JP2002130625A - 焼却装置 - Google Patents

焼却装置

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JP2002130625A
JP2002130625A JP2000322677A JP2000322677A JP2002130625A JP 2002130625 A JP2002130625 A JP 2002130625A JP 2000322677 A JP2000322677 A JP 2000322677A JP 2000322677 A JP2000322677 A JP 2000322677A JP 2002130625 A JP2002130625 A JP 2002130625A
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combustion chamber
chamber
incinerator
gas
burner
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Takezo Tsubota
武三 坪田
Kimihiko Maeda
公彦 前田
Kazuo Nishimura
一夫 西村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザのニーズに応じた細かい仕様変更に迅
速低コストで対応可能であり、かつ、部品交換や修理な
どのメンテナンスも短時間で完了できる焼却装置を提供
すること。 【解決手段】 形状が異なる複数種の耐火ブロックを組
合わせて所望の外形及び内部中空構造を有する複数個の
モジュールブロック24を構成する。これらモジュール
ブロック24でバーナ室A0、一次燃焼室A1、燃焼調
整室A2、二次燃焼室A3、第1〜第n分解燃焼室F1
〜Fnを個別に構成する。そしてこれらをフレーム体1
3内に組付けると共にモジュールブロック24相互を連
通させて焼却装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐火ブロックで構
成された複数個の中空モジュールブロックをフレーム体
内で任意の組合せで連結してなる焼却装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】家庭ゴミ等の一般廃棄物や産
業廃棄物等を焼却する焼却装置は、小型から大型のもの
まで一般的に装置全体が一体で構成されている関係で、
ユーザ側の要望に応じて焼却装置の仕様を一部変更する
ことは非常に困難である。また、焼却装置の一部が損傷
した場合は修理に長時間を要し、その間の焼却装置の使
用が制限される。
【0003】本発明の目的は、ユーザのニーズに応じた
細かい仕様変更に迅速低コストで対応可能であり、か
つ、部品交換や修理などのメンテナンスも短時間で完了
できる焼却装置を提供することにある。
【0004】本発明の他の目的は、一般廃棄物等を焼却
してもダイオキシン等を殆ど発生させないクリーンな環
境対応型の焼却装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る焼却装置
は、形状が異なる複数種の耐火ブロックを組合わせて所
望の外形及び内部中空構造を有する複数個のモジュール
ブロックを構成し、これらモジュールブロックをフレー
ム体内に組付けると共にモジュールブロック相互を連通
させたものである。
【0006】モジュールブロックの外形と内部中空構造
は焼却装置の用途や処理能力などに応じて最適なものを
自在に構成し、そのようなモジュールブロックを複数個
乃至複数種類相互に組合わせて焼却装置を構成するので
ある。従って用途や処理能力に最も適合した焼却装置を
構成可能であり、しかもモジュールブロックは形状が異
なる複数種の耐火ブロックを任意に組合わせることで容
易かつ低コストに製造可能である。
【0007】本発明に係る焼却装置は、ダイオキシン等
を殆ど発生させない環境対応型とするために、次のよう
に構成することが望ましい。すなわち、前記モジュール
ブロックによって、バーナ火炎が導入されるバーナ室
