JP2002137296A - 合成樹脂複合管の製造方法 - Google Patents

合成樹脂複合管の製造方法

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JP2002137296A
JP2002137296A JP2000332440A JP2000332440A JP2002137296A JP 2002137296 A JP2002137296 A JP 2002137296A JP 2000332440 A JP2000332440 A JP 2000332440A JP 2000332440 A JP2000332440 A JP 2000332440A JP 2002137296 A JP2002137296 A JP 2002137296A
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Mitsuhide Nogami
光秀 野上
Takehiro Yamada
雄大 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 延伸樹脂を用いた合成樹脂複合管を成形する
際、歪みを与えず成形することにより、配管システムを
組む場合、合成樹脂複合管の寸法形状が、継ぎ手との嵌
め合いに影響を与えないような安定した歪みの少ない合
成樹脂製の複合管の製造方法を提供することである。 【解決手段】 合成樹脂製内層管に、延伸樹脂シートを
補強層として巻回積層させる工程、加熱により前記内層
管と補強層を一体化させ複合管とする工程、及び前記複
合管を引取る工程からなる合成樹脂複合管の製造方法に
おいて、上記複合管の引取り作業を、上記加熱工程の前
に行うことを特徴とする合成樹脂複合管の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高内圧強度が要求
される高圧パイプやホース等に用いられる合成樹脂複合
管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水やガスといった媒体を輸送する
ためのライニング管には、鋼管もしくは硬質ポリ塩化ビ
ニル管やポリエチレン管といった合成樹脂管が用いられ
てきた。鋼管は高内圧強度や優れた耐クリープ性を有す
るが、耐震性に乏しい錆の発生や腐食、重量が大きいた
め施工性に問題があった。このため、最近では硬質ポリ
塩化ビニル管やポリエチレン管等の合成樹脂管が用いら
れることが多い。
【0003】その一例として、特開平10−22598
8号公報には、結晶性熱可塑性樹脂からなる中空加工物
をダイとフォーマーの間からクランプで引っ張って軸方
向、及び周方向に延伸成形することで管状体を製造する
に当たり、該フォーマーとして断面の曲率半径が0.5
mm以上の複数の凸部を周側面に設けたものを用いる合
成樹脂管状体の製造方法が提案されている。
【0004】しかしながら、結晶性熱可塑性樹脂、特に
延伸樹脂を用いる場合には、加熱溶融時において、解き
ほぐれた分子鎖が冷却賦形後、固化する際に成形収縮や
残留応力歪みが大きく、製品後の形状安定性に大きく影
響を与える。特に結晶化度の高い結晶性熱可塑性樹脂を
用いる場合はその傾向が顕著に見られる。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、延伸樹脂を用いた合
成樹脂複合管を成形する際、歪みを与えず成形すること
により、配管システムを組む場合、合成樹脂複合管の寸
法形状が、継ぎ手との嵌め合いに影響を与えないような
安定した歪みの少ない合成樹脂製の複合管の製造方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、合成樹脂製内
層管に、延伸樹脂シートを補強層として巻回積層させる
工程、加熱により前記内層管と補強層を一体化させ複合
管とする工程、及び前記複合管を引取る工程からなる合
成樹脂複合管の製造方法において、上記複合管の引取り
作業を、上記加熱工程の前に行うことを特徴とする合成
樹脂複合管の製造方法である。
