JP2002144395A - 樹脂繊維複合物 - Google Patents

樹脂繊維複合物

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JP2002144395A JP2000348774A JP2000348774A JP2002144395A JP 2002144395 A JP2002144395 A JP 2002144395A JP 2000348774 A JP2000348774 A JP 2000348774A JP 2000348774 A JP2000348774 A JP 2000348774A JP 2002144395 A JP2002144395 A JP 2002144395A
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fibers
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Takashi Nakai
隆 中井
Sadao Yabu
貞男 薮
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度を向上させるとともに温度変化による寸
法変化等の耐熱変形性を向上させ、またリサイクルが容
易な樹脂繊維複合物を提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂1中に長繊維状の有機繊維
2を混在させた樹脂繊維複合物3において、長繊維状の
有機繊維2に引っ張り方向の応力を与えた状態で熱可塑
性樹脂1と複合させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維により補強さ
れ、かつ耐熱変形性に優れたリサイクルしやすい樹脂繊
維複合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂のみでは強度が低
く、耐熱変形性が大きいという問題点がある。このた
め、熱可塑性樹脂にガラス繊維や炭素繊維といった無機
系の短繊維との複合による改善がなされてきた。
【0003】しかしながら、熱可塑性樹脂に無機系繊維
を分散し、成形する過程において無機系繊維の破損や樹
脂と繊維の界面剥離が見られ、強度や熱変形性を改善す
ることは困難であった。
【0004】また、熱可塑性樹脂にガラス繊維や炭素繊
維の短繊維との複合という有機物と無機物との樹脂繊維
複合物であるため、リサイクルが困難であった。
【0005】そこで、熱可塑性樹脂と有機短繊維の複合
により強度向上と熱可塑性変形の向上を図ることが検討
されている。この場合、強度に関しては十分な改善がな
されてきたが、耐熱変形性に関しては更なる向上が望ま
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、強度を向上させるとともに温
度変化による寸法変化等の耐熱変形性を向上させ、また
リサイクルが容易な樹脂繊維複合物を提供することを課
題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る樹脂繊維複合物は、熱可塑性樹脂1中に
長繊維状の有機繊維2を混在させた樹脂繊維複合物3に
おいて、長繊維状の有機繊維2に引っ張り方向の応力を
与えた状態で熱可塑性樹脂1と複合させて成ることを特
徴とするものである。
【0008】しかして、材料のリサイクル(マテリアル
リサイクル)及び熱的リサイクル(サーマルリサイク
ル)を容易にするためには、有機物である熱可塑性樹脂
とガラス繊維等の無機物との複合は適さない。そこで、
熱可塑性樹脂の強度向上策としては熱可塑性樹脂よりも
強度に勝る有機繊維による補強策がある。また、熱変形
性を向上させるには当該熱可塑性樹脂よりも線膨張係数
の小さい素材がある。ここで、線膨張係数の小さい素材
としては、有機繊維が挙げられる。有機繊維は繊維形状
を形成する際に延伸が行われ、一般の樹脂成形品と比較
して分子構造が異なり、その結果として高い強度と小さ
い線膨張係数を示す。
【0009】しかし、有機繊維の小さい線膨張係数を有
効に使えるようにするには、当該熱可塑性樹脂と有機繊
維との複合物の使用温度範囲内において、熱可塑性樹脂
の温度による寸法変化に対して有機繊維には引っ張り方
向の応力が働くようにすればよい。
【0010】そこで、本発明においては、上記のよう
に、熱可塑性樹脂1中に長繊維状の有機繊維2を混在さ
せた樹脂繊維複合物3において、長繊維状の有機繊維2
に引っ張り方向の応力を与えた状態で熱可塑性樹脂1と
複合させることで、樹脂繊維複合物3の強度を向上させ
るとともに温度変化による寸法変化等の耐熱変形性を向
上させることができるようになったものである。
【0011】また、熱可塑性樹脂1中に長繊維状の有機
繊維2を混在させた樹脂繊維複合物3において、長繊維
状の有機繊維2が複数の有機長繊維を撚り合わせた形態
であることが好ましい。このような構成とすることで、
熱可塑性樹脂1と長繊維状の有機繊維2との接触面積を
増やし、しかも長繊維状の有機繊維2の熱可塑性樹脂1
への接触面が複雑な形状となってアンカー効果が良くな
って、熱可塑性樹脂1と長繊維状の有機繊維2との密着
