JP2002145744A - パーマネントウェーブ用処理剤及びこれを用いた施術方法 - Google Patents

パーマネントウェーブ用処理剤及びこれを用いた施術方法

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JP2002145744A JP2000341574A JP2000341574A JP2002145744A JP 2002145744 A JP2002145744 A JP 2002145744A JP 2000341574 A JP2000341574 A JP 2000341574A JP 2000341574 A JP2000341574 A JP 2000341574A JP 2002145744 A JP2002145744 A JP 2002145744A
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acid
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Senji Konoike
専慈 鴻池
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パーマネントウェーブ剤のウェーブ力を高め
るとともに、手荒れ、不快臭、毛髪のダメージを改善す
るパーマネントウェーブ用処理剤を提供する。 【解決手段】 下記の(A)剤、(B)剤及び(C)剤
よりなることを特徴とするパーマネントウェーブ用処理
剤: (A)無機酸及びその塩からなる群から選ばれる少なく
とも1種を0.005〜1.0重量%含有してなり、p
Hが1.0〜7.0であるパーマネントウェーブ用前処
理剤、(B)還元剤を含有してなり、アルカリ値が3.
0以下でpHが8.5以下であるパーマネントウェーブ
用第1剤、(C)酸化剤を含有してなるパーマネントウ
ェーブ用第2剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーマネントウェー
ブ用処理剤に関し、更に詳しくは、パーマネントウェー
ブ剤のウェーブ力を高めるとともに、手荒れ、不快臭、
毛髪のダメージ(損傷)を飛躍的に改善し得るパーマネ
ントウェーブ用処理剤及びこれを用いたパーマネントウ
ェーブ施術方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーマネントウェーブは、チオグリコー
ル酸、システイン等の還元剤を主成分とする第1剤によ
る毛髪のシスチン結合(−S−S−結合)を還元開裂し
てウェーブの形成を容易にし、次いで臭素酸塩、過酸化
水素水等の酸化剤を主成分とする第2剤で上記還元開裂
された結合を酸化結合することにより形成される。
【0003】従来の第1剤は、還元剤を毛髪内に十分に
浸透させるため、強いアルカリで毛髪を膨潤・軟化させ
る必要があり、このため、市販品の多くはアルカリ値が
3.5以上、pHが8.5以上のものが主流である。し
かし乍ら、このような第1剤は強いアルカリにより毛髪
がダメージを受けるとともに、アルカリ(アンモニア
等)や硫化水素、メルカプタン等の不快臭が施術中のみ
ならず施術後においても発生し、また手荒れが避けられ
ないという問題を含んでいる。
【0004】一方、手荒れや毛髪の損傷を避けるため、
一般的にフリーのアルカリの少ない(又は含まない)中
性又は酸性のパーマネントウェーブ剤が一部市販されて
いるが、ウェーブ剤としての機能が弱く、通常は60〜
70本のロッドで使用するのに代えて、約1/2径の細
いロッドを約2倍の数120〜150本使用して細いロ
ッドによる物理的な力で薬液の機能の不十分さを補おう
とするため、当然2倍以上の労力と操作時間を必要とす
る。更にまた、酸性の場合は、主剤のチオグリコール酸
の酸分解により硫化水素臭が強く、不快感が大きいとい
う欠点を有する。
【0005】一方、第2剤の臭素酸塩は第1剤処理剤の
アルカリ性の環境下では反応性が弱く、ウェーブダウン
(ウェーブの持続性が低下)を起こしたり、第1剤処理
時に発生する硫化物やアンモニアの不快臭が毛髪内部に
残留し、施術後も数日間は不快感を余儀なくされるとい
う問題がある。そこで、反応性を高めるために高濃度の
臭素酸塩が用いられるが、高濃度の臭素酸塩を用いた場
合は、第2剤処理後も臭素酸塩が残り毛髪の感触が悪
く、このため、第1剤処理後にロッド巻きの状態で酸性
薬液により中間リンスが必要となり、操作性が大巾に低
下する。
【0006】また、もう一つの第2剤である過酸化水素
は上記の如き臭素酸塩の問題は有しないものの、第1剤
の強いアルカリ性及び還元性を中和するため市販品の多
くは2.0重量%以上の過酸化水素を含み、両者の相互
作用により毛髪を脱色させたり、損傷するという問題を
惹き起こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決し、パーマネントウェーブ剤のウェーブ力が高