【0007】上記合成樹脂製内層管に用いられる合成樹
脂の種類は、輸送媒体の種類によって適宜選択され、例
えば、延伸ポリオレフィン系樹脂シートに用いられるも
のと同様のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポ
リアミド、各種ゴム、熱可塑性エラストマー等が挙げら
れる。また、内層の肉厚についても、輸送媒体の種類
や、使用内圧・用途によって適宜選択されるが、製造時
や使用後に発生する複合管の廃棄物リサイクル性という
点で、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。
又、上記内層管の長手方向の断面形状および周方向の断
面形状は特に限定されない。
【0008】上記延伸樹脂シートに使用する合成樹脂と
しては、塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレ
ート)、PS(ポリスチレン)等の非晶性樹脂;ポリオ
レフィン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン等
の結晶性樹脂が挙げられる。非晶性樹脂は、分子構造
上、立体障害が有るため延伸倍率が、10倍以内程度で
あるが、結晶性樹脂は延伸性が良い。特にポリオレフィ
ン系樹脂は、30倍以上が比較的容易に延伸可能で高強
度であり、シートとした場合、高弾性を発現出来、高強
度、高弾性の合成樹脂製複合管が得られ易いという点で
好ましい。
【0009】上記ポリオレフィン系樹脂としては例え
ば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ホモポリプロピレン、プロピレン
ランダム共重合体、プロピレンブロック共重合体、ポリ
(4−メチル−1−ペンテン)等が挙げられる。上記ポ
リオレフィン系樹脂の内、延伸後の弾性率が高い、ポリ
エチレンが好ましく特に、結晶性の高い高密度ポリエチ
レンが好ましい。
【0010】上記延伸樹脂シートは、シート状に成形さ
れた熱可塑性樹脂シートを延伸して得られる。この延伸
樹脂シートの作製手段としては例えば、Tダイ法による
押出成形、カレンダー法によるロール成形等が挙げられ
る。又、熱可塑性樹脂シートを連続的に延伸する手段と
しては例えば、加熱された延伸樹脂シートを、速度の異
なるロール間で延伸する方法;互いに異なる方向に回転
するロール間に加熱された延伸樹脂シートを挟み込み、
厚さを減少させながら管の長手方向に伸長させる、圧延
方法等が挙げられる。これらの方法は、一つの方法で単
一回のみで実施されても良いが、2回以上段階的に繰返
して実施されても良い。又、上記延伸工程を2回以上実
施する場合、複数の延伸方法の組合せで実施されても良
い。特に、比較的厚い熱可塑性樹脂シートを延伸する場
合には、一旦、上記圧延を行った後、延伸を行う方が好
ましい。
【0011】上記延伸樹脂シートの延伸倍率は、用いら
れる樹脂の性状によって必要延伸倍率が決定されるもの
であり例えば、塩化ビニル樹脂の場合では、5倍以上、
ポリエチレン等では20倍以上であり、結晶性樹脂の場
合は好ましくは、長手方向に10倍以上、より好ましく
は20倍以上延伸されているものが良い。結晶性樹脂の
場合、延伸樹脂シートの長手方向の延伸倍率が10倍未
満であると、必要強度や弾性率が得られ難くなる。又、
幅方向の延伸を行うと長手方向の延伸が抑制され、長手
方向に10倍以上延伸することが難しくなる恐れがあ
る。
【0012】上記延伸前の熱可塑性樹脂シート(延伸原
反)の厚さは、得られる合成樹脂複合管(以下、複合
管)の用途や延伸倍率等によって決定されるが好ましく
は、0.5〜15mm程度である。延伸原反の厚みが
0.5mm未満では、延伸樹脂シートの厚さが薄くなり
過ぎるため、次工程の積層作業等における取扱性が低下
して作業が行い難くなり、15mmを超えると、延伸負
荷が大きくなり過ぎるため、延伸装置が不必要に大きく
なるだけでなく、延伸作業が難しくなる恐れがある。上
記延伸原反から得られる延伸樹脂シートの厚みは、50
