネーブル信号E
nableが前記内部回路の動作クロック信号ECLK
の16周期分だけオン(Hレベル)となる例を挙げて説
明を行う。
に、ここでは分周回路511aの分周比を1/8として
いる。このような分周比とすることにより、イネーブル
信号Enableがオンしている期間に生成されるパル
ス信号EV1、EV2をそれぞれ1つに限定でき、レプ
リカ回路501の不要な動作を抑えることができる。
信号N2は出力信号N1を動作クロック信号ECLKの
半周期分だけ遅延した信号であり、FF511cの出力
信号N3は出力信号N1を動作クロック信号ECLKの
1周期分だけ遅延した信号である。従って、AND回路
511dによって生成されるパルス信号EV1のパルス
幅は動作クロック信号ECLKの半周期分に相当し、A
ND回路511eによって生成されるパルス信号EV2
のパルス幅は動作クロック信号ECLKの1周期分に相
当する。
回路512の内部構成についての説明を行う。前述した
通り、クリティカルパス回路512はフィルタ回路10
6から送出される出力電圧Vintによって駆動される回
路であるため、入出力信号のHレベルは出力電圧Vint
となる。そこで、動作状態検出パルス生成回路511や
ラッチ回路513との電圧レベルを一致させるために、
クリティカルパス回路512の入力段には降圧レベルシ
フタ514が設けられており、出力段には昇圧レベルシ
フタ515a、515bが設けられている。
は、自身を構成するクリティカルパス回路512が所定
時間内(前記内部回路を駆動させる動作クロック信号E
CLKの1周期分以内)にパルス信号を出力できるか否
かをモニタし、そのモニタ結果に応じて前記内部回路の
動作状態が「速度超過状態(以下、動作状態Fastと
呼ぶ)」、「動作可能状態(以下、動作状態OKと呼
ぶ)」、「危険状態(以下、動作状態Warnと呼
ぶ)」、「動作不可状態(以下、動作状態NGと呼
ぶ)」のいずれであるかを判断する回路である。
に、クリティカルパス回路512は前半クリティカルパ
ス回路516と後半クリティカルパス回路517の2つ
に分割されている。ここで、前半クリティカルパス回路
516と後半クリティカルパス回路517の各遅延時間
は、クリティカルパス回路512全体の遅延時間を1と
して、それぞれ0.5+α、0.5−αとされている。
つまり、前半クリティカルパス回路516の遅延時間が
後半クリティカルパス回路517の遅延時間よりも若干
長くなるように分割されている。
する回路としては、複数個のインバータ回路が直列接続
されたインバータチェーンが好適であるが、インバータ
回路の代わりにNAND回路やNOR回路を用いてもよ
い。
出されるパルス信号EV1は、降圧レベルシフタ514
を介して前半クリティカルパス回路516に入力され
る。前半クリティカルパス回路516の出力信号は後半
クリティカルパス回路517に送出される一方で、昇圧
レベルシフタ515aを介して出力信号RAとされ、ラ
ッチ回路513に送出される。また、後半クリティカル
パス回路517の出力信号は昇圧レベルシフタ515b
を介して出力信号RBとされ、ラッチ回路513に送出
される。
生成回路511から送出されるパルス信号EV1のネガ
ティブエッジをトリガとするDNフリップフロップ回路
513a(以下、FF513aと呼ぶ)と、パルス信号
EV2のネガティブエッジをトリガとするDNフリップ
フロップ回路513b(以下、FF513bと呼ぶ)と
を有している。なお、FF513aのデータ入力端子に
は昇圧レベルシフタ515aからの出力信号RAが入力
されており、FF513bのデータ入力端子には昇圧レ
ベルシフタ515bからの出力信号RBが入力されてい
る。
信号RAをパルス信号EV1のネガティブエッジでラッ
チした信号LA、及びラッチ回路513bによって信号
RBをパルス信号EV2のネガティブエッジでラッチし
た信号LBが、最終的にレプリカ回路501から次段の
選択信号生成回路502に送出される動作状態信号L
A、LBとなる。
02において出力パルス信号Doutが選択される直前の
動作状態を検出すればよいので、ラッチ回路513を構
成するFF513a、513bはいずれも、レプリカ回
路501の外部から与えられたイネーブル信号Enab