と、バーナ室から導入した火炎で収容物の被焼却物を熱
分解し、この熱分解で発生する可燃性ガスで被焼却物を
燃焼させる一次燃焼室と、一次燃焼室と煙道を介してガ
ス流入及び流出可能に連通して一次燃焼室から流入する
未燃性ガス・煤塵類を燃焼させる燃焼調整室と、燃焼調
整室とバーナ室の双方に各々ガス流入及び流出可能に連
通して燃焼調整室からの未燃性ガス・煤塵類を燃焼させ
る二次燃焼室を構成し、一次燃焼室から燃焼調整室、二
次燃焼室、バーナ室に至る一連の密閉状態にある循環経
路を可燃性ガスと共に循環する未燃性ガス・煤塵類を、
前記二次燃焼室で焼却するのである。
【0008】また、本発明に係る焼却装置のクリーン度
をいっそう向上させるために、例えば二次燃焼室に複数
のモジュールブロックによる分解燃焼室を直列かつ登釜
構造式に連結するのが望ましい。これにより、二次燃焼
室からの未燃性ガスが複数の分解燃焼室において登釜式
に順に燃焼されて最終的に完全燃焼される。
【0009】また、さらにクリーン度を向上させるため
に、分解燃焼室の最後段の分解燃焼室に、多孔質第1セ
ラミックフィルタ、サイクロン及び多孔質第2セラミッ
クフィルタを直列状に連結することができる。
【0010】ここで、一次燃焼室に収容されて燃焼する
被焼却物は、家庭ゴミ等の廃棄物や既存のゴミ焼却炉か
らの排ガス、煤塵類等であり、これが一次燃焼室で無酸
素補給の状態又は低酸素濃度下で蒸し焼き的に燃焼し、
未燃性ガスと煤塵類が可燃性ガスと共に燃焼調整室から
二次燃焼室へ、二次燃焼室からバーナ室を通して一次燃
焼室へと流れ、更に各燃焼室の圧力のバランスで流れが
逆流し、このような循環を繰り返して各燃焼室で燃焼
し、最終的に二次燃焼室でほぼ完全燃焼する。この完全
燃焼でダイオキシン等の有害物質が分解されて無害化さ
れる。
【0011】本発明は、モジュールブロックを珪藻土成
形品で構成すると共に、その内部を迷路のようにしてラ
ビリンス作用を発揮させるのが望ましく、これにより珪
藻土の多孔質高断熱特性による内部高温維持作用と、ラ
ビリンス作用による長時間の排気ガス滞留にて有害物質
の高温分解が一層効果的に促進され、また珪藻土の多孔
質特性による有害物質の吸着作用を併せて促進できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態につい
て図1乃至図14を参照して説明する。図1及び図2に
示すように、本発明に係る焼却装置は箱型の焼却装置本
体30と円筒状のサイクロン22とを有する。焼却装置
本体30の上面には煙突12が取付けられ、この煙突1
2の先端が排気ダクト31を介してサイクロン22に連
通されている。焼却装置本体30の外表面は分解可能な
複数枚の鋼板製パネルからなるフレーム体で構成され、
このフレーム体内に図3及び図4に示すように燃焼室等
を形成する複数の箱型中空モジュールブロックが相互組
合せ状態で収納されている。これらモジュールブロック
はその壁面に少なくとも一つの入口と出口を有し、この
入口と出口を隣接する他のモジュールブロックの出口と
入口に合致させることにより、互いに連通した複数の燃
焼室等を任意の形態で構成可能とされている。
【0013】図5は焼却装置全体の構成及び燃焼動作の
概要を示すフローチャートであり、図6は焼却装置本体
の構成をより分かり易くした斜視図であり、図7は焼却
装置本体の外観図である。図5〜図7に示される焼却装
置は、バーナ1に直結されたバーナ室A0と、被焼却物
が投入される流動層式一次燃焼室A1と、一次燃焼室A
1に煙道Bを介して連結された燃焼調整室A2と、燃焼
調整室A2とバーナ室A0の間に連結された二次燃焼室
A3とによって密閉環経路としての1つのガス循環経路
を構成すると共に、二次燃焼室A3に登釜構造の第1〜
第n分解燃焼室F1〜Fnを連結した構造である。ガス
循環経路を構成する各室A0〜A3の配置関係が図8乃
至図11に示され、登釜構造の各室F1〜Fnの配置関
係が図12乃至図14の実線で示される。なお、図8〜
10の一点鎖線はフレーム体であって、このフレーム体
内にバーナ室A0や燃焼室A1…等の基本構成要素を成
す複数個のモジュールブロックを任意に組合わせて組付
