JP2002146787A - 杭打ち装置 - Google Patents

杭打ち装置

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JP2002146787A
JP2002146787A JP2000342218A JP2000342218A JP2002146787A JP 2002146787 A JP2002146787 A JP 2002146787A JP 2000342218 A JP2000342218 A JP 2000342218A JP 2000342218 A JP2000342218 A JP 2000342218A JP 2002146787 A JP2002146787 A JP 2002146787A
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JP
Japan
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metal pipe
ground
pile
bits
bit tool
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JP2000342218A
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English (en)
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Kouji Tanaka
幸滋 田中
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OYO KAIHATSU KK
Original Assignee
OYO KAIHATSU KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的の深さまで地中に進入せしめられた状態
下での杭の径方向と高さ方向の安定性を、共に有利に確
保し得る杭打ち装置を提供する。 【解決手段】 先端部に複数のビット50,50を有
し、地上に直立せしめられた所定の金属パイプ内に挿
入、収容されて、該金属パイプの下端開口部から該複数
のビット50,50を突出せしめられた状態下で、一軸
回りに回転せしめられるビット工具41と、該ビット工
具41を回転駆動させる回転駆動手段34とを有し、そ
れらビット工具41と回転駆動手段34とにて、地盤に
対する穿孔を行なう一方で、該金属パイプの上端部を下
方に押圧する押込み手段60,60にて、穿設された孔
内に該金属パイプを押し込んで、該金属パイプを地中に
進入せしめるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、杭打ち装置に係り、特に、地盤
に孔を穿設する一方、かかる穿孔の進行に伴って、該穿
設された孔内に挿入された金属パイプからなる杭を、漸
次地中に進入せしめ得るように構成した杭打ち装置の改
良された構造に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、各種の建造物や構造物を軟弱な
地盤上等に建造する場合には、例えば、杭(基礎杭)を
良質地盤に達する深さまで地中に打ち込み、この杭の上
に建造物や構造物の基礎を形成することによって、それ
ら建造物や構造物の基礎荷重に対する支持力を向上させ
る対策が講じられている。
【0003】ところで、このような杭の打込みに際して
使用される杭打ち装置には、従来から各種の構造のもの
があり、その中の一つとして、特開平5−51925号
公報に開示される如き杭打ち装置が知られている。
【0004】すなわち、この杭打ち装置は、一軸回りに
回転可能で、且つ回転径の拡大・縮小可能な複数のビッ
トが先端部に設けられたビット工具(掘削工具)と、該
ビット工具に対して、所定のモータにより一体的に回転
駆動せしめられ得るように取り付けられたハンマシリン
ダとを有しており、また、かかるハンマシリンダ内に
は、圧縮空気を駆動源として、該シリンダ内を上昇/落
下せしめられ、その落下の際にビット工具を打撃するハ
ンマピストンが配設されて、成っている。
【0005】そして、かかる杭打ち装置にあっては、ビ
ット工具を、地上に直立せしめられた所定の金属パイプ
からなるケーシングチューブ(ケーシングパイプ)内に
挿入、収容せしめると共に、ケーシングチューブの下端
開口部から、ビット工具の複数のビットを突出させて、
それら複数のビットの回転径を拡大した状態下におい
て、ハンマシリンダを所定のモータにて回転駆動せしめ
て、複数のビットを回転駆動させる一方で、ビット本体
をハンマピストンにて打撃することにより、地盤に対す
る穿孔を行なうようになっており、また、そのようにし
て穿孔を行なう際に、ケーシングチューブの先端部に溶
接等により内挿固定された縮径管(ケーシングトップ)
を、ハンマピストンにて、ビット工具と共に打撃するこ
とにより、上述の如き穿孔の進行に伴って、ケーシング
チューブを杭として、漸次、地中に進入せしめ得るよう
に構成されているのである。
【0006】このような構造の杭打ち装置においては、
地盤に対する穿孔と、穿設された孔内へのケーシングチ
ューブの挿入による、該ケーシングチューブの地中への
進入が並行して行なわれて、ケーシングチューブが杭と
して地盤に打ち込まれるようになっているところから、
例えば、杭の地中への進入部分の長さに応じた深さの孔
