JP2002143330A - マスク - Google Patents

マスク

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JP2002143330A
JP2002143330A JP2001337904A JP2001337904A JP2002143330A JP 2002143330 A JP2002143330 A JP 2002143330A JP 2001337904 A JP2001337904 A JP 2001337904A JP 2001337904 A JP2001337904 A JP 2001337904A JP 2002143330 A JP2002143330 A JP 2002143330A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鼻や喉に積極的に温熱蒸気さらには薬剤蒸気
を供給し、上気道組織に潤いを与えるマスクを提供す
る。 【解決手段】 マスクに発熱体10Aを組み込む。発熱
体10Aには、金属粉、塩類及び水を含有し、金属粉の
酸化反応に伴って水蒸気を放出する発熱体組成物11を
使用することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発熱体が組み込ま
れ、鼻や喉をより効果的に保護するマスクに関する。
【0002】
【従来の技術】古来より風邪は我々の日常に深く関わっ
ており、いつの時代においても医療機関にかかる比率の
最も高いのが風邪による受診である。風邪は、大気中の
ウィルスが鼻腔や咽頭部といった上気道組織に侵入し、
増殖することにより始まる。特に、冬場の乾燥した季節
では、上気道組織の免疫力が低下していることに加え
て、ウィルスが飛散しやすくなっているため、非常に風
邪をひきやすくなる。
【0003】そこで、従来より風邪の予防対策として
は、ウィルスの吸入を防止し、また喉を保温するために
マスクが使用されている。マスクとしては、単にガーゼ
等を折り畳んだものに耳掛け用ゴムをつけ、口や鼻を覆
うように使用するタイプのものが一般に普及している
が、このようなマスクに対し、より積極的に鼻や喉の組
織を保護するマスクとして、特開平9−99084号公
報には、水又は香料や薬剤等の水溶液を含浸させた含液
体をマスク内に装填させたものが開示されている。ま
た、実公平5−36442号公報には、十分に水を吸収
させた保水剤を混入させた綿状の合成繊維からなる加湿
体を収納したマスクが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
単にガーゼ等を折り畳んだマスクは体温や吐息から供給
された熱を保温する作用は果たすが、マスク自体に加熱
機構がないので、積極的に鼻や喉に温熱蒸気を供給する
ことができず、上気道組織にまで潤いを与えることがで
きない。
【0005】また、従来の、水や薬剤等を含浸させた含
液体あるいは加湿体を組み込んだマスクは、水蒸気や薬
剤蒸気の供給源をマスク内に備えてはいるものの、それ
らの蒸気の発生を促進させる機構を備えていないため、
水蒸気や薬剤蒸気の発生は呼吸による吸入作用によって
促されるにすぎず、風邪の予防に有効な湿気や薬剤を上
気道組織に供給することが困難である。
【0006】そこで、本発明は、鼻や喉に積極的に温熱
蒸気さらには薬剤蒸気を供給し、上気道組織に潤いを与
えられるマスクを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、発熱体及び薬
剤の担持体が組み込まれ、該発熱体と別個に水蒸気を放
出する水分保持体が組み込まれていないマスクを提供す
る。
【0008】本発明のマスクによれば、発熱体が組み込
まれているので、マスク内の空気を暖め、空気中の水分
あるいは吐息によりマスク内に蓄積された水分を暖かい
水蒸気として鼻や喉に供給し、上気道組織を潤すことが
できる。したがって、風邪の予防や症状の緩和を図り、
さらには鼾の発生を抑えることができる。
【0009】特に、本発明のマスクにおいて、発熱体と
別個に、水蒸気を放出する水分保持体が設けられている
態様によれば、水分保持体が発熱体によって加熱され、
十分な量の水蒸気を発生させる。したがって、発熱体自
