JP2002135726A - 素材送出装置、データ記録再生装置、データ記録再生方法および記録媒体 - Google Patents

素材送出装置、データ記録再生装置、データ記録再生方法および記録媒体

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JP2002135726A
JP2002135726A JP2000327533A JP2000327533A JP2002135726A JP 2002135726 A JP2002135726 A JP 2002135726A JP 2000327533 A JP2000327533 A JP 2000327533A JP 2000327533 A JP2000327533 A JP 2000327533A JP 2002135726 A JP2002135726 A JP 2002135726A
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Junko Hirayama
純子 平山
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Sony Corp
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マスクフレームありのプレビューとマスクフ
レームなしのプレビューとを自由に選択できるようにす
る。 【解決手段】 映像データを含む多数の素材データを蓄
積するデータ蓄積手段と、前記データ蓄積手段に蓄積さ
れた任意の素材データを再生してプレビューするプレビ
ュー手段と、前記プレビューの際に前記素材データの送
出対象フレーム以外をマスクフレームでマスクするマス
ク手段と、前記プレビューの実行を指示するための第1
コントロール(923f)を有するユーザインターフェ
ースを表示する操作端末とを備えるビデオサーバ・シス
テムにおいて、前記ユーザインターフェースは、前記マ
スク手段におけるマスク動作の許容と禁止を択一的に指
定するための第2コントロール(923j)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、素材送出装置、デ
ータ記録再生装置、データ記録再生方法および記録媒体
に関し、例えば、放送事業者等の放送局で使用するビデ
オサーバ・システムに適用して好ましい素材送出装置、
データ記録再生装置、データ記録再生方法および記録媒
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従前より、放送局における素材データの
管理は、専ら磁気テープ媒体によるものであった。すな
わち、送出予定の素材データをカセット状の磁気テープ
媒体に記録し、それを送出装置にセットしてプレイリス
トや番組編成表に従って切替えながら送出するものであ
ったが、磁気テープ媒体はランダムアクセスが不可能で
あるため、例えば、特定の素材データの頭出し等を効率
よく行うことができず、磁気テープに記録した素材デー
タ個々の管理がきわめて困難であるという欠点があっ
た。
【0003】そこで、ランダムアクセス可能な記憶媒体
であるハードディスクを何台もつなげてアレイ状の大容
量記憶装置を構築し、この記憶装置に大量の素材データ
を蓄積するようにした放送局用のビデオサーバ・システ
ムが提供されている。これによれば、操作卓(端末)か
らビデオサーバ・システムをコントロールして、素材デ
ータの蓄積(いわゆるファイリング)、蓄積データの再
生確認(いわゆるプレビュー)および素材データの送出
制御などを効率よく行うことができる。
【0004】ここで、プレビューには、素材データ個々
の画質や音質チェックおよびトリム値適否判定などのた
めに行われるマザープレビューと、プレイリストや番組
編成表との照合をとるためのオンエアプレビューの二つ
がある。以下、単にプレビューという場合は、前者のマ
ザープレビューを指すものとする。
【0005】また、トリム調整とは、素材データの送出
時にその素材データの前後に何フレーム分の捨てカット
を含めるか、または、その素材データの前後何フレーム
分をカットするかを指定する作業である。一般に素材デ
ータは、図14(a)に示すように、DUR(素材デー
タの長さ;時間で表される)に対応する本編と、その本
編の前後に余分に収録された所定枚数の“捨てカット”
とからなる。捨てカットは、サーバーへ素材を蓄積する
ときに、製作段階で定められたSOM(Start O
f Message)点およびEOM(End Of
Message)点よりも余分に収録された部分(前後
15フレーム)のことをいう。捨てカットを設けること
により、実際に放送するSOM点を前後に最大、たとえ
ば、10フレーム程度の幅で調整できる仕組みになって
いる。
【0006】この調整のことをトリム調整という。トリ
ム調整の初期値は“0”である。トリム値0の場合、図
14(b)に示すように、本編のみを送出対象(図にお
いて、Pa:送出開始点、Pb:送出終了点)に指定し
たことになる。すなわち、この場合、捨てカットは無視
されるが、例えば、トリム値を“+i”(但し、iは0
を超える整数;以下同様)にすると、図14(c)に示
すように、素材データ本来のSOM点のTC(Time
Code)から+iフレームの位置(Pa)をSOM
点として送出を行う。DURは固定で決まっているの
で、自動的にEOM点も+iフレームの位置(Pb)に
ずれることになる。または、トリム値を“−i”にする
と、図14(d)に示すように、素材データ本来のSO
M点のTCから−iフレームの位置(Pa)をSOM点
として送出を行う。同様に、DURは固定で決まってい
るので、自動的にEOM点も−iフレームの位置(P
b)にずれることになる。
【0007】プレビュー作業は、既述のとおり、トリム
値の適否を評価する作業も含む。すなわち、判定対象の
素材データをモニター装置でプレビューし、その送出対
象範囲(特にその送出開始点Paと送出終了点Pb)を
目視で確認して、違和感がないかどうかを評価する。そ
して、送出開始点Pa(または送出終了点Pb)を前に
ずらした方がよいと判断された場合はマイナス方向のト
リム値を与えて再評価し、または、送出開始点Pa(ま
たは送出終了点Pb)を後ろにずらした方がよいと判断
された場合はプラス方向のトリム値を与えて再評価す
る。
【0008】かかる評価を行う際に、素材データの送出
対象範囲(PaからPbまで)だけをプレビューした場
合、プレビュー開始と同時に送出開始点Paが表示され
てしまい、また、送出終了点Pbの表示と同時にプレビ
ューが終了してしまうため、送出開始点Paと送出終了
点Pbの目視確認が困難であるという欠点がある。
【0009】そこで、従来から、図15に示すように、
送出対象範囲(以下「送出対象フレーム」)の前後に数
秒間(例えば、2〜5秒間)、識別用のマスクフレーム
を挿入することが行われている。このマスクフレーム
は、送出対象フレームと容易に区別できなければならな
いことから、一般に、ブラックバースト(略号:B.