〜1000μm程度が好ましい。
【0013】上記延伸樹脂シートからなる補強層の幅
は、複合管の口径、巻回角度、後述の巻回方法によって
適宜選択され特に限定されない。比較的幅の狭い補強層
を用いる場合は、幅広のシートを所要幅にスリットして
用いれば良い。
【0014】上記延伸樹脂シートは、必要に応じて、そ
の接着性を向上する目的で、物理的もしくは化学的手段
による表面処理が施されてもよい。その表面処理には、
例えば、サンドブラスト等のエンボス手段や表面部分の
局所的加熱手段によって、延伸樹脂シート表面に微細な
凹凸を形成する物理的な表面処理法が、作業の容易性等
の理由で好適に用いられる。
【0015】又、上記延伸樹脂シートに使用する樹脂が
結晶性樹脂の場合は、必要に応じて結晶核剤、架橋剤、
架橋助剤、滑剤、充填剤、顔料、異種のポリオレフィン
系樹脂、低分子量ポリオレフィンワックス等が配合され
ても良く、結晶核剤は、結晶化度を向上させる目的で添
加されるもので例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン等
が挙げられる。
【0016】又、上記延伸樹脂シートに使用する樹脂が
ポリオレフィン系樹脂の場合は、架橋されていることが
強度向上という点で好ましい。上記架橋剤、及び架橋助
剤は、上記ポリオレフィン系樹脂の分子鎖を部分的に架
橋し、耐熱性やクリープ性能等を向上させる目的で添加
されるものであって、架橋剤としては、過酸化物系架橋
剤やシラン系架橋剤等の熱重合剤;ベンゾフェノン、チ
オキサントン、アセトフェノン等の光重合開始剤等が挙
げられる。又、架橋助剤としては、トリアリルシアヌレ
ート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジア
リルフタレート等の多官能性モノマーが挙げられる。
【0017】上記架橋剤の使用に替えて、電子線照射や
紫外線照射による架橋手段を採用しても良い。電子線照
射や紫外線照射による架橋手段には、延伸樹脂シートに
上記架橋剤や架橋助剤等を添加し、好ましくは1〜20
Mrad、より好ましくは3〜10Mradの電子線、
もしくは、好ましくは50〜800mW/cm2 、より
好ましくは100〜500mW/cm2 の紫外線を照射
するという方法が挙げられる。このような架橋工程は、
後述する延伸工程と同時に、もしくは、延伸工程に引き
続いて行えば良い。
【0018】(延伸樹脂シートを補強層として巻回積層
させる工程)本発明は、上記合成樹脂製内層管に、上記
延伸樹脂シートを補強層として巻回積層させ、加熱によ
り前記内層管と補強層を接着一体化させる。一体化と
は、内層管と補強層を圧接しつつ加熱することにより層
間で剥離が生じることなく、概ね接着されている事を意
味し、気泡の巻き込み等による僅かな未接着部分があつ
ても、複合管として実用上支障がなければ、本発明に包
含されるものである。
【0019】又、上記内層管と補強層との間に接着層を
介した方がより一体化出来るという点で好ましい。加熱
により接着層を形成して一体化出来うるものとして、熱
可塑性樹脂、接着剤等が挙げられる。
【0020】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、スチ
レン−エチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(S
EBS)が挙げられ、補強層と接着性を有するほか、前
記した合成樹脂と概ね接着性を有する。また、内層管を
構成する合成樹脂がポリオレフィン系樹脂である場合
は、例えば、前記した延伸原反に用いられたポリオレフ
ィン系樹脂、オレフィンが主体を成す主鎖のオレフィン
と他のコモノマーとからなる共重合体、酸変性ポリオレ
フィン、オレフィン系エラストマー等が挙げられ、これ
らの合成樹脂は熱融着によつて延伸ポリオレフィン系樹
脂シートからなる補強層と接着することが可能である。
【0021】上記接着剤としては、エポキシ系接着剤や
アクリル系接着剤等の接着剤が使用可能である。さら
に、加熱方法としては、遠赤加熱炉、熱風ヒータを用い