leがオンの時に動作させればよい。
作について説明する。図14はレプリカ回路501にお
ける各信号波形を示すタイミングチャートである。な
お、以下ではパルス信号EV1のパルス幅(動作クロッ
ク信号ECLKの半周期分)を第1所定動作時間t1、
パルス信号EV2のパルス幅(動作クロック信号ECL
Kの1周期分)を第2所定動作時間t2とし、また前半
クリティカルパス回路516の遅延時間を第1動作時間
d1、クリティカルパス回路512全体の遅延時間を第
2動作時間d2として説明を行うことにする。
チ回路513aでHレベルにラッチされ、出力信号RB
がラッチ回路513bでLレベルにラッチされた場合を
示している。すなわち、第2動作時間d2が第1所定動
作時間t1よりも短い場合を示している。この場合、ク
リティカルパス回路512全体は動作クロック信号EC
LKの半周期分以内の遅延時間で動作しており、出力電
圧Vintによって駆動する内部回路は充分過ぎるほど高
速に動作している状態であると考えられる。従って、レ
プリカ回路501の動作状態信号LA、LBがそれぞれ
Hレベル、Lレベルとなる場合を動作状態Fastと判
断する。
チ回路513aでHレベルにラッチされ、出力信号RB
がラッチ回路513bでHレベルにラッチされた場合を
示している。すなわち、第1動作時間d1は第1所定動
作時間t1よりも短く、第2動作時間d2は第1所定動作
時間t1よりも長いが第2所定動作時間t2よりも短い場
合を示している。この場合、前半クリティカルパス回路
516は動作クロック信号ECLKの半周期分以内の遅
延時間で動作しており、クリティカルパス回路512全
体は動作クロック信号ECLKの半周期分より長いが1
周期分より短い遅延時間で動作している。この状態は出
力電圧Vintによって駆動する内部回路が適正に動作し
ている状態であると考えられる。従って、レプリカ回路
501の動作状態信号LA、LBが共にHレベルとなる
場合を動作状態OKと判断する。
チ回路513aでLレベルにラッチされ、出力信号RB
がラッチ回路513bでHレベルにラッチされた場合を
示している。すなわち、第1動作時間d1は第1所定動
作時間t1よりも長いが、第2動作時間d2は第2所定動
作時間t2よりも短い場合を示している。この場合、前
半クリティカルパス回路516の遅延時間は動作クロッ
ク信号ECLKの半周期分以内に収まらないが、クリテ
ィカルパス回路512全体としては動作クロック信号E
CLKの1周期分より短い遅延時間で動作している。こ
の状態は出力電圧Vintによって駆動する内部回路の動
作マージンに余裕がない状態であり、わずかな環境変化
等により動作しなくなる可能性が高い状態であると考え
られる。従って、レプリカ回路501の動作状態信号L
A、LBがそれぞれLレベル、Hレベルとなる場合を動
作状態Warnと判断する。
チ回路513aでLレベルにラッチされ、出力信号RB
がラッチ回路513bでLレベルにラッチされた場合を
示している。すなわち、第2動作時間d2が第2所定動
作時間t2よりも長い場合を示している。この場合、ク
リティカルパス回路512全体の遅延時間が動作クロッ
ク信号ECLKの1周期分を越えるので、出力電圧V
intによって駆動する内部回路は動作しない可能性が極
めて高い状態であると考えられる。従って、レプリカ回
路501の動作状態信号LA、LBがともにLレベルと
なる場合を動作状態NGと判断する。
状態信号LA、LBの組み合わせにより4つの動作状態
を表すことができる。図15はレプリカ回路501にお
ける動作状態信号LA、LBと内部回路の動作状態との
関係を示す表である。このように、クリティカルパス回
路512の動作状態を4つ(Fast、OK、War
n、NG)に分類することによって、出力電圧Vintに
よって駆動する内部回路の動作状態をきめ細かく検知す
ることが可能となる。従って、いかなるプロセスばらつ
きや環境変化にも適切に対応でき、最適な出力電圧V
intの供給を行うことで集積回路全体の低消費電力化に
貢献することができる。
及び動作について説明を行う。選択信号生成回路502
は、レプリカ回路501から入力される動作状態信号L
A、LBに基づいて、遅延回路102の出力パルス信号
Doutを選択するための選択信号を生成する回路であ
