JP2002130085A - 燃料噴射弁及びその製作方法と内燃機関 - Google Patents
燃料噴射弁及びその製作方法と内燃機関Info
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- JP2002130085A JP2002130085A JP2000318872A JP2000318872A JP2002130085A JP 2002130085 A JP2002130085 A JP 2002130085A JP 2000318872 A JP2000318872 A JP 2000318872A JP 2000318872 A JP2000318872 A JP 2000318872A JP 2002130085 A JP2002130085 A JP 2002130085A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】燃料噴射弁において、異なる噴射量及び噴霧形
状の種々の内燃機関に、安価で、自由度が高く、点火性
が良好で、燃焼安定範囲の拡大ができ、燃焼時の未燃ガ
ス成分の排出量を低減できるように対応すること。 【解決手段】弁座面12の下流側に位置し通過する燃料
の噴射量を制御する燃料噴射孔16を板厚方向に開口し
て形成した第1プレート15と、燃料噴射孔16より噴
射される燃料の噴霧形状を制御する噴霧形状制御穴17
を板厚方向に開口して形成した第2プレート16とを重
ね合わせて配置する。
状の種々の内燃機関に、安価で、自由度が高く、点火性
が良好で、燃焼安定範囲の拡大ができ、燃焼時の未燃ガ
ス成分の排出量を低減できるように対応すること。 【解決手段】弁座面12の下流側に位置し通過する燃料
の噴射量を制御する燃料噴射孔16を板厚方向に開口し
て形成した第1プレート15と、燃料噴射孔16より噴
射される燃料の噴霧形状を制御する噴霧形状制御穴17
を板厚方向に開口して形成した第2プレート16とを重
ね合わせて配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料噴射弁及びそ
の製作方法と内燃機関に係り、特に燃料の噴射量及び噴
霧形状を設定する部材を備えた燃料噴射弁及びその製作
方法と内燃機関に好適なものである。
の製作方法と内燃機関に係り、特に燃料の噴射量及び噴
霧形状を設定する部材を備えた燃料噴射弁及びその製作
方法と内燃機関に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来の燃料噴射弁としては、特開平2−
125956号公報(従来技術1)に示されているよう
に、燃料噴射孔からの微粒化燃料を効率よく分配し優れ
た微粒化特性で噴射供給を行ない得る複吸気エンジン用
の電磁弁式燃料噴射弁を提供するために、弁座の上流側
に設けられ、供給された燃料に旋回力を与える燃料旋回
素子と、弁座の下流側に設けられた燃料噴射孔と、燃料
噴射孔の下流側に噴出する燃料の流れを分割させる分割
手段とを備えたものがある。
125956号公報(従来技術1)に示されているよう
に、燃料噴射孔からの微粒化燃料を効率よく分配し優れ
た微粒化特性で噴射供給を行ない得る複吸気エンジン用
の電磁弁式燃料噴射弁を提供するために、弁座の上流側
に設けられ、供給された燃料に旋回力を与える燃料旋回
素子と、弁座の下流側に設けられた燃料噴射孔と、燃料
噴射孔の下流側に噴出する燃料の流れを分割させる分割
手段とを備えたものがある。
【0003】そして、具体的には、燃料噴射孔を形成す
る部材であるバルブガイドは、断面がH形状の筒状をし
ており、中央部にボール弁のシート面とこのシート面に
連続する燃料噴射孔が形成されており、その筒状部の上
部内側に燃料旋回素子が挿入固定され、その筒状部の下
部内側に分割手段であるプレート状アダプタが挿入固定
されている。
る部材であるバルブガイドは、断面がH形状の筒状をし
ており、中央部にボール弁のシート面とこのシート面に
連続する燃料噴射孔が形成されており、その筒状部の上
部内側に燃料旋回素子が挿入固定され、その筒状部の下
部内側に分割手段であるプレート状アダプタが挿入固定
されている。
【0004】なお、この従来技術1には、係る燃料噴射
弁を用いて燃焼効率を向上する内燃機関も示されてい
る。
弁を用いて燃焼効率を向上する内燃機関も示されてい
る。
【0005】また、従来の燃料噴射弁としては、特開平
11−70347号公報(従来技術2)に示されている
ように、流体通路を形成する内壁面に弁座を設けたバル
ブボディと、弁座に環状に着座可能な当接部を有し、当
接部が弁座から離座ならびに弁座に着座することにより
流体通路を開閉する弁部材と、弁部材よりも流体下流側
のバルブボディに取付けられるオリフィスプレートであ
って、板厚方向に貫通する複数のオリフィスを有するオ
リフィスプレートとを備えたものがある。
