JP2002137206A - 木材保護用組成物および耐久木材 - Google Patents

木材保護用組成物および耐久木材

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JP2002137206A
JP2002137206A JP2001218371A JP2001218371A JP2002137206A JP 2002137206 A JP2002137206 A JP 2002137206A JP 2001218371 A JP2001218371 A JP 2001218371A JP 2001218371 A JP2001218371 A JP 2001218371A JP 2002137206 A JP2002137206 A JP 2002137206A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】木材の屋外曝露による劣化の防止(保護)、撥
水持続性、調湿性等の特性を損なうことなく、べたつき
の軽減や色落ち防止を解決し、加えて木材が本来有して
いる香り、しっとり感、木目を減殺することなく、より
高級感を呈する被膜の形成を可能にする木材保護用組成
物と、それを塗布してなる耐久木材の提供。 【解決手段】(A)炭化水素樹脂および/または該樹脂
を多価カルボン酸無水物でグラフト変性した変性炭化水
素樹脂1〜30質量%、(B)常温硬化型熱硬化性樹脂
1〜20質量%、(C)液状非晶質重合体0.3〜10
質量%、(D)ワックスおよび/または脂肪酸エステル
0〜10質量%、(E)防腐剤0〜15質量%、および
残部が(F)希釈剤であることを特徴とする木材保護用
組成物と、これを塗布して得られた木材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材固有の木目、
香り、調湿性などを保持しながら、木材を屋外曝露によ
る劣化から保護し、木材に撥水持続性、木肌の持つしっ
とり感、着色防止性、防腐性、防黴性、防虫性などの特
性をバランス良く付与した木材保護用組成物とこれを塗
布して得られる耐久木材に関する。
【0002】
【従来技術】木材を屋外曝露による劣化から保護するた
めに、保護用組成物を塗布する。しかし、無色透明被膜
(クリアー被膜)の場合は、一般に紫外線によって、被
膜より先に木材が劣化して変色し、その後、木材に黴が
発生し、外観不良または被膜剥離等の問題を生じ易い。
防黴剤を含有する被膜でも、防黴剤が被膜を透過する紫
外線により、急速に分解されるため、実効が上がらない
のが現状である。
【0003】また、アルキド樹脂またはエポキシ樹脂を
含有する一般的塗料を木材に塗布して被覆を形成する場
合に、木材本来の木調感を喪失するだけでなく、経時劣
化により、数年で被膜剥離が発生して著しく外観を損な
い、実用に供し得ない問題があった。加えて、被膜劣化
後に保護用組成物を再塗布する際の劣化被膜の除去に関
しても問題があった。さらに、被膜の木材への密着性不
足の問題、木材の変形に対する追従性不足の問題があ
り、被膜剥離、亀裂発生等の懸念もあった。さらに、強
靱な被膜にすると、木材内部に含有される水分が蒸散で
きずに、そのまま内部に止まるため、かえって腐敗を促
進する恐れすらあった。
【0004】木材保護用塗料の諸問題を改善する組成物
として、本願出願人は先に、(a)炭化水素樹脂または
これに多価カルボン酸の酸無水物をグラフト結合した変
性炭化水素樹脂、(b)防腐兼防黴剤、(d)低分子量
非晶質重合体、要すればさらに(c)低融点重合体を含
有する保護用兼防腐用組成物(I)と、(a’)炭化水
素樹脂、(c)低融点重合体および/または(d)低分
子量非晶質重合体を含有する養生用組成物(II)を提案
した(特開平9−117905号公報)。
【0005】組成物(I)の場合は、(b)防腐兼防黴
剤を含有しており、防腐性、防黴性、撥水性、防汚性の
改善効果が著しく、防腐性を重要視する用途に供され、
一方組成物(II)の場合は、撥水性、調湿性(木材の呼
吸が季節・地域に適応して変化する性質、呼吸性)、防
汚性の改善が顕著であり、防腐性を重要視しない用途に
供されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、最近は、組
成物(I)、組成物(II)を含浸させて得た耐久木材に
対し、木材固有の木目、香りを保持したまま、しっとり
感を超えて、発現したべたつきの軽減や色落ちを防止す
るという新たな課題が要求されている。本発明者は、べ
とつきの原因は、組成物(I)、組成物(II)に含有さ
れる(d)低分子量非晶質重合体の配合にあり、色落ち
の原因は、(a)炭化水素樹脂の変質にあることを究明
し、これの改善を検討した結果、常温硬化型熱硬化性樹
脂(C)を特定量含有させた本発明の組成物は、木材内
部、繊維組織まで十分に浸透し、保護性、乾燥性(硬化
性)のほかに、さらに撥水持続性を著しく改善し、べと
つきを解消して木肌が本来有するしっとり感が維持さ
れ、色落ちを改善できることを見出した。その上、驚く
