JP2002146229A - 日射遮蔽膜形成用インジウム錫酸化物微粒子の処理方法および日射遮蔽膜 - Google Patents

日射遮蔽膜形成用インジウム錫酸化物微粒子の処理方法および日射遮蔽膜

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JP2002146229A
JP2002146229A JP2000343693A JP2000343693A JP2002146229A JP 2002146229 A JP2002146229 A JP 2002146229A JP 2000343693 A JP2000343693 A JP 2000343693A JP 2000343693 A JP2000343693 A JP 2000343693A JP 2002146229 A JP2002146229 A JP 2002146229A
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Takeshi Naganami
武 長南
Hiroko Kuno
裕子 久野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光透過率が高くて日射透過率がより低
く、しかもへイズ値が低い日射遮蔽膜形成用インジウム
錫酸化物微粒子の高効率的な処理方法と、この微粒子を
用いた日射遮蔽膜の提供。 【解決手段】 平均粒径が100nm以下のインジウム
錫酸化物微粒子と周期律表の2A族群から選択された少
なくとも1種の金属源とを混合した後、不活性ガス、あ
るいはアルコールを含む不活性ガス、もしくは還元性ガ
スと不活性ガスとの混合ガス雰囲気下150〜300℃
の温度で処理することを特徴とする。また、日射遮蔽膜
は前記方法により得られた日射遮蔽膜形成用インジウム
錫酸化物微粒子からなり、可視光透過率80%以上のと
きの波長域300〜2100nmにおける日射透過率が
70%未満で、へイズ値が1%未満であることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両、ビル、事務
所、一般住宅などの窓、電話ボックス、ショーウインド
ー、照明用ランプ、透明ケースなど、ガラス、プラスチ
ックスその他の日射遮蔽機能を必要とする透明基材に用
いる日射遮蔽膜形成用インジウム錫酸化物微粒子の処理
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽光や電球などの外部光源から
熱成分を除去・減少する方法として、ガラス表面に可視
・赤外域の波長を反射する材料を利用して熱線反射ガラ
スとすることが行われていた。その材料にはFeOx、
CoOx、CrOx、TiOxなどの金属酸化物やA
g、Au、Cu、Ni、Alなどの自由電子を多量にも
つ金属材料が選択されてきた。しかし、これらの材料で
は熱効果に大きく寄与する近赤外線以外に、可視光も同
時に反射もしくは吸収する性質があるために可視光透過
率が低下する問題があった。
【0003】建材、乗り物、電話ボックスなどに用いら
れる透明基材では可視光領域の高い透過率が必要とされ
ることから、前記材料を利用する場合は膜厚を非常に薄
くしなければならない。従ってスプレー焼付けやCVD
法、あるいはスパッタ法や真空蒸着法などの物理成膜法
を用いて10nmレベルの薄膜に成膜して用いられるこ
とが通常行われてきた。
【0004】しかしこれらの成膜方法は大がかりな装置
や真空設備を必要とし、また生産性や大面積化に問題が
あるために膜の製造コストが高いといった欠点がある。
これら膜の膜厚を薄くして透過率を高くしようとすると
日射遮蔽特性が低下し、逆に膜厚を厚くして日射遮蔽特
性を高くすると膜が暗くなってしまうという問題もあ
る。またこれらの材料で日射遮蔽特性を高くしようとす
ると、可視光領域の反射率も同時に高くなってしまう傾
向があり、鏡のようなギラギラした外観を与えて美観を
損ねてしまう。
【0005】さらにこれらの材料では膜の導電性が高く
なるものが多く、膜の導電性が高いと携帯電話やTV、
ラジオなどの電波を反射して受信不能になったり、周辺
地域に電波障害を引き起こすなどの欠点があった。
【0006】このような上記従来の欠点を改善するため
には、膜の物理特性として可視光領域の光の反射率が低
くて赤外線領域の反射率が高く、かつ膜の導電性が概ね
10 Ω/口以上に制御可能な膜を形成する必要があっ
