JP2002142773A - イネ白葉枯病耐性遺伝子Xa3及びXa4のDNAマーカー - Google Patents

イネ白葉枯病耐性遺伝子Xa3及びXa4のDNAマーカー

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JP2002142773A
JP2002142773A JP2000345986A JP2000345986A JP2002142773A JP 2002142773 A JP2002142773 A JP 2002142773A JP 2000345986 A JP2000345986 A JP 2000345986A JP 2000345986 A JP2000345986 A JP 2000345986A JP 2002142773 A JP2002142773 A JP 2002142773A
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Yuichi Tada
雄一 多田
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イネの白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3およびXa4
のDNAマーカーとこのDNAマーカーを利用して白葉枯病耐
性遺伝子Xa3およびXa4を単離する方法を提供することを
課題とする。 【解決手段】 植物の耐病性遺伝子間で保存された領
域に基づくプライマーを用いたPCRで耐病性遺伝子の相
同遺伝子を単離した。そのうちのひとつの遺伝子が、イ
ネの白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3およびXa4と連鎖している
ことを見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イネの白葉枯病耐
性遺伝子Xa3およびXa4のDNAマーカーとこのDNAマーカー
を利用して白葉枯病耐性遺伝子Xa3およびXa4を単離する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】植物は様々な病気に対する抵抗性遺伝子
を持っている。これまでに、イネの白葉枯病菌Xanthomo
nas campestris pv oryzaeによって引き起こされるイネ
白葉枯病に対する抵抗性遺伝子Xa21(Song et al. 1995
Science 270:1804)とXa1(Yoshimura et al. 1998 Pr
oc. Natl. Acad. Sci. USA 95:1663)が単離されてい
る。しかしながら、これらの抵抗性遺伝子はレースと呼
ばれる特定の種類の菌に対してのみ抵抗性を示す。ま
た、特定の抵抗性遺伝子のみを利用してイネの白葉枯病
を予防使用とする試みは病原菌の変異によって容易に崩
壊してしまうことが知られている。従って、抵抗性品種
の育成には多数の抵抗性遺伝子の集積や多様な抵抗性遺
伝子の利用が望ましいと考えられる。
【0003】また、イネの白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3、X
a4についてはYoshimura et al. (Jpn. J. Genet.67:29
(1992))が、近傍のRFLPマーカーを報告しているが、こ
れらのマーカーの利用は実用的とは言えなかった。ま
た、Leister et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 9
5:370 (1998))は、植物の耐病性遺伝子間で保存されて
いる塩基配列を基に設計されたプライマーを利用して、
ポリメラーゼ連鎖反応(Kanazin et al.,1996,Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,Vol.93,p.11746)(Yu et al.,1996,Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,Vol.93,p.11751)によって抵抗性
遺伝子の類似遺伝子r2とr10をイネから単離して、これ
らがXa3、Xa4の近傍に位置することを報告しているが、
r2又はr10がXa3、Xa4のマーカーとして利用できるかど
うかは不明であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イネの白葉
枯病耐性遺伝子Xa3およびXa4のDNAマーカーとこのDNAマ
ーカーを利用して白葉枯病耐性遺伝子Xa3およびXa4を単
離する方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、植物の耐病性
遺伝子間で保存されている塩基配列を基に設計されたプ
ライマーを利用して、ポリメラーゼ連鎖反応を行うこと
により、上記保存配列を保持し、互いに類似した構造を
有する複数の遺伝子断片をイネから単離することに成功
した。さらに、それらの遺伝子断片と既知の抵抗性遺伝
子との関係を調べ、ひとつの遺伝子断片がイネの白葉枯
病耐性遺伝子Xa3およびXa4の近傍に位置すること、この
断片をプローブとした場合にXa3およびXa4を持つ品種に
特異的な制限酵素断片長多型(RFLP)を示すことを見出
し、これにより本発明を完成するに至った。RFLPとは、
ゲノムDNAを適当な制限酵素で切断したときに、制限酵
素切断部位の塩基配列の違いによって得られるDNAの長
さに違いがあることを利用してゲノムDNAの塩基配列の
違いの有無を検出する方法である。一般には、特定のプ
ローブを用いたサザンハイブリダイゼーション法と組合
せて利用される。
【0006】本発明は、イネの白葉枯病耐性遺伝子Xa3
およびXa4のDNAマーカーとこのDNAマーカーを利用して
