JP2002138437A - 有脚式離岸堤 - Google Patents

有脚式離岸堤

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JP2002138437A
JP2002138437A JP2000333017A JP2000333017A JP2002138437A JP 2002138437 A JP2002138437 A JP 2002138437A JP 2000333017 A JP2000333017 A JP 2000333017A JP 2000333017 A JP2000333017 A JP 2000333017A JP 2002138437 A JP2002138437 A JP 2002138437A
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offshore
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Junichi Yokozawa
純一 横沢
Noriyasu Sumita
憲泰 住田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作用する鉛直波力を低減させる。 【解決手段】 左右方向に所要の長さ及び前後方向に所
要の幅を有し且つ前端側が低くなるように前後方向に所
要角度傾斜した斜板1を、前端側を沖側6に向けて海面
付近に位置させて、斜板1の下面に上端を固定したジャ
ケット2と、所定位置の海底に打ち込んでジャケット2
に嵌合させた杭3により支持固定して有脚式離岸堤を構
成する。斜板1の上面に、多数の突起物9を設ける。沖
側6より打ち寄せる波を、斜板1の上面に沿ってせり上
がらせると同時に突起物9に順次衝突させて崩し、斜板
1の上面に作用する波5aのエネルギーを低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沖合いの海面付近に
設置した斜板上で波浪を砕波させ、波浪エネルギーを弱
めて陸側を静穏域とする消波構造物としての有脚式離岸
堤に関するもので、特に、砕波効果を向上させて鉛直波
力を低減させることができる有脚式離岸堤に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】消波構造物としては、従来種々のものが
提案されているが、シンプルな構造で且つ信頼性が高
く、更に、海水交換性のよいものとして、図7に示す如
き有脚式離岸堤(斜板堤)がある。
【0003】この有脚式離岸堤は、左右方向に所要の長
さ及び前後方向に所要の幅を有し且つ前端側が低くなる
よう前後方向に所要角度傾斜した厚板形状の鉄筋コンク
リート製の斜板1の下面に、下端が海底に達する長さと
してある鋼管状のジャケット2の上端を固定し、傾斜し
た前端側(下端側)を沖側6に向けた上記斜板1を沖側
6から打ち寄せる波5aの方向と直交するように配置し
て、海面付近に位置させ、沖合いの海底4に打ち込んだ
鋼製の杭3に上記ジャケット2を嵌合させることによ
り、上記斜板1をジャケット2と杭3とからなる支持構
造部(脚)により支持固定するようにしてなる構成とし
てあり、斜板1上に達した波5aを砕波させて波浪エネ
ルギーを逸散させることにより消波すると共に、斜板1
上からの反射波5bによって波5aの透過性を低減させ
ることにより消波させて、陸側7を静穏域とすることが
できるようにしてある。
【0004】なお、5cは陸側から沖側に向かう返し
波、8は斜板1の下面に設けた梁であり、該梁8は縦横
に所要間隔で格子状に配置すると共に、交差部にジャケ
ット2の上端を固定するようにしてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
有脚式離岸堤における斜板1には、沖側6から波5aが
上面に、又、陸側7から返し波5cが下面にそれぞれ作
用することから鉛直波力が大きく作用し、このためジャ
ケット2や杭3等の支持構造部に非常に大きな応力が作
用することになり、応力が集中する部分は特に部材断面
を大きくして対応しなければならないという問題があ
る。
【0006】そこで、本発明は、支持構造部の部材断面
を小さくできるように、砕波効果をより向上させて、斜
板に作用する鉛直波力を低減させることができる有脚式
離岸堤を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所
要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近
に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼
管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジ
ャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、
上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離
岸堤において、上記斜板の上面に、多数の突起物を設け
た構成とする。
【0008】沖側より波が打ち寄せると、波は、斜板に
沿ってせり上がると同時に、該斜板の上面に設置された
各突起物に順次衝突させられることにより崩されて砕波
され、又、斜板上からの反射波により波の透過性は低減
させられることから消波が行われ、よって砕波効果は従
