JP2002137743A - 衝撃吸収式ステアリングコラム装置 - Google Patents

衝撃吸収式ステアリングコラム装置

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JP2002137743A
JP2002137743A JP2001085183A JP2001085183A JP2002137743A JP 2002137743 A JP2002137743 A JP 2002137743A JP 2001085183 A JP2001085183 A JP 2001085183A JP 2001085183 A JP2001085183 A JP 2001085183A JP 2002137743 A JP2002137743 A JP 2002137743A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝突エネルギを吸収する作動荷重を変化させ
て、運転者の体格や車速等に応じて二次衝突時のエネル
ギ吸収量を調整できる衝撃吸収式ステアリングコラム装
置を提供する。 【解決手段】衝撃吸収式ステアリングコラム装置は、車
両の衝突時における乗員の二次衝突エネルギを吸収する
衝突エネルギ吸収手段を備え、衝突エネルギ吸収手段に
よる二次衝突エネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸
収量調整手段と、乗員あるいは車両の状態を検出する少
なくとも一つのセンサと、センサの検出結果に基づき、
エネルギ吸収量調整手段を駆動制御する電気制御手段と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝撃吸収式ステア
リングコラム装置に係り、詳しくは、コラプス荷重の可
変化を実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車が他の自動車や建造物等に衝突し
た場合、運転者が慣性でステアリングホイールに二次衝
突することがある。近年の乗用車等では、このような場
合における運転者の受傷を防止するべく、衝撃吸収式ス
テアリングシャフトや衝撃吸収式ステアリングコラム装
置が広く採用されている。衝撃吸収式ステアリングコラ
ム装置は、運転者が二次衝突した際にステアリングコラ
ムがステアリングシャフトと共に離脱するもので、通常
はステアリングシャフトと同時にコラプスし、その際に
衝突エネルギの吸収が行われる。
【0003】衝突エネルギの吸収方式としては、ステア
リングコラムの一部に形成されたメッシュ部を圧縮座屈
変形させるメッシュ式が旧来より知られているが、特公
昭46−35527号公報等に記載されたように、アウ
タコラムとインナコラムとの間に金属球を介装させ、コ
ラプス時にアウタコラムの内周面やインナコラムの外周
面に塑性溝を形成させるボール式も広く採用されてい
る。
【0004】また、近年では特開平7−329796号
公報等に記載されたしごき式も採用されている。しごき
式の衝突エネルギ吸収機構は、例えば、帯形状の鋼板か
らなるエネルギ吸収部材の一端を車体側ブラケットに固
着させると共に、ステアリングコラム側にエネルギ吸収
部材に形成された屈曲部に嵌入する鋼棒等のしごき手段
を設け、ステアリングコラムが前方に移動する際にしご
き手段によりエネルギ吸収部材をしごき変形させる構成
をとっている。
【0005】更に、実開平5−68776号公報等に記
載された引裂き式も一部に採用されている。引裂き式の
衝突エネルギ吸収機構は、例えば、帯形状の鋼板からな
るエネルギ吸収部材の中央部を車体側ブラケットに固着
させる一方、その両側部をU字形状に屈曲させてステア
リングコラム側に固着させ、ステアリングコラムが前方
に移動する際にエネルギ吸収部材を曲げ変形させながら
引裂く構成を採っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した衝
撃吸収式ステアリングコラム装置では、所定のコラプス
荷重が作用した場合にステアリングコラムがコラプスす
るが、通常、このコラプス荷重は、標準的な体重の運転
者が所定の速度でステアリングホイールに二次衝突した
際の運動エネルギを基に設定されている。しかしなが
ら、運転者が小柄な女性等である場合、車両が低速であ
る場合には、その運動エネルギが当然に小さくなり、運
転者の体格や車速等に応じてエネルギ吸収量を調整でき
ないといったことがある。
【0007】本発明は、上記状況に鑑みなされたもの
で、コラプス荷重の可変化を実現し、もって運転者の体
格や車速等に応じて二次衝突時のエネルギ吸収量を調整
できるようにした衝撃吸収式ステアリングコラム装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1の発明
では、上記課題を解決するべく、車両の衝突時における
乗員の二次衝突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収手
段を備えた衝撃吸収式ステアリングコラム装置であっ
て、前記衝突エネルギ吸収手段による前記二次衝突エネ
ルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整手段と、
前記乗員あるいは前記車両の状態を検出する少なくとも
一つのセンサと、当該センサの検出結果に基づき、前記
エネルギ吸収量調整手段を駆動制御する電気制御手段と
を備えたものを提案する。
【0009】この発明では、例えば、運転者の体重が大
きかったり車速が高かった場合には、制御手段によりエ
ネルギ吸収量調整手段を駆動制御して衝突エネルギ吸収
手段が作動するコラプス荷重を増大させる一方、運転者
の体重が小さかったり車速が低かった場合には、逆に衝
突エネルギ吸収手段が作動するコラプス荷重を減少さ
せ、コラプシブルコラムのコラプスが適切に行われるよ
うにする。
【0010】また、請求項2の発明では、請求項1の衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、ステアリン
グシャフトを回動自在に支持すると共に、所定のコラプ
ス荷重によって短縮するコラプシブルコラムを備え、前
記コラプシブルコラムが、アウタコラムと、このアウタ
コラムに内嵌し、前記コラプシブルコラムの短縮時に当
該アウタコラム内に進入するインナコラムとを有し、前
記衝突エネルギ吸収手段が、前記アウタコラムと前記イ
ンナコラムとの間に介装され、前記コラプシブルコラム
の短縮時に、複数の金属球により当該アウタコラムと当
該インナコラムとの少なくとも一方に塑性溝を形成させ
るものを提案する。
【0011】この発明では、例えば、電気制御手段は、
運転者の体重が大きい場合には金属球が形成する塑性溝
の本数を多くさせてコラプス荷重を増大させる一方、運
転者の体重が小さい場合には同塑性溝の本数を少なくさ
せてコラプス荷重を減少させ、コラプシブルコラムのコ
ラプスが適切に行われるようにする。
【0012】また、請求項3の発明では、請求項2の衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記複数の
金属球が、第1金属球保持手段に保持された第1金属球
群と、第2金属球保持手段に保持された第2金属球群と
からなり、前記エネルギ吸収量調整手段として、前記コ
ラプシブルコラムを軸とする前記第1金属球群内の金属
球の一部あるいは全部の角度位相を前記第2金属球群内
の金属球に対して一致あるいは相違させるべく、前記第
1金属球保持手段と第2金属球保持手段との少なくとも
一方を回転させる保持手段回転駆動手段を備えたものを
提案する。
【0013】この発明では、例えば、運転者の体重等を
検出した電気制御手段が、第1金属球保持手段または第
2金属球保持手段を回転させるべく、保持手段回転駆動
手段に駆動指令を出力する。
【0014】また、請求項4の発明では、請求項1の衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、ステアリン
グシャフトを回動自在に支持するステアリングコラム
と、車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持
すると共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当
該ステアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケッ
トとを有し、前記衝突エネルギ吸収手段が、前記ステア
リングコラムと前記車体側ブラケットとの間に設けら
れ、当該ステアリングコラムの移動に伴って金属板また
は金属線を素材とするエネルギ吸収部材をしごき手段に
より塑性変形させるものを提案する。
【0015】この発明では、例えば、電気制御手段は、
運転者の体重が大きい場合にはエネルギ吸収部材の塑性
変形量を大きくすることで作動荷重を増大させる一方、
運転者の体重が小さい場合にはエネルギ吸収部材の塑性
変形量を小さくすることで作動荷重を減少させる。
【0016】また、請求項5の発明では、請求項4の衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記しごき
手段が金属棒または金属球であり、前記エネルギ吸収量
調整手段が当該しごき手段による前記エネルギ吸収部材
の塑性変形部位と塑性変形量との少なくとも一方を変化
させるものを提案する。
【0017】この発明では、例えば、エネルギ吸収部材
のしごき手段として4本の鋼棒を用い、電気制御手段
は、運転者の体重が大きい場合には4本の鋼棒を全て作
用させる一方、運転者の体重が小さい場合には2本の鋼
棒を退避位置に移動させたり、2本の鋼棒のエネルギ吸
収部材に対するしごき深さを増減させる。
【0018】また、請求項6の発明では、請求項1の衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、ステアリン
グシャフトを回動自在に支持するステアリングコラム
と、車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持
すると共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当
該ステアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケッ
トとを有し、前記衝突エネルギ吸収手段が、前記ステア
リングコラムと前記車体側ブラケットとの間に設けら
れ、当該ステアリングコラムの移動に伴って金属板を素
材とするエネルギ吸収部材を破断または曲げ変形および
破断させるものを提案する。
【0019】この発明では、例えば、エネルギ吸収部材
の中央部を車体側ブラケットに固着させると共に、その
両側部をステアリングコラムに連結し、電気制御手段
は、運転者の体重が大きい場合にはエネルギ吸収部材を
2箇所で引き裂かせることにより作動荷重を増大させ
る。また、運転者の体重が小さい場合には、電気制御手
段は、エネルギ吸収部材の一方の側部とステアリングコ
ラムとの連結を解き、エネルギ吸収部材を1箇所でのみ
引き裂かせることにより作動荷重を減少させる。
【0020】また、請求項7の発明では、ステアリング
シャフトを回動自在に支持すると共に、所定のコラプス
荷重によって短縮するコラプシブルコラムを備え、前記
コラプシブルコラムが、アウタコラムと、このアウタコ
ラムに内嵌し、前記コラプシブルコラムの短縮時に当該
アウタコラム内に進入するインナコラムと、前記アウタ
コラムと前記インナコラムとの間に介装され、前記コラ
プシブルコラムの短縮時に、衝突エネルギの吸収を行う
べく、当該アウタコラムと当該インナコラムとの少なく
とも一方に塑性溝を形成する複数の金属球とからなる衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記衝突エ
ネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整手段を
備えたものを提案する。
