JP2002134637A - 半導体装置用パッケージ - Google Patents
半導体装置用パッケージInfo
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Abstract
よってアイレットに封着して成る半導体装置用パッケー
ジを提供する。 【解決手段】 金属板をプレス加工することによりキャ
ップ状に形成されると共に、リードを挿通する挿通孔が
形成されたアイレット10に、前記挿通孔に挿通された
リード12が、樹脂30により前記アイレット10と電
気的に絶縁されて封着されてなる半導体装置用パッケー
ジにおいて、前記アイレット10の前記樹脂30と密着
する面に、前記アイレット10からの樹脂30の引き抜
きを妨げる係止溝28等の係止手段が設けられているこ
とを特徴とする。
Description
の半導体素子を搭載する半導体装置用パッケージに関す
る。
する半導体装置用パッケージには、図4に示すような、
キャップ状に形成したアイレット10にリード12を挿
通してステム形状とした製品がある。リード12はアイ
レット10に形成した挿通孔14に挿通され、ガラス溶
着によってアイレット10に封着されている。16がリ
ード12を封着しているガラスである。半導体レーザ素
子18を支持する素子付け部20は、アイレット10の
上面を切り起こした切片状に形成され、素子付け部20
の側面に半導体レーザ素子18が接合されている。
面図を示す。キャップ状に形成されたアイレット10の
凹部内にガラス16が満たされ、前記素子付け部20を
切り起こしたことによって形成されたアイレット10の
上面の開口部22、及びリード12を挿通した挿通孔1
4がガラス16によって封止されている。12aはアイ
レット10に抵抗溶接したアースリードである。
12をガラスによって溶着するから、その製造にあたっ
ては、アイレット10及びリード12を治具に支持し、
ガラス溶着炉内で被加工品をガラス溶融温度まで加熱し
てリード12を封着する。このように、従来の半導体装
置用パッケージの製造工程では、ガラス溶融温度といっ
た高温に被加工品を加熱するから、アイレット10及び
リード12の外面に施すめっきは、リード12をアイレ
ット10に封着する工程の後に行っている。このめっき
は、バレルめっきによって行うから、その際にリード1
2が曲がってしまったり、めっき不良が生じたりして、
後工程でリード12を修整する作業や選別作業が発生す
るという問題がある。
ラス封着するかわりに、樹脂を用いてリード12をアイ
レット10に電気的に絶縁して封着する方法が検討され
ている。熱硬化性の樹脂を用いてリード12をアイレッ
ト10に封着する方法であれば、加熱温度は200℃程
度でリード12を封着できるから、アイレット10及び
リード12にめっきを施した後に、リード12をアイレ
ット10に封着する操作を行ってもなんら差し支えな
い。この方法によれば、アイレット10及びリード12
に必要なめっきを施した後に組み立てできるから、後工
程でリード12の曲がりを修整するといった作業が不要
となり、効率的な作業工程とすることが可能である。
樹脂を用いてリード12をアイレット10に封着する場
合の問題として、アイレット10と樹脂との密着性が十
分でないという問題がある。図6(a)は、アイレット1
0に樹脂30を用いてリード12を封着した状態を示
す。樹脂30はアイレット10の内面に接着されてリー
ド12を封着しているが、リード12を封着している樹
脂30にアイレット10から樹脂30を引き抜くような
力が作用した場合に、比較的簡単に樹脂30がアイレッ
ト10から剥離して抜けてしまう場合がある。
置用パッケージを作製する場合は、アイレット10の内
面に酸化被膜を形成する等によりアイレット10にガラ
スは強固に接着される。これに対して、樹脂30を用い
てリード12をアイレット10に封着する場合は、金属
と樹脂との接着力は一般に弱いために、アイレット10
と樹脂30との所要の接着強度が確保できないという問