ける。
【0014】バーナ1は石油バーナ等であり、着火され
ると火炎がバーナ室A0に充填される。バーナ室A0の
真上に横長の散気口Cを介して一次燃焼室A1が設置さ
れる。一次燃焼室A1には外部から被焼却物が投入され
る。バーナ室A0からの残りのバーナ火炎は直接に一次
燃焼室A1の底に導入される。一次燃焼室A1は被焼却
物を蒸し焼き的に燃焼させる所で、ダイオキシン対策上
から低酸素濃度焼却炉を適用することが望ましい。
【0015】一次燃焼室A1は、例えば炉内に耐火材と
してのキャスタブル、アルミナ質れんが状珪藻土を焼成
した砂等を使った焼却炉で、未燃焼ガスや未燃灰の発生
と熱による炉の損傷を防止する構造となっている。キャ
スタブルの骨材としては粘土質シャモットが多く用いら
れるが、さらに高温用として高アルミナ質、クロム質、
クロムマグネシア質などがあり、断熱用としては軽量の
多孔質シャモット、珪藻土、ひる石などを用いるが、こ
れらの骨材の粒度構成が重要である。なお硬化剤として
アルミナセメントを10〜30%配合する。アルミナセ
メントはCaOを主成分とし、水を加えれば短時間で硬
化する。シャモット、アルミナなどの骨材とリン酸から
なるキャスタブル耐火物もある。キャスタブル耐火物
は、注水後なるべく早く施工することが必要で、施工は
普通のセメントと同じように型枠への流し込み、こて
塗、吹き付けで行なう。施工後約24時間で乾燥、昇温
に入ることができるが、急激な乾燥及び加熱は避けなけ
ればならない。ほぼ600℃からセメントの脱水によっ
て圧縮強さが減少し始め、1000℃前後で最低になる
が、さらに温度が下がると、焼結して強さは再び増加す
る。キャスタブル耐火物は、一般にその骨材に相当する
れんがに比べて残存収縮が少なく、熱膨張も小さく、ま
た耐スポーリング性も大きく、熱伝導率は小さいし、ガ
ス漏れも少ない。
【0016】一次燃焼室A1においては、バーナ室A0
から散気口Cを経た火炎が炉内の被焼却物に上方から下
方に向けて導入され、バーナ室A0から直接に一次燃焼
室A1の底に導入されるバーナ火炎は、一次燃焼室A1
の底面に形成した多数の小孔32から導入される。
【0017】一次燃焼室A1にバーナ火炎が導入される
と、炉内の上層部の抵抗ガス圧が増大し、このガス圧が
大きくなるほどガスが炉内の流動層内部に分布浸透して
平均的な層乾燥を行うので、被燃焼物が高効率で燃焼し
て可燃性ガスを発生する。また、煙道の珪藻土焼成品に
より保温効果があるので炉内温度の低下が少なくて、被
焼却物を効率的に焼却できる。
【0018】以上の一次燃焼室A1のガス流出側に縦長
の煙道Bが複数本の配管6でガス流入及び流出可能に連
結され、煙道Bに対して燃焼調整室A2がガス流入管7
とガス流出管8でガス流入及び流出可能に連結される。
また煙道Bの下部が配管5で散気口Cに連通させてあ
る。煙道Bは多数の貫通孔を形成した珪藻土製の板を焼
成したものである。
【0019】燃焼調整室A2は縦長の箱体で、その上部
にガス流入管7とガス流出管8が配置される。縦長の燃
焼調整室A2の下部が、ガス流出及び流入用配管9で二
次燃焼室A3に連通させてある。二次燃焼室A3は燃焼
調整室A2より小容積であり、二次燃焼室A3の下部が
ガス流出及び流入用配管10でバーナ室A0に連通させ
てある。燃焼調整室A2と二次燃焼室A3の室内の燃焼
状態の変動による圧力差でもって配管9内をガス類が燃
焼調整室A2から二次燃焼室A3に流出し、又は、二次
燃焼室A3から燃焼調整室A2に逆流する。同様に二次
燃焼室A3とバーナ室A0の室内の燃焼状態の変動によ
る圧力差でもって、配管10内をガス類が二次燃焼室A
3からバーナ室A0に流出し、又は、バーナ室A0から
二次燃焼室A3に逆流する。
【0020】バーナ1に着火してバーナ室A0にバーナ
火炎を充満させると、圧力差でバーナ火炎が散気口Cを
介して、及び、直接に一次燃焼室A1に導入されて、一
次燃焼室A1に収容された被焼却物の燃焼が開始され
る。被燃焼物が無酸素状態で蒸し焼き的に燃焼されて可
燃性ガスが発生し、この可燃性ガスを利用して被焼却物
が更に燃焼して可燃性の固定炭素となる。この固定炭素