【0021】この発明では、例えば、運転者が切換スイ
ッチ等をマニュアル操作することにより、運転者の体重
が大きい場合には金属球が形成する塑性溝の本数を多く
させてコラプス荷重を増大させる一方、運転者の体重が
小さい場合には同塑性溝の本数を少なくさせてコラプス
荷重を減少させ、コラプシブルコラムのコラプスが適切
に行われるようにする。
【0022】また、請求項8の発明では、請求項7の衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記複数の
金属球が、第1金属球保持手段に保持された第1金属球
群と、第2金属球保持手段に保持された第2金属球群と
からなり、前記エネルギ吸収量調整手段として、前記コ
ラプシブルコラムを軸とする前記第1金属球群内の金属
球の一部あるいは全部の角度位相を前記第2金属球群内
の金属球に対して一致あるいは相違させるべく、前記第
1金属球保持手段と第2金属球保持手段との少なくとも
一方を回転させる保持手段回転駆動手段を備えたものを
提案する。
【0023】この発明では、例えば、運転者が切換スイ
ッチ等をマニュアル操作することにより、第1金属球保
持手段または第2金属球保持手段を回転させるべく、保
持手段回転駆動手段に駆動指令を出力する。
【0024】また、請求項9の発明では、ステアリング
シャフトを回動自在に支持するステアリングコラムと、
車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持する
と共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当該ス
テアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケット
と、前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットと
の間に設けられ、当該ステアリングコラムの移動に伴っ
て金属板または金属線を素材とするエネルギ吸収部材を
しごき手段により塑性変形させることにより、乗員の二
次衝突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収手段とを有
する衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記
衝突エネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整
手段を備えたものを提案する。
【0025】この発明では、例えば、運転者が切換スイ
ッチ等をマニュアル操作することにより、運転者の体重
が大きい場合にはエネルギ吸収部材の塑性変形量を大き
くすることで作動荷重を増大させる一方、運転者の体重
が小さい場合にはエネルギ吸収部材の塑性変形量を小さ
くすることで作動荷重を減少させる。
【0026】また、請求項10の発明では、請求項9の
衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記しご
き手段が金属棒または金属球であり、前記エネルギ吸収
量調整手段が当該しごき手段による前記エネルギ吸収部
材の塑性変形部位と塑性変形量との少なくとも一方を変
化させるものを提案する。
【0027】この発明では、例えば、エネルギ吸収部材
のしごき手段として4本の鋼棒を用い、運転者が切換ス
イッチ等をマニュアル操作することにより、運転者の体
重が大きい場合には4本の鋼棒を全て作用させる一方、
運転者の体重が小さい場合には2本の鋼棒を退避位置に
移動させたり、2本の鋼棒のエネルギ吸収部材に対する
しごき深さを増減させる。
【0028】また、請求項11の発明では、ステアリン
グシャフトを回動自在に支持するステアリングコラム
と、車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持
すると共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当
該ステアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケッ
トと、前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケット
との間に設けられ、当該ステアリングコラムの移動に伴
って金属板を素材とするエネルギ吸収部材を破断または
曲げ変形および破断させることにより、乗員の二次衝突
エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収手段とを有する衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記二次衝
突エネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整手
段を備えたものを提案する。
【0029】この発明では、例えば、エネルギ吸収部材
の中央部を車体側ブラケットに固着させると共に、その
両側部をステアリングコラムに連結し、運転者が切換ス
イッチ等をマニュアル操作することにより、運転者の体
重が大きい場合にはエネルギ吸収部材を2箇所で引き裂
かせることにより作動荷重を増大させる。また、運転者
の体重が小さい場合には、電気制御手段は、エネルギ吸
収部材の一方の側部とステアリングコラムとの連結を解
き、エネルギ吸収部材を1箇所でのみ引き裂かせること
により作動荷重を減少させる。
【0030】また、請求項12の発明では、請求項1〜
11の衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前
記エネルギ吸収量調整手段が電磁アクチュエータを駆動
源とするものを提案する。
【0031】この発明では、例えば、各種センサからの
入力信号に基づき電気制御手段がエネルギ吸収量調整手
段の電動アクチュエータを駆動制御し、しごき手段のエ
ネルギ吸収部材に対する相対位置等を変化させる。
【0032】また、請求項13の発明では、請求項1〜
11の衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前
記エネルギ吸収量調整手段が電動モータを駆動源とする
ものを提案する。
【0033】この発明では、例えば、例えば、各種セン
サからの入力信号に基づき電気制御手段がエネルギ吸収
量調整手段の電動モータを駆動制御し、しごき手段等の
エネルギ吸収部材に対する相対位置を変化させる。
【0034】また、請求項14の発明では、請求項1〜
13の衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前
記エネルギ吸収量調整手段が前記エネルギ吸収手段によ
る前記二次衝突エネルギの吸収量を少なくとも3段階以
上に変化させるものを提案する。
【0035】この発明では、例えば、電動モータがしご
きピンに対峙するスライドブロックをねじ機構により前
進または後退させ、スライドブロックに形成された複数
の段部によりしごきピンのエネルギ吸収部材に対する位
置を変化させる。
【0036】また、請求項15の発明では、請求項1,
4,5,9,10の衝撃吸収式ステアリングコラム装置
において、前記エネルギ吸収量調整手段が前記エネルギ
吸収手段による前記二次衝突エネルギの吸収量を無段階
に変化させるものを提案する。
【0037】この発明では、例えば、電動モータがしご
きピンに対峙するスライドブロックをねじ機構により前
進または後退させ、スライドブロックに形成された傾斜
面によりしごきピンのエネルギ吸収部材に対する位置を
変化させる。
【0038】また、請求項16の発明では、請求項1〜
13の衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前
記エネルギ吸収量調整手段が前記エネルギ吸収手段によ
る前記二次衝突エネルギの吸収量を2種類以上に変化さ
せ、この2種類以上のエネルギ吸収特性の変極点以降に
おいて、エネルギ吸収荷重は、コラプスストロークの進
行に対して、ほぼ一定であるものを提案する。
【0039】この発明では、例えば、コラプスストロー
クに十分な余裕がある構造の場合、大柄又は小柄な体格
に夫々適切なエネルギ吸収量が得られる。
【0040】また、請求項17の発明では、請求項1〜
13の衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、前
記エネルギ吸収量調整手段が前記エネルギ吸収手段によ
る前記二次衝突エネルギの吸収量を2種類以上に変化さ
せ、この2種類以上のエネルギ吸収特性の変極点以降に
おいて、エネルギ吸収荷重はコラプスストロークの進行
に伴って、徐々に増加するものを提案する。
【0041】この発明では、例えば、コラプスストロー
クに十分な余裕がない構造の場合、フルストロークして
底付きすると、ピーク荷重が発生するが、ストロークの
後半を徐々に荷重を増加させることにより、底付きのピ
ークを無くすことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施形
態を図面を参照して説明する。
【0043】図1は、第1実施形態に係るステアリング
装置の車室側部分を示す側面図であり、同図中の符号1
はコラプシブルコラムを示している。コラプシブルコラ
ム1は、共に鋼管製のアウタコラム3およびインナコラ
ム5と衝突エネルギ吸収機構7とを構成要素としてお
り、アウタコラム3を保持するアッパコラムブラケット
9とインナコラム5を保持するロアコラムブラケット1
1とを介して車体側メンバ13に取り付けられている。
尚、本実施形態では、アッパコラムブラケット9と車体
側メンバ13との間にはアルミ合金製のカプセル15が
介装されており、所定値以上の衝撃荷重が作用すると、
アッパコラムブラケット9がアウタコラム3と伴に前方
に離脱するようにしたが、カプセル方式以外の離脱機構
を採用してもよい。
【0044】コラプシブルコラム1は、図示しないベア
リングを介して、アッパステアリングシャフト21を回
動自在に保持している。アッパステアリングシャフト2
1の上端にはステアリングホイール23が取り付けられ
る一方、下端にはユニバーサルジョイント25を介して
ロアステアリングシャフト27が連結されている。図1
中で、符号29はステアリングコラム1の上部を覆うコ
ラムカバーを示し、符号31は車室とエンジンルームと
を区画するダッシュボードを示し、符号33はコラプシ
ブルコラム1のチルト操作に供されるチルトレバーを示
している。尚、アッパステアリングシャフト21には、
樹脂インジェクションやセレーション楕円嵌合等による
公知の衝突エネルギ吸収機構が形成されており、運転者
の二次衝突時に短縮しながら衝突エネルギを吸収する。
【0045】このステアリング装置では、運転者がステ
アリングホイール23を回転させると、アッパステアリ
ングシャフト21およびロアステアリングシャフト27
を介して、その回転力が図示しないステアリングギヤに
伝達される。ステアリングギヤ内には、回転入力を直線
運動に変換するラックアンドピニオン機構等が内蔵され
ており、タイロッド等を介して車輪の舵角が変動して操
舵が行われる。尚、ステアリングギヤには、ラックアン
ドピニオン式の他、ボールスクリュー式やウォームロー
ラ式等、種々の形式が公知である。
【0046】図2は図1中のA部拡大図であり、図3は
図2中のB矢視図であり、図4は図2中のC−C断面図
である。これらの図に示したように、衝突エネルギ吸収
機構7は、アウタコラム3とインナコラム5との間に介
装された第1金属球保持筒35と、この第1金属球保持
筒35の前方に配設された第2金属球保持筒37と、第
2金属球保持筒37を回転駆動する保持筒駆動装置39
とを主要構成部材としている。
【0047】第1金属球保持筒35および第2金属球保
持筒37は、合成樹脂や焼結含油合金等を素材としてお
り、それぞれに鋼球41,43を回転自在に保持する鋼
球保持孔45,47を有している。また、第1金属球保
持筒35の先端には環状溝51が形成されており、この
環状溝51に第2金属球保持筒37の後端に形成された