た。しかしながら従来にはこのような膜、あるいはこの
ような膜を形成する材料は知られていなかった。
【0007】可視光透過率が高く、かつ日射遮蔽機能を
持つ材料としてはアンチモン含有酸化錫(ATO)や、
錫含有酸化インジウム(ITO)が知られている。これ
らの材料は可視光反射率が比較的低くギラギラした外観
を与えることはないが、プラズマ波長が近赤外域の比較
的長波長側にあり、可視光に近い近赤外域におけるこれ
らの膜の反射・吸収効果が十分でなかった。
【0008】そこで上記問題点を解消するため、加圧不
活性ガス中で加熱処理する特開平7−70481号公
報、アルコール含有窒素ガス中で加熱処理する特開平8
−41441号公報、不活性ガスあるいは還元性ガス中
で加熱処理する特開平10−120946号公報などが
提案されている。しかしこれらの方法ではいずれも処理
温度が300℃を超えるためインジウム錫酸化物微粒子
の凝集・焼結が避けられず、膜の可視光透過率が80%
以上でへイズ値が1%未満の機能を発揮するような材料
は実現できなかった。へイズ値は全光線透過光に対する
拡散透過光の割合であり、この値が高いと曇って見え
る。したがって透明性を要求される窓材、特により透明
性を必要とする車両用途では1%を下回るヘイズ値の膜
が望まれていた。加えて従来提案されていた方法は、処
理時間が数時間と長く、処理効率が悪いという欠点があ
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記従
来技術の問題点を解消し、可視光透過率が高くて日射透
過率がより低く、しかもへイズ値が低い日射遮蔽膜形成
用インジウム錫酸化物微粒子の高効率的な処理方法と、
この微粒子を用いた日射遮蔽膜とを提供することを目的
とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らはインジウム錫酸化物微粒子と周期律表
の2A族群から選択された1種の金属源とを混合するこ
とによって、微粒子の凝集・焼結が生じない150〜3
00℃といった低い温度でも、短い処理時間で近赤外域
における反射・吸収特性が改善されること、また塩素イ
オン、硝酸イオン、硫酸イオンからなる残留不純物量を
少なくしたインジウム錫酸化物微粒子と周期律表の2A
族群から選択された1種の金属源の混合によって前記効
果が一層増すこと、さらにこれを分散した膜の作製によ
って可視光領域に透過率の極大を持つとともに可視光領
域に近い近赤外域に強いプラズマ吸収を発現して透過率
の極小を持ち、かつヘイズ値が極めて低くなるという現
象を見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明の日射遮蔽膜形成用インジ
ウム錫酸化物微粒子の処理方法は、平均粒径が100n
m以下のインジウム錫酸化物微粒子と周期律表の2A族
群から選択された少なくとも1種の金属源とを混合した
後、不活性ガス、あるいはアルコールを含む不活性ガ
ス、もしくは還元性ガスと不活性ガスとの混合ガス雰囲
気下150〜300℃の温度で処理することを特徴とす
る。また本発明は、平均粒径が100nm以下のインジ
ウム錫酸化物微粒子を、塩素イオン、硝酸イオン、硫酸
イオンからなる残留不純物量を0.6%以下とした後、
周期律表の2A族群から選択された少なくとも1種の金
属源と混合し、つぎに不活性ガス、あるいはアルコール
を含む不活性ガス、もしくは還元性ガスと不活性ガスと
の混合ガス雰囲気下150〜300℃の温度で処理する
ことを特徴とする。さらに本発明の日射遮蔽膜は前記の
ような処理を施したインジウム錫酸化物微粒子からな
り、可視光透過率80%以上のときの波長域300〜2
100nmにおける日射透過率が70%未満で、へイズ
値が1%未満である日射遮蔽膜を実現できる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において、処理を施すイン
ジウム錫酸化物微粒子は、元素換算での錫含有量は1〜
15重量%が好ましい。1重量%未満では錫の添加効果
が見られず、他方15重量%を超えると錫の固溶が不十
分となるからである。またインジウム錫酸化物微粒子の
平均粒径は100nm以下とする。100nmを超える
と光散乱源となって膜に曇り(へイズ)を生じたり、可
視光透過率が減少する原因となるので好ましくないから
である。なおここでは粒子の大きさを平均粒径で表して
いるが、特に100nmを超えるような粗粉の割合が少