を、ケーシングチューブ内に挿通せしめられたアースオ
ーガにて地盤に予め穿設してから、その穿設された孔内
からケーシングチューブとアースオーガとを引き抜き、
そして、それらに代えて、かかる孔内に所定の杭を挿入
することにより、杭を目的の深さまで地中に進入せしめ
て、地盤に打ち込むようにした装置を用いる場合とは異
なって、ケーシングチューブと杭の入れ替えが有利に省
略されて、その際に生ずる孔壁の崩れが回避されるた
め、穿設される孔の径を、杭が挿入可能な大きさにおい
て極力小さく為すことが可能となる。そして、それによ
って、地中に進入せしめられた杭の径方向へのぐらつき
が抑えられて、かかる杭の安定性の向上が図られるよう
になっているのである。
【0007】ところが、かくの如き前記公報に開示され
た従来の杭打ち装置を用いた際には、上述の如き穿孔と
ケーシングチューブの地中への進入より、ケーシングチ
ューブの先端が目的深さに到達せしめられると、複数の
ビットが縮小せしめられた状態で、ビット工具が引き上
げられて、ケーシングチューブ内から抜き去られること
により、ケーシングチューブのみが地中に残留せしめら
れることになるところから、目的深さにまで地中に進入
せしめられたケーシングチューブの下方には、穿孔のた
めにケーシングチューブの下端開口部から突出せしめら
れた複数のビットの高さに相当する高さ(深さ)の空間
が不可避的に残存せしめられ、それによって、ケーシン
グチューブが、穿設された孔内において、その底面から
浮いた状態で位置せしめられることとなる。
【0008】それ故、従来の杭打ち装置を用いた場合、
杭として地中に進入せしめられたケーシングチューブに
対して荷重が付加せしめられた際に、かかるケーシング
チューブが、穿設された孔の底面に下端面が当接するま
で、該孔内に更に落ち込んでしまう恐れがある等、ケー
シングチューブからなる杭の高さ方向における安定性
が、著しく低いものとなってしまうことが避けられなか
ったのである。
【0009】しかも、かかる従来の杭打ち装置にあって
は、ビット工具本体と共にハンマピストンにて打撃され
る縮径管が金属パイプにて形成されているところから、
ケーシングチューブを地中に進入せしめるべく、そのよ
うな縮径管をハンマピストンにて打撃する際に、金属同
士を打撃する際に生ずる高い金属音が発生し、それが、
大きな騒音となるといった問題も惹起されていたのであ
る。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述せる如き事
情を背景にして為されたものであって、その解決課題と
するところは、目的の深さまで地中に進入せしめられた
状態下での杭の径方向と高さ方向の安定性が、共に有利
に確保され得る杭打ち装置を提供することにある。ま
た、本発明にあっては、かかる杭打ち装置において、杭
を打ち込む際の騒音の発生を可及的に抑制し得るように
為すことも、その技術的課題の一つとするところであ
る。
【0011】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、一軸回りに回転可能で、且つ回転径の拡
大・縮小可能な複数のビットが先端部に設けられたビッ
ト工具と、該ビット工具の複数のビットを前記一軸回り
に回転駆動せしめる回転駆動手段とを含み、該ビット工
具を、地上に直立せしめられた所定の金属パイプ内に挿
入、収容せしめると共に、該金属パイプの下端開口部か
ら該ビット工具の前記複数のビットを突出させて、該複
数のビットの回転径を拡大した状態下で、前記回転駆動
手段にて該複数のビットを回転駆動せしめることによ
り、地盤に対する穿孔を行なう一方、かかる穿孔の進行
に伴って、前記金属パイプを杭として漸次地中に進入せ
しめ得るように構成した杭打ち装置において、前記金属
パイプの上端部を下方に向かって押圧して、該金属パイ
プを、前記ビット工具にて穿設された孔内に押し込ん
で、地中に進入せしめる押込み手段を設けたことを特徴
とする杭打ち装置を、その要旨とするものである。
【0012】要するに、このような本発明に従う杭打ち
装置にあっては、地盤に対して孔が徐々に深く穿設され
るのに追随して、金属パイプが、かかる孔内に、その深
さが深くなった分だけ挿入されることにより、杭とし
て、漸次地中に進入せしめられるようになっているとこ
ろから、穿設される孔における金属パイプが挿入される
前の孔壁の崩れが可及的に抑制されることとなる。それ
故、かかる杭打ち装置を用いれば、穿設される孔の径
を、金属パイプが挿入可能な大きさにおいて極力小さく
為すことが出来、以て、地中に進入せしめられた金属パ
イプの径方向へのぐらつきが効果的に抑えられ得るので
ある。
【0013】そして、この本発明に係る杭打ち装置にお
いては、特に、金属パイプの上端部を下方に向かって押
圧して、該金属パイプを、ビット工具にて穿設された孔
内に押し込んで、地中に進入せしめる押込み手段が設け
られているところから、金属パイプが地中の目的深さま
で進入せしめられた後、複数のビットが縮小せしめられ
た状態で、ビット工具が引き上げられて、金属パイプ内
から抜き去られることにより、地中に残留せしめられた
金属パイプの下方に、抜き去られたビット工具における
複数のビットの高さに相当する深さの空間が形成された
場合にあっても、押込み手段にて、金属パイプを穿設さ
れた孔内に押込んで、地中に更に進入せしめれば、金属
パイプの下端面を該孔の底面に当接せしめた状態で、位
置させることが可能となり、それによって、杭として地