係止爪53が係合することで、第1金属球保持筒35と
第2金属球保持筒37とが回転自在に結合している。
尚、鋼球41,43は、その外径がアウタコラム3とイ
ンナコラム5との間隙より所定量大きく設定されてお
り、アウタコラム3とインナコラム5とが軸方向に相対
移動する際に両コラム3,5の内周面や外周面に塑性溝
を形成する。
【0048】保持筒駆動装置39は、アウタコラム3に
固着されたアルミ合金や合成樹脂を素材とするハウジン
グ55と、ハウジング55に保持されてECU(電子制
御装置)57に駆動制御される電磁アクチュエータ(以
下、ソレノイドと記す)59と、ソレノイド59のプラ
ンジャ61の先端に固着された駆動アーム63と、駆動
アーム63(すなわち、プランジャ61)を上方に付勢
する圧縮コイルスプリング65等からなっている。本実
施形態の場合、ECU57には、シートポジションセン
サ67の他、体重センサ69、車速センサ71、乗員位
置センサ73、シートベルト着用センサ75等、少なく
とも一つのセンサが接続されている。
【0049】駆動アーム63には第2金属球保持筒37
に隣接した面に円柱形状の駆動突起77が突設されてお
り、この駆動突起77が第2金属球保持筒37の外周面
に形成された直進溝79に嵌入している。直進溝79
は、第2金属球保持筒37の軸方向に沿って形成される
と共に、その前端側が開放されている。図2〜図4中、
符号81で示した部材はハウジング55に形成された保
持爪であり、ソレノイド59を強固に保持している。
尚、ソレノイド59の保持・固定は、例示した保持爪8
1によらず、ねじ止めによって行うようにしてもよい
し、蓋を設けて行うようにしてもよい。
【0050】本実施形態の場合、図2〜図4に示した状
態では、第2金属球保持筒37に保持された鋼球43
は、図5に実線で示したように、第1金属球保持筒35
に保持された鋼球41と角度位相が相違している。とこ
ろが、第2金属球保持筒37が所定角度回転すると、両
鋼球41,43の角度位相が一致することになる。
【0051】以下、第1実施形態の作用を述べる。
【0052】自動車が走行を開始すると、ECU57
は、前述した各種センサ67,69,71,73,75
の検出信号に基づき、所定の制御インターバルで目標コ
ラプス荷重の算出を繰り返し行う。例えば、運転者の体
重が比較的大きい場合、あるいは運転者の体重が比較的
小さくても車速が大きい場合、衝突時における運転者の
運動エネルギが大きくなるため、目標コラプス荷重も大
きくなる。すると、ECU57は、ソレノイド59に駆
動指令を出力せず、第1金属球保持筒35に保持された
鋼球41と第2金属球保持筒37に保持された鋼球43
との角度位相が相違したままとなる。
【0053】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリング
ホイール23に二次衝突し、その衝撃によって先ずアッ
パコラムブラケット9がアウタコラム3と伴に前方に離
脱する。その後、運転者の運動エネルギによりステアリ
ングホイール23が前方に押し付けられ、図6に示した
ように、インナコラム5がアウタコラム3内に進入する
ことでコラプシブルコラム1がコラプスを開始する。
【0054】この際、本実施形態では、第1金属球保持
筒35側の鋼球41と第2金属球保持筒37側の鋼球4
3との角度位相が相違しているため、アウタコラム3の
内周面とインナコラム5の外周面とには両鋼球41,4
3による塑性溝がそれぞれ形成され、比較的大きな衝突
エネルギの吸収が実現されることになる。尚、アウタコ
ラム3がコラプスを開始すると、保持筒駆動装置39が
第2金属球保持筒37に対して前進するため、駆動アー
ム63の駆動突起77が第2金属球保持筒37の直進溝
79から抜け出ることになる。図7はアウタコラム3の
移動ストロークとコラプス荷重との関係を示すグラフで
あり、同図中の実線はこの際(大コラプス荷重時)の試
験結果を示している。
【0055】一方、運転者が比較的体重の小さい小柄な
女性等の場合、衝突時における運転者の運動エネルギが
比較的小さくなるため、ECU57により算出された目
標コラプス荷重も小さくなる。すると、ECU57は、
ソレノイド59に駆動指令を出力し、プランジャ61を
下降させる。これにより、第2金属球保持筒37が駆動
アーム63に設けられた駆動突起77によって図4中で
時計回りに回転駆動され、第1金属球保持筒35に保持
された鋼球41の角度位相と第2金属球保持筒37に保
持された鋼球43の角度位相とが一致することになる。
【0056】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、上述した場合と同様のプロセスによ
り、アウタコラム3が離脱した後、コラプシブルコラム
1がコラプスを開始する。この際、両鋼球41,43の
角度位相が一致しているため、第2金属球保持筒37側
の鋼球43は、第1金属球保持筒35側の鋼球41によ
り形成された塑性溝に沿って転動することになり、衝突
エネルギの吸収を殆ど行わない。その結果、運転者が小
柄な女性等であっても、コラプシブルコラム1のコラプ
スが円滑に行われ、運転者の胸部や頭部に大きな衝撃が
加わることがなくなるのである。図7中の破線はこの際
(小コラプス荷重時)の試験結果を示しており、小コラ
プス荷重が大コラプス荷重より有意に小さくなることが
判る。
【0057】図8は、本発明の第2実施形態に係るステ
アリング装置の要部を示す横断面図である。第2実施形
態は、上述した第1実施形態と略同様の構成を採ってい
るが、保持筒駆動装置39の構成が異なっている。すな
わち、本実施形態では、保持筒駆動装置39に電動モー
タ85とウォームピニオン87とが内蔵されており、ウ
ォームピニオン87が第2金属球保持筒37の外周面に
形成されたウォームホイール89に噛み合っている。そ
して、ECU57の指令により電動モータ85が回転す
ると、ウォームピニオン87に噛み合ったウォームホイ
ール89(第2金属球保持筒37)が回転する。本実施
形態の場合、衝突時の衝撃により電力の供給が絶たれて
も、第2金属球保持筒37は衝突直前の角度を保つた
め、コラプス荷重が不用意に変化することがない。尚、
保持筒回転駆動装置39と第2金属球保持筒37との間
に介装されるギヤ装置としては、例示したウォーム機構
の他に、スパーギヤ列やベベルギヤ列等を採用すること
が可能である。
【0058】図9は、本発明の第3実施形態に係るステ
アリング装置を示す側面図である。第3実施形態は、本
発明を電動パワーステアリング装置に適用したものであ
り、アウタコラム3とインナコラム5との位置関係が逆
転していることと、アウタコラム3がアッパコラムブラ
ケット9とロアコラムブラケット11とを介して車体側
メンバ13に固着されていることとを除けば、上述した
第1実施形態と略同様の構成が採られている。図9中の
符号91は電動モータ93や図示しないギヤ等からなる
ステアリングアクチュエータを示している。
【0059】図10は、本発明の第4実施形態に係るス
テアリング装置の要部を示す縦断面図である。第4実施
形態は、上述した第2実施形態と同様に電動モータ85
とウォーム機構とにより第2金属球保持筒37を回転駆
動する構成を採っているが、第1,第2金属球保持筒3
5,37における鋼球41,43の保持位置と第2金属
球保持筒37の駆動形態とが異なっている。すなわち、
図11(第1,第2金属球保持筒を示す側面図),図1
2(図11中のD−D断面図),図13(図11中のE
−E断面図)に示したように、第1金属球保持筒35の
先端側2列の鋼球41が第2金属球保持筒37の2列の
鋼球43に対峙すると共に、第1金属球保持筒35では
鋼球41の保持間隔が鉛直線Lvを起点として上端から
左右に10゜,50゜,30゜,30゜,50゜,10
゜に設定される一方、第2金属球保持筒37では鋼球4
3の保持間隔が鉛直線Lvを起点として上端から左右に
0゜,40゜,40゜,20゜,40゜,40゜に設定
されている。尚、図11においては、図が煩雑になるこ
とを避けるべく、第2金属球保持筒37外周のウォーム
ホイールは示していない。
【0060】以下、図14〜図17を参照して、第4実
施形態の作用を述べる。
【0061】自動車が走行を開始すると、ECU57
は、所定の制御インターバルで目標コラプス荷重の算出
を行った後、その値に応じて第2金属球保持筒37を適
宜回転駆動する。例えば、目標コラプス荷重が第1設定
値以上であるときには、図14に示したように第2金属
球保持筒37を元位置から回転させない。この場合、第
1金属球保持筒35の鋼球41と第2金属球保持筒37
の鋼球43との角度位相は全く一致せず、コラプス荷重
が最大となる。尚、図14〜図17においては、説明の
便宜上、内側の円が第1金属球保持筒35を示し、外側
の円が第2金属球保持筒37を示している。
【0062】一方、ECU57は、目標コラプス荷重が
第1設定値より小さくかつ第2設定値以上であるときに
は、図15に示したように第2金属球保持筒37を元位
置から30゜左に回転させる。この場合、第1金属球保
持筒35の鋼球41と第2金属球保持筒37の鋼球43
との角度位相は2箇所で一致し、コラプス荷重が若干小
さくなる。尚、図15〜図17においては、理解を容易
にするべく、角度位相が一致した鋼球41,43を黒く
塗りつぶしている。また、ECU57は、目標コラプス
荷重が第2設定値より小さくかつ第3設定値以上である
ときには、図16に示したように第2金属球保持筒37
を元位置から50゜左に回転させる。この場合、第1金
属球保持筒35の鋼球41と第2金属球保持筒37の鋼
球43との角度位相は4箇所で一致し、コラプス荷重が
更に小さくなる。そして、ECU57は、目標コラプス
荷重が第3設定値より小さいときには、図17に示した
ように第2金属球保持筒37を元位置から90゜左に回
転させる。この場合、第1金属球保持筒35の鋼球41
と第2金属球保持筒37の鋼球43との角度位相は6箇
所で一致し、コラプス荷重が最小となる。
【0063】このように、本実施形態では、第2金属球
保持筒37を適宜回動させることにより、コラプス荷重
を4段階に切り換えることができた。また、当然のこと
ながら、第1,第2金属球保持筒35,37における鋼
球41,43の保持位置を適宜設定することにより、5
段階以上のコラプス荷重を得ることが可能である。
【0064】上述した第1〜第4実施形態では、第2金
属球保持筒をアクチュエータにより回動させることによ
り、第1金属球保持筒側の鋼球と第2金属球保持筒側の
鋼球との角度位相を一致または相違させてコラプス荷重
を変化させるようにしたが、第1金属球保持筒と第2金
属球保持筒との間に係合解除手段を設け、小コラプス荷
重時に第1金属球保持筒と第2金属球保持筒との連結を
解除し、第1金属球保持筒側の鋼球のみを作動させるよ
うにしてもよい。
【0065】以上述べたように、本発明の第1〜第4実
施形態に係る衝撃吸収式ステアリングコラム装置によれ
ば、ステアリングシャフトを回動自在に支持すると共
に、所定のコラプス荷重によって短縮するコラプシブル
コラムを備え、前記コラプシブルコラムが、アウタコラ
ムと、このアウタコラムに内嵌し、前記コラプシブルコ
ラムの短縮時に当該アウタコラム内に進入するインナコ
ラムと、前記アウタコラムと前記インナコラムとの間に
介装され、前記コラプシブルコラムの短縮時に、衝突エ
ネルギの吸収を行うべく、当該アウタコラムと当該イン
ナコラムとの少なくとも一方に塑性溝を形成する複数の
金属球とからなる衝撃吸収式ステアリングコラム装置に
おいて、前記コラプシブルコラムの短縮時に前記金属球
が形成する塑性溝の本数を変化させる吸収エネルギ可変
手段を備えたものとしたため、例えば、運転者の体重が
大きい場合には金属球が形成する塑性溝の本数を多くし
てコラプス荷重を増大させる一方、運転者の体重が小さ
い場合には同塑性溝の本数を少なくしてコラプス荷重を
減少させることにより、コラプシブルコラムのコラプス
を適切に行わせることが可能となる。
【0066】図18は、本発明の第5実施形態に係るス
テアリング装置の車室側部分を示す側面図であり、同図
中の符号101は衝撃吸収式ステアリングコラム装置を