められるとともに、手荒れ、不快臭、毛髪のダメージ等
の問題が飛躍的に改善されるパーマネントウェーブ用処
理剤及びこれを用いたパーマネントウェーブ施術方法を
提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決せんとして鋭意研究の結果、(A)無機酸、その塩
から選ばれる少なくとも1種を含有し、特定のpHに調
整した前処理剤、(B)還元剤を含有し、低アルカリの
パーマネントウェーブ第1剤、及び(C)酸化剤を含有
してなるパーマネントウェーブ第2剤からなる処理剤
が、パーマネントウェーブ剤のウェーブ力を高めるとと
もに、手荒れ、不快臭、毛髪ダメージを一挙に改善し得
ることを見出し、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明の請求項1は、下記の(A)
剤、(B)剤及び(C)剤よりなることを特徴とするパ
ーマネントウェーブ用処理剤: (A)無機酸及びその塩からなる群から選ばれる少なく
とも1種を0.005〜1.0重量%含有してなり、p
Hが1.0〜7.0であるパーマネントウェーブ用前処
理剤、(B)還元剤を含有してなり、アルカリ値が3.
0以下でpHが8.5以下であるパーマネントウェーブ
用第1剤、(C)酸化剤を含有してなるパーマネントウ
ェーブ用第2剤を内容とする。
【0010】好ましい態様としての請求項2は、(A)
剤の無機酸がリン酸である請求項1記載のパーマネント
ウェーブ用処理剤である。
【0011】好ましい態様としての請求項3は、(A)
剤の無機酸が硫酸である請求項1記載のパーマネントウ
ェーブ用処理剤である。
【0012】好ましい態様としての請求項4は、(A)
剤の無機酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくと
も1種の含有量が0.01〜0.1重量%である請求項
1〜3のいずれか1項に記載のパーマネントウェーブ用
処理剤である。
【0013】好ましい態様としての請求項5は、(A)
剤のpHが2.0〜5.0である請求項1〜4のいずれ
か1項に記載のパーマネントウェーブ用処理剤である。
【0014】好ましい態様としての請求項6は、(A)
剤が更に保湿剤、湿潤剤、浸透剤及び浸透助剤からなる
群から選ばれる少なくとも1種を含有してなる請求項1
〜5のいずれか1項に記載のパーマネントウェーブ用処
理剤である。
【0015】好ましい態様としての請求項7は、(B)
剤のパーマネントウェーブ用第1剤のアルカリ値が2.
5以下でpHが8.0以下である請求項1〜6のいずれ
か1項に記載のパーマネントウェーブ用処理剤である。
【0016】好ましい態様としての請求項8は、(B)
剤のパーマネントウェーブ用第1剤のアルカリ値が2.
0以下でpHが7.7以下である請求項1〜6のいずれ
か1項に記載のパーマネントウェーブ用処理剤である。
【0017】好ましい態様としての請求項9は、(C)
剤のパーマネントウェーブ用第2剤が過酸化水素を2.
0重量%以下含有してなる請求項1〜8のいずれか1項
に記載のパーマネントウェーブ用処理剤である。
【0018】好ましい態様としての請求項10は、
(C)剤のパーマネントウェーブ用第2剤が過酸化水素
を1.5重量%以下含有してなる請求項1〜8のいずれ
か1項に記載のパーマネントウェーブ用処理剤である。
【0019】本発明の請求項11は、請求項1〜10の
いずれか1項に記載のパーマネントウェーブ用処理剤を
用いてパーマネントウェーブを形成させるに際し、
(A)剤を毛髪に塗布し、次いで(B)剤及び(C)剤
の順に塗布することを特徴とするパーマネントウェーブ
施術方法を内容とする。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明における(A)剤は、無機
酸及びその塩からなる群から選ばれる少なくとも1種を
0.005〜1.0重量%含有してなり、pHが1.0
〜7.0であるパーマネントウェーブ用前処理剤であ
る。
【0021】本発明の(A)剤に用いられる無機酸及び
その塩としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、硼酸、炭
酸、りん酸、珪酸、臭素酸、亜硫酸、次亜硫酸、重亜硫
酸、ピロ亜硫酸、ピロりん酸、ポリりん酸、メタりん
酸、メタ珪酸、チオ硫酸、過硫酸、過炭酸、過硼酸、塩
化亜鉛、硫酸第二鉄、重亜硫酸ナトリウム、りん酸水素
二ナトリウム等が挙げられ、これらは単独で又は2種以
上組み合わせて用いられる。これらの中で、リン酸、硫
酸が浸透力(ウェーブのかかり具合)の点で好ましく、
特にリン酸が好ましい。尚、有機酸は後記比較例に示す
ように、本発明の目的を十分に達成することができな
い。
【0022】(A)剤における無機酸(塩)の配合量は
0.005〜1.0重量%、好ましくは0.01〜0.