来に比して向上することから、支持構造部に作用する応
力は低減され、このため支持構造部に要求される部材断
面は小さくなる。
【0009】又、斜板の上面に多数の突起物を設けるこ
とに加えて、斜板の下面に多数の突起物を設けた構成と
することにより、斜板の下面に沿って陸側より沖側に向
かう返り波を、斜板の下面側に設置した突起物に衝突さ
せて効率よく砕波させることができ、斜板の下面に作用
する波のエネルギーを低減させて、鉛直波力をより低減
させることができることから、支持構造部に要求される
部材の断面をより小さくすることが可能となる。
【0010】更に、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向
に所要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面
付近に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定し
た鋼管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで
該ジャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定し
て、上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚
式離岸堤において、上記斜板を、上側の開口した箱型部
材と、該箱型部材上に載置した多数の消波用異形ブロッ
クとからなる構成とすることにより、打ち寄せる波を、
斜板の上側に露出する異形ブロックに順次衝突させて崩
すことができることから、箱型部材には、異形ブロック
により一度崩された波のみが上方より作用するようにさ
せることができ、鉛直波力を低減させることができて、
支持構造部に要求される部材の断面を従来に比して小さ
くすることが可能となり、更に、設置時には、工場で製
作した箱型部材とジャケットとからなる一体化物を、異
形ブロックとは別に所定位置まで搬送すればよいので、
軽量物として搬送できると共に、岸壁ヤード等における
仮設工やコンクリート工等の陸上での製作作業を省略す
ることができ、しかも、設置位置で吊り上げるクレーン
船の能力は小さいものでも可能となり、工事費を削減す
ることができる。
【0011】更に又、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方
向に所要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海
面付近に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定
した鋼管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込ん
で該ジャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定
して、上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有
脚式離岸堤において、上記斜板に、鉛直方向に延びる多
数の貫通孔を穿設した構成とすることにより、打ち寄せ
た波を斜板に沿ってせり上がらせると同時に、その一部
を各貫通孔を通して斜板の下面側に透過させることがで
きて、波の反射率を大幅に低減させることができ、この
際、上記各貫通孔は、斜板の法線方向ではなくて鉛直方
向に穿設したものであることから透過率の増加を回避で
きて、砕波効果を向上させることができ、斜板に作用す
る鉛直波力を従来に比して低減させることができて、支
持構造部に要求される部材の断面を従来に比して小さく
することが可能となり、更に、多数の貫通孔を穿設する
ことにより斜板の重量を軽くすることができることか
ら、設置時には従来に比して能力の小さいクレーン船を
使用できて、工事費の削減効果を得ることができる。
【0012】更に又、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方
向に所要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海
面付近に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定
した鋼管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込ん
で該ジャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定
して、上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有
脚式離岸堤において、上記斜板を、薄板状の斜板ユニッ
トを所要間隔を隔てて複数積層してなる積層構造の斜板
としてなる構成とすることにより、打ち寄せる波を最上
層の斜板ユニットの上面において従来と同様に砕波する
ことができると共に、各斜板ユニット間の隙間を透過さ
せることによっても砕波することができて、砕波効果を
従来に比して向上させることができると共に、どのよう
な条件の波浪に対してもより優れた砕波性能が期待でき
て、鉛直波力を従来に比して低減させることができるこ
とから、支持構造部に要求される部材の断面を従来に比
して小さくすることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0014】図1(イ)(ロ)(ハ)は本発明の有脚式
