JP2002131682A - ポリゴンミラーおよびその製造方法、光走査装置ならびに電子写真装置 - Google Patents

ポリゴンミラーおよびその製造方法、光走査装置ならびに電子写真装置

Info

Publication number
JP2002131682A
JP2002131682A JP2000327138A JP2000327138A JP2002131682A JP 2002131682 A JP2002131682 A JP 2002131682A JP 2000327138 A JP2000327138 A JP 2000327138A JP 2000327138 A JP2000327138 A JP 2000327138A JP 2002131682 A JP2002131682 A JP 2002131682A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polygon mirror
film
coating
solution
reflection surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000327138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4536904B2 (ja
JP2002131682A5 (ja
Inventor
Hideyuki Hatakeyama
英之 畠山
Yasuhiro Matsuo
康弘 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000327138A priority Critical patent/JP4536904B2/ja
Priority to US09/983,435 priority patent/US6648482B2/en
Publication of JP2002131682A publication Critical patent/JP2002131682A/ja
Priority to US10/635,543 priority patent/US7009746B2/en
Publication of JP2002131682A5 publication Critical patent/JP2002131682A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4536904B2 publication Critical patent/JP4536904B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/08Mirrors
    • G02B5/09Multifaceted or polygonal mirrors, e.g. polygonal scanning mirrors; Fresnel mirrors
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S359/00Optical: systems and elements
    • Y10S359/90Methods