中に進入せしめられた金属パイプに荷重が付加せしめら
れた際等に、かかる金属パイプが下方に落ち込んでしま
うようなことが有利に解消され得るのである。
【0014】従って、かくの如き本発明に従う杭打ち装
置を用いれば、杭として、目的の深さまで地中に進入せ
しめられた金属パイプの径方向と高さ方向の両方向にお
ける安定性が、共に効果的に確保され得ることとなるの
である。
【0015】しかも、かかる杭打ち装置にあっては、前
述の如く、金属パイプを、ビット工具にて穿設された孔
内に押し込んで、地中に進入せしめる押込み手段が設け
られているところから、例えば、地盤に対する穿孔を、
一定の深さずつ、段階的に且つ間欠的に進行せしめると
共に、穿孔が一定の深さだけ進行する毎に、該一定の深
さに応じた量だけ、穿設された孔内に、金属パイプを押
込み手段にて押込むようにすれば、地中に進入せしめら
れる金属パイプの先端部に、それよりも一回り小さな径
の金属パイプからなる縮径管を一体的に固着し、これを
適当な打撃部材にて打撃することにより、杭としての金
属パイプを地中に進入せしめるようにした従来装置とは
異なって、かかる縮径管を何等打撃することなく、杭と
なる金属パイプを地中に漸次進入せしめることが可能と
なる。
【0016】それ故に、このような本発明に係る杭打ち
装置を用いれば、金属パイプを杭として地中に進入せし
める際に、金属同士を打撃した際に生ずる高い金属音に
よる騒音が惹起されるようなことが極めて効果的に防止
され得ることとなるのであり、また、金属パイプの先端
部に前記せる如き縮径管を固着する必要が皆無ならしめ
られて、縮径管を金属パイプの先端部に固着する際の手
間や縮径管を準備するためのコストが有利に削減され得
ることとなるのである。
【0017】なお、このような本発明に従う杭打ち装置
の好ましい態様の一つによれば、前記金属パイプの上端
部に取り付けられて、該金属パイプの上端開口部を閉塞
する閉塞部材が更に設けられると共に、かかる閉塞部材
が、下方に向かって開口する片側有底の筒形状を呈し、
該金属パイプの上端部への取付下で、該金属パイプの上
端開口部の上側に、該上端開口部を通じて該金属パイプ
の内孔に連通する連通空間を、該筒形状の筒部と底部と
にて囲んで形成し得るように構成され、更に、該閉塞部
材の筒部に、該連通空間を外部に開口せしめる、該金属
パイプの上端開口部よりも開口径の小さな開口部を備え
たダクトが下方に向かって延びるように設けられて、該
金属パイプの内孔内を上昇せしめられた、前記ビット工
具により穿設される孔内の余剰の土砂が、かかるダクト
の開口部から下方に向かって外部に排出されるように構
成されることとなる。
【0018】かかる構成を有する杭打ち装置にあって
は、金属パイプの上端開口部が、片側有底筒形状を呈す
る閉塞部材にて閉塞せしめられていると共に、かかる閉
塞部材の筒部に、下方に向かって延びるダクトが設けら
れて、金属パイプの内孔内を上昇せしめられた、ビット
工具により穿設される孔内の余剰の土砂が、該ダクトの
開口部から下方に向かって外部に排出されるようになっ
ているところから、例えば、そのような閉塞部材が何等
設けられておらず、穿設される孔内の余剰の土砂が、金
属パイプの上端開口部を通じて、方向性なく外部に排出
されるように構成される場合とは異なって、穿設される
孔内の余剰の土砂が、閉塞部材のダクトの開口方向に応
じた、予め定められた方向に向かってのみ排出せしめら
れることとなり、それによって、杭打ち作業に従事する
作業者が、作業中に、金属パイプから排出される土砂を
被るようなことが有利に回避され得、以て良好な作業環
境が有利に確保され得るのである。
【0019】また、本発明に係る杭打ち装置において
は、金属パイプが、その上端部において、上端開口部よ
りも開口面積の小さなダクトの開口部を通じてのみ、外
方に開口せしめられるように構成されるため、ビット工
具の複数のビットの回転駆動音や、それら複数のビット
の回転駆動による地盤の掘削音等、ビット工具にて地盤
を穿設する際に生ずる様々な騒音の金属パイプから漏れ
出す量が有利小さく抑えられ得るのであり、それが、金
属パイプを杭として地中に進入せしめる際に惹起される
騒音の問題の解消に大きく寄与することとなる。
【0020】さらに、上述の如き構成によれば、穿設さ
れた孔内に金属パイプを押込む押込み手段が金属パイプ
の上方に取り付けられる場合に、金属パイプから排出さ
れる土砂が押込み手段に被せられて、押込み手段の作動
が阻害されるようなことが有利に防止され得るといった
利点も得られるのである
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明に係る杭打ち装置の構成につい
て、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
【0022】先ず、図1及び図2には、本発明に従う構
造を有する杭打ち装置の一実施形態として、金属製のケ
ーシングパイプを杭として地盤に打ち込むための装置の
一例が、その正面形態と左側面形態において概略的に示
されている。それらの図において、10は支持体であっ
て、杭として用いられるケーシングパイプよりも長尺な
(高さの高い)タワー形態を有して、成っている(図3
参照)。そして、この支持体10の下端部には、その全
体を鉛直方向に延びるように直立せしめた状態で地上に
設置するための台座12が一体的に設けられており、ま
た、かかる台座12には、前記ケーシングパイプに外嵌