た間接加熱方式や、熱転写ロール等をを用いた直接加熱
方式を用いても良く、加熱方式は特に限定されない。
【0022】補強層を巻回積層する方法としては、所望
の角度から補強層を巻回する、スパイラルワインディン
グ法や、比較的細い幅に調整された補強層を編組しつつ
巻回する、ブレード法等が挙げられるが、これに制限さ
れるものではなく、製造量、製造速度、複合高圧管の口
径等の条件によって適宜選択すれば良い。
【0023】上記スパイラルワインディング法は、補強
層をマンドレルである内層管に、その長手方向に対して
一定の角度を保ちつつ連続的に巻回する方法である。巻
回を行う際、複合管の性能を損なわない範囲で補強層は
重なっていても良いし、若干の隙間が生じても良い。補
強層を隙間なく、かつ、重なりなく巻回する場合には、
延伸樹脂シートの幅とマンドレルの外径によつて巻回角
度が決定される。スパイラルワインディング法によって
形成される補強層は奇数層であるよりも、複合管の長手
方向に対して±同角度となるように交互に偶数層が形成
されていることが好ましい。
【0024】上記ブレード法は、比較的幅の小さい複数
の補強層を編組しつつ巻回する方法であって、得られる
複合高圧管の設計上での内圧強度は、スパイラルワイン
ディング法によるものとほぼ同等である。補強層を同密
度で巻回した場合に、スパイラルワインディング法とブ
レード法は、成形速度や複合管の口径によって適宜選択
すれば良い。
【0025】(加熱により内層管と補強層を一体化させ
複合管とする工程)加熱により内層管と補強層を一体化
させ複合管とする工程において、加熱方式は、内層管と
補強層を加熱一体化させる手段により直接接触加熱方
式、非接触加熱方式とに大別されるが、特に限定されな
く、内層管と補強層の界面を管の円周方向に均一加熱出
来れば良い。又、成形速度、加熱の立ち上がり時間、消
費電力量等によって適宜選択すれば良い。
【0026】上記接触加熱方式としては、ロール加熱方
式が挙げられ、内層管と補強層を接触しながら加熱する
ため熱効率は良く、特に小口径等の管の成形速度が速い
場合には有効である。反面、加熱後、直ぐに放冷される
ため、内層管と補強層の界面の加熱時間と温度制御が難
しい点がある。
【0027】上記非接触加熱方式としては、熱風加熱方
式、遠赤外線加熱方式が挙げられ、いずれも一定長さの
加熱炉を有しているため、管の円周方向に均一加熱する
点で有効である。上記熱風加熱方式は、空気を媒体とす
る熱伝達により加熱することが出来、攪拌機を用いるこ
とで管を均一加熱することが出来、成形速度に応じて、
加熱炉長を選定すれば良い。又、遠赤外線加熱方式は、
熱線により管の表面を加熱し、且つ空気を媒体とする熱
伝達とを併用出来ることから熱風加熱より急速に加熱す
ることが可能である。
【0028】(複合管を引取る工程)上記複合管を引取
る工程について、説明する。複合管を引取る工程とは、
複合管を上流から下流方向へ管を牽引力により移動させ
る工程を意味する。上記牽引させる手段として、引取機
を用いるのが一般的である。この引取機は例えば、キャ
タピラやベルト方式により成形した複合管の表面に押し
当て、連続的に引き取ることが可能である。
【0029】本発明の方法による複合管において、口径
は特に限定されず内径10mmから30mmといった比
較的小口径のものから、300mmから500mmとい
った大口径のものまで製造可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により具体
的に説明する。 (延伸樹脂シートの製造)高密度ポリエチレン(融点1
35℃、メルトインデックスMI=1g/10分)10
0重量部を、同方向2軸押出機にて200℃で混練しつ
つ、トリアリルシアヌレート3重量部、ベンゾフェノン
3重量部を供給し、高密度ポリエチレンに均一に練り込
んだ。その後、Tダイより押出すことにより、肉厚3m
mのポリオレフィン系樹脂シートを得た。
【0031】上記ポリオレフィン系樹脂シートを、速度
1m/分で繰り出し、120℃の加熱炉内を通過させ、
速度30m/分で引き取り、延伸倍率30倍、厚み0.