る。
態Fastを示す場合、選択信号生成回路502は出力
電圧Vintを現在値から1段階下げる、すなわち遅延回
路102における遅延時間を現在値から1段階長くする
ような選択信号を生成する。また、動作状態信号LA、
LBが動作状態OKを示す場合、選択信号生成回路50
2は出力電圧Vintを現在値に維持する、すなわち前記
遅延時間を現在値に維持するような選択信号を生成す
る。一方、動作状態信号LA、LBが動作状態Warn
もしくは動作状態NGを示す場合、選択信号生成回路5
02は出力電圧V intを現在値から1段階上げる、すな
わち前記遅延時間を現在値から1段階短くするような選
択信号を生成する。
では、いずれも遅延回路102における遅延時間を増減
することで出力電圧Vintを変化させているが、遅延回
路102における出力パルス信号Doutの選択範囲は出
力信号D0〜出力信号D5に限定されている。従って、
前回選択した出力パルス信号Doutが出力信号D0であ
るにも拘わらず、レプリカ回路501からさらに前記遅
延時間を1段階短くする要求を受け取った場合、あるい
は、前回選択した出力パルス信号Doutが出力信号D5
であるにも拘わらず、レプリカ回路501からさらに前
記遅延時間を1段階長くする要求を受け取った場合に
は、出力電圧Vintを現在値に維持する、すなわち前記
遅延時間を現在値に維持するような選択信号を生成する
といった例外措置が必要である。
02の具体的な構成例を図16に示す。図16は選択信
号生成回路502の一構成例を示す概略構成図である。
本図に示すように、選択信号生成回路502は命令生成
回路601と、アップダウンカウンタ602と、レジス
タ603と、デコーダ回路604とを備えている。
1から入力される動作状態信号LA、LBと、デコーダ
回路604から入力される選択信号S0、S5とに基づ
いて、命令信号UP、STAY、DOWNを生成する回
路である。図17は命令生成回路601に実装される論
理回路の真理値表である。なお、命令信号UPは遅延回
路102における遅延時間を現在値から1段階短くする
ことを要求する信号であり、命令信号STAYは前記遅
延時間を現在値に維持することを要求する信号である。
また、命令信号DOWNは前記遅延時間を現在値から1
段階長くすることを要求する信号である。
回路601で生成された命令信号UP、STAY、DO
WNと、前回の選択信号を示す数値を記憶したレジスタ
603の出力信号CNT[0]〜[2]とに基づいて、
新しい選択信号を示す数値を計算する回路である。な
お、アップダウンカウンタ602の内部構成及び動作に
ついては、後ほど詳細に説明を行う。
602の出力信号CNT[0]〜[2]を一旦保持する
回路であり、駆動クロックESCLKをトリガとして動
作する3個のDフリップフロップ回路603a〜603
c(以下、FF603a〜603cと呼ぶ)から構成さ
れている。なお、レジスタ603の駆動クロックESC
LKは、遅延回路102の出力パルス信号Doutの選択
動作が始まる前に立ち上がるパルス信号である。
ジスタ603を構成するFF603a〜603cはリセ
ット信号(図示せず)によって一旦Lレベルにリセット
される。このとき、デコーダ回路604から送出される
選択信号S0はHレベルとなり、それ以外の選択信号S
1〜S5は全てLレベルとなる。つまり、前記電圧変換
回路の起動時における遅延回路102の出力パルス信号
Doutとしては、遅延回路102における遅延時間を最
短とする出力信号D0が選択されることになる。その結
果、出力電圧Vintは可変上限値となるので、出力電圧
Vintが供給される内部回路は前記電圧変換回路の起動
時にも確実に動作することができる。
出力信号CNT[0]〜[2]をデコードすることで選
択信号S0〜S5を生成する回路である。このとき、デ
コーダ回路604はレジスタ603が保持する10進表
記で「0」〜「5」を示す3ビット信号(「000」〜
「101」)を、選択信号S0〜S5にそれぞれ対応す
る6ビット信号(「100000」〜「00000
1」)に変換する。
部構成及びその動作について説明する。図18はアップ
ダウンカウンタ602の一構成例を示す概略構成図であ
る。本図に示すように、アップダウンカウンタ602は