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Facsimile Heads (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで生産性良く製造できるポリゴンミ
ラーとその製造方法、低コストで広い入射角範囲におい
て反射率変化が小さいポリゴンミラー、安価かつコンパ
クトな光走査装置および電子写真機器を提供する。 【解決手段】 反射面に1.45以下の屈折率を有する
物質からなる単層膜を有するポリゴンミラー。反射面に
膜を有する多角柱状のポリゴンミラーの製造方法であっ
て、膜を形成する物質を含む溶液を反射面に塗布する塗
布工程と、ポリゴンミラーを回転させることにより反射
面上に溶液の塗膜を形成する工程とを有し、塗布工程に
おいて、反射面と回転軸との最短距離をRiとしたと
き、ポリゴンミラーの回転軸からRi以上の部分のみに
溶液を塗布する。反射面に膜厚分布を持つ膜を有するポ
リゴンミラー。これらポリゴンミラーを備える光走査装
置、電子写真機器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真機器等に用
いられる光走査装置に搭載される反射型ポリゴンミラー
に関し、特にポリゴンミラーの反射面に形成される膜に
関するものである。また、光走査装置および電子写真機
器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりレーザービームプリンター等の
光走査装置においては、特公昭62−36210号公報
で開示されているように回転多面鏡(ポリゴンミラー)
を介して像担持体面上を光変調された光束(レーザ光
束)で光走査することにより画像情報の書き込みや読み
出し等を行なっている。
【0003】図8は光走査装置の要部構成例を示す概略
図である。図8において半導体レーザ等の光源部1より
射出した光束をコリーターレンズ2により平行光束とし
副走査方向にのみ屈折力を持つシリンドリカルレンズ8
3で集光し、ポリゴンミラー等からなる光偏向器4の偏
向反射面4aへ線状に入射させている。コリーターレン
ズ2とシリンドリカルレンズ83は結像光学系を構成し
ている。該偏向反射面4aで反射偏向させた光束を走査
レンズ87を構成する球面よりなる負の屈折力のレンズ
87aと直行する2方向で互いに屈折力が異なるトーリ
ック面を有するレンズ87bとによって被走査面89上
に導光しスポットを形成する。そして前記偏向器4を回
転軸82を中心にモーター85により矢印86方向に回
転させることにより被走査面89上における偏向走査面
を矢印90方向(主走査方向)に光走査している。
【0004】ポリゴンミラーには多くの場合、材質とし
てアルミニウム、プラスチック、ガラス等が用いられて
いる。そして、その反射面に蒸着膜や陽極酸化膜を施す
ことによって反射率を増加させたり、角度依存性をなく
したり、酸化を防止したりしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】多くの場合、光偏向器
としてのポリゴンミラーの反射面には真空蒸着法によっ
て反射増加膜等を施しているためその製造誤差による膜
厚の違いや製造方法による部分的な膜厚の違いが反射特
性のバラつきとなっており、高精度の蒸着装置を必要と
したり多層膜構造にして基本の反射率を上げることによ
り影響を少なくしたり、または、特殊な蒸着法を行なっ
たりする必要があった。このためコストアップに繋がっ
たり膜の自由度を下げる要因ともなっていた。
【0006】陽極酸化膜の上に非晶質フッ素樹脂膜を施
す手法においては陽極酸化膜で反射率の角度依存性を小
さくし、非晶質フッ素樹脂膜で結露に対する耐久性を上
げている。この陽極酸化工程ではポリゴンミラーの十分
な洗浄が必要なため大掛りな装置が必要であり、コスト
の面での課題があった。
【0007】上記課題を解決するため回転湿式成膜法に
より単層膜で上記2例の成膜法より安価に成膜できるこ
とが提案されている。ただし、ポリゴンミラーを回転湿
式成膜法で成膜する際、反射面全面を塗布液に浸してお
り、そのために反射面以外にも塗布液が塗られていた。
結果的に回転成膜時に反射面以外に付着した塗布液が反
射面に集中し、膜厚のバラつきが大きくなる傾向や偶発
的な膜の乱れが発生する傾向がみられた。そこで回転湿
式成膜法の生産性を向上させ、コストを下げることが課
題となっていた。
【0008】また、近年、光走査装置をコンパクト化す
る要望からポリゴンミラーに入射する光の入射角範囲は
広がる傾向にある。一方反射率の角度一様性のためにポ
リゴンミラーの反射面には様々な光学膜が形成されてい
るが、それら光学膜にはp偏光の光を全透過する角度
(ブリュースタ角)が存在する、つまり、ブリュースタ
角を挟んで入射角範囲をとると下層の反射率と一致する
角度が必ず存在する。入射角範囲に対して一定の反射率
であることが望ましいポリゴンミラーにおいて、一様な
膜厚を形成することを前提とすると、特にブリュースタ
角より広角側に入射角が広がる場合、反射率の振れ幅は
広がり、反射率の角度一様性が得にくい傾向があった。
このため、これまでの技術では、広い入射角範囲にも対
応できるポリゴンミラーを得るのが難しく、その結果、
コンパクトな光走査装置を得るのも難しかった。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑み、低コストで
生産性良く製造できるポリゴンミラーとその製造方法を
提供すること、低コストで広い入射角範囲において反射
率変化が小さいポリゴンミラーとその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0010】また、安価で、さらにはコンパクトな光走
査装置および電子写真機器を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、光を反射する
複数の反射面を有するポリゴンミラーにおいて、該反射
面が、1.45以下の屈折率を有する物質からなる単層
膜が基材上に形成されてなることを特徴とするポリゴン
ミラーである。
【0012】このポリゴンミラーにおいては、該1.4
5以下の屈折率を有する物質が非晶質フッ素樹脂である
ことが好ましい。
【0013】また、該単層膜の厚さが85〜110nm
であることが好ましい。
【0014】さらに、該単層膜が湿式成膜法により形成
されてなることが好ましい。
【0015】該単層膜が、該1.45以下の屈折率を有
する物質を含む溶液を反射面に塗布後、反射面を半径方
向に取る回転を行なう回転湿式成膜法により形成されて
なることも好ましい。
【0016】本発明はまた、反射面に膜が形成されたポ
リゴンミラーの製造方法であって、該膜を形成する物質
を含む溶液を反射面に塗布する塗布工程と、これに引き
続く、反射面を半径方向に取りポリゴンミラーを回転さ
せることによって反射面上に溶液からなる塗膜を形成す
る塗膜形成工程とを有するポリゴンミラーの製造方法に
おいて、該塗布工程において、反射面と該回転の軸との
最短距離をRiとしたとき、ポリゴンミラーの該回転の
軸からRi以上の部分のみに溶液を塗布することを特徴
とするポリゴンミラーの製造方法である。
【0017】この方法においては、該塗布工程におい
て、溶液を槽に溜め、この槽内に形成される溶液面と該
回転の軸との距離をRとし、反射面内の該軸から最も遠
い点と該軸との距離をRoとしたとき、Ri≦R≦Ro
として回転を行うことにより塗布を行うことが好まし
い。
【0018】また、塗布液面が激しく波立たない回転数
以下で回転を行うことにより塗布を行うことが好まし
い。
【0019】さらに、該塗布工程において、溶液を槽に
溜め、この槽内に形成される液面に反射面を順次接する
ようにポリゴンミラーを溶液に浸すことによって塗布を
行うことが好ましい。
【0020】あるいはまた、該塗布工程において、溶液
を含浸した柔らかな媒体を反射面に押し付けることによ
って塗布を行うことが好ましい。
【0021】該塗布工程において、反射面のみに塗布液
を噴きつけることによって塗布を行うことも好ましい。
【0022】本発明はまた、上記方法によって製造され
たポリゴンミラーである。
【0023】さらに本発明は、光を反射する複数の反射
面を有するポリゴンミラーにおいて、該反射面に膜厚分
布を持つ膜を有するポリゴンミラーである。
【0024】このポリゴンミラーにおいて、該膜厚分布
が、10〜70°の入射角に対応する位置においてブリ
ュースタ角における反射率が得られる膜厚であることが
好ましい。
【0025】また、該膜厚分布が、ブリュースタ角以下
の入射角に対応する位置においては膜厚が均一であり、
ブリュースタ角を超える入射角に対応する位置において
はブリュースタ角における反射率が得られる膜厚である
ことも好ましい。
【0026】あるいはまた、該膜厚分布が、10°から
70°の入射角に対応する位置にかけて、一様に薄くな
るような傾斜を持つことも好ましい。
【0027】本発明は、また、光源、光源から出射され
た光を集光して結像する結像光学系、結像された光を反
射して偏向する光偏向器、および偏向された光を被走査
面に導く走査レンズを備える光走査装置において、該光
偏向器が上述のポリゴンミラーを備えることを特徴とす
る光走査装置である。
【0028】本発明は、さらに、感光体を帯電させる手
段、帯電した感光体を露光して潜像を形成する露光手
段、該潜像にトナーを供給してトナー像を形成するトナ
ー像形成手段、該トナー像を転写材に転写する転写手
段、および該感光体表面の残留物や異物を除去するクリ