11−70347号公報(従来技術2)に示されている
ように、流体通路を形成する内壁面に弁座を設けたバル
ブボディと、弁座に環状に着座可能な当接部を有し、当
接部が弁座から離座ならびに弁座に着座することにより
流体通路を開閉する弁部材と、弁部材よりも流体下流側
のバルブボディに取付けられるオリフィスプレートであ
って、板厚方向に貫通する複数のオリフィスを有するオ
リフィスプレートとを備えたものがある。
【0006】そして、具体的には、オリフィスプレート
は、ステンレス製でカップ状に形成され、このオリフィ
スプレートがニードル弁の燃料下流側でバルブボディの
先端に全周溶接により接合されており、オリフィスプレ
ートの中央部に燃料を噴射するための多数のオリフィス
が斜め方向に設けられ、全周にわたって2列形成されて
いる。
は、ステンレス製でカップ状に形成され、このオリフィ
スプレートがニードル弁の燃料下流側でバルブボディの
先端に全周溶接により接合されており、オリフィスプレ
ートの中央部に燃料を噴射するための多数のオリフィス
が斜め方向に設けられ、全周にわたって2列形成されて
いる。
【0007】更には、従来の燃料噴射弁としては、特開
平6−299932号公報(従来技術3)に示されてい
るように、弁座部を有する弁本体と、弁座部に当接する
シート部を有して燃料通路を開閉する弁部材と、流体が
通過するスリット状の第1の孔を有する第1のプレート
と、第1のプレートの下流側に重ねて設けられ、第1の
孔に直交するスリット状の第2の孔を有する第2のプレ
ートを備えたものがある。
平6−299932号公報(従来技術3)に示されてい
るように、弁座部を有する弁本体と、弁座部に当接する
シート部を有して燃料通路を開閉する弁部材と、流体が
通過するスリット状の第1の孔を有する第1のプレート
と、第1のプレートの下流側に重ねて設けられ、第1の
孔に直交するスリット状の第2の孔を有する第2のプレ
ートを備えたものがある。
【0008】そして、具体的には、弁本体の前方側に第
1のオリフィスプレートが載せられ、この第1のオリフ
ィスプレートの下面に第2のオリフィスプレートが重ね
合わせられ、これらの第1のオリフィスプレート及び第
2のオリフィスプレートを弁本体の端面に固定するスリ
ーブが弁本体にカシメ固定されているものである。
1のオリフィスプレートが載せられ、この第1のオリフ
ィスプレートの下面に第2のオリフィスプレートが重ね
合わせられ、これらの第1のオリフィスプレート及び第
2のオリフィスプレートを弁本体の端面に固定するスリ
ーブが弁本体にカシメ固定されているものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術1で
は、燃料噴射孔からの微粒化燃料を効率よく分配し優れ
た微粒化特性で噴射供給を行ない得る複吸気エンジン用
の電磁弁式燃料噴射弁を提供することが示されている
が、燃料噴射孔を形成するバルブガイドが断面H形状を
した複雑な形状をしたものであり、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の内燃機関に適用することに対する配慮に
関しては記載されていない。
は、燃料噴射孔からの微粒化燃料を効率よく分配し優れ
た微粒化特性で噴射供給を行ない得る複吸気エンジン用
の電磁弁式燃料噴射弁を提供することが示されている
が、燃料噴射孔を形成するバルブガイドが断面H形状を
した複雑な形状をしたものであり、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の内燃機関に適用することに対する配慮に
関しては記載されていない。
【0010】そして、従来技術1では、アダプタの具体
的な挿入固定方法が記載されておらず、アダプタの挿入
固定により弁座部の変形に影響を与えないようにするこ
との配慮に関しては記載されていない。
的な挿入固定方法が記載されておらず、アダプタの挿入
固定により弁座部の変形に影響を与えないようにするこ
との配慮に関しては記載されていない。
【0011】また、従来技術2では、燃料噴射量及び燃
料噴射方向を制御する機能が複数のオリフィスを形成し
た一枚のオリフィスプレートに集約されており、異なる
噴射量及び噴霧形状の種々の内燃機関に適用することに
対する配慮に関しては記載されていない。
料噴射方向を制御する機能が複数のオリフィスを形成し
た一枚のオリフィスプレートに集約されており、異なる
噴射量及び噴霧形状の種々の内燃機関に適用することに
対する配慮に関しては記載されていない。
【0012】そして、従来技術2では、ステンレス製の
オリフィスプレートをバルブボディの先端に全周溶接に
より接合されているが、オリフィスプレートの中央部が
燃料圧力等により変形してバルブボディとの間に隙間が
生じないように配慮してその溶接位置を中心部に近い部
分で全周溶接すると、溶接時の熱変形が弁座部にまで影
響を及ぼすおそれがあった。