エンコーダ回路610と、3ビットの加算器611とを
備えている。なお、加算器611は全加算器611a、
611bと半加算器611cから構成されている。
01からの命令信号UP、STAY、DOWNをエンコ
ードすることで出力信号CF0〜CF2を生成する回路
である。このとき、エンコーダ回路610は命令信号U
P、STAY、DOWNを、10進数表記で「−1」〜
「1」を示す3ビット信号(「111」〜「001」)
に変換する。図19はエンコーダ回路610に実装され
る論理回路の真理値表である。また、3ビットの加算器
611は、エンコーダ回路610の出力信号CF0〜C
F2と、レジスタ604の出力信号CNT[0]〜
[2]の加算を行う回路である。
路に設けられる遅延時間制御回路103を例に挙げて説
明を行ったが、本構成から成る遅延時間制御回路103
は第2実施形態の電圧変換回路に設けられる遅延時間制
御回路203としてそのまま用いることが可能である。
03を第3実施形態の電圧変換回路に設けられる遅延時
間制御回路303として用いる場合には、デコーダ回路
604でレジスタ603の出力信号CNT[0]〜
[2]の上位2ビットをデコードして第1選択信号S
0、S2、S4を生成し、出力信号CNT[0]〜
[2]の最下位ビットを第2選択信号Soddとして用い
ればよい。
施形態について説明する。図20は本発明に係る電圧変
換回路の第4実施形態を示す概略構成図である。本図に
示すように、本実施形態の電圧変換回路は、基本的に前
述した第1〜第3実施形態の電圧変換回路と同様の構成
(例えば図1参照)から成るが、出力パルス信号生成回
路及びスイッチタイミング制御回路の電源電圧として出
力電圧Vintを供給することを特徴としている。そこ
で、第1〜第3実施形態と同様の構成及び動作を有する
部分については図1と同一の符号を付すことで説明を省
略する。
回路は出力パルス信号生成回路700とスイッチタイミ
ング制御回路704とを有しており、出力パルス信号生
成回路700は基準パルス信号生成回路701、遅延回
路702、及び遅延時間制御回路703から構成されて
いる。
遅延回路702、及び遅延時間制御回路703として
は、前述した第1〜第3実施形態の電圧変換回路に設け
られる基準パルス信号生成回路101(201、30
1)、遅延回路102(202、302)、及び遅延時
間制御回路103(203、303)のいずれの構成を
採用してもよい。また、スイッチタイミング制御回路7
04は、前述した第1〜第3実施形態の電圧変換回路に
設けられるスイッチタイミング制御回路104と同様の
構成から成る。
号生成回路701、遅延回路702、遅延時間制御回路
703、及びスイッチタイミング制御回路704には、
外部電源電圧VDDではなく、フィルタ回路106の出力
電圧Vintが電源電圧として供給されている。
4をフィルタ回路106から送出される出力電圧Vint
によって駆動すると、第1、第2制御信号φ1、φ2の
Hレベルが出力電圧Vintとなってしまい、スイッチ回
路105を構成するPMOSトランジスタM1及びNM
OSトランジスタM2のオン/オフ制御に不具合を生じ
る恐れがある。そこで、第1、第2制御信号φ1、φ2
の電圧レベルを必要レベルまで上げるために、スイッチ
タイミング制御回路704の出力段には昇圧レベルシフ
タ710a、710bが設けられている。
タ回路106を除く全ての回路部分を、外部電源電圧V
DDよりも小さい出力電圧Vintで駆動することにより、
電圧変換回路自体の消費電力を大幅に削減でき、集積回
路全体の低消費電力化に貢献することができる。
回路においては、パルス信号生成回路で生成されるパル
ス信号のパルス幅とパルス周期との比に基づいて出力電
圧が決定される電圧変換回路において、前記パルス信号
のパルス幅は一定であり、パルス周期は可変である構成
としている。
変換回路は、スイッチ回路を構成するPMOSトランジ
スタ及びNMOSトランジスタのオン/オフ制御を行う
ことによって出力電圧の大きさを変化させる電圧変換回
路において、パルス幅が一定で、パルス周期が可変であ
る出力パルス信号を生成する出力パルス信号生成回路
と、前記出力パルス信号から前記PMOSトランジスタ