体の水蒸気発生能の有無に関わらず、確実に上気道組織
へ十分な量の水蒸気を供給し、乾燥した上気道組織に潤
いを与えることが可能となり、風邪の予防効果と症状の
緩和効果等を高めることができる。
【0010】また、本発明のマスクにおいて、発熱体自
体が水蒸気を放出する態様のもの、中でも、発熱体が金
属粉、塩類及び水を含有し、金属粉の酸化反応に伴って
水蒸気を放出する態様のものは、発熱体と別個に水分保
持体を設けることなく、上気道組織へ水蒸気を供給する
ことができるので、簡易な構成で風邪の予防効果と症状
の緩和効果等を高めることができる。
【0011】さらに、本発明のマスクにおいて、薬剤の
担持体を備えた態様によれば、その担持体からの薬剤蒸
気の放出が発熱体によって促進されるので、水蒸気と共
に薬剤蒸気も効果的に上気道組織へ供給される。したが
って、より効果的に風邪を予防し、症状を緩和すること
ができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマスクについて詳
細に説明する。
【0013】本発明のマスクは、発熱体が組み込まれて
いることを特徴としている。ここで、マスクとは、鼻及
び口の双方もしくはいずれか一方を覆うものを指し、顔
に固定するバンド等の有無を問わない。
【0014】発熱体としては、電熱器、小型湯たんぽ、
炭や石炭等を使うあんか類、桐灰やベンジン等を使うカ
イロ類、化学発熱する組成物等をあげることができる
が、携帯性や簡便性、経済性の点から、化学発熱するも
のが好ましい。
【0015】ここで、化学発熱とは、塩化カルシウム、
塩化マグネシウム、酸化カルシウム、ゼオライト等の水
和熱、金属粉の酸化熱、塩酸等の酸と水酸化ナトリウム
等のアルカリとの中和熱といった化学反応に由来する発
熱をいう。中でも発熱反応の持続性の点から、金属粉の
酸化熱を利用することが好ましい。
【0016】金属粉の酸化熱を利用した発熱体は、一般
に化学カイロと称されているものであり、より具体的に
は、例えば、活性炭や吸水ポリマー等の粉体に多量に水
を担持せしめ、これに鉄粉等の金属粉と、食塩等の発熱
促進剤を加えた発熱体組成物から構成される。従来の化
学カイロにおいては、かかる発熱体組成物を、通気性は
高いが透湿性は低い素材からなる袋に収容し、反応に必
要な水が発熱体から逃げないようにしている。
【0017】本発明においては、従来の化学カイロと同
様に、通気性は高いが透湿性は低い素材からなる袋に発
熱体組成物を収容した発熱体を用いてもよいが、発熱体
組成物を透湿性の袋等に収容すると、発熱体組成物を単
に発熱体として利用するだけでなく、水蒸気発生体とし
て利用できるので、より好ましい。より具体的には、発
熱体組成物を、ASTM法(E−96−80D法)で4
000g/m2・24h以上、より好ましくは8000
g/m2・24h以上の透湿性を有するシート材料で収
容し、発熱時には反応系内に存在する水の一部が水蒸気
となって積極的に系外に放出されるようにすることが好
ましい。これにより水蒸気の放出量を、当該発熱体組成
物の成分、発熱体組成物を収容する袋の素材等にもよる
が、1分間に10〜3000mg程度とすることができ
る。好ましくは、水蒸気発生体の適用面の単位面積当た
りの水蒸気放出量を0.5mg/cm2・min以上と
する。このような発熱体組成物を透湿性の袋等に収容し
たものをマスクに組み込むと、鼻や喉に吸引される空気
を暖めると共に、この空気に十分な水蒸気を供給するこ
とができるので好ましい。
【0018】なお、このような発熱体組成物を本発明の
マスクに備えた場合、そのマスクの実際の使用態様とし
ては、公知の化学カイロと同様に、マスクを非通気性の
外袋に密封することにより保存し、マスクの使用時に外
袋からマスクを取り出し、発熱反応が開始するようにす
ればよい。
【0019】一方、本発明において、発熱体を組み込む
マスクの本体形状や素材については、発熱体を装着で
き、鼻及び口の双方又はいずれかを覆うことができるか
ぎり、特に制限はない。
【0020】例えば、マスク本体の形状を、発熱体を着
脱自在に装着できる矩形の柔軟な袋状とし、その対向す
る両辺に、マスク本体を耳に掛けるためのゴムひも等を
とりつけたものとすることができる。この場合、マスク
本体の素材としては、鼻や口に十分に温熱を供給できる
