JP2002148404A - 防眩性反射防止フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

防眩性反射防止フィルムおよび画像表示装置

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JP2002148404A JP2000332734A JP2000332734A JP2002148404A JP 2002148404 A JP2002148404 A JP 2002148404A JP 2000332734 A JP2000332734 A JP 2000332734A JP 2000332734 A JP2000332734 A JP 2000332734A JP 2002148404 A JP2002148404 A JP 2002148404A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】支持体上に防眩性ハードコート層と低屈折率層
を形成するだけで、簡便かつ安価に製造可能であり、し
かも十分な反射防止性能、耐傷性、防汚性を有する防眩
性反射防止フィルム、外光の映り込みが十分に防止さ
れ、しかも防汚性、耐傷性に優れた偏光板及び液晶表示
装置、ならびに防眩性反射防止フィの低屈折率層を、塗
布面状を良好に、かつ均一な塗布厚みで形成し得る塗布
液を提供すること。 【解決手段】透明支持体上に、防眩性ハードコート層と
屈折率1.38〜1.49の低屈折率層を有し、該低屈
折率層が塗布法により形成され、該低屈折率層を形成す
るための塗布液の溶媒が1種以上の溶媒からなり、そし
て該溶媒の50〜100質量%が沸点100℃以下の溶
媒である防眩性反射防止フィルム、このフィルムを用い
た偏光板および液晶表示装置、ならびに低屈折率層用塗
布液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防眩性を有する反
射防止フィルム、それを用いた偏光板および液晶表示装
置、さらには防眩性反射防止フィルムの低屈折率層を形
成するための塗布液に関する。
【0002】
【従来の技術】反射防止フィルムは、一般に、陰極管表
示装置(CRT)、プラズマディスプレイパネル(PD
P)や液晶表示装置(LCD)のような画像表示装置に
おいて、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り
込みを防止するために、光学干渉の原理を用いて反射率
を低減するディスプレイの最表面に配置されている。
【0003】しかしながら、透明支持体上にハードコー
ト層と低屈折率層のみを有する反射防止フィルムでは、
反射率を低減するために低屈折率層を十分に低屈折率化
しなければならない。例えばトリアセチルセルロースを
支持体とし、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トのUV硬化被膜をハードコート層とする反射防止フィ
ルムで450nmから650nmの範囲での平均反射率
を1.6%以下にするためには、屈折率を1.40以下
にしなければならない。屈折率が1.40以下の素材と
しては、無機物ではフッ化マグネシウムやフッ化カルシ
ウム等の含フッ素化合物、有機物ではフッ素含率の大き
い含フッ素化合物が挙げられるが、これらの含フッ素化
合物は凝集力がないためディスプレイの最表面に配置す
るフィルムとしては耐傷性が不足していた。従って、十
分な耐傷性を有するためには1.43以上の屈折率を有
する化合物が必要であった。
【0004】特開平7−287102号公報には、ハー
ドコート層の屈折率を大きくすることにより、反射率を
低減させることが記載されている。しかしながら、この
ような高屈折率ハードコート層は支持体との屈折率差が
大きいためにフィルムの色むらが発生し、反射率の波長
依存性も大きく振幅してしまう。
【0005】また特開平7−333404号公報には、
ガスバリア性、防眩性、反射防止性に優れる防眩性反射
防止膜が記載されているが、CVD法による酸化珪素膜
が必須であるため、塗液を塗布して膜を形成するウェッ
ト塗布法と比較して生産性に劣る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、支持
体上に防眩性ハードコート層と低屈折率層を形成するだ
けで、簡便かつ安価に製造可能であり、しかも十分な反
射防止性能と耐傷性、さらには防汚性を有する防眩性反
射防止フィルムを提供することにある。本発明の他の目
的は、外光の映り込みが十分に防止され、しかも防汚
性、耐傷性に優れた偏光板及び液晶表示装置を提供する
ことにある。本発明のさらなる他の目的は、防眩性反射
防止フィルムを構成する層である低屈折率層を、塗布面
状を良好に、かつ均一な塗布厚みで形成し得る塗布液を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記構
成の防眩性反射防止フィルム、偏光板、液晶表示装置お
よび低屈折率層用塗布液が提供され、上記目的が達成さ
れる。 1.透明支持体上に、防眩性ハードコート層と屈折率
1.38〜1.49の低屈折率層を有する防眩性反射防
止フィルムにおいて、該低屈折率層が塗布法により形成
され、該低屈折率層を形成するための塗布液の溶媒が1
種以上の溶媒からなり、そして該溶媒の50〜100質
量%が沸点100℃以下の溶媒であることを特徴とする
防眩性反射防止フィルム。 2.透明支持体がトリアセチルセルロースを溶剤に溶解
することで調製されたトリアセチルセルロースドープを
単層流延、複数層共流延の何れかの流延方法により流延
することにより作成されたトリアセチルセルロースフィ
ルムであることを特徴とする前記1記載の防眩性反射防
止フィルム。 3.前記トリアセチルセルロースドープが、トリアセチ
ルセルロースを低温溶解法あるいは高温溶解法によって
ジクロロメタンを実質的に含まない溶剤に溶解すること
で調製されたトリアセチルセルロースドープであること
を特徴とする前記2記載の防眩性反射防止フィルム。 4.塗布液の溶媒の90〜100質量%が沸点100℃
以下の溶媒であることを特徴とする前記1〜3のいずれ
かに記載の防眩性反射防止フィルム。 5.塗布液の溶媒がケトン類および/またはエステル類
であることを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の
防眩性反射防止フィルム。 6.低屈折率層用塗布液の溶媒が2−ブタノンであるこ
とを特徴する前記5に記載の防眩性反射防止フィルム。 7.低屈折率層が、熱または電離放射線により架橋した
含フッ素化合物から成り、動摩擦係数が0.03〜0.