題が生じる。樹脂30を用いてリード12を封着する場
合は、アイレット10の表面に金めっき等のめっきをあ
らかじめ施した後に封着するから、樹脂30とアイレッ
ト10との密着性がさらに低下するという面もある。
0にリード12を封着する場合にアイレット10と樹脂
30との密着性を改善する方法としては、樹脂30とし
て接着力の強い材料を使用することが考えられる。熱硬
化性樹脂ではガラス転移点温度が低い樹脂は金属との接
着力が強く、ガラス転移点温度が高い樹脂は接着力が弱
くなるという性質がある。したがって、接着力を強くす
るにはガラス転移点温度が低い樹脂を使用すればよい。
しかし、このようなガラス転移点温度の低い樹脂を使用
した場合は、200℃程度以下といった温度で樹脂が軟
化してしまい、耐熱性の点で所要の規格を満足できない
といった問題が生じる。また、一方、耐熱性を重視した
場合は、ガラス転移点温度が高い樹脂を使用することに
なるから、所要の接着力が得られなくなる。
をアイレットに封着して形成する半導体装置用パッケー
ジについての問題点を解消すべくなされたものであり、
アイレットと樹脂との密着性を向上させることによっ
て、信頼性を向上させることができるとともに、製造も
容易となる半導体装置用パッケージを提供することを目
的とする。
するため次の構成を備える。すなわち、金属板をプレス
加工することによりキャップ状に形成されると共に、リ
ードを挿通する挿通孔が形成されたアイレットに、前記
挿通孔に挿通されたリードが、樹脂により前記アイレッ
トと電気的に絶縁されて封着されてなる半導体装置用パ
ッケージにおいて、前記アイレットの前記樹脂と密着す
る面に、前記アイレットからの樹脂の引き抜きを妨げる
係止手段が設けられていることを特徴とする。前記係止
手段としては、前記アイレットの本体の内側面に複数の
係止溝を形成したものが好適であり、前記係止溝が、前
記アイレットの軸線方向に対して傾斜する向きに形成さ
れているものは樹脂の引き抜きを有効に妨げる作用をな
す。なお、アイレットの軸線方向に対して係止溝を傾斜
する向きにはアイレットの軸線方向に直交する向きも含
むものである。また、前記係止手段として、前記アイレ
ットの本体の内底面に複数の係止溝が形成されているも
のはさらに好適である。また、前記係止手段として、前
記アイレットの本体の内側面を粗面に形成することも有
効である。
を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明
に係る半導体装置用パッケージに使用するアイレット1
0の構成を示す。図1(a)はアイレット10の側面断面
図である。アイレット10自体の形状は図4、5に示す
従来の半導体装置用パッケージに用いるアイレット10
と同様である。すなわち、アイレット10はキャップ状
に形成された本体24と、本体24の頂部から頂部面に
略垂直に切り起こした素子付け部20とからなる。本体
24の頂部には素子付け部20を切り起こしたことによ
り矩形の開口部22が形成されている。
本体24の内側面26にアイレット10の軸線方向(リ
ードを挿通する方向と平行な方向)に対し傾斜する向き
に多数本の係止溝28を形成した点にある。この係止溝
28は樹脂を用いてリードを封着した際に、樹脂が係止
溝28にはいり込み、樹脂とアイレット10との密着性
を向上させる作用を有する。係止溝28をアイレット1
0の軸線方向に対して傾斜する向きに形成しているの
は、アイレット10に充填されている樹脂に対してアイ
レット10から樹脂を引き抜く力が作用した際に樹脂を
抜けにくくするためである。アイレット10の内側面2
6に形成する係止溝28は、このようにアイレット10
に充填された樹脂の引き抜きを妨げる向きに形成するこ
とが有効である。図では、説明上、係止溝28を平行に
表示しているが、この係止溝28は本体24の内側面の
全周にわたってアイレット10の軸線方向に対し傾斜す
る向きに設けられている。実施形態のアイレット10で
実際に形成した係止溝28は、深さ0.1mm、幅0.