べきことには、木材が本来有している香り、木目を減殺
することなく、調湿性も無垢板並という自然のままの状
態を長時間にわたって維持できることを見出した。
【0007】したがって、本発明は、組成物(I)、組
成物(II)に由来する、木材の屋外曝露による劣化の防
止(保護)、撥水性、調湿性等の特性を損なうことな
く、新たな課題、撥水持続性、べとつきの軽減や色落ち
防止の課題を解決し、加えて木材が本来有している香
り、木目を減殺することなくより高級感を呈することを
可能にする木材保護用組成物と、それを塗布してなる耐
久木材を提供することを目的とする。なお、本発明にお
いて、防腐剤の含有は必須ではないが、防黴剤、防虫
剤、防腐剤兼防黴剤等を包含し、本発明の木材保護は屋
外曝露による劣化、腐食菌による腐食、あり等による虫
食い、黴菌による腐敗等の木材の全てに対する保護を包
含するものである。また、本発明において、組成物が木
材表面に形成する液滴が球形に近いほど撥水性がよいこ
とを意味し、液滴が球形を維持する時間が長いほど撥水
持続性がよいことを意味する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)炭化水
素樹脂および/または該樹脂を多価カルボン酸無水物で
グラフト変性した変性炭化水素樹脂1〜30質量%、
(B)常温硬化型熱硬化性樹脂1〜20質量%、(C)
液状非晶質重合体0.3〜10質量%、(D)ワックス
および/または脂肪酸エステル0〜5質量%、(E)防
腐剤0〜10質量%および残部が(F)希釈剤であるこ
とを特徴とする木材保護用組成物である。
【0009】好ましい本発明は、炭化水素樹脂(A)
が、軟化点60〜150℃の脂肪族系石油樹脂、芳香族
系石油樹脂、脂肪族系−芳香族系石油樹脂およびそれら
の水素化物から選ばれる1種以上である木材保護用組成
物である。
【0010】好ましい本発明は、常温硬化型熱硬化性樹
脂(B)が酸化重合型熱硬化性樹脂または湿気硬化型熱
硬化性樹脂である前記木材保護用組成物である。
【0011】また好ましい本発明は、常温硬化型熱硬化
性樹脂(B)がアルキド樹脂、ウレタンアルキド樹脂お
よび湿気硬化型ポリウレタン樹脂から選ばれる1種以上
である前記木材保護用組成物である。
【0012】好ましい本発明は、液状非晶質重合体
(C)が、炭素数3〜20のα−オレフィンの単独重合
体または共重合体、エチレン−炭素数3〜20のα−オ
レフィン共重合体、エチレン−α- オレフィン−非共役
ジエンの多元共重合体、共役ジエンの単独重合体または
共重合体、共役ジエンとスチレン類との共重合体または
その水素添加物、および前記各重合体に多価カルボン酸
の酸無水物がグラフト結合された変性重合体から選ばれ
た1種以上である前記木材保護用組成物である。
【0013】また好ましい本発明は、液状非晶質重合体
(C)がエチレン−炭素数3〜10のα−オレフィン共
重合体およびエチレン−炭素数3〜10のα−オレフィ
ン−非共役ジエンと5−エチリデン−2−ノルボルネ
ン、ジシクロペンタジエンまたは1,4−ヘキサジエン
から選ばれる1種以上との共重合体であって、エチレン
単位を20〜90モル%含有する数平均分子量4×10
2 〜8×103 の低分子量非晶質重合体、および前記各
重合体に多価カルボン酸の酸無水物がグラフト結合され
た変性重合体から選ばれた1種以上である前記木材保護
用組成物である。
【0014】好ましい本発明は、(D)ワックスおよび
/または脂肪酸エステルの含有量が0.5〜5質量%で
ある前記木材保護用組成物である。
【0015】また好ましい本発明は、ワックス(D)が
ポリエチレンワックス、天然ワックスおよびそれらの改
質物から選ばれる1種以上である前記木材保護用組成物
である。
【0016】好ましい本発明は、(E)防腐剤の含有量
が0.01〜5質量%である前記木材保護用組成物であ
る。
【0017】また好ましい本発明は、防腐剤(E)がフ
ェノール系、有機ヨード系、ナフテン酸金属塩、ヒドロ
キシルアミン系、ナフタリン系、キノリン系、アニリド
系、ハロアルキルチオ系、ニトリル系、ベンゾチアゾー
ル系、四級アンモニウム塩系、ベンゾイミダゾール系、
トリアゾール系、ピレスロイド様およびチオシアネート
系の防腐剤から選ばれる1種以上である前記木材保護用
組成物である。
【0018】また好ましい本発明は、防腐剤(B)が
(フェニルアルキル)フェノール、塩素含有トリアゾー
ル、ヨード含有カルバメート、フェノキシベンジルエー
テルおよびアルキレンビス(チオシアネート)から選ば
れる1種以上である前記木材保護用組成物である。
【0019】また、希釈剤が脂肪族炭化水素油、芳香族
炭化水素油および脂肪族−芳香族混合型炭化水素油であ
る前記木材保護用組成物が好ましい。
【0020】また、本発明は、前記組成物を、木材に塗
布してなる耐久木材である。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、(A)炭化水素樹脂お
よび/または該樹脂を多価カルボン酸無水物でグラフト