のゲートに印加する第1制御信号、及び前記NMOSト
ランジスタのゲートに印加する第2制御信号を生成する
スイッチタイミング制御回路とを設けた構成としてい
る。
周期を適宜変化させることで、スイッチタイミング制御
回路から送出される第1、第2制御信号のデューティ比
(パルス幅/パルス周期)を制御し、そのデューティ比
に応じて前記出力電圧の大きさを制御する電圧変換回路
であれば、パルス幅可変方式を採用した従来の電圧変換
回路のように高速で動作するカウンタ回路等の制御回路
を用いることなく、前記出力電圧の制御を行うことが可
能である。
規模縮小や動作周波数低減を図ることができるので、電
圧変換回路自体の消費電力を大幅に低減することが可能
となり、集積回路全体の低消費電力化に貢献することが
できる。
いて、前記出力パルス信号生成回路は、入力されるパル
ス幅一定の基準パルス信号から所定時間だけ遅れた遅延
パルス信号を生成する遅延回路と、前記遅延回路におけ
る遅延時間を変化させる遅延時間制御回路とを有してお
り、前記遅延パルス信号を前記出力パルス信号として前
記スイッチタイミング制御回路に送出する構成にすると
よい。このような構成とすることにより、前記出力パル
ス信号生成回路を簡易な構成で実現することができる。
いて、前記遅延回路は、入力されるパルス信号を所定の
単位時間だけ遅延させる単位時間遅延素子を複数個直列
接続して成る遅延回路部と、前記遅延時間制御回路から
与えられる選択信号に基づいて各単位時間遅延素子から
送出される出力信号のいずれか一つを選択し、該出力信
号を前記遅延パルス信号とする選択回路と、を有する構
成にするとよい。
力電圧をその可変範囲内において離散的に制御すること
ができる。従って、電圧変換回路を構成する前記遅延時
間制御回路や前記選択回路における制御状態数(すなわ
ち、選択可能な出力電圧値)が削減されるため、電圧変
換回路の回路規模を縮小して消費電力の低減を図ること
ができる。
いて、前記出力電圧の可変上限値を、前記PMOSトラ
ンジスタのソースに印加される外部電源電圧(すなわち
前記スイッチ回路から送出されるパルス状電圧信号の電
圧振幅)の1/2以下に設定すれば、前記遅延時間制御
回路や前記選択回路等における制御状態数を従来の半分
以下に削減することが可能である。このように、前記出
力電圧の可変上限値を低く抑えることにより、前記電圧
変換回路の回路規模を縮小して消費電力の低減を図るこ
とができる。
する出力電圧値の近傍(±20%以内)に制限すること
により、前記電圧変換回路の回路規模をより一層縮小し
て消費電力の低減を図ることができる。
上限値を低く抑えて可変幅を狭く制限することにより、
前記出力電圧を可変上限値から可変下限値まで変化させ
ても前記出力パルス信号のパルス周期はさほど大きく変
化しないことになる。従って、前記出力電圧に生じるリ
ップル電圧の変動を実用上問題のないレベルに抑えるこ
とが可能となる。
いて、前記遅延回路部は、少なくとも一つのフリップフ
ロップ回路を直列接続して成る基本遅延回路部と、前記
基本遅延回路部の出力端に接続され、少なくとも一つの
フリップフロップ回路を直列接続して成る追加遅延回路
部とを有しており、前記追加遅延回路部を構成する各フ
リップフロップ回路のクロック位相は、各々の前段に接
続されたフリップフロップ回路のクロック位相と180
度異なる構成にするとよい。
遅延回路部及び追加遅延回路部から送出される各出力信
号相互間の遅延時間幅を小さくすることにより、前記出
力電圧の単位可変幅をより小さい値とすることができ
る。すなわち、前記出力電圧の可変精度を向上すること
が可能となる。
いて、前記選択回路は、前記遅延時間制御回路から与え
られる第1選択信号に基づいて、前記遅延回路部を構成
する各単位時間遅延素子からそれぞれ送出される出力信
号のいずれか一つを選択する第1選択回路部と、第1選
択回路部の出力信号を所定時間だけ遅延させる任意時間
遅延素子と、前記遅延時間制御回路から与えられる第2
選択信号に基づいて、第1選択回路部の出力信号と前記
任意時間遅延素子の出力信号のいずれか一方を選択する
第2選択回路部と、を有する構成としてもよい。
いて、前記遅延回路部を構成する各単位時間遅延素子、
及び前記任意時間遅延素子はいずれもフリップフロップ