2mm、ピッチ0.4mmのものである。
る。本実施形態では、アイレット10の本体24の内側
面に係止溝28を設けると同時に、本体24の内底面
(天井面)29にも係止溝28を形成した。この係止溝
28も樹脂によってリードを封着した際に樹脂が溝内に
はいり込み、アンカー作用によって樹脂が本体24の内
底面29から剥離することを防止する作用を有する。な
お、本体24の内底面29に形成する係止溝28はアン
カー作用によって樹脂の剥離を防止するものであるか
ら、係止溝28の向きはとくに問題にならない。なお、
場合によってはアイレット10の本体24の内底面29
には係止溝28を設けず、アイレット10の本体24の
内側面26のみに係止溝28を設けるのみでも有効であ
る。また、アイレット10の本体24の内底面29に設
ける係止溝28を逆止形状としてさらに樹脂との密着性
を向上させる構成とすることも可能である。
て半導体装置用パッケージを形成する方法を示す。本実
施形態の半導体装置用パッケージは樹脂を使用してリー
ド12をアイレット10に封着することを特徴とする。
そのために、まず、図2(a)に示すように、治具32に
アイレット10とリード12とをセットし、樹脂粉末に
よって形成した樹脂タブレット30aをアイレット10
の本体内にセットする。樹脂タブレット30aはリード
12を封着する樹脂30となるものであり、あらかじめ
アイレット10の本体24の形状にしたがって形成され
ている。
トを形成する方法は、圧縮成形用の金型に樹脂粉末を投
入し、加圧して樹脂粉末を所定形状に成形する方法によ
ればよい。圧縮成形する際にリード12を挿通するため
の挿通孔31も同時に形成する。樹脂タブレット30a
はアイレット10内に簡単にセットできるように、アイ
レット10の本体24の内側面と十分にクリアランスを
もたせた外形寸法に形成し、リード12よりも十分大径
な挿通孔31を形成する。挿通孔31はリード12の抜
け止め用として中途に突起部を設けたリード12を挿通
してセットできるように形成することもできる。本実施
形態で使用した樹脂タブレット30aは、ガラス転移点
温度が180℃程度のエポキシ系の熱硬化型の樹脂粉末
を使用したものである。
12をセットする際には、金めっき等の所要のめっきを
すべて施したアイレット10とリード12をセットす
る。樹脂タブレット30aを溶融する温度は200℃程
度であり、樹脂による封着操作の際にめっき膜が損傷を
受けるような温度に加熱されることはないから、アイレ
ット10及びリード12に金めっき等の所要のめっきを
施しておいてもまったく問題はない。
セットした後、180〜200℃程度の加熱雰囲気中で
樹脂タブレット30a及び被加工品全体を加熱し、樹脂
タブレット30aを溶融してリード12を封着する。図
2(b)が樹脂30によってリード12が封着された半導
体装置用パッケージである。リード12が挿通孔31に
挿通され樹脂30によりアイレット10と電気的に絶縁
して封着されている。樹脂30はメニスカス状にアイレ
ット10の本体24内に充填されている。
アイレット10に溶着された樹脂30が、アイレット1
0の本体24の内側面と係止溝28を介して密着された
ことによって、従来の樹脂30を使用してリード12を
アイレット10に封着した半導体装置用パッケージとく
らべてはるかにアイレット10と樹脂30との密着性を
向上させることができる。実際に樹脂によってリードを
封着した半導体装置用パッケージで、従来品と本実施形
態品とを比較したところ、樹脂がアイレットから剥離さ
れて引き抜かれるときの引っ張り力が、従来品では1kgf
程度であったものが、本実施形態品の場合は7〜8kgf
程度まで改善された。これによって、樹脂によってリー
ドを封着した製品であっても十分に製品の規格を満足す
ることができた。
装置用パッケージでは、アイレット10の本体24の内
側面26と内底面29に形成した係止溝28が、樹脂3
0との間で機械的な剥離防止作用を生む係止手段として
作用し、これによって樹脂30とアイレット10との密
着性を効果的に向上し得たものである。このような機械
的作用により樹脂の剥離を防止する係止手段としては、
上記実施形態で本体24の内側面26、内底面29に設
けた係止溝28と同様に、樹脂30との間で機械的な剥
離防止作用が生じる形態で種々の形態をとり得る。たと
えば、係止溝28を交差する形態で設けたり、本体24
の内側面に小突起を設けたりする方法等である。
底面29を粗面として樹脂30とアイレット10の内面
との密着性を向上させるようにした例である。アイレッ
ト10の本体24の内側面26と内底面29を粗面に形
成して樹脂30とアイレット10との密着性を向上させ
る方法も、機械的作用によって樹脂の剥離を防止する例
の一つである。このように、本体24の内側面26と内
底面29を粗面に形成することによって樹脂30とアイ
レット10との密着性を向上させることができ、リード
12を封着した後の樹脂30がアイレット10から簡単
に剥離しないようにすることができる。アイレット10
の本体24の内側面を粗面に形成する方法も係止手段の
ひとつである。
レット10の内側面26及び内底面29を粗面に形成す
るには、被加工材である平坦な金属板にしぼり加工等の
所要のプレス加工を施して所定形状のアイレット10を
形成した後、化学的エッチングによってアイレット10
の内側面26と内底面29を粗面に形成すればよい。金
属板をしぼり加工してキャップ状に形成した後、素子付
