JP2002137215A - 中空パネルの製造方法 - Google Patents

中空パネルの製造方法

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JP2002137215A
JP2002137215A JP2000333794A JP2000333794A JP2002137215A JP 2002137215 A JP2002137215 A JP 2002137215A JP 2000333794 A JP2000333794 A JP 2000333794A JP 2000333794 A JP2000333794 A JP 2000333794A JP 2002137215 A JP2002137215 A JP 2002137215A
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Takayoshi Inagaki
隆代志 稲垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繊維または木質エレメントを原料とする板材
を積層して構成される高剛性、軽量、かつ、多様な形状
の中空パネルを安価に得ることができる中空パネルの製
造方法を提供する。 【解決手段】 中子を、任意の断面形状からなる棒状体
とし、断面形状の同じ棒状体および/または断面形状の
異なる棒状体の組合わせとし、その短手方向に連結板で
連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中空パネルの製造方
法に関し、繊維または木質エレメントを原料とする板材
を積層して構成され、高剛性、軽量な中空パネルを容易
に得ることができるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、木材資源の不足や、森林の保護が
問題となってきており、森林伐採は今後益々困難となる
ことは明らかである。したがって、原料木材を大量に使
用して製造される合板などの板材は、その供給が不安定
あるいは供給不足となり、価格も高騰することが予想さ
れる。よって、従来廃材とされていた木質薄片や、木材
片の木質繊維などを有効に利用して得られる木質パネル
が注目され、従来合板を使用していた用途への応用が強
く望まれている。
【0003】このような木質パネルとしては、例えば、
図10、11、12に示すようなものが知られている。
図10に示す木質パネルは、ペーパーハニカム1の両面
に、このペーパーハニカム1よりも厚みの薄い木質平板
2、2を積層したものである。また、図11に示す木質
パネルは、芯材3の両面に、この芯材3よりも厚みが薄
く、木質薄片をバインダーを用いて接着し成形一体化し
た木質薄片集積板から形成された表層4、4が積層され
たものである。また、図12に示す木質パネルは、木質
薄片や樹脂などを成形した波型板5を、木質平板6、6
で挟みこんだものである。
【0004】図10、11、12に示したような木質パ
ネルは、高剛性、軽量であるという点で優れているが、
製造工程が複雑であるため、製造コストが高いという問
題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、繊維または木質エレメントを原料とする板材
を積層して構成される高剛性、軽量、かつ、多様な形状
の中空パネルを安価に得ることができる中空パネルの製
造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の請求項1記載中空パネルの製造方法は、バ
インダーを付着させた繊維または木質エレメントを複数
の中子とともに積層し、この積層物を一体に熱圧成形
し、熱圧成形後前記中子を引き抜く中空パネルの製造方
法において、前記中子を、任意の断面形状からなる棒状
体とするものである。
【0007】また、本発明の請求項2記載の中空パネル
の製造方法は、前記中子が、断面形状の同じ棒状体また
は断面形状の異なる棒状体の組合わせからなるものであ
る。そして、本発明の請求項3記載の中空パネルの製造
方法は、前記中子が、その短手方向に連結板で連結され
ているものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の中空パネルの製造方法によって得られ
るパネルの一例を示す概略斜視図である。この例のパネ
ル10は、繊維または木質エレメントにバインダーを付
