JP2002144219A - 研磨パッド及びその研磨パッドを用いた被加工物の研磨方法 - Google Patents
研磨パッド及びその研磨パッドを用いた被加工物の研磨方法Info
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Abstract
考慮した形状、パターンの溝を形成することにより、ウ
エハ面内の平坦化と研磨レートを向上する。 【解決手段】 研磨パッドは、研磨パッドの略中心位置
から略半径方向に走るよう表面に複数本の溝が形成され
た、化学的機械研磨法による被加工物の研磨処理に用い
る研磨パッドである。それぞれの溝が研磨パッドの回転
方向と同方向に突状となるようカーブを描き、該研磨パ
ッドの半径をR(mm)とすると、該溝が、曲率半径が
R/2〜10R(mm)である突曲部を有する。
Description
製造工程において、化学的機械的研磨加工(CMPプロ
セス)によりウエハ等の被加工物の平坦化処理などを行
うときに用いる研磨パッドに関する。
磨パッドが接着された研磨プレートと、研磨パッドの表
面を目立てするためのドレッサーと、被加工物を保持す
るキャリアと、研磨スラリーを研磨パッド上に供給する
研磨スラリー供給装置と、を備えている。そして、研磨
パッドをドレッサーによりドレッシング(研削)した後
に、研磨プレート及びキャリアを回転させると共に、該
研磨スラリー供給装置のノズルから研磨パッドの中央部
に研磨スラリーを供給し、被加工物を研磨パッド上に押
圧することで被加工物表面の研磨を行う。
パッドのドレッシング時に発生する研磨パッドの削り屑
や、被加工物の研磨屑等を研磨パッドの外へ排出する必
要があるので、研磨作業中に、研磨スラリーを研磨パッ
ドの中央部に絶えず供給し、これらの不純物を研磨スラ
リーにより研磨パッドの外部へ排出するようにしてい
る。
の研磨を行う際に、研磨パッドの回転力による遠心力お
よび被加工物を研磨パッドに押し付けることから、ほと
んどの量の研磨スラリーは、被加工物の面内へ供給され
ず、研磨パッド上から押し出されて外部へ排出されると
いう結果になっており、高価な研磨スラリーを無駄にし
ている。
を効率良く使用できるようにするために、表面に格子状
の溝を付けたものや、同心円状の複数の溝を設けた研磨
パッドが提案されている(例えば、特開平11−216
663号公報、特開平11−333699号公報)。
も、研磨パッド上に供給されたスラリーの多くは溝から
溢れ出ており、従って、研磨パッドと被加工物との研磨
接触面内に侵入できず、その結果としてスラリーの性能
が十分発揮されず、研磨レートおよび被加工物面内の均
一性は最良なものとはいえなかった。
着目してなされたものであって、その目的とするところ
は、研磨パッド表面上のでスラリーの流動軌跡を考慮し
た形状、パターンの溝を形成することにより、ウエハ面
内の平坦化と研磨レートを向上した研磨パッドとその研
磨パッドを用いた被加工物の研磨方法を提供することに
ある。
ドは、研磨パッドの略中心位置から略半径方向に走るよ
う表面に複数本の溝が形成された、化学的機械研磨法に
よる被加工物の研磨処理に用いる研磨パッドであって、
該それぞれの溝が研磨パッドの回転方向と同方向に突状
となるようカーブを描き、該研磨パッドの半径をR(m
m)とすると、該溝が、曲率半径がR/2〜10R(m
m)である突曲部を有し、そのことにより上記目的が達
成される。
の略中心位置から略半径方向に走るよう表面に複数本の
溝が形成された、化学的機械研磨法による被加工物の研
磨処理に用いる研磨パッドであって、該それぞれの溝が
研磨パッドの回転方向と同方向に突状となるようカーブ
を描き、該研磨パッドの非溝加工面に対する溝加工面の
面積比率が1%〜50%であり、そのことにより上記目
的が達成される。
の略中心位置から略半径方向に走るよう表面に複数本の
溝が形成された、化学的機械研磨法による被加工物の研
磨処理に用いる研磨パッドであって、該それぞれの溝が
研磨パッドの回転方向と同方向に突状となるようカーブ
を描き、該溝の深さが研磨パッド厚みの10〜80%で
あり、溝幅が200μm〜10mmであり、溝本数が1
0〜100本であり、そのことにより上記目的が達成さ
れる。
物の研磨方法は、研磨パッドの略中心位置から略半径方
向に走るよう表面に複数本の溝が形成された研磨パッド
を用いて、被加工物を化学的機械研磨法により研磨処理
する方法であって、該それぞれの溝が研磨パッドの回転
方向と同方向に突状となるようカーブを描き、研磨中の
スラリー流量をF(ml/sec)、溝本数をN
(本)、溝断面積をS(mm 2)、定盤回転数をR(r