け部20を成形することにより素子付け部20の表面が
平滑面に形成され、その後、上記の粗面加工を施すこと
によってアイレット10で樹脂30が密着する部位のみ
を粗面に形成することができる。
面26と内底面29に係止溝28を形成したアイレット
10を製造する場合は、被加工材である平坦状の金属板
にしぼり加工等のプレス加工を施す際に、あらかじめア
イレット10の内側面26となる金属板の部位にプレス
加工を施して係止溝28を形成しておき、この係止溝2
8を形成した金属板に対してしぼり加工等のプレス加工
を施してキャップ状のアイレット10を形成する。しぼ
り加工等のプレス加工によってキャップ状にアイレット
を形成する前に金属板でアイレット10の内側面26と
なる部位についてのみ係止溝28を形成するのは、素子
付け部20については素子付け面を平滑面に形成する必
要があるから、アイレット10の本体24の内底面29
となる部位については事前に係止溝28を形成しておく
ことができないからである。アイレット10の本体24
の内底面29については、金属板をキャップ状に成形し
て素子付け部20を切り起こした後、プレス加工によっ
て内底面29を成形する際に係止溝28を形成すること
ができる。
する際に事前に必要個所に係止溝28を形成してアイレ
ット10を成形する方法は、プレス加工によってアイレ
ットを製造している従来の製造工程、製造装置がそのま
ま利用できる点で有効である。これによって、製造コス
トを抑えつつ信頼性の高い半導体装置用パッケージを量
産することが可能になる。また、プレス加工の加工工程
中で係止溝28を形成する方法は、係止溝28の溝の深
さ、幅、ピッチ、溝の方向等を適宜設定することができ
るという利点がある。なお、金属板に係止溝を形成し、
しぼり加工等のプレス加工によってキャップ形状のアイ
レットを形成する工程は、順送金型を使用した順送加工
によって効率的に行える。
パッケージでは、樹脂とアイレットとが機械的作用によ
って密着するから、樹脂とアイレットとの密着性が低い
樹脂材を使用して所要の密着強度を得ることができ、た
とえば耐熱性が高く密着性が比較的低い樹脂材を使用し
て所要の密着強度を得るといったことが可能となり、こ
れによって耐熱性が高く樹脂とアイレットとの密着性に
もすぐれた半導体装置用パッケージを得ることが可能に
なる。
よれば、リードを封着する樹脂とアイレットとの密着性
を効果的に向上させることが可能になることから、耐熱
性が高く接着性が比較的低い樹脂材を使用したといった
場合でも、所要の密着強度を得ることができ、これによ
って耐熱性及び樹脂の剥離強度といった所要の規格を満
足できる信頼性の高い半導体装置用パッケージとして提
供することができる。
レットの断面図及び底面図である。
法を示す説明図である。
レットの他の例を示す断面図である。
ジの従来の構成を示す斜視図である。
ジの従来の構成を示す断面図である。
ッケージの断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属板をプレス加工することによりキャ
ップ状に形成されると共に、リードを挿通する挿通孔が
形成されたアイレットに、前記挿通孔に挿通されたリー
ドが、樹脂により前記アイレットと電気的に絶縁されて
封着されてなる半導体装置用パッケージにおいて、 前記アイレットの前記樹脂と密着する面に、前記アイレ
ットからの樹脂の引き抜きを妨げる係止手段が設けられ
ていることを特徴とする半導体装置用パッケージ。 - 【請求項2】 前記係止手段として、前記アイレットの
本体の内側面に複数の係止溝が形成されていることを特
徴とする請求項1記載の半導体装置用パッケージ。 - 【請求項3】 前記係止溝が、前記アイレットの軸線方
向に対して、傾斜する向きに形成されていることを特徴
とする請求項2記載の半導体装置用パッケージ。 - 【請求項4】 前記係止手段として、前記アイレットの
本体の内底面に複数の係止溝が形成されていることを特
徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の半導体装置
用パッケージ。 - 【請求項5】 前記係止手段として、前記アイレットの
本体の内側面が粗面に形成されていることを特徴とする
請求項1〜4のいずれか一項記載の半導体装置用パッケ
ージ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000319893A JP3714862B2 (ja) | 2000-10-19 | 2000-10-19 | 半導体装置用パッケージ |
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JP2000319893A JP3714862B2 (ja) | 2000-10-19 | 2000-10-19 | 半導体装置用パッケージ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002134637A true JP2002134637A (ja) | 2002-05-10 |
JP3714862B2 JP3714862B2 (ja) | 2005-11-09 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP3714862B2 (ja) |
-
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