ーニング手段を有する電子写真装置において、該露光手
段として上記光走査装置を備えることを特徴とする電子
写真装置である。
【0029】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は電子写真機器
等に用いられる光走査装置に搭載される反射型ポリゴン
ミラーにおいて、ポリゴンミラーの反射面に1.45以
下の屈折率を有する物質の単層膜が形成されたポリゴン
ミラーである。
【0030】上記単層膜を反射面に形成することにより
反射面に入射する光の入射角度による反射率の依存性を
抑えることができる。これによって、膜厚形成時の厳密
な制御が不要となる。
【0031】前記単層膜は蒸着やスパッタリングに代表
される真空成膜法や溶液を用いる湿式成膜法により形成
されることが可能であるが、真空成膜法で用いられる装
置は設備費が高いため、設備費が安価となり得る湿式成
膜法が特に望ましい。
【0032】湿式成膜法とは所望の膜質または膜質の前
駆体を含む溶液を基材に塗布し、前記溶液の溶媒を除去
あるいは前駆体を反応させて基材に所望の膜を形成する
方法、または溶液中で基材と溶液中の物質との反応によ
り所望の膜を形成する方法である。
【0033】湿式成膜法としてはディップコートやスピ
ンコートに代表される溶液湿式成膜法や、特にポリゴン
ミラー基材がアルミニウムの場合には陽極酸化法を用い
て酸化アルミの薄膜を形成することも可能であるが、特
にコート設備費の負担の少ない溶液湿式成膜法を用いる
ことが望ましい。
【0034】溶液湿式成膜法とは、膜を形成する物質を
溶媒に溶解した溶液を、膜を形成しようとする面に塗布
し、これを乾燥または焼成して膜を得る方法である。
【0035】上記ディップコートやスピンコートは一面
もしくは平行した二面を成膜することに向いているが、
上記ポリゴンミラーにみられる多面体の成膜には反射面
を回転の半径方向にとる回転成膜法が最も望ましい。反
射面を回転の半径方向に取るという意味は、反射面の法
線が回転半径方向に一致することである。
【0036】ポリゴンミラーの反射面に成膜する膜材料
は、使用条件における耐久性を考慮して適宜決定できる
が、例えば非晶質フッ素樹脂、フルオロアクリレート、
二酸化珪素などを使用することができる。中でも、オゾ
ンや水に対して不活性であり、水分の影響による腐蝕お
よび基材の腐蝕がみられない非晶質フッ素樹脂が特に望
ましい。非晶質フッ素樹脂としては例えば構造式
(1),構造式(2)で示される物質を用いることがで
きる。
【0037】
【化1】
【0038】
【化2】
【0039】上記非晶質フッ素樹脂の屈折率は680n
mの波長の光に対して1.34の屈折率を持ち、この非
晶質フッ素樹脂がポリゴンミラーの反射面に88〜10
9nmに成膜された場合、入射角15〜56°での反射
率の変化が±1.0%以内に抑えることができる。
【0040】上記膜厚の膜を上記回転成膜法で形成する
際、成膜過程で溶媒の蒸発速度は遅い方が望ましい。溶
媒の蒸発速度は溶媒の沸点が高いほど遅くなるため、特
に溶媒の沸点は180℃以上が望ましい。また基材に変
形を与えることのない温度で蒸発する溶媒が望ましい。
例えばアルミニウム基材を用いた場合には溶媒の沸点は
280℃以下であることが望ましい。
【0041】溶媒に関する他の物性としては、環境によ
る構造の変化が少ないこと、また作業環境上無臭である
ことがが好ましい。
【0042】溶媒としては、例えば構造式(3)で示さ
れる物質を好ましく用いることができる。
【0043】
【化3】
【0044】単層膜が形成される基材としては、アルミ
ニウム、プラスチック、ガラス等、ポリゴンミラーに用
いることのできるものであれば、本発明による特段の制
限はない。
【0045】上記基材上に非晶質フッ素樹脂の単層膜が
形成されるポリゴンミラーにおいて、回転成膜後に反射
面端部に溶液が残ったり、溶液が反射面を筋状に流れた
跡が残ったりせず均一な膜を生産性良く形成するには、
特に2000〜4000rpm付近で回転させ、更に6
0秒以上回転させ続けることが望ましい。
【0046】上記基材上にOLE_LINK1非晶質フッ素樹脂O
LE_LINK1の単層膜が形成されるポリゴンミラーに対する
回転成膜法において、上記回転数および回転時間で成膜
する際、所望の膜厚を生産性良く形成するには1.5〜
3.0%の溶液を用いることが最も望ましい。
【0047】上記のような手法により成膜したポリゴン
ミラーは反射率の角度依存性が少なく、反射面の結露に
対する耐久性に優れたポリゴンミラーを極めて安価に製
造することが可能となる。つまり、上記のような手法に
より成膜したポリゴンミラーを搭載した光走査装置や電
子写真機器等は従来のそれより安価に製造することがで
きる。
【0048】回転湿式成膜は、塗布液をポリゴンミラー
の反射面に塗布する塗布工程と、これに引き続いて、ポ
リゴンミラーを回転数を制御しつつ回転させ、所望の膜
厚を得る膜厚制御工程とを有する。また通常、塗布液に
含まれる溶剤をとばして膜を乾燥・定着させる焼成工程
も有する。回転湿式成膜法の塗布工程においては、反射
面と回転の軸との最短距離をRiとしたとき、ポリゴン
ミラーの回転軸からRi以上の領域に塗布液を塗布する
ことが好ましい。塗布領域を支配するのは膜厚を制御す
る回転に入る前に所望の塗布液を反射面に塗布する過程
にある。塗布工程においてRi未満の領域まで塗布した
としても反射面に十分に塗布できていれば膜厚を制御す
ることは可能である。しかし、膜厚のバラツキおよび偶
発的な膜の乱れを抑制するという点で、前記Ri以上の
領域のみに塗布することが特に望ましい。
【0049】塗布液を反射面に塗布する方法の一例とし
て、ポリゴンミラーを回転しながら塗布液に反射面を浸
すことが挙げられる。この場合、回転軸からRi以上の
領域のみに塗布するためには、反射面内の該軸から最も
遠い点と該軸との距離をRoとしたとき、回転軸と塗布
液面との距離がRo以下で且つRi以上である必要があ
る。反射面が正n角柱状をなす正n角柱ポリゴンミラー
を、正n角柱の中心軸を回転軸として回転させて塗布を
行う場合には、Riは反射面に内接する円筒の半径であ
り、Roは反射面に外接する円筒の半径であり、溶液面
と回転軸との距離をRとしたとき、Ri≦R≦Roとな
る領域は内接円筒と外接円筒の間の領域となる。このと
きRo、Riの関係はRi/Ro=cos(円周率/
n)となる。
【0050】また、ポリゴンミラーを回転しながら塗布
液に反射面を浸す場合の回転数は塗布液面が激しく波立
たないことが好ましい。ここで激しく波立たないとは回
転軸からRi未満の領域に塗布液が触れないということ
である。例えば外接円筒半径20mmの、反射面が六角
柱状をなす6面ポリゴンミラーの場合、200rpm以
下であることが望ましい。
【0051】塗布液を反射面に塗布する方法の別の例と
して、反射面を順次塗布液面に平行にして反射面を塗布
液面に接するように浸すことで反射面のみに塗布するこ
とが挙げられる。この場合、塗布液が重力に引かれて回
転軸からRi未満の領域(正n角柱ポリゴンミラーの場
合は内接円筒内側)へ広がらないように一定の回転を保
ちながら反射面を塗布液面に接することが特に望まし
い。
【0052】塗布液を反射面に塗布する方法の別の例と
して、塗布液を含浸した柔らかな媒体を反射面に押し付
けることが挙げられる。この場合、前記媒体を反射面に
押し付ける際、反射面にキズがつかないように十分に柔
らかく、且つ、塗布液を十分に含むことができる媒体を
適宜選ぶことができるが、このような媒体として特に発
泡スポンジが好適である。
【0053】塗布液を反射面に塗布する方法の別の例と
して、塗布液を反射面に吹き付けることが挙げられる。
この場合、前記ポリゴンミラーの回転軸に垂直に向けて
吹き付け、且つ、塗布液を吹きつける角度は仰角である
ことが特に望ましい。
【0054】前記のような手法により反射面に塗布液を
塗布するならば、ポリゴンミラー上の塗布領域は回転軸
からRi以上の領域(正n角柱ポリゴンミラーの場合は
反射面の内接円筒の外側)のみとなり、膜厚のバラつき
が小さくなり、高品質な膜が安定して得られ、偶発的な
膜の乱れの発生が抑制され、製造不良損失が低下し、ポ
リゴンミラーを生産性良く、総合的に安価に製造するこ
とが可能となる。また、前記のような手法により成膜し
たポリゴンミラーを搭載した光走査装置や電子写真機器
等は従来のそれより高品質で安価に製造することができ
る。
【0055】また、反射面に形成する膜に意図的に適切
な膜厚分布を持たせることによって、反射率の角度依存
性をより一層抑制することができ、よりコンパクトな光
走査装置を得ることができ、好ましい。
【0056】一般的に、膜内で多重反射を起こさないよ
うな膜厚であれば、ブリュースタ角より狭い入射角範囲
では膜厚が厚くなると反射率は低くなる傾向にある。一
方、ブリュースタ角より広い入射角範囲では膜厚が厚く
なると反射率は高くなる傾向にある。本発明ではこのこ
とを利用している。
【0057】つまり、ブリュースタ角の反射率を得られ
る膜厚は各入射角に対して理論的に求められるため、そ
の膜厚を反射面に忠実に形成させることが、反射率の角
度依存性を抑制するという観点から、特に望ましい。
【0058】P偏光の入射角をブリュースタ角より狭い
範囲に限定した場合、均一膜厚で反射率の一様性を実現
することは容易である。このとき、ブリュースタ角より
広角側では急激に反射率が上昇する。そこで、所望の均
一膜厚でブリュースタ角より狭角側の反射率一様性を保
証し、ブリュースタ角より広角の光が照射する領域のみ
膜厚を薄くすることで理想的な膜形状に近似することが
できる。膜の全範囲にわたって膜厚を変化させるより成
