JP2002134320A - 高信頼性高q高周波コイル - Google Patents

高信頼性高q高周波コイル

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JP2002134320A
JP2002134320A JP2000324323A JP2000324323A JP2002134320A JP 2002134320 A JP2002134320 A JP 2002134320A JP 2000324323 A JP2000324323 A JP 2000324323A JP 2000324323 A JP2000324323 A JP 2000324323A JP 2002134320 A JP2002134320 A JP 2002134320A
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reliability
frequency coil
insulating layer
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Takashi Kajino
隆 楫野
Minoru Takatani
稔 高谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高信頼性で、特に耐熱性に優れた、高いQを
有する高信頼性高Q高周波コイルを提供する。 【解決手段】 アルミナ等の強度がある耐熱性セラミッ
クの絶縁基板1上にエポキシ樹脂等の比誘電率が5以下
の有機材料からなるバッファー層2を形成し、さらに該
バッファー層2上に第1導体層11、第1有機絶縁層1
2、第2導体層13を順次積層形成し、第1導体層11
と第2導体層13とを第1有機絶縁層12のビアホール
14を介して相互に接続し、全体として基板両側縁の端
子電極25同士を接続するヘリカルパターンのコイル導
体20を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁基板上に導体
層と絶縁層を交互に積層してなる高周波コイルに係り、
高信頼性で、特に耐熱性に優れた、高いQを有する高信
頼性高Q高周波コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波コイルは下記の2種類に大
別できる。 低誘電率、高Q有機絶縁基板上に低誘電率、高Q有
機絶縁層を介して導体を積層形成するもの。 非磁性セラミック材料を絶縁層として用い、導体に
銀ペーストの焼結体を使用したいわゆる積層コイル(例
えば、特公平3−229407号公報記載の技術)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の構
成は、Q特性は良好であるが樹脂基板であるために耐熱
性に劣る。
【0004】また、前記の構成は、耐熱性は前記の
構成に比して良好であるが、金属とセラミックという線
膨張率の異なる材料を高温で焼成しているために熱ひず
みが大きく割れやすい。また、コイル導体に焼成時の溶
剤のガス抜けに起因すると考えられる多数のボイドが存
在し導体表面に大きな凹凸が発生するために、高周波で
は電流路の長さが伸びて抵抗が増大するので、Q値が前
記の構成に比較して低下する。
【0005】本発明は、上記の点に鑑み、高信頼性で、
特に耐熱性に優れた、高いQを有する高信頼性高Q高周
波コイルを提供することを目的とする。
【0006】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施の形態において明らかにする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明に係る高信頼性高Q高周波コイ
ルは、絶縁基板上に導体層と絶縁層とを交互に積層して
なり、前記絶縁基板をセラミックで、前記絶縁層を有機
材料でそれぞれ構成するとともに、前記導体層でヘリカ
ルパターンのコイル導体を構成したことを特徴としてい
る。
【0008】本願請求項2の発明に係る高信頼性高Q高
周波コイルは、請求項1において、前記絶縁基板と前記
導体層との間に、比誘電率が5以下の有機材料のバッフ
ァー層を有することを特徴としている。
【0009】本願請求項3の発明に係る高信頼性高Q高
周波コイルは、請求項2において、前記絶縁層又は前記
バッファー層の少なくともどちらか一方のQが100以
上であることを特徴としている。
【0010】本願請求項4の発明に係る高信頼性高Q高
周波コイルは、請求項1,2又は3において、前記絶縁
層の比誘電率が4以下であることを特徴としている。
