JP2002148631A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2002148631A
JP2002148631A JP2000341377A JP2000341377A JP2002148631A JP 2002148631 A JP2002148631 A JP 2002148631A JP 2000341377 A JP2000341377 A JP 2000341377A JP 2000341377 A JP2000341377 A JP 2000341377A JP 2002148631 A JP2002148631 A JP 2002148631A
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crystal display
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electrode
vapor
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Sachiko Kawada
祥子 川田
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の帯状電極上に蒸着配向膜を形成する
と、電極と基板との段差部に蒸着配向膜が形成されない
箇所、あるいは過剰に形成されてしまう箇所が発生し、
配向不良が生じていた。 【解決手段】 一対の基板に液晶を狭持した液晶表示素
子の、一対の基板のうち少なくとも一方には帯状の電極
を備え、帯状の電極の長手方向に沿って、斜方蒸着して
形成した蒸着配向膜を形成し、さらに好ましくは対向す
る他方の基板には、有機高分子を含む有機配向膜を形成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示素子の構造
に関するものであり、詳しくは液晶を配向するための配
向膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、図面を用いて従来技術の一例を説
明する。図1は一般的に用いられている液晶表示素子の
断面図である。液晶表示素子は一対の基板11a、11
bを対向するように設置し、その間に液晶13を狭持し
た構造となっている。基板にはそれぞれ複数の電極12
a、12bが備えられている。さらに電極12a、12
b上には、それぞれ配向膜14a、14bを形成する。
【0003】図2は基板11aに形成した複数の電極1
2aと、基板11bに形成した複数の電極12bとを基
板上面から示した図である。帯状の電極12aと電極1
2bが交差する部分を画素と称する。図2に示した斜線
部は複数ある画素のうちの一つを示している。それぞれ
の電極に電圧が印加されることによって、その画素部に
おける液晶の配向状態が変化し、画素の透過、不透過を
制御することができる。
【0004】図1に示した配向膜14a、14bは基板
界面の液晶分子を配列させる機能を有している。配向膜
としては、SiO、SiO2 またはAl2 3 等の無機
物を斜方蒸着した斜方蒸着膜や、ポリイミド、ポリアミ
ド、ポリビニールアルコールなどの有機化合物を塗布し
て成膜し、ラビング等の配向処理を施した有機配向膜が
一般に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
斜方蒸着によって形成された配向膜には、以下のような
問題点を有していた。前述した帯状の電極上に斜方蒸着
膜を形成すると、その蒸着方向によっては、電極上に蒸
着物が多く形成されてしまう箇所と、ほとんど形成され
ない箇所が生じてしまうのである。
【0006】例えば図3に示すように、形成された斜方
蒸着膜を観察すると、一つ一つの柱状の微細なカラム2
1が形成される。図3では分かりやすいように、実際の
大きさのカラムよりかなり巨大化して図示している。こ
こで、帯状電極の長手方向に対して垂直な方向から蒸着
すると、電極と基板との段差部分が陰となり、図3にお
ける23の箇所には、蒸着物、つまりカラムがほとんど
形成されない。逆に蒸着方向側の22の箇所には、蒸着
物が過剰に形成されてしまう。
【0007】蒸着時の蒸着物の出射方向と、基板とのな
す角度を蒸着角度とし、形成されカラムと、基板あるい
は電極面とのなす角度をカラム角度θとすると、蒸着角
度が小さい場合には、電極との段差に大きな影が生じる
ため、特にこの現象が顕著に現れる。
【0008】このようにして形成された斜方蒸着膜を配
向膜として使用し、図1のような液晶パネルを作成し電
圧を印加すると、画素部に液晶分子の配向不良が発生
し、表示として陰影が生じてしまい、液晶パネル全体の
表示品質を損ねてしまう。特に配向制御の難しいスメク
チック相を示す液晶である強誘電性液晶や反強誘電性液
晶を用いた場合には、顕著に配向不良が発生する。よっ
て、本発明の目的はこのような画素部に発生する配向不
良の問題を解決し、良好な表示品質を実現する液晶表示
素子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明における液晶表示素子は下記構成とする。
一対の基板間に液晶を狭持してなる液晶表示素子におい
て、一対の基板のうち少なくとも一方の基板は複数の帯
状の電極を有し、これら複数の帯状の電極上には、帯状
の長手方向に沿って斜方蒸着して形成された蒸着配向膜
を備えていることを特徴とする。
【0010】この蒸着配向膜を備えている基板に対向す
る他方の基板には、有機高分子を含む配向膜が備えられ
ていることを特徴とする。また、この対向している他方
の基板にも、複数の帯状の電極が備えられていてもよ
い。
【0011】さらに液晶がスメクチック相を示す液晶で
あることを特徴とする。スメクチック相を示す液晶と