は、一次燃焼室A1から取り出せば有酸素状態で可燃す
る燃料炭として、或いは、水や空気の浄化等に利用でき
る活性炭として利用できる。また、バーナ出力を調整し
て一次燃焼室A1における最高燃焼温度を800℃以上
に設定することが容易にでき、このように設定すること
で仮にダイオキシン等が発生しても熱分解されてダイオ
キシン等の生成が抑制される。
【0021】一次燃焼室A1で完全燃焼せずに生成され
た未燃ガスや煤塵類は可燃ガスと共に煙道Bを通って燃
焼調整室A2に送られ、燃焼調整室A2で可燃ガスが燃
焼して未燃ガスと煤塵類の更なる焼却が行われる。燃焼
調整室A2の燃焼状況の変動で一次燃焼室A1へのガス
逆流と二次燃焼室A3へのガス流出が行われる。燃焼調
整室A2で完全燃焼せずに残る未燃ガスや煤塵類が二次
燃焼室A3に送られて、二次燃焼室A3で更なる焼却が
行われる。この二次燃焼室A3の燃焼状況の変動で燃焼
調整室A2へのガス逆流とバーナ室A0へのガス流出が
行われる。これら各燃焼室A1,A2,A3とバーナ室
A0の直列経路である循環経路に可燃ガス、未燃ガス、
煤塵類が循環することで、被焼却物の焼却が段階的に進
み、最終的に二次燃焼室A3で大部分が完全燃焼してダ
イオキシン等の有害物質がほとんど発生しない。また、
上記循環経路の一部を構成する散気口Cは、ガス循環経
路におけるガス圧の異常上昇を抑制する弁類を常備し
て、ガス循環経路でのガス循環を安全でスムーズなもの
にする。
【0022】尚、上記ガス循環経路において、例えば、
一次燃焼室A1に家庭ゴミ等の一般廃棄物を投入して上
記要領で焼却した場合、一次燃焼室A1の最高燃焼温度
を約900℃とすると、燃焼調整室A2の最高燃焼温度
が約1000℃となり、二次燃焼室A3の最高燃焼温度
が約1300℃となって、二次燃焼室A3で廃棄物のほ
ぼ80%が完全燃焼して、ダイオキシン等の有害物質が
ほとんど発生しないことが確認されている。
【0023】二次燃焼室A3で被焼却物のほとんどが完
全燃焼し、ここで完全燃焼しないで残った未燃性ガス、
煤塵類は火炎と共に二次燃焼室A3の下部の配管11を
通って次の第1分解燃焼室F1へと導入され、登釜構造
の第1分解燃焼室F1〜第n分解燃焼室Fnで順に燃焼
して最終的に完全燃焼する。登釜構造の第1分解燃焼室
F1〜第n分解燃焼室Fnの各容積と、各分解燃焼室を
連結する通路の断面は適当に相違させてある。第n分解
燃焼室Fnは、例えば第5分解燃焼室F5である。最下
段の第1分解燃焼室F1の真上に第2分解燃焼室F2と
第3分解燃焼室F3が直列に連結され、第3分解燃焼室
F3の真横に第4分解燃焼室F4が連結され、第4分解
燃焼室F4の真上に第5分解燃焼室F5が連結されて、
第5分解燃焼室F5の真上に煙突12が設置される。
【0024】二次燃焼室A3から配管11を通って第1
分解燃焼室F1に流出した未燃ガス類は火炎と共に第1
分解燃焼室F1に充満して燃焼し、第1分解燃焼室F1
で残った未燃性ガス類は更に第2分解燃焼室F2から第
3分解燃焼室F3、第4分解燃焼室F4、第5分解燃焼
室F5へと順に登って各室で燃焼し、最終の第5分解燃
焼室F5で完全燃焼して、煙突12からは熱気だけが排
気される。このような登釜構造の各室での燃焼温度は1
200℃程度まで上昇させることが可能であり、仮に二
次燃焼室A3でダイオキシン等が生成されてもこれを確
実に熱分解することが可能となる。あるいは、第2分解
燃焼室F2〜第5分解燃焼室F5の燃焼温度を1200
℃程度まで上昇させずに例えば800℃前後まで上昇さ
せ、かつ、未燃性ガス類を第2分解燃焼室F2〜第5分
解燃焼室F5までで合計2秒以上滞留させるようにすれ
ば、二次燃焼室A3でダイオキシン等が生成されてもこ
れを確実に熱分解することが可能である。
【0025】また、第5分解燃焼室F5の外側に必要に
応じてパイプ状の熱交換器を配置し、排ガス温度を例え
ば200℃以下に急激にダウンさせて環境に対する影響
を限りなくゼロにすると共に、熱交換器で回収した熱を
有効利用するようにしてもよい。
【0026】さらに、前記熱交換器の外側に必要に応じ
て直列に多孔質第1セラミックフィルタ21、バッグフ
ィルタD、サイクロン22及び多孔質第2セラミックフ