B.)と呼ばれる黒一色のものと、カラーバー(略号:
C.B.)と呼ばれる多色のものとを用意し、これら二
種類の映像信号を送出対象フレームの映像内容に応じて
使い分けている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のビデオサーバ・システムにあっては、プレビューの
際に、送出対象フレームの前後にブラックバーストやカ
ラーバーといったマスクフレームを挿入することによ
り、送出開始点Paと送出終了点Pbの確認容易性の向
上を図っているものの、素材のマスク部分(マスクフレ
ームによって隠された捨てカット又は本編の一部;図1
5参照)の映像や音声がまったく確認できないため、た
とえば、トリム調整の再チェックなどといった要求に応
えられないという問題点があった。
【0011】そこで、本発明は、マスクフレームありの
プレビューとマスクフレームなしのプレビューとを自由
に選択できるようにし、以て、送出開始点Paと送出終
了点Pbの確認に加え、さらに、トリム調整の再チェッ
クなどの要求にも柔軟に応えられるようにした使い勝手
のよいデータ記録再生装置及びデータ記録再生方法を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、映像データを含む多数の素材データを蓄
積するデータ蓄積手段と、前記データ蓄積手段に蓄積さ
れた任意の素材データを再生してプレビューするプレビ
ュー手段と、前記プレビューの際に前記素材データの送
出対象フレーム以外をマスクフレームでマスクするマス
ク手段と、前記プレビューの実行を指示するための第1
コントロールを有するユーザインターフェースを表示す
る操作端末とを備え、前記ユーザインターフェースは、
前記マスク手段におけるマスク動作の許容と禁止を択一
的に指定するための第2コントロールを備える。また、
好ましい態様は、前記第2コントロールは、トグルボタ
ンコントロールであることを特徴とする。本発明では、
ユーザインターフェースに設けられた第2コントロール
を操作することにより、マスクフレームありのプレビュ
ーとマスクフレームなしのプレビューが自在に選択され
る。また、好ましい態様では、トグルボタンコントロー
ルの表示状態(押し込まれている状態か又は飛び出して
いる状態か)を一瞥するだけで、マスクフレームありの
プレビューとマスクフレームなしのプレビューが容易に
確認される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、放
送局用の「ビデオサーバ・システム」を例にして図面を
参照しながら説明する。
【0014】1.ビデオサーバ・システムの全体構成 図1は、放送事業者の放送局内に設置されたビデオサー
バ・システムの全体構成図であり、図示のビデオサーバ
・システムVSV(発明の要旨に記載のデータ記録再生
装置に相当)は、その役割別に、局内上位サブシステム
100、操作サブシステム200、データベースサブシ
ステム300、大容量記憶サブシステム400、送出系
サブシステム500などに分類することができる。これ
らのサブシステムは、それぞれ後述の役割を担うもので
あり、各サブシステムは、その担当役割のすべてまたは
一部を効率的に実現するために、必要に応じ、汎用のオ
ペレーティングシステム(以下「OS」)を搭載したパ
ーソナルコンピュータ若しくはワークステーション(以
下「パソコン」という)を含むことができる。
【0015】特に、操作サブシステム200は、以下の
説明からも明らかになるが、操作員との良好なマン・マ
シン・インターフェースを図るために、GUI(グラフ
ィカル・ユーザ・インターフェース)環境に優れた所定
の汎用OS(例えば、WindowsNT/2000な
ど:Microsoft社の登録商標)を搭載したネッ
トワーク対応のパソコン(ネットワークカードやハード
ディスクドライブを実装したパソコン本体、ディスプレ
イ装置およびキーボードやマウス等の入力装置を含む)
を少なくとも1台(図では便宜的に3台)含む。
【0016】1−1.局内上位サブシステム 各サブシステムの好ましい構成例を説明すると、まず、
局内上位サブシステム100は、送出担当部門に設置さ
れた上位放送データ管理システム(以下、便宜的に「放
送データ管理システム」という)101を含む。この放
送データ管理システム101は、編集部門や営業部門か
ら受け取った素材データ(放送素材の実体的データ;例
えば、番組素材の映像データおよび音声データ)に素材
コードと呼ばれる局内管理用のユニークな情報を付与し
たり、素材データの詳細情報(素材データに関する様々
な属性情報)を作成したり、素材データの送出順番(い
わゆるプレイリストや番組編成表;以下「プレイリス
ト」で代表)を作成したりするものである。
【0017】放送データ管理システム101は、厳密に
はビデオサーバ・システムVSVとは異なる別のワーク
グループに属するネットワークに接続されており、この
ネットワークとビデオサーバ・システムVSVとを連接
(LAN−LAN接続)して、いわゆるWAN(Wid
e Area Network)を構築するために、サ
ーバ側(下位側)に所属するデータゲートウェイ102
が設けられている。図示のデータゲートウェイ102は
ネットワーク対応のパソコンで構成されており、例え
ば、2枚のネットワークカードをスロットに挿入し、一
方のカードを放送データ管理システム101に接続する
とともに、他方のカードをビデオサーバ・システムVS
VのLAN600に接続して、両ネットワーク間におけ
る必要なデータの選択的転送(ルーティング)を可能に
する。放送データ管理システム101からビデオサーバ
・システムVSVへのデータ転送方向を“下り”その逆
を“上り”と称することにすると、下りデータは「素材
データの詳細情報(素材コードを含む)」と「プレイリ
スト」などであり、上りデータは放送を完了した素材デ
ータのリスト(送出結果リスト:後述)などである。
【0018】1−2.操作サブシステム 次に、操作サブシステム200は、既述のとおり、GU
I環境に優れた汎用OSを搭載したパソコン(図では3
台;符号201〜203参照)を備える。このパソコン
はファイリング作業担当局員やプレビュー作業担当局員
並びに送出監視作業担当局員の机上に置かれる。もし、
これらの担当局員が同一人物の場合またはファイリング
作業、プレビュー作業および送出監視作業を同時に実行
しない場合、パソコンは1台でよい。すなわち、1台の
パソコンにファイリング用、プレビュー用および送出監
視用の各アプリケーションプログラムソフト(またはこ
れらを統合したアプリケーションプログラムソフト)を
インストールし、実行すべき作業内容に応じて適切なア
プリケーションプログラムを起動すればよい。しかし、
実際には、ファイリング作業、プレビュー作業および送
出監視作業のすべてまたは一部を並行して行うことが多
いため、パソコンは、図示のように、各作業担当毎、す
なわち、ファイリング作業用のパソコン(以下「ファイ
リング端末」)201、プレビュー作業用のパソコン
(以下「プレビュー端末」)202、および、送出監視
作業用のパソコン(以下「送出監視端末」)203のよ
うに別々に設置することが望ましい。各端末201〜2
03はスロットに挿入された不図示のネットワークカー
ドを介してLAN600に接続されている。なお、同一
の作業を複数の局員で分担して行う場合に備えて、作業
単位毎に各端末を複数台設置しておいてもよい。
【0019】1−3.データベースサブシステム 次に、データベースサブシステム300は、ネットワー
ク対応のデータベースエンジン(例えば、SQLデータ
ベースエンジンなど;SQLはStructured
Query Languageの略)を搭載しており、
このデータベースエンジンを介して、操作サブシステム
200の各端末201〜203から自由にレコードデー
タの参照や更新および追加を行うことが可能なデータベ
ーステーブルを備える。データベーステーブルは、例え
ば、図2に示すようなテーブル構造を有している。
【0020】図2において、素材データベーステーブル
301は、素材ごとのユニークな識別コードを格納する
素材コードフィールド301a、素材の現況情報(ステ
ータス)を格納するステータスフィールド301b、素
材ごとの番組名を格納する番組名フィールド301c、
番組のサブタイトルを格納するサブタイトルフィールド
301d、送出予定日時を格納する送出日時フィールド
301e及び番組の長さ情報を格納する番組長フィール
ド301fなどを有している。また、本編データベース
テーブル302は、本編ごとのユニークな識別コードを
格納する本編コードフィールド302a、素材データベ
ーステーブル301とのリレーションコードを格納する
素材コードフィールド302b、本編の現況情報(ステ
ータス)を格納するステータスフィールド302c、ア
ンタイム送出を行うか否かを決定するフラグを格納する
Uフィールド302d、本編のスタート時刻を格納する