白葉枯病耐性遺伝子Xa3およびXa4を単離する方法に関
し、より具体的には、 (1)配列番号:1に記載の塩基配列を有するDNAを
含む遺伝子。 (2)配列番号:2に記載のアミノ酸配列を含むタンパ
ク質。 (3)配列番号:1に記載の塩基配列を有するDNAを
プローブとして用いた制限断片長多型(RFLP)法を利用
したイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の有無の
検定法。 (4)配列番号:1に記載の塩基配列を有するDNAと
ハイブリダイズする塩基配列を有するDNAをプローブ
として用いた制限断片長多型(RFLP)法を利用したイネ
白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の有無の検定法。 (5)配列番号:1に記載の塩基配列を含む遺伝子の対
立遺伝子をフ゜ローフ゛として用いた制限断片長多型(RFLP)
法を利用したイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4
の有無の検定法。 (6)配列番号:1に記載の塩基配列を含む遺伝子とそ
の対立遺伝子を識別しうるプライマーによるポリメラー
ゼ・チェイン・リアクション(PCR)法を利用したイネ
白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の有無の検定法。 (7)配列番号:1に記載の塩基配列を有するDNAを
標識としたイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の
単離方法。 (8)配列番号:1に記載の塩基配列を有するDNAと
ハイブリダイズする塩基配列を有するDNAを標識とし
たイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の単離方
法。配列番号:1に記載の塩基配列をプローブとして用
いた制限断片長多型(RFLP)法を利用したイネ白葉枯病
抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の有無の検定法、に関す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明は、イネ白葉枯病抵抗性遺
伝子Xa3またはXa4のDNAマーカーに関する。本発明者ら
は、植物の耐病性遺伝子間で保存されているヌクレオチ
ド結合領域の塩基配列を利用したポリメラーゼ連鎖反応
により、該保存配列を保持し、互いに類似の構造を有す
る4つのイネ遺伝子断片を見出し、それらの染色体上の
座上位置を決定した。そのうちのひとつの「S46」が、
イネの白葉枯病耐性遺伝子Xa3およびXa4が存在すること
が知られている第11染色体の長腕の末端に位置してい
た。「S46」の配列を配列番号:1に示す。「S46」の塩
基配列から推定されるアミノ酸配列を配列番号:2に示
す。このアミノ酸配列は、アラビドプシスの耐病性遺伝
子「RPM1」と有意な相同性を示した。従って、この遺伝
子断片に対応する遺伝子は、植物の耐病性に関連してい
ることが強く示唆される。また、Xa3またはXa4遺伝子を
持つイネ品種と両遺伝子を持たないイネ品種からDNAを
抽出し、「S46」配列をプローブとしたサザン解析を行
い、Xa3またはXa4遺伝子を持つイネ品種に特異的なバン
ドパターンを見出した。特に、国際イネ研究所で作出さ
れた白葉枯抵抗性遺伝子に関する同質遺伝子系統である
IRBB103、IRBB104(Ogawa et al. Japan. J. Breed.41:
523 (1991)))とそれらの遺伝的な背景である品種トヨ
ニシキとの間で多型が検出されたことは、本遺伝子断片
がXa3またはXa4と極めて近い位置にあるかXa3またはXa4
の対立遺伝子であることを示し、これらの遺伝子のDNA
マーカーとして充分利用できることを示す。ちなみに、
ここで利用した同質遺伝子系統IRBB103、IRBB104は、ト
ヨニシキにそれぞれXa3、Xa4を持つ品種を交配し、さら
に数世代に渡ってトヨニシキを戻し交配することによっ
てXa3、Xa4の遺伝子座の近傍以外はトヨニシキの染色体
をもつ系統である。
【0008】本発明の遺伝子断片「S46」をXa3またはXa
4遺伝子のマーカーとしてイネの育種に利用するために
は以下のように行う。例えば、白葉枯病抵抗性遺伝子を
持たないイネの優良品種にXa3遺伝子を持つイネ品種を
交配してF1を作出し、このF1から得られたF2世代のイネ
と両親の品種からDNAを抽出し、制限酵素BamHIで消化
し、S46をプローブとしたサザン解析を行う。それらの
中から、Xa3を持つ親品種と同じバンドパターンを示す
F2個体を選抜する事で、Xa3遺伝子を有する個体を耐病
性検定を行うことなく効率的に選抜できる。本発明の遺
伝子断片「S46」が、Xa3またはXa4の対立遺伝子である
場合には、「S46」をプローブとして常法によってXa3ま
たはXa4を持つ品種のゲノムライブラリーやcDNAライブ
ラリーを常法(Maniatis et al., Molecular Cloning,
Cold Spring harbor Laboratry Press)によりスクリー
ニングすることによって、Xa3またはXa4を単離すること
が出来る。また、「S46」が、Xa3またはXa4の対立遺伝
子ではなく、それらのDNAマーカーの場合には、「S46」
を起点とした染色体歩行法(Leung and Giraudat, In A
rabidopsis Protocols pp277, Humana Press, NewJerse
y,1998)によってXa3またはXa4を単離することが出来
る。
【0009】本発明の遺伝子断片「S46」をポリメラー
ゼ・チェイン・リアクション(PCR)法(Saiki et al.