15mmの延伸ポリオレフィン系樹脂シートを得た。繰
出しと引き取りはピンチロールで行った。次いで、上記
延伸ポリオレフィン系樹脂シートに、高圧水銀灯照射を
10秒間行い架橋を行った。その後、上記延伸ポリオレ
フィン系樹脂シートを、ライン速度20m/分で、一方
を200℃、他方を50℃に温調した2対のピンチロー
ルに、両面が交互に200℃のロールに接触するように
挟み込みながら通過させ、延伸ポリオレフィン系樹脂シ
ート表面の粗面化を行った。この延伸ポリオレフィン系
樹脂シート表面の凹凸を表面形状測定器(日本真空技術
製、Dektak−303)で測定した結果、中心線表
面粗さRaは2μmであった。
【0032】上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートを内
層管に積層一体化するため、接着層を延伸ポリオレフィ
ン系樹脂シートの片面に積層した。接着層として、直鎖
状低密度ポリエチレン(融点123℃、MI=0.8)
を、インフレーション成形で厚み0.025mmのシー
ト状に成形したものを用いた。この接着用シートを連続
的に延伸ポリオレフィン系樹脂シートにラミネートし、
巻回積層に用いる接着性のポリオレフィン系樹脂シート
を得た。
【0033】(実施例) (複合管の製造)図1に、合成樹脂複合管の製造装置を
示す。図1において、11は単軸押出機、12はその先
端の押出金型、13は冷却水槽、14は引取機、15は
一対のスパイラルワインダー、16は熱風炉、17は冷
却水槽である。上記構成の複合管製造装置において、熱
可塑性樹脂を単軸押出機11に供給し、その先端の押出
金型12及び冷却水槽13により内層管を賦形して、引
取機14で引き取り作業を行うことにより外径60m
m、肉厚3mmの合成樹脂製内層管を得た。
【0034】次いで、上記内層管に引き続く同じライン
により上記補強層用シートを幅90mmにスリットして
なる2本の接着性ポリオレフィン系樹脂シートを、一対
のスパイラルワインダー15を用いて、上記内層管に管
長手方向に対して、それぞれ±60度となるように交互
に巻回した(巻回積層工程)。次いで、このシート巻回
樹脂管を熱風炉16を通過(加熱工程)させて表面温度
130℃の加熱により一体化後、冷却水槽17で冷却さ
せて複合管を得た。
【0035】尚、上記合成樹脂製内層管に使用した熱可
塑性樹脂は、高密度ポリエチレン(融点135℃、メル
トインデックスMI=0.5g/10分)を用い、これ
を押出機バレル温度、金型温度共に200℃の条件で押
出した。
【0036】(比較例)図2に、比較例による複合管を
製造するための製造装置を示す。引取機14(引取作
業)を熱風炉16(加熱工程)の後に変更した以外は、
実施例と同様にして複合管を得た。
【0037】(性能評価試験)実施例、及び比較例の複
合管について、下記の試験を行い成形後の歪み評価をし
た。図3に示す様に、複合管の長手方向に長さ1000
mmの標線を引き、時間の経過と共に測定を行った。ま
た管中央部、および管端の外径を時間の経過と共に測定
した。それらの試験結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】表1の結果から本発明は成形歪みの少ない
複合管の製造方法で有ることが確認された。
【0040】
【発明の効果】以上より、本発明の複合管の製造方法
は、複合管の引取作業を加熱工程の前に行うことによ
り、過度の外力を作用させることが無いため成形中の歪
みを抑制した合成樹脂複合管が得られる。その結果、従
来成型歪みが大きいため時間の経過と共に、形状の変化
が発生し易かった合成樹脂管の寸法精度が高まり、継ぎ
手接続時にも容易に接続が可能となる。さらには、上記
製造方法を用いることにより、既存の製造ラインに対し
て、補強層を巻回する巻回装置、加熱融着装置等を付加
するだけで複合管を成形する事が可能となり設備上にお
いても有益な方式といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の合成樹脂複合管製造に用いた装置の構
成を示す概略図。
【図2】比較例の合成樹脂複合管製造に用いた装置の構
成を示す概略図。
【図3】合成樹脂複合管の性能評価を行う試験の説明
図。
【符号の説明】
11 単軸押出機 12 押出金型 13 冷却金型 14 引取機 15 補強層巻回装置 16 熱風炉 17 冷却水槽

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製内層管に、延伸樹脂シートを
    補強層として巻回積層させる工程、加熱により前記内層
    管と補強層を一体化させ複合管とする工程、及び前記複
    合管を引取る工程からなる合成樹脂複合管の製造方法に
    おいて、 上記複合管の引取り作業を、上記加熱工程の前に行うこ
    とを特徴とする合成樹脂複合管の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記延伸樹脂シートが、延伸ポリオレフ
    ィン系樹脂シートであり、上記内層管がポリオレフィン
    系樹脂製内層管である請求項1記載の合成樹脂複合管の
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009286109A (ja) * 2008-05-01 2009-12-10 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋体とその融着接合物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009286109A (ja) * 2008-05-01 2009-12-10 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋体とその融着接合物

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