JP2002146740A - 鉄道車両用自走式融雪装置 - Google Patents

鉄道車両用自走式融雪装置

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JP2002146740A
JP2002146740A JP2000347561A JP2000347561A JP2002146740A JP 2002146740 A JP2002146740 A JP 2002146740A JP 2000347561 A JP2000347561 A JP 2000347561A JP 2000347561 A JP2000347561 A JP 2000347561A JP 2002146740 A JP2002146740 A JP 2002146740A
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propelled
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hot water
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JP2000347561A
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Ikuo Sugiyama
郁生 杉山
Noboru Oshima
昇 大島
Naoji Kasegawa
直司 加瀬川
Nobuhiko Shiromaru
信彦 白丸
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Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自走式融雪台車を融雪処理の位置に容易に移
動することができるとともに、一度に行える融雪処理範
囲を拡大し、広範囲の融雪処理を効率的に行うことがで
き、安価で、ランニングコストを低減することができる
鉄道車両用自走式融雪装置を提供する。 【解決手段】 自走式融雪台車は、鉄道車両の台車部の
側方に沿って自走し、噴射ノズルから融雪流体を鉄道車
両の台車部に噴射するヘッダとを有している。この自走
式融雪台車には、自走式融雪台車の走行に伴い長さの変
化する融雪流体を供給する配管、および、自走式融雪台
車に電力を供給する電線のいずれか、あるいは、両方を
繰出しおよび繰り入れる繰出・繰入装置を載置してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄道車両用自走式融
雪装置に係り、特に、鉄道車両の台車部に付着している
雪氷を鉄道車両基地の中で融雪装置を載置した自走式融
雪台車により簡単に取り除くことができるようにした鉄
道車両用融雪装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、降雪量の多い地域を走行する鉄
道車両には、台車部分に雪氷が付着するため、鉄道車両
基地などにおいて点検整備などを行う際に、最初に台車
に付着した雪氷の除去作業が行われる。このような作業
は、通常、鉄道車両基地等の建屋内で行うが、建屋内で
は、作業し易いように、床から一定の高い箇所に列車の
車輪が位置するようにレールを敷設して鉄道車両を導入
するようにしている。そして、このような高い位置にあ
る列車の台車部分に温水が吹き付けられて融雪処理を行
なっている。
【0003】従来の鉄道車両の融雪作業は、一般的には
人手による作業に依っており、鉄道車両に付着した雪氷
に作業員がホースから温水を噴射し、融雪除去するよう
にしていた。しかし、鉄道車両に付着した氷雪の箇所
(例えば鉄道車両床下部)によっては、作業姿勢の悪い
状態で融雪作業を行わなくてはならない。また、ホース
で一度に融雪できる範囲は限られているため、融雪作業
を完了するまで長時間を要し、作業者の負担が大きかっ
た。
【0004】このような人的な作業負担を軽減するため
に、例えば特開平6−247264号公報に開示されて
いるような鉄道車両用融雪装置が提案されている。この
鉄道車両用融雪装置201は、図9に示すように、融雪
対象車両202に沿う作業用レール軌道203上を移動
する電動台車204を有している。電動台車204の上
には、産業用ロボット206が取付けてある。産業用ロ
ボット206にはノズル205が設けてあり、ノズル2
05から温水が噴射できるようになっている。また、電
動台車204の上には、産業用ロボット206の近くに
制御部207が設けてあり、制御部207からの制御信
号により産業用ロボット206の制御を行う。制御部2
07には、前記産業ロボット206の制御に加えて電動
台車204の位置制御を行わせている。前記制御部20
7は操作盤208を有しており、当該操作盤208によ
り制御部207の操作を行わせることができる。電動台
車204への電力の供給は、作業用レール軌道203の
両端間に設けた吊棚209に電線210を係止した移動
自在のトロリー211を吊り下げ、電動台車204の移
動に伴ってトロリー211を移動させて供給している。
この鉄道車両用融雪装置201による融雪作業は、まず
操作盤208にて制御部207を操作して、電動台車2
04を融雪対象車両202の融雪作業位置に移動する。
そして、制御部207により産業用ロボット206を制
御して、ノズル205から温水を融雪対象車両202に
向けて噴射して、融雪対象車両202に付着した雪氷の
除去を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、特開平6−247264号公報においては、以下の
ような問題があった。鉄道車両用融雪装置は、単一のノ
ズルで融雪作業を行うので温水の噴射領域が狭くなって
いるため、車両の前後にある複数の融雪を行う場合など
には、電動台車を車両の前後に移動させて融雪を行って
いる。また、電動台車に複数の噴射ノズルを有する場合
でも、同様に車両の前後の融雪位置に移動させる必要が
ある。このため、ノズルに温水を供給する温水用配管
は、電線と同様に、電動台車の移動に伴って移動させる
必要がある。しかし、温水用配管は、ゴムホース等の配
管を用いても電線とは異なり、内圧がかかるため直線形
状になる力が作用し、電線と同様にトロリーで吊り下げ
て移動することは困難である。このために、作業用レー
ル軌道に沿って温水を流す温水供給管を設置し、この温
水供給管に融雪作業位置で、その都度、ノズルに温水を
供給する温水用配管を温水供給管に接続し、その後に温
水はノズルに供給されている。これにより、融雪作業位
置で温水を供給するために配管の接続作業が必要にな
り、作業工数が増すという問題がある。温水の噴射領域
を広げるために、融雪作業位置に応じて融雪装置を有す
る電動台車を多数配置すると、非常にコストがかかり実
用的ではない。また、電動台車は、操作盤を操作して融
雪対象車両の前後にある融雪作業位置に移動するように
しているため、操作盤から離れた位置にある融雪作業で
は、いちいち融雪作業状況を確認するために操作盤から
離れて確認するか、あるいは、他の作業員の指示により
操作する必要があり、作業工数が増大するという問題が
ある。電動台車への電線は、トロリーを用いると設備が
大きくなるために高価となるので、小型で安価なものが
望まれている。したがって、広範囲で使用でき、作業工
数が少なく、かつ,安価で、融雪処理が効率的に行える
鉄道車両用融雪装置が望まれていた。
【0006】また、鉄道車両の箇所によって付着した雪
氷の厚みが異なる。このため、通常の融雪処理では、車
両に付着した雪氷の厚い箇所で融雪が完全に行われず
に、融雪処理後も車両に雪氷が残ってしまう場合があ
る。そこで、鉄道車両に付着した雪氷の厚みに応じて適
切な融雪処理を行える鉄道車両用融雪装置が望まれてい
た。
【0007】本発明の一の目的は、従来技術の問題を解
決して、自走式融雪台車を融雪処理の位置に容易に移動
することができるとともに、一度に行える融雪処理範囲
を拡大し、広範囲の融雪処理を効率的に行うことがで
き、安価で、ランニングコストを低減することができる
鉄道車両用自走式融雪装置を提供することにある。本発
明の他の目的は、鉄道車両に付着した雪氷の位置で停止
し、厚みに応じて適切な融雪処理を行える鉄道車両用自
走式融雪装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における鉄道車両用自走式融雪装置は、鉄道
車両の台車部の側方に沿って自走し、噴射ノズルから融
雪流体を鉄道車両の台車部に噴射するヘッダを有する自
走式融雪台車に、自走式融雪台車の走行に伴い長さの変
化する融雪流体を供給する配管、および、自走式融雪台
車に電力を供給する電線のいずれか、あるいは、両方を
繰出しおよび繰り入れる繰出・繰入装置を載置したこと
を特徴とする。この場合に、自走式融雪台車に、温水タ
ンク、バッテリ、あるいは、温水タンクとバッテリのい
ずれかを載置している構成にすると良い。また、自走式
融雪台車に、鉄道車両の台車部を撮像する識別器と、撮
像画面の白色の割合が一定値以上の位置で走行停止指令
および温水を噴射する噴射指令とを出力する制御部を載
置した構成にすると良い。
【0009】上記構成において、自走式融雪台車は、融
雪装置を載置しており、鉄道車両の台車部の側方に沿っ
て自走し融雪処理を行う位置に停止する。この自走式融
雪台車には繰出・繰入装置が載置されており、繰出・繰
入装置により、融雪装置に供給する融雪流体の配管、お
よび、自走式融雪台車に電力を供給する電線のいずれ
か、あるいは、両方を繰出しおよび繰り入れながら自走
して、融雪処理を行う位置で停止する。これにより、融
雪処理を行う停止位置では、融雪流体を供給する配管の
装着が不要になるために融雪作業を直ちに行うことがで
きる。自走式融雪台車に配線および配管の繰出・繰入装
置が載置されて場合には、融雪処理を行う停止位置で、
融雪流体を供給する配管および電線の装着が不要になる
ために融雪作業を直ちに行うことができるとともに、温
水および電力を継続して受けることが可能となり、長い
時間の融雪作業が行える。自走式融雪台車に温水タンク
が載置されている場合には、融雪処理を行う停止位置
で、融雪流体を供給する配管の装着が不要になるために
融雪作業を直ちに行うことができる。また、自走式融雪
台車にバッテリが載置されている場合には、バッテリに
より走行および融雪流体の噴射が行なえるため、従来の
ように大形の電線用吊りトロリーを設けなくても良い。
また、自走式融雪台車にバッテリおよび温水タンクが載
置されている場合には、配管および電線の着脱作業がな
くなるとともに、従来のように大形の電線用吊りトロリ
ーを設けなくても良い。
【0010】自走式融雪台車は、鉄道車両の台車部の側
方を識別器で撮像し、鉄道車両の台車部に付着している
雪氷の状態を観察しながら走行する。識別器に撮像され
る撮像画面の白色の割合が一定値以上の位置では、制御
部から自走式融雪台車に走行停止指令が出力される。自
走式融雪台車が走行停止したら、制御部は噴射指令を出
力し、噴射ノズルから融雪流体を噴射させる。これによ
り、自走式融雪台車が鉄道車両の台車部の側方を自走
し、識別器により雪氷が付着している個所を見出し、制
御部の指令により自動的に停止し、その後に融雪作業を
自動的に行うことができる。このとき、識別器により雪
氷が付着している状態を観察することにより、遠方より
自走式融雪台車を操作することができ、いちいち融雪箇
所に近づいて観察する必要がなくなる。また、鉄道車両
の箇所によっては付着している雪氷の厚みが異なるが、
識別器で撮像画面の白色の割合が一定値以下になるよう
に噴射ノズルから融雪流体を噴射させる。このとき、鉄
道車両の融雪処理が、複数の噴射ノズルで同時に行われ
ているため、一度に行える融雪処理範囲を拡大すること
ができるので迅速に融雪作業が可能となっている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態における鉄道車
両用自走式融雪装置について図面を用いて詳細に説明す
る。なお、従来例と同一部品には同一符号を付して説明
は省略する。図1は第1実施例の第1鉄道車両用自走式
融雪装置1の斜視図、図2は第1鉄道車両用自走式融雪
装置1の側面図、図3は第1鉄道車両用自走式融雪装置
1の概略構成図である。本実施形態においては、鉄道車
両基地内に導入した鉄道車両の融雪作業を行う場合につ
いて説明する。
【0012】図1、図2、あるいは、図3において、第
1鉄道車両用自走式融雪装置1(以下、第1自走式融雪
装置1という)は、鉄道車両基地内に配設されている。
第1自走式融雪装置1は、案内レール2の外側の左右に
それぞれ配設され、床面3に配置された一対の作業用レ
ール軌道203上を走行する自走式融雪台車4、第1自
走式融雪装置1に電力を供給する電源5、自走式融雪台
車4に融雪流体を供給する温水源6、および、操作盤7
より構成されている。この実施例では、第1自走式融雪
装置1は作業床8の下側に設けられている。
【0013】鉄道車両基地内には、図2に示すように、
床面3の上に架台11が一対設けてある。架台11は、
それぞれ外部の図示しない走行レールに接続した左右一
対の案内レール2、2をそれぞれ支持するためのもので
あり、高さを車両基地の入り口側から徐々に高くして融
雪処理場で一定高さ(例えば1m程度)となるように形
成している。このため、架台11の上面に布設した案内
レール2上を車両基地内部の融雪処理場まで走行した鉄
道車両13は、前記架台11により一定高さ(例えば1
m)以上に保持される。従って、融雪流体である温水な
どが鉄道車両13の車体台車部14に噴射し易くなって
いる。第1自走式融雪装置1は、案内レール2の外側の
左右にそれぞれ一対が配設され、車両基地内に導入され
た車体台車部14に第1自走式融雪台車4の後述する噴
射ノズル26を有するヘッダ24が対向して配置されて
いる。第1自走式融雪台車4の噴射ノズル26は、車体
台車部14に付着している雪氷15に向けて融雪流体で
ある温水などを噴射して融雪している。
【0014】第1自走式融雪装置1の第1自走式融雪台
車4は、自走台車部20に取着した車輪22により作業
用レール軌道203上を走行している。自走台車部20
には車体台車部14に対向してヘッダ24が載置され、
融雪流体である温水などを噴射して融雪している。ヘッ
ダ24は、自走台車部20の走行により車体台車部14
に対して容易に移動できるようにしている。上記の実施
例では、自走台車部20は車輪22により作業用レール
軌道203上を走行自在にしたが、タイヤ、コロ(チル
ローラ)等により床面3を走行するようにしても良い。
また、無人搬送車のように一定の走行路を走行するよう
にしても良い。
【0015】自走台車部20は、中空の長方体形状に形
成してあり、その上部の両端部は細長のヘッダ24を回
動可能に保持している。自走台車部20は、側面視で縦
長の長方形状に形成してあり、その長方形状は取付けた
ヘッダ24の直径方向が細く形成してあるために、ヘッ
ダ24を取付けた状態で長方形状の幅を狭くすることが
できる。このため、自走台車部20をヘッダ24の軸方
向に沿って移動させる場合には、必要となるスペースが
少なくてすみ、容易に自走台車部20を移動することが
できる。
【0016】自走台車部20は、車輪22を有した底部
フレーム20aと、底部フレーム20aに対して垂直に
立設した細長の側部フレーム20b、20cと、およ
び、側部フレーム20b、20cを連結した上部フレー
ム20dとで枠体を形成している。側部フレーム20
b、20cの上方端部には、2段のヘッダ24a、24
bが取付けてある。ヘッダ24a、24bは、同じ形状
に形成されており、軸方向の両端部が開口した略円筒形
状をなしており、両端部が先すぼみ形状となっている。
底部フレーム20aの長手方向の長さはヘッダ24の軸
方向の長さより若干長く形成してある。ヘッダ24の両
端部にはヘッダ延長管28、30が着脱可能に連結して
あり、ヘッダ延長管28、30を側部フレーム20b、
20cに取付けることで、ヘッダ24をフレーム22に
保持させている。
【0017】ヘッダ延長管28、30は、ヘッダ支持部
32、34を介して側部フレーム20b、20cに取付
けてある。ヘッダ支持部32、34は、それぞれ側部フ
レーム20b、20c内に取付けられている。ヘッダ支
持部32、34には、回動可能なローラ38a、38b
が取着されており、ローラ38a、38bはヘッダ延長
管28、30を回動可能に保持している。
【0018】ヘッダ24には、周面の直径方向片側に噴
射ノズル26を複数個設けてある。複数の噴射ノズル2
6は、融雪流体である温水が一定範囲かつ一定密度で噴
射できるように、ヘッダ24の軸方向に一定間隔で配置
している。さらに、噴射ノズル26をヘッダ24の周方
向に対しても一定間隔で配置して、広い噴射範囲を確保
している。本実施形態においては、図1および図2に示
したように、上側軸方向に設けた2つの噴射ノズル26
の間に、下側軸方向に設けた噴射ノズル26がくるよう
に、上下方向で高さを変えて配置している。このように
噴射ノズル26をヘッダ24に配置したため、車体台車
部14に噴射される温水の密度は上側の方が高くなり、
上側の融雪が促進される。そして、車体台車部14上側
を融雪した温水は、車体台車部14下側に落下する際に
車体台車部14下側の融雪をも行う。このため、台車部
の融雪処理を効率的に行わせることができる。噴射ノズ
ル26には、小径の孔が複数設けてあって、孔から温水
を線状に噴射することができる。なお、噴射ノズル26
の配置形態、形状は上記に限られなく、例えば一列でも
良い。また、噴射ノズル26は、融雪流体を線状に噴射
できる形状のものが噴射圧を高くでき融雪効率を高める
ため好ましく用いることができるが、噴射ノズル26の
形状は特にこれに限定されるものではない。
【0019】ヘッダ24の一端側ヘッダ延長管30はヘ
ッダ用モータ42に接続され、他端側ヘッダ延長管28
はスイベルジョイント44を介して温水用配管46に接
続されている。ヘッダ用モータ42は、コントローラ等
の第1制御部50に接続され、駆動や停止、及びモータ
の回動軸の回動角速度を一定に制御する制御信号を受
け、ヘッダ24の回転を制御している。ヘッダ24は、
回転角度範囲内で等角速度回転するとともに、所定の位
置で一定時間停止可能に制御することができる。
【0020】なお、ヘッダ用モータ42および第1制御
部50は、電気に限らずに油圧あるいは空圧を用いても
よく、ヘッダ24の回動を制御できるもの、ヘッダ24
の角速度の調整や停止ができる機構のものであれば他の
構造のものを用いてもよい。また、上記のようにヘッダ
用モータ42でヘッダ24を自動的に回動できる構造以
外に、レバーなどで手動的に回動できる構造でもよく、
ヘッダ24を一定範囲内で往復回転できるものであれば
よい。また、上記実施例においては、前記ヘッダ延長管
28、30が自走台車部20の側部フレーム20b、2
0cの上端部に、回動自在に支持されている例を示した
が、ヘッダ24は側部フレーム20b、20cに固定し
ても良い。上下に2個を重ねたが、1個あるいは3個以
上でも良い。また、前記ヘッダ延長管28、30が自走
台車部20の側部フレーム20b、20cの上端部に、
回動自在に固定して支持されている例を示したが、1個
のヘッダ24を上下方向に摺動可能な図示しない額縁状
の昇降スライダを設け、ヘッダ24が側部フレーム20
b、20cに対して上下方向に昇降移動することもでき
る。この昇降移動には、油圧シリンダ、空圧シリンダ、
電動シリンダで行っても良く、また、ボールネジを電動
モータで駆動して行っても良く、また、ラックとギヤを
用いて機械的に行っても良い。このようにして、ヘッダ
24の高さ位置を昇降機構により調整することにより、
1個でも幅広い融雪をおこなうことができる。
【0021】温水用配管46は、自走台車部20に固定
して取着されるとともに、その一端側がヘッダ24a、
24bに接続されており、また、他端側が配管用繰出・
繰入装置52に接続されて、ヘッダ24a、24bのそ
れぞれに配管用繰出・繰入装置52から受けた温水を供
給している。配管用繰出・繰入装置52は、自走台車部
20の側部フレーム20b、20cの間に配設されたプ
レート56に取着されている。配管用繰出・繰入装置5
2は、プレート56間に渡されたシャフト58と、シャ
フト58の外周に枢密に挿入されるとともに、その外径
部で温水が流れるゴムホース60を繰出し、繰り入れる
配管用ドラム62と、および、配管用ドラム62を回転
する繰出・繰入装置駆動用モータ64により構成されて
いる。シャフト58と配管用ドラム62とはスイベルジ
ョイントを形成し、配管用ドラム62でゴムホース60
から受けた温水をシャフト58の穴を経て、シャフト5
8に接続している前記の温水用配管46に流す。配管用
ドラム62には、その外径部の一端側にゴムホース60
の一端側が取着されており、配管用ドラム62の回転に
より配管用ドラム62の外径部にゴムホース60を巻き
付けあるいは巻き出して、ゴムホース60の繰出し、繰
り入れを行っている。
【0022】繰出・繰入装置駆動用モータ64は、第1
制御部50に接続され、第1自走式融雪台車4の進行方
向に応じた回転方向の信号を受けて回転し、配管用ドラ
ム62によりゴムホース60の繰出し、繰り入れを行
う。例えば、図1の図示の右側に進行するときには、配
管用ドラム62を反時計方向に回転させ、ゴムホース6
0の繰出しを行なう。反対に、図示の左側に進行すると
きには、配管用ドラム62を時計方向に回転させ、ゴム
ホース60の繰り入れを行ない、これにより、配管用繰
出・繰入装置52は、第1制御部50から第1自走式融
雪台車4の進行方向に応じた回転方向の信号を受けて回
転し、配管用ドラム62によりゴムホース60の繰出
し、繰り入れを行う。なお、上記実施例では、配管用ド
ラム62は、両方向共に、繰出・繰入装置駆動用モータ
64により回転される例を説明したが、繰入時のみを駆
動し、繰出し時にはフリーとしても良く、また、配管用
ドラム62は渦巻きバネ等のトルクにより、繰入、繰出
しを行っても良い。
【0023】ゴムホース60は、自走台車部20の側部
フレーム20cに設けた繰出し位置調整ブレート66に
より一定の方向に繰出しを行っており、固定された供給
源用配管68を介して温水源6に接続されている。ゴム
ホース60は、供給源用配管68に設けられた温水供給
用ポンプ70から温水を受けて、配管用繰出・繰入装置
52に供給している。温水供給用ポンプ70は、第1制
御部50に接続されたポンプ用駆動モータ71により駆
動されている。温水の供給源72は、水配管74及びス
チーム配管76に接続され、スチームと水とが供給源7
2にて合流して温水とされている。ヘッダ24への温水
の供給量は、第1制御部50に接続されるポンプ用駆動
モータ71の回転速度により制御され、温水供給用ポン
プ70の回転速度を変更することにより制御することが
できる。上記では、温水供給用ポンプ70を用いたが、
水配管74及びスチーム配管76にそれぞれ後述する流
量制御バルブを設け、その開き度合を調整することで、
ヘッダ24への温水の供給量や、温水の温度を適宜調整
することができる。
【0024】第1自走式融雪台車4の自走台車部20に
は、第1制御部50に接続する走行用モータ78が装着
されている。走行用モータ78は、第1制御部50から
の指令により回転し、歯車80を介して車輪22を回転
させて第1自走式融雪台車4を作業用レール軌道203
上で走行させている。
【0025】第1自走式融雪台車4の自走台車部20に
は、バッテリ82および第1制御部50がカバー84に
収納されて装着されている。バッテリ82は、第1自走
式融雪台車4の電源として用いられている。これによ
り、第1自走式融雪台車4は、バッテリ82からの電力
により走行および融雪作業が行える。また、走行時およ
び融雪作業時に外部との接続が不要になり、電線用の繰
出・繰入装置およびトロリー等の設備が不要になり、構
造が簡略化されるとともに、作業性が向上する。バッテ
リ82は非作業時に二点鎖線Eaで示すように電源5に
接続され充電されている。
【0026】自走台車部20の上部フレーム20dに
は、識別器86が装着されている。識別器86は、対向
する車体台車部14に付着している雪氷15の状況を識
別し、その識別信号を第1制御部50に送信している。
識別器86は、固定している例を図示しているが、雲台
等に搭載して識別方向が上下、あるいは上下左右に変更
できるように形成しても良い。識別器86は、対向する
車体台車部14に付着している雪氷15の状況を識別
し、必要な個所で融雪作業を行なうため、水およびスチ
ーム等が低減でき、ランニングコストを低減することが
できる。
【0027】第1制御部50は、バッテリ82に接続さ
れており給電されるとともに、識別器86から識別信号
を受信している。識別器86は、例えば、CCDカメラ
等により構成されている。また、第1制御部50は、ヘ
ッダ用モータ42、繰出・繰入装置駆動用モータ64、
および、走行用モータ78に接続され、それぞれに指令
信号を出力している。また、第1制御部50と操作盤7
とは無線信号を送受信している。
【0028】操作盤7は、作業員により操作可能に、第
1自走式融雪台車4を走行する図示しない走行用始動
釦、識別器86を始動する図示しない識別用始動釦、識
別器86の図示しない方向制御釦、あるいは、ヘッダ2
4の図示しない回動始動および回転角度設定釦等が設け
られている。また、操作盤7の近傍に図示しないモニタ
装置を装着して、識別器86から車体台車部14に付着
している雪氷15の状況を見ることができるように構成
しても良い。
【0029】このように構成した第1自走式融雪装置1
の作用は以下のようになる。作業員は、第1自走式融雪
装置1の第1自走式融雪台車4を走行させ、例えば、識
別器86が始めに鉄道車両13の後方の車体台車部14
に対向するように合わせて停止させる。その状態で作業
員は、操作盤7に設けた識別器86の識別用始動釦を押
す。識別器86は、後方の車体台車部14に雪氷15の
付着した状態を撮像識別し、第1制御部50に識別信号
を送信する。第1制御部50は識別信号を受けて、後方
の車体台車部14に雪氷15の付着した状態が、撮像画
面の白色の割合が一定値以上であるか、否かを判断す
る。撮像画面の白色の割合が一定値以上である場合に
は、第1制御部50は、走行用モータ78にそのまま停
止を続行する信号を出力する。また、第1制御部50
は、ヘッダ用モータ42に指令を出力してヘッダ24を
回動するとともに、ポンプ用駆動モータ71を駆動す
る。温水供給用ポンプ70から吐出された融雪流体であ
る温水は、ヘッダ24の噴射ノズル26から融雪流体で
ある温水を一定範囲かつ一定密度で対向する車体台車部
14に付着している雪氷15に向けて噴射する。このと
き、噴射ノズル26から温水は線状に噴射されるため、
温水の噴射圧を高くすることができる。また、噴射孔の
位置が一定間隔開いているため、噴射された一定の範囲
に温水を供給することができる。このようにしたため、
処理効率がよい広い範囲で行える。このとき、第1制御
部50は、撮像画面の白色の割合が一定値以上である場
合には、その撮像画面の白色の割合に応じてポンプ用駆
動モータ71の回転速度を制御し、ヘッダ24の噴射ノ
ズル26から融雪流体である温水を増減することもでき
る。噴射された融雪流体である温水により、後方の車体
台車部14に雪氷15の付着した状態が、一定値以下に
なったことが識別器86からの識別信号により確認され
ると、第1制御部50は、走行用モータ78に次に融雪
を行う箇所に移動する走行信号を出力する。第1自走式
融雪装置1は、識別器86により次に雪氷15の融雪を
行う箇所を探しながら移動する。このとき、第1自走式
融雪装置1は、移動に伴って配管用繰出・繰入装置52
によりヘッダ24に温水を供給するゴムホース60の繰
出し、繰り入れが行われる。これにより、第1自走式融
雪装置1は、次の融雪箇所に容易に移動できるととも
に、次の融雪箇所では、従来例のように配管を接続する
必要が無く、即時に、温水供給用ポンプ70から吐出さ
れた融雪流体である温水をヘッダ24の噴射ノズル26
から車体台車部14に付着している雪氷15に向けて噴
射することができる。
【0030】次の融雪箇所が、例えば、前方の車体台車
部14に雪氷15の付着した箇所の場合にも、前記の後
方の車体台車部14と同様な工程で雪氷15の融雪を行
うため、説明は省略する。このように融雪処理を連続的
に行うことができるため、極めて短時間に効率よく融雪
処理を行うことができる。
【0031】図4は第2実施例の第2鉄道車両用自走式
融雪装置1Aの斜視図、図5は第2鉄道車両用自走式融
雪装置1Aの側面図、図6は第2鉄道車両用自走式融雪
装置1Aの概略構成図である。なお、第1実施例の第1
自走式融雪装置1と同一の部材には同一の番号を付して
説明は省略する。
【0032】第1実施例の第1自走式融雪台車4では、
ヘッダ24a、24bに供給する融雪流体である温水
は、ゴムホース60、温水用配管46を経て供給されて
いる。このとき、ゴムホース60は、第1自走式融雪台
車4の移動に伴って配管用繰出・繰入装置52により、
繰出し、繰り入れが行われている。また、第1自走式融
雪台車4は、バッテリ82および第1制御部50が自走
台車部20に装着されており、バッテリ82は、第1自
走式融雪台車4の電源として用いられている。これによ
り、第1自走式融雪台車4は、バッテリ82からの電力
により走行および融雪作業が行えるように構成されてい
る。
【0033】これに対して、図4、図5、あるいは、図
6に示す第2実施例の第2鉄道車両用自走式融雪装置1
A(以下、第2自走式融雪装置1Aという)は、操作盤
7を経て電源5に接続する電線90が、第2自走式融雪
台車4Aの移動に伴って、配線用繰出・繰入装置92に
より繰出し、繰り入れが行われるように構成されてい
る。配線用繰出・繰入装置92は、自走台車部20の側
部フレーム20b、20cの間に配設されたプレート5
6に取着されている。配線用繰出・繰入装置92は、プ
レート56に取着されたシャフト94と、シャフト94
の外周に枢密に挿入されるとともに、その外径部で電線
90を繰出し、繰り入れる配線用ドラム98と、およ
び、配線用ドラム98を回転する渦巻きバネ100によ
り構成されている。シャフト94と配線用ドラム98と
の間には図示しないスリップリングが配設されている。
配線用ドラム98には、その外径部の一端側に電線90
の一端側が取着されており、配線用ドラム98の回転に
より配線用ドラム98の外径部に電線90を巻き付けあ
るいは巻き出して、電線90の繰出し、繰り入れを行っ
ている。スリップリングを経たシャフト94内に配設さ
れている電線101はシャフト94の端部より取り出さ
れ、第2制御部50Aに接続されている。
【0034】配線用繰出・繰入装置92は、第2自走式
融雪台車4Aの進行に応じて配線用ドラム98が回転ト
ルクを受けて回転し、配線用ドラム98により電線90
の繰出し、繰り入れを行う。例えば、図4の図示の右側
に進行するときには、配線用ドラム98を渦巻きバネ1
00に抗して反時計方向に回転させ、電線90の繰出し
を行なう。反対に、図示の左側に進行するときには、配
線用ドラム98を渦巻きバネ100により時計方向に回
転させ、電線90の繰り入れを行ない、これにより、配
線用繰出・繰入装置92は、配線用ドラム98が渦巻き
バネ100のトルクにより、繰入を行っている。また、
他の方法としては、第1実施例と同様にモータを用いて
も良い。
【0035】第2自走式融雪台車4Aには、ヘッダ24
a、24bに供給する融雪流体である温水を収容する温
水タンク102が、第2自走式融雪台車4Aの自走台車
部20に載置されている。温水タンク102の上方に
は、第1温水供給用ポンプ70Aが配設され、第2制御
部50Aに接続されたポンプ用駆動モータ71により駆
動されている。第1温水供給用ポンプ70Aは、温水タ
ンク102から温水を吸引し、温水用配管46を経てヘ
ッダ24に供給し、噴射ノズル26から車体台車部14
に付着している雪氷15に向けて噴射される。ヘッダ2
4への温水の供給量は、第2制御部50Aに接続される
ポンプ用駆動モータ71の回転速度により制御され、第
1温水供給用ポンプ70Aの回転速度を変更することに
より制御することができる。温水タンク102には、温
水が、非作業時に二点鎖線Hwで示すように、水配管7
4及びスチーム配管76との連結部である温水の供給源
72から供給される。温水の供給源72では、水配管7
4及びスチーム配管76とからのスチームと水とが配管
の連結部の供給源72で合流して温水とされている。水
配管74及びスチーム配管76にそれぞれ流量制御バル
ブ106、108を設け、その開き度合を調整すること
で、温水の温度を適宜調整することができる。
【0036】第2制御部50Aは、配線用繰出・繰入装
置92を介して電線90に接続されており給電されると
ともに、識別器86から識別信号を受信している。ま
た、第2制御部50Aは、ヘッダ用モータ42、ポンプ
用駆動モータ71、および、走行用モータ78に接続さ
れ、それぞれに指令信号を出力している。また、第2制
御部50Aと操作盤7とは電線90により接続されてい
る。
【0037】上記のように構成した第2自走式融雪装置
1Aの作用は以下のようになる。車体台車部14に付着
している雪氷15の融雪作業は、第1実施例と同様に行
われ、雪氷15の付着した状態が、一定値以下になった
ことが識別器86からの識別信号により確認されると、
第2制御部50Aは、走行用モータ78に次に融雪を行
う箇所に移動する走行信号を出力する。第2自走式融雪
装置1Aは、識別器86により次に雪氷15の融雪を行
う箇所を探しながら移動する。このとき、第2自走式融
雪装置1Aは、移動に伴って配線用繰出・繰入装置92
により第2自走式融雪台車4Aに電力を送電する電線9
0の繰出し、繰り入れが行われる。これにより、第2自
走式融雪装置1Aは、次の融雪箇所に容易に移動できる
とともに、従来例のように電線用の吊りトロリーを設け
なくても良く、更に構造が簡略化できる。また、第2制
御部50Aからの指令信号によりポンプ用駆動モータ7
1が駆動され、第1温水供給用ポンプ70Aは、温水タ
ンク102から温水を吸引し、温水用配管46を経てヘ
ッダ24に供給し、噴射ノズル26から車体台車部14
に付着している雪氷15に向けて噴射される。これによ
り、第1実施例と同様に、次の融雪箇所では、従来例の
ように配管を接続する必要が無く、即時に、第1温水供
給用ポンプ70Aから吐出された融雪流体である温水を
ヘッダ24の噴射ノズル26から車体台車部14に付着
している雪氷15に向けて噴射することができる。
【0038】図7は第3実施例の第3鉄道車両用自走式
融雪装置1Bの側面図、図8は第3鉄道車両用自走式融
雪装置1Bの概略構成図である。なお、第1実施例の第
1自走式融雪装置1、および第2実施例の第2自走式融
雪装置1Aと同一の部材には同一の番号を付して説明は
省略する。
【0039】第2実施例の第2自走式融雪台車4Aで
は、自走台車部20に載置されている温水タンク102
から温水が第1温水供給用ポンプ70Aに吸引され、融
雪流体である温水をヘッダ24a、24bに供給されて
いる。また、第2自走式融雪台車4Aの電源は電線90
を介して電源5に接続され、電線90は第2自走式融雪
台車4Aの移動に伴って配線用繰出・繰入装置92によ
り、繰出し、繰り入れが行われている。これにより、第
2自走式融雪台車4Aは、自走台車部20に載置されて
いる温水タンク102から温水がヘッダ24a、24b
に供給され融雪作業が行えるように構成されている。
【0040】これに対して、図7あるいは図8に示す第
3実施例の第3鉄道車両用自走式融雪装置1B(以下、
第3自走式融雪装置1Bという)は、第1実施例と同様
に、ヘッダ24a、24bに供給する融雪流体である温
水が、ゴムホース60、温水用配管46を経て供給され
ており、このゴムホース60は、第1自走式融雪台車4
の移動に伴って配管用繰出・繰入装置52により、繰出
し、繰り入れが行われることが用いられている。また、
第3自走式融雪装置1Bは、第2実施例と同様に、操作
盤7に接続する電線90が第2自走式融雪台車4Aの移
動に伴って、配線用繰出・繰入装置92により繰出し、
繰り入れが行われることが用いられている。
【0041】第3自走式融雪装置1Bの第3自走式融雪
台車4Bには、配管・配線用繰出・繰入装置114が自
走台車部20の側部フレーム20b、20cの間に配設
されたプレート56に取着されている。配管・配線用繰
出・繰入装置114は、配管・配線用ドラム116が、
ゴムホース60を巻き取る配管用ドラム62と、電線9
0を巻き取る配線用ドラム98とがドラムの仕切板11
6aを挟んで一体に形成されている。配管・配線用ドラ
ム116は、プレート56間に渡された第1シャフト5
8aの外径部に回転自在に枢密に挿入されている。配管
・配線用ドラム116は、渦巻きバネ100に接続され
ており、渦巻きバネ100の回転トルクにより、ゴムホ
ース60および電線90の繰入(巻取り)を同時に行っ
ている。また、配管・配線用ドラム116からゴムホー
ス60および電線90の繰出し(巻き出し)は、第3自
走式融雪台車4Bの移動に伴って渦巻きバネ100の回
転トルクに抗して配管・配線用ドラム116を回転して
行われる。配管・配線用ドラム116は、巻き取るゴム
ホース60および電線90の太さ(直径)に合わせて、
巻き取るドラムの外径部、あるいは、ドラム仕切板の位
置が調整されている。これにより、配管・配線用ドラム
116は、巻き取るゴムホース60および電線90を同
時に巻き取ることができるようになっている。
【0042】配管用ドラム62側では、第1シャフト5
8aと、配管・配線用ドラム116とはスイベルジョイ
ントを形成し、配管用ドラム62側でゴムホース60か
ら受けた温水を第1シャフト58aの穴を経て、第1シ
ャフト58aに接続している前記の温水用配管46に流
す。温水用配管46は、第1実施例と同様に、ゴムホー
ス60より受けた温水をヘッダ24に供給している。ま
た、ゴムホース60は、水配管74及びスチーム配管7
6との連結部である温水の供給源72から供給される。
温水の供給源72では、水配管74及びスチーム配管7
6とからのスチームと水とが配管の連結部の供給源72
で合流して温水とされている。水配管74及びスチーム
配管76にそれぞれ流量制御バルブ106、108を設
け、その開き度合を調整することで、温水の供給量およ
び温水の温度を適宜調整することができる。
【0043】配線用ドラム98側では、第1シャフト5
8aと配線用ドラム98側との間には図示しないスリッ
プリングが配設されており、このスリップリングを経た
第1シャフト58a内に配設されている電線101は第
1シャフト58aの端部より取り出され、第3制御部5
0Bに接続されている。また、第2実施例と同様に、配
線用ドラム98により繰出し、繰り入れが行なわれる電
線90は操作盤7に接続されている。
【0044】第3制御部50Bは、配管・配線用繰出・
繰入装置114を介して電線90に接続されており給電
されるとともに、識別器86から識別信号を受信してい
る。また、第3制御部50Bは、ヘッダ用モータ42お
よび走行用モータ78に接続され、それぞれに指令信号
を出力している。また、第3制御部50Bと操作盤7と
は電線90により接続されている。また、上記におい
て、第3制御部50Bは、第3自走式融雪台車4Bに載
置したが、操作盤7に設置して、第3自走式融雪台車4
Bと操作盤7との間の信号の送受信には、図示しないス
リップリングおよび電線90で行っても良い。これによ
り、コントローラ等の制御部は、第3自走式融雪台車4
Bと操作盤7とで共通にでき、1個の制御部で良い。
【0045】上記のように構成した第3自走式融雪装置
1Bの作用は以下のようになる。車体台車部14に付着
している雪氷15の融雪作業は、第1実施例および第2
実施例と同様に行われ、雪氷15の付着した状態が、一
定値以下になったことが識別器86からの識別信号によ
り確認されると、第3制御部50Bは、走行用モータ7
8に次に融雪を行う箇所に移動する走行信号を出力す
る。第3自走式融雪装置1Bの第3自走式融雪台車4B
は、識別器86により次に雪氷15の融雪を行う箇所を
探しながら移動する。このとき、第3自走式融雪装置1
Bは、移動に伴って配管・配線用繰出・繰入装置114
により第3自走式融雪台車4Bに、融雪流体である温水
を供給するゴムホース60と、電力および信号を送信す
る電線90との繰出し、繰り入れを行なっている。これ
により、第3自走式融雪装置1Bは、次の融雪箇所にゴ
ムホース60と電線90とを同時に、繰出し、あるいは
繰り入れながら容易に移動できるので、従来例のように
電線用の吊りトロリーを設けなくても良く、更に構造が
簡略化できる。また、第3制御部50Bからの指令信号
により、水配管74及びスチーム配管76に配設された
それぞれの流量制御バルブ106、108を開き、ゴム
ホース60、配管・配線用繰出・繰入装置114、およ
び、温水用配管46を経て、温水をヘッダ24に供給
し、噴射ノズル26から車体台車部14に付着している
雪氷15に向けて噴射される。これにより、第1実施例
および第2実施例と同様に、次の融雪箇所では、従来例
のように配管を接続する必要が無く、即時に、水配管7
4及びスチーム配管76との連結部である温水の供給源
72から供給された温水をヘッダ24の噴射ノズル26
から車体台車部14に付着している雪氷15に向けて長
時間噴射することができる。
【0046】なお、上記の第3実施例では、配管・配線
用繰出・繰入装置114は一体に形成したが、第1実施
例および第2実施例と同様に別々に配管用繰出・繰入装
置52と配線用繰出・繰入装置92を設けても良い。ま
た、第3実施例では、配管用繰出・繰入装置52と配線
用繰出・繰入装置92とを設けているが、反対に、第1
実施例および第2実施例とを合わせて、バッテリ82と
温水タンク102とを自走台車部20に載置して走行自
在にするようにしても良い。これにより、融雪作業時に
は、自走台車部20には配管および配線が接続されるこ
とが無くなり、自走式融雪台車4は、走行性がより良く
なるとともに、移動後に迅速に融雪作業を行なえる。ま
た、ヘッダ24をモータにより回転角度範囲内で回動す
るようにしたが、1個以上のヘッダ24を回動せずに固
定して用いても良い。
【0047】上記に記載したように本発明は、鉄道車両
の台車部の側方に沿って自走し、噴射ノズルから融雪流
体を鉄道車両の台車部に噴射するヘッダを有する自走式
融雪台車に、自走式融雪台車の走行に伴い長さの変化す
る融雪流体を供給する配管、および、自走式融雪台車に
電力を供給する電線のいずれか、あるいは、両方を繰出
しおよび繰り入れる繰出・繰入装置を載置したため、自
走式融雪台車を融雪処理の位置に容易に移動することが
できるとともに、一度に行える融雪処理範囲を拡大し、
広範囲の融雪処理を効率的に行うことができ、安価で、
ランニングコストも低減することができる。また、鉄道
車両に付着した雪氷の位置で停止し、厚みに応じて適切
な融雪処理を行える。
【0048】以上、本発明における鉄道車両用融雪装置
について説明したが、実施形態の形態のみに限られるも
のではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で変更す
ることができることはもちろんである。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、自走式融雪台車は、融雪装置を載置しており、この
融雪装置に供給する融雪流体の配管、および、自走式融
雪台車に電力を供給する電線のいずれか、あるいは、両
方を自走式融雪台車に載置されている繰出・繰入装置に
より、繰出しおよび繰り入れながら自走し、融雪処理を
行う位置で停止する。融雪処理を行う停止位置では、融
雪流体を供給する配管の着脱が不要になるために融雪作
業を直ちに行うことができ、作業が容易になるととも
に、作業工数を低減することができる。
【0050】また、自走式融雪台車に配線および配管の
繰出・繰入装置が載置される場合には、操作者の始動操
作のみで融雪作業が継続して行われるために作業が容易
になる。自走式融雪台車に温水タンクが載置されている
場合には、融雪流体を供給する配管の着脱が不要になる
ために融雪作業を直ちに行うことができ、作業が容易に
なるとともに、作業工数を低減することができる。ま
た、自走式融雪台車にバッテリが載置されている場合に
は、従来のように電線用の吊りトロリーを設けなくても
良く、構造が簡略化できる。また、自走式融雪台車にバ
ッテリおよび温水タンクが載置されている場合には、上
記のように、融雪流体を供給する配管の着脱が不要にな
り作業が容易になるとともに、従来のように電線用の吊
りトロリーを設けなくても良く、構造が簡略化できる。
【0051】また、自走式融雪台車は、鉄道車両の台車
部に付着している雪氷の状態を識別器で撮像しながら走
行し、撮像画面の白色の割合が一定値以上の位置で制御
部は噴射指令を出力し、噴射ノズルから融雪流体を噴射
させるため、融雪作業を自動的に行うことができ、作業
が容易になる。また、識別器により雪氷が付着している
状態を遠方より観察することにより、作業者はいちいち
融雪箇所に近づいて観察する必要がなくなり、容易に、
効率的に融雪作業を行うことができる。また、鉄道車両
の箇所によっては付着した雪氷の厚みが異なるが、識別
器で撮像画面の白色の割合が一定値以下になるように噴
射ノズルから融雪流体を噴射させるため、融雪作業が確
実に自動的に行うことができる。識別器は、必要な個所
で融雪作業を行なうため、水およびスチーム等が低減で
き、ランニングコストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の第1鉄道車両用自走
式融雪装置の斜視図である。
【図2】本発明に係る第1実 施例の第1鉄道車両用自
走式融雪装置の側面図である。ヘッダ支持部とヘッダ昇
降部などを示す一側面図である。
【図3】本発明に係る第1実施例の第1鉄道車両用自走
式融雪装置の概略構成図である。
【図4】本発明に係る第2実施例の第2鉄道車両用自走
式融雪装置の斜視図である。
【図5】本発明に係る第2実施例の第2鉄道車両用自走
式融雪装置の側面図である。
【図6】本発明に係る第2実施例の第2鉄道車両用自走
式融雪装置の概略構成図である。
【図7】本発明に係る第3実施例の第3鉄道車両用自走
式融雪装置の側面図である。
【図8】本発明に係る第3実施例の第3鉄道車両用自走
式融雪装置の概略構成図である。
【図9】従来の鉄道車両用融雪装置の斜視図である。
【符号の説明】
1………第1鉄道車両用自走式融雪装置、1A………第
2鉄道車両用自走式融雪装置、1B………第3鉄道車両
用自走式融雪装置、2………案内レール、3………床
面、4………第1自走式融雪台車、4A………第2自走
式融雪台車、4B………第3自走式融雪台車、5………
電源、6………温水源、7………操作盤、8………作業
床、11………架台、13………鉄道車両、14………
車体台車部、15………雪氷、20………自走台車部、
22………車輪、24、24a、24b………ヘッダ、
26………噴射ノズル、28、30………ヘッダ延長
管、32、34………ヘッダ支持部、38………ロー
ラ、42………ヘッダ用モータ、44………スイベルジ
ョイント、50………第1制御部、50A………第2制
御部、50B………第3制御部、52………配管用繰出
・繰入装置、60………ゴムホース、62………配管用
ドラム、64………繰出・繰入装置駆動用モータ、66
………繰出し位置調整ブレート、68………供給源用配
管、70………温水供給用ポンプ、70A………第1温
水供給用ポンプ、71………ポンプ用駆動モータ、72
………温水の供給源、74………水配管、76………ス
チーム配管、78………走行用モータ、82………バッ
テリ、84………カバー、86………識別器、90……
…電線、92………配線用繰出・繰入装置、98………
配線用ドラム、100………渦巻きバネ、102………
温水タンク、106、108………流量制御バルブ、1
14………配管・配線用繰出・繰入装置、116………
配管・配線用ドラム、203………作業用レール軌道
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白丸 信彦 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 Fターム(参考) 3D026 AA05 AA12 AA24 AA27

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄道車両の台車部の側方に沿って自走
    し、噴射ノズルから融雪流体を鉄道車両の台車部に噴射
    するヘッダを有する自走式融雪台車に、自走式融雪台車
    の走行に伴い長さの変化する融雪流体を供給する配管、
    および、自走式融雪台車に電力を供給する電線のいずれ
    か、あるいは、両方を繰出しおよび繰り入れる繰出・繰
    入装置を載置したことを特徴とする鉄道車両用自走式融
    雪装置。
  2. 【請求項2】 自走式融雪台車に、温水タンク、バッテ
    リ、あるいは、温水タンクとバッテリのいずれかを載置
    していることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用
    自走式融雪装置。
  3. 【請求項3】 自走式融雪台車に、鉄道車両の台車部を
    撮像する識別器と、撮像画面の白色の割合が一定値以上
    の位置で走行停止指令および温水を噴射する噴射指令と
    を出力する制御部を載置したことを特徴とする請求項1
    または2に記載のいずれか1の鉄道車両用自走式融雪装
    置。
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