示している。衝撃吸収式ステアリングコラム装置101
は、上下2箇所で車体側メンバ103に装着されてお
り、軸受105,107によりアッパステアリングシャ
フト(以下、単にステアリングシャフトと記す)109
を回動自在に支持している。ステアリングシャフト10
9には、その上端にステアリングホイール111が取り
付けられる一方、下端にはユニバーサルジョイント11
3を介してロアステアリングシャフト115が連結され
ている。図中、117はステアリングコラム1の上部を
覆うコラムカバーであり、119は車室とエンジンルー
ムとを区画するダッシュボードである。
【0067】このステアリング装置では、運転者がステ
アリングホイール111を回転させると、ステアリング
シャフト109およびロアステアリングシャフト115
を介して、その回転力が図示しないステアリングギヤに
伝達される。ステアリングギヤ内には、回転入力を直線
運動に変換するラックアンドピニオン機構等が内蔵され
ており、タイロッド等を介して車輪の舵角が変動して操
舵が行われる。尚、ステアリングギヤには、ラックアン
ドピニオン式の他、ボールスクリュー式やウォームロー
ラ式等、種々の形式が公知である。
【0068】図19は、第5実施形態に係る衝撃吸収式
ステアリングコラム装置を示す側面図であり、図20は
同装置を示す平面図(図19中のF矢視図)であり、図
21は図19中の拡大G−G断面図であり、図22は図
19中の拡大H−H断面図であり、図23は図19中の
拡大I−I断面図である。これらの図に示したように、
ステアリングコラム121は、鋼管製のコラムチューブ
123の略中央部に鋼板製のアッパディスタンスブラケ
ット(以下、アッパブラケットと略称する)125を溶
接接合し、同前部(図19,図20中の左方)にこれも
鋼板製のロアディスタンスブラケット(以下、ロアブラ
ケットと略称する)127を溶接接合することにより製
作されている。
【0069】アッパブラケット125は、車体側メンバ
103に固着された鋼板溶接構造品のチルトブラケット
131に挟持されており、チルトブラケット131を貫
通するチルトボルト133とナット135とにより所定
の締結力で挟圧・固定されている。アッパブラケット1
25には後方に開口する略U字形状の切欠き137が形
成されており、チルトボルト133はこの切欠き137
の前端側に嵌挿されている。図21,図23において符
号141,143で示した部材は公知のチルトカムであ
り、ステアリングコラム121の所定角度での固定に供
される。また、符号145で示した部材はチルトカム1
41を回転駆動するチルトレバーであり、符号147で
示した部材はチルトボルト133の頭部とチルトレバー
145との間に介装されたスラスト軸受である。
【0070】一方、ロアブラケット127は、車体側メ
ンバ103に固着された鋳造品のピボットブラケット1
51に挟持されており、ピボットブラケット151を貫
通するピボットボルト153とナット155とにより固
定されている。ピボットブラケット151には前方に開
口する略U字形状の切欠き157が形成されており、ピ
ボットボルト153はこの切欠き157の後端側に嵌挿
されている。尚、ステアリングコラム121は、ピボッ
トボルト153を軸に揺動可能となっており、チルトレ
バー145を操作することにより運転者は所定の範囲で
ステアリングホイール111の上下位置を調整すること
ができる。
【0071】本実施形態の場合、衝突エネルギ吸収手段
は、チルトボルト133に保持されたエネルギ吸収プレ
ート161と、ステアリングコラム121に固着された
可変しごき装置163とから構成されている。エネルギ
吸収プレート161は、前方に開いた略U字形状の鋼板
であり、後端部近傍をチルトボルト133が貫通してい
る。
【0072】一方、可変しごき装置163は、図23,
図24(図23のJ−J断面図),図25(図23中の
K−K断面図)に示したように、コラムチューブ123
に溶接された鋼板プレス成形品のベースプレート165
と、ベースプレート165にボルト締めされたハウジン
グ167と、ハウジング167内に摺動自在に保持され
たスライドブロック169と、ハウジング167に保持
されてECU(電子制御装置)170に駆動制御される
電磁アクチュエータ(以下、ソレノイドと記す)171
等から構成されている。尚、ECU170には、シート
ポジションセンサ173の他、体重センサ174、車速
センサ175、乗員位置センサ176、シートベルト着
用センサ177等、少なくとも一つのセンサが接続され
ている。
【0073】ソレノイド171のプランジャ179は、
その先端がスライドブロック169に係合・連結されて
おり、通電時以外はソレノイド171とスライドブロッ
ク169との間に介装されたコイルスプリング181の
付勢力により伸張状態となっている。図15中、18
3,184で示した部材はスライドブロック169に貼
着された緩衝材であり、スライドブロック169のハウ
ジング167やソレノイド171との衝突音を抑制す
る。
【0074】ハウジング167には、スライドブロック
169の両側面に隣接して、左右一対のガイドプレート
185,187が保持されており、前述したエネルギ吸
収プレート161はこれらガイドプレート185,18
7とスライドブロック169との間に嵌挿されている。
両ガイドプレート185,187は、略中央部と後部と
の内側にそれぞれU字状凹部189,191を有してお
り、これらU字状凹部189,191にエネルギ吸収プ
レート161に形成された前後のU字曲げ部193,1
95が嵌入している。
【0075】エネルギ吸収プレート161には、前部U
字曲げ部193に固定側しごきピン197が嵌入する一
方、後部U字曲げ部195に移動側しごきピン199が
嵌入している。ハウジング167には移動側しごきピン
199を保持する左右一対の長孔201,203が形成
されており、これら長孔201,203内を移動側しご
きピン199が左右方向に所定量移動可能となってい
る。
【0076】以下、第5実施形態の作用を説明する。
【0077】自動車が走行を開始すると、ECU170
は、前述した各種センサ173〜177の検出信号に基
づき、所定の制御インターバルで衝突エネルギ吸収手段
の目標作動荷重の算出を繰り返し行う。例えば、運転者
の体重が比較的大きい場合、あるいは運転者の体重が比
較的小さくても車速が大きい場合、衝突時における運転
者の運動エネルギが大きくなるため、目標作動荷重も大
きくなる。すると、ECU170は、ソレノイド171
に駆動電流を出力し、図26に示したように、プランジ
ャ179をソレノイド171内に磁力吸引させる。これ
により、プランジャ179に連結されたスライドブロッ
ク169が後方に移動し、その後部側面が移動側しごき
ピン199の内側に位置することによって、移動側しご
きピン199の内側への移動を規制することになる。
【0078】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリング
ホイール111に二次衝突し、その衝撃によって、図2
7、図28(図27中のL矢視図)に示したように、ア
ッパブラケット125がチルトブラケット131から前
方に離脱する一方、ロアブラケット127がピボットブ
ラケット151から前方に離脱し、ステアリングコラム
121が離脱して前進を始める。そして、ステアリング
コラム121の前進に伴って、図29に示したように、
車体メンバ103側のチルトボルト133に保持された
エネルギ吸収プレート161に対して、ステアリングコ
ラム121側の可変しごき装置163が前進する。
【0079】すると、エネルギ吸収プレート161で
は、U字状凹部189と固定側しごきピン197との間
に嵌入した前部U字曲げ部193と、U字状凹部191
と移動側しごきピン199との間に嵌入した後部U字曲
げ部195とが前進することになる。その結果、エネル
ギ吸収プレート161は左右4箇所で両しごきピン19
7,199に順次巻き回されるかたちでしごかれ、比較
的大きな衝突エネルギの吸収が実現される。ステアリン
グコラム121の移動ストロークと作動荷重との関係
は、第1実施形態と同様である。
【0080】一方、運転者が比較的体重の小さい小柄な
女性等の場合、衝突時における運転者の運動エネルギが
比較的小さくなるため、ECU170により算出された
目標作動荷重も小さくなる。すると、ECU170は、
ソレノイド171に駆動電流を出力せず、前述した図2
3に示したように、プランジャ179がコイルスプリン
グ181の付勢力により伸張した状態にする。これによ
り、スライドブロック169が前進したままとなり、移
動側しごきピン199は長孔201,203内を自由に
移動可能となる。
【0081】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、上述した場合と同様のプロセスによ
り、ステアリングコラム121が離脱して前進し、エネ
ルギ吸収プレート161に対して可変しごき装置163
が前進する。ところが、この場合には移動側しごきピン
199がスライドブロック169により拘束されていな
いため、図30に示したように、エネルギ吸収プレート
161の後部U字曲げ部195は、U字状凹部191か
ら前進・離脱する際に移動側しごきピン199を内側に
押圧して移動させ、しかる後に消失する。
【0082】その結果、エネルギ吸収プレート161は
左右2箇所の固定側しごきピン197だけにしごかれる
ことになり、衝突エネルギの吸収量が小さくなると共
に、運転者が小柄な女性等であっても、ステアリングコ
ラム121の前進が円滑に行われ、運転者の胸部や頭部
に大きな衝撃が加わることがなくなるのである。前述し
た図7は本実施形態にもあてはまり、破線はこの際(小
作動荷重時)の試験結果を示しており、小作動荷重が大
作動荷重に対して有意に小さくなる。
【0083】図31は、本発明の第6実施形態に係るス
テアリング装置の要部断面側面図であり、図32は図3
1中のM矢視図である。これらの図に示したように、第
6実施形態の全体構成は上述した第5実施形態と略同様
であるが、エネルギ吸収部材として鋼線を曲げ成形した
エネルギ吸収ワイヤ211が用いられている。本実施形
態の場合も、可変しごき装置263には固定側しごきピ
ンと移動側しごきピンとが内蔵されており、エネルギ吸
収ワイヤ211のしごき箇所を8箇所あるいは4箇所に
することにより、第5実施形態と同様の作動荷重の調整
が行える。尚、第6実施形態において、第5実施形態と
同一部分には同一の符号を付してある。
【0084】図33は、本発明の第7実施形態に係るス
テアリング装置の要部横断面図である。同図に示したよ
うに、第7実施形態の全体構成も上述した第5実施形態
と略同様であるが、可変しごき装置363内に4本の移
動側しごきピン399が配設されると共に、スライドブ
ロック369の形状が異なっている。すなわち、スライ
ドブロック369には4箇所の半円状凹部321が形成
されており、スライドブロック369の前進時にこれら
半円状凹部321に移動側しごきピン399が嵌入する
が、図34に示したように、その際にも移動側しごきピ
ン399がエネルギ吸収プレート361側に所定量突出
した状態となる。これにより、しごき変形量を2段階に
調整することが可能となり、第5実施形態と同様の作動
荷重の調整が行える。第7実施形態においても、第5実
施形態と同一部分には同一の符号を付してある。
【0085】図35は、本発明の第8実施形態に係るス
テアリング装置の要部横断面図であり、図36は図35
中のN矢視図である。これらの図に示したように、第8
実施形態の全体構成も上述した第5実施形態と略同様で
あるが、しごき手段として鋼球製の固定側しごきボール
431と移動側しごきボール433とが用いられてい
る。本実施形態においても、スライドブロック469を
移動させることにより、移動側しごきボール433がエ
ネルギ吸収プレート461に対して進退し、第5実施形
態と同様の作動荷重の調整が行える。第8実施形態にお
いても、第5実施形態と同一部分には同一の符号を付し
てある。
【0086】図37は、本発明の第9実施形態に係るス
テアリング装置の要部横断面図であり、図38は図37