【0011】本願請求項5の発明に係る高信頼性高Q高
周波コイルは、請求項2又は3において、前記絶縁層又
は前記バッファー層の少なくともどちらか一方がビニル
ベンジルであることを特徴としている。
【0012】本願請求項6の発明に係る高信頼性高Q高
周波コイルは、請求項1,2,3,4又は5において、
前記コイル導体のアスペクト比が0.3以上であること
を特徴としている。
【0013】本願請求項7の発明に係る高信頼性高Q高
周波コイルは、請求項1,2,3,4,5又は6におい
て、前記コイル導体が銅であることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る高信頼性高Q
高周波コイルの実施の形態を図面に従って説明する。
【0015】図1及び図2で本発明に係る高信頼性高Q
高周波コイルの第1の実施の形態を説明する。図1
(A)はアルミナ等の強度がある耐熱性セラミックの絶
縁基板1上にエポキシ樹脂等の比誘電率が5以下(より
好ましくは4以下)の有機材料からなるバッファー層2
を形成し、さらに該バッファー層2上に形成された第1
導体層11を示す。図1(B)はその上に積層形成され
た第1有機絶縁層12を、同図(C)はその上に形成さ
れた第2導体層13をそれぞれ示すものであり、第1導
体層11と第2導体層13とは第1有機絶縁層12のビ
アホール14を介して相互に接続され、全体として基板
両側縁の端子電極25同士を接続するヘリカルパターン
(ヘリカル巻き)のコイル導体20を構成している。
【0016】第1及び第2導体層11,13の作製は、
例えば、パネルめっきとエッチングによる方法、あるい
はパターンめっき法によって行うことができる。
【0017】パネルめっきとエッチングによる方法で
は、絶縁基板1上にバッファー層2を設けた後、その上
に厚さが5μm以下のめっき下地層を形成し、その後、
めっき下地層の面に電解めっきを施し、その上にコイル
導体部を覆う形でレジストパターンを形成し、不要な部
分をエッチング法で除去してコイル導体層を形成する
(サブトラクティブ工法)。上層のコイル導体層も層間
の有機絶縁層上に同様の工程で作製できる。
【0018】また、パターンめっき法の場合、図2
(A)のように、絶縁基板1上にバッファー層2を形成
し、その表面を粗化した後に銅等の金属の無電解めっき
で5μm以下のめっき下地層30を形成し、その上に感
光性(光硬化性)のドライフィルム31を貼り付け、平
行露光機で図1(A)の第1導体層11のパターンを形
成し、図2(B)のように第1導体層11のパターンの
部分のドライフィルム31を除去した所に銅等の金属の
電気めっきにより十分な膜厚のめっき層32を形成す
る。その後、図2(C)のようにドライフィルム31を
剥離し、さらにめっき層32で覆われていない線間のめ
っき下地層30をエッチングで除去することで、下層の
第1導体層11が形成される。
【0019】上層の第2導体層13の形成は、図2
(D)のように層間絶縁層としての第1有機絶縁層12
を第1導体層11を覆うように形成し、ビアホール14
をフォトリソグラフィー法又はレーザ加工法により形成
後、第1導体層11の形成の場合と同様の工程を繰り返
すことで図2(E)のように第1有機絶縁層12にあけ
られたビアホール14で第1導体層11に接続した第2
導体層13が得られる。
【0020】パターンめっき法により各導体層11,1
3を作製できることで、従来のセラミック積層法で導体
ペーストを焼結したときの導体層のボイドの発生はな
く、各導体層11,13の表面は滑らかなものとなる。
【0021】強度、耐熱性の良好なアルミナ等のセラミ
ック絶縁基板1の場合、誘電率は一般的に有機絶縁基板
より高くなるので、導体層と基板1の間に低誘電率有機
層としてのバッファー層2を設けている。バッファー層
2及び層間絶縁膜となる有機絶縁層12の材質には浮遊
容量を減少させるために誘電率の小さいものが好まし
い。また誘電損失を減らす為にQの大きいものが好まし
い。具体的にはバッファー層2の比誘電率は5以下(よ
り好ましくは4以下)、有機絶縁層12の比誘電率は4
以下で、Qはそれぞれ100以上あることがとくに望ま
しい。前記バッファー層2の比誘電率が5を超えると浮
遊容量の発生が顕著になり、バッファー層を設ける意義
が薄れる。また、有機絶縁層12の比誘電率が4を超え
ても浮遊容量の発生が顕著になり、層間絶縁層を有機材
料とする意義が薄れる。バッファー層2及び有機絶縁層
12のQが100未満の場合、誘電損失が増加して高周
波コイル全体のQも低下してしまうため、望ましくな
い。
【0022】前記バッファー層2及び有機絶縁層12の
材料は使用周波数、目標のQ値、コストを考慮して例え