1重量%、より好ましくは0.015〜0.05重量%
である。0.005重量%未満では本発明の目的とする
効果が十分に発揮されず、一方、1.0重量%を越える
と第1剤処理時に塩が生成するため、これを洗浄するた
めの水洗が必要となり操作性を低下させる。
【0023】本発明の(A)剤は、更に保湿剤、潤滑
剤、浸透剤、浸透助剤等を添加してもよい。これらの具
体例としては、グリセリン、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール、コラ
ーゲン、ケラチン、シルク、カゼイン等の蛋白の加水分
解物、ソルビトール、しょ糖、ヒアルロン酸、セルロー
ス等の糖類、多糖類、その他天然の保湿剤及びこれら誘
導体を含めた湿潤剤が挙げられる。また、浸透剤及び浸
透助剤にはアニオン、カチオン、ノニオン、両性の各種
界面活性剤、及びエタノール、ベンジルアルコール等が
挙げられる。
【0024】更に、クエン酸、グリコール酸、乳酸、酒
石酸、リンゴ酸等のα−ヒドロキシ酸、アスパラギン
酸、グルタミン酸等の各種アミノ酸、酢酸、蓚酸、こは
く酸、ソルビン酸等のカルボン酸、等の有機酸及びこれ
らの塩、クエン酸−ナトリウム、グリコール酸アンモニ
ウム、リンゴ酸ナトリウム等が挙げられる。
【0025】これらの配合量は、所望の毛髪の感触等に
応じて適宜決定されるが、通常0.01〜2.0重量
%、好ましくは0.1〜1.0重量%である。本発明の
(A)剤は、必要に応じ、更に養毛剤、着色料、香料等
を含んでいても差し支えない。
【0026】本発明の(A)剤のpHは、1.0〜7.
0、好ましくは2.0〜5.0、より好ましくは2.5
〜4.5である。pHが1.0より低いと酸が強すぎ
て、手荒れや毛髪のダメージの原因となり、一方、7.
0より高いと効果を発揮しないため、かかり具合が改善
されない。
【0027】本発明における(B)剤は、還元剤を含有
してなり、アルカリ値が3.0以下でpHが8.5以下
であるパーマネントウェーブ第1剤である。本発明の
(B)剤に用いられる還元剤としては特に制限されず、
例えば、チオグリコール酸、チオグリコール酸アンモニ
ウム、チオグリコール酸モノエタノールアミン、塩酸L
−システイン、塩酸DL−システイン・L−システイ
ン、L−システイン(2)、DL−システイン、DL−
システイン(2)、L−システイン塩酸塩、N−アセチ
ル−L−システイン、N−アセチル−L−システイン
(2)等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み
合わせて用いられる。還元剤の配合量は、通常1.0〜
11.0重量%が適当である。
【0028】(B)剤のアルカリ値は3.0以下、好ま
しくは2.5以下、より好ましくは2.0以下であり、
(B)剤のpHは8.5以下、好ましくは8.0以下、
より好ましくは7.7以下である。アルカリ値及びpH
が上記範囲を越えるとアルカリによる毛髪のダメージ
や、アンモニア、硫化水素、メルカプタン等の不快臭や
手荒れが避けられない。一方、下限については特に制限
されないが、通常、アルカリ値が0.1、pHが7.0
程度、好ましくは、アルカリ値が0.3、pHが7.5
程度である。
【0029】本発明における(C)剤は、酸化剤を含有
してなるパーマネントウェーブ第2剤である。本発明の
(C)剤に用いられる酸化剤としては、特に制限され
ず、例えば、過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、臭素酸
カリウム、臭素酸ナトリウム等が挙げられ、これらは単
独で又は2種以上組み合わせて用いられる。酸化剤の配
合量は、通常0.5〜15重量%程度が適当である。
【0030】(C)剤としては、特に過酸化水素を含有
してなるものが好適で、その配合量は2.0重量%以
下、好ましくは1.5重量%以下である。過酸化水素が
2.0重量%を越えると、毛髪の脱色やダメージを惹き
起こす。下限は、通常0.5重量%程度である。この下
限より少なくなると、第2剤の作用が十分でなくなるの
で好ましくない。(C)剤のpHは通常2.0〜5.