スタート時刻フィールド302e、本編の長さを格納す
るDURフィールド302f、本編の名称を格納する本
編名称フィールド302g、素材のSOMを格納する素
材SOMフィールド302h及び本編の記録日時情報を
格納する記録日時フィールド302iなどを有してい
る。
【0021】ここに、データベーステーブルは、リレー
ショナル構造を有しており、図示のデータベーステーブ
ル(素材データベーステーブル301および本編データ
ベーステーブル302)の間には、以下のリレーション
シッププロパティが設定されている。すなわち、素材デ
ータベーステーブル301の素材コードフィールド30
1aを“1”側とし、且つ、本編データベーステーブル
302の素材コードフィールド302bを“多”側とす
る1対多のリレーションシッププロパティが設定されて
いる。素材データベーステーブル301および本編デー
タベーステーブル302は、このリレーションシップに
より、SQLコマンドなどのデータベースアクセス言語
による任意フィールドデータの抽出と、その抽出データ
を用いた一つの論理レコードセットの生成が可能となっ
ている。例えば、SQLコマンドを用いて一つの素材コ
ードを指定し、その素材コードに関連するすべてのフィ
ールドデータを抽出して論理レコードを生成することが
できるようになっている。
【0022】このことを具体的に説明する。今、素材デ
ータベーステーブル301の任意レコード(便宜的に第
Aレコードとする)に素材コード“AAA”に関するデ
ータ(ステータス、番組名、サブタイトル、送出日時、
番組長、‥‥)が格納されていると仮定し、さらに、本
編データベーステーブル302の第aレコード、第bレ
コード、第cレコード及び第dレコードの各素材コード
フィールド302bに同一の素材コード“AAA”が格
納されていると仮定する。なお、第aレコード、第bレ
コード、第cレコード及び第dレコードには、それぞれ
本編a、本編b、本編c及び本編dのデータ(本編コー
ド、ステータス、U、スタート時刻、DUR、本編名
称、素材SOM、記録日時、‥‥)が格納されているも
のとする。
【0023】さて、SQLコマンドを用いて、素材デー
タベーステーブル301の素材コードフィールド301
aから素材コード“AAA”を抽出すると、その素材デ
ータベーステーブル301の第Aレコードのすべてのデ
ータ(ステータス、番組名、サブタイトル、送出日時、
番組長、‥‥)を取り出すことができる。さらに、これ
に加えて、リレーション関係にある本編データベーステ
ーブル302の第aレコード、第bレコード、第cレコ
ード及び第dレコードの各データ(本編コード、ステー
タス、U、スタート時刻、DUR、本編名称、素材SO
M、記録日時、‥‥)も取り出すことができる。したが
って、素材コード“AAA”を指定するだけで、二つの
データベーステーブル(素材データベーステーブル30
1及び本編データベーステーブル302)から、素材コ
ード“AAA”に関するすべてのフィールドデータを取
り出すことができ、すべてのフィールドデータを含む論
理レコードの生成、又は、所望のフィールドデータのみ
を含む論理レコードの生成を自由に行うことができる。
【0024】1−4.大容量記憶サブシステム 次に、大容量記憶サブシステム400は、ビデオサーバ
・システムVSVの中核をなすものであり、要するに、
公知の大容量ハードディスク管理技術、典型的には、R
AID(Redundant Array of In
expensive Disk)技術を駆使して構築さ
れた大容量のハードディスクシステムに、大量の素材デ
ータを蓄積し、その素材データを、素材データの詳細情
報やプレイリスト等に従って管理し、且つ、所望のタイ
ミングで送出(放送)するというものである。なお、正
確にはプレイリスト等の管理はデータベースサブシステ
ム300が行い、送出制御は送出系サブシステム500
が行う。本実施の形態の大容量記憶サブシステム400
では、特に限定しないが、映像データの記憶にRAID
3を使用し、音声データの記憶にRAID1を使用する
ものとする。
【0025】大容量記憶サブシステム400は、障害耐
性を向上するために、その主要部をA系とB系のデュア
ル構成にし、各系に同一の素材データを記憶するように
している。A系とB系の一方を現用系、他方を予備系と
して使用する。A系はSMS(Server Mana
gement System)401a、IDC(In
telligent Device Controll
er)402aおよびビデオサーバ403aを備え、ま
た、B系は同じくSMS(同)401b、IDC(同)
402bおよびビデオサーバ403bを備え、さらに、
各系共通のカセット制御装置404と、カセットオート
チェンジャー405と、各系のIDC402a、402
bによって制御される素材機406と、プレビュー画像
等を表示するモニター装置407とを備えている。
【0026】モニター装置407は、操作サブシステム
200の各端末、特にプレビュー端末202を操作する
局員からその画面がよく見える位置(及びオーディオ出
力がよく聞こえる位置)に置かれていなければならな
い。もし、1台のモニター装置407でその条件(画面
の視認性やオーディオ出力の聴取性)を満たすことがで
きない場合は、特にプレビュー端末202の近くに別の
モニター装置(便宜的に「サブモニター装置」という)
を置き、そのサブモニター装置にモニター装置407と
同一の機能を持たせてもよい。
【0027】カセットオートチェンジャー405は、旧
来の磁気テープ方式による送出素材蓄積装置と類似のも
のである。磁気テープ等の可搬型記憶媒体に収めて持ち
込まれた素材を取り込んでビデオサーバ403a、40
3bに収録したり、いわゆる一本化テープを作成してビ
デオサーバ403a、403bのデータバックアップや
ライブラリ保存に用いられたり、あるいは、両系のビデ
オサーバ403a、403bがダウンしたときの緊急予
備機としても用いられたりする。なお、カセット制御装
置404は、以下のSMS401a、401bと同様
に、ファイリング端末201やプレビュー端末202ま
たは送出監視端末203からのリソース要求に応答して
カセットオートチェンジャー405の各種リソースの割
り当てを調停するものである。なお、リソースとは、ビ
デオサーバ403a、403bの入出力チャネル、ルー
タの接続点、RAIDを構成するハードディスクなどの
デバイスのことをいう。資源ともいう。各端末201〜
203は割り当てを受けたデバイスをその割り当て期間
中、占有して使用することができる。
【0028】SMS401a、401bは、IDC40
2a、402bとともに、操作サブシステム200の各
端末201〜203からのリソース要求に応答してビデ
オサーバ403a、403bの各種リソース割り当てを
調停する。リソース割り当ては各端末201〜203か
らの要求に応じて動的に行われなければならない。固定
割り当ては端末の数だけリソースを備える必要があり、
効率的でないうえ、システム規模の増大を招いて現実的
でないからである。リソースの割り当てを動的にした場
合、同一リソースへの競合や優先割り当ての対策を講じ
る必要がある。SMS401a、401bは、かかる競
合および優先割り当ての調停を行うものである。調停の
仕組みについては、本発明と直接の関連がないため説明
を省略する。
【0029】1−5.送出系サブシステム 次に、送出系サブシステム500は、送出部門に設置さ
れた上位制御システム(以下、便宜的に「送出制御シス
テム」という)501を含むとともに、さらに、この送
出制御システム501からの通知データ(スタンバイコ
マンドやスタンバイステータスデータ等)に従ってデー
タベースサブシステム300のテーブルデータ(例え
ば、素材データの詳細情報、プレイリスト、送出結果リ
ストなどの内容)を更新するA系の送出制御ゲートウェ
イ502aおよびB系の送出制御ゲートウェイ502b
と、各系共通のマスタースイッチャー503などを含
む。送出制御システム501から各系のIDC402
a、402bに対し、送出プレイ制御情報(PLAYコ
マンド)が送出されるとともに、マスタースイッチャー
503から各系のIDC402a、402bに対してオ
ンエアタリー情報(OATALLYコマンド)が供給さ
れる。
【0030】2.ビデオサーバ・システムの操作 次に、ビデオサーバ・システムVSVの操作について説
明する。まず、局の内外で製作された素材データは、磁
気テープなどの可搬型記憶媒体に収められ、その素材デ
ータを放送する放送事業者(以下、単に「事業者」とい
う)の担当部署(例えば、編集部門や営業部門など)に
届けられる(このことを便宜的に「入荷」と称すること
にする)。なお、入荷は可搬型記憶媒体によるものだけ
に限らない。専用線などの通信回線による入荷、すなわ
ち、データのみの入荷も有り得るが、以下の説明では簡
単化のために、可搬型記憶媒体を用いた入荷を例にして
話しを進めることにする。