膜が容易であるという点で、この技術も特に望ましい。
【0059】ポリゴンミラーの成膜法として一般に用い
られている成膜法では、任意の膜厚を得るには高度な成
膜技術が必要があったり、工数の増加が伴うことが多
い。そこで、一様な傾斜の膜厚分布を持たせることで理
想的な膜形状に近似することが実生産の観点から望まし
い。
【0060】このような膜厚分布を持つ膜を形成するに
は、引上げ速度を制御したディッピング法により可能で
あるが、多面体であるポリゴンミラーには回転湿式成膜
法が特に望ましい。回転湿式成膜法においては、溶液を
反射面に塗布した後、回転する工程でポリゴン回転の抜
け側(回転方向の上流側)に溶液を集め、入り側(回転
方向の下流側)から抜け側にかけて膜厚の勾配を持った
膜を形成することができる。この勾配は回転数、溶液濃
度などで制御することが可能である。
【0061】本発明において光偏向器の形態としては、
本発明のポリゴンミラーを有すること以外は、本発明に
よる特段の制限は無く、電子写真機器に用いることので
きる光走査装置であれば、いかなる形態もとり得る。
【0062】本発明の光走査装置の形態としては、上記
光偏向器を備える以外は、特に本発明による制限は無
く、電子写真機器に用いることのできる光走査装置であ
れば、いかなる形態もとり得る。
【0063】一般的に、光走査装置は、光源、光源から
出射された光を集光して結像する結像光学系、結像され
た光を反射して偏向する光偏向器、および偏向された光
を被走査面に導く走査レンズを備える。本発明の光走査
装置は、このような構成において光偏向器が上述のポリ
ゴンミラーを備えるものである。
【0064】本発明の電子写真機器の形態としては、上
記光走査装置を備える以外は、特に本発明による制限は
無く、例えば、本発明の電子写真機器は電子写真装置を
含み、その構成としては、感光体を帯電させる手段、帯
電した感光体を露光して潜像を形成する露光手段、該潜
像にトナーを供給してトナー像を形成するトナー像形成
手段、該トナー像を転写材に転写する転写手段、および
該感光体表面の残留物や異物を除去するクリーニング手
段を有するものであり、該露光手段として上記光走査装
置を備えるものである。
【0065】
【実施例】(実験例1)本実験例においては、ポリゴン
ミラーの基材をエリプソメーターで測定して前記ポリゴ
ンミラーの反射面の光学物性を推定し、更にガラス板上
にディップにより塗布液を塗布した後乾燥させて形成し
た膜を同様にエリプソメーターで測定して膜材料の光学
物性を推定したのち、前記ポリゴンミラーに前記膜材料
を塗布した際の反射率を数値解析した。
【0066】ポリゴンミラー基材にはアルミニウムを用
い、塗布液としてはフルオロアクリレートを構造式
(3)に示す物質(商品名:CT−solv.180:
旭硝子社製)に2質量%溶解したものを用いた。
【0067】図1および図2は上記のようにポリゴンミ
ラーへ膜材料を成膜した場合についての数値解析結果で
ある。図1の横軸は光の入射角であり縦軸は反射率を表
す。図2の横軸はポリゴンミラー反射面上の膜の厚さで
あり、縦軸は入射角15°と56°の反射率の差を表
す。図2により反射率の差がゼロとなる膜厚は93nm
と166nmとが確認されるが図1より166nmの膜
厚では入射角により反射率が大きく変化していることが
わかる。したがって反射率の角度差が1%以下である膜
厚は84〜104nmであると言える。
【0068】上記結果とあわせ、同様にして得た他の膜
材料についての数値解析結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1から解るように屈折率が小さいものほ
ど角度差1%以下となる膜厚の幅は広く、反射率の角度
依存性を少なくするには屈折率の低いものが適している
と言える。より好ましくは非晶質フッ素樹脂が本発明の
趣旨に最も適している。
【0071】〔実施例1〕本実施例においては、非晶質
フッ素樹脂をアルミ基材に塗布し、反射率の角度依存性
が抑えられることを示す。
【0072】代表的な湿式成膜法であるディッピングを
行なった。図3に示すように、二つの平行した反射面4
aを有するアルミニウムからなるポリゴンミラー(成膜
前)4bを塗布液5に全部分浸し、これを引き上げ、焼
成して非晶質フッ素樹脂膜を形成し、反射面の反射率を
測定した。
【0073】塗布液には非晶質フッ素樹脂(商品名:サ
イトップCTL−802:旭硝子社製)を構造式(3)
に示す物質(商品名:CT−solv.180:旭硝子
社製)に2.0質量%溶解した溶液を用い、引上げ速度
を80mm/minで引き上げ、170℃で30分間焼
成するとおよそ100nmの膜厚が形成され、そのとき
の15〜56°の入射角における反射率の変化は1.0
%以内に抑えられていた。
【0074】〔実施例2〕本実施例においては、多面体
のポリゴンミラーに非晶質フッ素樹脂を塗布する場合、
本発明における回転湿式成膜法が有効であることを示
す。
【0075】外接円筒直径40mmで、6つの反射面が
正六角柱をなすアルミニウムからなる成膜前のポリゴン
ミラー4bを6枚、図4に示すように軸に通す。2.9
%の非晶質フッ素樹脂(商品名:サイトップCTL−8
02:旭硝子社製)溶液(溶媒は構造式(3)に示す物
質(商品名:CT−solv.180:旭硝子社製))
を満たした槽内の溶液にポリゴンミラーの反射面を40
rpmで回転しながら、1.2mmの深さで浸し、溶液
から反射面を離した後2000rpmで120秒間回転
させて薄膜を形成し、170℃で30分間焼成をかけ
た。反射面にはおよそ100nmの非晶質フッ素樹脂膜
が6面とも均一に形成され、15〜56°の入射角にお
ける反射率の変化は1.0%以内となった。
【0076】また、このようにして得たポリゴンミラー
を結露耐久試験およびオゾン耐久試験を行なった結果か
ら非晶質フッ素樹脂膜が耐湿性・耐オゾン性に優れる膜
であることを示す。
【0077】結露耐久試験において前記非晶質フッ素樹
脂を形成したポリゴンミラーを60℃・90%の炉の中
で10時間放置し、これを繰返し3回実験を行なった。
それぞれの試験の前後での反射率の変化を観たところ、
3回目の試験後においても反射率の低下が2.0%以下
でありほとんど反射率の変化がないものと言える。ま
た、オゾン耐久試験においては、前記非晶質フッ素樹脂
を形成したポリゴンミラーを45℃・95%かつオゾン
濃度1ppmの環境下で100時間放置し、実験の前後
での反射率を測定した。反射率の低下は全く観られなか
った。
【0078】つまり、結露試験を繰り返し行なった後で
さえ2.0%以下の反射率低下に留まり、オゾン耐久試
験においては全く変化が観られなかったことから、前記
非晶質フッ素樹脂は耐湿性・耐オゾン性に優れており、
ポリゴンミラーの反射面の塗布膜として非常に有効であ
る。
【0079】〔実施例3〕本実施例においては、外接円
筒直径40mmかつアルミニウムからなる6つの反射面
が正六角柱をなすポリゴンミラーへ非晶質フッ素樹脂を
塗布する場合、均一な膜を形成するのに最適な回転数・
回転時間を求めるための手法を示す。
【0080】回転数・回転時間のみをパラメータにと
り、実施例2と同様に回転湿式成膜を行なった。
【0081】図5は1500rpmかつ120secで
回転成膜(ア)し、また2500rpmかつ120se
cで回転成膜(イ)させた時の前記ポリゴンミラーの反
射面の写真であり、図6は図5を補足するイメージ図で
ある。
【0082】回転時間を120secで固定し、かつ、
回転数を1000〜3000rpmで500rpm刻み
で回転成膜してみると1500rpm以下では図5−ア
のような液が反射面端部に残る「液溜り跡」60が現れ
る場合があった。2500rpm以上では図5−イのよ
うな液が前記反射面上を素早く流れていった跡(「流れ
シミ跡」61)が現れる場合があった。2000rpm
で回転させた場合、前記「液溜り跡」は0.5mm以下
に抑えられ、前記「流れシミ跡」も確認されなかった。
表2に結果をまとめて示す。表中、例えば0/10は、
10回試験して0回液溜り跡あるいは流れシミ跡が認め
られたことを示す。
【0083】
【表2】
【0084】1000rpm、1500rpmで120
秒間回転させたときに見られる液溜り跡は、120秒回
転させた後2000rpmで10秒間回転させることに
より防止することができる。また2500rpm、30
00rpmで120秒間回転させたときに見られる流れ
シミ跡は2500rpmで20秒、あるいは3000r
pmで15秒回転させた後2000rpmで120秒間
回転させることにより防止できる。
【0085】また、回転数を2000rpmで固定し、
回転数を30〜150secで30sec刻みで回転成
膜してみたところ90sec以下では前記「液溜り跡」
は0.5mm以上確認されることがあり、120sec
以上では0.5mm以下となることが確認された。結果
を表3にまとめて示す。
【0086】
【表3】
【0087】2000rpmで30秒、60秒、90秒
回転させたときに発生する液溜り跡は回転時間をのばす
ことにより防止できる。また30秒、60秒、90秒回
転させた後、3000rpmで15秒間回転させても防
止することができる。本実施例より装置制作上最も安価
な機構を考え、外接円筒直径40mmかつアルミニウム
からなる6面ポリゴンミラーに非晶質フッ素樹脂の回転
成膜法を適用する場合、回転数を固定した場合には20
00rpmで120秒以上回転することが望ましいと言
える。上記条件で回転を行うことにより、安価な装置を
用いて均一な膜をきわめて安定的に形成することが可能
である。
