JP2002146976A - 防水施工法 - Google Patents
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- Building Environments (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 下地を選ばず、既存防水層を撤去せずとも施
工できるという特徴を持つ機械固定システム防水工法に
おいて、通常のシートを用いて手塗り施工法によるウレ
タン塗膜防水材を施工すれば浮き、波が発生する。 【解決手段】 ウレタン塗膜防水材との接着に優れた表
層と防湿シート層及びクッション性を有する厚さ3〜1
5mmの不織布層の三層で構成されたシート状絶縁部材
を、更には上層、防湿シート共に希釈剤、可塑剤に安定
な素材を見出すことにより、機械固定工法にウレタン塗
膜防水材を塗工しても、下地の凹凸を隠蔽することが出
来、皺が発生せず、ジョイント部のフクレが目立たず、
固定ピン周辺に皺が発生しなくなり、安全な防水工法を
提供することが出来る。
工できるという特徴を持つ機械固定システム防水工法に
おいて、通常のシートを用いて手塗り施工法によるウレ
タン塗膜防水材を施工すれば浮き、波が発生する。 【解決手段】 ウレタン塗膜防水材との接着に優れた表
層と防湿シート層及びクッション性を有する厚さ3〜1
5mmの不織布層の三層で構成されたシート状絶縁部材
を、更には上層、防湿シート共に希釈剤、可塑剤に安定
な素材を見出すことにより、機械固定工法にウレタン塗
膜防水材を塗工しても、下地の凹凸を隠蔽することが出
来、皺が発生せず、ジョイント部のフクレが目立たず、
固定ピン周辺に皺が発生しなくなり、安全な防水工法を
提供することが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として建築物の屋
上、ベランダ等に防水の目的で施工するウレタン塗膜防
水工法に関する。更には防水改修工事における下地選択
の自由度の高く、既存防水層の撤去不要な防水施工法に
関する。
上、ベランダ等に防水の目的で施工するウレタン塗膜防
水工法に関する。更には防水改修工事における下地選択
の自由度の高く、既存防水層の撤去不要な防水施工法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン塗膜防水材は複雑な下地への施
工が可能であり、自由な着色、美装仕上げが可能であ
り、その適用範囲が広がっている。しかしウレタン系塗
膜防水材の施工に関しては下地との密着性や仕上がり性
を重視するために、下地調整が重要で、異物の撤去、研
磨、修正、乾燥、プライマー塗工という工程を経てウレ
タン系塗膜防水材が施工されてきた。つまりウレタン系
塗膜防水材の施工は被施工面表層の材質、平滑性や水分
管理が重要であり、前述した下地調整なくしては適切な
施工の出来ない工法とされてきた。特に防水改修工事に
おいては旧防水層又は押え層の撤去などによる廃材処理
などの問題も起きていた。また下地の水分は防水層の接
着不良、フクレの原因となり、施工時において下地の乾
燥が重要な条件とされていた。
工が可能であり、自由な着色、美装仕上げが可能であ
り、その適用範囲が広がっている。しかしウレタン系塗
膜防水材の施工に関しては下地との密着性や仕上がり性
を重視するために、下地調整が重要で、異物の撤去、研
磨、修正、乾燥、プライマー塗工という工程を経てウレ
タン系塗膜防水材が施工されてきた。つまりウレタン系
塗膜防水材の施工は被施工面表層の材質、平滑性や水分
管理が重要であり、前述した下地調整なくしては適切な
施工の出来ない工法とされてきた。特に防水改修工事に
おいては旧防水層又は押え層の撤去などによる廃材処理
などの問題も起きていた。また下地の水分は防水層の接
着不良、フクレの原因となり、施工時において下地の乾
燥が重要な条件とされていた。