【0031】入荷が発生すると、当該部署の担当者は、
放送データ管理システム101の不図示の端末を操作し
て素材データ毎の受付処理を実行する。この受付処理で
は、まず、各々の素材データを一意に識別するための、
事業者内コード(すなわち、素材コード)を発生する。
受付処理では、上記素材コードの発生に加え、さらに、
素材データに関する様々な属性データの入力を行って
「素材データの詳細情報」を作成する。属性データの詳
細情報は、前述の素材データベーステーブル301及び
本編データベーステーブル302に格納するための各種
情報である。
【0032】放送データ管理システム101における受
付処理を完了すると、この受付管理システム101から
データゲートウェイ102を介して上記の素材コードお
よび属性データを含む素材データの詳細情報が転送さ
れ、データベースサブシステム300のデータベーステ
ーブル(素材データベーステーブル301及び本編デー
タベーステーブル302)に追加登録される。
【0033】ファイリング作業担当の局員、プレビュー
作業担当の局員、または、送出監視作業担当の局員は、
操作サブシステム200の各端末(ファイリング端末2
00、プレビュー端末201および送出監視端末20
3)を操作し、データベースサブシステム300や大容
量記憶サブ400システムにアクセスしながら自己の担
当作業を実行する。上記担当作業を分類すると、プレイ
リストの登録作業、素材のファイリング作業(収録作業
ともいう)、素材のプレビュー作業(オンエアプレビュ
ー作業を含む)、一本化テープの作成作業および送出監
視作業などに分けることができる。
【0034】なお、前述したとおり、本実施の形態では
放送データ管理システム101から転送されたプレイリ
ストを、データゲートウェイ102を介してデータベー
スシステム300に自動的に登録できるようになってい
るから、特にプレイリストの登録作業は必要でない。但
し、放送データ管理システム101にトラブルが発生し
た場合や放送データ管理システム101との間のデータ
接続に不調が生じた場合などは、プレイリストをフロッ
ピィディスクなどの可搬型記憶媒体に収めて届けられる
ことがあるので、このような場合に備えて、プレイリス
トをデータベースシステム300に直接登録できるよう
にしたり、操作サブシステム200の任意の端末から遠
隔登録できるようにしたりしておくことが望ましい。
【0035】2−1.ファイリング作業 素材のファイリング作業は、素材データの詳細情報に従
って素材の実体(映像データや音声データ)を大容量記
憶サブシステム400に収録(蓄積)する作業であり、
この収録作業はファイリング端末201を操作すること
によって行われる。すなわち、素材を収めた可搬型記憶
媒体を素材機406にセットし、この素材機406をフ
ァイリング端末201から遠隔操作することにより、所
要の素材データを大容量記憶サブシステム400に収録
する。
【0036】2−2.プレビュー作業 また、素材のプレビュー作業は、大容量記憶サブシステ
ム400に蓄積された素材データの確認作業(画質や音
質等のチェック作業;マザープレビューとも呼ばれる)
またはプレイリストや番組編成表との照合作業(送出の
リハーサルまたはオンエアプレビューとも呼ばれる)で
あり、この作業はプレビュー端末202を操作すること
によって行われる。すなわち、プレビュー作業では、プ
レビュー端末を操作して大容量記憶サブシステム400
に蓄積された素材データを読み出し、モニター装置40
7に表示し、また、音声を拡声してその画質や音質を確
認(マザープレビュー)したり、または、プレイリスト
や番組編成表の順番通りに再生されるかを確認(オンエ
アプレビュー)したりする。
【0037】2−3.送出監視作業 送出監視作業は、当日分のプレイリストに従って素材デ
ータを順次に送出(放送)する作業であり、そのほとん
どは人手を必要しない自動化された作業である。
【0038】3.グラフィカルユーザインターフェース
(GUI)の説明 次に、本実施の形態に特有の事項を含む代表的なグラフ
ィカルユーザインターフェースについて説明する。図3
は、プレビュー端末202のGUI画面を示す図であ
る。プレビュー作業担当の局員は、このGUI画面91
0を見ながら対話的に所要の作業を行う。以下、GUI
画面910のフォームレイアウトを説明すると、タイト
ルバー911には適当なタイトルメッセージ(図では
“プレビュー”)が表示される。タイトルバー911に
はさらに、適当にデザインされたイメージオブジェクト
911a、そのGUI画面910を閉じるためのボタン
911b、最大化ボタン911cおよび最小化ボタン9
11dなどが表示されている。
【0039】タイトルバー911の下にはメニューバー
912が配置されている。メニューバー912には幾つ
かのメニュー項目(図では、ファイル「F」、素材デー
タ「E」、表示「U」、操作「O」、オプション「P」
およびヘルプ「H」)が設定されている。任意のメニュ
ー項目をクリック(マウスの左ボタン操作;以下同様)
すると、プルダウン式のサブメニュー項目が表示される
ようになっている。メニュー項目のアルファベット
(「F」、「E」、「U」、「O」、「P」および
「H」)は、所定の機能キー(例えば、「Alt」キ
ー)と同時に押して、該当するメニュー項目を呼び出す
ためのショートカットキーを表している。メニューバー
912の下には複数のコマンドボタンコントロールを横
に並べたコマンドボタンコントロール群913が配置さ
れており、各々のコマンドボタンコントロールに使用頻
度の高いサブメニュー項目(メニューバー912に登録
されたサブメニュー項目またはそれ以外のメニュー項
目)が割り当てられている。
【0040】ここで、“コントロール”とは、再利用可
能なプログラムモジュールの一種であって、特に、Vi
sualなプログラム開発ツールにあらかじめ付属する
(または別売される)GUI画面設計用の様々な部品の
ことをいう。例えば、VBX(Visual Basi
c Extension)、OCX(OLEカスタムコ
ントロール)、クラスライブラリ、ActiveXコン
トロールなどが代表例である。GUI画面を設計する際
に、用途に応じた適切なコントロールを選択し、そのコ
ントロールを画面(Form)に貼り付けるだけで画面
をレイアウトできるので、開発工数を大幅に短縮でき
る。あらゆるコントロールは、プロパティ、メソッドま
たはイベントと呼ばれるプログラミングインターフェー
ス(のすべてまたは一部)を持つ。これらのプログラミ
ングインターフェースはオブジェクト指向におけるスケ
ルトン(骨格)に相当するものである。プロパティはそ
のコントロールの静的な属性、メソッドはそのコントロ
ールの動作、イベントはそのコントロールの外的要因に
対応する動作を規定する。一般的なコマンドボタンコン
トロールはプロパティとイベントの二つを持つので、F
orm上またはコード上でこれらのインターフェースに
所望の値をセットすることにより、そのコマンドボタン
コントロールの静的な属性と外的要因に対応する動作を
任意にプログラミングできる。例えば、コマンドボタン
コントロールの使用可能(Enabled)プロパティ
に“True”(真値;例えば−1)をセットすると、
そのコマンドボタンコントロールを使用可能にして、ク
リックやダブルクリックを受け付けることができ、クリ
ックイベントやダブルクリックイベントに登録した任意
のプロシージャ(プログラム)を実行できる。あるい
は、“False”(偽値;例えば0)をセットする
と、そのコマンドボタンコントロールを使用不可(タイ
トル表示が薄くなる)にして、上記プロシージャの実行
を禁止できる。
【0041】GUI画面910の最下段にはリストボッ
クスコントロール914および複数のテキストボックス
コントロール915〜917を含むステータスエリア9
18が設けられており、リストボックスコントロール9
14にはシステムエラー等のメッセージ情報が時間順に
リスト表示されるようになっている。古い時間のメッセ
ージ情報を確認する場合はリストボックスコントロール
914の矢印ボタンをクリックしてリストを表示させ、
所望のリスト行を選択すればよい。また、テキストボッ
クスコントロール915〜917には、例えば、プレビ
ュー作業の実行中(再生中)または作業終了を示す文字
列、プレビューモード(単一実行モード/連続実行モー
ド)、および、プレビュー対象の素材データの数(分母
はすべての素材データ数)などが表示されるようになっ
ている。
【0042】GUI画面910のコマンドボタンコント
ロール群913とステータスエリア918の間に挟まれ
た広いエリアは、破線で示すように、五つの領域に分け
られており、各領域をその位置関係から、左上領域91
9、左中領域920、右上領域921、右下領域922
および左下領域923と称することにすると、後述する
ように、左上領域919は素材データのリスト表示用、
左中領域920は一つの素材データに含まれる本編デー
タのリスト表示用、右上領域921は一つの素材データ
の詳細情報表示用、右下領域922はキューアップ操作
用、左下領域923はプレビュー操作用に各々割り当て
られている。
【0043】3−1.左上領域919 図4は、左上領域919のレイアウト図であり、この領
域919には、多数の行と列から構成された一つのデー
タシートコントロール919aが配置されている。デー
タシートコントロール919aの縦方向と横方向のスク
ロールプロパティには“True”がセットされてお
り、縦方向のスクロールバー919bと横方向のスクロ
ールバー919cが表示されている。これらのスクロー
ルバー919b、919cを使用することにより、領域
外に隠れた行や列を表示できる。データシートコントロ
ール919aの各列(項目)には、例えば、“素材コー
ド”、“ステータス”、“番組名”、“サブタイト
ル”、“送出日時”、“番組長”、・・・・等の項目名
が設定されており、これらの項目は、データベースサブ
システム300の素材データベーステーブル301(図
2参照)の各フィールドにリンクされている。
【0044】データシートコントロール919aの任意
の行をマウスでポイントしてクリックすることにより、
その行を選択状態にすることができる(実際には不図示
のメイン画面で素材選択を行うようになっており、デー
タシートコントロール919aの行を選択しても無反応
であるが、以下では便宜的にこのデータシートコントロ
ール919aで素材選択を行うものとして説明すること
にする)。例えば、図では、上から3行目(素材コード
“SONYPGM002”の行)が反転表示されてお
り、この行が選択状態になっていることを示している。
各行の「ステータス」は、その行の素材データの現在状
況を表している。例えば、空白は未収録を表し、“一部
未収録”はその素材コードに関連する本編データの一部
が未収録であることを表し、“収録済み”はその素材コ
ードに関連する本編データのすべてのファイリングが完
了していることを表し、“プレビュー済み”はマザープ
レビューの完了を表している。
【0045】プレビュー作業を行う場合は、「ステータ
ス」が“収録済み”若しくは“プレビュー済み”となっ
ている行で、且つ、プレビュー対象の素材コードと一致
する行を見つけ出し、その行を選択状態にしたうえで、
後述のプレビュー操作を実行する。データシートコント
ロール919aの各行の先頭には、上記プレビュー作業
の選択動作を容易化するためのイメージオブジェクトが
選択的に表示されるようになっている。たとえば、ハー
ドディスクを模した円筒状の図形が表示されている場合
はその行が収録済み又は一部未収録であることを表し、
あるいは、図示は略すがディスプレイを模した図形が表
示されている場合はその行がプレビュー済みであること
を表す。
【0046】3−2.左中領域920 図5は、左中領域920のレイアウト図であり、この領
域にも、多数の行と列から構成された一つのデータシー
トコントロール920aが配置されている。データシー
トコントロール920aの縦方向と横方向のスクロール
プロパティには“True”がセットされており、縦方
向のスクロールバー920bと横方向のスクロールバー
920cが表示されている。これらのスクロールバー9
20b、920cを使用することにより、領域外に隠れ
た行や列を表示できるようになっている。データシート
コントロール920aの各列(項目)には、例えば、
“本編コード”、“ステータス”、“U”、“スタート
時刻”、“DUR”、“本編名称”、“素材SOM”、
“記録日時”、・・・・等の項目名が設定されており、
これらの項目は、データベースサブシステム300の本
編データベーステーブル302(図2参照)の各フィー
ルドにリンクされている。
【0047】データシートコントロール920aの任意
の行をマウスでポイントしてクリックすることにより、
その行を選択状態にすることができる。例えば、図で
は、上から1行目(本編コード“L001”の行)が反
転表示されており、この行が選択状態になっていること
を示している。各行の「ステータス」は、その行の本編
データの現在状況を表している。例えば、空白は未収録
を表し、“収録済み”はファイリング完了を表し、“プ
レビュー済み”はマザープレビュー完了を表している。
データシートコントロール920aの各行の先頭には、
上記ファイリング作業およびプレビュー作業の完了確認
を容易化するための2種類のイメージオブジェクトが選
択的に表示されるようになっている。たとえば、ハード
ディスクを模した円筒状の図形が表示されている場合は
その行が収録済みであることを表し、あるいは、図示は
略すがディスプレイを模した図形が表示されている場合
はその行がプレビュー済みであることを表す。
【0048】3−3.右上領域921 図6は、右上領域921のレイアウト図であり、この領
域には、「全般」、「本編情報」、「ユーザ情報」およ
び「エラー情報」の四つのタブボタンコントロール92
1a〜921dを有するタブコントロール921eが設
けられており、例えば、全般タブボタンコントロール9
21aを選択したとき、タブコントロール921eに以
下の各コントロールが表示されるようになっている。す
なわち、全般タブボタンコントロール921aを選択し
たときのタブコントロール921eには、素材コード表
示用のテキストボックスコントロール921f、ステー
タス表示用のテキストボックスコントロール921g、
番組名表示用のテキストボックスコントロール921
h、サブタイトル表示用のテキストボックスコントロー
ル921i、番組長表示用のテキストボックスコントロ
ール921j、第1音声種別表示用のテキストボックス
コントロール921k、第2音声種別表示用のテキスト
ボックスコントロール921m、映像種別表示用のテキ
ストボックスコントロール921n、初回送出日時表示
用のテキストボックスコントロール921p、最終送出
日時表示用のテキストボックスコントロール921q、
トータルDUR表示用のテキストボックスコントロール
921r、本編構成数表示用のテキストボックスコント
ロール921sなどが表示されている。そして、これら
のコントロールに、データシートコントロール919a
(図4参照)の選択行の詳細情報(正確には、同選択行
の素材コードに一致した素材コードを持つ、データベー
スサブシステム300の素材データベーステーブル30
1の抽出レコード情報)が表示されるようになってい
る。
【0049】例えば、図6の例では、各コントロール
に、図4のデータシートコントロール919aの選択行
に対応した素材コード“SONYPGM002”の素材
データに関する詳細情報が表示されている。これらの情
報は、データベースサブシステム300の素材データベ
ーステーブル301における抽出レコード(素材コード
フィールド301aに“SONYPGM002”が格納
されているレコード)の各フィールド情報である。
【0050】ちなみに、図6において、「ステータス」
の“収録済み”は素材コード“SONYPGM002”
の素材データを大容量記憶サブシステム400に記録
(蓄積)済みであることを示し、「第1音声種別/第2
音声種別」の“ステレオ”は同素材データに含まれる音
声データがステレオ方式(この他に“モノラル”や“音
声多重”などの方式がある)のデータであることを示し
ている。また、「映像種別」の“HD”は同素材データ
に含まれる映像データがHD方式(この他にSDなどの
方式がある)のデータであることを示している。また、
「送出日時」は、その素材が最初に使用される日時と最
後に使用される日時を示し、「トータルDUR」の値
(図では“00:10:00”)は素材全体のDUR
(本編の合計Dulation)を示している。
【0051】3−4.右下領域922 図7は、右下領域922のレイアウト図であり、この領
域には、“RESET”と命名されたコマンドボタンコ
ントロール922cと、“TCSET”と命名されたコ
マンドボタンコントロール922dと、“CUEUP”
と命名されたコマンドボタンコントロール922eと、
“VAR”と命名されたコマンドボタンコントロール9
22fと、CUEUPタイム表示用のテキストボックス
コントロール922gと、TCSETタイム(現在位置
のTC)表示用のテキストボックスコントロール922
hと、再生速度表示用のテキストボックスコントロール
922iと、「再生」、「停止」、「コマ送り(−)」
および「コマ送り(+)」の各コマンドボタンコントロ
ール922j、922k、922m、922nとが設け
られている。CUEUPタイム表示用のテキストボック
スコントロール922gと再生速度表示用のテキストボ
ックスコントロール922iに設けられた二つの小さな
コマンドボタンコントロール922p、922qは、そ
れぞれの入力値をアップダウンするためのスピンボタン
である。
【0052】各コントロールの機能を説明すると、“R
ESET”と命名されたコマンドボタンコントロール9
22cは、CUEUPタイム表示用のテキストボックス
コントロール922gの値を初期値(各本編のSOM
値)に戻す(リセットする)ためのものである。また、
“TCSET”と命名されたコマンドボタンコントロー
ル922dは、TCSETタイム表示用のテキストボッ
クスコントロール922hに表示されているTCの値を
CUEUPタイム表示用のテキストボックスコントロー
ル922gへセットするためのものである。また、“C
UEUP”と命名されたコマンドボタンコントロール9
22eは、選択中の素材データをCUEUPタイム表示
用のテキストボックスコントロール922gで指定され
た頭出し位置にキューアップするためのものである。ま
た、“VAR”と命名されたコマンドボタンコントロー
ル922fは、再生速度表示用のテキストボックスコン
トロール922iで指定された再生速度で素材を再生さ
せるためのものである。また、CUEUPタイム表示用
のテキストボックスコントロール922gは、上記キュ
ーアップ用の頭出し位置を指定するためのものである。
また、現在位置表示用のテキストボックスコントロール
922hは、現在のTCを表示する(値は映像再生時に
カウントアップする)ためのものである。また、再生速
度表示用のテキストボックスコントロール922iは、
コンパネプレビュー時の再生速度を指定するためのもの
である。初期値は“×1”(1倍)である。右端の二つ
の小さなコマンドボタンコントロール(スピンボタン)
922qをクリックすることにより、±1/16、±1
/8、±1/4、±1/2、±1、±2、±4まで変化
させることができる。但し、少数値や0値は設定できな
い。また、「再生」、「停止」、「コマ送り(−)」お
よび「コマ送り(+)」の各コマンドボタンコントロー
ル922j、922k、922m、922nは、それぞ
れ、選択中の素材データを再生し、再生を中止(停止)
し、再生中の画面を1フレーム戻し(REV)または再
生中の画面を1フレーム先に進める(FWD)ためのも
のである。
【0053】3−5.左下領域923 図8は、左下領域923のレイアウト図であり、この領
域には、5個のトグルボタンコントロール(クリックす
る度に押し込まれた状態と飛び出した状態を交互に切替
えるボタンコントロール)923a、923b、923
h、923i、923jと、6個のコマンドボタンコン
トロール923f、923n、923s、923v、9
23w、923xと、1個のプログレスバーコントロー
ル923gと、2個のテキストボックスコントロール9
23k、923pと、1個のスライドボリュームコント
ロール923rと、2個のオプショングループコントロ
ール923t、923uとが設けられている。
【0054】ここで、PRVと命名されたオプショング
ループコントロール923t(以下、PRVオプション
グループコントロール923tという)は、2個のトグ
ルボタンコントロール923a、923bをグループ化
しており、また、MASKと命名されたオプショングル
ープコントロール923u(以下、MASKオプション
グループコントロール923uという)は、3個のトグ
ルボタンコントロール923h、923i、923jを
グループ化している。オプショングループコントロール
とは、枠線コントロールの一種であって、その値プロパ
ティ(Valueプロパティ;オプショングループコン
トロールの場合、特にオプション値という)に所定の値
をセットして、その枠線内に設けられた複数のコントロ
ールを択一的に選択状態にしたり、または、その枠線内
に設けられた複数のコントロールの択一的な選択動作
(クリック動作)に応答させて、選択されたコントロー
ルの値プロパティの値をオプション値にセットしたりす
るという使い方をするコントロールである。
【0055】例えば、図示のMASKオプショングルー
プコントロール923uを例にして詳しく説明すると、
このMASKオプショングループコントロール923u
は、既述のとおり、3個のトグルボタンコントロール9
23h、923i、923jを枠線内に有しており、こ
れらのトグルボタンコントロール923h、923i、
923jの値プロパティには、あらかじめ固有の値が割
り当てられている。以下、左側のトグルボタンコントロ
ール923hの値プロパティに「1」が割り当てられて
いるものとし、且つ、中央のトグルボタンコントロール
923iの値プロパティに「2」が割り当てられている
ものとし、さらに、右側のトグルボタンコントロール9
23jの値プロパティに「3」が与えられているものと
する。今、MASKオプショングループコントロール9
23uのオプション値に「1」をセットすると、左側の
トグルボタンコントロール923hが選択状態(押し込
まれた状態)になり、中央と右側のトグルボタンコント
ロール923i、923jが非選択状態(飛び出した状
態)になる。または、MASKオプショングループコン
トロール923uのオプション値に「2」をセットする
と、左側と右側のトグルボタンコントロール923h、
923jが非選択状態になり、中央のトグルボタンコン
トロール923iが選択状態になる。または、MASK
オプショングループコントロール923uのオプション
値に「3」をセットすると、左側と中央のトグルボタン
コントロール923h、923iが非選択状態になり、
右側のトグルボタンコントロール923jが選択状態に
なる。すなわち、MASKオプショングループコントロ
ール923uのオプション値を変更することによって、
3個のトグルボタンコントロール923h、923i、
923jの選択、非選択を切替えることができる。
【0056】一方、MASKオプショングループコント
ロール923uの3個のトグルボタンコントロール92
3h、923i、923jの選択状態をマウスのクリッ
ク操作によって人為的に切替えると、MASKオプショ
ングループコントロール923uのオプション値を変更
することができる。例えば、左側のトグルボタンコント
ロール923hgをマウスでクリックすると、このトグ
ルボタンコントロール923hが選択状態になるととも
に、同時に中央と右側のトグルボタンコントロール92
3i、923jが非選択状態になり、且つ、MASKオ
プショングループコントロール923uのオプション値
に「1」(左側のトグルボタンコントロール923hの
Valueプロパティ値)がセットされる。または、中
央のトグルボタンコントロール923iをマウスでクリ
ックすると、このトグルボタンコントロール923iが
選択状態になるとともに、同時に左側と右側のトグルボ
タンコントロール923h、923jが非選択状態にな
り、且つ、MASKオプショングループコントロール9
23uのオプション値に「2」(中央のトグルボタンコ
ントロール923iのValueプロパティ値)がセッ
トされる。または、右側のトグルボタンコントロール9
23jをマウスでクリックすると、このトグルボタンコ
ントロール923jが選択状態になるとともに、同時に
左側と中央のトグルボタンコントロール923h、92
3iが非選択状態になり、且つ、MASKオプショング
ループコントロール923uのオプション値に「3」
(右側のトグルボタンコントロール923jのValu
eプロパティ値)がセットされる。
【0057】各コントロールの機能を説明すると、トグ
ルボタンコントロール923a、923bは、プレビュ
ー作業の対象となる系(大容量記憶サブシステム400
のA系/B系)を選択するためのものである。これらの
トグルボタンコントロール923a、923bは、先に
説明したとおり、PRVオプショングループコントロー
ル923tによってグループ化されており、一つを選択
(図では左端のトグルボタンコントロール923aを選
択している)すると、そのボタンは押し込まれた状態
(選択状態)を維持し、他のボタンは飛び出した状態
(非選択状態)を維持する。タイトルに“A”が表記さ
れたボタンはA系選択用、“B”が表記されたボタンは
B系選択用である。
【0058】また、プレビューと命名されたコマンドボ
タンコントロール923fは、プレビュー作業の実行を
指定するためのものである。このボタンを押すと、選択
行の素材コードに対応する素材データが大容量記憶サブ
システム400から読み出され、プレビューされる。ま
た、中止と命名されたコマンドボタンコントロール92
3nは、実行中のプレビュー作業の中止を指示するため
のものである。また、閉じると命名されたコマンドボタ
ンコントロール923sは、GUI画面910(図3参
照)を閉じる(クローズする)ためのものである。但
し、プレビュー作業の実行中は、このコマンドボタンコ
ントロール923sは使用不可になる。また、収録無効
と命名されたコマンドボタンコントロール923vは、
再収録が必要と判断された場合に大容量記憶サブシステ
ム400から当該素材を削除するためのものである。ま
た、プレビューOKと命名されたコマンドボタンコント
ロール923wは、プレビュー確認の結果、OKと判断
された場合にステータスを“プレビュー済み”とするた
めのものである。また、記号“!”をタイトルに有する
コマンドボタンコントロール923xは、本編区別用の
チェックマークを付けるためのものである。また、プロ
グレスバーコントロール923gは、プレビュー作業の
進行状況を表示するためのものである。プログレスバー
コントロールは作業の進行割合を棒グラフの長さで表示
する。棒グラフが最大長になったときに進行割合100
%、すなわち、作業の完了を示す。また、VARと命名
されたテキストボックスコントロール923kは、プレ
ビュー時の再生速度を指定するためのものである。初期
値は“×1”(1倍)である。但し、設定できる値は最
大+4までであり、且つ、少数値や0値および負値は設
定できない。または、右端の二つの小さなコマンドボタ
ンコントロール(スピンボタン)923mをクリックす
ることにより、1/16から4までの範囲(具体的に
は、+1/16、+1/8、+1/4、+1/2、+1、+
2、+4)で値を変化させることができる。また、トリ
ム調整と命名されたテキストボックスコントロール92
3pは、選択行の素材データに対するトリム調整の値を
指定するためのものである。設定範囲は±j以内の整数
値である。jは図14の捨てカットのフレーム数を超え
ない値(例えば、j=10)である。また、右端の二つ
の小さなコマンドボタンコントロール(スピンボタン)
923qをクリックすることによってもその設定値を変
更することができる。設定値の条件はテキストボックス
コントロール923pと同じ(±j以内の整数)であ
る。また、スライドボリュームコントロール923r
は、選択行の素材データに対するトリム値を指定するた
めのものであり、設定範囲は±j以内の整数値である。
トリム値は左隣のテキストボックスコントロール923
pに反映される。
【0059】また、既述のとおり、MASKオプション
グループコントロール923uによってグループ化され
た3個のトグルボタンコントロール923h、923
i、923jのうち、左側と中央に位置する二つのトグ
ルボタンコントロール923h、923iは、マスクモ
ード切替えのためのものであり、左側のトグルボタンコ
ントロール923hを選択状態にすると、無彩色に近い
色合いや黒っぽい送出対象フレームに適合したマスクフ
レーム(BBマスクフレーム)を使用するマスクモード
に切替え、または、中央のトグルボタンコントロール9
23iを選択状態にすると、鮮やかな色合いや輝度の高
い送出対象フレームに適合したマスクフレーム(CBマ
スクフレーム)を使用するマスクモードに切替える。
【0060】さて、本実施の形態は、MASKオプショ
ングループコントロール923uの中に、所定の機能を
有するトグルボタンコントロール923jを配置した点
に特徴がある。このトグルボタンコントロール923j
は、後で詳述するように、プレビューの際に、MASK
オプショングループコントロール923uで設定された
マスクモード(BBマスクフレーム又はCBマスクフレ
ーム)を使用するか否かを人為的に指定するために用い
られる。
【0061】図9は、トグルボタンコントロール923
jとMASKオプショングループコントロール923u
の組み合わせパターンを示す図である。図において、パ
ターン(a)は、左側のトグルボタンコントロール92
3iが非選択状態(飛び出した状態)で、且つ、中央と
右側のトグルボタンコントロール923i、923jが
選択状態(押し込まれた状態)のときのパターンであ
る。以下、トグルボタンコントロールの選択状態(押し
込まれた状態)を“オン”、非選択状態(飛び出した状
態)のことを“オフ”ということにする。
【0062】パターン(a)では、左側のトグルボタン
コントロール923hだけが“オン”であり、中央と右
側のトグルボタンコントロール923i、923jは
“オフ”である。したがって、この場合は、右側のトグ
ルボタンコントロール923jの“オフ”により、マス
クフレームの選択が許容されているから、MASKオプ
ショングループコントロール923uのオプション値
(左側のトグルボタンコントロール923hが“オン”
だから、オプション値=1)により、BBマスクフレー
ムを前後に付加した送出対象フレームがプレビューされ
ることになる。
【0063】また、パターン(b)は、左側と右側のト
グルボタンコントロール923h、923jが“オフ”
で、且つ、中央のトグルボタンコントロール923iが
“オン”である。したがって、この場合も、右側のトグ
ルボタンコントロール923jの“オフ”により、マス
クフレームの選択が許容されているから、MASKオプ
ショングループコントロール923uのオプション値
(中央のトグルボタンコントロール923iが“オン”
だから、オプション値=2)により、CBマスクフレー
ムを前後に付加した送出対象フレームがプレビューされ
ることになる。
【0064】一方、パターン(c)は、左側と中央のト
グルボタンコントロール923h、923iが“オフ”
で、且つ、右側のトグルボタンコントロール923jが
“オン”である。したがって、この場合は、右側のトグ
ルボタンコントロール923jの“オン”により、マス
クフレームの選択が禁止されるから、プレビューの際に
は、マスクフレームの代わりに元の素材データ(捨てカ
ット又は本編)を前後に付加した送出対象フレームがプ
レビューされる。すなわち、この場合は、マスクフレー
ムなしのプレビューが行われることとなる。
【0065】3−6.FormOpenイベントプロシ
ージャ 図10は、GUI画面910の「開くとき」イベント
(FormOpenイベント)プロシージャの要部フロ
ーチャートである。このプロシージャは、GUI画面9
10の「開くとき」イベントに応答して実行され、図示
を略した様々な処理を行うとともに、ステップS21
で、システム上に記憶されていたオプション値を読み出
すとともに、この読み出したオプション値をMASKオ
プショングループコントロール923uのValueプ
ロパティ(オプション値)に設定するという処理を行
い、以降、所要の処理を実行した後、GUI画面910
を表示する。“システム上に記憶されていたオプション
値”とは、例えば、Windowsレジストリや環境設
定ファイル(いわゆるINIファイル)若しくはデータ
ベーステーブル等に記憶されていた、MASKオプショ
ングループコントロール923uの最新のオプション値
である。したがって、図10のプロシージャによれば、
GUI画面910を開いたときに、MASKオプション
グループコントロール923uのオプション値を前回使
用時と同じ値にすることができ、オプション値を再現す
ることができる。
【0066】3−7.MASK_AfterUpdat
eイベントプロシージャ 図11は、MASKオプショングループコントロール9
23uの更新後(AfterUpdate)イベントプ
ロシージャのフローチャートである。このプロシージャ
は、マスクモード選択用の3個のトグルボタンコントロ
ール923h、923i、923jの選択状態を切替え
たときに実行され、その実行に伴い、ステップS31
で、MASKオプショングループコントロール923u
のValueプロパティ(オプション値)の値をシステ
ムに記憶するという処理を実行する。なお、この記憶値
は、先にも説明したとおり、図10のプロシージャを実
行する際、すなわち、GUI画面910を開く際に読み
出され、MASKオプショングループコントロール92
3uのValueプロパティにセットされる。
【0067】3−8.プレビュー_Clickイベント
プロシージャ 図12は、「プレビュー」ボタン(図8のコマンドボタ
ンコントロール923f)のクリックイベントプロシー
ジャ(プレビュー_Click)の簡略フローチャート
である。このプロシージャは、図8のコマンドボタンコ
ントロール923fのクリックイベントに応答して実行
される。プロシージャを実行すると、まず、ステップS
51でデータシートコントロール(図4のデータシート
コントロール919a)のカレント行(選択行のこと)
の素材コード“SONYPGM002”を取り込み、そ
の素材コードをテンポラリ変数(例えば、“プレビュー
コード”と命名された変数)にセットする。
【0068】次に、ステップS52で、MASKオプシ
ョングループコントロール923uのオプション値を判
定し、オプション値が「1」(図9のパターン(a)の
場合)であればステップS53に進み、オプション値が
「2」(図9のパターン(b)の場合)であればステッ
プS54に進み、オプション値が「3」(図9のパター
ン(c)の場合)であればステップS55に進む。
【0069】今、オプション値が「1」であれば、BB
マスクフレームの指定に割り当てられた左側のトグルボ
タンコントロール923hが選択状態にあり、また、オ
プション値が「2」であれば、CBマスクフレームの指
定に割り当てられた中央のトグルボタンコントロール9
23iが選択状態にあるので、オプション値が「1」の
場合には、ステップS53でMASK変数に「B.