可能な支持ブッシュ14が、ブラケット16を介して取
り付けられている。更に、この支持体10においては、
その上側先端部に、鋼材からなる連結棒18が取り付け
られており、この連結棒18にて、図示しないクレーン
等に連結されるようになっている。
【0023】また、そのような構造とされた支持体10
には、平板形状をもって水平方向に広がるテーブル部2
0を備えた昇降体22が、台座12と連結棒18のそれ
ぞれの取付部位の間を昇降可能に(上下動可能に)設け
られている。
【0024】すなわち、かかる支持体10においては、
台座12の取付部から連結棒18の取付部までの間の部
分の上部と下部に、水平方向に延びる回転軸24,26
がそれぞれ設けられている。また、そのような二つの回
転軸24,26には、図示しないスプロケットがそれぞ
れ取り付けられており、更に、それら二つのスプロケッ
トの間には、駆動チェーン30が架け渡されている。ま
た、支持体10には、上下方向において、大きなストロ
ークで伸縮作動せしめられる昇降用油圧シリンダが取り
付けられており(図示せず)、この昇降用油圧シリンダ
内のピストンロッドの先端部が、支持体10の二つの回
転軸24,26間に架設された駆動チェーン30に固定
されている。更にまた、かかる駆動チェーン30におい
て、上記ピストンロッドの先端部の固定部位とは異なる
部位には、昇降体22が位置固定に取り付けられてい
る。これにより、図示しない昇降用油圧シリンダの伸縮
作動に応じて駆動チェーン30の回転駆動せしめられ、
またそれに伴って、昇降体22が昇降せしめられるよう
になっているのである。
【0025】そして、そのような構造とされた昇降体2
2のテーブル部20には、その中央部位に、スイベルジ
ョイント32が、該中央部位を貫通して上下方向に延び
るように設けられている一方、かかるスイベルジョイン
ト32を間に挟んで昇降体22の本体とは反対側の上面
には、回転駆動手段としての回転駆動用モータ34が固
定されている。
【0026】この昇降体22のテーブル部20に設けら
れたスイベルジョイント32は、テーブル部20から上
方及び下方にそれぞれ延び出した、管状の上側部材36
と下側部材38とを有しており、上側部材36がテーブ
ル部20に対して一体的に固着されている一方、下側部
材38が、かかる上側部材36に対して、軸心回りに相
対回転可能に連結されて、構成されている。
【0027】そして、かかるスイベルジョイント32に
おいては、上側部材36に対してダクト40が連結され
ており、このダクト40が、コンプレッサ等の図示しな
い空気圧源に接続されている。一方、下側部材38は、
その下端部において、金属製の直管からなり、先端にビ
ット工具41が取り付けられたハンマシリンダ42に対
して、連通下で、接続されている。また、この下側部材
38にあっては、テーブル部20の上面側に延び出した
上端部に、該下側部材38を回転軸とした平歯車44が
固着されており、更に、かかる平歯車44が、テーブル
部20の上面に固定された前記回転駆動用モータ34の
回転軸に取り付けられたピニオン46に噛合せしめられ
ている。
【0028】これによって、ここでは、図示しない空気
圧源からの圧縮空気が、ダクト40を通じてスイベルジ
ョイント32の上側部材36に導入され、更にその下側
部材38を通じてハンマシリンダ42内に導かれるよう
になっており、また、回転駆動用モータ34の駆動によ
って、スイベルジョイント32の下側部材38が回転せ
しめられ、そしてそれに伴って、ハンマシリンダ42が
回転駆動せしめられるようになっているのである。
【0029】なお、このようなスイベルジョイント32
の下側部材38に接続されたハンマシリンダ42と、該
ハンマシリンダ42の先端に取り付けられたビット工具
41は、特開昭63−11789号公報や特開平5−5
1925号公報に示される掘削装置に設けられるハンマ
シリンダと掘削工具(ビット装置)と略同様な構造を有
している。
【0030】すなわち、ハンマシリンダ42は、杭とし
て用いられる前記ケーシングパイプよりも所定寸法短い
長さと、その内径よりも一回り小さな外径とを有してお
り、その内部に、ハンマピストン(図示せず)が、圧縮
空気を駆動源として、上下方向に移動可能に配置され
て、成っている。
【0031】一方、ビット工具41は、ハンマシリンダ
42に対して一体回転可能に取り付けられるデバイス4
8と、該デバイス48に対して一体回転可能に取り付け
られた複数のビット50とを有し、複数のビット50の
回転径が、前記ケーシングパイプの内径よりも所定寸法
だけ小さな径寸法と該ケーシングパイプの外径よりも所
定寸法だけ大きな径寸法の範囲内において、縮小・拡大
せしめられ得るように構成されている(図4及び図6参
照)。
【0032】そして、このようなビット工具41にあっ
ては、ケーシングパイプ内に挿入、収容せしめられると
共に、該ケーシングパイプの下端開口部から複数のビッ
ト50が突出せしめられて、それら複数のビット50の
回転径が拡大せしめられた状態下で、ハンマシリンダ4
2内に導入される圧縮空気にて上昇せしめられたハンマ
ピストンが落下せしめられることにより、該ハンマピス
トンにてビット工具41のデバイス48が打撃され、そ
の衝撃力によって複数のビット50が下方に変位せしめ
られると共に、ハンマシリンダ42の回転駆動に伴っ
て、デバイス48と共に複数のビット50が回転せしめ
られることにより、地盤に対する穿孔が行なわれ得るよ