オリフィスプレートをバルブボディの先端に全周溶接に
より接合されているが、オリフィスプレートの中央部が
燃料圧力等により変形してバルブボディとの間に隙間が
生じないように配慮してその溶接位置を中心部に近い部
分で全周溶接すると、溶接時の熱変形が弁座部にまで影
響を及ぼすおそれがあった。
【0013】更には、従来技術3では、スリット状の第
1のオリフィスプレートとスリット状の第2のオリフィ
スプレートを直交させて重ね合わせることにより燃料噴
射孔を形成するものであり、異なる噴射量及び噴霧形状
の種々の内燃機関に適用することに対する配慮に関して
は記載されていない。
1のオリフィスプレートとスリット状の第2のオリフィ
スプレートを直交させて重ね合わせることにより燃料噴
射孔を形成するものであり、異なる噴射量及び噴霧形状
の種々の内燃機関に適用することに対する配慮に関して
は記載されていない。
【0014】そして、従来技術3では、第1のオリフィ
スプレート及び第2のオリフィスプレートの外周部を弁
本体の端面に固定するスリーブが弁本体にカシメ固定さ
れるようになっているが、これらのプレートの外周部を
保持しているものであり、かつ第2のオリフィスプレー
ト自身が燃料噴射孔を形成するものであるので、第1の
オリフィスプレート及び第2のオリフィスプレートを薄
く形成して燃料噴射孔の精度を向上しようとすると、こ
れらの中央部が燃料圧力等により変形して弁本体との間
及び両オリフィスプレートの間に隙間が生ずるおそれが
あった。
スプレート及び第2のオリフィスプレートの外周部を弁
本体の端面に固定するスリーブが弁本体にカシメ固定さ
れるようになっているが、これらのプレートの外周部を
保持しているものであり、かつ第2のオリフィスプレー
ト自身が燃料噴射孔を形成するものであるので、第1の
オリフィスプレート及び第2のオリフィスプレートを薄
く形成して燃料噴射孔の精度を向上しようとすると、こ
れらの中央部が燃料圧力等により変形して弁本体との間
及び両オリフィスプレートの間に隙間が生ずるおそれが
あった。
【0015】なお、従来技術1から3において、種々の
内燃機関への適用を十分に配慮せずに内燃機関の壁面へ
の燃料付着の抑制が不十分であると、吸気管内壁面やピ
ストン、シリンダ壁面あるいはシリンダヘッド等への燃
料付着が生じるため、付着燃料の不完全燃焼により発生
する未燃炭化水素の排出量を低減する上で好ましくな
い。
内燃機関への適用を十分に配慮せずに内燃機関の壁面へ
の燃料付着の抑制が不十分であると、吸気管内壁面やピ
ストン、シリンダ壁面あるいはシリンダヘッド等への燃
料付着が生じるため、付着燃料の不完全燃焼により発生
する未燃炭化水素の排出量を低減する上で好ましくな
い。
【0016】本発明の目的は、異なる噴射量及び噴霧形
状の種々の内燃機関に適用することに、安価で、自由度
が高く、しかも内燃機関の点火性が良好で、燃焼安定範
囲の拡大ができ、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低減
できるように対応可能な燃料噴射弁及びその製作方法を
得ることにある。
状の種々の内燃機関に適用することに、安価で、自由度
が高く、しかも内燃機関の点火性が良好で、燃焼安定範
囲の拡大ができ、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低減
できるように対応可能な燃料噴射弁及びその製作方法を
得ることにある。
【0017】本発明の別の目的は、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層自
由度が高く対応可能な燃料噴射弁を得ることにある。
霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層自
由度が高く対応可能な燃料噴射弁を得ることにある。
【0018】本発明の別の目的は、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、デ
ポジットを抑制して噴射量や噴霧形状の経時劣化を防止
することができる燃料噴射弁を得ることにある。
霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、デ
ポジットを抑制して噴射量や噴霧形状の経時劣化を防止
することができる燃料噴射弁を得ることにある。
【0019】本発明の別の目的は、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層安
価に対応可能な燃料噴射弁を得ることにある。
霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層安
価に対応可能な燃料噴射弁を得ることにある。
【0020】本発明の別の目的は、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、燃