限り特に制限は無いが、温熱の他に水分も供給できるも
のが好ましい。例えば、マスク本体がその内部に化学カ
イロを組み込むタイプのものである場合、マスク本体の
素材としては、少なくとも鼻又は口と化学カイロとの間
に位置する素材が十分な水蒸気通過量を有するものとす
る。より具体的には、例えば、ナイロン、ビニロン、ポ
リエステル、レーヨン、アセテート、アクリル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の人工繊
維、パルプ、木綿、麻、絹、獣毛等の天然繊維から選ば
れた1種又は2種以上を混合した織布、不織布、紙、合
成紙及びポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、
ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリウレタン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然
ゴム、再生ゴム、合成ゴム等の非通気性樹脂フィルムあ
るいはシートに穿孔を設けたもの等が挙げられる。
【0021】マスク本体の素材としては、上述の織布、
不織布等からなる柔軟な素材の他に、それらに比べて保
形性のよいプラスチック成型品等を使用することができ
る。
【0022】また、マスク本体の形状としては、発熱体
を着脱自在に装着できるようにするため、発熱体を挿入
する袋部もしくはスペースを設けるようにしてもよい。
これによりマスク本体を繰り返し使用できるので、ゴミ
問題の面からも好ましい。
【0023】本発明のマスクには、マスクを装着したと
きに顔面に到達する水蒸気が安全な温度、好ましくは5
0℃以下となるよう、必要に応じて発熱体と顔面との間
に温度緩衝材又は空隙を適宜設けることが好ましい。例
えば、前述の化学カイロから放出される水蒸気の温度
は、化学カイロへの通気量を制御せず、大気中に開放又
はそれに近い状態にすると60℃以上となるので、火傷
防止のために化学カイロと顔面との間に温度緩衝材又は
空隙を設けることが好ましい。
【0024】温度緩衝材の構成素材としては、(1)種々
の織布、不織布、(2)紙、合成紙等の紙類、(3)プラスチ
ック、天然ゴム、再生ゴム又は合成ゴムから形成した多
孔性フィルム又は多孔性シート、(4)穿孔を有するウレ
タンフォーム等の発泡プラスチック、(5)穿孔を有する
アルミニウム等の金属箔の一種又は複数種を適宜組み合
わせて使用することができる。なお、これらの温度緩衝
材を用いて温度制御する場合、温度緩衝材は水蒸気の通
過抵抗にもなることから、温度緩衝材の材料や厚みの選
択等は、所定量の水蒸気が顔面に到達するように適宜選
択する。
【0025】また、顔面に到達する水蒸気温度を制御す
るための空隙としては、発熱体と顔面との距離を1〜1
0cmとすることが好ましい。1cm未満の場合には、
火傷が引き起こされるおそれがあり、10cmを超える
と顔面に到達する水蒸気の温度が不足する。このような
空隙は、マスク本体を、ガーゼ等の布素材に比して保形
性のよいプラスチック成型体等で構成することにより形
成することができる。
【0026】本発明のマスクには、発熱体と別個に水蒸
気を放出する水分保持体を設けてもよい。水分保持体と
しては、不織布、織布、多孔質ポリマー等に水を含浸さ
せたもの、吸水性ポリマーに水を吸水させたもの等を使
用することができる。
【0027】マスクに組み込まれている当該発熱体が、
非透湿性袋等に収容された化学カイロの発熱体組成物
や、電熱器等のように、水蒸気を放出しないタイプであ
る場合には、発熱体と共に水分保持体を設けることによ
り、鼻や咽に吸引される空気に十分な水蒸気を供給する
ことが可能となり、マスクの風邪の防止効果をより高め
ることができるので好ましい。また、マスクに組み込ま
れている発熱体が、透湿性袋等に収容された化学カイロ
の発熱体組成物のように、それ自体が水蒸気発生能を有
している場合でも、水分保持体を設けることにより鼻や
咽に吸引される空気中の水蒸気量をより増加させること
ができるので好ましい。
【0028】本発明のマスクには、さらに、薬剤の担持
体を設けてもよい。薬剤の種類には特に制限はないが、
吸引されることにより、鼻や咽といった呼吸器官の炎症