うになっている。
【0033】また、かかるビット工具41においては、
穿孔が終了した後、複数のビット50の回転径が縮小せ
しめられることにより、それら複数のビット50がケー
シングパイプ内に引込可能な状態とされ、そして、かか
る状態下で、ハンマシリンダ42が引き上げられること
によって、ケーシングパイプ内から抜き去られ得るよう
になっているのである。なお、図1及び図2中、52
は、デバイス48の外周面の周方向に等間隔を隔てた四
箇所に、全長にわたって上下方向に連続して延びるよう
にそれぞれ形成された排出溝であって、ハンマピストン
が落下した際に、複数のビット50に設けられた貫通孔
(図示せず)を通じて、ハンマシリンダ42内から穿設
された孔内に吹き出される圧縮空気によって、該孔内に
おいて巻き上げられる該孔内の余剰の土砂を、該孔内か
らケーシングパイプ内に送り出すためのものである。ま
た、かかる土砂は、それと共にケーシングパイプ内に導
入された圧縮空気によって、ケーシングパイプ内を上昇
せしめられることとなる。
【0034】而して、かくの如き構造とされた本実施形
態の杭打ち装置にあっては、特に、前記昇降体22のテ
ーブル部20の下方に、ケーシングパイプの上端開口部
を閉塞する閉塞部材54が位置せしめられている(図3
参照)。この閉塞部材54は、全体として、下方に向か
って開口する片側有底の略円筒形状を呈しており、上側
底部の内面を、ケーシングパイプの上端面に対して上下
方向に所定距離隔てて位置せしめた状態で、筒部の下端
部において、該ケーシングパイプの上端部に外嵌せしめ
られている。これによって、閉塞部材54が、ケーシン
グパイプに対してその上端開口部を閉塞して取り付けら
れた状態下で、その内部に、該ケーシングパイプの内孔
に連通する、底部と筒部とにて囲まれてなる連通空間
を、該ケーシングパイプの上端開口部の上側に形成し得
るように構成されているのである。
【0035】また、このような閉塞部材54の上側底部
の中心部には、中央孔が設けられており(図示せず)、
この中央孔を通じて、前記スイベルジョイント32の下
側部材38が閉塞部材54内に突入せしめられることに
より、該下側部材38に接続されたハンマシリンダ42
が、閉塞部材54内を貫通し、その下側開口部を通じて
下方に延出するように位置せしめられるようになってい
る。
【0036】さらに、かかる閉塞部材54の筒部には、
下方に向かって延びるエルボダクト56が形成されてお
り、このエルボダクト56の外部への開口部にて、閉塞
部材54の内部に形成された前記連通空間が、外方に向
かって開口せしめられている。なお、ここでは、特に、
このようなエルボダクト56の外部への開口部の開口面
積が、ケーシングパイプの上端開口部のそれよりも所定
寸法小さくされている。そして、かかる閉塞部材54に
あっては、そのようなエルボダクト56が設けられた筒
部の上端部に対して、水平方向に広がる平板形態を有す
る外向フランジ部58が、前記昇降体22のテーブル部
20と略同じ大きさもって、一体的に形成されているの
である。
【0037】一方、昇降体22のテーブル部20上に
は、スイベルジョイント32を間に挟んだ両サイドに、
図示しない油圧機構に接続された油圧シリンダ60が、
それぞれ一つずつ設けられている。また、この油圧シリ
ンダ60は、それが取り付けられるテーブル部20を貫
通して延出し、図示しない油圧機構の作動により、上下
方向において突出/引込移動せしめられるピストンロッ
ド62を有している。そして、それら二つの油圧シリン
ダ60の各ピストンロッド62が、その先端部におい
て、前記閉塞部材54の外向フランジ部58に、それぞ
れ連結されている。
【0038】かくして、本実施形態の杭打ち装置にあっ
ては、杭として用いられるケーシングパイプの上端部が
閉塞部材54に取り付けられることによって、ケーシン
グパイプの上端開口部を閉塞し、且つエルボダクト56
の外部への開口部を通じて、ケーシングパイプの内孔を
外部に連通せしめつつ、該ケーシングパイプを鉛直方向
に直立させた状態で支持し得るようになっている。ま
た、そのような状態下で、油圧シリンダ60を伸長作動
せしめて、ピストンロッド62を突出移動せしめること
により、閉塞部材54の外向フランジ部58が昇降体2
2のテーブル部20に対して離隔移動せしめられて、か
かる閉塞部材54に取り付けられたケーシングパイプ
が、下方に押し下げられるようになっているのである。
このことから明らかなように、本実施形態では、油圧シ
リンダ60にて押込み手段が構成されているのである。
【0039】ところで、かくの如き構造とされた本実施
形態の杭打ち装置を用いて、金属パイプからなる、杭と
してのケーシングパイプを地中に打ち込む際には、例え
ば、以下のようにして、その作業が進められることとな
る。
【0040】すなわち、先ず、図3に示される如く、ハ
ンマシリンダ42とビット工具41とをケーシングパイ
プ64内に挿入、収容せしめる一方、ケーシングパイプ
64の下端部と上端部とを、地盤66上に直立せしめら
れた支持体10の支持ブッシュ14と閉塞部材54の筒
部に、それぞれ内挿せしめて、ケーシングパイプ64の
上端開口部を閉塞部材54にて閉塞せしめた状態で、ケ
ーシングパイプ64を、鉛直方向に延びるように地盤6
6上に直立させつつ、支持体10に対して支持させる。
【0041】なお、このようなケーシングパイプ64の
支持体10による支持状態下では、二つの油圧シリンダ
60のそれぞれのピストンロッド62が突出移動せしめ