変性した変性炭化水素樹脂、(B)常温硬化型熱硬化性
樹脂、(C)液状非晶質重合体および(F)希釈剤を含
有する木材保護用組成物、またはさらに(D)ワックス
および/または脂肪酸エステル、および/または(E)
防腐剤を含有する液状の木材保護用組成物である。
【0022】本発明の組成物を構成する炭化水素樹脂
(A)は、木材の屋外曝露による劣化を防止する作用効
果を有し、さらに液状非晶質重合体(C)とあいまっ
て、防腐剤(E)の薬効を長期間維持する作用効果を有
する。炭化水素樹脂(A)は、環球法(JIS K22
07- 1990に準拠する)による軟化点が60〜15
0℃、好ましくは80〜150℃の炭化水素樹脂または
水素化炭化水素樹脂である。また該樹脂を多価カルボン
酸無水物でグラフト変性した変性炭化水素樹脂である。
さらにJIS K5902−1969に規定されたロジ
ンおよびエステルロジンも包含される。好ましいのは変
性炭化水素樹脂である。炭化水素樹脂(A)の軟化点が
60〜150℃であると、木材表面が60℃以上に加熱
される真夏の屋外においても溶出の問題がない。
【0023】炭化水素樹脂(A)のうちの芳香族系石油
樹脂は、原油の熱分解油から各種の軽質留分を分離取得
した後に残る沸点150〜280℃程度の各種重質留分
の混合物を、フリーデルクラフツ触媒の存在下に重合さ
せて得られる淡黄色から褐色の低結晶性または非晶性固
体である。芳香族系石油樹脂は重合工程から得られた状
態では疎水性で親油性であり、これが木材の撥水持続性
向上の一因であるとともに、木材との相性がよく、その
他の添加成分を木材中に固定化して、溶脱を防止する作
用効果がある。
【0024】前記の各種重質留分の混合物は、ビニルト
ルエン類、α- メチルスチレン、ジビニルベンゼン類お
よびインデン類等を含有するが、それらの共存比率は相
当に多様であることから、得られる芳香族系石油樹脂の
性状も多様である。芳香族系石油樹脂としては、例え
ば、環球法軟化点が120℃付近の、「ペトロジン12
0」(三井化学株式会社製)が好適である。また水素化
した石油樹脂も使用することができる。
【0025】脂肪族系石油樹脂は、炭素数5を主体とす
る脂肪族ジオレフィン類、例えばピペリレン、イソアミ
レン等と、炭素数5を主体とする環状共役ジエン類、例
えばシクロペンタジエン等との共重合体であって、耐候
性に優れる淡色の樹脂である。
【0026】脂肪族−芳香族系石油樹脂は、例えばイソ
プロペニルトルエンと、炭素数5を主体とする脂肪族ジ
オレフィン類と、炭素数5を主体とする環状共役ジエン
類との共重合体であって、耐候性に優れるとともに、最
も淡色の樹脂である。
【0027】炭化水素樹脂、特に石油樹脂の変性剤とし
ては、無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ノ
ルボルネンジカルボン酸無水物等の多価カルボン酸の酸
無水物を挙げることができる。変性炭化水素樹脂におけ
る変性剤の含有量は、変性炭化水素樹脂基準で0. 01
〜0. 5質量%、好ましくは0. 03〜0. 1質量%で
ある。
【0028】本発明の組成物を構成する炭化水素樹脂
(A)のうちのロジンは、色相(ガードナースケール
で)WW以上無限大;軟化点(環球法)40〜150
℃、好ましくは60〜150℃;酸価170〜183、
好ましくは173〜181;ロジン酸含有量80質量%
以上、好ましくは85質量%以上;脂肪酸含有量5質量
%以上、好ましくは7質量%以上;不鹸化物含有量6質
量%以下、好ましくは5質量%以下である。好適例とし
て荒川化学株式会社製の「エトール」が挙げられる。
【0029】本発明の組成物を構成する炭化水素樹脂
(A)のうちのエステルロジンは、外観が白色または淡
黄色;色相(ガードナースケールで)9以下、好ましく
8以下、さらに好ましくは7以下;酸価25以下、好ま
しくは12以下、最も好ましくは8以下;軟化点(環球
法)90〜140℃、好ましくは95〜135℃であ
る。好適例として荒川化学株式会社製の「スーパーエス
テルA−100」および「スーパーエステルA−12
5」が挙げられる
【0030】本発明の組成物を構成する常温硬化型熱硬
化性樹脂(B)は、液状非晶質炭化水素系重合体(C)
によるしっとり感の低下を防止し、撥水持続性を高め、
着色防止する作用効果を有し、かつ驚くべきことに木
目、木材の香りの維持に有効である。なお常温硬化型熱
硬化性樹脂(B)が配合されても、組成物の調湿性は阻
害されず、撥水性の低下もなく、乾燥性(硬化性)も良
好である。
【0031】常温硬化型熱硬化性樹脂(B)は酸化重合
型熱硬化性樹脂または湿気硬化型熱硬化性樹脂である。
酸化重合型熱硬化性樹脂は分子中に油を含有するアルキ
ド樹脂、ウレタンアルキド樹脂、エポキシエステル樹脂
等であり、湿気硬化型熱硬化性樹脂は、イソシアネート
基を有するポリウレタン樹脂、分子中にアルコキシシラ
ンを有するシリコン樹脂、2液硬化型エポキシ/アミン
系樹脂、2液硬化型ポリオール/ポリイソシアネート系
樹脂等である。
【0032】常温硬化型熱硬化性樹脂(B)としては、