ィルタ23を配置してもよい。ここで多孔質第1セラミ
ックフィルタ21は例えば多数の貫通孔を形成した珪藻
土製の板を焼成したもので構成可能であり、多孔質第2
セラミックフィルタ23も同様に多数の貫通孔を形成し
た珪藻土製の板を焼成したもので構成可能であるが、貫
通孔のサイズは第1セラミックフィルタ21よりもさら
に細かくするのがよい。このような細かい貫通孔を形成
した珪藻土製の板を通常の方法で焼成すると、珪藻土が
非常に脆いためにひび割れや欠落で製品化が殆ど不可能
であるが、本発明者らは珪藻土成形品の膨張焼成法を新
規に開発し、珪藻土成形品を膨張作用にて高密度に焼成
することにより、複雑形状であっても機械的剛性の高い
製品に仕上げることを可能にした。このため、細かい貫
通孔を有する珪藻土製の高性能多孔質第2セラミックフ
ィルタ23を得ることができ、多孔質に富む珪藻土の特
性を生かして排気ガスにかすかに残存する臭気成分さえ
も強力吸着して排気ガスの完全無臭化を達成することが
できる。サイクロン22は縦型筒状の一般的サイクロン
であって、第1セラミックフィルタ21を通過した排気
ガスを導入して遠心力と重力により排気ガス中の微粒子
をサイクロン22の底部に回収するようになっている。
【0027】以上の実施形態における各燃焼室は短い配
管で連結されて、全体がコンパクト化されて図7に示す
ような鋼板製のフレーム体13内に収納される。このよ
うにコンパクト化された焼却装置は、既存のゴミ焼却炉
20に直列に接続して使用される中型のダイオキシン等
有害物質除去装置としての使用が有効である。尚、フレ
ーム体13に図7のように開閉自在な窓蓋14,15…
を取付け、一次燃焼室A1に向けて設置された窓蓋14
を介して一次燃焼室A1に対する被燃焼物の出し入れを
したり、別の窓蓋15を介してフレーム体13内を点検
したりバッグフィルタ交換等の作業を行なうようにして
もよい。
【0028】前述の燃焼調整室A2、二次燃焼室A3、
第1〜5分解燃焼室F1〜F5は、例えば図15のよう
にそれぞれ箱型にモジュールブロック化することが可能
であり、このモジュールブロック24は珪藻土製焼成品
としてその両端に入口25と出口26を備え、内部には
互い違いに邪魔板部27によってラビリンス構造を形成
している。モジュールブロック24の大きさや邪魔板部
27の枚数は用途に応じて適宜決めればよい。このよう
なモジュールブロック24を用いることにより、用途に
応じて適当数量のモジュールブロック24を自在に組合
わせて結合することができるし、既存設備への適用施工
も極めて簡単となる。モジュールブロック24は好まし
くは珪藻土製として、その多孔質高断熱性による内部高
温維持作用にて有害物質の高温分解を促進し、また多孔
質特性による有害物質の吸着効果を期待できる。
【0029】また、以上の実施形態は既存のゴミ焼却炉
から出るダイオキシン等を除去する焼却装置で説明した
が、本発明は家庭ゴミ等の一般廃棄物を焼却する単独の
小型或いは中型ゴミ焼却炉としても適用できる。特にダ
イオキシン等が発生しないような被焼却物を焼却する焼
却装置として使用する場合においては、バーナ出力を下
げて各燃焼室の燃焼温度を数100℃程度にして、省エ
ネルギー運転を図ることも可能である。
【0030】更に、本発明装置は、各燃焼室の燃焼温度
を下げて一次燃焼室と燃焼調整室、燃焼室のガス循環経
路に燻煙を循環させることで、一次燃焼室で燻煙製品を
生産する装置に転用することも可能である。この燻煙製
品製造装置においては、登釜構造の各燃焼室が燻煙を完
全に焼却して、作業環境をクリーンなものにする。
【0031】最後に、前述した焼却炉の性能試験結果を
図16及び図17に示す。図16は排気ガス中の成分の
測定項目と測定方法を示し、図17は測定結果を示す。
ダイオキシンをはじめいずれの測定項目でも、環境排出
基準をはるかに下回る極めて良好な排出レベルであるこ
とが確認された。
【0032】
【発明の効果】本発明は、形状が異なる複数種の耐火ブ
ロックを組合わせて所望の外形及び内部中空構造を有す
る複数個のモジュールブロックを構成し、これらモジュ
ールブロックをフレーム体内に組付けてなる焼却装置で