は、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等が挙げられる。
【0012】
【発明の実施の形態】図3に本発明の液晶表示素子で使
用した液晶パネル構成を示す。図3に示すように、一対
の基板のうち少なくとも片方の基板11aには複数の帯
状の電極12aを形成し、帯状の電極の長手方向に沿っ
て、斜方蒸着した斜方蒸着膜21を形成する。図3は電
極12aの長手方向に沿った方向における断面図であ
る。
【0013】そして、他方の基板11bにも複数の帯状
の電極12bを形成し、電極12b上には有機高分子を
含む配向膜を形成する。有機高分子を含む有機配向膜は
未硬化の有機高分子溶液を電極12b上に塗布し、有機
高分子を硬化させ、さらにラビング等の配向処理を施し
て形成する。
【0014】このように、一方の基板には帯状の電極の
長手方向に沿って、蒸着配向膜が形成されるので、電極
と基板との間にある段差に、蒸着配向膜が形成されなか
ったり、過剰に形成されてしまうことはない。よって、
電極の縁に生じる液晶分子の配向不良を生じず、良好な
表示が可能となる。
【0015】さらに、一方の基板に形成された帯状の電
極と直交する位置に、他方の基板の電極を形成し、いず
れの基板においても、帯状の電極の長手方向に斜方蒸着
膜を形成し、蒸着配向膜としてもよい。いずれの基板に
も、電極部に影を生じることなく良好な配向を実現する
ことができる。しかしながら、この場合には帯状の電極
がそれぞれ直交した位置に存在するため、互いの配向膜
における配向処理方向(蒸着配向膜では蒸着方向)のな
す角度は、ほぼ90゜と限定されてしまう。
【0016】それぞれ基板における配向処理方向のなす
角度は液晶表示素子に用いる液晶材料の特性によって、
適切な角度設定が必要である。よって、一方の基板には
蒸着配向膜を形成し、他方の基板には有機高分子膜を塗
布して配向膜を形成すれば、互いの配向膜の配向処理方
向(蒸着配向膜では蒸着方向)のなす角度を任意に制御
することが可能となり、さらに良好な表示品質の液晶表
示素子を提供することができる。
【0017】
【実施例】次に本発明の液晶表示素子の実施例を説明す
る。一対の基板を用意し、それぞれの基板に図2に示す
ような帯状の電極をITO(酸化インジウム)で形成し
た。本実施例では、電極の厚さは300〜1500オン
グストロームの範囲となるように形成した。図2にはそ
れぞれ6本の帯状の電極が図示されているが、帯状であ
れば電極の数は1本でも、多数であっても本発明の効果
は充分得られる。
【0018】その後、電極12a上に、帯状の電極の長
手方向に沿った方向、つまり帯状の電極の端側から、蒸
着物としてSiO2を斜方蒸着し、蒸着配向膜を形成し
た。この時、基板と蒸着出射口との角度である蒸着角度
は3゜〜10゜とし、得られた蒸着配向膜のカラム角度
θは35゜〜45゜となるように、また蒸着配向膜の膜
厚は約900オングストロームとなるように制御した。
【0019】さらに他方の基板の電極面には、ポリイミ
ド(PI)の有機高分子膜を200〜400オングスト
ロームの厚さに形成し、ラビング処理によって配向処理
を行った。ラビング方向(配向処理方向)は蒸着方向と
180゜逆平行方向とした。そして、それぞれの基板を
向き合わせて、強誘電性液晶を注入して狭持し、液晶表
示パネルを作成した。一つの液晶分子と基板とのなす角
度であるプレチルト角は蒸着配向膜が15゜〜20゜、
有機配向膜では5゜〜10゜であった。
【0020】この液晶表示パネルを実際に駆動させる
と、画素部には影ができず、表示ムラのない良好な表示
品質を実現する液晶表示素子を得ることができた。
【0021】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明で
は、帯状の電極の長手方向に蒸着配向膜を形成すること
によって、電極と基板との段差部に配向不良を起こすこ
となく、良好な表示を実現することができる。さらに他
方の基板における電極面には有機配向膜を採用すること
によって、それぞれの配向処理方向を任意に設定するこ
とが可能となり、信頼性の高い、良好な表示品質の液晶
表示素子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の液晶表示素子の断面図である。
【図2】本発明の電極の形状を示す図である。
【図3】従来技術の問題点を示す断面図である。
【図4】本発明の液晶表示素子を示す断面図である。
【符号の説明】
11a、11b 基板 12a、12b 電極 13 液晶 14a、14b 配向膜 21 カラム

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板間に液晶を狭持してなる液晶
    表示素子であって、一対の基板のうち少なくとも一方の
    基板は帯状の電極を有し、これら帯状の電極上には、帯
    状の長手方向に沿って斜方蒸着して形成した蒸着配向膜
    を備えていることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の蒸着配向膜を備えてい
    る基板に対向する他方の基板には、有機高分子を含む有
    機配向膜を備えていることを特徴とする液晶表示素子。
  3. 【請求項3】 帯状の電極を有する基板に対向している
    他方の基板にも、帯状の電極が備えられていることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示素
    子。
  4. 【請求項4】 液晶がスメクチック相を示す液晶である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載
    の液晶表示素子。
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