ウレタンアルキド樹脂、湿気硬化型ポリウレタン樹脂が
性能面で優れているが、作業性の点からはウレタンアル
キド樹脂が好ましい。
【0033】ウレタンアルキド樹脂は、サフラワー油、
脱水ひまし油のような植物油とグルセリン、ポリグリコ
ールジオールのような多価アルコールでエステル交換
し、溶剤に希釈後、ジイソシアネートを滴下しながらウ
レタン化反応させ鎖延長して得られる樹脂である。ウレ
タンブロックとアルキドブロックを共重合した樹脂や、
アルキド樹脂をウレタン化して得たブロック樹脂もあ
る。ジイソシアネートとしてTDIが使用されたウレタ
ンアルキド樹脂は、乾燥性、耐薬品性、耐水性、耐磨耗
性が良好であり好ましい。その他の変性に使用するイソ
シアネートとして耐候性の高いキシリレンジイソシアネ
ートなどを挙げることができる。「バーノック」(大日
本インキ株式会社製)、「アラキード」(荒川化学株式
会社製)などの商標で市販されているウレタンアルキド
樹脂も使用可能である。油含有量が多めの中油型、長油
型、または超長油型のものが好ましい。
【0034】本発明の組成物を構成する液状非晶質重合
体(C)は、主に木材に撥水性および耐候性を付与する
作用効果を有する。さらに、本発明の組成物が木材に浸
透後には木材が経時的に膨張と収縮とを繰り返す結果と
して生ずる亀裂、ひび割れを防止または抑制する効果も
有する。
【0035】液状非晶質重合体(C)は、下記の性状を
有するものが好適に用いられる。 無色または淡黄色透明で常温において流動する液
体、 比重(20℃)が0. 8〜0. 9、好ましくは0.
84〜0. 86、 動粘度(100℃)が120〜3000cst、好
ましくは500〜2500cst; 全酸価が0. 02以下、好ましくは0. 01以下、 数平均分子量(後記のGPC法による値)が約3×
102 〜5×104 、好ましくは4×102 〜8×10
3 、特に好ましくは4×102 〜5×103
【0036】液状非晶質重合体(C)は、炭素数3〜2
0のα−オレフィンの1種または2種以上の液状非晶質
(共)重合体、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフ
ィンの1種以上との液状非晶質共重合体などである。単
独重合体としては、炭素数4〜10のα−オレフィンの
単独重合体が好ましい。さらに、必要に応じて、得られ
た重合体を水素化して分子中の不飽和結合を飽和させた
ものでもよい。さらに、マレイン酸などで変性したもの
の使用可能である。
【0037】該共重合体(C)としては、エチレンと炭
素数3〜10のα−オレフィンとからなる共重合体が好
ましく、一層好ましいのはエチレン−プロピレン非晶質
共重合体およびエチレン−1−ブテン非晶質共重合体で
ある。液状エチレン−α−オレフィン共重合体における
エチレン単位の含有量は通常20〜95モル%、好まし
くは30〜80モル%である。
【0038】本発明の組成物における液状非晶質重合体
(C)として、エチレン−α−オレフィン−非共役ジエ
ン三元液状非晶質重合体(ゴム状重合体)を用いること
もできる。好ましいα−オレフィンはプロピレンまたは
1−ブテンであり、非共役ジエンとして通常用いられる
ものは5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペ
ンタジエンまたは1,4−ヘキサジエンである。さらに
得られた共重合体を水素添加したものでもよい。
【0039】本発明の組成物における液状非晶質重合体
(C)としては、共役ジエン、例えば、1,3−ブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン等の単独重合体もしく
は共重合体またはそれらの水素化物、これら共役ジエン
とスチレンとの共重合体(SBR)もしくはその水素化
物等を挙げることができる。例えば、SBRを水素化し
て得られた旭化成工業株式会社製の「タフテック」など
が好適に使用される。
【0040】本発明の組成物に含有されるワックスおよ
び/または脂肪酸エステル(D)は、液状非晶質重合体
(C)と協働して、撥水性を向上させ、さらに防腐剤
(E)による木材の防腐性を長期間に亙って持続させる
作用効果を有する。したがって、その融点範囲は重要で
あって、示差走査型熱量計(略称「DSC」)によって
測定される融点が30〜120℃、好ましくは40〜1
00℃のものを選択する。
【0041】ワックス(D)は、低分子量ポリオレフィ
ン、特にポリエチレンワックス、パラフィンワックスお
よびそれらの酸化物を含む改質物である。例えば、無水
マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ノルボルネン
ジカルボン酸無水物等の多価カルボン酸の酸無水物が幹
分子にグラフト結合された改質ポリオレフィンワックス
ならびにパラフィンワックス、または酸化ポリオレフィ
ンワックスが挙げられる。好ましいのはパラフィンワッ
クスである。
【0042】脂肪酸エステル(D)は、動植物油脂およ