あるから、モジュールブロックの外形や内部中空構造を
焼却装置の用途や処理能力などに応じて最適に構成で
き、そのようなモジュールブロックを複数個乃至複数種
類相互に組合わせるだけで用途や処理能力に最も適合し
た焼却装置を容易かつ低コストに製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る焼却装置の側面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る焼却装置の平面図。
【図3】本発明の一実施形態に係る焼却装置の縦断面側
面図。
【図4】本発明の一実施形態に係る焼却装置の水平断面
平面図。
【図5】本発明の一実施形態に係る焼却装置の要部のフ
ローチャート図。
【図6】図5装置の要部の配置関係を一部変更した斜視
図。
【図7】図5装置の外観を示す斜視図。
【図8】図6装置のガス循環経路を構成する各燃焼室の
正面図。
【図9】図8T1−T1線からの平面図。
【図10】図8T2−T2線からの側面図。
【図11】図8T3−T3線からの側面図。
【図12】図6装置の登釜構造の各分解燃焼室の正面
図。
【図13】図12T4−T4線からの平面図。
【図14】図12T5−T5線からの側面図。
【図15】ユニット式燃焼室の断面図。
【図16】排気ガス中の成分測定項目と測定方法を示す
図。
【図17】排気ガス中の成分測定結果の一覧表。
【符号の説明】
1 バーナ 24 モジュールブロック A0 バーナ室 A1 一次燃焼室 A2 燃焼調整室 A3 二次燃焼室 F1〜Fn 第1〜第n分解燃焼室 D バッグフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 公彦 石川県金沢市八日市2丁目333 (72)発明者 西村 一夫 石川県金沢市増泉3−18−16 Fターム(参考) 3K061 AA23 AB02 AC01 CA01 FA21 FA23 3K062 AA23 AB01 AB02 AC01 EB03 EB43 EB45 EB46 3K070 DA07 DA29 DA32 3K078 BA03 BA13 BA21 BA26 CA02 CA09 CA24 CA25

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形状が異なる複数種の耐火ブロックを組
    合わせて所望の外形及び内部中空構造を有する複数個の
    モジュールブロックを構成し、これらモジュールブロッ
    クをフレーム体内に組付けると共にモジュールブロック
    相互を連通させてなる焼却装置。
  2. 【請求項2】 前記モジュールブロックによって、 バーナ火炎が導入されるバーナ室と、 バーナ室から導入した火炎で収容物の被焼却物を熱分解
    し、この熱分解で発生する可燃性ガスで被焼却物を燃焼
    させる一次燃焼室と、 一次燃焼室と煙道を介してガス流入及び流出可能に連通
    して一次燃焼室から流入する未燃性ガス・煤塵類を燃焼
    させる燃焼調整室と、 燃焼調整室とバーナ室の双方に各々ガス流入及び流出可
    能に連通して燃焼調整室からの未燃性ガス・煤塵類を燃
    焼させる二次燃焼室を構成し、 一次燃焼室から燃焼調整室、二次燃焼室、バーナ室に至
    る一連の密閉状態にある循環経路を可燃性ガスと共に循
    環する未燃性ガス・煤塵類を、前記二次燃焼室で焼却す
    ることを特徴とする焼却装置。
  3. 【請求項3】 二次燃焼室に直列に登釜構造式に連結さ
    れ、二次燃焼室から未燃性ガスが流入すると登釜式に順
    に燃焼させて最終的に完全燃焼させる複数のモジュール
    ブロックによる分解燃焼室を有することを特徴とする請
    求項2記載の焼却装置。
  4. 【請求項4】 前記分解燃焼室の最後段の分解燃焼室に
    直列状に連結された多孔質第1セラミックフィルタ、サ
    イクロン及び多孔質第2セラミックフィルタとを有する
    ことを特徴とする請求項3記載の焼却装置。
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