を鎮静化するものや、所謂アロマテラピー効果として、
精神をリラックスあるいは高揚状態にするものが好まし
い。また、加熱によりあるいは水蒸気の供給により持続
的に放出されるものが好ましい。このような薬剤として
は、例えば、カンフル、メントール、ペパーミント油、
ユーカリ油、ニクズク油、テレピン油、ローズマリー
油、ラベンダー油、杉胚油、ヒノキチオール等が挙げら
れる。これらの薬剤は、紙、不織布等の担体に染み込ま
せて袋状のマスクの内に収容したり、あるいはマスクの
外面に貼着するなどの公知の方法でマスクに組み込むこ
とができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ具
体的に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同
等の構成要素を表している。
【0030】実施例1 図1に示すような袋部1と耳掛け用ゴム2からなるマス
ク本体3(長辺13cm、短辺8cm)を作製した。こ
の場合、袋部1は、木綿から形成した。
【0031】一方、表1に示す組成の発熱体組成物11
を調製し、この発熱体組成物11の20gを、ポリプロ
ピレン繊維の不織布からなる透湿性の発熱体内袋12に
入れて発熱体10Aとし、これを図1に示すようにマス
ク本体3の袋部1内に収容した。
【0032】また、温度緩衝材4として、ポリプロピレ
ン繊維の不織布(厚さ15mm)を用意し、これも図1
に示すようにマスク本体3の袋部1内に収容し、実施例
のマスクとした。
【0033】
【表1】
【0034】実施例2 非透水性であるポリエチレンからなるシートを用いて、
図2に示すように、内部が2つの収納部13a、13b
に区分され、かつこれら収納部13a、13bに内容物
を入れて押圧することにより、これら2つの収納部13
a、13bがそれらの境界域13cで容易に連通するよ
うに発熱体内袋13を作製した。そして、このうちの一
方の収納部13aに塩化カルシウム14を7g入れ、も
う一方の収納部13bに水15を30g入れて発熱体1
0Bとした。この発熱体10Bを実施例1と同様のマス
ク本体3の袋部1内に収容した。
【0035】また、高密度不織布に水を含浸させ、これ
を透湿性かつ非透水性のポリプロピレン繊維からなる不
織布製の内袋に収容することにより水分保持体5を作製
し、これもマスク本体3の袋部1内に収容し、実施例の
マスクとした。
【0036】実施例3 図3に示すように、実施例1と同様の発熱体組成物11
を、酸素は通すが水蒸気は通さない通気性かつ非透湿性
の発熱体内袋16に収容し、水蒸気発生能を持たない発
熱体10Cを作製した。この発熱体10Cを実施例1の
発熱体10Aに代えて使用する以外は実施例1と同様に
して本実施例のマスクを作製した。
【0037】実施例4 メントール、ユーカリ油及びテレピン油を濾紙に担持さ
せた薬剤の担持体6を作製し、これを図4に示すよう
に、実施例1のマスクに対して、そのマスク本体3の袋
部1内に装着し、本実施例のマスクを作製した。
【0038】実施例5 実施例4の薬剤の担持体6を実施例3のマスクに装着す
る以外は実施例4と同様にして本実施例のマスクを作製
した。
【0039】実施例6 図5に示すように、実施例2の発熱体10Bに代えて、
ベンジンを白金触媒で燃焼させるタイプの市販のカイロ
7(株式会社ハクキン製、ハクキンカイロ)を使用し、
本実施例のマスクを作製した。
【0040】実施例7 実施例4の薬剤の担持体6を実施例6のマスクに装着す
る以外は実施例6と同様にして本実施例のマスクを作製
した。
【0041】実施例8 図6に示すように、半球状の断面を有するポリプロピレ
ン製のマスク成型品17と、その両端に取り付けられた
耳掛け用ゴム2からなるマスク本体を作製した。このマ
スク成型品17の内面に、実施例1の発熱体10Aを固
定し、さらにその上に実施例4の薬剤の担持体6を固定
することにより、本実施例のマスクを作製した。このマ
スクは、装着時に顔面と発熱体との間に約3cmの距離
があった。
【0042】実施例9 図7に示すように、発熱体10Aを着脱自在に収容でき
るポケット1pを袋部1に設け、そのポケット1pに発
熱体10Aを挿入する以外は実施例1と同様にして本実
施例のマスクを作製した。