性を高めることができるものである。
【0012】また、熱可塑性樹脂1中に長繊維状の有機
繊維2を混在させた樹脂繊維複合物3において、長繊維
状の有機繊維2が有機長繊維を縦横方向に配した網目状
の形態であることがこのましい。このような構成とする
ことで、簡単な構成で押し出し方向及び押し出し方向と
直交する方向のいずれに対しても強度を向上させること
ができるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て説明する。
【0014】熱可塑性樹脂1中に長繊維状の有機繊維2
を混在させて樹脂繊維複合物3を形成してある。本発明
においては上記長繊維状の有機繊維2に引っ張り方向の
応力を与えた状態で熱可塑性樹脂1と複合させてあるこ
とに特徴がある。このように熱可塑性樹脂1中に長繊維
状の有機繊維2を混在させた樹脂繊維複合物3におい
て、長繊維状の有機繊維2に引っ張り方向の応力を持た
せるには、当該樹脂繊維複合物3を押し出し成形等によ
り成形する際に長繊維状の有機繊維を引っ張りながら複
合させる方法などがある。この時、熱可塑性樹脂1中に
長繊維状の有機繊維2を混在させた樹脂繊維複合物3に
おいて、長繊維状の有機繊維2に掛ける引っ張り方向の
応力は繊維の強度、弾性率、線膨張係数、及び熱可塑性
樹脂1の成形温度や成形された樹脂繊維複合物3の使用
温度等を考慮して設定するものである。
【0015】図1には樹脂繊維複合物3を押し出し成形
等により成形する際に長繊維状の有機繊維を引っ張りな
がら複合させる実施形態における概略構成図が示してあ
る。
【0016】図中4は合成樹脂の押し出し成形機であ
り、押し出し成形機4のホッパ部5から熱可塑性樹脂が
供給され、押し出し成形機4のダイ部6から押し出し、
ロール7間を通過させて形を整えて成形品を成形するよ
うになっている。図中8は長繊維状の有機繊維2を巻い
た巻物を回転自在に保持して長繊維状の有機繊維2を供
給する有機繊維供給部であり、有機繊維供給部8から供
給される長繊維状の有機繊維2をダイ部6から押し出さ
れた直後の熱可塑性樹脂1とロール7との間に配してロ
ール7により熱可塑性樹脂1内に長繊維状の有機繊維2
を押し込むことにより熱可塑性樹脂1と長繊維状の有機
繊維2との樹脂繊維複合物3を製造することができる。
この時、長繊維状の有機繊維2には弛みが生じないよう
に十分なテンションを掛けて複合するものである。ここ
で、短繊維の場合は引っ張り方向の応力を与えた状態で
熱可塑性樹脂1と複合することは不可能であるが、本発
明のように長繊維状の有機繊維2を用いることで、簡単
に長繊維状の有機繊維2に引っ張り方向の応力を与えた
状態で熱可塑性樹脂1と複合させることができる。
【0017】もちろん、熱可塑性樹脂1中に長繊維状の
有機繊維2を混在させて樹脂繊維複合物3において、長
繊維状の有機繊維2に引っ張り方向の応力を持たせるに
当たって、上記以外の方法により行ってもよいものであ
る。
【0018】長繊維状の有機繊維2の形態としては、単
一の有機長繊維よりなるモノフィラメント状、又は複数
の有機長繊維を撚り合わせた形態(撚り糸状)のものを
挙げることができる。
【0019】ここで、長繊維状の有機繊維2が複数の有
機長繊維を撚り合わせた形態のものであると、熱可塑性
樹脂1と長繊維状の有機繊維2との接触面積が増えると
共に長繊維状の有機繊維2の熱可塑性樹脂1との接触面
を複雑な形状にできてアンカー効果を発揮でき、これに
より熱可塑性樹脂1と長繊維状の有機繊維2との密着性
を高めることができ、強度と耐熱変形性をよりいっそう
改善できるものである。
【0020】また、熱可塑性樹脂1を押し出し成形する
際の押し出し方向に対して平行な方向の強度改善と共
に、押し出し方向に対して直交する方向の強度を更に向
上させるためには、押し出し方向だけでなく押し出し方
向と直交する方向にも長繊維状の有機繊維2を配向する
必要がある。このように押し出し方向に対して平行な方
向と直交する方向とに長繊維状の有機繊維2を配向させ
るには、長繊維状の有機繊維2を有機長繊維を縦横方向
に配した網目状の形態にするとよい。このように構成と
することで、簡単な構成で押し出し方向及び押し出し方
向と直交する方向のいずれに対しても強度を向上させる
ことができるものである。
【0021】ところで、熱可塑性樹脂1と有機繊維2と
の複合であるので、従来の熱可塑性樹脂とガラス繊維等
の無機繊維との樹脂繊維複合物に比べてマテリアルリサ
イクルやサーマルリサイクル等のリサイクルが容易にな
るものである。
【0022】本発明において長繊維状の有機繊維2の配
合量は特に限定されないが、必要な強度と耐熱変形性に
応じて1重量%から50重量%程度まで可能である。
【0023】ここで本発明に用いる長繊維状の有機繊維
2としては特に限定されないが、ポリ塩化ビニル系樹
脂、ABS系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセター
ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を挙げることができ
る。これらの熱可塑性樹脂を単独又は2種類以上ブレン
ド等してポリアロイ状で用いることが可能である。
【0024】また、本発明に用いる有機繊維2としては
特に限定されないが、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、ビニロン繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、ポリ
エチレン繊維等の合成繊維、レーヨン繊維等の半合成繊
維、絹、綿、ウール、パルプ等の天然繊維を挙げること
ができる。これらの繊維は単独でも2種以上混合して使
用してもよい。
【0025】上記のような長繊維状の有機繊維2に引っ
張り方向の応力を与えた状態で熱可塑性樹脂1と複合さ
せた樹脂繊維複合物3は、引っ張り方向の応力を持たせ
た長繊維状の有機繊維2が熱可塑性樹脂1中に混在して
あるので、該引っ張り方向の応力を持たせた長繊維状の
有機繊維2による補強効果と耐熱変形性が顕著に見られ
るものである。また、熱可塑性樹脂と有機繊維であるた
め、マテリアルリサイクルが容易であるとともに、ガラ
ス等の無機物を含まないので焼却して排熱のリサイクル
をするサーマルリサイクル時であっても焼却残差が生じ
ないものである。
【0026】以下、本発明の具体的実施例と比較例とを
詳述する。
【0027】
【実施例】(実施例1)熱可塑性樹脂としてABS樹脂
(東レ製:トヨラック600)を使用し、長繊維状の有
機繊維2としてポリエステル繊維のモノフィラメント
(帝人製:繊維径30μm)を使用した。上記熱可塑性
樹脂を融解することができる図1に示すような押し出し
成形機4により板状に押し出し、温度調節のできるロー
ル7により形状を整えることにより厚み1mmの樹脂成
形板とした。ここで、板状に押し出された熱可塑性樹脂
1をロール7で形状を整える際に、板状の熱可塑性樹脂
1とロール7との間にナイロン繊維(長繊維状の有機繊
維2)を供給してポリエステル繊維を5mm間隔で配置
し、ロール7により板状をした熱可塑性樹脂1ないにポ
リエステル繊維を押し込み、熱可塑性樹脂1と長繊維状
の有機繊維2との複合物を成形した。この時、長繊維状
の有機繊維2であるポリエステル繊維には弛みが生じな
いように十分なテンションをかけて複合化を実施した。
【0028】更に、この成形品と、厚み1mmの繊維を
含まない上記と同様の熱可塑性樹脂板材とを融着させて
板状の樹脂繊維複合物3を得た。このようにして形成し
た実施例1の樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測
定した。結果を表1に示す。
【0029】(実施例2)有機繊維2として繊維径20
μmのナイロン繊維を撚り合わせた撚り糸(東レモノフ
ィラメント製:ナイロン66 線径300μm)を使用
した以外は実施例1と同様にして実施例3の板状の樹脂
繊維複合物3を得た。このようにして形成した実施例2
の樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定した。結
果を表1に示す。
【0030】(実施例3)有機繊維2として繊維径30
μmのポリエステル繊維を撚り合わせた撚り糸(帝人
製:線径400μm)を使用した以外は実施例1と同様
にして実施例3の板状の樹脂繊維複合物3を得た。この
ようにして形成した実施例3の樹脂繊維複合物3の強度
と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0031】(実施例4)有機繊維2として繊維径20
μmのアラミド繊維を撚り合わせた撚り糸(東レ・デュ
ポン製:KEVLAR29 線径300μm)を使用し
た以外は実施例1と同様にして実施例4の板状の樹脂繊
維複合物3を得た。このようにして形成した実施例4の
樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果
を表1に示す。
【0032】(実施例5)有機繊維2として繊維径30
μmのナイロン繊維(東レ製:ナイロン66)を縦横方
向に配して網目状構造にしたものを使用した以外は実施
例1と同様にして実施例5の板状の樹脂繊維複合物3を
得た。このようにして形成した実施例5の樹脂繊維複合
物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示
す。
【0033】(実施例6)有機繊維2として繊維径30
μmのポリエステル繊維(帝人製)を縦横方向に配して
網目状構造にしたものを使用した以外は実施例1と同様
にして実施例6の板状の樹脂繊維複合物3を得た。この
ようにして形成した実施例6の樹脂繊維複合物3の強度
と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0034】(実施例7)有機繊維2としてポリエステ
ル不織布(東洋紡製:目付50g/m2)を使用した以
外は実施例1と同様にして実施例7の板状の樹脂繊維複
合物3を得た。このようにして形成した実施例7の樹脂
繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表
1に示す。
【0035】(実施例8)熱可塑性樹脂1としてPVC
樹脂(信越化学製:1100)を使用した以外は実施例
1と同様にして実施例8の板状の樹脂繊維複合物3を得
た。このようにして形成した実施例8の樹脂繊維複合物
3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0036】(実施例9)熱可塑性樹脂1としてPVC
樹脂(信越化学製:1100)を使用した以外は実施例
4と同様にして実施例9の板状の樹脂繊維複合物3を得
た。このようにして形成した実施例9の樹脂繊維複合物
3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0037】(実施例10)熱可塑性樹脂1としてアク
リル樹脂(日立化成製)を使用した以外は実施例1と同
様にして実施例10の板状の樹脂繊維複合物3を得た。
このようにして形成した実施例10の樹脂繊維複合物3
の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0038】(実施例11)熱可塑性樹脂1としてアク
リル樹脂(日立化成製)を使用した以外は実施例4と同
様にして実施例11の板状の樹脂繊維複合物3を得た。
このようにして形成した実施例11の樹脂繊維複合物3
の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0039】(実施例12)熱可塑性樹脂1としてポリ
プロピレン樹脂(日本ポリオレフィン製:PM802)
を使用した以外は実施例1と同様にして実施例12の板
状の樹脂繊維複合物3を得た。このようにして形成した
実施例12の樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測
定した。結果を表1に示す。
【0040】(実施例13)熱可塑性樹脂1としてポリ
プロピレン樹脂(日本ポリオレフィン製:PM802)
を使用し、有機繊維2として繊維径25μmのビニロン
繊維を撚り合わせた撚り糸(クラレ製)を使用した以外
は実施例1と同様にして実施例13の板状の樹脂繊維複
合物3を得た。このようにして形成した実施例13の樹
脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を
表1に示す。
【0041】(実施例14)熱可塑性樹脂1としてポリ
プロピレン樹脂(日本ポリオレフィン製:PM802)
を使用した以外は実施例4と同様にして実施例14の板
状の樹脂繊維複合物3を得た。このようにして形成した
実施例14の樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測
定した。結果を表1に示す。
【0042】(実施例15)熱可塑性樹脂1としてPB
T樹脂(東レ製:1401 X06)を使用した以外は
実施例1と同様にして実施例15の板状の樹脂繊維複合
物3を得た。このようにして形成した実施例15の樹脂
繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表
1に示す。
【0043】(実施例16)熱可塑性樹脂1としてPB
T樹脂(東レ製:1401 X06)を使用した以外は
実施例4と同様にして実施例16の板状の樹脂繊維複合
物3を得た。このようにして形成した実施例16の樹脂
繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表
1に示す。
【0044】(実施例17)熱可塑性樹脂1としてPE
T樹脂(帝人製:C9000)を使用した以外は実施例
1と同様にして実施例17の板状の樹脂繊維複合物3を
得た。このようにして形成した実施例17の樹脂繊維複
合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示
す。
【0045】(実施例18)熱可塑性樹脂1としてPE
T樹脂(帝人製:C9000)を使用した以外は実施例
4と同様にして実施例18の板状の樹脂繊維複合物3を
得た。このようにして形成した実施例18の樹脂繊維複
合物3の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示
す。
【0046】(実施例19)熱可塑性樹脂1としてナイ
ロン樹脂(東レ製:CM1021T ナイロン6)を使
用した以外は実施例1と同様にして実施例19の板状の
樹脂繊維複合物3を得た。このようにして形成した実施
例19の樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定し
た。結果を表1に示す。
【0047】(実施例20)熱可塑性樹脂1としてナイ
ロン樹脂(東レ製:CM1021T ナイロン6)を使
用した以外は実施例4と同様にして実施例20の板状の
樹脂繊維複合物3を得た。このようにして形成した実施
例20の樹脂繊維複合物3の強度と線膨張係数を測定し
た。結果を表1に示す。
【0048】(比較例1)熱可塑性樹脂1としてABS
樹脂(東レ製:トヨラック600)を使用し、ABS樹
脂を押し出し成形機で板状に押し出して温度調整のでき
るロールにより形状を整えて厚み2mmの比較例1の樹
脂成形板を得た。このようにして形成した比較例1の樹
脂成形板の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に
示す。
【0049】(比較例2)熱可塑性樹脂1としてPVC
樹脂(信越化学製:1100)を使用した以外は比較例
1と同様にして厚み2mmの比較例2の樹脂成形板を得
た。このようにして形成した比較例2の樹脂成形板の強
度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0050】(比較例3)熱可塑性樹脂1としてアクリ
ル樹脂(日立化成製)を使用した以外は比較例1と同様
にして厚み2mmの比較例3の樹脂成形板を得た。この
ようにして形成した比較例3の樹脂成形板の強度と線膨
張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0051】(比較例4)熱可塑性樹脂1としてポリプ
ロピレン樹脂(日本ポリオレフィン製:PM802)を
使用した以外は比較例1と同様にして厚み2mmの比較
例4の樹脂成形板を得た。このようにして形成した比較
例4の樹脂成形板の強度と線膨張係数を測定した。結果
を表1に示す。
【0052】(比較例5)熱可塑性樹脂1としてPBT
樹脂(東レ製:1401 X06)を使用した以外は比
較例1と同様にして厚み2mmの比較例5の樹脂成形板
を得た。このようにして形成した比較例5の樹脂成形板
の強度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0053】(比較例6)熱可塑性樹脂1としてPET
樹脂(帝人製:C9000)を使用した以外は比較例1
と同様にして厚み2mmの比較例6の樹脂成形板を得
た。このようにして形成した比較例6の樹脂成形板の強
度と線膨張係数を測定した。結果を表1に示す。
【0054】(比較例7)熱可塑性樹脂1としてナイロ
ン樹脂(東レ製:CM1021T ナイロン6)を使用
した以外は比較例1と同様にして厚み2mmの比較例7
の樹脂成形板を得た。このようにして形成した比較例7
の樹脂成形板の強度と線膨張係数を測定した。結果を表
1に示す。
【0055】下記の表1で明らかなように、実施例1〜
実施例20は比較例1〜比較例7に比べて強度が大き
く、また線膨張係数が小さいことが判る。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1記載の発
明にあっては、熱可塑性樹脂中に長繊維状の有機繊維を
混在させた樹脂繊維複合物において、長繊維状の有機繊
維に引っ張り方向の応力を与えた状態で熱可塑性樹脂と
複合させるので、樹脂繊維複合物の強度を向上させると
ともに温度変化による寸法変化等の耐熱変形性を向上さ
せ、また熱可塑性樹脂中に長繊維状の有機繊維を混在さ
せるので、従来の熱可塑性樹脂と無機繊維との樹脂繊維
複合物に比べてマテリアルリサイクル及びサーマルリサ
イクルが容易になるものである。
【0058】また、請求項2記載の発明にあっては、上
記の請求項1記載の発明の効果に加えて、熱可塑性樹脂
中に長繊維状の有機繊維を混在させた樹脂繊維複合物に
おいて、長繊維状の有機繊維が複数の有機長繊維を撚り
合わせた形態であるので、熱可塑性樹脂と長繊維状の有
機繊維との接触面積を増やすと共に長繊維状の有機繊維
の熱可塑性樹脂への接触面が複雑な形状となってアンカ
ー効果が良くなって、熱可塑性樹脂と長繊維状の有機繊
維との密着性を高めることができ、この結果、樹脂繊維
複合物の強度と耐熱変形性をよりいっそう改善できるも
のである。
【0059】また、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、熱
可塑性樹脂中に長繊維状の有機繊維を混在させた樹脂繊
維複合物において、長繊維状の有機繊維が有機長繊維を
縦横方向に配した網目状の形態であるので、簡単な構成
で押し出し方向及び押し出し方向と直交する方向のいず
れに対しても強度を向上させることができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂繊維複合物を製造する装置の概略
構成図である。
【符号の説明】
1 熱可塑性樹脂 2 有機繊維 3 樹脂繊維複合物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂中に長繊維状の有機繊維を
    混在させた樹脂繊維複合物において、長繊維状の有機繊
    維に引っ張り方向の応力を与えた状態で熱可塑性樹脂と
    複合させて成ることを特徴とする樹脂繊維複合物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂中に長繊維状の有機繊維を
    混在させた樹脂繊維複合物において、長繊維状の有機繊
    維が複数の有機長繊維を撚り合わせた形態であることを
    特徴とする請求項1記載の樹脂繊維複合物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂中に長繊維状の有機繊維を
    混在させた樹脂繊維複合物において、長繊維状の有機繊
    維が有機長繊維を縦横方向に配した網目状の形態である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の樹脂繊維
    複合物。
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