びその水素化物等を包含し、木蝋、カルナバロウ、蜜
蝋、鯨油、鯨脂、鮫油、椰子油、オリーブ油等を挙げる
ことができる。また木蝋等の主成分であるスクワレン、
その水素化物であるスクワランも使用できる。脂肪酸エ
ステルを構成する原料脂肪酸は高級脂肪酸、例えば、オ
レイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等であり、原料
アルコールは一般にグリセロール(グリセリン)であ
る。
【0043】本発明の組成物を構成する防腐剤(E)
は、木材に防腐性、すなわち、防菌性、防かび性、防虫
性等を付与するための成分であるが、便宜的に防腐剤と
表記することは前述した。したがって、本発明において
は、各種の防腐剤、防黴剤、防虫剤、防腐兼防黴剤等が
配合可能である。防腐剤(E)は、木材を例えば、戸
外、土中などで使用する場合で、より高い防腐性が必要
なときに、含有される。防腐剤としてはフェノール系、
有機ヨード系、ナフテン酸金属塩、ヒドロキシルアミン
系、ナフタリン系、キノリン系、アニリド系、ハロアル
キルチオ系、ニトリル系、ベンゾチアゾール系、四級ア
ンモニウム塩系、ベンゾイミダゾール系、トリアゾール
系、ピレスロイド様およびチオシアネート系のものを挙
げることができる。なおピレスロイド様は構造的にピレ
スロイド系ではないが、ピレスロイド系と同様な作用効
果を示す化合物を言う。代表的な防腐剤を例示する。
【0044】フェノール系: トリブロモフェノール、
p−ブロム−2,5−ジクロロフェノール、p−(2−
フェニル−イソプロピル)フェノール(p-クミルフェノ
ール)で代表される(フェニルアルキル)フェノール
類、有機ヨード系: 4−クロロフェニル−3−ヨード
プロパルギルホルマール(IF−1000)、3−エト
キシカルボニルオキシ−1−ブロモ−1,2−ジヨード
−1−プロペン(「サンプラス」)、3−ヨード−2−
プロペニルブチルカルバメート(IPBC、「トロイサ
ン」)、
【0045】ナフテン酸金属塩: ナフテン酸銅、ナフ
テン酸亜鉛、 ヒドロキシルアミン系: N−ニトロソ−N−シクロヘ
キシルヒドロキシルアミンアルミウニウム(「キシラザ
ンAL」)、N−ニトロソ−N−シクロヘキシルヒドロ
キシルアミンカリウム、 ナフタリン系: モノクロロナフタリン(モノクロロナ
フタレン)、 キノリン系: 8−オキシキノリン(「オキシン」)、 アニリド系: N−メトキシ−N−シクロヘキシル−4
−(2,5−ジメチルフラン)カルボアニリド、3−イ
ソプロポキシ−3' −トリフルオロメチルカルボアニリ
ド、
【0046】ハロアルキルチオ系: N,N−ジメチル
−N' −(ジクロロフルオロメチルチオ)スルファミ
ド、テトラクロロエチルチオテトラヒドロフタルイミ
ド、 ニトリル系: テトラクロロイソフタロニトリル、 ベンゾチアゾール系: 2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール
(TCMTB)、 四級アンモニウム塩系: ジデシルジメチルアンモニウ
ムクロリド、塩化ベンザルコニウム、 ベンゾイミダゾール系: 2−(4−チアゾリル)ベン
ゾイミダゾール(TBZ)、
【0047】カルバメート系: 2−(4−クロロフェ
ニル)−3−シクロプロピル−1−(1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)ブタン−2−ジオール(「シプロ
コナゾール」)、1−(p−クロロフェニル)−4,4
−ジメチル−3−(1,2,4−トリアゾール−1−イ
ル)メチルペンタン−3−オール(テブコナゾール)、 ピレスロイド様: 2−(p−エトキシフェニル)−2
−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル
(エトフェンプロックス)、 チオシアネート系: メチレンビスチオシアネート(M
BT)で代表されるアルキレンビス(チオシアネート)
類。
【0048】中でも、各種の置換基を導入してなるフェ
ノール類が、フェノール類の防菌性および防黴性を保持
しながら、木材内部への浸透性、滞留性(非溶出性およ
び低滲出性)、無臭性、環境および人畜に対する低影響
性等が良好であり、好適である。具体的には、防腐兼防
黴剤分子を構成する2個の芳香核の一方の芳香核には水
酸基が結合しており、他方の芳香核にはアルキレン基
(特に分枝アルキレン基でもよい)が結合しており、し
かも双方の芳香核(アリール基)がアルキレン基を介し
て結合したフェニル分枝アルキルフェノールである。
【0049】特に好ましい具体例としては、p−(2−
フェニルイソプロピル)フェノール(p−クミルフェノ
ール)を挙げることができる。p−クミルフェノールは
p−異性体の含有率が60質量%以上、好ましくは80
質量%以上、最も好ましくは90質量%であるものが使
用される。
【0050】他の有力な防腐剤は3−ヨード−2−プロ
ペニルブチルカルバメート(IPBC、「トロイサ
ン」)、2−(4−クロロフェニル)−3−シクロプロ