【0043】本実施例において、発熱体10Aは、使用
後にポケット1pから取り出して廃棄し、マスク本体3
は、新たに発熱体をポケット1pに挿入して再使用する
ことができる。
【0044】実施例10 図8に示すように、半球状の断面を有するポリプロピレ
ン製のマスク成型品17からなるマスク本体を作製し
た。このマスク成型品17の内面には、実施例1の発熱
体10Aを着脱自在に挿入できるポケットとして蓋17
q付きの空間部17pが形成されており、その空間部1
7p内に発熱体10Aを挿入して、本実施例のマスクを
作製した。
【0045】このマスクは使用時にマスク本体を手で持
って口や鼻に適用する。発熱体10Aは、使用後に空間
部17pから取り出して廃棄し、マスク本体は、新たに
発熱体を空間部17pに挿入して再使用することができ
る。
【0046】比較例1 実施例1において、発熱体10Aを使用しない以外は実
施例1と同様のマスクを作製した。
【0047】比較例2 実施例2において、発熱体10Bを使用しない以外は実
施例2と同様のマスクを作製した。
【0048】評価 各実施例及び比較例で作製したマスクを、風邪の症状の
でているモニター(A〜J)10名にそれぞれ30分間
使用してもらい、(i)喉の痛み、(ii)鼻水、(iii)鼻づま
りの改善効果の評価を以下の基準で行った。
【0049】(評価基準) (i)喉の痛み ◎:喉の痛みがなくなった ○:喉の痛みがかなり改善された △:喉の痛みがやや改善された ×:喉の痛みが改善されなかった (ii)鼻水 ◎:鼻水がでなくなった ○:鼻水のでるのがかなり改善された △:鼻水のでるのがやや改善された ×:鼻水のでるのが改善されなかった (iii)鼻づまり ◎:鼻づまりがなくなった ○:鼻づまりがかなり改善された △:鼻づまりがやや改善された ×:鼻づまりが改善されなかった
【0050】結果を表2及び表3に示す。本発明の実施
例は、発熱体を使用しない比較例のマスクに比していず
れも風邪の症状の改善効果が高く、特に、マスクから積
極的に水蒸気が放出される実施例1、2、4、6、7、
8は、それ自体に水蒸気発生能のない実施例3、5に比
して風邪の症状の改善効果が高く、さらに薬剤の担持体
を使用した実施例4、7、8はより優れた改善効果を示
した。
【0051】
【表2】 モニター A B C D E F G H I J 実施例1:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ :鼻づまりの改善効果 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ◎ 実施例2:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ :鼻づまりの改善効果 ○ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ◎ 実施例3:喉の痛みの改善効果 △ ◎ ◎ △ ◎ ○ ◎ △ △ ◎ :鼻水の改善効果 △ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ △ ◎ :鼻づまりの改善効果 △ △ ◎ △ ◎ ◎ ◎ △ △ ◎ 実施例4:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻づまりの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例5:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ △ ◎ :鼻づまりの改善効果 ◎ △ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ △ ○ ◎ 実施例6:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ○ ◎ :鼻づまりの改善効果 ◎ ○ ◎ ○ ◎ ◎ ◎ ○ ○ ○ 実施例7:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻づまりの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 実施例8:喉の痛みの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻水の改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ :鼻づまりの改善効果 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎
【0052】
【表3】 モニター A B C D E F G H I J 比較例1:喉の痛みの改善効果 × × × × × × × × × × :鼻水の改善効果 × × × × × × × × × × :鼻づまりの改善効果 × × × × × × × × × × 比較例2:喉の痛みの改善効果 × × ○ × × △ △ △ × × :鼻水の改善効果 × × × × × × × × × × :鼻づまりの改善効果 × × △ × × × × × × ×
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、発熱体によりマスク内
の空気を暖め、空気中の水分あるいは吐息によりマスク
内に蓄積された水分を暖かい水蒸気として、鼻や喉に供
給することができるので、風邪の予防や症状の緩和を図
ることができる。また、本発明において、発熱体として
それ自体に水蒸気発生能があるものを用いた場合、ある
いは発熱体とは別個に水分保持体を設けた場合には、よ
り多くの水蒸気を鼻や喉の上気道組織に供給し、乾燥し
た上気道組織を潤すことができるので、風邪の予防効果
あるいは症状の緩和効果等を向上させることができる。
さらに、薬剤の担持体を設けることにより、より一層風
邪の予防効果あるいは症状の緩和効果等を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例のマスクの斜視図(同図
(a))及びx−x断面図(同図(b))である。
【図2】 本発明の実施例のマスクの斜視図(同図
(a))及びx−x断面図(同図(b))である。
【図3】 本発明の実施例のマスクの斜視図(同図
(a))及びx−x断面図(同図(b))である。
【図4】 本発明の実施例のマスクの斜視図(同図
(a))及びx−x断面図(同図(b))である。
【図5】 本発明の実施例のマスクの斜視図(同図
(a))及びx−x断面図(同図(b))である。
【図6】 本発明の実施例のマスクの上面図である。
【図7】 本発明の実施例のマスクの上面図である。
【図8】 本発明の実施例のマスクの上面図である。
【符号の説明】
1 袋部 1p ポケット 2 耳掛け用ゴム 3 マスク本体 4 温度緩衝材 5 水分保持体 6 薬剤の担持体 7 カイロ 10A、10B、10C 発熱体 11 発熱体組成物 12 透湿性の発熱体内袋 13 発熱体内袋 13a、13b 収納部 13c 2つの収納部の境界域 14 塩化カルシウム 15 水 16 発熱体内袋 17 マスク成型品 17p 空間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 徹 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 2E185 AA07 BA09 CA03 CB07 CC10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体及び薬剤の担持体が組み込まれ、
    該発熱体と別個に水蒸気を放出する水分保持体が組み込
    まれていないマスク。
  2. 【請求項2】 発熱体が水蒸気を放出する請求項1記載
    のマスク。
  3. 【請求項3】 発熱体が化学発熱により発熱する請求項
    1又は2記載のマスク。
  4. 【請求項4】 発熱体が金属粉、塩類及び水を含有し、
    金属粉の酸化反応に伴って水蒸気を放出する請求項3記
    載のマスク。
  5. 【請求項5】 発熱体が着脱可能である請求項1〜4の
    いずれかに記載のマスク。
  6. 【請求項6】 マスクを装着したときに発熱体と顔面と
    の間に温度緩衝材又は空隙を有する請求項1〜5のいず
    れかに記載のマスク。
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