離岸堤の実施の一形態を示すもので、図7に示したもの
と同様の構成としてある有脚式離岸堤において、斜板1
の上面に、図1(ロ)に示す如き円柱状、あるいは、図
1(ハ)に示す如き角柱状とした複数の突起物9を前後
左右方向に所要間隔で配列して設置したものである。そ
の他、図7に示したものと同一のものには同一符号が付
してある。
【0015】上記本発明の有脚式離岸堤を使用する場合
には、従来と同様に斜板1が海面付近に位置するように
して沖合いの所定位置に設置する。該有脚式離岸堤に沖
側6より波5aが打ち寄せると、波5aは、斜板1に沿
ってせり上がってくると同時に、該斜板1の上面に設置
された各突起物9に順次衝突させられることにより崩さ
れて砕波され、又、斜板1上からの反射波5bにより波
5aの透過性は従来と同様に低減させられることから、
消波が行われるようになる。
【0016】このように、斜板1上において、波5aを
突起物9に衝突させてより効率よく崩すことができるこ
とから、砕波効果を従来に比して向上させることがで
き、又、波5aを崩すことにより、水塊が直接斜板1に
衝突することを防止できることから、斜板1に作用する
エネルギーを低減させることができて鉛直波力を大幅に
低減させることができ、このため支持構造部に作用する
応力を低減させることができて、支持構造部の部材断面
を従来に比して小さくすることが可能となる。更に、上
記突起物9により、波高が小さく且つ周期の長い波5a
であっても斜板1を乗り越えさせることなく崩すことが
でき、これにより、斜板1上には常に白波が発生するよ
うになることから、視認性を高めることができ、周辺で
漁労を行う漁船やプレジャーボートが斜板1に乗り上げ
る事故を未然に防止できる。
【0017】次に、図2は図1(イ)(ロ)(ハ)に示
した実施の形態の応用例を示すもので、斜板1の上面
に、円柱状、あるいは、角柱状とした突起物9を前後左
右方向に配列して設置することに代えて、斜板1の上面
における前後方向所要間隔位置に、左右方向に一連に延
びる複数の突起物9aを平行に設置したものである。そ
の他は図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同様な構
成としてある。
【0018】本実施の形態によっても、斜板1上に打ち
寄せる波5aを突起物9aにより効率よく崩すことがで
きて、上記実施の形態と同様な効果を得ることができ
る。
【0019】次いで、図3は本発明の実施の他の形態を
示すもので、図1(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同
様な構成としてある有脚式離岸堤における斜板1の下面
に、複数の突起物9を前後左右方向に所要間隔で配列し
て設置したものである。なお、斜板1の下面に設ける上
記突起物9は、梁8と干渉しない斜板1のスラブ部分に
のみ配列するようにしてある。その他の構成は図1
(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同様であり、同一の
ものには同一符号が付してある。
【0020】本実施の形態によれば、図1(イ)(ロ)
(ハ)に示した実施の形態と同様な効果を得ることがで
きるほかに、斜板1の下面に設置した突起物9により、
該斜板1の下面に沿って陸側から沖側に向かう返し波5
cを砕波させることができることから、斜板1の下面に
作用する波のエネルギーを低減させることができ、よっ
て、斜板1に作用する鉛直波力をより低減させることが
できることから、支持構造部に作用する応力をより低減
させることができて、支持構造部に要求される部材断面
をより小さくすることが可能となる。
【0021】更に、図4は本発明の実施の更に他の形態
を示すもので、図7に示したものと同様の構成としてあ
る有脚式離岸堤において、厚板形状とした鉄筋コンクリ
ート製の斜板1に代えて、該斜板1と同様の長さ、幅及
び傾斜を有し、且つ上側の開口した鋼製の箱型部材11
の内側に、多数のテトラポッド(登録商標)等の消波用
異形ブロック12を載置してなる構成とした斜板10を
用いるようにしたものである。その他、図7に示したも
のと同一のものには同一符号が付してある。
【0022】本実施の形態の有脚式離岸堤を使用する場
合は、先ず、工場において箱型部材11の下面にジャケ
ット2の上端を連結して一体化し、この一体化物を図示
しないクレーン船で沖合いの所定の設置位置まで搬送し
た後、上記箱型部材11が海面付近に位置するようにし
て上記ジャケット2を、沖合いの海底4に打ち込んだ杭
3に嵌合させて据え付けるようにするか、又は、上記ジ
ャケット2を沖合いの海底に配置した後、ジャケット2
を挿通させた杭3を海底4に打ち込んで据え付けるよう
にし、しかる後、図示しない大型台船に積み込んで上記
設置位置まで別途搬送した多数の異形ブロック12を、
一つずつ図示しないクレーンを用いて上記箱型部材11
上に積み上げて載置することにより、現地で斜板10を
完成させるようにする。
【0023】沖側より打ち寄せた波5aは、斜板10の
上側に露出する異形ブロック12に順次衝突して崩され
ることから、ジャケット2と連結してある箱型部材11
には、異形ブロック12により一度崩された波のみが上
方より作用するようになるので、鉛直波力を低減させる
ことができて、図1(イ)(ロ)(ハ)に示した実施の
形態と同様な効果を得ることができ、更に、上述した如
く、本実施の形態の有脚式離岸堤は、工場で製作した箱
型部材11とジャケット2とからなる一体化物を、異形
ブロック12と分離した状態として所定の設置位置まで
搬送すればよいので、軽量物として搬送できると共に、
岸壁ヤード等で行っていた仮設工やコンクリート工等の
陸上における製作作業を省略することができ、しかも設
置位置で吊り上げるクレーンの能力は小さいものでも可
能となり、工事費を削減することができるようになる。
【0024】更に又、図5(イ)(ロ)は本発明の実施
の更に他の形態を示すもので、図7に示したものと同様
な構成としてある有脚式離岸堤において、斜板1の前後
左右方向の所要間隔位置に、鉛直方向に延びる貫通孔1
3を多数穿設してなる構成としたものである。なお、上
記各貫通孔13は、梁8とは干渉しない斜板1のスラブ
部分にのみ設けるようにしてある。その他、図7に示し
たものと同一のものには同一符号が付してある。
【0025】本実施の形態の有脚式離岸堤に、沖側6よ
り波5aが打ち寄せると、該波5aは斜板1に沿ってせ
り上がってくると同時に、その一部が各貫通孔13を通
して斜板1の下面側に透過させられる。これにより、波
の反射率を大幅に低減させることができ、この際、上記
各貫通孔13は、斜板1の法線方向ではなくて鉛直方向
に穿設したものであることから透過率の増加を回避でき
ることから、砕波効果を向上させることができ、斜板1
に作用する鉛直波力を従来に比して低減させることがで
きて、支持構造部の部材断面を、従来に比して小さくす
ることが可能となり、更に、多数の貫通孔13を穿設す
ることにより、斜板1の重量を軽量化することができる
ことから、所定の設置位置に設置する際、クレーン船を
用いて搬送すべき重量を従来に比して軽くすることがで
き、よって、従来に比してより能力の小さいクレーン船
を使用できるようになることから、図4に示した実施の
形態と同様に、工事費の削減効果を得ることができる。
【0026】更に又、図6は本発明の実施の更に他の形
態を示すもので、図7に示したものと同様な構成として
ある有脚式離岸堤において、一枚の厚板形状としてある
鉄筋コンクリート製の斜板1に代えて、薄板形状に成形
した鉄筋コンクリート製の斜板ユニット15を、所要の
隙間16を隔てて複数枚(図上4枚)積層してなる積層
構造の斜板14を用いるようにしたものである。
【0027】上記各斜板ユニット15は、ジャケット2
の配置と対応する位置にそれぞれ貫通孔17を設けた構
成として、斜板ユニット15の各貫通孔17にそれぞれ
対応するジャケット2の上部を挿通させると共に、該ジ
ャケット2の上部における上下方向所要間隔個所に斜板
ユニット15をそれぞれ固定することにより、各斜板ユ
ニット15間に隙間16を保持できるようにしてある。
その他、図7に示したものと同一のものには同一符号が
付してある。
【0028】本実施の形態によれば、沖側6より波5a
が打ち寄せると、最上層の斜板ユニット15の上面にて
従来と同様に波5aを砕波させることができ、更に、隙
間16を透過させることによっても波5aを砕波させる
ことができることから、砕波効果を従来に比して向上さ
せることができると共に、どのような条件の波浪に対し
てもより優れた砕波性能が期待でき、このため鉛直波力
を軽減することができて、支持構造部の断面を従来に比
して小さくすることが可能となる。
【0029】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、図1(イ)(ロ)(ハ)及び図3
では、斜板1の上面、あるいは、上下面に、円柱状もし
くは角柱状の突起部8を、前後左右方向に所要間隔で配
列させて設置するものとして示したが、波5aを衝突さ
せて崩すことができれば、突起部8の形状は自在に決定
してよく、又、その配置は千鳥配置やランダムな配置と
してよく、更に、その数は斜板1の面積に対応して増減
させればよいこと、図2(イ)(ロ)においては、波5
aを衝突させて崩すことができれば、突起部9aの断面
形状は自在に設定してよく、又、その設置数は斜板1の
面積に応じて増減できること、図4において箱型部材1
1上に載置する消波用異形ブロック12としては、六脚
ブロックや中空三角ブロック等、任意の形状のものを採
用し得ること、図5においては、斜板1に円形の貫通孔
13を前後左右方向に所要間隔で配列させて穿設するも
のとして示したが、斜板1の上面に打ち寄せる波5aの
一部を下面側に透過させることで所望する反射率の低下
効果が得られれば、貫通孔13の形状は自在に決定して
よく、又、配置を千鳥配置やランダムな配置としてもよ
いこと、図6においては4枚の斜板ユニット15を積層
して斜板14を構成させるものとして示したが、斜板ユ
ニット15の積層数は自在に決定してよいこと、その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の有脚式離岸堤
によれば、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所要角
度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近に位
置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼管状
のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジャケ
ットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、上記
斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離岸堤
において、上記斜板の上面に、多数の突起物を設けた構
成としてあるので、斜板が海面付近に位置するようにし
て沖合いの所定位置に設置することにより、沖側より打
ち寄せる波を、斜板に沿ってせり上がらせると同時に、
該斜板の上面に設置された各突起物に順次衝突させて効
率よく崩すことができ、又、斜板上からの反射波により
打ち寄せる波の透過性は従来と同様に低減させることが
できることから、砕波効果を従来に比して向上させるこ
とができ、これにより、斜板の上面に作用する波のエネ
ルギーを低減させて鉛直波力を大幅に低減させることが
でき、支持構造部に作用する応力を低減させることがで
きることから、ジャケットや杭等の支持構造部に要求さ
れる部材断面を従来に比して小さくすることが可能とな
り、更に、波高が小さく且つ周期の長い波であっても斜
板を乗り越えさせることなく崩すことができて、斜板上
には常に白波が発生するようさせることができることか
ら、視認性を高めることができて、周辺で漁労を行う漁
船やプレジャーボートが斜板に乗り上げる事故を未然に
防止できるという優れた効果を発揮する。又、斜板の上
面に多数の突起物を設けることに加えて、斜板の下面に
多数の突起物を設けた構成とすることにより、斜板の下
面に沿って陸側より沖側に向かう帰り波を、斜板の下面
側に設置した突起物に衝突させて効率よく砕波させるこ
とができ、斜板の下面に作用する波のエネルギーを低減
させて鉛直波力をより低減させることができることか
ら、支持構造部に要求される部材の断面をより小さくす
ることが可能となるという効果を発揮し、更に、所要の
長さ及び幅を有し且つ幅方向に所要角度傾斜した斜板
を、下端側を沖側に向けて海面付近に位置させると共
に、該斜板の下面に上端を固定した鋼管状のジャケット
と、所定位置の海底に打ち込んで該ジャケットに嵌合さ
せる杭とにより斜板を支持固定して、上記斜板上にて波
を砕波させるようにしてある有脚式離岸堤において、上
記斜板を、上側の開口した箱型部材と、該箱型部材上に
載置した多数の消波用異形ブロックとからなる構成とし
てなる構成とすることにより、打ち寄せる波を、斜板の
上側に露出する異形ブロックに順次衝突させて崩すこと
ができることから、箱型部材には、異形ブロックにより
一度崩された波を上方より作用させることができ、鉛直
波力を低減させることができることから、支持構造部に
要求される部材の断面を従来に比して小さくすることが
可能となり、更に、設置時には、工場で製作した箱型部
材とジャケットとからなる一体化物を、異形ブロックと
は別に所定位置まで搬送すればよいので、岸壁ヤード等
における仮設工やコンクリート工等の陸上での製作作業
を省略することができると共に、クレーン船を用いて一
度に搬送すべき重量を軽くすることができることから、
能力のより小さいクレーン船を使用することができて、
工事費を削減することができるという優れた効果を発揮
する。更に又、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所
要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近
に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼
管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジ
ャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、
上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離
岸堤において、上記斜板に、鉛直方向に延びる多数の貫
通孔を穿設した構成とすることにより、打ち寄せた波を
斜板に沿ってせり上がらせると同時に、その一部を貫通
孔を通して斜板の下面側に透過させることにより波の反
射率を大幅に低減させることができ、この際、上記各貫
通孔は、斜板の法線方向ではなくて鉛直方向に穿設した
ものであることから透過率の増加を回避できて、砕波効
果を向上させることができ、このため斜板に作用する鉛
直波力を従来に比して低減させることができて、支持構
造部に要求される部材の断面を従来に比して小さくする
ことが可能となり、更に、多数の貫通孔を穿設すること
により斜板の重量を軽くすることができることから、設
置時にはより能力の小さいクレーン船を使用できて、工
事費の削減効果を得ることができるという優れた効果を
発揮し、更に又、所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に
所要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付
近に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した
鋼管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該
ジャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定し
て、上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚
式離岸堤において、上記斜板を、薄板状の斜板ユニット