15、水に対する接触角が90〜120度であることを
特徴とする前記1〜6のいずれかに記載の防眩性反射防
止フィルム。 8.低屈折率層が平均粒径0.001〜0.2μmの無
機微粒子を含有することを特徴とする前記1〜7のいず
れかに記載の防眩性反射防止フィルム。 9.防眩性ハードコート層が平均粒径1.0〜10.0
μmのマット粒子を含有し、該防眩性ハードコート層の
マット粒子以外の部分の屈折率が1.57〜2.00で
あることを特徴とする前記1〜8のいずれかに記載の防
眩性反射防止フィルム。 10.ヘイズが3.0〜20.0%、波長450〜65
0nmの光の平均反射率が1.8%以下であることを特
徴とする前記1〜9のいずれかに記載の防眩性反射防止
フィルム。 11.前記1〜10のいずれかに記載の防眩性反射防止
フィルムを偏光板における偏光層の2枚の保護フィルム
のうちの少なくとも一方に用いたことを特徴とする偏光
板。 12.前記1〜10のいずれかに記載の防眩性反射防止
フィルムまたは前記11に記載の偏光板の反射防止層を
ディスプレイの最表層に用いたことを特徴とする液晶表
示装置。 13.防眩性反射防止フィルムの低屈折率層を形成する
ための塗布液であって、該塗布液の溶媒が1種以上の溶
媒からなり、該溶媒の50〜100質量%が沸点100
℃以下の溶媒であることを特徴とする低屈折率層用塗布
液。 14.塗布液の溶媒の90〜100質量%が沸点100
℃以下の溶媒であることを特徴とする前記13に記載の
低屈折率層用塗布液。 15.塗布液の溶媒がケトン類および/またはエステル
類であることを特徴とする前記13または14に記載の
低屈折率層用塗布液。 16.低屈折率層用塗布液の溶媒が2−ブタノンである
ことを特徴する前記15に記載の低屈折率層用塗布液。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態として好適
な防眩性反射防止フィルムの基本的な構成を図面を参照
しながら説明する。
【0009】図1に模式的に示される態様は本発明の防
眩性反射防止フィルムの一例であり、この場合、防眩性
反射防止フィルム1は、透明支持体2、ハードコート層
3、防眩性ハードコート層4、そして低屈折率層5の順
序の層構成を有する。防眩性ハードコート層4には、マ
ット粒子6が分散しており、防眩性ハードコート層4の
マット粒子6以外の部分の素材の屈折率は1.57〜
2.00の範囲にあることが好ましく、低屈折率層5の
屈折率は1.38〜1.49の範囲にあることが好まし
い。ハードコート層3は必須ではないがフィルム強度付
与のために塗設されることが好ましい。
【0010】本発明の防眩性反射防止フィルムの透明支
持体としては、プラスチックフィルムを用いることが好
ましい。プラスチックフィルムを形成するポリマーとし
ては、セルロースエステル(例、トリアセチルセルロー
ス、ジアセチルセルロース)、ポリアミド、ポリカーボ
ネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート)、ポリスチレン、ポリ
オレフィン、ノルボルネン系樹脂(アートン:商品名、
JSR社製)、非晶質ポリオレフィン(ゼオネックス:
商品名、日本ゼオン社製)、などが挙げられる。このう
ちトリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、が好ましく、特にトリ
アセチルセルロースが好ましい。
【0011】本発明の防眩性反射防止フィルムの透明支
持体としては、トリアセチルセルロースを溶剤に溶解す
ることで調製されたトリアセチルセルロースドープを単
層流延、複数層共流延の何れかの流延方法により流延す
ることにより作成されたトリアセチルセルロースフィル
ムを用いることが好ましい。特に、環境保全の観点か
ら、トリアセチルセルロースを低温溶解法あるいは高温
溶解法によってジクロロメタンを実質的に含まない溶剤
に溶解することで調製されたトリアセチルセルロースド
ープを用いて作成されたトリアセチルセルロースフィル
ムが好ましい。単層のトリアセチルセルロースは、公開
特許公報の特開平7−11055等で開示されているド
ラム流延、あるいはバンド流延等により作成され、後者
の複数の層からなるトリアセチルセルロースは、公開特
許公報の特開昭61−94725、特公昭62−438
46等で開示されている、いわゆる共流延法により作成
される。すなわち、原料フレークをハロゲン化炭化水素
類(ジクロロメタン等、アルコール類(メタノール、エ
タノール、ブタノール等)、エステル類(蟻酸メチル、
酢酸メチル等)、エーテル類(ジオキサン、ジオキソラ
ン、ジエチルエーテル等)等の溶剤にて溶解し、これに
必要に応じて可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り
剤、剥離促進剤等の各種の添加剤を加えた溶液(ドープ
と称する)を、水平式のエンドレスの金属ベルトまたは
回転するドラムからなる支持体の上に、ドープ供給手段
(ダイと称する)により流延する際、単層ならば単一の
ドープを単層流延し、複数の層ならば高濃度のセルロー
スエステルドープの両側に低濃度ドープを共流延し、支
持体上である程度乾燥して剛性が付与されたフィルムを
支持体から剥離し、次いで各種の搬送手段により乾燥部
を通過させて溶剤を除去することからなる方法である。
【0012】上記のような、トリアセチルセルロースを
溶解するための溶剤としては、ジクロロメタンが代表的
である。しかし、技術的には、ジクロロメタンのような
ハロゲン化炭化水素は問題なく使用できるが、地球環境
や作業環境の観点では、溶剤はジクロロメタン等のハロ
ゲン化炭化水素を実質的に含まないことが好ましい。
「実質的に含まない」とは、有機溶剤中のハロゲン化炭
化水素の割合が5質量%未満(好ましくは2質量%未
満)であることを意味する。ジクロロメタン等を実質的
に含まない溶剤を用いてトリアセチルセルロースのドー
プを調製する場合には、後述するような特殊な溶解法が
必須となる。
【0013】第一の溶解法は、冷却溶解法と称され、以
下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)
で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々
に添加する。次に、混合物は−100〜−10℃(好ま
しくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−
20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却す
る。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−
75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30
〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、
トリアセチルセルロースと溶剤の混合物は固化する。さ
らに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、
さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜5
0℃)に加温すると、溶剤中にトリアセチルセルロース
が流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけ
でもよし、温浴中で加温してもよい。
【0014】第二の方法は、高温溶解法と称され、以下
に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で
溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に
添加される。本発明のトリアセチルセルロース溶液は、
各種溶剤を含有する混合溶剤中にトリアセチルセルロー
スを添加し予め膨潤させることが好ましい。本法におい
て、トリアセチルセルロースの溶解濃度は30質量%以
下が好ましいが、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、
なるべく高濃度であることが好ましい。次に有機溶剤混
合液は、0.2MPa〜30MPaの加圧下で70〜2
40℃に加熱される(好ましくは80〜220℃、更に
好ましく100〜200℃、最も好ましくは100〜1
90℃)。次にこれらの加熱溶液はそのままでは塗布で
きないため、使用された溶剤の最も低い沸点以下に冷却
する必要がある。その場合、−10〜50℃に冷却して
常圧に戻すことが一般的である。冷却はトリアセチルセ
ルロース溶液が内蔵されている高圧高温容器やライン
を、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却