回路であり、前記任意時間遅延素子のクロック位相は各
単位時間遅延素子のクロック位相と180度異なる構成
にするとよい。
た電圧変換回路と同等、あるいはそれを上回る可変精度
で前記出力電圧の制御を行うことができる。また、この
ような構成とすることにより、上記した電圧変換回路に
比べて前記追加遅延回路部を構成するフリップフロップ
回路の個数を削減することができる。
いて、前記スイッチタイミング制御回路は、前記スイッ
チ回路を構成するPMOSトランジスタ及びNMOSト
ランジスタのオン/オフ制御に際して、一方のMOSト
ランジスタをオフさせてから所定時間経過後に他方のM
OSトランジスタをオンさせるように、第1制御信号及
び第2制御信号の電圧レベルを制御する構成にするとよ
い。
第2制御信号を生成する過程でいずれかの制御信号に意
図しない遅延が少々生じたとしても、前記PMOSトラ
ンジスタと前記NMOSトランジスタが同時にオンする
ことはない。従って、前記スイッチ回路に貫通電流が流
れることを防止することができるので、余分な電力消費
を抑えることが可能となる。
いて、前記遅延時間制御回路は、前記電圧変換回路の出
力電圧によって駆動される内部回路の動作速度を、外部
から供給されるクロック信号に同期して検出するレプリ
カ回路と、前記レプリカ回路によって検出された前記内
部回路の動作速度に応じて前記選択信号を生成する選択
信号生成回路と、を有する構成にするとよい。このよう
な構成とすることにより、集積回路を構成する内部回路
の動作状況を検知して該内部回路の動作に必要最低限の
駆動電圧を供給できるので、前記集積回路の低消費電力
化に貢献することができる。
いて、前記レプリカ回路には、前半遅延段と後半遅延段
とを直列接続することで構成され、入力信号に対して前
記内部回路の最大遅延パスと同等の遅延を行うクリティ
カルパス回路を設け、前記前半遅延段における遅延時間
を第1動作時間、前記クリティカルパス回路全体におけ
る遅延時間を第2動作時間とし、前記第1動作時間及び
第2動作時間と、第1所定動作時間及び第1所定動作時
間より長い第2所定動作時間とをそれぞれ比較すること
で前記内部回路の動作速度を判断する構成にするとよ
い。
リティカルパス回路の動作状態を4つに分類することが
できるので、前記内部回路の動作状態をきめ細かく検知
することが可能となる。従って、いかなるプロセスばら
つきや環境変化にも適切に対応でき、最適な出力電圧の
供給を行うことで集積回路全体の低消費電力化に貢献す
ることができる。
いて、前記出力パルス信号生成回路及び前記スイッチタ
イミング制御回路の電源電圧として前記フィルタ回路の
出力電圧を供給するとともに、前記スイッチタイミング
制御回路から送出される第1、第2制御信号をそれぞれ
昇圧して前記スイッチ回路を構成するPMOSトランジ
スタ及びNMOSトランジスタの各ゲートに送出する昇
圧レベルシフタを設けた構成としてもよい。
ルタ回路を除く全ての回路部分を、外部電源電圧よりも
小さい前記フィルタ回路の出力電圧で駆動することによ
り、電圧変換回路自体の消費電力を大幅に削減でき、集
積回路全体の低消費電力化に貢献することができる。
外部電源電圧から半導体集積回路装置の駆動電圧を生成
する降圧回路として用いるとよい。近年、前記半導体集
積回路装置を構成する内部回路の消費電力低減に伴っ
て、集積回路全体の消費電力に占める前記降圧回路の消
費電力比率が相対的に増大している。そこで、本発明に
係る電圧変換回路を前記降圧回路として採用することに
より、前記降圧回路自体の消費電力を低減できるので、
前記内部回路の低消費電力性を損なうことがなく、前記
半導体集積回路装置全体の低消費電力化に貢献すること
ができる。
す概略構成図である。
02の一構成例を示す概略構成図である。
ある。
信号波形図である。
生成回路201及び遅延回路202の一構成例を示す概
略構成図である。
す概略構成図である。
02の一構成例を示す概略構成図である。
ある。
す概略構成図である。
各信号波形を示すタイミングチャートである。
略構成図である。
成図である。
各信号波形を示すタイミングチャートである。
すタイミングチャートである。
A、LBと内部回路の動作状態との関係を示す表であ
る。
略構成図である。
真理値表である。