中のO−O拡大断面図であり、図39は図37中のP−
P拡大断面図である。これらの図に示したように、第9
実施形態の全体構成も上述した第5実施形態と略同様で
あるが、可変しごき装置563の構造および作用が異な
っている。すなわち、可変しごき装置563は、電磁ア
クチュエータに代えて電動モータ541を有すると共
に、後端に段部543が形成されたスライドブロック5
69を内蔵している。電動モータ541のロータ軸54
5には雄ねじ軸547が固着・一体化される一方、スラ
イドブロック569の中央部には雄ねじ軸547に螺合
する雌ねじ549が形成されており、電動モータ541
が正逆転すると、スライドブロック569が前進または
後退する。図中、符号551で示したものはハウジング
567に突設された係止爪であり、電動モータ541を
保持・固定している。また、符号553で示した部材は
ECU170にスライドブロック569の位置信号を出
力する位置センサであり、その下面にスライドブロック
569に係合する検出ピン555が突出している。第9
実施形態においても、第5実施形態と同一部分には同一
の符号を付してある。
【0087】以下、第9実施形態の作用を説明する。
【0088】自動車が走行を開始すると、ECU170
は、前述した各種センサ173〜177の検出信号に基
づき、所定の制御インターバルで衝突エネルギ吸収手段
の目標作動荷重の算出を繰り返し行う。例えば、運転者
の体重が比較的大きい場合、あるいは運転者の体重が比
較的小さくても車速が大きい場合、衝突時における運転
者の運動エネルギが大きくなるため、目標作動荷重も大
きくなる。すると、ECU170は、電動モータ541
に駆動電流を出力して雄ねじ軸547を正転させ、位置
センサ553からの位置信号に基づき、図40に示した
ように、スライドブロック569を最後退位置まで後退
させる。これにより、スライドブロック569の側面が
移動側しごきピン599の内側に位置することになり、
移動側しごきピン599の内側への移動が完全に規制さ
れ、運転者の二次衝突時に比較的大きな衝突エネルギの
吸収が実現される。図41は可変しごき装置563の移
動ストロークと作動荷重との関係を示すグラフであり、
同図中の実線はこの際(大作動荷重時)の試験結果を示
している。
【0089】また、運転者が比較的体重の小さい小柄な
女性等の場合、衝突時における運転者の運動エネルギが
比較的小さくなるため、ECU170により算出された
目標作動荷重も小さくなる。すると、ECU170は、
電動モータ541に駆動電流を出力して雄ねじ軸547
を逆転させ、位置センサ553からの位置信号に基づ
き、図42に示したように、スライドブロック569を
最前進位置まで前進させる。これにより、移動側しごき
ピン599は長孔501,503内を自由に移動可能と
なり、運転者の二次衝突時に比較的小さな衝突エネルギ
の吸収が実現される。図41中の破線はこの際(小作動
荷重時)の試験結果を示している。
【0090】一方、運転者が標準的な体重であった場合
等には、衝突時における運転者の運動エネルギが中程度
となるため、ECU170により算出された目標作動荷
重も中程度となる。すると、ECU170は、電動モー
タ541に駆動電流を出力して雄ねじ軸547を正転ま
たは逆転させ、位置センサ553からの位置信号に基づ
き、図43に示したように、スライドブロック569を
中間位置に移動させる。これにより、スライドブロック
569の段部543が移動側しごきピン599の内側に
位置することになり、移動側しごきピン599の内側へ
の移動が一部規制され、移動側しごきピン599は段部
543に当接するまで長孔501,503内を移動可能
となる。この状態で、運転者がステアリングホイール1
11に二次衝突すると、移動側しごきピン599がエネ
ルギ吸収プレート561側に所定量突出した状態とな
り、運転者の二次衝突時に中程度の衝突エネルギの吸収
が実現される。図41中の二点鎖線はこの際(中作動荷
重時)の試験結果を示している。
【0091】図44は、本発明の第10実施形態に係る
ステアリング装置の要部横断面図である。この図に示し
たように、第10実施形態の構成は上述した第9実施形
態と略同様であるが、スライドブロック669には段部
に代えて傾斜面661が形成されている。本実施形態に
おいては、電動モータ641によりスライドブロック6
69を所定量前後退させることにより、移動側しごきボ
ール699が長孔601,603内でエネルギ吸収プレ
ート561に対して連続的に進退し、作動荷重の調整が
無段階に行えることになる。第10実施形態において、
第8実施形態と同一部分には同一の符号を付してある。
【0092】第5〜第10実施形態では、スライドブロ
ックをソレノイドや電動モータで駆動することでしごき
部材を変位させて作動荷重を調整するようにしたが、ス
ライドブロックに代えてカム環等を用いてもよい。ま
た、上記実施形態とは逆に、エネルギ吸収プレートをス
テアリングコラム側に固定し、可変しごき装置を車体側
に固定するようにしてもよい。その他、ステアリングコ
ラム装置およびエネルギ吸収量調整手段の具体的構成や
しごき手段の素材や形状等についても、本発明の主旨を
逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以上述べたよう
に、本発明に係る第5〜第10実施形態による衝撃吸収
式ステアリングコラム装置によれば、ステアリングシャ
フトを回動自在に支持するステアリングコラムと、車体
側に固着されて前記ステアリングコラムを支持すると共
に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当該ステア
リングコラムの離脱を許容する車体側ブラケットと、前
記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットとの間に
設けられ、当該ステアリングコラムの移動に伴って金属
板または金属線を素材とするエネルギ吸収部材をしごき
手段により塑性変形させることにより、乗員の二次衝突
エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収手段とを有する衝
撃吸収式ステアリングコラム装置において、前記衝突エ
ネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整手段を
備えるようにしたため、例えば、運転者の体重が大きい
場合にはエネルギ吸収部材のしごき量を大きくすること
で作動荷重を増大させる一方、運転者の体重が小さい場
合にはエネルギ吸収部材のしごき量を小さくすることで
作動荷重を減少させ、ステアリングコラムの前進を適切
に行わせることが可能となる。
【0093】図45は、本発明の第11実施形態に係る
ステアリング装置の車室側部分を示す側面図である。図
中の符号701で示した部材はステアリングコラムであ
り、アッパステアリングシャフト703を回動自在に保
持している。アッパステアリングシャフト703の上端
にはステアリングホイール705が取り付けられる一
方、下端にはユニバーサルジョイント707を介してロ
アステアリングシャフト709が連結されている。図4
5中で、符号711はステアリングコラム701の上部
を覆うコラムカバーを示し、符号713は車室とエンジ
ンルームとを区画するダッシュボードを示し、符号71
5はステアリングコラム701のチルト操作に供される
チルトレバーを示している。
【0094】ステアリングコラム701は、鋼管製のコ
ラムチューブ721の略中央部に鋼板製のディスタンス
ブラケット723を溶接接合し、ディスタンスブラケッ
ト723の直前部(図1中の左方)にこれも鋼板製のプ
レートブラケット725を溶接接合することにより製作
されている。ディスタンスブラケット723は、車体側
メンバ717に固着された鋼板溶接構造品のチルトブラ
ケット727に挟持されており、チルトブラケット72
7を貫通するチルトボルト729とナット731とによ
り所定の締結力で挟圧・固定されている。また、ステア
リングコラム701は、その前方部分が車体側メンバ7
17に固着されたロアブラケット733に内嵌・保持さ
れると共に、チルトヒンジを兼ねたラバーブッシュ73
5によって軸方向に位置決めされている。図1中の符号
737で示した部材は帯鋼板を素材とするエネルギ吸収
プレートであり、衝突エネルギ吸収機構739の構成要
素である。
【0095】このステアリング装置では、運転者がステ
アリングホイール705を回転させると、アッパステア
リングシャフト703およびロアステアリングシャフト
709を介して、その回転力が図示しないステアリング
ギヤに伝達される。ステアリングギヤ内には、回転入力
を直線運動に変換するラックアンドピニオン機構等が内
蔵されており、タイロッド等を介して車輪の舵角が変動
して操舵が行われる。尚、ステアリングギヤには、ラッ
クアンドピニオン式の他、ボールスクリュー式やウォー
ムローラ式等、種々の形式が公知である。
【0096】図46は図45中のQ部拡大図であり、図
47は図46中のR矢視図であり、図48は図46中の
S−S断面図である。これらの図に示したように、エネ
ルギ吸収プレート737は、その後方部分が左右一対の
スリット741,743によりセンタリップ745と左
右サイドリップ747,749とに分割され、センタリ
ップ745の後端部がチルトボルト729に巻き回され
て固着される一方、左右サイドリップ747,749が
U字形状に屈曲されてそれぞれの端部がプレートブラケ
ット725に連結されている。図46〜図48中の符号
751はECU(電子制御装置)753に駆動制御され
る電磁アクチュエータ(以下、ソレノイドと記す)を示
している。
【0097】図48に示したように、エネルギ吸収プレ
ート737の右サイドリップ749は、リベット755
によってプレートブラケット725に固着されている。
一方、エネルギ吸収プレート737の左サイドリップ7
47は、その端部に形成された貫通孔757に嵌入した
ソレノイド751のプランジャ759を介して、プレー
トブラケット725に連結されている。尚、ECU75
3には、シートポジションセンサ761の他、体重セン
サ762、車速センサ763、乗員位置センサ764、
シートベルト着用センサ765等、少なくとも一つのセ
ンサが接続されている。
【0098】以下、第11実施形態の作用を説明する。
【0099】自動車が走行を開始すると、ECU753
は、前述した各種センサ761〜765の検出信号に基
づき、所定の制御インターバルで衝突エネルギ吸収機構
739の目標作動荷重の算出を繰り返し行う。例えば、
運転者の体重が比較的大きい場合、あるいは運転者の体
重が比較的小さくても車速が大きい場合、衝突時におけ
る運転者の運動エネルギが大きくなるため、目標作動荷
重も大きくなる。すると、ECU753は、ソレノイド
751に駆動電流を出力せず、図48に示したように、
プランジャ759をソレノイド751から突出させたま
まとする。これにより、左サイドリップ747は、貫通
孔757に嵌入したプランジャ759によってプレート
ブラケット725に連結されることとなる。
【0100】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリング
ホイール5に二次衝突し、その衝撃によって、図49,
図50(図49中のT矢視図)に示したように、ディス
タンスブラケット723がチルトブラケット731から
前方に離脱する一方、コラムチューブ721の前部がラ
バーブッシュ735を破断し、ステアリングコラム70
1が前進を開始する。
【0101】すると、プレートブラケット725に連結
された左右サイドリップ747,749は、その屈曲位
置を変えながらチルトボルト729に固着されたセンタ
リップ745に対して前進する。これにより、エネルギ
吸収プレート737は、左右スリット741,743の
部位で引き裂かれる形で破断し、屈曲変形に対する抵抗
も相俟って、比較的大きな二次衝突エネルギの吸収が実
現される。図51は衝突エネルギ吸収機構739の移動
ストロークと作動荷重との関係を示すグラフであり、同