【0088】〔実施例4〕本実施例においては、溶液の
濃度のみをパラメータにとり、実施例2と同様に反射率
の角度差を測定することで最適な液濃度の割り出しを行
なった。
【0089】液濃度を1.5〜4.0wt%の範囲で回
転湿式成膜法を適用し(作成された膜の膜厚はそれぞれ
異なる)、反射率の角度差を測定した結果を図7に示
す。データには若干バラつきが見られたものの大まかな
傾向として上に凸の曲線を描き、反射率の角度依存性が
最も少なくなると思われる濃度は2.9〜3.0wt%
であった。
【0090】なお、本例において液濃度が1.5%の場
合のように角度依存性が大きい場合でも、他の製造条
件、例えば回転速度を調整すれば、角度依存性を抑える
ことが可能である。
【0091】〔実施例5〕実施例1〜3のポリゴンミラ
ーをスキャナーモータに装備して回転可能な光偏向器、
光源(半導体レーザー)、結像光学系、走査レンズとと
もに図8に示すように配置して光走査装置を構成した。
さらに、この光走査装置を用いて電子写真機器を構成し
た。ここで電子写真機器としては、感光体を帯電させる
手段、帯電した感光体を露光して潜像を形成する露光手
段、該潜像にトナーを供給してトナー像を形成するトナ
ー像形成手段、該トナー像を転写材に転写する転写手
段、および該感光体表面の残留物や異物を除去するクリ
ーニング手段を有する電子写真装置とし、該露光手段と
して上記光走査装置を用いた。
【0092】この電子写真装置を用いて、繰り返し、パ
ターン画像及び写真画像を出力したところ、画質、耐久
性ともに従来のポリゴンミラーを用いたレベルに達して
いた。すなわち、本発明のポリゴンミラーは、従来のポ
リゴンミラーに要求される性能を満足しており従来のポ
リゴンミラーに代わって使用しても何ら問題はなかっ
た。
【0093】〔実施例6〕本実施例においては、ポリゴ
ンミラーに塗布液を塗布する領域を回転軸からRi以上
の領域(反射面内接円筒の外側)のみに塗布すること
で、膜厚および反射率の角度依存性のバラツキを抑制す
ることができることを示す。
【0094】外接円筒半径20mm(内接円筒半径Ri
=17.3mm)の、反射面が正六角柱をなす6面ポリ
ゴンミラーに非晶質フッ素樹脂を回転成膜法で塗布し、
膜厚を制御する回転に入る前に、反射面に塗布液を塗布
する為に回転軸と塗布液面との距離をRとした時、表4
の条件で実験した。その時の結果を表5に示す。測定回
数は各条件につき30である。塗布液は非晶質フッ素樹
脂(商品名:サイトップCTL−802:旭硝子社製)
を2.7質量%含む構造式(3)に示す物質(商品名:
CT−solv.180:旭硝子社製))である。
【0095】塗布工程の手順としては、40rpmで回
転させ、表4に示す距離で10秒間保持した。
【0096】塗膜形成工程における回転数および回転時
間は、2000rpmで120秒とした。
【0097】塗膜を焼成する条件としては、180℃の
加熱炉で40分とした。
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】反射面内接円筒半径Ri(=17.3m
m)を境に各入射角度15°、35°、56°で条件A
およびBが条件CおよびDより反射率のバラツキが小さ
いと言える。つまり、反射率のバラツキが膜厚のバラツ
キに他ならないことから、塗布領域が内接円筒の外側に
限定されているときが膜厚のバラツキを抑えられ、好ま
しいことがわかる。また、入射角度15°、35°、5
6°の反射率の中で最大値と最小値の差を表した「P−
P」で比較すると、条件AおよびBが条件CおよびDよ
りバラツキが半分以下であると言える。つまり、塗布領
域が反射面内接円筒の外側に限定されているとき、反射
率の角度依存性のバラツキが抑えられ、好ましい。
【0101】また条件CおよびDにおいて発生した反射
率のバラツキ、膜厚のバラツキは反射面内接円の内側に
塗布された溶液を除去した後に回転を開始すれば防止す
ることができるが、より安価で簡単な装置構成を考えた
場合、上記のような溶液除去手段を用いるよりも反射面
内接円外側にのみ溶液を塗布することが望ましい。
【0102】〔実施例7〕本実施例においては、ポリゴ
ンミラーヘの塗布領域を回転軸からRi以上の領域(反
射面内接円筒の外側)のみに塗布することで偶発的な膜
の乱れを抑制することができることを示す。
【0103】外接円筒半径10mmの、反射面が正四角
柱をなす4面ポリゴンミラーにSiO2のゾルケル膜を
回転湿式成膜法で塗布し、反射面上に図9(イ)のよう
な液が流れたような跡である「流れシミ」61、或いは
反射面端部に液が端部から0.3mm領域に液が残った
跡である「液溜り」60が現れる発生率を比較した。塗
布液はエチルシリケートを2質量%含むイソプロピルア
ルコールである。実験条件は表6の通りとした。測定回
数は各条件につき120である。
【0104】塗布工程の手順としては、表6の距離で4
0rpmで10秒間回転させた。
【0105】塗膜形成工程における回転数および回転時
間は、2000rpmで120秒とした。
【0106】塗膜を焼成する条件としては、180℃の
加熱炉で40分とした。
【0107】
【表6】
【0108】表6から分かるように、塗布領域が反射面
内接円筒の外側のみの場合(条件AおよびB)の方が反
射面内接円筒内側まで塗布領域がある場合(条件Cおよ
びD)よりも、「流れシミ」、「液溜り」共に発生率が
低いことが分かる。つまり、膜形状の偶発的な乱れが塗
布領域を反射面内接円筒の外側に限定することで抑制さ
れ、好ましい。
【0109】また条件CおよびDにおいて多く発生した
流れシミ、液溜り等は、反射面内接円の内側に塗布され
た溶液を除去した後に回転を開始すれば、それぞれ1.
5%以下に抑制することができるが、より安価で簡単な
装置構成を考えた場合、上記のような溶液除去手段を用
いるよりも反射面内接円外側にのみ溶液を塗布すること
が望ましい。
【0110】〔実施例8〕本実施例においては、回転湿
式成膜法において膜厚を制御する回転に入る前に塗布液
を反射面に塗布する方法の最も好ましい1例を示す。
【0111】外接円筒半径20mmの、反射面が正六角
柱をなす6面ポリゴンミラーにおいて、回転数を40r
pmとし、回転軸と塗布液面との距離Rをパラメータに
とり、反射面全面に塗布できるまでの塗布時間をみた。
【0112】手順を図10に示す。図10では簡単のた
めに、4面ポリゴンミラーを示してある。まず成膜しよ
うとするポリゴンミラーをRi<R<Roとなるよう
に、かつここではポリゴンミラーが塗布液に接しないよ
うに塗布液上にセットする。次にポリゴンミラーを回転
させると、ポリゴンミラーの角部に液が塗布される(図
中10で示す部分)。また回転によってこの液が濡れ広
がり、最終的に反射面4a全面に塗布液が塗布される。
塗布液は非晶質フッ素樹脂(商品名:サイトップCTL
−802:旭硝子社製)(構造式(1))を2.0質量
%含む構造式(3)に示す物質(商品名:CT−sol
v.180:旭硝子社製))である。
【0113】表7に示した結果から、反射面が塗布液面
に完全には浸ることがなくとも、反射面に塗布液が完全
に塗れ広がることが分かる。
【0114】
【表7】
【0115】次に塗布時間を5sec、回転軸と塗布液
面との距離を18.0、19.0mmに固定し、回転数
をパラメータにとって上記と同様に塗布した結果を表8
に示す。表中、○は塗布液が反射面全体に良好に濡れ広
がることを示し、△は5〜20秒でぬれ広がることを示
し、×は20秒以内では濡れ広がらないことを示す。こ
の表から分かるようにR=18.0mmでは300rp
m以下で塗れ広がることが確認され、R=19.0mm
では160rpm以下で塗れ広がることが確認された。
R=18.0mmであっても回転数を300rpm超と
すると塗布液面が激しく波立ち、所望の量を塗布できな
いことが確認され、本実験条件においては、回転数とし
ては200rpm以下とするのが妥当だと言える。
【0116】
【表8】
【0117】〔実施例9〕本実施例においては、回転湿
式成膜法において膜厚を制御する回転に入る前に塗布液
を反射面に塗布する方法で考えうる代表的な例を以下に
示し、塗布状況を表9に示した。ポリゴンミラーは外接
円筒半径10.0mm、反射面が正四角柱をなす4面ポ
リゴンミラー(内接円筒半径7.1mm)とし、塗布液
は非晶質フツ素樹脂(商品名:サイトップCTL−80
2:旭硝子社製)を2.0質量%含む構造式(3)で示
す物質(商品名:CT−solv.180:旭硝子社
製)である。また試験回数はそれぞれ10である。
【0118】塗布例Iは実施例7で述べた方法とし、回
転数40rpm、塗布時間5sec、回転軸と塗布液面
との距離Rを8.0mmとした。
【0119】塗布例IIは、図11に概略を示すように、
まず反射面が塗布液面と平行し、反射面が塗布液面と接
するように浸す。一旦反射面を水平にした後塗布液面に
近づけて接しさせることも考えられるが、ここでは、塗
布された液が反射面内接円筒内側の領域に広がらないよ
うにポリゴンミラーに一定の回転(30rpm)をさせ
ながら反射面が水平になるタイミングで塗布液面を上昇
させ、反射面を塗布液面に接しさせて塗布した。
【0120】塗布例IIIでは、図12に概略を示すよう
に、塗布液を十分に含んだ媒体6を反射面に順次押し付
けて反射面のみに塗布液を塗布する。ここでは、前記媒
体が十分に塗布液を含有し、反射面にキズを付けないた
めに十分な柔らかさを有した発泡スポンジ(ブリジスト
ン製ホワイトワイパ一)を用いた。
【0121】塗布例IVでは、図13に概略を示すよう
に、塗布液をノズル7から反射面に噴射することによ
り、塗布液を反射面に塗布した。ここでは、噴流の流量