Science 239:487(1988))を利用したXa3またはXa4のDNA
マーカーとして利用する場合は、まず「S46」の遺伝子
断片含む遺伝子とその対立遺伝子をXa3またはXa4を持つ
品種と両遺伝子を持たない品種のゲノムライブラリーや
cDNAライブラリーを常法(Maniatis et al., Molecula
r Cloning, Cold Spring harbor Laboratry Press)に
よりスクリーニングして単離する。次に、それらの塩基
配列を決定し、Xa3またはXa4を有する品種由来の塩基配
列を増幅し、Xa3またはXa4を持たない品種由来の塩基配
列を増幅しないプライマーを設計し、これを利用したPC
Rと電気泳動を行い、増幅の有無からXa3またはXa4の有
無を検定することが出来る。また、単離したXa3またはX
a4を有する品種と有さない品種由来の塩基配列の違いが
制限酵素に対する感受性に影響する場合は、その部位を
含む範囲の塩基配列を増幅するプライマーを用いたPCR
を行った後に該制限酵素で処理した後に電気泳動して制
限酵素による切断の有無を調べるCAPS法(Glazebrook e
t al. In Arabidopsis Protocols p173, Humana Press,
New Jersey,1998)でXa3またはXa4の有無を検定するこ
とが出来る。
【0010】本発明の遺伝子断片「S46」をプローブと
してXa3またはXa4を単離するためには、常法、例えば、
染色体歩行法(Leung and Giraudat, In Arabidopsis P
rotocols p277, Humana Press, New Jersey,1998)によ
り行うことが出来る。すなわち、常法により酵母の人工
染色体やバクテリアの人工染色体、ラムダファージを利
用して構築したイネゲノムライブラリーから、S46を含
むクローンをスクリーニングし、これをプローブとして
隣接するゲノムクローンをスクリーニングすることによ
って染色体上を歩行し、Xa3またはXa4の候補となる遺伝
子を選ぶ。次に、それらの候補遺伝子を導入した組換え
イネの耐病性を調べることによってXa3またはXa4を同定
することができる。なお、得られたDNAの塩基配列は、
例えば「シークエンサーModel373」(ABI社製)を利用
することにより容易に決定することが可能である。
【0011】イネの白葉枯病耐性の検定は、特定のイネ
白葉枯病菌のレースを接種した場合の過敏感反応の有無
や病斑形成の程度を調べることによって可能である。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが本発明はこれら実施例に制限されるものでは
ない。 [実施例1] 耐病性遺伝子断片の単離 既に報告されている植物の耐病性遺伝子に共通して保存
されている配列を参考にして、タバコのN遺伝子のヌク
レオチド結合領域のアミノ酸配列「GMGGVGKT/配列番
号:3」と「GPGGVGKT/配列番号:4」に対応したミック
スプライマー「5'-GGAATGGGNGGNGTNGGNAARAC-3'/配列
番号:5」と「5'-YCTAGTTGTRAYDATDAYYYTRC-3'/配列番
号:6」を合成した(Yu et al. 1996 Proc.Natl.Acad.S
ci.USA 93:11751)。これらのプライマーを用いてイネ
の品種戦捷由来のゲノムDNAを鋳型としてPCR反応を行っ
た。PCR反応は、5μlの10×PCRバッファー、4μlの25μ
M dNTP、50pmolの各プライマー、50ngのイネゲノムDN
A、0.5μl(2.5U)のAmpliTaq(Perkin-Elmer社製)を添加
した50μlの反応系で行った。PCR反応サイクルは、1サ
イクルが94℃で30秒間、55℃で30秒間、72℃で1分間で
行い、合計30サイクル行った。なお、この反応は「Perk
in-Elmer 9600」を使い行った。得られたPCR産物をアガ
ロースゲルで電気泳動したところ、約500-700bpのDNA断
片の増幅が見られた。これらのDNA断片をQIAEX II Gel
Extraction Kit (GIAGEN社製)を用いてゲルから回収
し、「TA Cloning Kit」(Invitrogen社製)を用いてプ
ラスミドにクローニングした。得られた約100プラスミ
ドの挿入断片をM13プライマーを用いたPCRで増幅し、制
限酵素MboIとHaeIIIで切断して同一の切断パターンを示
すクローンの同定を行い、約40種類に分類した。これら
のDNA断片の塩基配列をDNAシークエンサー「シークエン
サーModel373」(ABI社製)で決定した。その内、遺伝
子をコードしていると考えられる配列、すなわちオープ
ンリーディングフレームが組めるDNA断片は4種であっ
た。
【0013】[実施例2] 実施例1で得られた4種のDNA
断片の染色体上の位置をTsunematsu et al. (Breed. Sc
i. 46:279(1996))の方法に従って決定した。その結果、
そのうちのひとつである「S46」(配列番号:1)が第1
1染色体上のRFLPマーカーXNpb181とR543の間に位置する
ことが判明した。この位置は、白葉枯病抵抗性遺伝子Xa
3、Xa4が存在することが知られている(Yoshimura et a
l. Jpn. J. Genet.67:29(1992))。同様に、第11染色体