0、好ましくは2.5〜4.0である。pHが2.0未
満では反応性が弱く、一方、5.0を越えると安定性が
悪く長期保存が困難となる。
【0031】上記(B)剤、(C)剤においても、必要
に応じ、上記(A)剤に添加される保湿剤、潤滑剤、浸
透剤、浸透助剤、養毛剤、着色料、香料等の各種添加剤
を添加することができる。
【0032】また、(A)剤、(B)剤、(C)剤のp
H調整剤としては、無機アルカリや無機塩の他、例えば
アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、
1,3−プロパンジアミン等、及び上記した有機酸及び
その塩が挙げられ、これらは単独で又は2種以上組み合
わせて用いられる。
【0033】本発明のパーマネントウェーブ用処理剤を
用いて毛髪にパーマネントウェーブ施術を行うには、髪
をプレシャンプーした後、タオルで水分を取り(タオル
ドライ)、(A)の前処理剤を霧吹き等により髪全体に
塗布し、次いで通常の操作に従って、例えば、ワインデ
ィング(ロッド巻き)、第1剤塗布、タオルドライ、
(C)の第2剤塗布、ロッドアウト、シャンプー・トリ
ートメントを施す。
【0034】尚、(B)の第1剤、(C)の第2剤を塗
布する場合において、例えば作用の強いもの、弱いもの
を数種準備しておき、毛先や根元等のかかり易い部位と
かかり難い部位、毛髪のダメージの度合い等に応じて使
い分けることにより、巻き始めから巻き終りまでの処理
時間差によるムラがかり、パーマネントウェーブの不均
一が抑えられ、均一で美しいウェーブを形成することが
できる。
【0035】本発明のパーマネントウェーブ用処理剤が
何故このような顕著な効果を発揮するかについては必ず
しも明らかでないが、本発明の(A)剤はプラスの電気
を帯びた物質を含む酸性水であるため、これが毛髪内に
浸透して毛髪内部のマイナスイオン物質と付着し、マイ
ナスの電気を帯びた(B)剤中の還元剤が毛髪内部のプ
ラスイオンにより引き寄せられる結果、還元剤が毛髪内
部に容易且つ十分に浸透し、毛髪に対する還元剤の作用
が十分に発揮され、それに続く(C)剤中の酸化剤の作
用も十分に発揮されるものと推定される。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
更に詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限する
ものではない。
【0037】実施例1〜4、比較例1〜10 (1)表1に示す組成の(A)剤a〜iを調製した。
【0038】
【表1】
【0039】(2)次に、表2に示すように、上記
(A)剤と、(B)剤及び(C)剤とからなるパーマネ
ントウェーブ用処理剤を用いて、下記の操作方法で毛髪
にパーマネントウェーブを施し、かかり具合、手荒れ、
仕上がり(光沢)、臭い、毛髪のダメージを下記の方法
で評価した。
【0040】(操作方法) (1)プレシャンプー シャンプーで毛髪を洗浄する。 (2)タオルドライ タオルで髪の水分を吸い取る。 (3)(A)剤塗布 霧吹きで髪全体に(A)剤を塗布した後、軽くコーミン
グして(A)剤を髪になじませる。 (4)ワインディング ロッドに髪を巻き付ける。尚、乾燥の程度により、ワイ
ンディングの途中で(A)剤を更に塗布する。 (5)(A)剤再塗布 巻き終わった髪に(A)剤を再度塗布する。 (6)(B)剤塗布 (B)剤を塗布して15分間放置する。但し、比較例9
では処理時間を2倍の30分間とした。 (7)(C)剤塗布 (C)剤を塗布して5分間放置する。 (8)ロッドアウト ロッドを髪から取り外す。 (9)シャンプー・トリートメント (C)剤を十分に洗い流し、トリートメントで仕上げ
る。
【0041】(評価方法) かかり具合:キルビー法で評価し、下記の基準により4
段階評価した。 ◎:優(51以上) ○:良(41〜50) △:可(31〜40) ×:不可(30以下)
【0042】手荒れ:手袋を着用せずに施術した後の施
術者の手荒れを肉眼で観察し、下記基準で4段階評価す
る。 ◎:手荒れが全く認められない。 ○:手荒れが殆ど認められない。 △:手荒れが少し認められる。 ×:手荒れが認められる。