着させ、次いで、このバインダーが付着した繊維または
木質エレメントを、その短手方向に連結板により連結さ
れた複数の中子とともに積層し、この積層物を熱圧成形
してバインダーにより一体に結合し、熱圧成形後、中子
をこの成形物から引き抜き、リブ12で区切られている
複数の空孔11をパネル10の長手方向に貫通するよう
に形成したものである。
【0009】本発明で用いられる繊維としては、草、
茎、藁などの植物系の繊維、または布を解繊して得られ
る繊維(フリース)などが挙げられる。また、木質エレ
メントとしては、木質薄片、木質繊維、木質チップ、木
質パーティクルなどが挙げられる。特に、木材薄片であ
れば、建材として要求される強度が得られる。ここで
は、木質薄片を例示して、本発明の中空パネルの製造方
法を、図1〜3を用いて説明する。本発明で用いられる
木質薄片としては、特に限定されず、各種針葉樹、広葉
樹の薄片を用いることができる。具体的には、アスペ
ン、ラジアータパイン、ロッジポールパイン、スギ、ヒ
ノキ、アカマツ、エゾマツ、トドマツなどの薄片が挙げ
られる。これらの広葉樹または針葉樹の木材をディスク
フレーカーなどを用いて、薄片とする。
【0010】本発明で用いられる木質薄片は、厚さの絶
対値が0.05〜1.0mm、厚さの平均値が0.10
〜0.45mmのものが好適に用いられるが、これに限
定されるものではない。ここで、木質薄片の厚さの絶対
値とは、用いる木質薄片を無作為に200個以上抽出し
たときの最小と最大の厚さを意味し、厚さの平均値とは
抽出したサンプル(木質薄片)の厚さを平均した値を意
味するものとする。木質薄片の厚さの絶対値が0.05
未満であると、これを成形して得られるパネルの強度お
よび剛性が低下し、プレス前のフォーミング時の嵩が増
加し、生産性が不利になるとともに成形後の密度も増加
してしまう。また、厚さの絶対値が1.0mmを超える
と、表面の平滑性が低下してしまう。
【0011】また、木質薄片の長さは、20.0〜15
0.0mmの範囲が望ましい。木質薄片の長さは、成形
品の形状に応じて適宜選択する。木質薄片の長さの絶対
値は、目標長さ(平均値)に対して±10mm以内が好
ましい。ここで、木質薄片の長さの絶対値とは、用いる
木質薄片を無作為に50個以上抽出したときの最小と最
大の長さを意味し、長さの平均値とは、目的とする値を
意味する。
【0012】また、木質薄片の幅は、絶対値が1.00
〜50.00mm、平均値が5.00〜35.00mm
の範囲内であることが好ましい。ここで、木質薄片の幅
の絶対値とは、用いる木質薄片を無作為に50個以上抽
出したときの最小と最大の幅を意味し、幅の平均値とは
抽出したサンプル(木質薄片)の幅を平均した値を意味
するものとする。木質薄片の幅の絶対値が1.00mm
未満であると、幅方向の接着不良となり、強度低下を引
き起こしてしまう。また、幅の絶対値が50.00mm
を超えると、木質薄片がカールしたり、折れ曲がり易
く、バインダーとの混合時に折れ曲がった内側までバイ
ンダーが付着し難く、また、成形時に空気の抜けが悪
く、ボイド(泡)が発生し易くなり、これらに起因して
木質薄片が剥離したり、さらには得られる中空パネルの
表面の平滑度が低下してしまう。
【0013】また、パネル10をなす木質薄片の配列
は、特に制限されるものではないが、木目方向をほぼ一
方向に揃えて配列されたものであってもよく、あるいは
三層構造にし、隣接する層をなす木質薄片の木目方向を
直交方向、下層の木目方向を平行方向としてもよい。さ
らに、目的とするパネル10の強度や剛性に応じて同一
方向に配列する木質薄片の割合を変更できる。また、木
質薄片の木目方向はランダムにしてもよい。
【0014】本発明で用いられるバインダーとしては、
それ自体が発泡する発泡性バインダー樹脂、非発泡性バ
インダー樹脂、およびこれらの混合物のいずれも用いる
ことができる。中でも、発泡性バインダー樹脂が好適に
用いられる。発泡性バインダー樹脂は、木質薄片同士の
交差点にのみ樹脂分を存在させ、木質薄片の小さな隙間
を、発泡セルで押し広げるようにすることにより、樹脂
分の使用量を少なくし、得られる中空パネル10を低密
度化させることができる。さらに、発泡セルによって、
パネル10の断熱・防音効果を向上させることができ
る。
【0015】発泡性バインダー樹脂としては、自己発泡
する発泡性樹脂、またはフェノール、ユリア、エポキ
シ、アクリルなどの非発泡性樹脂に発泡剤を加えた混合