pm)としたときに、該溝を形成する曲線が以下の式
(4)を満たし、そのことにより上記目的が達成され
る。 Y=(πNRS/30F)X2 …(4) ただし、Xは、研磨パッドの中心位置から半径方向のX
座標の溝の変位を示し、Yは該X座標と直交するY座標
の溝の変位を示す。
るためには、ウエハ面内に均一にスラリーを拡散させる
ことが重要である。従来の研磨パッドを使用して、スラ
リー流量を増加させた場合には、増加されたスラリーは
ウエハエッジ部分に溢れ、ウエハ中心部にまで浸透しに
くい。
ッド上に供給されたスラリーの流れの軌跡に沿って溝が
形成されていることにより、溝内に溜まったスラリーが
溝から溢れ出ることが抑えられて研磨パッドの略半径方
向外方へ移動することになり、その結果ウエハ中心部に
供給されるので、ウエハの平坦化と研磨効率を向上する
ことができる。
ポリウレタン等の発泡性樹脂を発泡硬化させて得られる
発泡体の表面をバフすることにより形成されている。研
磨パッドの表面には多数の空孔を有しており、ウエハ等
の被加工物と研磨パッドとの間に供給された研磨スラリ
ーが均一分散され、均一研磨が行えるようにされてい
る。
パッド本体2と、該研磨パッド本体2の表面に形成され
た略中心位置から略半径方向に走る複数本の溝3,3…
とを有している。各溝3は同じ形状、パターンに形成さ
れ、それぞれの溝3が研磨パッド1の回転方向(矢印A
方向)と同方向に突状となるようカーブを描いている。
つまり、各溝3は、研磨パッド本体2の略中心位置から
半径方向へいくにつれて、溝3の先端が回転方向Aに対
して反対方向へ次第に曲がり、図2の平面図でみると、
溝3全体としては回転方向Aへ突曲している。
やスラリーの流量等を考慮して設定することができる
が、一般には、研磨パッドの半径をR(mm)とすると
き、溝3の突曲部3aの曲率半径はR/2〜10R(m
m)である。好ましい溝の突曲部の曲率半径は、1R〜
5R(mm)である。
は、例えば、研磨中のスラリー流量Fが0.2〜20
(ml/sec)、研磨パッドの回転数30〜200r
pmの条件下にて研磨パッドを使用する際、スラリーが
溝から溢れ出ることを抑えることができる。該溝の突曲
部の曲率半径がR/2(mm)未満又は10R(mm)
を超えるときは、このような効果が期待できない。
厚みの10〜80%であり、溝幅は200μm〜10m
mであり、溝本数が10〜100本である。さらに好ま
しくは、溝の深さは、研磨パッドの厚みの40〜60%
であり、溝幅は1mm〜4mmであり、溝本数は20〜
40本である。溝の深さ、溝幅および溝本数がこれらの
条件を満たさない場合には、研磨中にスラリーが溝から
溢れ出やすくなる。
U字状、台形等であってもよい。
磨レートを向上することができる。
加工面の面積比率は1%〜50%である。ここで、研磨
パッドの溝加工面の面積とは、研磨パッド表面に形成さ
れている全ての溝の底面の合計面積をいい、非溝加工面
の面積とは、その溝部分を除いた研磨パッド表面の面積
をいう。さらに好ましい研磨パッドの非溝加工面に対す
る溝加工面の面積比率は、30%〜50%である。研磨
パッドの非溝加工面に対する溝加工面の面積比率が1%
未満の場合および50%を超える場合には、研磨中にス
ラリーが溝から溢れ出やすくなる。
が形成されている。
エハ等の被加工物を化学的機械研磨法により研磨する方
法を説明する。
量をF(ml/sec)、研磨パッド表面に形成された
溝本数をN(本)、溝断面積をS(mm2)、溝内での
スラリーの流速をV(mm/sec)、研磨パッドを貼
り付けた定盤回転数をR(rpm)とするとき、V=F
/(NS)(mm/sec)と定義することができる。
点から、任意の外周部P点を取り、直線OPを定義す
る。このとき、O点からP点の方向へ流れるスラリーの
速度は、V=F/(NS)(mm/sec)である。
義する。これにより、直線OP上でのO点を起点とした
スラリーの変位をXとしたとき、式(1)となる。
点での直線OPに垂直な方向のパッドの速度成分をVq
とする。この速度成分Vqは次式(2)で表せる。
の変位をYとすると、式(3)が得られる。
F(ml/sec)、溝本数をN(本)、溝断面積をS
(mm2)、定盤回転数をR(rpm)としたときに、
研磨パッド表面に形成された溝の曲線が上式(4)を満
たせば、溝がスラリーの研磨中における流動軌跡に沿っ
て形成され、かつ所定量のスラリーが溝内に存在するこ
とになるので、研磨中におけるスラリーの溝からの溢れ
を抑えることができる。その結果、ウエハ面内に研磨砥
粒を行き渡らせることができる。
中心位置から半径方向のX座標の溝の変位を示し、Yは