なく粒度分布の狭い微粉が好ましく、かつ経済的に入手
可能な最低の粒径は2nm程度の微粒子であるが下限を
これに限定するものではない。酸化物換算での周期律表
の2A族群の金属源とインジウム錫酸化物微粒子との混
合割合は、処理効率と光学特性の観点から0.01:9
9.99〜10:90、好ましくは0.1:99.9〜
5:95である。なお混合方法は均一に混合できれば特
に限定されず、公知の方法を採用できる。また、2A族
群の金属源は特に限定されず、勿論2種以上の金属源を
混合してもよい。
【0013】インジウム錫酸化物微粒子の処理は、不活
性ガス単独、あるいはアルコールを含む不活性ガス、も
しくは不活性ガスと還元性ガスの混合ガス雰囲気で行う
が、不活性ガスとしては、窒素、アルゴン、へリウムガ
スなどが、また還元性ガスとしては、水素や一酸化炭素
などが用いられる。これらのガスは、単独でも混合して
用いても良い。用いるアルコールは特に限定されるもの
ではないが、揮発性とコス卜の観点からメタノール、エ
タノール、プロパノールなどが好ましい。不活性ガス中
のアルコール、水素、一酸化炭素の各濃度やフィード量
は、処理効率や所望とする光学特性が得られるように適
宜選択すればよい。
【0014】処理温度は150〜300℃の範囲とする
がその理由は、300℃を超えると凝集・焼結が起こり
易く、他方150℃未満では所望とする光学特性が得ら
れないからである。また還元時間は温度に応じて適宜選
択すればよいが、本発明では1時間以内で十分である。
【0015】インジウム錫酸化物微粒子中に残留する塩
素イオン、硝酸イオン、硫酸イオンなどの不純物は還元
阻害因子となるため、洗浄によって0.6%以下、好ま
しくは0.3%以下とする。
【0016】上記のインジウム錫酸化物微粒子を用いて
日射遮蔽膜を形成するには、インジウム錫酸化物微粒子
を溶媒中に分散し、塗布液とし、スピンコート法、バー
コート法、スプレーコート法、ディップコー卜法、スク
リーン印刷法、ロ−ルコート法、流し塗りなどの方法を
用いればよい。
【0017】溶媒は特に限定されるものではなく、塗布
条件、塗布環境、および無機バインダーや樹脂バインダ
ーを含有させたときはバインダーに合わせて適宜選択す
る。例えば水やエタノール、プロパノール、ブタノー
ル、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、
ジアセトンアルコールなどのアルコ一ル類、メチルエー
テル、エチルエーテル、プロピルエーテルなどのエーテ
ル類、エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジ
エチルケトン、シクロヘキサノン、イソブチルケトンな
どのケトン類といった各種の有機溶媒が使用可能であ
り、また必要に応じて酸やアルカリを添加してpH調整
してもよい。
【0018】さらに塗布液中の微粒子の分散安定性を一
層向上させるためには、各種の界面活性剤、カップリン
グ剤などの添加も勿論可能である。
【0019】無機バインダーや樹脂バインダーの種類は
特に限定されるものではないが、無機バインダーとして
は、珪素、ジルコニウム、チタンもしくはアルミニウム
の金属アルコキシドやこれらの部分加水分解縮重合物あ
るいはオルガノシラザンが、樹脂バインダーとしてはア
クリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂などの熱
硬化性樹脂などが利用できる。
【0020】インジウム錫酸化物微粒子の分散方法は塗
布液中に均一に分散する方法であれば特に限定されず、
例えばビーズミル、ボールミル、サンドミル、ペイント
シェーカー、超音波ホモジナイザーなどが挙げられる。
【0021】日射遮蔽膜のさらなる紫外線遮蔽機能を付
与させるため、無機系の酸化チタンや酸化亜鉛、酸化セ
リウムなどの微粒子や、有機系のベンゾフェノンやベン
ゾトリアゾールなどの1種もしくは2種以上を添加して
もよい。
【0022】インジウム錫酸化物微粒子は無機材料であ
るので有機材料と比べて耐候性は非常に高く、例えば太
陽光線(紫外線)の当たる部位に使用しても色や諸機能
の劣化は殆ど生じない。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例とともに
さらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例に限
定されるものでない。なお、得られた膜の可視光透過率
や日射透過率は日立製作所(株)製の分光光度計U−4
000を用いて測定した。またヘイズ値は村上色彩技術
研究所(株)製HR−200を用いて測定した。膜評価
においては線径の異なる3種のバーコーターで成膜し、
これらにより得られる膜厚の異なる3種類の膜の可視光
透過率、日射透過率、へイズ値をそれぞれ測定し、これ
らの3点プロットからの内挿値として、可視光透過率8
6%のときの日射透過率およびへイズ値を求めた。各実
施例の結果は表1にまとめて示した。
【0024】実施例1 錫含有量10重量%、残留不純物量0.7%、平均粒径
0.03μmのインジウム錫酸化物微粒子(住友金属鉱
山(株)製)と酸化物換算での酸化カルシウムとの混合
割合を99.65:0.35とし、30分混合した。こ
れを500mlのセパラブルフラスコに入れ、撹拌しな
がらメタノール含有窒素キャリアガスをフィードして加
熱し、300℃の温度で45分処理してカルシウム添加
インジウム錫酸化物微粒子を得た。該微粒子20重量
%、メチルイソブチルケトン63.3重量%、分散剤1
6.7重量%、および充填率63%相当の0.3mmジ
ルコニアビーズをペイントシェーカーで24時間分散し
た。つぎに該分散液67.5重量%、バインダーとして
メチルイソブチルケトンに溶解したアクリル樹脂溶液2
7.5重量%および硬化剤5重量%からなる塗布液を、
番手40、24、6のバーでそれぞれ100mm×10
0mm×3mmのソーダライムガラス基板に塗布した
後、180℃で1時間焼成して膜aを得た。表1から分
かる通り、日射透過率およびへイズ値はそれぞれ66.
5%、0.5%であった。
【0025】実施例2、実施例3 インジウム錫酸化物微粒子と酸化カルシウムとの混合割
合を99.85:0.15とした以外は実施例1と同様
にして膜b(実施例2)を、インジウム錫酸化物微粒子
と酸化カルシウムとの混合割合を99.40:0.60
とした以外は実施例1と同様にして膜c(実施例3)を
得た。表1から分かる通り、実施例2の日射透過率およ
びへイズ値はそれぞれ66.0%、0.9%であり、実
施例3の日射透過率およびヘイズ値はそれぞれ65.5
%、0.6%であった。
【0026】実施例4〜実施例8 酸化カルシウムに代えて、酸化マグネシウムとした以外
は実施例1と同様にして膜d(実施例4)を、炭酸カル
シウムとした以外は実施例1と同様にして膜e(実施例
5)を、炭酸バリウムとした以外は実施例1と同様にし
て膜f(実施例6)を、炭酸マグネシウムとした以外は
実施例1と同様にして膜g(実施例7)を、炭酸ストロ
ンチウムとした以外は実施例1と同様にして膜h(実施
例8)を得た。表1から分かる通り、実施例4の日射透
過率およびへイズ値はそれぞれ65.3%、0.3%、
実施例5の日射透過率およびヘイズ値はそれぞれ67.
9%、0.9%、実施例6の日射透過率およびへイズ値
はそれぞれ67.6%、0.7%、実施例7の日射透過
率およびへイズ値はそれぞれ66.5%、0.5%、実
施例8の日射透過率およびへイズ値はそれぞれ67.8
%、0.7%であった。
【0027】実施例9、実施例10 インジウム錫酸化物微粒子と酸化カルシウムとの混合割
合を98:2とし、処理時間を7分とした以外は実施例
1と同様にして膜i(実施例9)を、インジウム錫酸化
物微粒子と酸化カルシウムとの混合割合を98:2と
し、処理時間を30分とした以外は実施例1と同様にし
て膜j(実施例10)を得た。表1から分かる通り、実
施例9の日射透過率およびへイズ値はそれぞれ67.3
%、0.4%であり、実施例10の日射透過率およびへ
イズ値はそれぞれ65.3%、0.4%であった。
【0028】実施例11 インジウム錫酸化物微粒子と酸化カルシウムとの混合割
合を96:4とし、処理時間を7分とした以外は実施例
1と同様にして膜k(実施例11)を得た。表1から分
かる通り、実施例11の日射透過率およびへイズ値はそ
れぞれ64.8%、0.4%であった。
【0029】実施例12 インジウム錫酸化物微粒子と酸化物換算での酸化カルシ
ウムとの混合割合を96:4とし、10%水素バランス
窒素からなる混合ガスで処理時間を20分とした以外は
実施例1と同様にして膜l(実施例12)を得た。表1
から分かる通り、実施例12の日射透過率およびへイズ
値はそれぞれ67.1%、0.6%であった。
【0030】実施例13 2.8%NHOHで洗浄した後、600mlのイオン