水などの冷媒を用いて該装置を冷却してもよい。
【0015】本発明の防眩性反射防止フィルムを液晶表
示装置に用いる場合、片面に粘着層を設ける等してディ
スプレイの最表面に配置する。偏光板の偏光層を保護す
る保護フィルムとしてトリアセチルセルロースが用いら
れるため、本発明の防眩性反射防止フィルムをそのまま
保護フィルムに用いることがコストの上では好ましい。
【0016】本発明の防眩性反射防止フィルムは透明支
持体上に防眩性ハードコート層を有し、さらにその上に
低屈折率層を有するが、必要に応じ、防眩性ハードコー
ト層の下層に平滑なハードコート層を設けることができ
る。
【0017】本発明の防眩性ハードコート層について以
下に説明する。防眩性ハードコート層は、ハードコート
性を付与するためのバインダー、防眩性を付与するため
のマット粒子、および高屈折率化、架橋収縮防止、高強
度化のための無機フィラーから形成されることが好まし
い。バインダーとしては、飽和炭化水素鎖またはポリエ
ーテル鎖を主鎖として有するポリマーであることが好ま
しく、飽和炭化水素鎖を主鎖として有するポリマーであ
ることがさらに好ましい。また、バインダーポリマーは
架橋構造を有することが好ましい。飽和炭化水素鎖を主
鎖として有するバインダーポリマーとしては、エチレン
性不飽和モノマーの重合体が好ましい。飽和炭化水素鎖
を主鎖として有し、かつ架橋構造を有するバインダーポ
リマーとしては、二個以上のエチレン性不飽和基を有す
るモノマーの(共)重合体が好ましい。高屈折率にする
には、このモノマーの構造中に芳香族環や、フッ素以外
のハロゲン原子、硫黄原子、リン原子、及び窒素原子か
ら選ばれた少なくとも1種の原子を含むことが好まし
い。
【0018】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーとしては、多価アルコールと(メタ)アクリル酸
とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,3,5−シ
クロヘキサントリオールトリアクリレート、ポリウレタ
ンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレー
ト)、ビニルベンゼンおよびその誘導体(例、1,4−
ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロ
イルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノ
ン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アク
リルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)および
メタクリルアミドが挙げられる。
【0019】高屈折率モノマーの具体例としては、ビス
(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニ
ルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタク
リロキシフェニル−4'−メトキシフェニルチオエーテ
ル等が挙げられる。
【0020】これらのエチレン性不飽和基を有するモノ
マーの重合は、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開
始剤の存在下、電離放射線の照射または加熱により行う
ことができる。従って、エチレン性不飽和基を有するモ
ノマー、光ラジカル開始剤あるいは熱ラジカル開始剤、
マット粒子および無機フィラーを含有する塗液を調製
し、該塗液を透明支持体上に塗布後電離放射線または熱
による重合反応により硬化して防眩性反射防止フィルム
を形成することができる。
【0021】ポリエーテルを主鎖として有するポリマー
は、多官能エポシキシ化合物の開環重合体が好ましい。
多官能エポシキ化合物の開環重合は、光酸発生剤あるい
は熱酸発生剤の存在下、電離放射線の照射または加熱に
より行うことができる。従って、多官能エポシキシ化合
物、光酸発生剤あるいは熱酸発生剤、マット粒子および
無機フィラーを含有する塗液を調製し、該塗液を透明支
持体上に塗布後電離放射線または熱による重合反応によ
り硬化して防眩性反射防止フィルムを形成することがで
きる。
【0022】二個以上のエチレン性不飽和基を有するモ
ノマーの代わりにまたはそれに加えて、架橋性官能基を
有するモノマーを用いてポリマー中に架橋性官能基を導
入し、この架橋性官能基の反応により、架橋構造をバイ
ンダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例に
は、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オ
キサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジ
ン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレ
ン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノ
アクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロー
ル、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランの
ような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するための
モノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基
のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を
用いてもよい。すなわち、本発明において架橋性官能基
は、すぐには反応を示すものではなくとも、分解した結
果反応性を示すものであってもよい。これら架橋性官能
基を有するバインダーポリマーは塗布後、加熱すること
によって架橋構造を形成することができる。
【0023】防眩性ハードコート層には、防眩性付与の
目的で、平均粒径が1.0〜10.0μm、好ましくは
1.5〜7.0μmのマット粒子、例えば無機化合物の
粒子または樹脂粒子が含有される。上記マット粒子の具
体例としては、例えばシリカ粒子、TiO2粒子等の無
機化合物の粒子;架橋アクリル粒子、架橋スチレン粒
子、メラミン樹脂粒子、ベンゾグアナミン樹脂粒子等の
樹脂粒子が好ましく挙げられる。なかでも架橋スチレン
粒子が好ましい。マット粒子の形状は、真球あるいは不
定形のいずれも使用できる。また、異なる2種以上のマ
ット粒子を併用して用いてもよい。上記マット粒子は、
形成された防眩性ハードコート層中のマット粒子量が好
ましくは10〜1000mg/m2、より好ましくは3
0〜100mg/m2となるように防眩性ハードコート
層に含有される。また、特に好ましい態様は、マット粒
子として架橋スチレン粒子を用い、防眩性ハードコート
層の膜厚の2分の1よりも大きい粒径の架橋スチレン粒
子が、該架橋スチレン粒子全体の40〜100%を占め
る態様である。ここで、マット粒子の粒度分布はコール
ターカウンター法により測定し、測定された分布を粒子
数分布に換算する。
【0024】防眩性ハードコート層には、層の屈折率を
高めるために、上記のマット粒子に加えて、チタン、ジ
ルコニウム、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、ア
ンチモンのうちより選ばれる少なくとも1種の金属の酸
化物からなり、平均粒径が0.2μm以下、好ましくは
0.1μm以下、より好ましくは0.06μm以下であ
る無機フィラーが含有されることが好ましい。防眩性ハ
ードコート層に用いられる無機フィラーの具体例として
は、TiO2、ZrO2、Al23、In23、ZnO、
SnO2、Sb23、ITO等が挙げられる。TiO2
よびZrO2が高屈折率化の点で特に好ましい。該無機
フィラーは表面をシランカップリング処理又はチタンカ
ップリング処理されることも好ましく、フィラー表面に
バインダー種と反応できる官能基を有する表面処理剤が
好ましく用いられる。これらの無機フィラーの添加量
は、防眩性ハードコート層の全質量の10〜90%であ
ることが好ましく、より好ましくは20〜80%であ
り、特に好ましくは30〜75%である。なお、このよ
うなフィラーは、粒径が光の波長よりも十分小さいため
に散乱が生じず、バインダーポリマーに該フィラーが分
散した分散体は光学的に均一な物質として振舞う。
【0025】本発明の防眩性ハードコート層のバインダ
ーおよび無機フィラーの混合物の合計の屈折率は、1.