料噴射孔の変形を防止して精度の良い燃料噴射孔を備え
た燃料噴射弁を得ることにある。
霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、燃
料噴射孔の変形を防止して精度の良い燃料噴射孔を備え
た燃料噴射弁を得ることにある。
【0021】本発明の別の目的は、異なる噴射量及び噴
霧形状の種々の機種に安価でかつ自由度が高く対応で
き、しかも点火性が良好で、燃焼安定範囲の拡大がで
き、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低減できる内燃機
関を得ることにある。
霧形状の種々の機種に安価でかつ自由度が高く対応で
き、しかも点火性が良好で、燃焼安定範囲の拡大がで
き、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低減できる内燃機
関を得ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の特徴は、弁座面に当接及び弁座面から
離脱して燃料流路を開閉する弁体と、前記弁座面の下流
側に位置し通過する燃料の噴射量を制御する燃料噴射孔
を形成した第1プレートと、前記燃料噴射孔より噴射さ
れる燃料の噴霧形状を制御する噴霧形状制御穴を形成し
た第2プレートとを備え、前記第1プレートは板厚方向
に開口する前記燃料噴射孔を中央部に有し、前記第2プ
レートは、板厚方向に開口する前記噴霧形状制御穴を前
記燃料噴射孔に連通して有すると共に、前記第1プレー
トの下流面側に重ね合わせて配置したことにある。
の本発明の第1の特徴は、弁座面に当接及び弁座面から
離脱して燃料流路を開閉する弁体と、前記弁座面の下流
側に位置し通過する燃料の噴射量を制御する燃料噴射孔
を形成した第1プレートと、前記燃料噴射孔より噴射さ
れる燃料の噴霧形状を制御する噴霧形状制御穴を形成し
た第2プレートとを備え、前記第1プレートは板厚方向
に開口する前記燃料噴射孔を中央部に有し、前記第2プ
レートは、板厚方向に開口する前記噴霧形状制御穴を前
記燃料噴射孔に連通して有すると共に、前記第1プレー
トの下流面側に重ね合わせて配置したことにある。
【0023】特に好ましくは、前記第1プレートとは別
体の弁座部材で前記弁座面を形成すると共に、前記弁座
部材の下流面側に前記第1プレートを当接して積層した
ことにある。
体の弁座部材で前記弁座面を形成すると共に、前記弁座
部材の下流面側に前記第1プレートを当接して積層した
ことにある。
【0024】また、特に好ましくは、前記第2プレート
を金属材料で形成すると共に、前記第2プレートの第1
プレート側の面を表面処理したことにある。
を金属材料で形成すると共に、前記第2プレートの第1
プレート側の面を表面処理したことにある。
【0025】また、特に好ましくは、合成樹脂やセラミ
ック等の非金属材料で前記第1プレートを形成すると共
に、金属材料で前記第2プレートを形成したことにあ
る。
ック等の非金属材料で前記第1プレートを形成すると共
に、金属材料で前記第2プレートを形成したことにあ
る。
【0026】また、特に好ましくは、前記第2プレート
を前記噴霧孔部材より厚肉に形成すると共に、前記第2
プレートの周辺部を弁構成部材に溶接またはかしめによ
り固定したことにある。
を前記噴霧孔部材より厚肉に形成すると共に、前記第2
プレートの周辺部を弁構成部材に溶接またはかしめによ
り固定したことにある。
【0027】本発明の第2の特徴は、弁座面に当接及び
弁座面から離脱して燃料流路を開閉する弁体と、前記弁
座面の下流側に位置して通過する燃料の噴射量を制御す
る燃料噴射孔を形成した第1プレートと、前記燃料噴射
孔より噴射される燃料の噴霧形状を制御する噴霧形状制
御穴を形成した第2プレートとを組み立てることにより
製作する燃料噴射弁の製作方法において、前記第1プレ
ートの前記燃料噴射孔を板厚方向に開口するように中央
部に形成すると共に異なる大きさの燃料噴射孔を有する
複数種類の前記第1プレートを製作し、前記第2プレー
トの噴霧形状制御穴を板厚方向に開口して前記燃料噴射
孔に連通するように形成すると共に異なる形状の噴霧形
状制御穴を有する複数の複数種類の前記第2プレートを
製作し、前記複数種類の第1プレート及び第2プレート
の中から搭載される内燃機関の噴射量及び噴霧形状に合
致するものを選択して組み立てるようにしたことにあ
る。
弁座面から離脱して燃料流路を開閉する弁体と、前記弁
座面の下流側に位置して通過する燃料の噴射量を制御す
る燃料噴射孔を形成した第1プレートと、前記燃料噴射
孔より噴射される燃料の噴霧形状を制御する噴霧形状制
御穴を形成した第2プレートとを組み立てることにより
製作する燃料噴射弁の製作方法において、前記第1プレ
ートの前記燃料噴射孔を板厚方向に開口するように中央
部に形成すると共に異なる大きさの燃料噴射孔を有する
複数種類の前記第1プレートを製作し、前記第2プレー