系発泡性樹脂のいずれを用いてもよいが、剛性の向上と
密度の低い木質の中空パネルを得る点から自己発泡する
発泡性樹脂から構成されていることが好ましい。自己発
泡する発泡性樹脂の例としては、発泡性ポリウレタン樹
脂、イソシアネート系樹脂、好ましくはPMDI(ポリ
メリックMDIまたは粗MDI)を挙げることができ
る。発泡性ポリウレタン樹脂やイソシアネート系樹脂を
用いると、水分と反応し易く、イソシアネート基(−N
CO)が水と反応して自己発泡するため、反応時間が早
くなりプレス時間を短縮することができる。
【0016】特に、PMDIを用いるとバインダーの接
着力が強靭となる。また、このPMDIは低温で発泡硬
化するため反応時間が速く、具体的には熱圧成形時の温
度を140〜200℃、さらには140〜180℃程度
まで下げることができ、時間も目的とする板厚(mm)
×10〜15秒程度と短くて済むので熱圧成形工程を短
縮できる。また、PMDIをバインダーとして用いる場
合は、上述のように成形温度が140〜180℃と低温
であるので離型剤の分解を抑えることができ、離型性が
良好で、成形作業効率が向上する。
【0017】パネル10を構成する木質薄片に対するバ
インダーの割合は、木質薄片100重量部(絶乾重量)
に対して3.5〜20重量部とすることが好ましい。バ
インダーの添加量を変更することにより、得られるパネ
ル10の密度および強度を変更することもできる。バイ
ンダーには、必要に応じて、硬化剤、硬化触媒、硬化促
進剤、希釈剤、増粘剤、分散剤、撥水剤などを添加して
もよい。
【0018】また、木質薄片は、予めアセチル化してお
くことが好ましい。木質薄片をアセチル化する場合は、
その木質薄片を含水率3%以下、好ましくは1%以下に
なるまで乾燥した後、酢酸、無水酢酸、クロル酢酸など
の気化蒸気に接触させて気相中でアセチル化(アセチル
化度12〜20%)することが好ましい。このように上
記木質薄片をアセチル化することにより、耐水性が得ら
れ、パネル10に寸法安定性を付与できる。
【0019】次に、木質薄片の表面上に、木質薄片を結
合するためのバインダーを付着させる。木質薄片とバイ
ンダーとの混合は、通常、スプレー方式で塗布する方法
が用いられる。例えば、低速で回転する回転ドラム内
に、上記のように大きさと含水率が調整された木質薄片
を入れ、この回転ドラム内で木質薄片が自然落下する際
にバインダーを木質薄片にスプレー塗布する方法が好適
である。
【0020】バインダーをスプレー方式で木質薄片に塗
布する場合、予め溶剤に溶解して溶液として塗布する。
なお、均一分散良好なスプレー装置を使用する場合は、
溶剤での希釈は不要である。次に、バインダーが木質薄
片に付着した木質薄片は、バインダー中に含まれる水や
アセトンなどの溶剤を乾燥除去した後、プレス成形機を
用いてフォーミングされてパネル10とされる。
【0021】図2に示すように、長さ800〜2500
mm、幅800〜1300mm、高さ50〜300mm
のフォーミング用枠14の底部にフォーミング用板15
を設けて、パネル10の下部平板部分を形成するバイン
ダーを塗布した木質薄片17を散布し、一層目(図中の
aの部分)とする。次いで、木質薄片17の一層目の上
に、図1に示した空孔11を形成するために、連結板1
9aで等間隔に連結された台形状アルミニウム棒からな
る中子18aを配置する。さらに、この中子18aの上
に、パネル10を形成する木質薄片17を散布し、二層
目(図中のbの部分)とする。次いで、木質薄片17の
二層目の上に、連結板19bで等間隔に連結された中子
18bを配置する。中子18bを連結する際には、中子
18bが二層目に配置した中子18aの間に入るように
する。18bの台形形状は、二層目に配置した中子18
aの台形形状と上下逆向きになるようにする。さらに、
中子18bの上に、パネル10の上部平板部分を形成す
る木質薄片17を散布し、三層目(図中のcの部分)と
する。次いで、三層目の上にフォーミング用板16を乗
せる。
【0022】次に、上記のように木質薄片17を積層し
た積層体を、温度140〜220℃、圧力15〜40k
g/cm2で、6〜15分間熱圧成形する。木質薄片1
7を積層した積層体を、その厚みが1/3〜1/30と
なるまで熱圧成形することで、木質薄片をバインダーに
より結合したパネル10が得られる。
【0023】次に、図3に示すように、熱圧成形したパ
ネル10を冷却した後、中子18をパネル10から引き