該X座標と直交するY座標の溝の変位を示している。
プロセスにおいて化学的機械的研磨加工(CMPプロセ
ス)によりウエハ等の被加工物の平坦化処理を行うとき
に用いる以外に、以下の用途にも用いることができる。
ubaパッド、MHパッド)、二次研磨(特にSuba
パッド、MHパッド)、ファイナル研磨用パッド、アル
ミ磁気ディスク研磨用パッド、液晶用ガラス研磨用パッ
ド(特にMHパッド)等。
る。
エハがあり、これらの主用途としては、IC基板、ディ
スクリートがある。
生ウエハ、バックサイドポリッシュドウエハがあり、こ
れらの主用途としては、テスト用ウエハ、パターン付き
ICあがる。
間膜があり、これらの主用途としては、上述したCMP
がある。
ンジウム燐(InP)があり、これらの主用途として
は、可視LED、赤外LED、FET、ICがある。
り、これらの主用途としてはSAWフィルターがある。
ラットガラス、TVフェイス(テレビフラウン管)があ
り、これらの主用途としては、カラー液晶基板、液晶基
板、半導体基板、ステッパー用プリズム、カラーテレビ
がある。
主用途としては、ハードディスクがある。
水晶、カラーフィルタがあり、これらの主用途として
は、半導体基板、電子基板、振動子、カラー液晶があ
る。
る。
ドに、溝深さ0.6mm、溝幅2mmの溝加工を、研磨
パッドの中心から放射状に33本曲線加工した。
本数N=33(本)、溝断面積をS=1.2(mm
2)、溝内でのスラリーの流速をV=5.05×10−
2(mm/sec)、定盤回転数をR=60(rpm)
とした。
2 であり、上式(4)を満足した。
付きシリコンウエハ表面を所定条件で研磨した。
の溝が形成されたパッド)に比べ、熱酸化膜付きシリコ
ンウエハの研磨レートが65%増加し、かつ研磨均一性
については同等であることが確認された。
れたのスラリーの流動軌跡を考慮していなかったが、本
発明のパッドでは、スラリーの流動軌跡を考慮して溝加
工を行うことにより、ウエハ面内の平坦化と研磨効率の
改善を図ることができる。 (2)研磨効率が上がり、ウエハと研磨パッドとの圧着
加重を下げた研磨が可能となるのでウエハ表面へのスト
レスが少なくなる。 (3)スラリーを有効に利用できるので製造コストを低
下できる。 (4)溝加工曲線として上式(4)を用いることによ
り、研磨条件(定盤回転数、スラリー流量、溝加工)を
考慮に入れた溝加工が可能になる。
溢れていたスラリーも効率良くウエハ中心部に供給さ
れ、ウエハの平坦化と研磨効率の向上に寄与できる。
(4)を説明する図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 研磨パッドの略中心位置から略半径方向
に走るよう表面に複数本の溝が形成された、化学的機械
研磨法による被加工物の研磨処理に用いる研磨パッドで
あって、 該それぞれの溝が研磨パッドの回転方向と同方向に突状
となるようカーブを描き、該研磨パッドの半径をR(m
m)とすると、該溝が、曲率半径がR/2〜10R(m
m)である突曲部を有する、研磨パッド。 - 【請求項2】 研磨パッドの略中心位置から略半径方向
に走るよう表面に複数本の溝が形成された、化学的機械
研磨法による被加工物の研磨処理に用いる研磨パッドで
あって、 該それぞれの溝が研磨パッドの回転方向と同方向に突状
となるようカーブを描き、該研磨パッドの非溝加工面に
対する溝加工面の面積比率が1%〜50%である、研磨
パッド。 - 【請求項3】 研磨パッドの略中心位置から略半径方向
に走るよう表面に複数本の溝が形成された、化学的機械
研磨法による被加工物の研磨処理に用いる研磨パッドで
あって、 該それぞれの溝が研磨パッドの回転方向と同方向に突状
となるようカーブを描き、 該溝の深さが研磨パッド厚みの10〜80%であり、溝
幅が200μm〜10mmであり、溝本数が10〜10
0本である研磨パッド。 - 【請求項4】 研磨パッドの略中心位置から略半径方向
に走るよう表面に複数本の溝が形成された研磨パッドを
用いて、被加工物を化学的機械研磨法により研磨する方
法であって、 該それぞれの溝が研磨パッドの回転方向と同方向に突状
となるようカーブを描き、 研磨中のスラリー流量をF(ml/sec)、溝本数を
N(本)、溝断面積をS(mm2)、定盤回転数をR
(rpm)としたときに、該溝を形成する曲線が以下の
式(4)を満たす、方法: Y=(πNRS/30F)X2 …(4) ただし、Xは、研磨パッドの中心位置から半径方向のX
座標の溝の変位を示し、Yは該X座標と直交するY座標
の溝の変位を示す。
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