トの噴霧形状制御穴を板厚方向に開口して前記燃料噴射
孔に連通するように形成すると共に異なる形状の噴霧形
状制御穴を有する複数の複数種類の前記第2プレートを
製作し、前記複数種類の第1プレート及び第2プレート
の中から搭載される内燃機関の噴射量及び噴霧形状に合
致するものを選択して組み立てるようにしたことにあ
る。
【0028】本発明の第3の特徴は、燃料及び空気を吸
込んで燃焼させるシリンダ及びピストンと、燃料を供給
する燃料噴射弁と、前記シリンダに供給された燃料に点
火する点火プラグとを備えた内燃機関において、前記燃
料噴射弁は、弁座面に当接及び弁座面から離脱して燃料
流路を開閉する弁体と、前記弁座面の下流側に位置し通
過する燃料の噴射量を制御する燃料噴射孔を形成した第
1プレートと、前記燃料噴射孔より噴射される燃料の噴
霧形状を制御する噴霧形状制御穴を形成した第2プレー
トとを有しており、前記第1プレートは内燃機関の噴射
量に合致する前記燃料噴射孔を中央部に有し、前記第2
プレートは、搭載する内燃機関の噴霧形状に合致する前
記噴霧形状制御穴を前記燃料噴射孔に連通して有すると
共に、前記第1プレートの下流面側に重ね合わせて配置
したことにある。
込んで燃焼させるシリンダ及びピストンと、燃料を供給
する燃料噴射弁と、前記シリンダに供給された燃料に点
火する点火プラグとを備えた内燃機関において、前記燃
料噴射弁は、弁座面に当接及び弁座面から離脱して燃料
流路を開閉する弁体と、前記弁座面の下流側に位置し通
過する燃料の噴射量を制御する燃料噴射孔を形成した第
1プレートと、前記燃料噴射孔より噴射される燃料の噴
霧形状を制御する噴霧形状制御穴を形成した第2プレー
トとを有しており、前記第1プレートは内燃機関の噴射
量に合致する前記燃料噴射孔を中央部に有し、前記第2
プレートは、搭載する内燃機関の噴霧形状に合致する前
記噴霧形状制御穴を前記燃料噴射孔に連通して有すると
共に、前記第1プレートの下流面側に重ね合わせて配置
したことにある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図を
用いて説明する。
用いて説明する。
【0030】まず、本発明の第1実施形態を図1及び図
2を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態の燃
料噴射弁を示す断面図、図2は図1の燃料噴射弁の要部
拡大図である。なお、図2(a)は断面図、図2(b)
はそのL方向矢視図である。
2を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態の燃
料噴射弁を示す断面図、図2は図1の燃料噴射弁の要部
拡大図である。なお、図2(a)は断面図、図2(b)
はそのL方向矢視図である。
【0031】電磁式燃料噴射弁1は、コントロ−ルユニ
ット(図示せず)により演算されたデュ−ティのON−
OFF信号により、弁座部の開閉を行うことにより燃料
を噴射するものである。
ット(図示せず)により演算されたデュ−ティのON−
OFF信号により、弁座部の開閉を行うことにより燃料
を噴射するものである。
【0032】燃料噴射弁1の磁気回路は、コア筒状管
2、ヨーク管状片3、栓体4及びアンカ6から形成され
る。コア筒状管2は、筒状の磁性材料よりなり、電磁コ
イル5の内側に配置されてコアとしての機能を有すると
共に、一方の開口端部2aに燃料導入部を有し、他方の
開口端部2bに燃料流出部を有している。このコア筒状
管2の開口端部2bの外周部には、薄厚状の円筒部材7
の一端部側が挿入固定されている。ヨーク管状片3は、
強磁性材よりなり、少なくとも部分的に電磁コイル5を
取り囲むように構成されるヨ−クとしての機能を有し、
その一部が円筒部材7に固定されている。栓体4は、こ
のヨーク管状片3の一方端を閉じるように設けられてい
る。円筒部材7は、非磁性材あるいは弱磁性材よりなる
薄厚筒状に形成され、コア筒状管2の開口端部2bの端
面に空隙を隔てて対面している。磁気回路を励磁する電
磁コイル5はボビンに巻かれている。電磁コイル5の端
子25は、図示しないコントロ−ルユニットの端子と結
合される。
2、ヨーク管状片3、栓体4及びアンカ6から形成され
る。コア筒状管2は、筒状の磁性材料よりなり、電磁コ
イル5の内側に配置されてコアとしての機能を有すると
共に、一方の開口端部2aに燃料導入部を有し、他方の
開口端部2bに燃料流出部を有している。このコア筒状
管2の開口端部2bの外周部には、薄厚状の円筒部材7
の一端部側が挿入固定されている。ヨーク管状片3は、
強磁性材よりなり、少なくとも部分的に電磁コイル5を
取り囲むように構成されるヨ−クとしての機能を有し、
その一部が円筒部材7に固定されている。栓体4は、こ
のヨーク管状片3の一方端を閉じるように設けられてい
る。円筒部材7は、非磁性材あるいは弱磁性材よりなる
薄厚筒状に形成され、コア筒状管2の開口端部2bの端