抜く。そして、中子18を引き抜いた後、パネル10の
外周をトリミングし、中空構造のパネル10を得る。パ
ネル10の表面のトリミングには、チップソーなどが用
いられる。
【0024】また、図3に示すように、連結板19a、
19bは、中空パネル10の外側面から離れた位置で、
木質薄片17に積層されないようにして、中子18を連
結する。また、連結板19a、19bは、厚さが3〜1
0mm程度で、アルミニウム、鉄、ステンレスなどから
なる板であり、中子18にボルトなどで結合される。こ
のように、中子18を連結板19a、19bで結合する
ことにより、寸法精度に優れた中空パネル10の空孔1
1が形成される。
【0025】ところで、本発明で用いられる中子は、そ
の断面形状が台形状のものに限らず、任意の断面形状を
有する棒状体である。具体的には、図4に示すように、
中子の形状は、正方形、長方形、平行四辺形、菱形、五
角形、星型、円形、楕円形、瓢箪形などであってもよ
い。また、中子の断面形状の大きさは、形成される中空
パネルの厚さに応じて、適宜決定される。また、本発明
で用いられる中子は、その長手方向に、連結板で連結さ
れている部分と反対方向にテーパー状に形成されてい
る。したがって、該中子は中空パネルの熱圧成形後、容
易に引き抜くことができる。また、本発明で用いられる
中子は、図5に示すように、形状の異なるものを数種組
合わせて用いてもよい。
【0026】また、本発明で用いられる棒状体の中子
は、熱圧成形時に加えられる熱や圧力により変形、変質
しない材質からなるものである。具体的には、鉄、ステ
ンレス、アルミニウムなどの金属、合成樹脂、セラミッ
クス、合成樹脂とセラミックスの混合物などが挙げられ
る。
【0027】また、該中子を中空パネルから引き抜く方
法としては、引張、加熱、粉砕などの方法が挙げられ
る。中子が金属からなる場合、連結板を引張ることによ
り全ての中子を容易に引く抜くことができる。中子が合
成樹脂からなる場合、中子を加熱、溶融することによ
り、容易に引き抜くことができる。中子がセラミックス
または、合成樹脂とセラミックスの混合物からなる場
合、中子に振動を加えて粉砕することにより、容易に引
き抜くことができる。
【0028】このようにして製造されたパネル10の密
度は0.3〜1.0g/cm3、好ましくは0.5〜
0.8g/cm3とされ、いわゆるMDF、ハードボー
ド、パーティクルボード、フレークボード、ランダムス
トランドボード、ウェファーボードに類するものとなる
【0029】本発明の中空パネルの製造方法によれば、
パネル10の芯層部分と表層部分を一体成形することが
できるため、製造工程が簡素化され、製造コストを低減
することができる。また、パネル10は中空構造となる
ため軽量化することができ、また、この中空構造をなす
空孔11が空気層となるから、遮音性および断熱性が向
上する。また、パネル10の空孔11の間にリブ12を
設け、かつ、パネル10の水平方向の両端部13、13
は厚みを有する壁となるから、パネル10の剛性が向上
する。
【0030】また、本発明によれば、図6に示すよう
に、水平方向の両端部の一方に接合用の雄形係止部22
を、他方に接合用の雌形係止部23を有し、かつ空孔2
1を有する中空構造のパネル20を形成するには、木質
繊維の長さや、木質薄片の大きさを揃えておけば、木口
が滑らかに形成できるので、成形後、切削加工などによ
り、係止部を形成する。一体に成形する場合、パネル2
0のフォーミング用枠に、雄形係止部22および雌形係
止部23の形成部を設け、図2に示した中空パネルの製
造方法と同様に、熱圧成形により容易に一体に成形する
ことができる。
【0031】また、図7に示すように、パネル30は、
その空孔31の間のリブ32に、ケーブル33を埋め込
んだ構造となっている。本発明の中空パネルの製造方法
を用いて、このパネル30を成形するには、図2に示し
た中子18を配置する際に、その中子18の近傍にケー
ブル33を配置し、その後、熱圧成形により一体に成形
することにより得られる。ケーブル33としては、電話
線、光ファイバケーブル、電線などが挙げられる。
【0032】また、本発明によれば、図8に示すよう
に、その外形に凹凸を有するパネル40も一体に成形す
ることができる。この場合、パネル40のフォーミング
に用いられるフォーミング板に、パネル40の凹凸形成
部を形成し、図2に示した中空パネルの製造方法と同様
に、任意形状の中子を用いて、熱圧成形により容易に一