57〜2.00であることが好ましく、より好ましくは
1.60〜1.80である。屈折率を上記範囲とするに
は、バインダー及び無機フィラーの種類及び量割合を適
宜選択すればよい。どのように選択するかは、予め実験
的に容易に知ることができる。
【0026】防眩性ハードコート層の膜厚は1〜10μ
mが好ましく、1.2〜6μmがより好ましい。
【0027】本発明の防眩性反射防止フィルムでは、平
滑なハードコート層はフィルム強度向上の目的で必要に
応じて、透明支持体と防眩性ハードコート層の間に塗設
される。平滑なハードコート層に用いる素材は防眩性付
与のためのマット粒子を用いないこと以外は防眩性ハー
ドコート層において挙げたものと同様であり、バインダ
ーと無機フィラーから形成されることが好ましい。本発
明の平滑なハードコート層では、無機フィラーとしては
強度および汎用性の点でシリカ、アルミナが好ましく、
特にシリカが好ましい。また該無機フィラーは表面をシ
ランカップリング処理されることが好ましく、フィラー
表面にバインダー種と反応できる官能基を有する表面処
理剤が好ましく用いられる。これらの無機フィラーの添
加量は、ハードコート層の全質量の10〜90%である
ことが好ましく、より好ましくは20〜80%であり、
特に好ましくは30〜75%である。平滑なハードコー
ト層の膜厚は1〜10μmが好ましく、1.2〜6μm
がより好ましい。
【0028】次に本発明の低屈折率層について以下に説
明する。本発明の防眩性反射防止フィルムの低屈折率層
の屈折率は、1.38〜1.49、好ましくは1.38
〜1.44の範囲にある。さらに、低屈折率層は下記数
式(I)を満たすことが低反射率化の点で好ましい。
【0029】 mλ/4×0.7<n11<mλ/4×1.3 ……数式(I)
【0030】式中、mは正の奇数であり、n1は低屈折
率層の屈折率であり、そして、d1は低屈折率層の膜厚
(nm)である。また、λは波長であり、500〜55
0nmの範囲の値である。なお、上記数式(I)を満た
すとは、上記波長の範囲において数式(I)を満たすm
(正の奇数、通常1である)が存在することを意味して
いる。
【0031】本発明の低屈折率層を形成する素材につい
て以下に説明する。本発明では低屈折率層を形成すため
に用いられる塗布液の溶媒の沸点と組成に特徴がある。
溶媒は、溶媒1種を単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。溶媒1種単独使用のときは、その溶
媒の沸点は100℃以下であり、好ましくは50〜95
℃の範囲にある。溶媒2種以上を併用するときは、沸点
が100℃以下、好ましくは50〜95℃の範囲にある
溶媒が全溶媒の50〜100質量%を占め、好ましくは
80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量
%、さらに好ましくは100質量%を占める。溶媒1種
単独使用のときにその溶媒の沸点が100℃を越える場
合、あるいは溶媒2種以上の併用のときに沸点が100
℃以下の溶媒が占める割合が50質量%未満である場
合、乾燥速度が非常に遅くなり、塗布面状が悪化し、塗
布膜厚にもムラが生じるため、反射率などの光学特性も
悪化する。本発明では、沸点が100℃以下の低沸点溶
媒のみを用いた塗布液を用いることにより、あるいは高
沸点溶媒を含んでもよいが、低沸点溶媒を多く含む塗布
液を用いることにより、この問題を解決した。
【0032】沸点が100℃以下の溶媒としては、例え
ば、ヘキサン(沸点68.7℃)、ヘプタン(98.4
℃)、シクロヘキサン(80.7℃)、ベンゼン(8
0.1℃)などの炭化水素類、ジクロロメタン(39.
8℃)、クロロホルム(61.2℃)、四塩化炭素(7
6.8℃)、1,2−ジクロロエタン(83.5℃)、
トリクロロエチレン(87.2℃)などのハロゲン化炭
化水素類、ジエチルエーテル(34.6℃)、ジイソプ
ロピルエーテル(68.5℃)、ジプロピルエーテル
(90.5℃)、テトラヒドロフラン(66℃)などの
エーテル類、ギ酸エチル(54.2℃)、酢酸メチル
(57.8℃)、酢酸エチル(77.1℃)、酢酸イソ
プロピル(89℃)などのエステル類、アセトン(5
6.1℃)、2−ブタノン(メチルエチルケトンと同
じ、79.6℃)などのケトン類、メタノール(64.