面に空隙を隔てて対面している。磁気回路を励磁する電
磁コイル5はボビンに巻かれている。電磁コイル5の端
子25は、図示しないコントロ−ルユニットの端子と結
合される。
【0033】弁体10はアンカ6とロッド8とボール弁
9とよりなっている。ロッド8は、部分的に開口部8a
を有するように板状部材を丸めて成形され、その外周面
がアンカ6の内周面に固定されている。ボール弁9はこ
のロッド8の他方の開口端部を閉鎖するように溶接止め
されている。この弁体10は、アンカ6の外周面が円筒
部材7の内周面にガイドされ、ボール弁9の外周面が燃
料旋回部材14の内周面にガイドされ、移動可能になっ
ている。
9とよりなっている。ロッド8は、部分的に開口部8a
を有するように板状部材を丸めて成形され、その外周面
がアンカ6の内周面に固定されている。ボール弁9はこ
のロッド8の他方の開口端部を閉鎖するように溶接止め
されている。この弁体10は、アンカ6の外周面が円筒
部材7の内周面にガイドされ、ボール弁9の外周面が燃
料旋回部材14の内周面にガイドされ、移動可能になっ
ている。
【0034】この燃料旋回部材14は、軸方向に延びる
複数の軸方向通路14aと、この軸方向通路14aから
軸中心方向に延びる複数の径方向通路14bとを有して
おり、ノズル体11内に固定して配置されている。な
お、軸方向通路14a及び径方向通路14bは、燃料旋
回部材14を挿入固定した際にノズル体11との間に形
成されるものである。
複数の軸方向通路14aと、この軸方向通路14aから
軸中心方向に延びる複数の径方向通路14bとを有して
おり、ノズル体11内に固定して配置されている。な
お、軸方向通路14a及び径方向通路14bは、燃料旋
回部材14を挿入固定した際にノズル体11との間に形
成されるものである。
【0035】ノズル体11は、一端が開放され、他端部
に弁座面12を有し、この弁座面12の下流側に中央に
連通孔13を有している。このノズル体11は円筒部材
7の一方端の内周面7aに圧入固定される。
に弁座面12を有し、この弁座面12の下流側に中央に
連通孔13を有している。このノズル体11は円筒部材
7の一方端の内周面7aに圧入固定される。
【0036】さらに、円筒部材7の下流側には、第1プ
レート15及び第2プレート17が順次圧入される。そ
して第2プレート17は、その外周部19が円筒部材7
にレーザ溶接等により固着される。それから、ブッシュ
23が円筒部材7の一側端部7aに挿入固定される。第
1プレート15は、ノズル体11と別体に形成され、全
体が単純な円板形状をしており、その中央部に軸方向に
貫通する燃料噴射孔16を有している。この燃料噴射孔
16は、弁座面12の下流側に位置し、燃料の噴射量を
決定すると共に、燃料の微粒化にも寄与するものであ
る。また、第2プレート17は、第1プレート15と別
体に形成され、第1プレート15と外径が同じ単純な円
板形状をしており、その中央部に軸方向に貫通する噴霧
形状制御穴18を有している。この噴霧形状制御穴18
は、燃料噴射孔16の下流側に位置しており、燃料の噴
霧形状を制御するものである。そして、第1プレート1
5は第2プレート17より板厚が薄く形成され、第2プ
レート17は所定の噴霧形状が得られるように第1プレ
ート15の板厚より厚く形成されている。更には、第2
プレート17には、その内外周面にはデポジットの付着
を防止するための表面処理が施してある。これにより、
第2プレート17へのデポジットの付着が抑制されて噴
射量や噴霧形状の経時劣化を防止することができ、長期
間安定した燃料噴射が実施できる燃料噴射弁1を得るこ
とができる。
レート15及び第2プレート17が順次圧入される。そ
して第2プレート17は、その外周部19が円筒部材7
にレーザ溶接等により固着される。それから、ブッシュ
23が円筒部材7の一側端部7aに挿入固定される。第
1プレート15は、ノズル体11と別体に形成され、全
体が単純な円板形状をしており、その中央部に軸方向に
貫通する燃料噴射孔16を有している。この燃料噴射孔
16は、弁座面12の下流側に位置し、燃料の噴射量を
決定すると共に、燃料の微粒化にも寄与するものであ
る。また、第2プレート17は、第1プレート15と別
体に形成され、第1プレート15と外径が同じ単純な円
板形状をしており、その中央部に軸方向に貫通する噴霧
形状制御穴18を有している。この噴霧形状制御穴18
は、燃料噴射孔16の下流側に位置しており、燃料の噴
霧形状を制御するものである。そして、第1プレート1
5は第2プレート17より板厚が薄く形成され、第2プ
レート17は所定の噴霧形状が得られるように第1プレ
ート15の板厚より厚く形成されている。更には、第2
プレート17には、その内外周面にはデポジットの付着
を防止するための表面処理が施してある。これにより、
第2プレート17へのデポジットの付着が抑制されて噴
射量や噴霧形状の経時劣化を防止することができ、長期