体に成形することができる。あるいは、図8に示すよう
な形状の空孔41、42、43を有する中空パネルを熱
圧成形により一体に成形して、中空パネルの表面を切削
加工して凹凸を形成し、パネル40を得ることもでき
る。このようなパネル40は、ドアなどの定尺幅の装飾
板などに用いられる。
【0033】また、本発明によれば、図9に示すよう
に、その外形に凹凸を有するパネル50も一体に成形す
ることができる。この場合、パネル50のフォーミング
に用いられるフォーミング板に、パネル50の凹凸形成
部を形成し、図2に示した中空パネルの製造方法と同様
に、任意形状の中子を用いて、熱圧成形により容易に一
体に成形することができる。あるいは、図9に示すよう
な形状の空孔51、52を有する中空パネルを熱圧成形
により一体に成形して、中空パネルの表面を切削加工し
て凹凸を形成し、パネル50を得ることもできる。この
ようなパネル50は、ドアなどの框や額などのフレー
ム、飾り枠などに用いられる。
【0034】以下、図2を用いて具体例を示す。含水率
80〜130%の丸太から、ディスクフレーカーを用い
て、長さが25mm程度、幅5〜25mm程度、厚さ
0.3mm(平均値)の木質薄片17を作製した。次
に、この木質薄片17を熱風乾燥機を用いて、100℃
で24時間乾燥した。乾燥後の木質薄片17の含水率は
約2%であった。
【0035】次に、得られた木質薄片17、1533g
を低速で回転する回転ドラム内に入れ、ドラム内で木質
薄片17が自然落下する際にバインダーをスプレー塗布
した。バインダーとして、粗ポリメチレン・ジフェニル
・ジイソシアネート(住友バイエルウレタン社製、商品
名;スミジュール44V20)134g、水性フェノー
ルバインダー(群栄化学工業社製、商品名;レジトップ
PL−4600)89gを水74gに溶解した溶液、パ
ラフィンワックスエマルジョン(中京油脂株式会社社
製、商品名;セロゾール428)60gを用いた。バイ
ンダーの塗布量は、木質薄片17の絶乾重量100重量
部に対して、スミジュール44V20:9重量部、PL
−4600:3重量部、セロゾール428:2重量部の
割合とした。塗布順序は、セロゾール428、PL−4
600の水溶液、スミジュール44V20とした。
【0036】次いで、バインダーが塗布された木質薄片
17中の水分を乾燥除去した後、木質薄片17をプレス
成形機を用いて成形した。長さ330mm、幅300m
m、高さ300mmのフォーミング用枠14の底部にフ
ォーミング用板15を設けて、パネル10の下部平板部
分を形成するバインダーを塗布した木質薄片17、51
9gを散布し、一層目とする。次いで、この木質薄片1
7の一層目の上に、連結板19aで等間隔に連結された
台形状アルミニウム棒からなる中子18aを配置する。
さらに、この中子18aの上に、パネル10の中空構造
を形成するバインダーを塗布した木質薄片17、675
gを散布し、二層目とする。次いで、この木質薄片17
の二層目の上に、連結板19bで等間隔に連結された中
子18bを配置する。中子18bを連結する際には、中
子18bが二層目に配置した中子18aの間に入るよう
にする。18bの台形形状は、二層目に配置した中子1
8aの台形形状と上下逆向きになるようにする。さら
に、さらに、中子18bの上に、パネル10の上部平板
部分を形成する木質薄片17、696gを散布して三層
目とし、積層体全体の厚みを約120mmとする。この
積層体の上面に熱圧成形用のフォーミング用板16を乗
せる。
【0037】次に、厚みが約120mmの積層体を厚み
が22mmとなるように、温度180℃で8分間、熱圧
成形した。この時の、最高圧力は70kg/cm2であ
った。次に、熱圧成形したパネル10を室温まで冷却し
た後、中子18a、18bを引き抜いた。次に、中子1
8a、18bを引き抜いた後に、パネル10の外周をチ
ップソーを用いてトリミングし、ワイドベルトサンダー
♯120を用いて表面を研削し、長さ300mm、幅2
70mm、厚み20mmのパネル10を得た。
【0038】このようにして得られたパネル10の密度
を、厚み方向の密度分布(デンシィティープロファイ
ル、Density Profile)を測定する密度
分布測定器standard ATR Density
ProfilometerType DPM2018
(ATR社製)を用いて測定した結果、0.6g/cm
3であった。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の中空パネ