ピル−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブ
タン−2−ジオール(シプロコナゾール)、1−(p−
クロロフェニル)−4,4−ジメチル−3−(1,2,
4−トリアゾール−1−イル)メチルペンタン−3−オ
ール(テブコナゾール)、2−(p−エトキシフェニ
ル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエ
ーテル(エトフェンプロックス)、メチレンビスチオシ
アネート(MBT)である。これらは、塗布された木材
に良く馴染んで長期間に亙りその効果を持続する。もち
ろん、これらを併用することができる。
【0051】木材防黴剤として市販されている下記の混
合製剤を使用することもできる。 防黴剤(TIC): 2−(4−チアゾリル)ベンゾイ
ミダゾール(TBZ)+2−(チオシアノメチルチオ)
ベンゾチアゾール(TCMTB)、 防黴剤(BIC): 3−ヨード−2−プロペニルブチ
ルカルバメート(IPBC、「トロイサン」)+2−
(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール(TCMT
B)、 防黴剤(BAM): 2−(チオシアノメチルチオ)ベ
ンゾチアゾール(TCMTB)+メチレンビスチオシア
ネート(MBT)、 防黴剤(NM): メチレンビスチオシアネート(MB
T)+4−クロロフェニル−3−ヨードプロパルギルホ
ルマール(IF−1000)。
【0052】本発明の組成物を構成する各成分は、該組
成物の質量基準で下記の比率で混合される。 ・炭化水素樹脂(A): 通常1〜30%、好ましくは
3〜20%、より好ましくは4〜15%、 ・硬化性樹脂(B): 通常1〜20%、好ましくは3
〜15%、より好ましくは3〜10%、 ・液状非晶質重合体(C): 通常0.3〜10%、好
ましくは0.5〜6%、より好ましくは1〜4%、 ・ワックス(D): 通常0〜5%、好ましくは0.5
〜5%、より好ましくは0.5〜3% ・防腐剤(E): 通常0〜10%、好ましくは0.0
1〜10%、より好ましくは0.01〜5%、さらに好
ましくは0.02〜2%。
【0053】液状非晶質重合体(C)の含有量は、GP
C法によって測定された数平均分子量に応じて下記のよ
うに設定する。なお、下記の範囲は両対数方眼紙に低分
子量非晶質重合体の数平均分子量とその含有量とをそれ
ぞれ縦軸および横軸にプロットして得られる関数関係に
基づいて得られた長方形の範囲である。
【0054】・数平均分子量が2. 5×102 以上で1
×103 未満の範囲に属する重合体では1〜30%、好
ましくは1〜20%、さらに好ましくは1〜10%、 ・数平均分子量が1×103 以上で5×103 未満の範
囲に属する重合体では0. 5〜20%、好ましくは0.
5〜10%、さらに好ましくは1〜5%、 ・数平均分子量が5×103 以上で1×104 未満の範
囲に属する重合体では、0. 5〜5%、好ましくは0.
5〜3%。
【0055】前記組成比で混合して得られた組成物10
0質量部を、通常2〜50倍、好ましくは2.5〜20
倍、より好ましくは3〜10倍量の希釈剤を用いて塗料
化する。本発明の組成物の調製と塗料化は、希釈剤に各
成分を逐次〜同時に混合することにより実施される。混
合に際し、耐候安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤)、
顔料、粘度調節剤、顔料、界面活性剤などの添加剤を含
有させてもよい。また、例えば常温硬化型熱可塑性樹脂
(B)に含有されるナフテン酸コバルトのような硬化触
媒が本発明の組成物に混入しても差支えない。
【0056】希釈剤としては炭化水素系溶剤が好まし
い。芳香族系ではトルエン、キシレン、およびそれらの
核水添化油が好ましい。脂肪族系ではパラフィンオイ
ル、イソパラフィンオイルが使用可能であるが、これら
にセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、メチルイソブ
チルケトン、ブタノールなどを添加して溶解性を高めた
ものが好ましく、「エクソンD−40」が例示される。
芳香族−脂肪族系混合溶剤としては、「ソルベッソ」等
が好ましい。みかんの皮からのオレンジオイル等の天然
オイル、水性溶剤も使用することができる。さらに、エ
チレンカーボネートなどの炭酸エステル系溶剤も使用す
ることができる。
【0057】本発明の組成物が適用される木材は樹種等
を問わず、形態、形状、大きさ、長さ、厚さも限定され
ないが、防腐および/または防黴効果が大きく、持続性
もあり、木肌のようなしっとり感があり、色落ちもない
ので、外壁、玄関回り、ベランダ、板塀等の屋外用木
材、浴室、洗面所回り等の屋内水回り用木材に好適に適
用される。
【0058】本発明の組成物からなる塗料は塗布により
木材等に適用される。塗布は刷毛、ローラ、噴霧器等を
用いる常法か、どぶ漬けにより実施される。予め木材を
乾燥し、含水率を20質量%以下にし、汚れやほこりを
取り除き、やにをシンナーやアルコールで除去しておく
のが好ましい。