の長腕の末端に位置することが知られている遺伝子r2と
r10(Leister et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:
370 (1998))の位置を比較のために決定したところ、S4
6と同じ位置に座上することが明らかとなった。
【0014】[実施例3] Xa3を持つイネ品種(中国4
5号、Zenith、IRBB103)とXa4遺伝子を持つイネ品種
(IRBB104、IR36)と両遺伝子を持たないイネ品種(ト
ヨニシキ、日本晴)および両遺伝子の有無が不明な品種
(IR64、IR40、R18)からDNAを抽出し、制限酵素BamHI
または、EcoRIで消化後に電気泳動し、「S46」配列をプ
ローブとしたRFLP解析を行った。その結果、Xa3またはX
a4遺伝子を持つイネ品種に特異的なバンドパターンを見
出した。特に、国際イネ研究所で作出された白葉枯抵抗
性遺伝子に関する同質遺伝子系統であるIRBB103(Xa
3)、IRBB104(Xa4)とそれらの遺伝的な背景である品種
トヨニシキとの間で多型が検出されたことは、本遺伝子
断片がXa3またはXa4と極めて近い位置にあるかXa3また
はXa4の対立遺伝子であることを示し、これらの遺伝子
のDNAマーカーとして利用できることを示す。ちなみ
に、ここで利用した同質遺伝子系統IRBB103、IRBB104
は、トヨニシキにそれぞれXa3、Xa4を持つ品種を交配
し、さらに数世代に渡ってトヨニシキを戻し交配するこ
とによってXa3、Xa4の遺伝子座の近傍以外はトヨニシキ
の染色体をもつ系統である。一方で、同じ位置に座上す
る遺伝子r2、r10をプローブとしたサザン解析の場合
は、Xa3またはXa4をもつ品種と持たない品種でバンドパ
ターンに違いが認められるものの、Xa3またはXa4を持つ
品種に共通する特異的なバンドは検出されなかった。従
って、r2とr10は、白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3とXa4のマ
ーカーとしては利用できない。
【0015】[実施例4]Xa3遺伝子を持つイネ品種Zenit
hと持たないイネ品種キヌヒカリを交配してF1を作出し
た。このF1から得られたF2世代の12個体のイネからDN
Aを抽出し、制限酵素BamHIで消化し、S46をプローブと
したサザン解析を行った。また、これらのイネに白葉枯
病菌(T7174またはT7133)を接種して耐病性検定を行っ
た。その結果、Zenith型またはヘテロ型のバンドパター
ンを示した7個体はすべて耐性であったが、キヌヒカリ
型のバンドパターンを示した5個体は感受性であった。
この結果から、S46はXa3遺伝子のマーカーとして有用で
あることが示された。
【0016】
【発明の効果】本発明によりイネの白葉枯病抵抗性遺伝
子Xa3およびXa4のDNAマーカーが提供された。本発明のD
NAマーカーを用いることで白枯病抵抗性イネを効率的に
育種することが可能となった。また、本発明のDNAマー
カーを利用してXa3およびXa4を単離することが可能とな
った。
【0017】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Mitsui Chemicals Inc. <120> DNA marker of bacterial leaf blight resistant gene Xa3 or Xa4 of r ice. <130> 31000068 <160> 6 <210> 1 <211> 546 <212> DNA <213> Oryza sativa <400> 1 ggaatgggtg gggttgggaa gacaacacta gctcagaana tattcaatga taaaaaatta 60 gaaagaagat tcgacaagcg tgcatgggtt tgtgtttcca aggagtattc tggggattct 120 cttttgagac aagttcttcg taatatgggg atacaacatg acaaatatga atcagttgga 180 gagctccaaa gcaatcttgc atcaaacatt caaggcaaga gtttttttct tgtgttggat 240 gatgtgtggc actctgaagc atgggcagat ttactaagaa ctcctttgca tgttgcagcc 300 acaggaatag ttctagtaac tactcgagat gatactattg ctcgaataat tggggtggac 360 cacactcata gagttgattt gatgtcagct gatgtaggat gggagttgct ttggaggagc 420 atgaacatca aagaagagaa acaagtgcaa aatctaaagg atgtaggtat tgagattgtt 480 tccaaatgtg gtggccttcc tcttgtaatt agggttgttg caaaagtttt ccccacgccc 540 cccatt 546 <210> 2 <211> 182 <212> PRT <213> Oryza sativa <400> 2 Gly Met Gly Gly Val Gly Lys Thr Thr Leu Ala Gln Xaa Ile