【0043】仕上がり(光沢):施術後の髪の光沢を肉
眼で観察し、未処理の髪の光沢を100%とした場合の
割合で表し、下記の基準で4段階評価した。 ◎:81〜100% ○:51〜80% △:31〜50% ×:30%以下
【0044】臭い:施術中及び施術後の臭いを下記の基
準で3段階の官能評価した。 ○:臭いが実質的に認められない。 △:臭いが僅かに認められる。 ×:臭いがかなり認められる。
【0045】毛髪のダメージ:施術後の毛髪のダメージ
(損傷)を肉眼と顕微鏡写真により下記の基準で3段階
評価した。 ○:施術前と殆ど変わらず、キューティクルの表面が滑
らかで規則的に並び、艶があり毛髪のダメージが認めら
れない。 △:キューティクルに歪が現れ、部分的に剥がれ落ち、
艶もなく、かなり毛髪のダメージが認められる。 ×:キューティクルが剥がれ落ち、コルテックスが露出
し、艶がなく、切れ毛、枝毛が発生し、相当毛髪のダメ
ージが認められる。
【0046】操作性:手袋着用、中間洗浄の要否や施術
時間の長短で下記の基準で2段階評価した。 ○:手袋着用、中間洗浄又は施術時間の延長が必要であ
る。 ×:手袋着用、中間洗浄又は施術時間の延長が不要であ
る。
【0047】
【表2】
【0048】上記表1及び表2の結果から明らかなよう
に、本発明の(A)剤、(B)剤、(C)剤からなるパ
ーマネントウェーブ用処理剤を使用した場合は、ウェー
ブのかかり具合が良好で、手荒れが全く認められず、仕
上がりも良好で、施術後の毛髪(図1)と施術前の毛髪
(図4)との対比からも明らかなように、キューティク
ルの表面が滑らかで、規則的に並び、艶があり、クシの
通り、手触りも良好であった。また、手袋を着用する必
要がなく、操作性も良好であった(実施例1〜4)。
【0049】一方、比較例1、2は従来のアルカリパー
マネントウェーブ剤であり、手袋を着用しない比較例1
では手荒れ、臭いがひどく、また、アルカリによる毛髪
の膨潤によりキューティクルが剥がれ落ち、コルテック
スが露出し、切れ毛、枝毛が増加し、毛髪のダメージも
大きいものであった(図3と同等)。また、手袋を着用
した比較例2では、手荒れはないものの、操作性が悪か
った。
【0050】また、比較例3、4では、(A)剤が有機
酸を含有してなるため、かかり具合が悪く、仕上がりも
低下し、図2に示すように、キューティクルに歪みが現
れ、部分的に剥がれ落ち、艶も低下した。
【0051】また、比較例5では、(A)剤の無機酸の
含有量が少な過ぎるため、かかり具合、また仕上がりも
やや悪化し、一方、比較例6では(A)剤の無機酸の量
が多過ぎるため、かかり具合が悪く、手荒れも劣り、仕
上がりもやや悪化した(図2と同等)。また、(A)剤
のリン酸が多いため、(B)剤塗布時に(B)剤と反応
して塩を形成するので中間水洗を必要とし、操作性が悪
いものであった。
【0052】また、比較例7では、(A)剤のpHが低
過ぎるため、かかり具合が悪化し、手荒れも劣り、仕上
がりもやや悪化し(図2と同等)、一方、比較例8で
は、(A)剤のpHが高過ぎるため、かかり具合が劣
り、手荒れが悪く、仕上がりも劣り、図3に示すよう
に、アルカリパーマ特有の現象、即ち、アルカリによる
膨潤によりキューティクルが剥がれ落ち、コルテックス
が露出し、髪がパサつき、切れ毛、枝毛が増加した。
【0053】更に、比較例9では、比較例5の条件にお
いて(B)剤の処理時間を15分から30分と2倍にし
てみたが、仕上がりの面で却って低下が認められた(図
3と同等)。更に、また、実施例1において(A)剤を
使用しなかった比較例10では、かかり具合が悪かっ
た。
【0054】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明のパーマネントウ
ェーブ用前処理剤は、例えば、従来かかり具合の悪い低
アルカリの第1剤、過酸化水素含有量が少ない第2剤か
らなるパーマネントウェーブ剤のウェーブ力を驚異的に
向上させるとともに、従来のパーマネントウェーブ剤の
欠点である施術者の手荒れ、施術中及び施術後の不快
臭、髪のダメージを抑え、また過酸化水素による髪の脱
色やダメージを改善することができ、その有用性は頗る