図中の実線はこの際(大作動荷重時)の試験結果を示し
ている。
【0102】一方、運転者が比較的体重の小さい小柄な
女性等の場合、衝突時における運転者の運動エネルギも
小さくなるため、ECU753により算出された目標作
動荷重も小さくなる。すると、ECU753は、ソレノ
イド751に駆動電流を出力し、図52に示したよう
に、プランジャ759をソレノイド751内に磁力吸引
させる。これにより、プランジャ759の貫通孔757
に対する係合は解かれ、左サイドリップ747とプレー
トブラケット725との連結が断たれることになる。
【0103】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、上述した場合と同様のプロセスによ
り、ステアリングコラム701が離脱して前進する。と
ころが、この場合には左サイドリップ747がプランジ
ャ759に係止されていないため、図53,図54(図
53中のU矢視図)に示したように、左サイドリップ7
47はプレートブラケット725から離脱して当初の形
状を保ったまま前進する。
【0104】そのため、エネルギ吸収プレート737
は、右サイドリップ749のセンタリップ745に対す
る前進に伴い、右スリット743の部位でのみ破断され
ることになり、二次衝突エネルギの吸収量が小さくな
る。その結果、運転者が小柄な女性等であっても、ステ
アリングコラム701の前進が円滑に行われ、運転者の
胸部や頭部に大きな衝撃が加わることがなくなるのであ
る。図51中の破線はこの際(小作動荷重時)の試験結
果を示しており、小作動荷重が大作動荷重に対して有意
に小さくなることが判る。
【0105】図55は、本発明の第12実施形態に係る
ステアリング装置の要部側面図であり、図56は図55
中のV矢視図であり、図57は図55中のW−W断面図
である。これらの図に示したように、第12実施形態の
全体構成も上述した第11実施形態と略同様であるが、
衝突エネルギ吸収機構739の構造および作用が異なっ
ている。すなわち、第12実施形態では、エネルギ吸収
プレート737の右サイドリップ749も、左サイドリ
ップ747と同様に、ECU753に駆動制御されるソ
レノイド801のプランジャ803を介してプレートブ
ラケット725に連結されている。また、ディスタンス
ブラケット723には、チルトボルト729に巻き回さ
れた公知のエネルギ吸収ワイヤ805が連結されてい
る。第12実施形態において、第11実施形態と同一部
分には同一の符号を付してある。
【0106】以下、第12実施形態の作用を述べる。
【0107】自動車が走行を開始すると、ECU753
は、前述した各種センサ761〜765の検出信号に基
づき、所定の制御インターバルで衝突エネルギ吸収手段
の目標作動荷重の算出を繰り返し行う。例えば、運転者
の体重が比較的大きい場合、あるいは運転者の体重が比
較的小さくても車速が大きい場合、衝突時における運転
者の運動エネルギが大きくなるため、目標作動荷重も大
きくなる。すると、ECU753は、ソレノイド751
に駆動電流を出力せず、図57に示したように、プラン
ジャ759,803をソレノイド751,801から突
出させたままとする。これにより、左右サイドリップ7
47,749は、貫通孔757,807に嵌入したプラ
ンジャ759,803によってプレートブラケット72
5に連結されることとなる。
【0108】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、運転者は慣性によってステアリング
ホイール705に二次衝突し、その衝撃によって、図5
8,図59(図58中のX矢視図)に示したように、デ
ィスタンスブラケット723がチルトブラケット731
から前方に離脱する一方、コラムチューブ721の前部
がラバーブッシュ735を破断し、ステアリングコラム
701が前進を開始する。
【0109】すると、プレートブラケット725に連結
された左右サイドリップ747,749は、その屈曲位
置を変えながらチルトボルト729に固着されたセンタ
リップ745に対して前進する。これにより、エネルギ
吸収プレート737は、左右スリット741,743の
部位で引き裂かれる形で破断し、その屈曲変形に対する
抵抗やエネルギ吸収ワイヤ805のしごき抵抗も相俟っ
て、比較的大きな二次衝突エネルギの吸収が実現され
る。図60は衝突エネルギ吸収機構739の移動ストロ
ークと作動荷重との関係を示すグラフであり、同図中の
実線はこの際(大作動荷重時)の試験結果を示してい
る。
【0110】また、運転者が比較的体重の小さい小柄な
女性等の場合、衝突時における運転者の運動エネルギが
比較的小さくなるため、ECU753により算出された
目標作動荷重も小さくなる。すると、ECU753は、
両ソレノイド751,801に駆動電流を出力し、図6
1に示したように、プランジャ759,803をソレノ
イド751内に磁力吸引させる。これにより、プランジ
ャ759,803の貫通孔757,805に対する係合
は解かれ、左右サイドリップ747,749とプレート
ブラケット725との連結が断たれることになる。
【0111】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、上述した場合と同様のプロセスによ
り、ステアリングコラム701が離脱して前進する。と
ころが、この場合には左右サイドリップ747,749
がプランジャ759,803に係止されていないため、
図62,図63(図62中のY矢視図)に示したよう
に、左右サイドリップ747,749はプレートブラケ
ット725から離脱して当初の形状を保ったまま前進す
る。
【0112】そのため、エネルギ吸収プレート737は
破断されることなく、エネルギ吸収ワイヤ805がチル
トボルト729にしごかれる際の抵抗のみが発生するた
め、二次衝突エネルギの吸収量が小さくなる。その結
果、運転者が小柄な女性等であっても、ステアリングコ
ラム701の前進が円滑に行われ、運転者の胸部や頭部
に大きな衝撃が加わることがなくなるのである。図60
中の破線はこの際(小作動荷重時)の試験結果を示して
おり、小作動荷重が大作動荷重に対して有意に小さくな
ることが判る。
【0113】一方、運転者が標準的な体重であった場合
等には、衝突時における運転者の運動エネルギが中程度
となるため、ECU753により算出された目標作動荷
重も中程度となる。すると、ECU753は、一方のソ
レノイド(本実施形態では、ソレノイド751)に駆動
電流を出力し、図64に示したように、プランジャ75
9をソレノイド751内に磁力吸引させる。これによ
り、プランジャ759の貫通孔757に対する係合は解
かれ、左サイドリップ747とプレートブラケット72
5との連結が断たれることになる。
【0114】この状態で自動車が他の自動車や路上の障
害物に衝突すると、上述した場合と同様のプロセスによ
り、ステアリングコラム701が離脱して前進する。と
ころが、この場合には左サイドリップ747がプランジ
ャ759に係止されていないため、図65,図66(図
65中のZ矢視図)に示したように、左サイドリップ7
47はプレートブラケット725から離脱して当初の形
状を保ったまま前進する。
【0115】そのため、エネルギ吸収プレート737
は、右サイドリップ749のセンタリップ745に対す
る前進に伴い、右スリット743の部位でのみ破断され
ることになり、二次衝突エネルギの吸収量が小さくな
る。その結果、運転者の二次衝突時に中程度の衝突エネ
ルギの吸収が実現される。図60中の二点鎖線はこの際
(中作動荷重時)の試験結果を示している。
【0116】図67は、本発明の第13実施形態に係る
ステアリング装置の平面断面図である。図68(a)
は、可変しごき装置の移動ストロークと作動荷重との関
係、および可変しごき装置を除くコラムの部位の移動ス
トロークとその動きだし荷重との関係を示すグラフであ
り、図68(b)は、しごき荷重の立ち上げ時期を遅ら
せない場合のコラム全体の移動ストロークと作動荷重と
の関係を示すグラフであり、図68(c)は、しごき荷
重の立ち上げ時期を遅らせた場合のコラム全体の移動ス
トロークと作動荷重との関係を示すグラフである。
【0117】本第13実施の形態は、第5実施の形態
(図18〜図30)に対して、エネルギ吸収プレート1
61の固定部(チルトボルト133)と可変しごき装置
163との間に、曲げ部Mを設けている点が異なってい
る。
【0118】この曲げ部Mを追加することにより、曲げ
部Mが伸びきるまでは、しごきピン197,199のし
ごき荷重は発生せず、しごき荷重の立ち上げ時期を遅ら
せることができる。
【0119】しごき荷重の立ち上げ時期を遅らせること
の効果を、図68(a)(b)(c)を参照して説明す
る。一般的に、ステアリングコラムがコラプスする時、
エネルギ吸収部材による荷重の他に、コラム本体が車体
固定部から離脱する時に発生する動き出し荷重がある。
図68(a)に、可変エネルギ吸収による2種類の他に
点線にてコラム本体の離脱荷重を示す。もし、しごき荷
重の立ち上げ時期を遅らせない場合、図68(b)に示
すように、コラム本体の離脱荷重とエネルギ吸収荷重が
重なり、全体の動きだし荷重が大きくなる。コラム全体
の動き出し荷重が上がると運転者への衝撃が大きくな
る。そこで、しごき荷重の立ち上げ時期を遅らせると、
図68(c)に示すように、コラムの離脱荷重とエネル
ギ吸収部材の荷重が重なることがなくなり、動き出し荷
重を小さくすることができる。
【0120】このように、曲げ部Mを設けて、エネルギ
吸収プレート161によるエネルギ吸収の立ち上げ時期
を遅らせることにより、コラプスの動き出しがスムーズ
になり、エネルギ吸収量調整の効果を一層高めることが
できる。
【0121】図69は、本発明の第14実施形態に係る
ステアリング装置の側面図である。図70は、図69に
示したステアリング装置の平面断面図である。
【0122】本第14実施の形態は、第13実施の形態
と同様にしごき荷重の立ち上げ時期を遅らせるため、チ
ルトボルト133を通挿するエネルギ吸収プレート16
1の孔を長孔Nに変更した点が第5実施の形態(図18
〜図30)と異なっている。
【0123】すなわち、コラプスする時、エネルギ吸収
プレート161がコラム本体と共に車両前方に移動す
る。チルトボルト133は、車体側に固定してあるた
め、長孔Nの車両後方側にチルトボルト133が当接し
た時、しごきピン197,199によるしごきが始ま
る。
【0124】このように、長孔Nを設けて、エネルギ吸
収プレート161によるエネルギ吸収の立ち上げ時期を
遅らせることにより、第13実施の形態と同様に、コラ
プスの動き出しがスムーズになり、エネルギ吸収量調整
の効果を一層高めることができる。
【0125】図71は、本発明の第15実施形態に係る
ステアリング装置の側面図である(第5実施の形態の図
24に相当する図である)。図72は、可変しごき装置
の移動ストロークと作動荷重との関係を示すグラフであ
る。
【0126】本第15実施の形態は、第5実施の形態
(図18〜図30)に対して、エネルギ吸収プレート1
61のU字曲げ部193,195の幅を狭くしている点
が異なっている。
【0127】すなわち、図71に示すように、エネルギ
吸収プレート161のU字曲げ部193,195の両縁
に、それぞれ、切欠き部P,…Pを形成して、このU字
曲げ部193,195の幅を狭くしている。これによ
り、図72に示すように、可変しごき装置163の動き
出し荷重を小さくすることができるので、コラプスの動
き出しをスムーズにできるという効果がある。なお、図
72において、点線は、第5実施の形態に相当するグラ
フである。
【0128】図73(a)(b)は、それぞれ、本発明
の第16実施形態に係るステアリング装置の側面図であ
る。図74(a)(b)は、それぞれ、図73(a)
(b)の場合の可変しごき装置の移動ストロークと作動
荷重との関係を示すグラフである。
【0129】本第16実施の形態は、第5実施の形態
(図18〜図30)に対して、エネルギ吸収プレート1
61の幅を途中で変更している点が異なっている。
【0130】すなわち、図73(a)に示すように、エ
ネルギ吸収プレート161の中間部の幅が狭くしてあ