Phe Asn 1 5 10 15 Asp Lys Lys Leu Glu Arg Arg Phe Asp Lys Arg Ala Trp Val Cys Val 20 25 30 Ser Lys Glu Tyr Ser Gly Asp Ser Leu Leu Arg Gln Val Leu Arg Asp 35 40 45 Met Gly Lle Gln His Asp Lys Tyr Glu Ser Val Gly Glu Leu Gln Ser 50 55 60 Asn Leu Ala Ser Asn Ile Gln Gly Lys Ser Phe Phe Leu Val Leu Asp 65 70 75 80 Asp Val Trp His Ser Glu Ala Trp Ala Asp Leu Leu Arg Thr Pro Leu 85 90 95 His Val Ala Ala Thr Gly Ile Val Leu Val Thr Thr Arg Asp Asp Thr 100 105 110 Ile Ala Arg Ile Ile Gly Val Asp His Thr His Arg Val Asp Leu Met 115 120 125 Ser Ala Asp Val Gly Trp Glu Leu Leu Trp Arg Ser Met Asn Ile Lys 130 135 140 Glu Glu Lys Gln Val Gln Asn Leu Lys Asp Val Gly Ile Glu Ile Val 145 150 155 160 Ser Lys Cys Gly Gly Leu Pro Leu Val Ile Arg Val Val Ala Lys Val 165 170 175 Phe Pro Thr Pro Pro Ile 180 <210> 3 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificial Synthesized Peptide Sequence <400> 3 Gly Met Gly Gly Val Gly Lys Thr 1 5 <210> 4 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificial Synthesized Peptide Sequence <400> 4 Gly Pro Gly Gly Val Gly Lys Thr 1 5 <210> 5 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificial Synthesized Primer Sequence <400> 5 ggaatgggng gngtnggnaa rac 23 <210> 6 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificial Synthesized Primer Sequence <400> 6 yctagttgtr aydatdayyy tcr 23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号:1に記載の塩基配列を有する
    DNAを含む遺伝子。
  2. 【請求項2】 配列番号:2に記載のアミノ酸配列を含
    むタンパク質。
  3. 【請求項3】 配列番号:1に記載の塩基配列を有する
    DNAをプローブとして用いた制限断片長多型(RFLP)
    法を利用したイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4
    の有無の検定法。
  4. 【請求項4】 配列番号:1に記載の塩基配列を有する
    DNAとハイブリダイズする塩基配列を有するDNAを
    プローブとして用いた制限断片長多型(RFLP)法を利用
    したイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の有無の
    検定法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の遺伝子の対立遺伝子をプ
    ローブとして用いた制限断片長多型(RFLP)法を利用し
    たイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4の有無の検
    定法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の遺伝子とその対立遺伝子
    を識別しうるプライマーによるポリメラーゼ・チェイン
    ・リアクション(PCR)法を利用したイネ白葉枯病抵抗
    性遺伝子Xa3またはXa4の有無の検定法。
  7. 【請求項7】 配列番号:1に記載の塩基配列を有する
    DNAを標識としたイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3また
    はXa4の単離方法。
  8. 【請求項8】 配列番号:1に記載の塩基配列を有す
    るDNAとハイブリダイズする塩基配列を有するDNA
    を標識としたイネ白葉枯病抵抗性遺伝子Xa3またはXa4
    の単離方法。
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