ルの製造方法によれば、中空パネルの芯層部分と表層部
分を一体成形することができるため、製造工程が簡素化
され、製造コストを低くすることができる。また、寸法
精度の優れた空孔を有する中空パネルを得ることがで
き、中子を組合わせることにより、少ない成形型で多種
類の中空パネルを製造することができる。また、パネル
は中空構造であるため軽量化することができ、この中空
構造をなす空孔が空気層となるから、遮音性および断熱
性が向上する。また、中空パネルの空孔の間にリブを設
け、かつ、中空パネルの水平方向の両端部は厚みを有す
る壁となるから、中空パネルの剛性が向上する。また、
本発明により製造された中空パネルは、その水平方向の
両端部の一方に接合用の雄形係止部を、他方に接合用の
雌形係止部を有するものを容易に製造することができ
る。また、本発明により製造された中空パネルは、その
空孔の間のリブに、ケーブルを埋め込んだ構造のものを
容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空パネルの製造方法によって製造
される中空パネルの一例を示す斜視図である。
【図2】 本発明の中空パネルの製造方法の製造工程の
一部を示す図である。
【図3】 本発明の中空パネルの製造方法の製造工程の
一部を示す図である。
【図4】 本発明の中空パネルの製造方法で用いられる
中子の形状を示す概略図である。
【図5】 本発明の中空パネルの製造方法によって製造
される中空パネルの他の例を示す正面図である。
【図6】 本発明の中空パネルの製造方法によって製造
される中空パネルの他の例を示す正面図である。
【図7】 本発明の中空パネルの製造方法によって製造
される中空パネルの他の例を示す正面図である。
【図8】 本発明の中空パネルの製造方法によって製造
される中空パネルの他の例を示す正面図である。
【図9】 本発明の中空パネルの製造方法によって製造
される中空パネルの他の例を示す斜視図である。
【図10】 従来の木質パネルの他の例を示す斜視図で
ある。
【図11】 従来の木質パネルの他の例を示す斜視図で
ある。
【図12】 従来の木質パネルの他の例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
10,20,30,40,50・・・パネル、11,2
1,31・・・空孔、12,32・・・リブ、14・・・フォー
ミング用枠、15,16・・・フォーミング用板、17・・・
木質薄片、18,18a,18b・・・中子、19a,1
9b・・・連結板、22・・・雄形係止部、23・・・雌形係止
部、33・・・ケーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B27N 3/08 B27N 3/08 E04C 2/16 E04C 2/16 Z Fターム(参考) 2B250 AA11 CA11 DA04 EA02 EA13 FA07 FA21 FA31 FA37 HA01 2B260 AA02 AA09 AA20 BA01 BA02 BA07 BA18 BA19 CB04 CD02 CD22 EA01 EA05 EB02 EB04 EB06 EB11 EB13 EB19 EB21 2E162 CC08 FC02 FC03 FD01 FD04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダーを付着させた繊維または木質
    エレメントを複数の中子とともに積層し、この積層物を
    一体に熱圧成形し、熱圧成形後前記中子を引き抜く中空
    パネルの製造方法において、 前記中子を、任意の断面形状からなる棒状体とすること
    を特徴とする中空パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記中子は、断面形状の同じ棒状体また
    は断面形状の異なる棒状体の組合わせからなることを特
    徴とする請求項1記載の中空パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記中子が、その短手方向に連結板で連
    結されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    中空パネルの製造方法。
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