る。このように、幅を狭くすると、荷重が低くなるた
め、図74(a)に示すように、移動ストロークの前半
では、荷重が低く、その後半では、荷重が徐々に増大す
るような静的荷重特性にすることができる。
【0131】また、図73(b)に示すように、エネル
ギ吸収プレート161の中間部の幅が広くしてある。こ
のように、幅を広くすると、荷重が高くなるため、図7
4(b)に示すように、移動ストロークの前半では、荷
重が高く、その後半では、荷重が徐々に減少するような
静的荷重特性にすることができる。
【0132】以上で具体的実施形態の説明を終えるが、
本発明の態様は上記各実施形態に限られるものではな
い。例えば、上記各実施形態では、エネルギ吸収量調整
手段をECUが駆動制御するものとしたが、運転者がマ
ニュアルスイッチ等を用いて切換を行うようにしてもよ
く、その場合には電動式のみならず機械式の切換機構も
採用可能である。又は演算の切替時期においては、所定
のインターバルでとしていたが、荷重の設定条件が変わ
り得る変化の信号が入った時、例えば、シートベルトの
脱着時、シート位置の調整時、車速の変化時、シフトレ
バーの駐車位置からの移動が確認された時等であっても
よい。その他、ステアリングコラム装置や吸収エネルギ
可変手段の具体的構成等についても、本発明の主旨を逸
脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0133】また、上述した第1乃至第16実施の形態
において、図7等に示したストロークとコラプス荷重と
の関係を示すエネルギ吸収特性は、静的荷重特性であ
り、圧縮試験機によりステアリングコラム装置を50/
minの一定速度で圧縮して、ストロークとコラプス荷
重との関係を測定したものである。
【0134】さらに、上述した第1乃至第15実施の形
態では、エネルギ吸収荷重は、立ち上がり後、コラプス
ストロークの進行に対して、ほぼ一定である。また、上
記第16実施の形態の図74(a)では、エネルギ吸収
荷重は、立ち上がり後、ほぼ一定の後、コラプスストロ
ークの進行に伴って、徐々に増加している。さらに、上
記第16実施の形態の図74(b)では、エネルギ吸収
荷重は、立ち上がり後、ほぼ一定の後、コラプスストロ
ークの進行に伴って、徐々に減少している。本発明は、
いずれの場合の静的荷重特性であってもよい。
【0135】この静的荷重特性について以下に説明す
る。図75(a)に示す場合には、2種類の静的荷重特
性の変極点(○印)以降において、エネルギ吸収荷重が
コラプスストロークの進行に対してほぼ一定であり、こ
の場合には、例えば、コラプスストロークに十分な余裕
がある構造の場合、大柄又は小柄な体格に夫々適切なエ
ネルギ吸収量が得られる。なお、荷重の一定値は、厳密
に一定というわけではなく、多少の荷重変動や傾斜を含
む意である。また、立ち上がり時、線形又は非線形のい
ずれであってもよい。
【0136】図75(b)に示す場合には、大きい吸収
荷重(F2)と小さい吸収荷重(F1)とに2倍以上の
差をつけた場合である。コラムがコラプスする際、カウ
ル、ハーネス等がコラム単体以外にも荷重を引きずる
が、両荷重に2倍以上の差をつけるためには、コラム単
体で、図示のように、2F1<F2となっていることが
必要である。これは、ワイヤ2本で、第2ワイヤの線形
を太くすることにより実現できる。
【0137】図76(a)(b)及び図77に示す場合
には、2種類の静的荷重特性の変極点(○印)以降にお
いて、エネルギ吸収荷重がコラプスストロークの進行に
伴って徐々に増加している。この場合には、例えば、コ
ラプスストロークに十分な余裕がない構造の場合、フル
ストロークして底付きすると、ピーク荷重が発生する
が、ストロークの後半を徐々に荷重を増加させることに
より、底付きのピークを無くすことができる。なお、図
76(a)に示すように、非線形であってもよく、ま
た、図76(b)に示すように、線形であってもよく、
さらに、図77に示すように、ほぼ一定の後に増加して
もよい。
【0138】
【発明の効果】本発明によれば、車両の衝突時における
乗員の二次衝突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収手
段を備えた衝撃吸収式ステアリングコラム装置におい
て、前記衝突エネルギ吸収手段による前記二次衝突エネ
ルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整手段と、
前記乗員あるいは前記車両の状態を検出する少なくとも
一つのセンサと、当該センサの検出結果に基づき、前記
エネルギ吸収量調整手段を駆動制御する電気制御手段と
を備えるようにしたため、例えば、運転者の体重が大き
かったり車速が高かった場合には、制御手段によりエネ
ルギ吸収量調整手段を駆動制御して衝突エネルギ吸収手
段が作動するコラプス荷重を増大させる一方、運転者の
体重が小さかったり車速が低かった場合には、逆に衝突
エネルギ吸収手段が作動するコラプス荷重を減少させ、
コラプシブルコラムのコラプスが適切に行われるように
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るステアリング装置の車室側
部分を示す側面図である。
【図2】図1中のA部拡大図である。
【図3】図2中のB矢視図である。
【図4】図2中のC−C断面図である。
【図5】第1,第2金属球保持筒に保持された鋼球の関
係を示す説明図である。
【図6】コラプシブルコラムの作動を示す側面図であ
る。
【図7】アウタコラムの移動ストロークとコラプス荷重
との関係を示すグラフである。
【図8】第2実施形態に係るステアリング装置の要部を
示す横断面図である。
【図9】第3実施形態に係るステアリング装置を示す側
面図である。
【図10】第4実施形態に係るステアリング装置の要部
を示す縦断面図である。
【図11】同実施形態に係る第1,第2金属球保持筒を
示す側面図である。
【図12】図11中のD−D断面図である。
【図13】図11中のE−E断面図である。
【図14】第4実施形態の作用を示す説明図である。
【図15】第4実施形態の作用を示す説明図である。
【図16】第4実施形態の作用を示す説明図である。
【図17】第4実施形態の作用を示す説明図である。
【図18】第5実施形態に係るステアリング装置の車室
側部分を示す側面図である。
【図19】同実施形態に係る衝撃吸収式ステアリングコ
ラム装置を示す側面図である。
【図20】図19中のF矢視図である。
【図21】図19中の拡大G−G断面図である。
【図22】図19中の拡大H−H断面図である。
【図23】図19中の拡大I−I断面図である。
【図24】図23のJ−J断面図である。
【図25】図23中のK−K断面図である。
【図26】第5実施形態の作用を示す説明図である。
【図27】第5実施形態の作用を示す説明図である。
【図28】図27中のL矢視図である。
【図29】第5実施形態の作用を示す説明図である。
【図30】第5実施形態の作用を示す説明図である。
【図31】第6実施形態に係るステアリング装置の要部
断面側面図である。
【図32】図31中のM矢視図である。
【図33】第7実施形態に係るステアリング装置の要部
横断面図である。
【図34】第7実施形態の作用を示す説明図である。
【図35】第8実施形態に係るステアリング装置の要部
横断面図である。
【図36】図35中のN矢視図である。
【図37】第9実施形態に係るステアリング装置の要部
横断面図である。
【図38】図37中のO−O拡大断面図である。
【図39】図37中のP−P拡大断面図である。
【図40】第9実施形態の作用を示す説明図である。
【図41】可変しごき装置の移動ストロークと作動荷重
との関係を示すグラフである。
【図42】第9実施形態の作用を示す説明図である。
【図43】第9実施形態の作用を示す説明図である。
【図44】第10実施形態に係るステアリング装置の要
部横断面図である。
【図45】第11実施形態に係るステアリング装置の車
室側部分を示す側面図である。
【図46】図45中のQ部拡大図である。
【図47】図46中のR矢視図である。
【図48】図46中のS−S断面図である。
【図49】第11実施形態の作用を示す説明図である。
【図50】図49中のT矢視図である。
【図51】衝突エネルギ吸収機構の移動ストロークと作
動荷重との関係を示すグラフである。
【図52】第11実施形態の作用を示す説明図である。
【図53】第11実施形態の作用を示す説明図である。
【図54】図53中のU矢視図である。
【図55】第12実施形態に係るステアリング装置の要
部側面図である。
【図56】図55中のV矢視図である。
【図57】図55中のW−W断面図である。
【図58】第12実施形態の作用を示す説明図である。
【図59】図58中のX矢視図である。
【図60】衝突エネルギ吸収機構の移動ストロークと作
動荷重との関係を示すグラフである。
【図61】第12実施形態の作用を示す説明図である。
【図62】第12実施形態の作用を示す説明図である。
【図63】図62中のY矢視図である。
【図64】第12実施形態の作用を示す説明図である。
【図65】第12実施形態の作用を示す説明図である。
【図66】図65中のZ矢視図である。
【図67】本発明の第13実施形態に係るステアリング
装置の平面断面図である。
【図68】(a)は、可変しごき装置の移動ストローク
と作動荷重との関係、および可変しごき装置を除くコラ
ムの部位の移動ストロークとその動きだし荷重との関係
を示すグラフであり、(b)は、しごき荷重の立ち上げ
時期を遅らせない場合のコラム全体の移動ストロークと
作動荷重との関係を示すグラフであり、(c)は、しご
き荷重の立ち上げ時期を遅らせた場合のコラム全体の移
動ストロークと作動荷重との関係を示すグラフである。
【図69】本発明の第14実施形態に係るステアリング
装置の側面図である。
【図70】図69に示したステアリング装置の平面断面
図である。
【図71】本発明の第15実施形態に係るステアリング
装置の側面図である(第5実施の形態の図24に相当す
る図である)。
【図72】可変しごき装置の移動ストロークと作動荷重
との関係を示すグラフである。
【図73】(a)(b)は、それぞれ、本発明の第16
実施形態に係るステアリング装置の側面図である。
【図74】(a)(b)は、それぞれ、図73(a)
(b)の場合の可変しごき装置の移動ストロークと作動
荷重との関係を示すグラフである。
【図75】(a)(b)は、それぞれ、ストロークと作
動荷重との静的荷重特性を示すグラフである。
【図76】(a)(b)は、それぞれ、ストロークと作
動荷重との静的荷重特性を示すグラフである。
【図77】ストロークと作動荷重との静的荷重特性を示
すグラフである。
【符号の説明】
1‥‥コラプシブルコラム 3‥‥アウタコラム 5‥‥インナコラム 7‥‥衝突エネルギ吸収機構 21‥‥アッパステアリングシャフト 35‥‥第1金属球保持筒 37‥‥第2金属球保持筒 39‥‥保持筒駆動装置 41,43‥‥鋼球 57‥‥ECU 59‥‥電磁アクチュエータ 61‥‥プランジャ 63‥‥駆動アーム 77‥‥駆動突起 79‥‥直進溝 85‥‥電動モータ 87‥‥ウォームピニオン 101‥‥衝撃吸収式ステアリングコラム装置 103‥‥車体側メンバ 109‥‥アッパステアリングシャフト 111‥‥ステアリングホイール 121‥‥ステアリングコラム 123‥‥コラムチューブ 125‥‥アッパディスタンスブラケット 127‥‥ロアディスタンスブラケット 131‥‥チルトブラケット 133‥‥チルトボルト 151‥‥ピボットブラケット 153‥‥ピボットボルト 161‥‥エネルギ吸収プレート 163‥‥可変しごき装置 167‥‥ハウジング 169‥‥スライドブロック 170‥‥ECU 171‥‥電磁アクチュエータ 179‥‥プランジャ 181‥‥コイルスプリング 185,187‥‥ガイドプレート 189,191‥‥U字状凹部 193,195‥‥U字曲げ部 197‥‥固定側しごきピン 199‥‥移動側しごきピン 201,203‥‥長孔 211‥‥エネルギ吸収ワイヤ 221‥‥半円状凹部 231‥‥固定側しごきボール 233‥‥移動側しごきボール 541‥‥電動モータ 543‥‥段部 547‥‥雄ねじ軸 549‥‥雌ねじ 553‥‥位置センサ 661‥‥傾斜面 701‥‥ステアリングコラム 703‥‥アッパステアリングシャフト 705‥‥ステアリングホイール 721‥‥コラムチューブ 723‥‥ディスタンスブラケット 725‥‥プレートブラケット 727‥‥チルトブラケット 729‥‥チルトボルト 737‥‥エネルギ吸収プレート 739‥‥衝突エネルギ吸収機構 741,743‥‥スリット 745‥‥センタリップ 747‥‥左サイドリップ 749‥‥右サイドリップ 751‥‥電磁アクチュエータ 753‥‥ECU 759‥‥プランジャ 801‥‥電磁アクチュエータ 803‥‥プランジャ M‥‥曲げ部 N‥‥長孔 P‥‥切欠き部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の衝突時における乗員の二次衝突エネ