間安定した燃料噴射が実施できる燃料噴射弁1を得るこ
とができる。
【0037】弁体10は、上述したノズル体11、第1
プレート15及び第2プレート17を圧入固定する際
に、アンカ6端面とコア筒状管2の開口端部2b端面と
の隙間が所定間隔になるように調整される。すなわち、
この隙間は弁体10の軸方向の移動量となる。また、弁
体10は、リターンスプリング20によってノズル体1
1の弁座面12に押圧力を付与されている。その押圧力
は板材をロール状に成形した巻きブッシュ21の軸方向
位置によって調整される。
プレート15及び第2プレート17を圧入固定する際
に、アンカ6端面とコア筒状管2の開口端部2b端面と
の隙間が所定間隔になるように調整される。すなわち、
この隙間は弁体10の軸方向の移動量となる。また、弁
体10は、リターンスプリング20によってノズル体1
1の弁座面12に押圧力を付与されている。その押圧力
は板材をロール状に成形した巻きブッシュ21の軸方向
位置によって調整される。
【0038】また、本実施形態では、コア筒状管2の下
端面が開弁動作時にアンカ6を受け止めるストッパとし
ての役割をなしている。このため、コア筒状管2の下端
面やアンカ6の上端面には、クロムメッキ等が電解メッ
キ法等で処理されていることが好ましい。
端面が開弁動作時にアンカ6を受け止めるストッパとし
ての役割をなしている。このため、コア筒状管2の下端
面やアンカ6の上端面には、クロムメッキ等が電解メッ
キ法等で処理されていることが好ましい。
【0039】コア筒状管2及びヨーク管状片3の外周部
には、射出成形されたプラスチック成形体22によって
取り囲まれている。この場合、コイル端子25も一緒に
一体成形される。また、プラスチック成形体22の一端
面22a側にはブッシュ23との間に気体シール用のO
リング24が設けられており、他方端22b側には燃料
シール用のOリング26が設けられている。なお、フィ
ルター27は、コア筒状管2の燃料導入側の開口部内に
配置され、燃料中のゴミや異物がボール弁9と弁座面1
2との間の、いわゆるバルブ弁座面側への侵入を防ぐよ
うになっている。
には、射出成形されたプラスチック成形体22によって
取り囲まれている。この場合、コイル端子25も一緒に
一体成形される。また、プラスチック成形体22の一端
面22a側にはブッシュ23との間に気体シール用のO
リング24が設けられており、他方端22b側には燃料
シール用のOリング26が設けられている。なお、フィ
ルター27は、コア筒状管2の燃料導入側の開口部内に
配置され、燃料中のゴミや異物がボール弁9と弁座面1
2との間の、いわゆるバルブ弁座面側への侵入を防ぐよ
うになっている。
【0040】以上のように構成された燃料噴射弁1の動
作を説明する。
作を説明する。
【0041】電磁コイル5に与えられる電気的なON−
OFF信号により、弁体10を軸方向に上下動させてボ
ール弁9と弁座面12の隙間の開閉を行ない、それによ
って燃料の噴射制御を行う。具体的には、ON信号が電
磁コイル5に与えられると、コア筒状管2、アンカ6、
ヨーク管状片3及び栓体4で磁気回路が形成され、アン
カ6がコア筒状管2側に吸引される。アンカ6が移動す
ると、これと一体になっているボール弁9も移動してノ
ズル体11の弁座面12から離れ、第1プレート15に
設けた燃料噴射孔16の上流側で燃料通路が開放され
る。
OFF信号により、弁体10を軸方向に上下動させてボ
ール弁9と弁座面12の隙間の開閉を行ない、それによ
って燃料の噴射制御を行う。具体的には、ON信号が電
磁コイル5に与えられると、コア筒状管2、アンカ6、
ヨーク管状片3及び栓体4で磁気回路が形成され、アン
カ6がコア筒状管2側に吸引される。アンカ6が移動す
ると、これと一体になっているボール弁9も移動してノ
ズル体11の弁座面12から離れ、第1プレート15に
設けた燃料噴射孔16の上流側で燃料通路が開放され
る。
【0042】燃料は、フィルタ27を通して燃料噴射弁
1の内部に流入し、コア筒状管2の内部通路、アンカ6
の内部及びアンカ6に結合されるロッド8の開口部8a
を経て下流に至り、更には、燃料旋回部材14の軸方向
通路14a、径方向通路14bを通って弁座面12へ旋
回供給され、開弁時に燃料噴射孔16から噴射される。
1の内部に流入し、コア筒状管2の内部通路、アンカ6
の内部及びアンカ6に結合されるロッド8の開口部8a
を経て下流に至り、更には、燃料旋回部材14の軸方向
通路14a、径方向通路14bを通って弁座面12へ旋
回供給され、開弁時に燃料噴射孔16から噴射される。
【0043】本実施形態においては、以下のような配慮
が為されている。 (1)噴射燃料の微粒化向上については、ノズル体11
に設けた燃料旋回部材14により燃料に旋回力を付与す
ることによって行われる。これを具体的に説明すると、
上方より導入された燃料は、この燃料旋回部材14の軸
方向通路14aから中心軸に対してオフセットされた径