ば以下の表1より選択すればよい。この中でも、有機
材、つまり絶縁樹脂のビニルベンジルは誘電率、Q、コ
ストのバランスが良く、好ましい材料である。
【0023】 表1 品種名 比誘電率 Q フッ素樹脂 2.1 10000 ポリエチレン 2.2 5000 PPO 2.5 1200 ビニルベンジル 2.5 260 シアネートエステル 2.7 1000 ポリエーテルイミド 3 670 ポリイミド 3.6 200 エポキシ 4.3 70 BTレジン 2.5 500 ポリオレフィン 2.6 2000 ポリフマレート 2.6 250 ポリアリレート 2.6 220
【0024】前記バッファー層2及び有機絶縁層12に
は、機械的強度の向上の為に芯材を用いることが出来
る。芯材には以下の表2のようにDガラスクロス、Eガ
ラスクロス、ケブラークロス等を用いることが出来る。
一般的に誘電率の低く、低損失の材料ほど高価である
が、コストの許す限り、誘電率の低い材料を使用するこ
とが好ましい。
【0025】 表2 クロス品種 比誘電率 Dガラスクロス 7.2 Eガラスクロス 4.7 ケブラークロス 2.5
【0026】前記バッファー層2及び有機絶縁層12に
は、可撓性のある樹脂を用いることがいっそう好まし
い。コイル導体と樹脂の熱膨張率は大きく異なってお
り、可撓性の乏しい樹脂を用いるとヒートサイクル等の
信頼性試験によりクラックが生じる等の不具合が発生す
るおそれがある。具体的に可撓性の尺度を挙げると、樹
脂の伸び率が3%以上、エリクセン値が3mm以上等が挙
げられる。
【0027】前記バッファー層2及び有機絶縁層12の
材質はコイル導体20と反応しないものであることが好
ましい。たとえばコイル導体が銅である場合、ポリイミ
ドをバッファー層又は絶縁層に使用すると銅表面が青緑
色に変色し、いわゆる緑青を生成するので好ましくな
い。また、適度の耐熱性を有するものが好ましい。たと
えばTg(ガラス転移点)が低い場合、高温での信頼性
に影響を及ぼし、好ましくない。例えば、ポリアミド樹
脂はTgが50℃程度であり好ましくない。
【0028】コイル導体20、つまり第1及び第2導体
層11,13の材質は比抵抗が低く、加工性及び形成性
が良好であり、しかも安価であることが好ましい。材料
の候補として、銀、銅、アルミ、金等が挙げられるが、
上記の3点を考慮すると銅が最も好ましい。
【0029】コイル導体20のアスペクト比は出来るだ
け大きく、具体的にはアスペクト比が0.3以上である
ことが好ましい。アスペクト比を上げることにより、導
体の渦電流損失を増やすことなく電流路の断面積を増加
することが出来る。またインダクタンス値はほとんど変
わらないので、Qを効率良く上げることが出来る。アス
ペクト比が0.3未満では、電流路の断面積の増加はわ
ずかにとどまりQの改善効果はあまり期待できない。
【0030】コイル導体の幅を増やした場合は、電流路
の断面積は増加するものの、磁界と鎖交する導体上部の
面積が増え、またインダクタンス値が減少するので好ま
しくない。
【0031】コイル導体20の表面を滑らかにするの
は、高周波領域のQを向上させるための基本的な事項で
ある。これを実現するにはコイル導体の形成方法を、電
解めっき、好ましくは光沢電解めっきを用いた工法、さ
らには蒸着、スパッタリング等の薄膜工法、あるいはこ
れらの工法を組み合わせたものが挙げられる。
【0032】パネルめっき及びエッチングによる方法、
つまり絶縁基板又は絶縁層上にめっき下地層を形成し、
その後に電解めっきを施し、その後にサブトラクティブ
法でコイルを形成する工法によると、コイル導体の上面
が滑らかに形成出来、好ましい。また電解めっきに光沢
めっきを用いると、表面の凹凸がさらに滑らか(鏡面状
態)になり好ましい。エッチング方法はウエットでもド
ライでも良いが、前者の場合は導体側部に大きな凹凸が
出来ることが多く好ましくない。ドライエッチングでパ
ターニングを行う場合は比較的導体側部は滑らかになる
が、量産性に乏しい。
【0033】図2で説明したパターンめっき法、つまり
バッファー層又は絶縁層上にめっき下地層を形成し、そ
の上にコイル導体部が開口部になっているレジストパタ
ーンを形成し、電解めっきを施し、レジスト剥離後に全
面をエッチング除去し、不要なめっき下地層を除去して
コイル導体を作製すると、コイル導体の3面が滑らかに
なり好ましい。ここで電解めっきを光沢めっきにする
と、表面の凹凸がさらに減少してさらに好ましい。また
コイル導体をハイアスペクトに形成する場合、前記のサ
ブトラクティブ工法ではコイル導体のアスペクト比は最
大0.2程度が限度であるが、本工法ではアスペクト比
0.3以上とすることができ、例えばアスペクト比1程