られることにより、昇降体22のテーブル部20と閉塞
部材54の外向フランジ部58とが離間して位置せしめ
られる。そして、そのような状態下において、油圧シリ
ンダ60内の油圧と、支持体10に配設された昇降用油
圧シリンダ内の油圧が、それぞれ、一旦解消されて、昇
降体22のテーブル部20が自重により下降せしめら
れ、またそのようなテーブル部20の下降に伴って、各
油圧シリンダ60も収縮作動せしめられて、該テーブル
部20が閉塞部材54の外向きフランジ部58に接近移
動せしめられ得る状態とされる。また、図示されてはい
ないものの、支持体10は、連結棒18においてクレー
ン等に連結されることにより、ケーシングパイプ64を
支持して、地盤66上に直立せしめられた状態が、安定
的に維持されることとなる。
【0042】次いで、図4に示されるように、ケーシン
グパイプ64内に挿入、収容されたビット工具41の複
数のビット50をケーシングパイプ64の下端開口部か
ら突出させて、それら複数のビット50の回転径を、ケ
ーシングパイプ64の外径よりも若干大きな寸法となる
ように拡大せしめる。そしてその状態下で、回転駆動用
モータ34の駆動によるハンマシリンダ42の回転に伴
って、複数のビット50をデバイス48と共に一体回転
せしめる一方、ハンマシリンダ42内での図示しないハ
ンマピストンの落下に伴う、該ハンマピストンによるビ
ット工具41のデバイス48に対する打撃により生ずる
衝撃力にて、複数のビット50を地盤66内に食い込む
ように下方に変位せしめる。これにより、複数のビット
50の表面に設けられた多数のチップ68にて、それら
複数のビット50の直下の地盤66の局部的な圧潰と剪
断破壊を惹起せしめて掘削し、以て、かかる地盤66に
対して、ケーシングパイプ64の外径よりも僅かに大き
な内径の掘削孔70を穿設する。
【0043】このとき、ビット工具41の複数のビット
50による穿孔が進行せしめられるのに伴って、それら
複数のビット50が下方に移動せしめられ、それに応じ
て、昇降体22も自重により徐々に下降せしめられる。
また、前述の如く、そのような昇降体22の下降に伴っ
て、各油圧シリンダ60が収縮作動せしめられて、昇降
体22のテーブル部20が、閉塞部材54の外向フラン
ジ部58に接近移動せしめられる。
【0044】そのため、本工程においては、穿孔の進行
に伴って、各油圧シリンダ60のピストンロッド62が
引込移動せしめられ、それが引込限度位置に達して、昇
降体22のテーブル部20が閉塞部材54の外向フラン
ジ部38に最も接近位置せしめられるまで、ビット工具
41の複数のビット50が、スムーズに下方へ移動せし
められる。つまり、各油圧シリンダ60のピストンロッ
ド62の引込移動に際しての移動ストロークに相当する
深さだけ、掘削孔70がスムーズに穿設されるのであ
る。
【0045】そして、各油圧シリンダ60のピストンロ
ッド62が引込限度位置に到達した時点において、支持
体10の昇降用油圧シリンダ内に油圧を発生せしめて、
昇降体22を移動不能と為した状態で、図5に示される
ように、各油圧シリンダ60内にも油圧を生ぜしめて、
伸長作動を行なうことにより、ピストンロッド62を再
び突出移動せしめて、閉塞部材54の外向フランジ部5
8を昇降体22のテーブル部20から離隔移動させ、そ
れによって、その離隔移動距離に応じた距離、換言すれ
ば、ピストンロッド62の突出移動に際しての移動スト
ロークに相当する分だけ、閉塞部材54に取り付けられ
たケーシングパイプ64を穿設された掘削孔70内に押
し込んで、地中に進入せしめる。そして、ピストンロッ
ド62が突出限度位置に達したら、再び、各油圧シリン
ダ60内と支持体10の昇降用油圧シリンダ内の油圧を
それぞれ解消せしめる。その後、このような作業を繰り
返す。
【0046】かくして、本穿孔工程では、掘削孔70を
目的の深さまで穿設する一方で、穿設される掘削孔70
の深さが各油圧シリンダ60のピストンロッド62の移
動ストロークに相当する深さに達する毎に、収縮状態と
された各油圧シリンダ60を伸長作動せしめることによ
り、ケーシングパイプ64を、穿設された掘削孔70内
に、ピストンロッド62の移動ストロークに相当する分
だけ押し込むのであり、以て、穿孔の進行に伴って、ケ
ーシングパイプ64を、漸次、地盤66内(地中)に進
入せしめる(打ち込む)のである。
【0047】なお、このような本穿孔工程の進行時に
は、前述せるように、穿設された掘削孔70内の余剰の
土砂が、ハンマシリンダの落下に伴って該掘削孔70に
吹き出される圧縮空気により、ビット工具41のデバイ
ス48に設けられた四つの排出溝52を通じてハンマシ
リンダ42内に導入され、更に、該ハンマシリンダ42
内を上昇せしめられこととなるが、本実施形態の杭打ち
装置では、ケーシングパイプ64の上端開口部が閉塞部
材54にて閉塞せしめられているため、図5に示される
ように、かかる閉塞部材54の筒部に設けられたエルボ
ダクト56の外部への開口部を通じて、前記余剰の土砂
が、下方に向かって外部に排出せしめられることとな
る。
【0048】そして、かくの如き穿孔工程により、掘削
孔70を、支持地盤に達する目的の深さまで穿設した
後、図6に示されるように、ビット工具41における複
数のビット50の回転径を、ケーシングパイプ64の内
径よりも小さくなるように縮小せしめる。
【0049】その後、前述の穿孔工程と同様に、収縮状
態とされた各油圧シリンダ60を伸長作動せしめて、ケ