B.」をセットしてステップS56に進み、一方、オプ
ション値が「2」の場合には、ステップS54でMAS
K変数に「C.B.」をセットしてステップS56に進
み、いずれの場合も、このステップS56で、「プレビ
ューコード変数で示された素材コードの素材データをビ
デオサーバから読み出し、MASK変数で示されたマス
クモードを適用してプレビューを実行する」という素材
データのプレビュー(マスクフレームありのプレビュ
ー)処理を行う。
【0070】ここで、プレビュー対象の素材データは、
テンポラリ変数にセットされた素材コード(“SONY
PGM002”)に対応する素材データである。このプ
レビュー処理(ステップS56)においては、大容量記
憶サブシステム400へのリソース要求処理を行うとと
もに、選択中のマスクフレーム(BBマスクフレーム又
はCBマスクフレーム)を適用した素材データの送出命
令処理等を行い、ユーザは、その送出命令処理に従って
大容量記憶サブシステム400のビデオサーバ403a
からモニター装置407に出力された映像データ及び音
声データを確認する。図13(a)は、ステップS56
のプレビューデータ概念図である。この図において、送
出開始点Paから送出終了点Pbまでのデータは、実際
に送出される送出対象フレームであり、その前後に付加
されたフレームは、マスクモードに基づくBBマスクフ
レーム又はCBマスクフレームである。すなわち、この
データにあっては、素材データの送出対象フレームのみ
を含み、その前後の捨てカット等の元データはマスクさ
れてプレビューされない。
【0071】一方、ステップS52で、オプション値=
「3」が判定された場合は、マスクフレームの代わりに
元の素材データを前後に付加した送出対象フレームのプ
レビュー指定であると判断して、ステップS55に進
み、「プレビューコード変数で示された素材コードの素
材データをビデオサーバから読み出し、マスクフレーム
なしでプレビューを実行する」という素材データのプレ
ビュー(マスクフレームなしのプレビュー)処理を行
う。上記のステップS56との相違は、MASK変数で
示されたマスクモードを適用するか否かの点にある。す
なわち、MASKオプショングループコントロール92
3uのオプション値が「3」の場合(右側のトグルボタ
ンコントロール923jが“オン”になっている場合)
は、MASKモードをプレビューに適用しない点に相違
がある。図13(b)は、ステップS57のプレビュー
データ概念図である。この図において、送出開始点Pa
から送出終了点Pbまでのデータは、図13(a)と同
様に、実際に送出される送出対象フレームであるが、そ
の前後に付加されたフレームは、BBやCBなどのマス
クフレームではなく、マスクが解除された元の素材デー
タ(捨てカット又はトリム値によっては本編データの一
部)である。
【0072】以上説明したとおり、本実施の形態では、
操作サブシステム200のプレビュー端末202のディ
スプレイ上に、図3のGUI画面910を表示させるこ
とができ、このGUI画面910の左下領域923に、
図8に示すように、MASKオプショングループコント
ロール923uによってグループ化された3個のトグル
ボタンコントロール923hg、923i、923jを
表示させることができる。
【0073】したがって、(a) 送出対象フレームの
開始点Paや終了点Pbを確認するプレビューを行う場
合は、2個のトグルボタンコントロール923hg、9
23iの一方を選択することにより、その選択ボタンに
対応したBBマスクフレーム又はCBマスクフレームを
前後に付加した送出対象フレームをプレビューすること
ができ、マスクフレームの画像特異性(黒一色又は鮮や
かな色調)により、送出対象フレームの開始点Paや終
了点Pbを明確に確認することができるとともに、さら
に、(b) たとえば、トリム調整の再チェックなどの
ために、送出対象フレームの開始点Paより前や終了点
Pbより後ろの生データを確認するプレビューを行う場
合は、トグルボタンコントロール923jをオンにする
だけで、マスクフレームの代わりに元の生データを前後
に付加した送出対象フレームをプレビューすることがで
きるから、トリム調整の再チェックなどの要求にも柔軟
に応えることができるという特有の効果が得られる。
(c) しかも、マスクフレームありのプレビューと、
マスクフレームなしのプレビューの切り替えをトグルボ
タンコントロール923jで行うようにしたから、その
オンオフ状態(押し込まれた状態と飛び出した状態)を
一瞥するだけで、どちらのプレビューであるかを容易に
知ることができ、プレビューの誤認がないというメリッ
トも得られる。
【0074】以上のとおりであるから、本実施の形態に
よれば、冒頭で説明した本発明の課題、すなわち、マス
クフレームありのプレビューとマスクフレームなしのプ
レビューとを自由に選択できるようにし、以て、送出開
始点Paと送出終了点Pbの確認に加え、さらに、トリ
ム調整の再チェックなどの要求にも柔軟に応えられるよ
うにする、という課題を達成できるのである。
【0075】なお、以上の説明では、黒一色のBBマス
クフレームと多色のCBマスクフレームの二つを切替え
て使用する例を示したが、マスクフレームの構成はこれ
に限定されない。プレビュー対象の素材データと容易に
区別できるものであればよく、その色調やパターン構成
は様々に変形可能であることはもちろんであるし、その
種類も二つ以上であってもよいことはいうまでもない。
【0076】本実施の形態の主要な機能は、マイクロコ
ンピュータを含むハードウェア資産と、OSや各種プロ
グラムなどのソフトウェア資産との有機的結合によって
機能的に実現されるものであるが、ハードウェア資産お
よびOSは汎用のものを利用できるから、本発明にとっ
て欠くことのできない必須の事項は、実質的に、前記G
UI画面910を表示するためのプログラムに集約され
ているということがいえる。したがって、本発明は、前
記GUI画面910を表示するためのプログラムのすべ
てまたはその要部を格納した、フロッピー(登録商標)
ディスク、MO、CD、ハードディスク、半導体メモリ
などの記録媒体(それ自体が流通経路に乗るものはもち
ろん、ネットワーク上にあって記録内容だけを提供する
ものも含む)を包含するものである。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、ユーザインターフェー
スに設けられた第2コントロールを操作することによ
り、マスクフレームありのプレビューとマスクフレーム
なしのプレビューが自在に選択される。したがって、送
出開始点Paと送出終了点Pbの確認に加え、さらに、
たとえば、トリム調整の再チェックなどを行いたい場合
には、マスクフレームなしを選択するだけで、この要求
にも柔軟に応えることができるという特有の効果が得ら
れる。また、好ましい態様によれば、トグルボタンコン
トロールの表示状態(押し込まれている状態か又は飛び
出している状態か)を一瞥するだけで、マスクフレーム
ありのプレビューとマスクフレームなしのプレビューが
容易に確認されるので、プレビュー時の誤操作を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビデオサーバ・システムの全体構成図である。
【図2】データベースサブシステム300のデータベー
ステーブル構造図である。
【図3】ファイリング端末のGUI画面910のレイア
ウト図である。
【図4】左上領域919のレイアウト図である。
【図5】左中領域920のレイアウト図である。
【図6】右上領域921のレイアウト図である。
【図7】右下領域922のレイアウト図である。
【図8】左下領域923のレイアウト図である。
【図9】トグルボタンコントロール923jとMASK
オプショングループコントロール923uの組み合わせ
パターンを示す図である。
【図10】GUI画面のオープン・プロシージャの要部
フローチャートである。
【図11】「MASK」ボタンの更新後イベント・プロ
シージャの簡略フローチャートである。
【図12】「プレビュー」ボタンのクリックイベント・
プロシージャの簡略フローチャートである。
【図13】マスクフレームありとマスクフレームなしの
プレビューデータ構造図である。
【図14】素材データのフレーム構成とトリム値との関
係図である。
【図15】素材データの送出範囲とマスクフレームとの
関係図である。
【符号の説明】
S55……ステップ(プレビュー手段)、S56……ス
テップ(プレビュー手段、マスク手段)、VSV……ビ
デオサーバ・システム(素材送出装置、データ記録再生
装置)、200……操作サブシステム(操作端末)、4
00……大容量記憶サブシステム(データ蓄積手段)、
407……モニター装置(プレビュー手段)、910…
…GUI画面(プレビュー設定画面、ユーザインターフ
ェース)、923j……トグルボタンコントロール(プ
レビュー設定画面表示制御部、第2コントロール)、9
23f……コマンドボタンコントロール(第1コントロ
ール)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材を送出する素材送出装置において、
    前記素材のプレビュー動作を設定するプレビュー設定画
    面上に、前記素材がマスク処理設定されている場合にマ
    スク処理を行わない指示を選択可能とする表示するプレ
    ビュー設定画面表示制御部を有することを特徴とする素
    材送出装置。
  2. 【請求項2】 映像データを含む多数の素材データを蓄
    積するデータ蓄積手段と、 前記データ蓄積手段に蓄積された任意の素材データを再
    生してプレビューするプレビュー手段と、 前記プレビューの際に前記素材データの送出対象フレー
    ム以外をマスクフレームでマスクするマスク手段と、 前記プレビューの実行を指示するための第1コントロー
    ルを有するユーザインターフェースを表示する操作端末
    とを備え、 前記ユーザインターフェースは、 前記マスク手段におけるマスク動作の許容と禁止を択一
    的に指定するための第2コントロールを備えることを特
    徴とするデータ記録再生装置。
  3. 【請求項3】 前記第2コントロールは、トグルボタン
    コントロールであることを特徴とする請求項2記載のデ
    ータ記録再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のユーザインターフェース
    を実現するためのプログラムを格納していることを特徴
    とする記録媒体。
  5. 【請求項5】 データ蓄積手段に蓄積された、映像デー
    タを含む多数の素材データを任意に選択し、該選択され
    た素材データの送出対象フレーム以外をマスクフレーム
    でマスクしてプレビューするプレビュー動作の実行を指
    示するための第1コントロールを含むユーザインターフ
    ェースを提供するデータ記録再生方法であって、 前記ユーザインターフェースは、 前記マスク動作の許容と禁止を択一的に指定するための
    第2コントロールを含むことを特徴とするデータ記録再
    生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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