度のコイル導体が容易に形成可能となる。
【0034】さらに、前記めっき下地層形成に無電界め
っき工法を採用し、全面のエッチングをウエット法で行
うと量産性が高くなり、好ましい。
【0035】なお、前記めっき下地層の形成は、スパッ
タリング、蒸着、イオンプレーティング等の薄膜ドライ
工法、無電解めっき等の湿式工法があげられる。このな
かでも無電解めっき工法は量産性に優れ好ましい。この
無電解めっきの場合は、下地表面を粗化する必要がある
が、本例では下地が樹脂(バッファ層)であるので、研
磨等の物理的手法もしくは、過マンガン酸カリウム等に
よる化学的手法で容易に粗化でき好ましい。
【0036】前記全面のエッチングはドライエッチン
グ、ウエットエッチングの両方が可能であるが、後者は
量産性に優れ好ましい。
【0037】コイル導体表面の凹凸は使用周波数範囲の
上限でのスキンデプスより小さいことが最も好ましい
が、これを越える値になっても、凹凸を小さくすること
により実効抵抗は減少し、Qは大きくなる。とくに、コ
イル導体の少なくとも一面の凹凸が、使用周波数(例え
ば1GHz)のスキンデプスの3倍以下であることが望
ましく、セラミック積層工法との対比を考えると表面の
凹凸は5μm以下であることがとくに好ましい。また、
コイル導体表面は4面の全てが滑らかであることが最も
好ましいが、すくなくとも1面の全てが滑らかであれば
Qの向上に有効である。
【0038】なお、セラミック積層工法でコイル導体を
作製すると表面及び内部に多数のボイドが形成されるこ
とになって好ましくない。
【0039】この第1の実施の形態によれば、次の通り
の効果を得ることができる。
【0040】(1) 強度、耐熱性の良好なアルミナ等の
セラミック基板を絶縁基板1として用いることで、信頼
性、とくに耐熱性を向上させることが可能である。
【0041】(2) その場合、セラミック基板の誘電率
は一般的に有機基板より高くなるので、導体層と基板1
の間に低誘電率の有機層であるバッファー層2を設け、
かつ層間絶縁層も低誘電率の有機層とすることによっ
て、浮遊容量の発生を抑制して周波数特性を改善するこ
とができる。
【0042】(3) ハイアスペクトのコイル導体20を
有機絶縁層を介してヘリカル巻に構成することで、高周
波での電流路の断面積を増やすとともに、磁束と鎖交す
るコイル導体の面積を少なくして高Qにすることができ
る。ヘリカル巻きにするとスパイラルの場合に比べて同
じインダクタンスを得るのに短い導体ですむのでジュー
ル損失が減少するから、この点でもQの改善に有効であ
る。
【0043】(4) バッファー層2及び絶縁層12とし
てQ値の高い樹脂を選択すれば誘電損失を減じてさらに
Qを向上させる事が出来る。例えば、ビニルベンジル等
のようにQが100以上の材料を選択することが望まし
い。
【0044】(5) 導体パターン形成方法をパネルめっ
き及びエッチングによる方法、又はパターンめっき法に
する。これによりコイル導体20を構成する第1導体層
11及び第2導体層13の少なくとも一面の表面を滑ら
かに出来、これもQの改善に役立つ。
【0045】(6) 導体にCuを使うことで、安価な高
周波コイルを実現できる。Cuは容易に入手可能であ
り、まためっき法等、量産性の良好な製造手段を用いる
ことができる。また、比抵抗も小さい。
【0046】図3は本発明の第2の実施の形態を示し、
ヘリカルの巻数を3.5ターンとしたものである。図3
(A)はアルミナ等の強度がある耐熱性セラミックの絶
縁基板1上にエポキシ樹脂等の比誘電率が5以下(より
好ましくは4以下)の有機材料からなるバッファー層2
を形成し、さらに該バッファー層2上に形成された第1
導体層41を示す。図3(B)は第1有機絶縁層42、
同図(C)は第2導体層43、同図(D)は第2有機絶
縁層44、同図(E)は第3導体層45、同図(F)は
第3有機絶縁層46、同図(G)は第4導体層47、同
図(H)は第4有機絶縁層48、同図(I)は第5導体
層49である。各導体層は各有機絶縁層に形成されたビ
アホール54を介し相互に接続されてコイル導体50を
構成し、このコイル導体50は基板両端縁の端子電極2
5間を接続している。各導体層の作製手順は第1の実施
の形態と同様である。
【0047】この第2の実施の形態のように、多層の導
体層を用いてヘリカルパターンを構成することで、コイ
ル巻数を増してインダクタンスの増大を図ることができ
る。その他の作用効果は前述した第1の実施の形態と同
様である。
【0048】
【実施例】以下、本発明に係る高信頼性高Q高周波コイ
ルを実施例で詳述する。
【0049】比誘電率10で厚さ0.3mmのアルミナ基