【0003】フクレの防止としては通気緩衝シートを用
いたいわゆる通気緩衝工法がJASS8においても規定
されている。また「防水ジャーナル」1996年4月号
では機械固定システム防水工法が紹介され、その80頁
では溝付きゴムアスファルト系シートを使用し、超速硬
化ウレタンを施工する工法を紹介している。また下地水
分の防湿を目的に防湿性を有するシート状の下地絶縁材
を介してウレタン系塗膜防水材を塗工する方法が特開平
3−158555等に提案されている。
いたいわゆる通気緩衝工法がJASS8においても規定
されている。また「防水ジャーナル」1996年4月号
では機械固定システム防水工法が紹介され、その80頁
では溝付きゴムアスファルト系シートを使用し、超速硬
化ウレタンを施工する工法を紹介している。また下地水
分の防湿を目的に防湿性を有するシート状の下地絶縁材
を介してウレタン系塗膜防水材を塗工する方法が特開平
3−158555等に提案されている。
【0004】上記絶縁工法及び特開平3−158555
に記載されている工法は防水下地に通気性シートを接着
するものであり、下地は乾燥し、平滑でなくてはならな
い。機械固定システム防水工法は下地を選ばない、既存
防水層を撤去しない、工期の短縮が可能である等の特徴
を有するが、複雑な下地の形状にもなじみの良いウレタ
ン塗膜防水を適用することは困難であり、「防水ジャー
ナル」に紹介されている超速硬化ウレタンのみの適用が
可能であった。超速硬化ウレタンは数秒〜数分のうちに
硬化するため下地に凹凸があっても略均一な厚みを確保
することが出来るが、通常使用されているウレタン塗膜
防水材は硬化に数時間かかり、可使時間(約30〜12
0分)の間は流動するので、下地の平滑性が重要な条件
となる。下地を選ばず、既存防水層を撤去せずに施工で
きるという目的のためには機械固定システムが適切であ
るが、上記通気緩衝工法、機械固定システム及び特開平
3−158555に記載されているシートはその厚みが
薄い、また下層のクッション層が薄いか、シートに剛性
があり、機械固定システムに応用した場合固定部と固定
部の間が浮き、シートに波が発生する。またウレタン塗
膜防水材は施工時に粘度調整のために加える希釈剤や、
ウレタン塗膜防水材の中に含まれる可塑剤でシートが膨
潤し、ウレタン塗膜防水材が硬化するまでの間にシワ、
波が発生するという問題もある。
に記載されている工法は防水下地に通気性シートを接着
するものであり、下地は乾燥し、平滑でなくてはならな
い。機械固定システム防水工法は下地を選ばない、既存
防水層を撤去しない、工期の短縮が可能である等の特徴
を有するが、複雑な下地の形状にもなじみの良いウレタ
ン塗膜防水を適用することは困難であり、「防水ジャー
ナル」に紹介されている超速硬化ウレタンのみの適用が
可能であった。超速硬化ウレタンは数秒〜数分のうちに
硬化するため下地に凹凸があっても略均一な厚みを確保
することが出来るが、通常使用されているウレタン塗膜
防水材は硬化に数時間かかり、可使時間(約30〜12
0分)の間は流動するので、下地の平滑性が重要な条件
となる。下地を選ばず、既存防水層を撤去せずに施工で
きるという目的のためには機械固定システムが適切であ
るが、上記通気緩衝工法、機械固定システム及び特開平
3−158555に記載されているシートはその厚みが
薄い、また下層のクッション層が薄いか、シートに剛性
があり、機械固定システムに応用した場合固定部と固定
部の間が浮き、シートに波が発生する。またウレタン塗
膜防水材は施工時に粘度調整のために加える希釈剤や、
ウレタン塗膜防水材の中に含まれる可塑剤でシートが膨
潤し、ウレタン塗膜防水材が硬化するまでの間にシワ、
波が発生するという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、下地を選
ばず、既存防水層を撤去せずに施工できる防水層の機械