交換水で6回水洗処理を施した錫含有量10重量%、残
留不純物量0.1%、平均粒径0.03μmのインジウ
ム錫酸化物微粒子(住友金属鉱山(株)製)と酸化カル
シウムとの混合割合を96:4とし、230℃で40分
処理した以外は実施例1と同様にして膜m(実施例1
3)を得た。表1から分かる通り、日射透過率およびへ
イズ値はそれぞれ67.5%、0.6%であった。
【0031】比較例1 錫含有量10重量%、平均粒径0.03μmのインジウ
ム錫酸化物微粒子(住友金属鉱山(株)製)の還元処理
を施さなかった以外は、実施例1と同様にして膜n(比
較例1)を得た。評価結果を表1に併せて示す。表1か
ら分かる通り、得られた膜nは日射透過率が70%を超
え、かつへイズ値も1%を超えるもので、本発明法で得
られたものより劣るものであった。
【0032】比較例2 炭酸カルシウムを添加せず、インジウム錫酸化物微粒子
を300℃で180分処理した以外は、実施例1と同様
にして膜o(比較例2)を得た。評価結果を表1に併せ
て示す。表1から分かる通り、得られた膜oの日射透過
率およびへイズ値は実施例1と同じ特性であったが、処
理時間が180分と長時間要した。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上説明したごとく、本発明は可視光透
過率が高くて日射透過率およびヘイズ値が低い膜形成用
インジウム錫酸化物微粒子の高効率的な処理方法を提供
できることから、工業的有用性が極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 3/06 C09C 3/06 C09D 1/00 C09D 1/00 5/00 5/00 Z Fターム(参考) 4F100 AA18B AA33B AG00 AK25B AS00B AT00A BA02 CC00 DE01B EH46 EJ42 EJ60 GB07 GB32 JA20 JN01A JN02 JN08 4G059 AA01 AC06 EA02 EA03 4J037 AA08 CA01 CA11 CA16 CB04 DD05 DD20 DD27 EE19 EE25 FF02 FF13 FF30 4J038 AA011 CG001 DB001 DL031 DM001 HA211 HA431 KA06 NA19 PB02 PB05 PB07 PC03 PC08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が100nm以下のインジウム
    錫酸化物微粒子と周期律表の2A族群から選択された少
    なくとも1種の金属源とを混合した後、不活性ガス、あ
    るいはアルコールを含む不活性ガス、もしくは還元性ガ
    スと不活性ガスとの混合ガス雰囲気下150〜300℃
    の温度で処理することを特徴とする日射遮蔽膜形成用イ
    ンジウム錫酸化物微粒子の処理方法。
  2. 【請求項2】 平均粒径が100nm以下のインジウム
    錫酸化物微粒子中に含有する塩素イオン、硝酸イオン、
    硫酸イオンからなる残留不純物量を0.6%以下とした
    後、周期律表の2A族群から選択された少なくとも1種
    の金属源と混合し、つぎに不活性ガス、あるいはアルコ
    ールを含む不活性ガス、もしくは還元性ガスと不活性ガ
    スとの混合ガス雰囲気下150℃〜300℃の温度で処
    理してインジウム錫酸化物微粒子とすることを特徴とす
    る日射遮蔽膜形成用インジウム錫酸化物微粒子の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の日射遮蔽膜形成
    用インジウム錫酸化物微粒子からなり、可視光透過率8
    0%以上のときの波長域300〜2100nmにおける
    日射透過率が70%未満で、へイズ値が1%未満である
    ことを特徴とする日射遮蔽膜。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004060807A1 (ja) * 2002-12-27 2004-07-22 Sumitomo Metal Mining Co., Ltd. 日射遮蔽用In4Sn3O12複合酸化物微粒子及びその製造方法並びに日射遮蔽膜形成用塗布液及び日射遮蔽膜及び日射遮蔽用基材

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