板上に、比誘電率3.5のエポキシ樹脂で厚さ50μm
のバッファー層を形成し、さらにその上に図1のような
パターンを作成した。第1及び第2導体層11,13の
コイル部の断面形状は高さ70μm、幅90μmであ
り、層間絶縁層としての有機絶縁層12の厚さはコイル
部導体間で40μmである。層間絶縁層の材質はバッフ
ァー層と同じである。第1及び第2導体層11,13を
接続するために層間絶縁層にあけられたビアホールの直
径は100μmである。これをダイサーで切り分け外形
寸法1.6×0.8mmの高周波コイルを作成した。この高
周波コイルの1GHzでのインダクタンスは2.8nH
で、Q値は90であった。
【0050】以上本発明の実施の形態及び実施例につい
て説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく
請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能
なことは当業者には自明であろう。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る高信
頼性高Q高周波コイルによれば、強度、耐熱性の良好な
セラミック基板を用いることで、信頼性、とくに耐熱性
を向上させることが可能であり、絶縁層を低誘電率の有
機材料とすることで周波数特性を改善することができ
る。さらに、コイル導体をヘリカル巻きにすることで、
スパイラルの場合に比べてQの改善を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高信頼性高Q高周波コイルの第1
の実施の形態であって、導体層及び層間有機絶縁層を示
す平面図である。
【図2】第1の実施の形態の場合の製法の1例を示す説
明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態であって、導体層及
び層間有機絶縁層を示す平面図である。
【符号の説明】
1 セラミック絶縁基板 2 バッファー層 20,50 コイル導体 11,13,41,43,45,47,49 導体層 12,42,44,46,48 有機絶縁層 14,54 ビアホール 25 端子電極 30 めっき下地層 31 ドライフィルム 32 めっき層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に導体層と絶縁層とを交互に
    積層してなる高周波コイルにおいて、前記絶縁基板をセ
    ラミックで、前記絶縁層を有機材料でそれぞれ構成する
    とともに、前記導体層でヘリカルパターンのコイル導体
    を構成したことを特徴とする高信頼性高Q高周波コイ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記絶縁基板と前記導体層との間に、比
    誘電率が5以下の有機材料のバッファー層を有する請求
    項1記載の高信頼性高Q高周波コイル。
  3. 【請求項3】 前記絶縁層又は前記バッファー層の少な
    くともどちらか一方のQが100以上である請求項2記
    載の高信頼性高Q高周波コイル。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層の比誘電率が4以下である請
    求項1,2又は3記載の高信頼性高Q高周波コイル。
  5. 【請求項5】 前記絶縁層又は前記バッファー層の少な
    くともどちらか一方がビニルベンジルである請求項2又
    は3記載の高信頼性高Q高周波コイル。
  6. 【請求項6】 前記コイル導体のアスペクト比が0.3
    以上である請求項1,2,3,4又は5記載の高信頼性
    高Q高周波コイル。
  7. 【請求項7】 前記コイル導体が銅である請求項1,
    2,3,4,5又は6記載の高信頼性高Q高周波コイ
    ル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007055303A1 (ja) * 2005-11-11 2007-05-18 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 電子部品及びその製造方法
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JPWO2018034162A1 (ja) * 2016-08-18 2019-01-10 株式会社村田製作所 多層基板およびその製造方法

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