的固定工法において、硬化までに長時間を要するこて塗
り、ハケ塗り、レーキ施工のような手塗り施工用ウレタ
ン系塗膜防水材を施工しても、被施工面の凹凸の影響を
受けないで、且つ防水材が硬化するまでの時間に、熱や
溶剤、可塑剤によるシート状の下地絶縁部材の変形が発
生しない平滑な仕上がり性を有する防水施工法を提供す
ることを課題とする。
ばず、既存防水層を撤去せずに施工できる防水層の機械
的固定工法において、硬化までに長時間を要するこて塗
り、ハケ塗り、レーキ施工のような手塗り施工用ウレタ
ン系塗膜防水材を施工しても、被施工面の凹凸の影響を
受けないで、且つ防水材が硬化するまでの時間に、熱や
溶剤、可塑剤によるシート状の下地絶縁部材の変形が発
生しない平滑な仕上がり性を有する防水施工法を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らはウレタン塗膜
防水材との接着に優れた表層と防湿シート層及びクッシ
ョン性を有する厚さ3〜15mmの不織布層の三層で構
成されたシート状絶縁部材を被施工面に敷設し、接着
剤、釘、アンカーピン等で固定して被施工面と絶縁され
た新規施工面を形成し、その上にウレタン塗膜防水材を
塗工することにより本課題を解決することが出来ること
を見出した。
防水材との接着に優れた表層と防湿シート層及びクッシ
ョン性を有する厚さ3〜15mmの不織布層の三層で構
成されたシート状絶縁部材を被施工面に敷設し、接着
剤、釘、アンカーピン等で固定して被施工面と絶縁され
た新規施工面を形成し、その上にウレタン塗膜防水材を
塗工することにより本課題を解決することが出来ること
を見出した。
【0007】三層で構成されたシート状絶縁部材の表層
は、ウレタン塗膜防水材との接着性を確保する目的のた
め中間層の防湿フィルムに厚さ0.1〜1.0mm好ま
しくは0.1〜0.5mmの織布や不織布が接着又は融
着固定されるか、防湿フィルム表面をコロナ放電等によ
り改質することによって出来る。また表層の織布又は不
織布はウレタン塗膜防水材の希釈剤又は可塑剤により膨
潤してはならず、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエ
ステル繊維等が好ましい。
は、ウレタン塗膜防水材との接着性を確保する目的のた
め中間層の防湿フィルムに厚さ0.1〜1.0mm好ま
しくは0.1〜0.5mmの織布や不織布が接着又は融
着固定されるか、防湿フィルム表面をコロナ放電等によ
り改質することによって出来る。また表層の織布又は不
織布はウレタン塗膜防水材の希釈剤又は可塑剤により膨
潤してはならず、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエ
ステル繊維等が好ましい。
【0008】三層で構成されたシート状絶縁部材の中間
層を形成する防湿シートは、塗布された液状のウレタン
塗膜防水材が硬化するまでの間、希釈剤や可塑剤更には
外気温の変化に晒されるので、これらの影響で変形しな
い素材でなくてはならない。ポリエチレンフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステ
ルフィルム等が良く、単独又は複合して使用される。防
湿シートの膜厚は30〜150μmが好ましい。30μ
mより薄いとシートの熱融着加工時に穴が開く場合があ
る。150ミクロンより厚いと熱変形応力や希釈剤、可
塑剤等の薬剤による変形応力が大きくなり、また固定部
周りに皺が発生し、平滑な仕上がりにならない。表層と
防湿フィルムとの接着は耐溶剤性、耐可塑剤性の良いも
のでなくてはならない。融着固定させるか防湿シート表
面をコロナ放電などにより改質加工することが望まし
い。
層を形成する防湿シートは、塗布された液状のウレタン
塗膜防水材が硬化するまでの間、希釈剤や可塑剤更には
外気温の変化に晒されるので、これらの影響で変形しな