す概略構成図である。
の真理値表である。
概略構成図である。
である。
成回路 102、202、302、702 遅延回路 103、203、303、703 遅延時間制御回路 104、704 スイッチタイミング制御回路 105 スイッチ回路 106 フィルタ回路 107、207、307 基本遅延回路部 107a〜e、207a〜e、307a〜e フリッ
プフロップ回路 108、208、308 追加遅延回路部 108a〜e、208a〜e、308a〜b フリッ
プフロップ回路 109、209、309 選択回路 310 第1選択回路部 311 フリップフロップ回路(任意時間遅延素子) 312 第2選択回路部 501 レプリカ回路 502 選択信号生成回路 511 動作状態検出パルス生成回路 512 クリティカルパス回路 513 ラッチ回路 514 降圧レベルシフタ 515a、515b 昇圧レベルシフタ 516 前半クリティカルパス回路 517 後半クリティカルパス回路 601 命令生成回路 602 アップダウンカウンタ 603 レジスタ 604 デコーダ回路 610 エンコーダ回路 611 加算器 710a、710b 昇圧レベルシフタ
Claims (17)
- 【請求項1】パルス信号生成回路で生成されるパルス信
号のパルス幅とパルス周期との比に基づいて出力電圧が
決定される電圧変換回路において、 前記パルス信号のパルス幅は一定であり、パルス周期は
可変であることを特徴とする電圧変換回路。 - 【請求項2】前記出力電圧の可変範囲を制限することに
より、前記パルス信号におけるパルス周期の変動量を低
減したことを特徴とする請求項1に記載の電圧変換回
路。 - 【請求項3】前記出力電圧の可変上限値は前記パルス信
号における電圧振幅の1/2以下であることを特徴とす
る請求項2に記載の電圧変換回路。 - 【請求項4】前記出力電圧の可変範囲は目標とする出力
電圧値の±20%以内であることを特徴とする請求項2
または請求項3のいずれかに記載の電圧変換回路。 - 【請求項5】前記出力電圧はその可変範囲内において離
散的に選択されることを特徴とする請求項1〜請求項4
のいずれかに記載の電圧変換回路。 - 【請求項6】前記パルス信号生成回路はパルス幅一定の
基準パルス信号に所定の遅延を与えることによって、前
記パルス信号のパルス周期を変化させることを特徴とす
る請求項1〜請求項5のいずれかに記載の電圧変換回
路。 - 【請求項7】ソースに第1電源電圧が印加されるPMO
Sトランジスタと、ソースに第2電源電圧が印加される
NMOSトランジスタとを有し、両トランジスタの各ド
レインを共通接続した接続ノードから電圧を出力するス
イッチ回路と、 前記スイッチ回路から入力される電圧を平滑化して出力
電圧を得るフィルタ回路とを具備し、 前記PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタの
オン/オフ制御を行うことによって前記出力電圧の大き
さを変化させる電圧変換回路において、 パルス幅が一定で、パルス周期が可変である出力パルス
信号を生成する出力パルス信号生成回路と、前記出力パ
ルス信号から前記PMOSトランジスタのゲートに印加
する第1制御信号、及び前記NMOSトランジスタのゲ
ートに印加する第2制御信号を生成するスイッチタイミ
ング制御回路とを設けたことを特徴とする電圧変換回
路。 - 【請求項8】前記出力パルス信号生成回路は、入力され
るパルス幅一定の基準パルス信号から所定時間だけ遅れ
た遅延パルス信号を生成する遅延回路と、前記遅延回路
における遅延時間を変化させる遅延時間制御回路とを有
しており、前記遅延パルス信号を前記出力パルス信号と
して前記スイッチタイミング制御回路に送出することを
特徴とする請求項7に記載の電圧変換回路。 - 【請求項9】前記遅延回路は、入力されるパルス信号を
所定の単位時間だけ遅延させる単位時間遅延素子を複数
個直列接続して成る遅延回路部と、前記遅延時間制御回
路から与えられる選択信号に基づいて各単位時間遅延素
子からそれぞれ送出される出力信号のいずれか一つを選
択し、該出力信号を前記遅延パルス信号とする選択回路
と、を有することを特徴とする請求項8に記載の電圧変
換回路。 - 【請求項10】前記遅延回路部は、少なくとも一つのフ