を10ml/sec、吹き出し断面直径1mmとし、吹
き出し方向を仰角70°、ホリゴンミラーを10rpm
で回転させながら塗布した。
【0122】塗布例Vは、塗布例Iと同じ塗布方法で、
ただし図14に示すように、回転軸と塗布液面との距離
を6.0とした。
【0123】上記の方法で塗布を行い、回転数2000
rpm、回転時間120秒で塗膜形成工程を行い、18
0℃で焼成して膜を形成し、実施例6と同様に入射角度
15°、35°、56°の反射率の中で最大値と最小値
の差を表した「P−P」を求めてその標準偏差を算出し
(P−Pバラツキ)、流れシミを観察した結果を表9に
示す。
【0124】
【表9】
【0125】表9からも分かるように、反射面内接円筒
の内倒まで塗布領域が存在する塗布例V以外であれば、
塗布領域が反射面内接円筒の外側となり、反射率のバラ
ツキ、偶発的な膜厚の乱れ共に極めて良く抑制すること
ができ、好ましいことが確認された。
【0126】〔実施例10〕本実施例においては、広範
囲のp偏光入射角に対して膜厚分布を持たせることで反
射率の角度一様性が得られることを示す。
【0127】図15は、均一膜厚を形成した場合の膜厚
と入射角および反射率の関係を示した一例として、アル
ミ基材の上にSiO2の均一膜を形成した場合を示した
図である。膜厚に関係なく一定の反射率を示す入射角、
ブリュースタ角が存在することが確認される。このとき
ブリュースタ角よりも狭角側では膜厚が厚くなるに従い
反射率が低下し、逆に、ブリュースタ角よりも広角側で
は膜厚が厚くなるに従い反射率が増加することが言え
る。
【0128】図16ア)はアルミ基材の反射面にSiO
2の膜を形成したときの膜厚分布である。ポリゴンミラ
ーの反射面上の位置と光の入射角とは1対1の関係であ
るので横軸には対応する入射角で表している。この膜厚
分布は、次のようにして決めた。すなわち、10〜70
°の入射角に対応する各反射面位置において、ブリュー
スタ角(55°)における反射率(78.8%)が得ら
れる膜厚を算出した。
【0129】図16イ)はこの膜厚分布のときの反射率
を示した図である。この図から上記膜厚分布を形成した
場合に入射角に対して反射率が一定であることが確認さ
れる。
【0130】表10は、アルミ基材の上にTiO2、A
l2O3、SiO2および非晶質フッ素樹脂(商品名:
サイトップCTL−802:旭硝子社製)の膜を均一膜
厚でディッピングにより形成した膜について、入射角1
0〜70°での反射率を示したものである。表中B.
A.とはブリュースタ角である。各膜に対してブリュー
スタ角より狭角側では比較的反射率が一様であるが、ブ
リュースタ角より広角側では反射率が急激に変化してい
ることがわかる。
【0131】
【表10】
【0132】表11はアルミ基材の上に単層で種種の膜
をディッピングにより膜厚分布をもって形成し、そのと
きの反射率を測定した結果である。このとき、ブリュー
スタ角の反射率と同じ反射率を示す膜厚を計算し、反射
面の各位置でその膜厚が形成されるように引き上げ速度
を制御して成膜した。表11から分かるように、上記膜
厚分布を設けることで反射率が角度に依存せず一様であ
ることが確認された。
【0133】表10および表11から分かるように、P
偏光の入射角範囲が広範囲の場合は上記のような膜厚分
布を設けることで反射率の角度一様性が得られることが
確認された。
【0134】
【表11】
【0135】ブリュースタ角の反射率は、反射面に形成
される表層の膜厚に全く依存せず、下層までの反射率を
示す。つまり、層数が1層であれば基材の、複数層であ
れば表層を除いた残りの層としての反射率となる。した
がって、下層の材質、層数に関わらず、反射率の角度一
様性は表11と同様に上記のような膜厚分布を形成する
ことで実現することができる。
【0136】〔実施例11〕本実施例では反射面に形成
される膜に対して、P偏光がブリュースタ角より広角に
入射する領域の膜厚を薄くすることで反射率の角度一様
性が得られることを示す。
【0137】表12はアルミ基材のポリゴンミラーに種
々の膜を形成したとき、ブリュースタ角より狭角側を均
一膜厚とし、ブリュースタ角より広角側でその均一膜厚
より若干薄くして形成したときの反射率を示している。
ブリュースタ角より広角側における膜厚の決め方は、ブ
リュースタ角における反射率が得られる膜厚とする。こ
こでは、入射角70°において、ブリュースタ角におけ
る反射率が得られる膜厚とした。
【0138】このとき、表10の場合(全面均一膜厚)
よりも反射率の角度一様性が得られていることが確認さ
れた。
【0139】
【表12】
【0140】〔実施例12〕本実施例では反射面に形成
される光学膜に一様な傾斜の膜厚を設けて反射率の角度
一様性が得られることを示す。
【0141】表13はアルミ基材のポリゴンミラーに種
々の膜を形成したとき、膜厚分布に一様な傾斜を設けた
ときの反射率を示している。この傾斜の決め方は各々の
膜材料に応じて反射率変化が最小となる勾配を求める。
例えばここでは非晶質フッ素樹脂について膜厚勾配を4
0%(膜の最も薄い部分を1としたとき、最も厚い部分
が1.4)とした。
【0142】このとき、表10に示す均一膜厚の場合よ
りも反射率の角度一様性が得られていることが確認され
【0143】
【表13】
【0144】〔実施例13〕実施例5と同様に、実施例
10〜12のポリゴンミラーを用いて光走査装置、さら
には電子写真機器を構成し、評価を行った。画質、耐久
性ともに従来のポリゴンミラーを用いたレベルに達して
いた。
【0145】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子写真機器等に用いられる光走査装置に搭載される反
射型ポリゴンミラーにおいて、ポリゴンミラーの反射面
に1.45以下の屈折率を有する物質、特に低屈折率膜
材料である非晶質フッ素樹脂を回転湿式成膜法により単
層で形成することで、真空蒸着法や陽極酸化法に比べ、
より安価にポリゴンミラーを製造することが可能であ
る。
【0146】また、本発明によれば、ポリゴンミラーの
回転湿式成膜法において、反射面と塗布時の回転軸との
最短距離をRiとしたとき、ポリゴンミラーのRi以上
の領域のみに塗布液を塗布することで膜厚のバラツキや
偶発的な膜の乱れを抑制することが可能であり、ポリゴ
ンミラーの生産性を向上させることができ、従って、ポ
リゴンミラーを安価にすることが可能となる。
【0147】このようなポリゴンミラーを備える本発明
の光走査装置、さらにはこの光走査装置を備える電子写
真機器は、安価に生産することができる。
【0148】さらに、ポリゴンミラーの反射面に形成さ
れる膜に適切な膜厚分布を持たせることで広範囲の入射
角に対して反射率の角度一様性が得られる。またこのこ
とより、光走査装置のコンパクト化に貢献し、光走査装
置をより安価に製造することが可能である。さらにこの
ような光走査装置を備える本発明の電子写真機器は、コ
ンパクト化が可能であり、また低コスト化も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例1に係る膜厚と入射角および反射率の関
係を説明するグラフである。
【図2】実験例1に係る膜厚と15〜56°の入射角に
おける反射率の差の関係を説明するグラフである。
【図3】実施例1に係るディッピングを説明する図であ
る。
【図4】実施例2に係る回転湿式成膜法を説明する図で
ある。
【図5】実施例3に係る「液溜り跡」および「流れシミ
跡」を説明する写真である。
【図6】実施例3に係る「液溜り跡」および「流れシミ
跡」を説明する模式図である。
【図7】実施例4に係る非晶質フッ素樹脂溶液濃度と1
5〜56°の入射角における反射率の差の関係を説明す
る図である。
【図8】光走査装置の要部構成例を示す概略図である。
【図9】実施例7に係る膜形状の乱れの模式図である。
【図10】実施例8に係る塗布方法の概略を表した図で
ある。
【図11】実施例9に係る塗布例IIの概略を表した図で
ある。
【図12】実施例9に係る塗布例IIIの概略を表した図
である。
【図13】実施例9に係る塗布例IVの概略を表した図で
ある。
【図14】実施例9に係る塗布例Vの概略を表した図で
ある。
【図15】実施例10に係る、アルミ基材にSiO2
形成したとき均一膜厚としたときの入射角と反射率の関
係を説明する図である。
【図16】実施例10に係る、アルミ基材にSiO2
形成したとき所望の膜厚分布にしたときの膜厚、入射角
および反射率の関係を説明する図である。ア)は入射角
に対する膜厚分布状態、イ)はこのときの入射角に対す
る反射率を説明する図である。
【符号の説明】
1 光源 2 コリーターレンズ 4 光偏向器 4a 反射面 4b ポリゴンミラー(成膜前) 5 塗布溶液 6 塗布液を含んだ媒体(発泡スポンジ) 7 塗布液噴射ノズル 10 塗布液が塗布された反射面の部分 60 液溜り 61 流れシミ 82 回転軸 83 シリンドリカルレンズ 85 モーター 86 回転方向 87 走査レンズ 89 被走査面 90 走査方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/113 H04N 1/04 104A 5C072 Fターム(参考) 2C362 BA05 BA06 2H042 DA02 DA10 DA17 DB14 DC04 DD03 DE07 2H045 AA03 AA62 2K009 BB06 CC26 DD02 DD06 EE00 5C051 AA02 CA07 DB24 DC04 DC07 5C072 AA03 BA04 DA21 DA23 HA13 XA05