【0059】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。 (実施例1〜2、比較例1〜2)下記各成分を、表1に
示す配合比(質量%)で、常温で120分間混合し、木
材保護用組成物を調製し、塗料を製造した。
【0060】・(A)炭化水素樹脂: 芳香族系石油樹
脂「ペトロジン120」(三井化学株式会社製)[環球
法軟化点120℃](A1)、 ・(B)熱硬化性樹脂: 「アラキード7500T」
(ナフテン酸コバルト触媒1質量%含有)(荒川化学株
式会社製)(B1)、 ・(C)液状非晶質重合体: エチレン−プロピレン共
重合体EPP[動粘度200 0cst (100℃)]
(C1)、 ・(D)ワックス: ポリエチレンワックス「パラフィ
ンワックス115」(日本精蝋株式会社製)(D1)、
【0061】・紫外線吸収剤: 「チヌビン326」
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)、 ・希釈剤: 石油系溶剤「ソルベッソ−100」(エク
ソン化学株式会社製)[沸点164〜176℃; 動粘度
0.02cst(25℃):比重0. 874(15
℃)](F1)、 上記の組成物100質量部に対して、顔料: 黄色「カラ
ーインデックス(CI)125」(東洋インキ製造株式
会社製)(P1)5質量部を混合し塗料を調製した。
【0062】得られた塗料を、含水率18質量%の杉材
の表面に刷毛で塗布し、6日間放置し、耐久木材を得
た。該木材に発現された特性を下記の試験方法および試
験条件に則って評価した。その結果を表1に示した。
【0063】 (1)撥水持続性(耐候性): 下記装置、条件による紫外線(UV)照射10 0時間後の杉材表面に水を注下した時の表面状態を目視観察した。 ・UVテスター: 「アイスーパーSUV−W11」(岩崎電気株式会社製) ・テスター光源: メタルハライドランプ ・試験条件: 紫外線照射(LIGHT)2時間+霧吹き(DEW)2時間 ・紫外線照度: 100mw/cm2 ・温度: 60℃ ・湿度: 48%(照射時)+100%(霧吹き時)。 ・試験結果:○・・・ 丸味ある水滴状態が保持されている。 △・・・ やや丸味を欠く水滴状態が発現した。 ×・・・ 水滴が試験片に吸い込まれた。
【0064】(2)しっとり感: 塗布後6日間放置し
た杉材の表面を指触により評価した。 ○・・・ しっとり感あり。 △・・・ べとつき感がほんの僅かあり。 ×・・・ べとつき感あり。
【0065】(3)着色: UV照射前の杉材と前記1
00時間照射後の杉材の表面を、手で白い乾燥布を2回
こすり(2往復)、表面の色調の変化を目視観察した。 ○・・・ 変化なし。 △・・・ ほんの僅か変化あり。 ×・・・ 変化あり。
【0066】(実施例3〜5、比較例3〜5)下記各成
分を、表2に示す配合比(質量%)で、常温で120分
間混合し、木材保護用組成物を調製し、塗料を製造し
た。 ・炭化水素樹脂(A): 芳香族系石油樹脂「ペトロジ
ン120」(三井化学株式会社製)(A1)、 ・防腐剤(E): 3−ヨード−2−プロペニルブチル
カルバメート(IPBC、「トロイサン」)(E1)、
p−(2−フェニル−イソプロピル)フェノール(E
2)、 ・熱硬化性樹脂(B): 「アラキード7500T」
(荒川化学株式会社製)(B1)、「アラキード535
0」(荒川化学株式会社製)(B2)、 ・液状非晶質重合体(C): エチレン−プロピレン共
重合体EPP(C1)、 ・ワックス(D): ポリエチレンワックス「パラフィ
ンワックス115」(日本精蝋株式会社製)(D1)、
「パラフィンワックス125」(日本精蝋株式会社製)
(D2)、
【0067】・紫外線吸収剤: 「チヌビン326」
(チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)、 ・希釈剤: 石油系溶剤「ソルベッソ−100」(エク
ソン化学株式会社製)(F1)。 上記の組成物100質量部に対して、顔料: 黄色「カラ
ーインデックス(CI)125」(東洋インキ製造株式
会社製)(P1)5質量部を混合し塗料を調製した。得
られた塗料を、実施例1と同様に杉材に塗布し、6日間
放置し、耐久木材を得た。該木材に発現された特性を前
記の試験方法および試験条件に則って評価した。防腐性
に関しては、下記の試験方法に則って評価した。結果を
表2に示した。
【0068】(4)防腐性: JIS A9201の規
定に準じて、杉材について、平均防腐剤吸収量を100
g/m2 前後に調整した後、質量減少率を測定し評価し
た。 ○・・・5%以下。 △・・・5%超15%以下。 ×・・・15%超。
【0069】
【表1】
【0070】
【表2】
【0071】
【発明の効果】本発明の組成物は、木材内部への浸透性
が良好で、内部の繊維組織まで浸透する。その結果、木
材内部より徐々に作用効果を発揮するので、本来木材が
有する調湿性(木材の呼吸による自然、風土への適応
性)が良く、撥水持続性、保護性などの作用効果が安定
し、持続性が高く、木肌の持つしっとり感があり、色落