い素材でなくてはならない。ポリエチレンフィルム、ポ
リプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエステ
ルフィルム等が良く、単独又は複合して使用される。防
湿シートの膜厚は30〜150μmが好ましい。30μ
mより薄いとシートの熱融着加工時に穴が開く場合があ
る。150ミクロンより厚いと熱変形応力や希釈剤、可
塑剤等の薬剤による変形応力が大きくなり、また固定部
周りに皺が発生し、平滑な仕上がりにならない。表層と
防湿フィルムとの接着は耐溶剤性、耐可塑剤性の良いも
のでなくてはならない。融着固定させるか防湿シート表
面をコロナ放電などにより改質加工することが望まし
い。
【0009】融着固定させる場合、上記ポリエチレンフ
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、
ポリエステルフィルム等をEVAフィルムなど融点の低
いフィルムを薄くラミネートしておけば低温度で加工出
来、表層、下層が熱刺激を受けず、シート厚さの変化が
少ないので望ましい。 EVAフィルムは耐溶剤性は良
いものではないが、本発明においては悪影響は認められ
ない。
ィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、
ポリエステルフィルム等をEVAフィルムなど融点の低
いフィルムを薄くラミネートしておけば低温度で加工出
来、表層、下層が熱刺激を受けず、シート厚さの変化が
少ないので望ましい。 EVAフィルムは耐溶剤性は良
いものではないが、本発明においては悪影響は認められ
ない。
【0010】三層構造で構成されたシート状絶縁部材の
下層を形成するクッション性を有する厚さ3〜15mm
の不織布層は、繊維目付け量が100〜1000g/m
2、好ましくは200〜500g/m2が良い。下層不
織布の材質は耐溶剤性、耐可塑剤性は要求されないが、
クッション性があり、耐水性、耐アルカリ性、耐クリー
プ性の良いものでなくてはならない。この厚い不織布層
のクッション性により、下地の凹凸や亀裂等の形状を吸
収する緩衝効果があるので、下地調整作業を特に必要と
しない。これにより下地の凹凸をカバーすることが出
来、表層を平滑に維持することが出来る。又この層は通
気層を兼ねている。
下層を形成するクッション性を有する厚さ3〜15mm
の不織布層は、繊維目付け量が100〜1000g/m
2、好ましくは200〜500g/m2が良い。下層不
織布の材質は耐溶剤性、耐可塑剤性は要求されないが、
クッション性があり、耐水性、耐アルカリ性、耐クリー
プ性の良いものでなくてはならない。この厚い不織布層
のクッション性により、下地の凹凸や亀裂等の形状を吸
収する緩衝効果があるので、下地調整作業を特に必要と
しない。これにより下地の凹凸をカバーすることが出
来、表層を平滑に維持することが出来る。又この層は通
気層を兼ねている。
【0011】下層不織布はその上層部の繊維密度を高く
して剛性を持たせ下層に近づくに従い繊維密度を低下さ
せてクッション性並びに通気性を有するものが好まし
い。シート状絶縁部材の下層を形成する3〜15mmの
不織布層の上層部の繊維密度を高めて剛性を持たせ、下
層部の繊維密度を低下させてクッション性を付与したも
のは、釘やアンカーピンで固定しても固定点のシワを低
くおさえることが出来る。
して剛性を持たせ下層に近づくに従い繊維密度を低下さ
せてクッション性並びに通気性を有するものが好まし
い。シート状絶縁部材の下層を形成する3〜15mmの
不織布層の上層部の繊維密度を高めて剛性を持たせ、下
層部の繊維密度を低下させてクッション性を付与したも
のは、釘やアンカーピンで固定しても固定点のシワを低
くおさえることが出来る。
【0012】下層クッション層の厚さが3mm以下の場
合は、下地の凹凸や固定点の形状が表層に反映され、平
滑な防水塗膜面にならず、15mm以上の場合は固定点
のくぼみが大きくなり、均一な防水塗膜層とならない。
合は、下地の凹凸や固定点の形状が表層に反映され、平
滑な防水塗膜面にならず、15mm以上の場合は固定点
のくぼみが大きくなり、均一な防水塗膜層とならない。
【0013】図1は、本発明の三層構造で構成されたシ
ート状絶縁部材の断面を示したものである。上層より以
下の順序で構成されている。 1 表層 (ウレタン塗膜防水防水材との接着確保) 2 中間層(防湿シート層) 3 不織布層 3a 高繊維密度 (剛性) 3b 低繊維密度(クッション性)
ート状絶縁部材の断面を示したものである。上層より以
下の順序で構成されている。 1 表層 (ウレタン塗膜防水防水材との接着確保) 2 中間層(防湿シート層) 3 不織布層 3a 高繊維密度 (剛性) 3b 低繊維密度(クッション性)
【0014】本発明に係る施工方法は以下の通りであ
る。尚本発明の内容はこの施工方法に限るものではな
い。 固定ピンの固定強度測定 固定ピンの固定強度は負圧抵抗に充分絶え得るものでな
くてはならない。 シート状絶縁部材の固定 シートは50mm程度ラップさせ、1m2当り2.5個
程度ディスク付き固定ピンでシートを固定する。 目地部補強塗り ウレタン塗膜防水材の塗布
る。尚本発明の内容はこの施工方法に限るものではな
い。 固定ピンの固定強度測定 固定ピンの固定強度は負圧抵抗に充分絶え得るものでな
くてはならない。 シート状絶縁部材の固定 シートは50mm程度ラップさせ、1m2当り2.5個
程度ディスク付き固定ピンでシートを固定する。 目地部補強塗り ウレタン塗膜防水材の塗布
【0015】
【発明の実施の形態】本発明によるシート状絶縁部材の
製造例及び実施例を以下に示すが、以下の実施例に限定
されるものではない。
製造例及び実施例を以下に示すが、以下の実施例に限定
されるものではない。
【0016】[シートの製造例]シート状絶縁部材の製
造例を表1に示す。尚比較製造例も併記する。
造例を表1に示す。尚比較製造例も併記する。
【0017】
【表1】
【0018】[シート性能試験] (耐薬剤変形性)シート状絶縁部材の性能試験(耐薬剤
変形性)を以下の内容で行った。尚、サンプルはシート
の縦方向、横方向夫々幅50mm、長さ1000mmに
切り試験を行った。サンプルを丸めて80℃に加熱され
たキシレン/ジオクチルフタレート=1/1混合薬剤5
00ml中に8時間浸漬した後の長さ方向の形状変化を
計測した。試験結果を表2に示す。
変形性)を以下の内容で行った。尚、サンプルはシート
の縦方向、横方向夫々幅50mm、長さ1000mmに
切り試験を行った。サンプルを丸めて80℃に加熱され
たキシレン/ジオクチルフタレート=1/1混合薬剤5
00ml中に8時間浸漬した後の長さ方向の形状変化を
計測した。試験結果を表2に示す。
【0019】(耐熱変形性)耐薬剤変形性試験と同様に
サンプルを作り、80℃オーブン中に16時間放置し、
長さ方向の形状変化をオーブン中にて計測した。試験結
果を表2に示す。
サンプルを作り、80℃オーブン中に16時間放置し、
長さ方向の形状変化をオーブン中にて計測した。試験結
果を表2に示す。
【表2】
【0020】[実施例1]12mm合板に図2のように
1〜10mmの突起部を付け、周辺は流れ止めを付け試
験台とした。この試験台に製造例1に記載のシート状絶
縁部材を5cmのラップで重ね敷き、その中央30cm
置きにディスク付き固定ピンで固定した。周辺は約5c
m幅に接着剤でシートを試験台に固定した。ジョイント
部及び固定ピンの上は補強布を張り、目止め用二成分系
ウレタン接着剤「HCボンド」(保土谷建材工業(株)
製)を塗布した。これを日光の当る屋外に水平に敷き
(外気温27℃)、二成分系ウレタン塗膜防水材「HC
エコプルーフ」(保土谷建材工業(株)製)3.2kg
(2kg/m2)を均一に混合し、平滑に金鏝で流し展
ばした。6時間放置後、更に「HCエコプルーフ」3.
2kg(2kg/m2)を均一に混合し、平滑に金鏝で
流し展ばした。翌日目視したところ、突起部の7mm以
下は隠蔽され、固定点の周辺は皺がなく、ジョイント部
にやや膨らみが見られたものの、殆ど平滑な仕上りであ
った。
1〜10mmの突起部を付け、周辺は流れ止めを付け試
験台とした。この試験台に製造例1に記載のシート状絶
縁部材を5cmのラップで重ね敷き、その中央30cm
置きにディスク付き固定ピンで固定した。周辺は約5c
m幅に接着剤でシートを試験台に固定した。ジョイント
部及び固定ピンの上は補強布を張り、目止め用二成分系
ウレタン接着剤「HCボンド」(保土谷建材工業(株)
製)を塗布した。これを日光の当る屋外に水平に敷き
(外気温27℃)、二成分系ウレタン塗膜防水材「HC
エコプルーフ」(保土谷建材工業(株)製)3.2kg
(2kg/m2)を均一に混合し、平滑に金鏝で流し展
ばした。6時間放置後、更に「HCエコプルーフ」3.
2kg(2kg/m2)を均一に混合し、平滑に金鏝で
流し展ばした。翌日目視したところ、突起部の7mm以
下は隠蔽され、固定点の周辺は皺がなく、ジョイント部
にやや膨らみが見られたものの、殆ど平滑な仕上りであ
った。
【0021】[実施例2]実施例1に記載のシート状絶
縁部材を製造例2に記載のシート状絶縁部材に変えた他
は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したところ、
突起部の3mm以下は隠蔽され、固定点の周辺は皺がな
く、ジョイント部も膨らみがなく、殆ど平滑な仕上りで
あった。
縁部材を製造例2に記載のシート状絶縁部材に変えた他
は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したところ、
突起部の3mm以下は隠蔽され、固定点の周辺は皺がな
く、ジョイント部も膨らみがなく、殆ど平滑な仕上りで
あった。
【0022】[比較例1]実施例1に記載のシート状絶
縁部材を比較製造例1に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、固定点の周辺に皺が確認され、1mmの突起部も隠
蔽されず、ジョイント部も膨らみがあり、全体的にうね
り、皺が発生していた。
縁部材を比較製造例1に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、固定点の周辺に皺が確認され、1mmの突起部も隠
蔽されず、ジョイント部も膨らみがあり、全体的にうね
り、皺が発生していた。
【0023】[比較例2]実施例1に記載のシート状絶
縁部材を比較製造例2に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、突起部の10mm以下は隠蔽されていたが、固定点
の周辺は皺が多く、ジョイント部は膨らんでいた。表面
は略平滑であったが、固定部付近をカッターナイフで切
断してみるとウレタン防水層が22mmの厚みであっ
た。
縁部材を比較製造例2に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、突起部の10mm以下は隠蔽されていたが、固定点
の周辺は皺が多く、ジョイント部は膨らんでいた。表面
は略平滑であったが、固定部付近をカッターナイフで切
断してみるとウレタン防水層が22mmの厚みであっ
た。
【0024】[比較例3]実施例1に記載のシート状絶
縁部材を比較製造例3に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、固定点の周辺の皺はなかったが、突起部の1mm以
下も隠蔽されず、ジョイント部は膨らんでいた。表面は
波状の皺が発生していた。一部をカッターナイフで切り
取ってみると防湿シート部分に波状の皺が認められた。
縁部材を比較製造例3に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、固定点の周辺の皺はなかったが、突起部の1mm以
下も隠蔽されず、ジョイント部は膨らんでいた。表面は
波状の皺が発生していた。一部をカッターナイフで切り
取ってみると防湿シート部分に波状の皺が認められた。
【0025】[比較例4]実施例1に記載のシート状絶
縁部材を比較製造例4に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、各所に防湿シートの穴によると思われるウレタン防
水材の下層への流れ込みがあり、一部にピンホール、一
部に凹凸が認められた。
縁部材を比較製造例4に記載のシート状絶縁部材に変え
た他は実施例1と同様に施工をした。翌日目視したとこ
ろ、各所に防湿シートの穴によると思われるウレタン防
水材の下層への流れ込みがあり、一部にピンホール、一
部に凹凸が認められた。
【0026】
【発明の効果】本発明においてウレタン塗膜防水材との
接着に優れた表層と防湿シート層及びクッション性を有
する厚さ3〜15mmの不織布層の三層で構成されたシ
ート状絶縁部材を、更には上層、防湿シート共に希釈
剤、可塑剤に安定な素材を見出すことにより、下地を選
ばず、既存防水層を撤去せずとも施工できるという特徴
を持つ機械固定工法にウレタン塗膜防水材を塗工して
も、下地の凹凸を隠蔽することが出来、皺が発生せず、
ジョイント部のフクレが目立たず、固定ピン周辺に皺が
発生しなくなり、信頼性のある防水工法を提供すること
が出来る。
接着に優れた表層と防湿シート層及びクッション性を有
する厚さ3〜15mmの不織布層の三層で構成されたシ
ート状絶縁部材を、更には上層、防湿シート共に希釈
剤、可塑剤に安定な素材を見出すことにより、下地を選
ばず、既存防水層を撤去せずとも施工できるという特徴
を持つ機械固定工法にウレタン塗膜防水材を塗工して
も、下地の凹凸を隠蔽することが出来、皺が発生せず、
ジョイント部のフクレが目立たず、固定ピン周辺に皺が
発生しなくなり、信頼性のある防水工法を提供すること
が出来る。
【図1】シート状絶縁部材の摸式図である。
【図2】実施例1〜比較例4に記載の試験台の配置図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1 表層 2 中間層(防湿シート層) 3 不織布層 3a 高繊維密度層 3b 低繊維密度層 4 固定ピン 5 突起部 6 ジョイント
Claims (4)
- 【請求項1】 被施工面にウレタン塗膜防水材との接着
に優れた表層と、中間層に防湿シート層及び下層にクッ
ション性を有する厚さ3〜15mmの不織布層の三層構
造で構成されたシート状絶縁部材を敷設・固定し、シー
ト状絶縁部材表層にウレタン塗膜防水材を塗工してなる
防水施工法。 - 【請求項2】 表層及び中間層がウレタン塗膜防水に使
用する希釈剤及び可塑剤で変形しない材質である請求項
1に記載の防水施工法。 - 【請求項3】 下層が更に高繊維密度層と低繊維密度層
からなる不織布層である請求項1又は請求項2に記載の
防水施工法。 - 【請求項4】 表層が0.1〜1.0mm厚の織布又は
不織布であり、防湿シート層がポリエチレンフィルム、
ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム、ポリエス
テルフィルムより選ばれた30〜150μm厚のフィル
ムであり、下層は繊維目付け量が100〜1000g/
m2である請求項1から請求項3に記載の防水施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001186277A JP2002146976A (ja) | 2000-08-30 | 2001-06-20 | 防水施工法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000-260451 | 2000-08-30 | ||
JP2000260451 | 2000-08-30 | ||
JP2001186277A JP2002146976A (ja) | 2000-08-30 | 2001-06-20 | 防水施工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002146976A true JP2002146976A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=26598753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001186277A Pending JP2002146976A (ja) | 2000-08-30 | 2001-06-20 | 防水施工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002146976A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008149564A1 (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-11 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | 塗膜防水施工用下張り緩衝材及び塗膜防水施工法 |
JP2012026150A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Toyobo Co Ltd | 塗膜防水シート |
JP2015036494A (ja) * | 2013-08-13 | 2015-02-23 | ガムスター株式会社 | 自己粘着性屋根下葺防水材 |
-
2001
- 2001-06-20 JP JP2001186277A patent/JP2002146976A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008149564A1 (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-11 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | 塗膜防水施工用下張り緩衝材及び塗膜防水施工法 |
JP2012026150A (ja) * | 2010-07-22 | 2012-02-09 | Toyobo Co Ltd | 塗膜防水シート |
JP2015036494A (ja) * | 2013-08-13 | 2015-02-23 | ガムスター株式会社 | 自己粘着性屋根下葺防水材 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
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