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を反射する複数の反射面を有するポリ
    ゴンミラーにおいて、該反射面が、1.45以下の屈折
    率を有する物質からなる単層膜が基材上に形成されてな
    ることを特徴とするポリゴンミラー。
  2. 【請求項2】 該1.45以下の屈折率を有する物質が
    非晶質フッ素樹脂である請求項1に記載のポリゴンミラ
    ー。
  3. 【請求項3】 該単層膜の厚さが88〜109nmであ
    る請求項1または2に記載のポリゴンミラー。
  4. 【請求項4】 該単層膜が湿式成膜法により形成されて
    なる請求項1〜3のいずれかに記載のポリゴンミラー。
  5. 【請求項5】 該単層膜が、該1.45以下の屈折率を
    有する物質を含む溶液を反射面に塗布後、反射面を半径
    方向に取る回転を行なう回転湿式成膜法により形成され
    てなる請求項4に記載のポリゴンミラー。
  6. 【請求項6】 反射面に膜が形成されたポリゴンミラー
    の製造方法であって、該膜を形成する物質を含む溶液を
    反射面に塗布する塗布工程と、これに引き続く、反射面
    を半径方向に取りポリゴンミラーを回転させることによ
    って反射面上に溶液からなる塗膜を形成する塗膜形成工
    程とを有するポリゴンミラーの製造方法において、該塗
    布工程において、反射面と該回転の軸との最短距離をR
    iとしたとき、ポリゴンミラーの該回転の軸からRi以
    上の部分のみに溶液を塗布することを特徴とするポリゴ
    ンミラーの製造方法。
  7. 【請求項7】 該塗布工程において、溶液を槽に溜め、
    この槽内に形成される溶液面と該軸との距離をRとし、
    反射面内の該軸から最も遠い点と該軸との距離をRoと
    したとき、Ri≦R≦Roとして回転を行うことにより
    塗布を行う請求項6に記載のポリゴンミラーの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 塗布液面が激しく波立たない回転数以下
    で回転を行うことにより塗布を行う請求項7に記載のポ
    リゴンミラーの製造方法。
  9. 【請求項9】 該塗布工程において、溶液を槽に溜め、
    この槽内に形成される液面に反射面を順次接するように
    ポリゴンミラーを溶液に浸すことによって塗布を行う請
    求項6に記載のポリゴンミラーの製造方法。
  10. 【請求項10】 該塗布工程において、溶液を含浸した
    柔らかな媒体を反射面に押し付けることによって塗布を
    行う請求項6に記載のポリゴンミラーの製造方法。
  11. 【請求項11】 該塗布工程において、反射面のみに塗
    布液を噴きつけることによって塗布を行う講求項6に記
    載のポリゴンミラーの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項6〜11のいずれかに記載の方
    法によって製造されたポリゴンミラー。
  13. 【請求項13】 光を反射する複数の反射面を有するポ
    リゴンミラーにおいて、該反射面に膜厚分布を持つ膜を
    有するポリゴンミラー。
  14. 【請求項14】 該膜厚分布が、10〜70°の入射角
    に対応する位置においてブリュースタ角における反射率
    が得られる膜厚であることを特徴とする請求項13に記
    載のポリゴンミラー。
  15. 【請求項15】 該膜厚分布が、ブリュースタ角以下の
    入射角に対応する位置においては膜厚が均一であり、ブ
    リュースタ角を超える入射角に対応する位置においては
    ブリュースタ角における反射率が得られる膜厚であるこ
    とを特徴とする請求項13に記載のポリゴンミラー。
  16. 【請求項16】 該膜厚分布が、10°から70°の入
    射角に対応する位置にかけて、一様に薄くなるような傾
    斜を持つことを特徴とする請求項13に記載のポリゴン
    ミラー。
  17. 【請求項17】 光源、光源から出射された光を集光し
    て結像する結像光学系、結像された光を反射して偏向す
    る光偏向器、および偏向された光を被走査面に導く走査
    レンズを備える光走査装置において、該光偏向器が請求
    項1〜5および12〜16のいずれかに記載のポリゴン
    ミラーを備えることを特徴とする光走査装置。
  18. 【請求項18】 感光体を帯電させる手段、帯電した感
    光体を露光して潜像を形成する露光手段、該潜像にトナ
    ーを供給してトナー像を形成するトナー像形成手段、該
    トナー像を転写材に転写する転写手段、および該感光体
    表面の残留物や異物を除去するクリーニング手段を有す
    る電子写真装置において、該露光手段として請求項17
    に記載の光走査装置を備えることを特徴とする電子写真
    装置。
JP2000327138A 2000-10-26 2000-10-26 ポリゴンミラー、光走査装置ならびに電子写真装置 Expired - Fee Related JP4536904B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000327138A JP4536904B2 (ja) 2000-10-26 2000-10-26 ポリゴンミラー、光走査装置ならびに電子写真装置
US09/983,435 US6648482B2 (en) 2000-10-26 2001-10-24 Polygon mirror and method of manufacturing the same, optical scanner and electrophotograph
US10/635,543 US7009746B2 (en) 2000-10-26 2003-08-07 Polygon mirror and method of manufacturing the same, optical scanner and electrophotograph