ーシングパイプ64を掘削孔70内に押し込むことによ
り、図7に示されるように、ケーシングパイプ64の下
端面を穿設された掘削孔70の底部に接地せしめる。
【0050】そして、その後、ビット工具41を引き上
げて、ケーシングパイプ64内から抜き去り、以て、ケ
ーシングパイプ64を杭として、そのまま地中に残留せ
しめるのである。なお、本工程でのビット工具41の引
抜きは、支持体10に配設された昇降用油圧シリンダの
伸長作動により駆動チェーン30を回転駆動せしめて、
昇降体22を上昇せしめることにより、容易に行なわれ
ることとなる。また、ビット工具41をケーシングパイ
プ64内から抜き去った後、必要に応じて、ケーシング
パイプ64の上端開口部から、その内孔内に、生コンク
リートやセメントミルク、モルタル、膨張性固化材等の
硬化性強化材料の所定量を流し込み、それらを硬化させ
ることによって、掘削孔70の底部に接地せしめられた
ケーシングパイプ64の下端部を、該掘削孔70の底部
側部位を与える支持地盤に定着させたり、或いはケーシ
ングパイプ64内に鉄骨や鉄筋かご等の補強部材を収容
し、若しくはそれらを何等収容させることなく、上述の
如き硬化性強化材料をケーシングパイプ64内の全体に
充填して、硬化せしめる。
【0051】このように、本実施形態の杭打ち装置を用
いることによって、ケーシングパイプ64の外径よりも
僅かに大きな内径を有する掘削孔70が徐々に深く穿設
される一方で、かかる掘削孔70内にケーシングパイプ
64が徐々に挿入されて、漸次、地盤66内に進入せし
められるようになっているところから、杭として地盤6
6内に残留せしめられた状態下でのケーシングパイプ6
4の径方向へのぐらつきが効果的に抑制され得るのであ
り、また、掘削孔70が目的とする深さまで穿設された
後に、ケーシングパイプ64が、かかる掘削孔70内に
押し込まれて、該掘削孔70の底部に接地せしめられる
ため、地盤66内に残留せしめられた状態下で、ケーシ
ングパイプ64に対して荷重が付加せしめられても、そ
の荷重によってケーシングパイプ64が下方に落ち込ん
でしまうようなことが有利に回避され得るのである。
【0052】従って、このような本実施形態に係る杭打
ち装置を用いれば、ケーシングパイプ64を、杭とし
て、地盤66内の目的の深さまで容易に且つ確実進入せ
しめることが出来、また、地盤66内に進入せしめられ
たケーシングパイプ64の径方向と高さ方向の両方向に
おける安定性を、何れも効果的に確保することが可能と
なるのである。
【0053】また、かかる杭打ち装置にあっては、掘削
孔70を所定の深さだけ穿設する毎に、ケーシングパイ
プ64が油圧シリンダ60の伸長作動によって、穿設さ
れる掘削孔70内に徐々に押し込まれるようになってい
るところから、ケーシングパイプ64をハンマピストン
にて打撃することにより、掘削孔70内に挿入せしめる
従来装置とは異なって、ケーシングパイプ64をハンマ
ピストンにて打撃する際に生ずる高い金属音の発生が皆
無ならしめられ得るのであり、以てそのような金属音に
よる騒音の発生が効果的に防止され得るのである。
【0054】しかも、かかる杭打ち装置においては、ハ
ンマピストンによるケーシングパイプ64の打撃が何等
行なわれないため、ケーシングパイプ64に対して、ハ
ンマピストンによる被打撃部材を何等設ける必要がな
く、それにより、部材の削減が図られ得、それが、経済
性や作業性等の向上に対して大きく寄与し得ることとな
る。
【0055】さらに、本実施形態の杭打ち装置にあって
は、掘削孔70の穿設時に生ずる、掘削孔70内の余分
な土砂が、ケーシングパイプ64の上端開口部を閉塞す
る閉塞部材54に設けられたエルボダクト56の開口部
を通じて下方に向かって排出されるようになっていると
ころから、そのような土砂によって、油圧シリンダ60
の作動の阻害が有利に防止され得るばかりでなく、かか
る土砂が一定の方向に排出されるため、杭打ち作業に従
事する作業者の作業環境も良好に確保され得るのであ
る。また、そのようなエルボダクト56の外部への開口
部の開口面積が、ケーシングパイプ64の上端開口部の
それよりも小さくされているところから、ケーシングパ
イプ64内から漏れ出す音も、効果的に小さく抑えられ
得、それが騒音防止の一助となるのである。
【0056】以上、本発明の実施形態について詳述して
きたが、これはあくまでも例示に過ぎないのであって、
本発明は、そのような実施形態のものに限定して解釈さ
れるものでないことが理解されるべきである。
【0057】例えば、前記実施形態では、昇降体22の
テーブル部20上に配設された二つの油圧シリンダ60
によって、金属パイプ(ケーシングパイプ64)を地中
に押込む押込み手段が構成されていたが、そのような油
圧シリンダ60の配設数や配設位置は、何等これに限定
されるものではなく、例えば、油圧シリンダ60を閉塞
部材54の外向フランジ部58に対して、一つ若しくは
三個以上設けると共に、それらの油圧シリンダ60内の
ピストンロッド62を、その先端部において昇降体22
のテーブル部20に固定せしめて、各油圧シリンダ60
の伸縮作動に伴って、閉塞部材54の外向フランジ部5
8と昇降体22のテーブル部20とを接近/離隔移動せ
しめるように構成することも可能である。
【0058】また、そのような押込み手段の構造も、金
属パイプを下方に押圧して、ビット工具にて穿設された
孔内に押し込み得るものであれば、前記実施例に示され
る構造に決して限定されるものではなく、例えば、ボー
ルねじ軸とボールねじナットを組み合わせて構成された
ねじ送り機構によって金属パイプを押圧する構造を有す
るものや、公知のリンク機構やカム機構、或いは一般的
な歯車機構によって金属パイプを押圧する構造を有する
もの等、様々な構造のものが、適宜に採用され得るので
ある。
【0059】さらに、金属パイプとしてのケーシングパ
イプ64の上端開口部を閉塞する閉塞部材の形状や構
造、また、それに設けられて、穿設された孔内の余剰の
土砂を排出するダクトの形状や個数等も、前記実施形態
に示されるものに、特に限定されるものでないことは、
言うまでもないところである。
【0060】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りに
おいて、何れも、本発明の範囲内に含まれるものである
ことが、理解されるべきである。
【0061】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に従う杭打ち装置を用いれば、杭として、目的の深さ
まで地中に進入せしめられた金属パイプの径方向と高さ
方向の両方向における安定性が、何れも効果的に確保さ
れ得るばかりでなく、金属パイプを地中に進入せしめる
際の騒音の発生が可及的に抑制され得ることとなるので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う杭打ち装置の一例の構成を概略的
に示す、一部切欠図を含む正面説明図である。
【図2】図1に示された杭打ち装置の左側面説明図であ
る。
【図3】図1に示された杭打ち装置を用いてケーシング
パイプを地中に打ち込む際の工程の一例を示す説明図で
あって、ケーシングパイプを支持体に支持せしめた状態
を示している。
【図4】図1に示された杭打ち装置を用いてケーシング
パイプを地中に打ち込む際の工程の別の例を示す説明図
であって、ビット工具にて穿孔を行なっている最中の地
中の状態を示している。
【図5】図1に示された杭打ち装置を用いてケーシング
パイプを地中に打ち込む際の工程の更に別の例を示す説
明図であって、ビット工具にて穿孔を行なっている最中
の地上の状態を示している。
【図6】図1に示された杭打ち装置を用いてケーシング
パイプを地中に打ち込む際の工程の他の例を示す説明図
であって、ビット工具による穿孔を終了した後、該ビッ
ト工具の複数のビットの回転径を縮小せしめた状態を示
している。
【図7】図1に示された杭打ち装置を用いてケーシング
パイプを地中に打ち込む際の工程の更に他の例を示す説
明図であって、ビット工具をケーシングパイプ内から抜
き去る途中の状態を示している。
【符号の説明】
10 支持体 20 テーブル部 22 昇降体 32 スイベルジ
ョイント 34 回転駆動用モータ 41 ビット工具 42 ハンマシリンダ 48 デバイス 50 ビット 52 排出溝 54 閉塞部材 56 エルボダク
ト 58 外向フランジ部 60 油圧シリン
ダ 62 ピストンロッド 64 ケーシング
パイプ 66 地盤 70 掘削孔
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) E21B 10/32 E21B 10/32

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一軸回りに回転可能で、且つ回転径の拡
    大・縮小可能な複数のビットが先端部に設けられたビッ
    ト工具と、該ビット工具の複数のビットを前記一軸回り
    に回転駆動せしめる回転駆動手段とを含み、該ビット工
    具を、地上に直立せしめられた所定の金属パイプ内に挿
    入、収容せしめると共に、該金属パイプの下端開口部か
    ら該ビット工具の前記複数のビットを突出させて、該複
    数のビットの回転径を拡大した状態下で、前記回転駆動
    手段にて該複数のビットを回転駆動せしめることによ
    り、地盤に対する穿孔を行なう一方、かかる穿孔の進行
    に伴って、前記金属パイプを杭として漸次地中に進入せ
    しめ得るように構成した杭打ち装置において、 前記金属パイプの上端部を下方に向かって押圧して、該
    金属パイプを、前記ビット工具にて穿設された孔内に押
    し込んで、地中に進入せしめる押込み手段を設けたこと
    を特徴とする杭打ち装置。
  2. 【請求項2】 前記金属パイプの上端部に取り付けられ
    て、該金属パイプの上端開口部を閉塞する閉塞部材が更
    に設けられると共に、かかる閉塞部材が、下方に向かっ
    て開口する片側有底の筒形状を呈し、該金属パイプの上
    端部への取付下で、該金属パイプの上端開口部の上側
    に、該上端開口部を通じて該金属パイプの内孔に連通す
    る連通空間を、該筒形状の筒部と底部とにて囲んで形成
    し得るように構成され、更に、該閉塞部材の筒部に、該
    連通空間を外部に開口せしめる、該金属パイプの上端開
    口部よりも開口径の小さな開口部を備えたダクトが下方
    に向かって延びるように設けられて、該金属パイプの内
    孔内を上昇せしめられた、前記ビット工具により穿設さ
    れる孔内の余剰の土砂が、かかるダクトの開口部から下
    方に向かって外部に排出されるようになっている請求項
    1に記載の杭打ち装置。
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