    ルギを吸収する衝突エネルギ吸収手段を備えた衝撃吸収
    式ステアリングコラム装置であって、 前記衝突エネルギ吸収手段による前記二次衝突エネルギ
    の吸収量を変化させるエネルギ吸収量調整手段と、 前記乗員あるいは前記車両の状態を検出する少なくとも
    一つのセンサと、 当該センサの検出結果に基づき、前記エネルギ吸収量調
    整手段を駆動制御する電気制御手段とを備えたことを特
    徴とする衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  2. 【請求項2】ステアリングシャフトを回動自在に支持す
    ると共に、所定のコラプス荷重によって短縮するコラプ
    シブルコラムを備え、 前記コラプシブルコラムが、 アウタコラムと、 このアウタコラムに内嵌し、前記コラプシブルコラムの
    短縮時に当該アウタコラム内に進入するインナコラムと
    を有し、 前記衝突エネルギ吸収手段が、前記アウタコラムと前記
    インナコラムとの間に介装され、前記コラプシブルコラ
    ムの短縮時に、複数の金属球により当該アウタコラムと
    当該インナコラムとの少なくとも一方に塑性溝を形成さ
    せるものであることを特徴とする、請求項1記載の衝撃
    吸収式ステアリングコラム装置。
  3. 【請求項3】前記複数の金属球が、第1金属球保持手段
    に保持された第1金属球群と、第2金属球保持手段に保
    持された第2金属球群とからなり、 前記エネルギ吸収量調整手段として、前記コラプシブル
    コラムを軸とする前記第1金属球群内の金属球の一部あ
    るいは全部の角度位相を前記第2金属球群内の金属球に
    対して一致あるいは相違させるべく、前記第1金属球保
    持手段と第2金属球保持手段との少なくとも一方を回転
    させる保持手段回転駆動手段を備えたことを特徴とす
    る、請求項2記載の衝撃吸収式ステアリングコラム装
    置。
  4. 【請求項4】ステアリングシャフトを回動自在に支持す
    るステアリングコラムと、 車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持する
    と共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当該ス
    テアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケットと
    を有し、 前記衝突エネルギ吸収手段が、前記ステアリングコラム
    と前記車体側ブラケットとの間に設けられ、当該ステア
    リングコラムの移動に伴って金属板または金属線を素材
    とするエネルギ吸収部材をしごき手段により塑性変形さ
    せるものであることを特徴とする、請求項1記載の衝撃
    吸収式ステアリングコラム装置。
  5. 【請求項5】前記しごき手段が金属棒または金属球であ
    り、前記エネルギ吸収量調整手段が当該しごき手段によ
    る前記エネルギ吸収部材の塑性変形部位と塑性変形量と
    の少なくとも一方を変化させることを特徴とする、請求
    項4記載の衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  6. 【請求項6】ステアリングシャフトを回動自在に支持す
    るステアリングコラムと、 車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持する
    と共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当該ス
    テアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケットと
    を有し、 前記衝突エネルギ吸収手段が、前記ステアリングコラム
    と前記車体側ブラケットとの間に設けられ、当該ステア
    リングコラムの移動に伴って金属板を素材とするエネル
    ギ吸収部材を破断または曲げ変形および破断させるもの
    であることを特徴とする、請求項1記載の衝撃吸収式ス
    テアリングコラム装置。
  7. 【請求項7】ステアリングシャフトを回動自在に支持す
    ると共に、所定のコラプス荷重によって短縮するコラプ
    シブルコラムを備え、 前記コラプシブルコラムが、 アウタコラムと、 このアウタコラムに内嵌し、前記コラプシブルコラムの
    短縮時に当該アウタコラム内に進入するインナコラム
    と、 前記アウタコラムと前記インナコラムとの間に介装さ
    れ、前記コラプシブルコラムの短縮時に、衝突エネルギ
    の吸収を行うべく、当該アウタコラムと当該インナコラ
    ムとの少なくとも一方に塑性溝を形成する複数の金属球
    とからなる衝撃吸収式ステアリングコラム装置におい
    て、 前記衝突エネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量
    調整手段を備えたことを特徴とする衝撃吸収式ステアリ
    ングコラム装置。
  8. 【請求項8】前記複数の金属球が、第1金属球保持手段
    に保持された第1金属球群と、第2金属球保持手段に保
    持された第2金属球群とからなり、 前記エネルギ吸収量調整手段として、前記コラプシブル
    コラムを軸とする前記第1金属球群内の金属球の一部あ
    るいは全部の角度位相を前記第2金属球群内の金属球に
    対して一致あるいは相違させるべく、前記第1金属球保
    持手段と第2金属球保持手段との少なくとも一方を回転
    させる保持手段回転駆動手段を備えたことを特徴とす
    る、請求項7記載の衝撃吸収式ステアリングコラム装
    置。
  9. 【請求項9】ステアリングシャフトを回動自在に支持す
    るステアリングコラムと、 車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持する
    と共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当該ス
    テアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケット
    と、 前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットとの間
    に設けられ、当該ステアリングコラムの移動に伴って金
    属板または金属線を素材とするエネルギ吸収部材をしご
    き手段により塑性変形させることにより、乗員の二次衝
    突エネルギを吸収する衝突エネルギ吸収手段とを有する
    衝撃吸収式ステアリングコラム装置において、 前記衝突エネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸収量
    調整手段を備えたことを特徴とする衝撃吸収式ステアリ
    ングコラム装置。
  10. 【請求項10】前記しごき手段が金属棒または金属球で
    あり、前記エネルギ吸収量調整手段が当該しごき手段に
    よる前記エネルギ吸収部材の塑性変形部位と塑性変形量
    との少なくとも一方を変化させることを特徴とする、請
    求項9記載の衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  11. 【請求項11】ステアリングシャフトを回動自在に支持
    するステアリングコラムと、 車体側に固着されて前記ステアリングコラムを支持する
    と共に、所定値以上のの衝撃荷重が作用した際に当該ス
    テアリングコラムの離脱を許容する車体側ブラケット
    と、 前記ステアリングコラムと前記車体側ブラケットとの間
    に設けられ、当該ステアリングコラムの移動に伴って金
    属板を素材とするエネルギ吸収部材を破断または曲げ変
    形および破断させることにより、乗員の二次衝突エネル
    ギを吸収する衝突エネルギ吸収手段とを有する衝撃吸収
    式ステアリングコラム装置において、 前記二次衝突エネルギの吸収量を変化させるエネルギ吸
    収量調整手段を備えたことを特徴とする衝撃吸収式ステ
    アリングコラム装置。
  12. 【請求項12】前記エネルギ吸収量調整手段が電磁アク
    チュエータを駆動源とすることを特徴とする、請求項1
    〜11のいずれか一項記載の衝撃吸収式ステアリングコ
    ラム装置。
  13. 【請求項13】前記エネルギ吸収量調整手段が電動モー
    タを駆動源とすることを特徴とする、請求項1〜11の
    いずれか一項記載の衝撃吸収式ステアリングコラム装
    置。
  14. 【請求項14】前記エネルギ吸収量調整手段が前記エネ
    ルギ吸収手段による前記二次衝突エネルギの吸収量を少
    なくとも3段階以上に変化させることを特徴とする、請
    求項1〜13のいずれか一項に記載の衝撃吸収式ステア
    リングコラム装置。
  15. 【請求項15】前記エネルギ吸収量調整手段が前記エネ
    ルギ吸収手段による前記二次衝突エネルギの吸収量を無
    段階に変化させることを特徴とする、請求項1,4,
    5,9,10のいずれか一項に記載の衝撃吸収式ステア
    リングコラム装置。
  16. 【請求項16】前記エネルギ吸収量調整手段が前記エネ
    ルギ吸収手段による前記二次衝突エネルギの吸収量を2
    種類以上に変化させ、 この2種類以上のエネルギ吸収特性の変極点以降におい
    て、エネルギ吸収荷重は、コラプスストロークの進行に
    対して、ほぼ一定であることを特徴とする、請求項1〜
    13のいずれか一項に記載の衝撃吸収式ステアリングコ
    ラム装置。
  17. 【請求項17】前記エネルギ吸収量調整手段が前記エネ
    ルギ吸収手段による前記二次衝突エネルギの吸収量を2
    種類以上に変化させ、 この2種類以上のエネルギ吸収特性の変極点以降におい
    て、エネルギ吸収荷重は、コラプスストロークの進行に
    伴って、徐々に増加することを特徴とする、請求項1〜
    13のいずれか一項に記載の衝撃吸収式ステアリングコ
    ラム装置。
  18. 【請求項18】2種類のエネルギ吸収特性を持ち、 この2種類のエネルギ吸収特性の変極点以降において、 大荷重特性が小荷重特性の2倍以上のコラプス荷重を持
    つことを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に
    記載の衝撃吸収式ステアリングコラム装置。
  19. 【請求項19】2種類以上のエネルギ吸収特性を持ち、
    この2種類以上のエネルギ吸収特性が、エネルギ吸収の
    立ち上げ時期を遅らせるようにしたことを特徴とする、
    請求項1〜13のいずれか一項に記載の衝撃吸収式ステ
    アリングコラム装置。
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