リップフロップ回路を直列接続して成る基本遅延回路部
と、前記基本遅延回路部の出力端に接続され、少なくと
も一つのフリップフロップ回路を直列接続して成る追加
遅延回路部とを有しており、前記追加遅延回路部を構成
する各フリップフロップ回路のクロック位相は、各々の
前段に接続されたフリップフロップ回路のクロック位相
と180度異なることを特徴とする請求項9に記載の電
圧変換回路。 - 【請求項11】前記選択回路は、前記遅延時間制御回路
から与えられる第1選択信号に基づいて、前記遅延回路
部を構成する各単位時間遅延素子からそれぞれ送出され
る出力信号のいずれか一つを選択する第1選択回路部
と、第1選択回路部の出力信号を所定時間だけ遅延させ
る任意時間遅延素子と、前記遅延時間制御回路から与え
られる第2選択信号に基づいて、第1選択回路部の出力
信号と前記任意時間遅延素子の出力信号のいずれか一方
を選択する第2選択回路部と、を有することを特徴とす
る請求項9に記載の電圧変換回路。 - 【請求項12】前記遅延回路部を構成する各単位時間遅
延素子、及び前記任意時間遅延素子はいずれもフリップ
フロップ回路であり、前記任意時間遅延素子のクロック
位相は各単位時間遅延素子のクロック位相と180度異
なることを特徴とする請求項11に記載の電圧変換回
路。 - 【請求項13】前記スイッチタイミング制御回路は、前
記スイッチ回路を構成するPMOSトランジスタ及びN
MOSトランジスタのオン/オフ制御に際して、一方の
MOSトランジスタをオフさせてから所定時間経過後に
他方のMOSトランジスタをオンさせるように、第1制
御信号及び第2制御信号の電圧レベルを制御することを
特徴とする請求項7〜請求項12のいずれかに記載の電
圧変換回路。 - 【請求項14】前記遅延時間制御回路は、前記電圧変換
回路の出力電圧によって駆動される内部回路の動作速度
を、外部から供給されるクロック信号に同期して検出す
るレプリカ回路と、前記レプリカ回路によって検出され
た前記内部回路の動作速度に応じて前記選択信号を生成
する選択信号生成回路と、を有することを特徴とする請
求項9〜請求項13のいずれかに記載の電圧変換回路。 - 【請求項15】前記レプリカ回路には、前半遅延段と後
半遅延段とを直列接続することで構成され、入力信号に
対して前記内部回路の最大遅延パスと同等の遅延を行う
クリティカルパス回路が設けられており、 前記前半遅延段における遅延時間を第1動作時間、前記
クリティカルパス回路全体における遅延時間を第2動作
時間とし、 前記第1動作時間及び第2動作時間と、第1所定動作時
間及び第1所定動作時間より長い第2所定動作時間とを
それぞれ比較して、 第2動作時間が第1所定動作時間より短い場合は前記内
部回路の動作速度が速過ぎると判断し、前記選択信号生
成回路に対して前記遅延回路における遅延時間を長くす
る要求を行い、 第1動作時間が第1所定動作時間より短く、第2動作時
間が第1所定動作時間よりも長いが第2所定動作時間よ
りも短い場合は前記内部回路の動作速度が適切であると
判断し、前記選択信号生成回路に対して前記遅延回路に
おける遅延時間を維持する要求を行い、 第1動作時間が第1所定動作時間よりも長いが、第2動
作時間が第2所定動作時間よりも短い場合、あるいは第
2動作時間が第2所定動作時間よりも長い場合は前記内
部回路の動作速度が遅過ぎると判断し、前記選択信号生
成回路に対して前記遅延回路における遅延時間を短くす
る要求を行うことを特徴とする請求項14に記載の電圧
変換回路。 - 【請求項16】前記出力パルス信号生成回路及び前記ス
イッチタイミング制御回路の電源電圧として前記フィル
タ回路の出力電圧を供給するとともに、前記スイッチタ
イミング制御回路から送出される第1、第2制御信号を
それぞれ昇圧して前記スイッチ回路を構成するPMOS
トランジスタ及びNMOSトランジスタの各ゲートに送
出する昇圧レベルシフタを設けたことを特徴とする請求
項7〜請求項15のいずれかに記載の電圧変換回路。 - 【請求項17】請求項1〜請求項16のいずれかに記載
の電圧変換回路を備えた半導体集積回路装置。
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