大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の施術後の毛髪の顕微鏡写真である。
【図2】比較例3の施術後の毛髪の顕微鏡写真である。
【図3】比較例8の施術後の毛髪の顕微鏡写真である。
【図4】施術前の毛髪の顕微鏡写真である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)剤、(B)剤及び(C)剤
    よりなることを特徴とするパーマネントウェーブ用処理
    剤: (A)無機酸及びその塩からなる群から選ばれる少なく
    とも1種を0.005〜1.0重量%含有してなり、p
    Hが1.0〜7.0であるパーマネントウェーブ用前処
    理剤、(B)還元剤を含有してなり、アルカリ値が3.
    0以下でpHが8.5以下であるパーマネントウェーブ
    用第1剤、(C)酸化剤を含有してなるパーマネントウ
    ェーブ用第2剤。
  2. 【請求項2】 (A)剤の無機酸がリン酸である請求項
    1記載のパーマネントウェーブ用処理剤。
  3. 【請求項3】 (A)剤の無機酸が硫酸である請求項1
    記載のパーマネントウェーブ用処理剤。
  4. 【請求項4】 (A)剤の無機酸及びその塩からなる群
    から選ばれる少なくとも1種の含有量が0.01〜0.
    1重量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載のパ
    ーマネントウェーブ用処理剤。
  5. 【請求項5】 (A)剤のpHが2.0〜5.0である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のパーマネントウェ
    ーブ用処理剤。
  6. 【請求項6】 (A)剤が更に保湿剤、湿潤剤、浸透剤
    及び浸透助剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を
    含有してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載のパー
    マネントウェーブ用処理剤。
  7. 【請求項7】 (B)剤のパーマネントウェーブ用第1
    剤のアルカリ値が2.5以下でpHが8.0以下である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のパーマネントウェ
    ーブ用処理剤。
  8. 【請求項8】 (B)剤のパーマネントウェーブ用第1
    剤のアルカリ値が2.0以下でpHが7.7以下である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のパーマネントウェ
    ーブ用処理剤。
  9. 【請求項9】 (C)剤のパーマネントウェーブ用第2
    剤が過酸化水素を2.0重量%以下含有してなる請求項
    1〜8のいずれか1項に記載のパーマネントウェーブ用
    処理剤。
  10. 【請求項10】 (C)剤のパーマネントウェーブ用第
    2剤が過酸化水素を1.5重量%以下含有してなる請求
    項1〜8のいずれか1項に記載のパーマネントウェーブ
    用処理剤。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    のパーマネントウェーブ用処理剤を用いてパーマネント
    ウェーブを形成させるに際し、(A)剤を毛髪に塗布
    し、次いで(B)剤及び(C)剤の順に塗布することを
    特徴とするパーマネントウェーブ施術方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003017959A1 (fr) * 2001-08-30 2003-03-06 Nonogawa Shoji Ltd. Composition d'agents de traitement capillaire et son procede de preparation
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