ちもない。防腐、防黴、防虫効果も優れる。また、木目
が鮮やかに浮き上がり、木材の香気を維持できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 31/14 A01N 31/14 43/647 43/647 47/10 47/10 47/48 47/48 Fターム(参考) 2B230 AA01 AA03 AA04 AA08 AA10 AA30 BA01 BA18 CB25 CC04 CC30 DA02 EB03 EB21 4H011 AA02 AA03 AC06 BA01 BB03 BB09 BB11 BB13 BC01 BC06 BC19 CB10 CD02 DC10 DH15 DH28

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)炭化水素樹脂および/または該樹脂
    を多価カルボン酸無水物でグラフト変性した変性炭化水
    素樹脂 1〜30質量%、 (B)常温硬化型熱硬化性樹脂 1〜20質量%、 (C)液状非晶質重合体 0.3〜10質量%、 (D)ワックスおよび/または脂肪酸エステル 0〜5
    質量%、 (E)防腐剤 0〜10質量% および (F)希釈剤 残部 を含有することを特徴とする木材保護用組成物。
  2. 【請求項2】炭化水素樹脂(A)が、軟化点60〜15
    0℃の脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族系
    −芳香族系石油樹脂およびそれらの水素化物から選ばれ
    る1種以上である請求項1に記載の木材保護用組成物。
  3. 【請求項3】常温硬化型熱硬化性樹脂(B)が酸化重合
    型熱硬化性樹脂または湿気硬化型熱硬化性樹脂である請
    求項1または請求項2に記載の木材保護用組成物。
  4. 【請求項4】常温硬化型熱硬化性樹脂(B)がアルキド
    樹脂、ウレタンアルキド樹脂および湿気硬化型ポリウレ
    タン樹脂から選ばれる1種以上である請求項3に記載の
    木材保護用組成物。
  5. 【請求項5】液状非晶質重合体(C)がエチレン−炭素
    数3〜10のα−オレフィン共重合体およびエチレン−
    炭素数3〜10のα−オレフィン−非共役ジエンと5−
    エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン
    または1,4−ヘキサジエンから選ばれる1種以上との
    共重合体であって、エチレン単位を20〜90モル%含
    有する数平均分子量4×102 〜8×103 の低分子量
    非晶質重合体、および前記各重合体に多価カルボン酸の
    酸無水物がグラフト結合された変性重合体から選ばれた
    1種以上である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
    木材保護用組成物。
  6. 【請求項6】木材保護用組成物における(D)ワックス
    および/または脂肪酸エステルの含有量が0.2〜5質
    量%である請求項1〜請求項5のいずれかに記載の木材
    保護用組成物。
  7. 【請求項7】ワックス(D)がポリエチレンワックス、
    天然ワックスおよびそれらの改質物から選ばれる1種以
    上である請求項1〜請求項6のいずれかに記載の木材保
    護用組成物。
  8. 【請求項8】木材保護用組成物における(E)防腐剤の
    含有量が0.01〜5質量%である請求項1〜請求項7
    のいずれかに記載の木材保護用組成物。
  9. 【請求項9】防腐剤(E)がフェノール系、有機ヨード
    系、ナフテン酸金属塩、ヒドロキシルアミン系、ナフタ
    リン系、キノリン系、アニリド系、ハロアルキルチオ
    系、ニトリル系、ベンゾチアゾール系、四級アンモニウ
    ム塩系、ベンゾイミダゾール系、トリアゾール系、ピレ
    スロイド様およびチオシアネート系の防腐剤から選ばれ
    る1種以上である請求項1〜請求項8のいずれかに記載
    の木材保護用組成物。
  10. 【請求項10】防腐剤(E)が(フェニルアルキル)フ
    ェノール、塩素含有トリアゾール、ヨード含有カルバメ
    ート、フェノキシベンジルエーテルおよびアルキレンビ
    ス(チオシアネート)から選ばれる1種以上である請求
    項1〜請求項8のいずれかに記載の木材保護用組成物。
  11. 【請求項11】希釈剤が脂肪族炭化水素油、芳香族炭化
    水素油およびその核水添化油、脂肪族−芳香族混合型炭
    化水素油およびその核水添化油である請求項1〜請求項
    10のいずれかに記載の木材保護用組成物。
  12. 【請求項12】前記請求項1〜請求項11のいずれかに
    記載の木材保護用組成物を、木材に塗布してなる耐久木
    材。
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