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000327138A JP4536904B2 (ja) 2000-10-26 2000-10-26 ポリゴンミラー、光走査装置ならびに電子写真装置

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010118260A Division JP4939631B2 (ja) 2010-05-24 2010-05-24 ポリゴンミラーの製造方法
JP2010118259A Division JP2010266866A (ja) 2010-05-24 2010-05-24 ポリゴンミラー、光走査装置ならびに電子写真装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002131682A true JP2002131682A (ja) 2002-05-09
JP2002131682A5 JP2002131682A5 (ja) 2007-04-05
JP4536904B2 JP4536904B2 (ja) 2010-09-01

Family

ID=18804222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000327138A Expired - Fee Related JP4536904B2 (ja) 2000-10-26 2000-10-26 ポリゴンミラー、光走査装置ならびに電子写真装置

Country Status (2)

Country Link
US (2) US6648482B2 (ja)
JP (1) JP4536904B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016114737A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 キヤノン電子株式会社 ポリゴンミラー及びスキャナユニット並びに画像形成装置

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003266011A (ja) * 2001-09-17 2003-09-24 Cark Zeiss Smt Ag 光学部材用の基板の塗布方法および塗布装置
JP2006058640A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Victor Co Of Japan Ltd ポリゴンミラー駆動モータ
US7641350B2 (en) * 2005-11-28 2010-01-05 Jds Uniphase Corporation Front surface mirror for providing white color uniformity for polarized systems with a large range of incidence angles
CN100346191C (zh) * 2006-01-18 2007-10-31 河北工业大学 激光扫描器用曲面转镜装置
US7963676B2 (en) * 2006-10-23 2011-06-21 Wu Kuohua Angus Reflector window for use in a light lamp
US20120033315A1 (en) * 2010-08-06 2012-02-09 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Scanner motor
KR101720773B1 (ko) * 2010-08-30 2017-03-28 에스프린팅솔루션 주식회사 회전다면경 및 이를 채용한 광주사장치
US10502949B2 (en) * 2018-04-04 2019-12-10 Irvine Sensors Corp. Multi-polygon laser scanner comprising pyramidal timing polygon

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6482011A (en) * 1987-09-25 1989-03-28 Fuji Xerox Co Ltd Light beam deflecting and scanning device
JPH06148410A (ja) * 1992-11-11 1994-05-27 Asahi Optical Co Ltd 表面反射鏡
JPH1090626A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Canon Inc 回転多面鏡
JP2000206442A (ja) * 1999-01-11 2000-07-28 Canon Inc 偏向走査装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3900595A (en) * 1964-06-18 1975-08-19 De La Rue Giori Sa Method of making wiping cylinder of steel engraving printing press
US3900672A (en) * 1973-04-04 1975-08-19 Hoya Lens Co Ltd Process for coating an optical material and the resulting product
US4101365A (en) * 1976-05-19 1978-07-18 Xerox Corporation Process of making high speed multifaceted polygonal scanners
US4379612A (en) 1979-09-04 1983-04-12 Canon Kabushiki Kaisha Scanning optical system having a fall-down correcting function
JPS6015602A (ja) * 1983-07-08 1985-01-26 Ricoh Co Ltd 回転多面鏡
JPS6236210A (ja) 1985-08-08 1987-02-17 Haruo Okazaki パイプコンベアにおける搬送ベルトの捩れ検出方法
US6665120B2 (en) * 1998-09-16 2003-12-16 Canon Kabushiki Kaisha Reflective optical element

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6482011A (en) * 1987-09-25 1989-03-28 Fuji Xerox Co Ltd Light beam deflecting and scanning device
JPH06148410A (ja) * 1992-11-11 1994-05-27 Asahi Optical Co Ltd 表面反射鏡
JPH1090626A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Canon Inc 回転多面鏡
JP2000206442A (ja) * 1999-01-11 2000-07-28 Canon Inc 偏向走査装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016114737A (ja) * 2014-12-15 2016-06-23 キヤノン電子株式会社 ポリゴンミラー及びスキャナユニット並びに画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4536904B2 (ja) 2010-09-01
US6648482B2 (en) 2003-11-18
US20050002077A1 (en) 2005-01-06
US7009746B2 (en) 2006-03-07
US20020080503A1 (en) 2002-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20120183739A1 (en) High ultraviolet transmitting double-layer wire grid polarizer for fabricating photo-alignment layer and fabrication method thereof
JP7301508B2 (ja) 接合レンズ、およびそれを有する光学系、および光学機器、および接合レンズの製造方法
JP2002131682A (ja) ポリゴンミラーおよびその製造方法、光走査装置ならびに電子写真装置
CN107290806B (zh) 光学部件及其制造方法
JP4760237B2 (ja) 光学部品及びそれを用いた投射型画像表示装置
JP6071318B2 (ja) 光学部材および光学部材の製造方法
JP2017201338A (ja) 反射防止膜、並びにそれを用いた光学用部材および光学機器
JP4811081B2 (ja) 光学部品及びそれを用いた投射型画像表示装置
US20200308415A1 (en) Optical member, optical device and coating liquid
US7435482B2 (en) Article or transparent component having liquid repellent layer, optical lens having liquid repellent layer and production process thereof, and projection type display apparatus using the lens
US6634760B2 (en) Low-cost method for producing extreme ultraviolet lithography optics
JP4939631B2 (ja) ポリゴンミラーの製造方法
JP2010266866A (ja) ポリゴンミラー、光走査装置ならびに電子写真装置
JP6595178B2 (ja) ポリゴンミラー及びスキャナユニット並びに画像形成装置
JP2004302112A (ja) 光学薄膜、光学部材、光学系、及び投影露光装置、並びに光学薄膜の製造方法
CN114249542A (zh) 具有多孔层的部件和用于形成多孔层的涂覆液
Stilburn High-efficiency sol-gel antireflection coatings for astronomical optics
JP2023501931A (ja) 光学表面上の欠陥を軽減する方法およびその方法によって形成されたミラー
JP5311944B2 (ja) 光学素子及びそれを有する光学系
JP7401351B2 (ja) 部材、光学機器、塗工液、部材の製造方法、多孔質膜
JP7574019B2 (ja) 光走査光学系および画像形成装置
US12019379B2 (en) Scanning optical system and image forming apparatus
JP2005172930A (ja) ポリゴンミラー及びそれを用いた電子写真機器
JP2020181073A (ja) 膜付きレンズ、レンズユニットおよびカメラモジュール
JP2009163228A (ja) 酸化物膜、酸化物膜形成用塗布液、酸化物膜を用いた光学部材、およびそれらの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070209

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100524

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100609

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100617

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130625

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4536904

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees