JP2002146593A - カップ式めっき装置 - Google Patents
カップ式めっき装置Info
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Abstract
ることなく、めっき液の流動状態により生じるめっき対
象面周辺における不均一なめっきを解消し、めっき対象
面全面で均一なめっき処理が可能となるカップ式めっき
装置を提供する。 【解決手段】 めっき槽1の上部開口に沿って設けられ
たウェハー支持部2と、ウェハー支持部2の下方位置に
めっき槽1の内部から外部に貫通して設けられた液流出
部8と、めっき槽1の内部に設けられた液供給部7とを
備え、ウェハー支持部2に載置したウェハー3のめっき
対象4に向けて、液供給部7から上昇流でめっき液を供
給し、液流出部8からめっき槽1外にめっき液を流出さ
せることで、めっき対象面にめっき液を接触せながらめ
っき処理するものであるカップ式めっき装置において、
めっき対象面4に沿って流動するめっき液に磁場を与え
るための磁場形成手段12を設けたものとした。
Description
にめっきを施す技術に関するものであり、特にカップ式
めっき装置に関するものである。
を施す装置として、カップ式めっき装置が知られてい
る。このカップ式めっき装置は、めっき槽の上部開口に
沿って設けられたウェハー支持部と、このウェハー支持
部の下側位置に設けられためっき槽の内部から外部に貫
通する液流出部と、めっき槽の内部に設けられた液供給
管とを備えており、ウェハー支持部に載置したウェハー
のめっき対象に向けて、液供給部から上昇流でめっき液
を供給し、液流出部からめっき槽外にめっき液を流出さ
せることで、めっき対象面にめっき液を接触せながらめ
っき処理するようになっている。
対象面に向けて上昇流で供給する結果、めっき対象面に
は、その中央付近から周辺方向に広がるような流動状態
でめっき液が接触することとなり、めっき対象面全面に
均一なめっき処理が行えるという特長を有するものであ
る。そして、ウェハー支持部へ載置するウェハーを順次
取り替えてめっき処理を行うことができるので、小ロッ
ト生産やめっき処理の自動化に好適なものとして広く利
用されている。
ウェハー支持部の下方位置に設けられている液流出部と
ウェハー支持部に載置されたウェハーのめっき対象面と
の間に僅かな段差があり、構造上、そこに角部を形成す
るため、その角部ではめっき液の滞留を生じる傾向があ
る。その結果、めっき対象面の周辺部分においては、ウ
ェハー中心付近に比べ半径方向に向けて不均一なめっき
処理となることが多い。これはめっき液の滞留により、
その部分でのめっきイオンの供給が不足してしまうため
に起こるものと考えられる。このようなウェハー周辺部
分における不均一なめっき処理は、ウェハーの使用可能
面積を制限するもので、製品歩留り的に好ましくない。
るめっき液の滞留を防止する方法として、めっき液の強
制撹拌手段をめっき槽内に設けることが提案されている
(特願平11−237868号)。めっき液の強制撹拌
手段を設けると、めっき対象面周辺部分におけるめっき
液の滞留は解消され、めっき対象面全面でランダムなめ
っき液流動を形成することになり、めっき対象面の周辺
部分においても均一なめっき処理が行えるようになる。
めっき槽内に備えるようにすると、めっき槽の構造自体
が複雑となり、装置設計上好ましいものといえない。ま
た、めっき槽内に備えられるアノード電極の交換やめっ
き槽の洗浄作業のようなメインテナンスを行う場合、め
っき槽内に強制撹拌手段が存在すると、装置の保守性と
してはあまり好適なものといえない。
伴い、ウェハー表面に施される回路パターンも、非常に
微細なものが加工されるようになっており、そのような
微細配線加工がなされたウェハー表面をめっき対象面に
しても、より均一なめっき処理を行える技術が要求され
ている。そして、めっき処理するウェハー自体も、より
大型化する傾向があり、ウェハーの有効使用面積をより
大きくし、製品歩留りを更に向上させることが要望され
ている。
来のカップ式めっき装置におけるめっき液の流動状態に
より生じていた、めっき対象面周辺における不均一なめ
っき処理の改善を目的とし、カップ式めっき装置構造自
体を複雑にすることなく、めっき対象面全面で均一なめ
っき処理が可能となるカップ式めっき装置を提供せんと
するものである。
に、本発明では、めっき槽の上部開口に沿って設けられ
たウェハー支持部と、該ウェハー支持部の下方位置にめ
っき槽の内部から外部に貫通して設けられた液流出部
と、めっき槽の内部に設けられた液供給部とを備え、ウ
ェハー支持部に載置したウェハーのめっき対象に向け
て、液供給部から上昇流でめっき液を供給し、液流出部
からめっき槽外にめっき液を流出させることで、めっき
対象面にめっき液を接触せながらめっき処理するもので
あるカップ式めっき装置において、めっき対象面に沿っ
て流動するめっき液に磁場を与えるための磁場形成手段
を設けることとした。
気めっき処理中、ウェハーのめっき対象面近傍におい
て、めっきイオンがめっき対象面に垂直的な方向に泳動
する。このような泳動をするめっきイオンへ、めっき対
象面と平行的な磁場を与えることによりローレンツ力を
働かせ、めっき液の滞留が生じる部分を撹拌し、新たな
めっきイオンの供給を促進させるのである。すると、ウ
ェハー周辺部分においても、中心付近と同様に均一なめ
っき処理ができ、結果的にめっき対象面全面で均一なめ
っき処理が行えるのである。また、めっき液に磁場を加
えると、液中のめっきイオンのクラスターが小さくなる
という実験例も報告されており、これによれば、より均
一なめっき処理がなされるという効果も期待される。
わゆる永久磁石や電磁石を用いることができる。そし
て、これらの磁場形成手段をめっき槽内に配置するか、
載置したウェハーのめっき対象面近傍でめっき槽内周壁
に備えるようにしてもよく、或いは、載置したウェハー
の上方に配置するようにしても構わない。要は、めっき
対象面に沿って流動するめっき液に対し、そのめっきイ
オンが液流動状態とは異なる運動をするように、磁場を
加えるようにすればよいのである。そのため、本発明の
カップ式めっき装置は、強制撹拌手段のような複雑な機
構をめっき槽内へ設ける必要がなく、比較的簡単な装置
改造をするだけで、めっき対象面全面で均一なめっき処
理が行えるものとなる。
ーの周縁に沿って設けるようにすることが好ましいもの
である。ウェハーのめっき対象面では、その周辺部分で
めっき液の滞留やめっき電流の集中が生じやすいため、
中心付近に比べ不均一なめっきになる傾向が強い。そこ
で、そのようなウェハーの周縁に沿って、例えば、リン
グ状に形成した磁場形成手段を設けるようにすると、め
っき液の滞留やめっき電流の集中が生じたとしても、め
っきイオンに働くクーロン力により、その電着状態が変
化し、めっき対象面の周辺部分におけるめっき処理が、
中心付近と同じように均一に行えるようになり、めっき
対象面全面にわたり、非常に均一なめっき処理が可能と
なる。
支持部に載置したウェハー上方に設けるようにすること
が、装置構造的に好ましいものである。本発明のカップ
式めっき装置では、通常、上下動自在な押し圧手段によ
り、載置したウェハーをウェハー支持部に押し圧するこ
とで、ウェハー支持部に備えられるカソード電極と接触
して固定するようになっている。そこで、このウェハー
の押し圧手段に磁場形成手段を設けるようにすると、め
っき槽内に設ける場合に比べ、装置設計変更も比較的容
易に行え、従来から使用しているカップ式めっき装置に
も本発明を容易に適用することが可能となるからであ
る。また、ウェハーの押し圧手段が、ウェハー周辺の上
面側を拘束して固定する、いわゆるエアーバック方式と
なっている場合では、例えば、リング状に形成した磁場
形成手段を上下動自在となる移動アームなどを使用し
て、ウェハーの上方に配置できるようにすればよい。
を用い、その電磁石に流す電流を変化させることで、交
番磁場を与えるようにすることが好ましいものである。
めっき対象面に沿って流動するめっき液に磁場を与える
場合、磁場形成手段を静止させておくことが装置構造上
単純で、適用も容易である。しかし、めっき液中のめっ
きイオンにローレンツ力を働かせることによって、めっ
き液流動に支配されない電着状態により、均一なめっき
処理を実現するには、磁場自体を変化させることによっ
て、めっきイオンの運動を、よりランダムな状態とする
ことが有効である。この磁場を変化させるためには、磁
場形成手段自体を移動させたりすることも考えられる
が、磁場形成手段自体を動作させようとすると、装置構
造上複雑にならざるを得ない。そこで、より簡単な構造
で、めっき液に与える磁場を変化させるためには、電磁
石を用いて交番磁場を与えればよいのである。
き装置の好適な実施形態について説明する。
におけるカップ式めっき装置の断面概略を表したもので
ある。図1で示すように、本実施形態におけるカップ式
めっき装置は、めっき槽1の上部開口に沿ってウェハー
支持部2が設けられており、このウェハー支持部2にウ
ェハー3を載置して、ウェハー3のめっき対象面4に対
してめっき処理を行うものである。このウェハー支持部
2には、載置したウェハー3の周辺と接触するようにさ
れたリング状カソード電極5とリング状シールパッキン
6とが配置されている。
7が設けられている。ウェハー支持部2の下方位置に
は、液供給管7から上昇流で供給されためっき液が、め
っき対象面4の中心付近に到達し、ウェハー2の外周に
向かう方向に広がる流れ(図1中に示された矢印線)を
形成するように、めっき槽1外にめっき液を排出させる
ための液流出口8が設けられている。そして、液供給管
7の周りに、ウェハー3のめっき対象面4と対向するよ
うに、アノード電極9が配置されている。
3の上面側へN極10とS極11とがリング状に配置で
きるような電磁石12を備えた上下動自在なウェハー押
圧機13が備えられている。この電磁石12は、カップ
形状のN極10とS極11とが中心軸部14により連結
されたもので、カップ形状のN極10開口部分がウェハ
ー3の周縁に沿うように配置でき、このN極10と同心
円で、N極10の内側にカップ形状のS極11開口部分
が配置できるようになっている。そして、中心軸部14
にはコイル15が巻かれており、そのコイル15は直流
電源16に接続されている。尚、この電磁石12は、軟
鉄製のものを使用している。
見た電磁石12のN極10とS極11の配置状態を示し
ており、外周側にN極10、その内側にS極11が同心
円状に位置するようになっている。このウェハー押圧機
13は、ウェハー支持部2に載置したウェハー3の周辺
部分をウェハー支持部2に押圧することで、ウェハー3
のめっき対象面4の周辺をカソード電極5と接触させ固
定するものである。そして、ウェハー押圧機13に備え
られる電磁石12の下面側にはシリコンゴム製の薄い保
護材17を設けることで、電磁石12がウェハー3に直
接接触して傷等を付けないようにされている。
き装置において、ウェハー押圧機13がウェハー3をウ
ェハー支持部2に固定した状態の断面拡大図の一部を示
したものである。液供給管7から上昇流で供給されるめ
っき液は、めっき対象面4の中心付近に到達して、ウェ
ハー3の外周に向かう方向に広がる流れ(図3中に示さ
れた矢印線)を形成し、ウェハー支持部2とめっき対象
面4とが形成する角部分に、僅かに滞留するような流れ
が形成される。通常、このような滞留部分では、めっき
イオンの供給が不足する傾向となるため、めっき液の滞
留のない部分、即ちめっき液がスムーズに流動して、新
たなめっきイオンの供給が常に行われている部分(ウェ
ハー3中心付近)に比較して、めっき対象面でのめっき
析出速度が遅くなる。
降下すると、ウェハー3の上面外周側にN極10、それ
よも内側にS極11が配置されることになる。これによ
りめっき液には、図3中の破線で示した磁力線となる磁
場が、N極10とS極11間に形成される。電気めっき
処理中、めっき対象面4近傍において、めっき液中のめ
っきイオンは、めっき対象面に対して垂直的に泳動する
が、このめっきイオンへ、図3の破線で示す磁場が働く
結果、めっきイオンには、図2中の破線矢印で示す方向
のローレンツ力が作用することになる。その結果、めっ
き液の滞留部分を撹拌することになり、その滞留部分に
おけるめっきイオンの供給が促進され、めっき析出速度
が遅れることなく、めっき電着が進行する。従って、ウ
ェハー3の周辺部分においても、中心付近と同様なめっ
き処理が進行し、結果的にめっき対象面4の全面におい
て、均一なめっき処理がされることとなる。
第1実施形態における電磁石12のコイル15が接続さ
れた直流電源16の代わりに、交流電源を用いた場合で
ある。この第2実施形態では、電磁石12に使用する交
流電源以外の部分は、全て第1実施形態と同じであるた
め詳説を省略する。この電磁石12に交流電源を接続す
ると、コイル15に流れる電流方向が変化し、電磁石1
2のN極10とS極11とが周期的に交代し、交番磁場
が発生する。ここでは、特に図示しないが、めっきイオ
ンに働くローレンツ力は、この交番磁場により、図2の
破線矢印で示した方向とその逆方向とに交互に変化する
ことになる。このため、めっきイオンは正逆方向に変化
するローレンツ力を受けて、めっき液の撹拌作用が大き
くなり、それに伴い新たなめっきイオンの供給が促進さ
れる。従って、ウェハー3の周辺部分においては、中心
付近とほぼ同様なめっき処理が進行し、めっき対象面4
の全面において、均一なめっき処理がされることとな
る。
カップ式めっき装置によって、ウェハーにめっき処理し
た結果について説明する。めっき試験に用いたウェハー
は直径200mmで、めっき対象面にCuのシード金属
が施されたシード金属付きウェハーである。また、めっ
き液には硫酸銅溶液を用い、めっき対象面の理論電流密
度が1A/dm2となるようにめっき電流を供給し、め
っき厚みが1.0μm(めっき電流供給時間270se
c)となるようなめっき処理を行ったものである。
れた電磁石は、直径195mm、幅5mmの開口端を有
するN極と、直径125mm、幅8mmの開口端を有す
るS極とからなっており、磁束密度1400ガウスとな
るように直流電流を供給した。また、第2実施形態で
は、上記した第一実施形態と同じ形状の電磁石に交流電
源を接続し、50Hzの交流を供給することで、20m
msecの間隔で磁場が交番するようにした。この交流
電源を用いた場合の磁束密度は、最大1400ガウスと
なるように電流供給を行った。その結果、この第1及び
第2実施形態のカップ式めっき装置では、ほぼ全面的に
均一なめっき処理が行えることが確認された。
構造を大きく変更することなく、めっき対象面全面で均
一なめっき処理が可能となり、めっき対象面周辺部分で
生じ易い不均一なめっき処理を解消することが可能とな
る。
概略図。
ら見た際の電磁石の配置図。
拡大図の一部。
Claims (4)
- 【請求項1】 めっき槽の上部開口に沿って設けられた
ウェハー支持部と、該ウェハー支持部の下方位置にめっ
き槽の内部から外部に貫通して設けられた液流出部と、
めっき槽の内部に設けられた液供給部とを備え、ウェハ
ー支持部に載置したウェハーのめっき対象に向けて、液
供給部から上昇流でめっき液を供給し、液流出部からめ
っき槽外にめっき液を流出させることで、めっき対象面
にめっき液を接触せながらめっき処理するものであるカ
ップ式めっき装置において、 めっき対象面に沿って流動するめっき液に磁場を与える
ための磁場形成手段を設けたことを特徴とするカップ式
めっき装置。 - 【請求項2】 磁場形成手段は、ウェハー支持部に載置
したウェハー周縁に沿って設けられたものである請求項
1に記載のカップ式めっき装置。 - 【請求項3】 磁場形成手段は、ウェハー支持部に載置
したウェハー上方に設けられたものである請求項1又は
請求項2に記載のカップ式めっき装置。 - 【請求項4】 磁場形成手段は電磁石からなり、交番磁
場を与えるものである請求項1〜請求項3のいずれかに
記載のカップ式めっき装置。
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Publication Number | Publication Date |
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