を所要間隔を隔てて複数積層してなる積層構造の斜板と
してなる構成とすることにより、打ち寄せる波を最上層
の斜板ユニットの上面において従来と同様に砕波させる
ことができると共に、隙間を透過させることによっても
砕波することができて、砕波効果を従来に比して向上さ
せることができると共に、どのような条件の波浪に対し
てもより優れた砕波性能が期待できることから、鉛直波
力を従来に比して低減させることができて、支持構造部
に要求される部材の断面を従来に比して小さくすること
が可能となるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有脚式離岸堤の実施の一形態を示すも
ので、(イ)は概略側面図、(ロ)及び(ハ)は異なる
形状の突起部の例をそれぞれを示す平面図である。
【図2】図1に示した有脚式離岸堤の応用例を示すもの
で、(イ)は概略側面図、(ロ)は平面図である。
【図3】本発明の実施の他の形態を示す概略側面図であ
る。
【図4】本発明の実施の更に他の形態を示す概略切断側
面図である。
【図5】本発明の実施の更に他の形態を示すもので、
(イ)は概略切断側面図、(ロ)は概略平面図である。
【図6】本発明の実施の更に他の形態を示す概略側面図
である。
【図7】従来の有脚式離岸堤を示す概略切断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 斜板 2 ジャケット 3 杭 4 海底 5a 波 5b 反射波 5c 返り波 9,9a 突起物 10 斜板 11 箱型部材 12 異形ブロック 13 貫通孔 14 斜板 15 斜板ユニット 16 隙間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所
    要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近
    に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼
    管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジ
    ャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、
    上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離
    岸堤において、上記斜板の上面に、多数の突起物を設け
    た構成を有することを特徴とする有脚式離岸堤。
  2. 【請求項2】 斜板の上面に多数の突起物を設けること
    に加えて、斜板の下面に多数の突起物を設けた請求項1
    記載の有脚式離岸堤。
  3. 【請求項3】 所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所
    要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近
    に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼
    管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジ
    ャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、
    上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離
    岸堤において、上記斜板を、上側の開口した箱型部材
    と、該箱型部材上に載置した多数の消波用異形ブロック
    とからなる構成としてなることを特徴とする有脚式離岸
    堤。
  4. 【請求項4】 所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所
    要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近
    に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼
    管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジ
    ャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、
    上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離
    岸堤において、上記斜板に、鉛直方向に延びる多数の貫
    通孔を穿設した構成を有することを特徴とする有脚式離
    岸堤。
  5. 【請求項5】 所要の長さ及び幅を有し且つ幅方向に所
    要角度傾斜した斜板を、下端側を沖側に向けて海面付近
    に位置させると共に、該斜板の下面に上端を固定した鋼
    管状のジャケットと、所定位置の海底に打ち込んで該ジ
    ャケットに嵌合させる杭とにより斜板を支持固定して、
    上記斜板上にて波を砕波させるようにしてある有脚式離
    岸堤において、上記斜板を、薄板状の斜板ユニットを所
    要間隔を隔てて複数積層してなる積層構造の斜板として
    なることを特徴とする有脚式離岸堤。
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