5℃)、エタノール(78.3℃)、2−プロパノール
(82.4℃)、1−プロパノール(97.2℃)など
のアルコール類、アセトニトリル(81.6℃)、プロ
ピオニトリル(97.4℃)などのシアノ化合物類、二
硫化炭素(46.2℃)などがある。このうちケトン
類、エステル類が好ましく、特に好ましくはケトン類で
ある。ケトン類の中では2−ブタノンが特に好ましい。
沸点が100℃を以上の溶媒としては、例えば、オクタ
ン(125.7℃)、トルエン(110.6℃)、キシ
レン(138℃)、テトラクロロエチレン(121.2
℃)、クロロベンゼン(131.7℃)、ジオキサン
(101.3℃)、ジブチルエーテル(142.4
℃)、酢酸イソブチル(118℃)、シクロヘキサノン
(155.7℃)、2−メチル−4−ペンタノン(MI
BKと同じ、115.9℃)、1−ブタノール(11
7.7℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(153
℃)、N,N−ジメチルアセトアミド(166℃)、ジ
メチルスルホキシド(189℃)などがある。好ましく
は、シクロヘキサノン、2−メチル−4−ペンタノンで
ある。
【0033】低屈折率層には、低屈折率バインダーとし
て、動摩擦係数0.03〜0.15、水に対する接触角
90〜120度の熱または電離放射線により架橋する含
フッ素化合物が好ましく用いられる。膜強度向上の目的
で無機フィラーを添加することも好ましい。この低屈折
率層成分を前述の組成の溶媒で希釈することにより本発
明の低屈折率層用塗布液が調製される。塗布液濃度は、
塗布液の粘度、低屈折率層素材の比重などを考慮して適
宜調節されることが好ましいが、0.1〜20質量%が
好ましく、より好ましくは1〜10質量%である。
【0034】低屈折率層に用いられる架橋性の含フッ素
高分子化合物としてはパーフルオロアルキル基含有シラ
ン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,
2−テトラデシル)トリエトキシシラン)等の他、含フ
ッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構成単
位とする含フッ素共重合体が挙げられる。含フッ素モノ
マー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン
類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライ
ド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2
−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アク
リル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導
体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM
−2020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素
化ビニルエーテル類等である。架橋性基付与のためのモ
ノマーとしてはグリシジルメタクリレートのように分子
内にあらかじめ架橋性官能基を有する(メタ)アクリレ
ートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキシル基、
アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレー
トモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール
(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート、アリルアクリレート等)が挙げられる。後
者は共重合の後、架橋構造を導入できることが特開平1
0−25388号公報および特開平10−147739
号公報に知られている。
【0035】また上記含フッ素モノマーを構成単位とす
るポリマーだけでなく、フッ素原子を含有しないモノマ
ーとの共重合体を用いてもよい。併用可能なモノマー単
位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレ
ン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチ
ル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレ
ン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチ
ルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリル
アミド類(N−tertブチルアクリルアミド、N−シ
クロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド
類、アクリロニトリル誘導体等を挙げることができる。
【0036】低屈折率層に用いられる無機フィラーとし
ては低屈折率のものが好ましく用いられ、好ましい無機
フィラーは、シリカ、フッ化マグネシウムであり、特に
シリカが好ましい。該無機フィラーの平均粒径は0.0
01〜0.2μmであることが好ましく、0.001〜
0.05μmであることがより好ましい。フィラーの粒
径はなるべく均一(単分散)であることが好ましい。該
無機フィラーの添加量は、低屈折率層の全質量の5〜9
0質量%であることが好ましく、10〜70質量%であ
ると更に好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。
該無機フィラーは表面処理を施して用いることも好まし
い。表面処理法としてはプラズマ放電処理やコロナ放電
処理のような物理的表面処理とカップリング剤を使用す
る化学的表面処理があるが、カップリング剤の使用が好
ましい。カップリング剤としては、オルガノアルコキシ
メタル化合物(例、チタンカップリング剤、シランカッ
プリング剤)が好ましく用いられる。該無機フィラーが
シリカの場合はシランカップリング処理が特に有効であ
る。
【0037】本発明の防眩性反射防止フィルムは以下の
方法で形成することができるが、この方法に制限されな
い。まず、各層を形成するための成分を含有した塗液が
調製される。次に、防眩性ハードコート層を形成するた
めの塗液を、ディップコート法、エアーナイフコート
法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビアコート法やエクストルージョンコ
ート法(米国特許2681294号明細書参照)により
透明支持体上に塗布し、加熱・乾燥する。その後、光照
射あるいは加熱し、防眩性ハードコート層を形成するた
めのモノマーを重合して硬化する。これにより防眩性ハ
ードコート層が形成される。ここで、必要であれば前記
防眩性ハードコート層塗布の前に同様な方法で平滑なハ
ードコート層塗布および硬化を行えばよい。次に、同様
にして低屈折率層を形成するための塗液を防眩性ハード
コート層上に塗布し、光照射あるいは加熱し低屈折率層
が形成される。このようにして、本発明の防眩性反射防
止フィルムが得られる。
【0038】このようにして形成された本発明の防眩性
反射防止フィルムは、ヘイズ値が3.0〜20.0%、
好ましくは4.0〜15.0%の範囲にあり、そして4
50nmから650nmの平均反射率が1.8%以下、
好ましくは1.5%以下である。本発明の防眩性反射防
止フィルムが上記範囲のヘイズ値及び平均反射率である
ことにより、透過画像の劣化を伴なわずに良好な防眩性
および反射防止性が得られる。
【0039】本発明の偏光板は、偏光層の2枚の保護フ
ィルムのうち少なくとも1枚に上記防眩性反射防止フィ
ルムを用いてなる。本発明の防眩性反射防止フィルムを
最表層に使用することにより、外光の映り込み等が防止
され、耐傷性、防汚性等も優れた偏光板とすることがで
きる。また、本発明の偏光板において防眩性反射防止フ
ィルムが保護フィルムを兼ねることで、製造コストを低
減できる。
【0040】本発明の防眩性反射防止フィルムは、液晶
表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(P
DP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(EL
D)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置
に適用することができる。本発明の防眩性反射防止フィ
ルムは透明支持体を有しているので、透明支持体側を画
像表示装置の画像表示面に接着して用いられる。
【0041】
【実施例】本発明を詳細に説明するために、以下に実施
例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。 (ハードコート層用塗布液の調製)市販シリカ含有UV
硬化型ハードコート液(デソライトZ7526、JSR
社製、固形分濃度72%、シリカ含率38%、平均粒径
約20nm)347gをメチルエチルケトン/シクロヘ
キサノン=50/50%の混合溶媒403gで希釈し
た。
【0042】(防眩性ハードコート層用塗布液の調製)
市販ジルコニア含有UV硬化型ハードコート液(デソラ
イトZ7401、JSR社製、固形分濃度48%、ジル
コニア含率71%、平均粒径約20nm)278gにジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、
日本化薬(株)製)117g、光重合開始剤(イルガキ
ュア907、チバガイギー社製)7.5g、をメチルエ
チルケトン/シクロヘキサノン=50/50%の混合溶
媒355gで希釈した。この溶液を塗布、紫外線硬化し
て得られた塗膜の屈折率は1.61であった。さらにこ
の溶液に平均粒径2μmの架橋ポリスチレン粒子(商品
名:SX−200H、綜研化学(株)製)10gを添加
して、高速ディスパにて5000rpmで1時間攪拌、
分散した後、孔径30μmのポリプロピレン製フィルタ
ーでろ過して防眩性ハードコート層の塗布液を調製し
た。
【0043】(低屈折率層用塗布液Aの調製)屈折率
1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−722
8、固形分濃度6%MEK溶液、JSR(株)製)21
0gにシリカゾル(MEK−ST、平均粒径10〜20
nm、固形分濃度30%MEK分散物、日産化学社製)
15.2gおよびMEK(2-ブタノンと同じ)174
gを添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フ
ィルターでろ過して、低屈折率層用塗布液Aを調製し
た。本塗布液溶媒中の沸点100℃以下の溶媒の含有量
は100質量%である。
【0044】(低屈折率層用塗布液Bの調製)屈折率
1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−722
8、固形分濃度6%MEK溶液、JSR(株)製)21
0gにシリカゾル(MEK−ST、平均粒径10〜20
nm、固形分濃度30%MEK分散物、日産化学社製)
15.2g、MEK(2-ブタノンと同じ)155gお
よびシクロヘキサノン19gを添加、攪拌の後、孔径1
μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折
率層用塗布液Bを調製した。本塗布液溶媒中の沸点10
0℃以下の溶媒の含有量は95質量%である。
【0045】(低屈折率層用塗布液Cの調製)屈折率
1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−722
8、固形分濃度6%MEK溶液、JSR(株)製)21
0gにシリカゾル(MEK−ST、平均粒径10〜20
nm、固形分濃度30%MEK分散物、日産化学社製)
15.2g、MEK(2-ブタノンと同じ)97.6g
およびシクロヘキサノン76.4gを添加、攪拌の後、
孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、
低屈折率層用塗布液Cを調製した。本塗布液溶媒中の沸
点100℃以下の溶媒の含有量は80質量%である。
【0046】(低屈折率層用塗布液Dの調製)屈折率
1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−722
8、固形分濃度6%MEK溶液、JSR(株)製)21
0gにシリカゾル(MEK−ST、平均粒径10〜20
nm、固形分濃度30%MEK分散物、日産化学社製)
15.2g、MEK(2-ブタノンと同じ)21.2g
およびシクロヘキサノン152.8gを添加、攪拌の
後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過し
て、低屈折率層用塗布液Cを調製した。本塗布液溶媒中
の沸点100℃以下の溶媒の含有量は60質量%であ
る。
【0047】(低屈折率層用塗布液Eの調製)屈折率
1.42の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−722
8、固形分濃度6%MEK溶液、JSR(株)製)21
0gにシリカゾル(MEK−ST、平均粒径10〜20
nm、固形分濃度30%MEK分散物、日産化学社製)
15.2gおよび酢酸エチル174gを添加、攪拌の
後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過し
て、低屈折率層用塗布液Eを調製した。本塗布液溶媒中
の沸点100℃以下の溶媒の含有量は100質量%であ
る。
【0048】(低屈折率層用塗布液Fの調製:比較用)
屈折率1.41の熱架橋性含フッ素ポリマー(JN−7
219、固形分濃度6%溶液:溶媒の沸点100℃以
上、JSR(株)製)210gにシリカゾル(MIBK
−ST、平均粒径10〜20nm、固形分濃度30%M
IBK分散物、日産化学社製)15.2g、MIBK
(2-メチル−4−ペンタノンと同じ)174gを添
加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルタ
ーでろ過して、低屈折率層用塗布液Fを調製した。本塗
布液溶媒中の沸点100℃以下の溶媒の含有量は0質量
%である。
【0049】[実施例1]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)に、上記の防眩性ハードコート層用
塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥
の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(ア
イグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW
/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して
塗布層を硬化させ、厚さ2.5μmの防眩性ハードコー
ト層を形成した。その上に、上記低屈折率層用塗布液A
をバーコーターを用いて塗布し、80℃で乾燥の後、さ
らに120℃で10分間熱架橋し、厚さ0.096μm
の低屈折率層を形成した。
【0050】[実施例2]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Bに変更した以外は実施例1と同様にして
サンプルを作成した。
【0051】[実施例3]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Cに変更した以外は実施例1と同様にして
サンプルを作成した。
【0052】[実施例4]低屈折率層層塗布液を低屈折
率層用塗布液Dに変更した以外は実施例1と同様にして
サンプルを作成した。
【0053】[実施例5]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Eに変更した以外は実施例1と同様にして
サンプルを作成した。
【0054】[比較例1]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Fに変更した以外は実施例1と同様にして
サンプルを作成した。
【0055】[実施例6]80μmの厚さのトリアセチ
ルセルロースフイルム(TAC−TD80U、富士写真
フイルム(株)製)に、上記のハードコート層用塗布液
をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、
160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラ
フィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm
2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層
を硬化させ、厚さ2.5μmのハードコート層を形成し
た。その上に、上記防眩性ハードコート層用塗布液をバ
ーコーターを用いて塗布し、上記ハードコート層と同条
件にて乾燥、紫外線硬化して、厚さ約2.5μmの防眩
性ハードコート層を形成した。その上に、上記低屈折率
層用塗布液Aをバーコーターを用いて塗布し、80℃で
乾燥の後、さらに120℃で10分間熱架橋し、厚さ
0.096μmの低屈折率層を形成した。
【0056】[実施例7]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Bに変更した以外は実施例6と同様にして
サンプルを作成した。
【0057】[比較例2]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Fに変更した以外は実施例6と同様にして
サンプルを作成した。
【0058】(反射防止膜の評価)得られたフィルムに
ついて、以下の項目の評価を行った。 (1)平均反射率 分光光度計(日本分光(株)製)を用いて、380〜7
80nmの波長領域において、入射角5度における分光
反射率を測定した。結果には450〜650nmの平均
反射率を用いた。 (2)ヘイズ 得られたフィルムのヘイズをヘイズメーターMODEL
1001DP(日本電色工業(株)製)を用いて測定
した。 (3)鉛筆硬度評価 耐傷性の指標としてJIS K 5400に記載の鉛筆
硬度評価を行った。反射防止膜を温度25℃、湿度60
%RHで2時間調湿した後、JIS S 6006に規
定する3Hの試験用鉛筆を用いて、1kgの荷重にて、
下記の3段階評価を行った。 ○:n=5の評価において傷が全く認められない △:n=5の評価において傷が1または2つ ×:n=5の評価において傷が3つ以上 (4)接触角、指紋付着性評価 表面の耐汚染性の指標として、光学材料を温度25℃、
湿度60%RHで2時間調湿した後、水に対する接触角
を測定した。またこのサンプル表面に指紋を付着させて
から、それをクリーニングクロスで拭き取ったときの状
態を観察して、以下のように指紋付着性を3段階評価し
た。 ○:指紋が完全に拭き取れる △:指紋がやや見える ×:指紋がほとんど拭き取れない
【0059】(5)動摩擦係数測定 表面滑り性の指標として動摩擦係数にて評価した。動摩
擦係数は試料を25℃、相対湿度60%で2時間調湿し
た後、HEIDON−14動摩擦測定機により5mmφ
ステンレス鋼球、荷重100g、速度60cm/min
にて測定した値を用いた。 (6)防眩性評価 作成した防眩性フィルムにルーバーなしのむき出し蛍光
灯(8000cd/m 2)を映し、その反射像のボケの
程度を以下の基準で4段階評価を行った。 ◎:蛍光灯の輪郭が全くわからない ○:蛍光灯の輪郭がわずかにわかる △:蛍光灯はぼけているが、輪郭は識別できる ×:蛍光灯がほとんどぼけない (7)ギラツキ評価 作成した防眩性フィルムにルーバーありの蛍光灯拡散光
を映し、表面のギラツキを以下の基準で3段階評価を行
った。 ○:ほとんどギラツキが見られない △:わずかにギラツキがある ×:目で識別できるサイズのギラツキがある
【0060】表1に実施例および比較例の結果を示す。
実施例1〜7はいずれも反射防止性能に優れ、鉛筆硬
度、指紋付着性、防眩性、ギラツキのような防眩性反射
防止フィルムに必要とする全ての性能は良好であった。
一方、比較例1および2は低屈折率層用塗布液の溶媒中
に沸点100℃以下の成分が全く含まれないため、乾燥
速度が非常に遅くなり、塗布面状が悪化し、塗布膜厚に
もムラが生じるため、反射率、ヘイズ、および防眩性が
悪化した。
【0061】
【表1】
【0062】[実施例8]次に、実施例1から7のフィル
ムを用いて防眩性反射防止偏光板を作成した。この偏光
板を用いて反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置
を作成したところ、いずれも外光の映り込みがないため
に優れたコントラストが得られ、防眩性により反射像が
目立たず優れた視認性を有していた。
【0063】[透明支持体の作成] (1)3層共流延トリアセチルセルロースフィルムAの
作成
【0064】(トリアセチルセルロースドープA1の調
製)トリアセチルセルロース17.4質量部、トリフェ
ニルフォスフェート2.6質量部、ジクロロメタン66
質量部、メタノール5.8質量部、ノルマルブタノール
8.2質量部からなる原料を攪拌しながら混合して溶解
し、トリアセチルセルロースドープAを調製した。
【0065】(トリアセチルセルロースドープA2の調
製)トリアセチルセルロース24質量部、トリフェニル
フォスフェート4質量部、ジクロロメタン66質量部、
メタノール6質量部からなる原料を攪拌しながら混合し
て溶解し、トリアセチルセルロースドープA2を調製し
た。
【0066】(3層共流延トリアセチルセルロースフィ
ルムAの作成)特開平11−254594等に従って、
3層共流延ダイを用い、ドープA2の両側にドープA1
を共流延するように配置して金属ドラム上に同時に吐出
させて重層流延した後、流延膜をドラムから剥ぎ取り、
乾燥して、ドラム面側から10μm、60μm、10μ
mの3層共流延トリアセチルセルロースフィルムを作成
した。このフィルムには、各層間に明確な界面は形成さ
れていなかった。
【0067】(2)低温溶解法によるトリアセチルセル
ロースフィルムBの作成
【0068】(トリアセチルセルロースドープBの調
製)トリアセチルセルロース20質量部、酢酸メチル4
8質量部、シクロヘキサノン20質量部、メタノール5
質量部、エタノール5質量部、トリフェニルフォスフェ
ート/ビフェニルジフェニルフォスフェート(1/2)
2質量部、シリカ(粒径20nm)0.1質量部、2、
4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリノ)−1、
3、5−トリアジン0.2質量部を添加、攪拌して得ら
れた不均一なゲル状溶液を、−70℃にて6時間冷却し
た後、50℃に加温し攪拌してドープBを調製した。
【0069】(低温溶解法によるトリアセチルセルロー
スフィルムBの作成)特開平7−11055に従い、上
記トリアセチルセルロースドープBを単層ドラム流延
し、厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルムB
を作成した。
【0070】(3)高温溶解法によるトリアセチルセル
ロースフィルムCの作成
【0071】(トリアセチルセルロースドープCの調
製)上記トリアセチルセルロースドープBと同様にして
得られた不均一なゲル状溶液を、ステンレス製密閉容器
にて1MPa、180℃で5分間加熱した後、50℃の
水浴中に容器ごと投入し冷却し、トリアセチルセルロー
スドープCを調製した。
【0072】(高温溶解法によるトリアセチルセルロー
スフィルムCの作成)特開平7−11055に従い、上
記トリアセチルセルロースドープCを単層ドラム流延
し、厚み80μmのトリアセチルセルロースフィルムC
を作成した。
【0073】[防眩性反射防止膜の作成]
【0074】[実施例9]上記の3層共流延トリアセチ
ルセルロースフィルムAに、上記の防眩性ハードコート
層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で
乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ
(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400
mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射
して塗布層を硬化させ、厚さ2.5μmの防眩性ハード
コート層を形成した。その上に、上記低屈折率層用塗布
液Aをバーコーターを用いて塗布し、80℃で乾燥の
後、さらに120℃で10分間熱架橋し、厚さ0.09
6μmの低屈折率層を形成した。
【0075】[実施例10]低屈折率層用塗布液を低屈
折率層用塗布液Bに変更した以外は実施例9と同様にし
てサンプルを作成した。
【0076】[実施例11]低屈折率層用塗布液を低屈
折率層用塗布液Cに変更した以外は実施例9と同様にし
てサンプルを作成した。
【0077】[実施例12]低屈折率層層塗布液を低屈
折率層用塗布液Dに変更した以外は実施例9と同様にし
てサンプルを作成した。
【0078】[実施例13]低屈折率層用塗布液を低屈
折率層用塗布液Eに変更した以外は実施例9と同様にし
てサンプルを作成した。
【0079】[比較例3]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Fに変更した以外は実施例9と同様にして
サンプルを作成した。
【0080】[実施例14]上記の3層共流延トリアセ
チルセルロースフィルムAに、上記のハードコート層用
塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥
の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(ア
イグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW
/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して
塗布層を硬化させ、厚さ2.5μmのハードコート層を
形成した。その上に、上記防眩性ハードコート層用塗布
液をバーコーターを用いて塗布し、上記ハードコート層
と同条件にて乾燥、紫外線硬化して、厚さ約2.5μm
の防眩性ハードコート層を形成した。その上に、上記低
屈折率層用塗布液Aをバーコーターを用いて塗布し、8
0℃で乾燥の後、さらに120℃で10分間熱架橋し、
厚さ0.096μmの低屈折率層を形成した。
【0081】[実施例15]低屈折率層用塗布液を低屈
折率層用塗布液Bに変更した以外は実施例14と同様に
してサンプルを作成した。
【0082】[実施例16]透明支持体を低温溶解法に
よるトリアセチルセルロースフィルムBに変更した以外
は実施例14と同様にしてサンプルを作成した。
【0083】[実施例17]透明支持体を高温溶解法に
よるトリアセチルセルロースフィルムCに変更した以外
は実施例14と同様にしてサンプルを作成した。
【0084】[比較例4]低屈折率層用塗布液を低屈折
率層用塗布液Fに変更した以外は実施例14と同様にし
てサンプルを作成した。
【0085】(反射防止膜の評価)得られたフィルムに
ついて、同様の評価を行った。
【0086】表2に実施例9から17および比較例3,
4の結果を示す。実施例9〜17はいずれも反射防止性
能に優れ、鉛筆硬度、指紋付着性、防眩性、ギラツキの
ような防眩性反射防止フィルムに必要とする全ての性能
は良好であった。一方、比較例3および4は低屈折率層
用塗布液の溶媒中に沸点100℃以下の成分が全く含ま
れないため、乾燥速度が非常に遅くなり、塗布面状が悪
化し、塗布膜厚にもムラが生じるため、反射率、ヘイ
ズ、および防眩性が悪化した。
【0087】
【表2】
【0088】[実施例18]次に、実施例9から17の
フィルムを用いて防眩性反射防止偏光板を作成した。こ
の偏光板を用いて反射防止層を最表層に配置した液晶表
示装置を作成したところ、いずれも外光の映り込みがな
いために優れたコントラストが得られ、防眩性により反
射像が目立たず優れた視認性を有していた。
【0089】
【発明の効果】本発明の防眩性反射防止フィルムは、反
射防止性能が高く、防汚性、耐傷性にも優れ、支持体上
に防眩性ハードコート層及び低屈折率層を形成するだけ
で簡便かつ安価に製造することができる。この防眩性反
射防止フィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置は、外
光の映り込みが十分に防止されているうえ、防汚性、耐
傷性も高い。また、本発明の低屈折率層用塗布液から
は、塗布面状が良好で、均一な塗布膜厚の低屈折率層が
形成されるので、反射率、ヘイズ、および防眩性に優れ
た防眩性反射防止フィルムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】防眩性反射防止フィルムの層構成を模式的に示
す概略断面図である。
【符号の説明】
1 防眩性反射防止フィルム 2 透明支持体 3 ハードコート層 4 防眩性ハードコート層 5 低屈折率層 6 マット粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 133/14 4J038 133/14 163/00 5G435 163/00 183/08 183/08 201/00 201/00 G02B 5/02 B G02B 1/10 5/30 5/02 G02F 1/1335 5/30 510 G02F 1/1335 G09F 9/00 313 510 G02B 1/10 A G09F 9/00 313 Z Fターム(参考) 2H042 BA02 BA12 BA15 BA20 2H049 BA02 BB33 BB65 2H091 FA08X FA37X FB02 FB13 FC01 LA07 LA12 2K009 AA02 AA12 AA15 BB28 CC03 CC09 CC14 CC26 CC42 DD02 4F100 AA00C AA20 AA27 AJ04 AJ04A AK17 AK17C AK25 AR00C AT00A BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C CC00B CC00C DE01B DE01C EH46 EH46A EJ54 GB41 JB04C JK12 JK12B JK16C JN01 JN01A JN06 JN06B JN10 JN18C YY00 YY00B YY00C 4J038 CB031 CB091 CC011 CD011 CD111 CD121 CD131 CE051 CF011 CG031 CG141 CG161 CG171 CH021 CH031 CH121 CH151 CH251 DB221 DL071 GA12 HA116 HA356 HA446 JA02 JA05 JA09 JA14 JA19 JA26 JA33 JA56 JA70 JA74 JB13 JB23 KA06 KA08 KA20 MA14 NA19 PC08 5G435 AA00 AA01 AA08 AA17 BB12 FF02 FF05 HH02 HH03 KK07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に、防眩性ハードコート層
    と屈折率1.38〜1.49の低屈折率層を有する防眩
    性反射防止フィルムにおいて、該低屈折率層が塗布法に
    より形成され、該低屈折率層を形成するための塗布液の
    溶媒が1種以上の溶媒からなり、そして該溶媒の50〜
    100質量%が沸点100℃以下の溶媒であることを特
    徴とする防眩性反射防止フィルム。
  2. 【請求項2】 透明支持体がトリアセチルセルロースを
    溶剤に溶解することで調製されたトリアセチルセルロー
    スドープを単層流延、複数層共流延の何れかの流延方法
    により流延することにより作成されたトリアセチルセル
    ロースフィルムであることを特徴とする請求項1記載の
    防眩性反射防止フィルム。
  3. 【請求項3】 前記トリアセチルセルロースドープが、
    トリアセチルセルロースを低温溶解法あるいは高温溶解
    法によってジクロロメタンを実質的に含まない溶剤に溶
    解することで調製されたトリアセチルセルロースドープ
    であることを特徴とする請求項2記載の防眩性反射防止
    フィルム。
  4. 【請求項4】 塗布液の溶媒の90〜100質量%が沸
    点100℃以下の溶媒であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の防眩性反射防止フィルム。
  5. 【請求項5】 塗布液の溶媒がケトン類および/または
    エステル類であることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載の防眩性反射防止フィルム。
  6. 【請求項6】 低屈折率層用塗布液の溶媒が2−ブタノ
    ンであることを特徴する請求項5に記載の防眩性反射防
    止フィルム。
  7. 【請求項7】 低屈折率層が、熱または電離放射線によ
    り架橋した含フッ素化合物から成り、動摩擦係数が0.
    03〜0.15、水に対する接触角が90〜120度で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    防眩性反射防止フィルム。
  8. 【請求項8】 低屈折率層が平均粒径0.001〜0.
    2μmの無機微粒子を含有することを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の防眩性反射防止フィルム。
  9. 【請求項9】 防眩性ハードコート層が平均粒径1.0
    〜10.0μmのマット粒子を含有し、該防眩性ハード
    コート層のマット粒子以外の部分の屈折率が1.57〜
    2.00であることを特徴とする請求項1〜8のいずれ
    かに記載の防眩性反射防止フィルム。
  10. 【請求項10】 ヘイズが3.0〜20.0%、波長4
    50〜650nmの光の平均反射率が1.8%以下であ
    ることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の防
    眩性反射防止フィルム。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の防
    眩性反射防止フィルムを偏光板における偏光層の2枚の
    保護フィルムのうちの少なくとも一方に用いたことを特
    徴とする偏光板。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれかに記載の防
    眩性反射防止フィルムまたは請求項11に記載の偏光板
    の反射防止層をディスプレイの最表層に用いたことを特
    徴とする液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 防眩性反射防止フィルムの低屈折率層
    を形成するための塗布液であって、該塗布液の溶媒が1
    種以上の溶媒からなり、該溶媒の50〜100質量%が
    沸点100℃以下の溶媒であることを特徴とする低屈折
    率層用塗布液。
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