方向通路14bに至り、この径方向通路14bによって
旋回力を付与されて下流の弁座面12に至る。弁座面1
2では、弁体10が上方に移動した際に形成される損失
のない十分な大きさの環状通路を流れ、その後、弁座面
12よりやや小さい連通孔13を経て、下流の第1プレ
ート15に形成された燃料噴射孔16より噴射される。
この第1プレート15に形成される燃料噴射孔16の上
流側では、旋回流れが損失なく起こるように旋回室形状
が最適化されている。すなわち、弁座面12に対面する
ボール弁9の面が略平行な面9aを有するように加工さ
れており、旋回室内には死水渦のような損失を来す流れ
が生じない構成になっている。これにより、供給された
燃料の圧力エネルギーが効果的に旋回のエネルギーに変
換されて燃料噴射孔16より噴射されるので、噴射され
る燃料の微粒化が促進される。 (2)燃料噴射孔16から噴射される燃料の噴霧形状の
制御については、第2プレート17により行うものであ
る。第2プレート17に設けられる噴霧形状制御穴18
の形状及び大きさ等によって噴霧形状を変化させること
ができるので、本実施形態の場合、噴射方向を略2方向
に制御するように、第1プレート15に形成された燃料
噴射孔16より多少大きい距離δを有して対向する幅h
の2つの壁17aを形成している。これにより、燃料噴
射孔16から噴射される旋回燃料を図2(b)の矢印に示
す方向に噴霧燃料を拘束誘導することにより、2方向噴
霧形状を生成することができる。
が為されている。 (1)噴射燃料の微粒化向上については、ノズル体11
に設けた燃料旋回部材14により燃料に旋回力を付与す
ることによって行われる。これを具体的に説明すると、
上方より導入された燃料は、この燃料旋回部材14の軸
方向通路14aから中心軸に対してオフセットされた径
方向通路14bに至り、この径方向通路14bによって
旋回力を付与されて下流の弁座面12に至る。弁座面1
2では、弁体10が上方に移動した際に形成される損失
のない十分な大きさの環状通路を流れ、その後、弁座面
12よりやや小さい連通孔13を経て、下流の第1プレ
ート15に形成された燃料噴射孔16より噴射される。
この第1プレート15に形成される燃料噴射孔16の上
流側では、旋回流れが損失なく起こるように旋回室形状
が最適化されている。すなわち、弁座面12に対面する
ボール弁9の面が略平行な面9aを有するように加工さ
れており、旋回室内には死水渦のような損失を来す流れ
が生じない構成になっている。これにより、供給された
燃料の圧力エネルギーが効果的に旋回のエネルギーに変
換されて燃料噴射孔16より噴射されるので、噴射され
る燃料の微粒化が促進される。 (2)燃料噴射孔16から噴射される燃料の噴霧形状の
制御については、第2プレート17により行うものであ
る。第2プレート17に設けられる噴霧形状制御穴18
の形状及び大きさ等によって噴霧形状を変化させること
ができるので、本実施形態の場合、噴射方向を略2方向
に制御するように、第1プレート15に形成された燃料
噴射孔16より多少大きい距離δを有して対向する幅h
の2つの壁17aを形成している。これにより、燃料噴
射孔16から噴射される旋回燃料を図2(b)の矢印に示
す方向に噴霧燃料を拘束誘導することにより、2方向噴
霧形状を生成することができる。
【0044】この第2プレート17は、円板の中央部に
噴霧形状制御穴18を板厚方向に開口して設けたもので
あるので、極めて簡単に製作することができる。従っ
て、異なる種類の内燃機関に対応する第2プレート17
を容易に多数製作しておくことができ、そして、搭載す
る内燃機関に合致する第2プレート17を選択して燃料
噴射弁1を製作することにより、内燃機関に最も適した
燃料噴射弁1を容易に搭載することができる。 (3)燃料噴射孔16による噴射量の調整に際しては、
第1プレート15の燃料噴射孔16を精度良く製作及び
組み立てることにより、精度の良い噴射量を得ることが
できる。すなわち、第1プレート15は、第2プレート
17より薄い板厚の円板の中央部に燃料噴射孔16を設
けたものであるので、燃料噴射孔16をプレス打ち抜き
加工などにより、バラツキなく精度良く製作することが
できる。また、ノズル体11に組み付けられていること
によって精度が高められる。さらに、組み付け時に受け
る荷重は、第2プレート17を介しているために、大き
な偏荷重を受けず、精度良く組み付けることができる。
しかも、第2プレート17は、その外周部19をレーザ
溶接等によって固着されるが、固着位置が燃料噴射孔1
6より遠い箇所のために、第1プレート15の燃料噴射
孔16に対して熱による変形を防止することができる。
噴霧形状制御穴18を板厚方向に開口して設けたもので
あるので、極めて簡単に製作することができる。従っ
て、異なる種類の内燃機関に対応する第2プレート17
を容易に多数製作しておくことができ、そして、搭載す
る内燃機関に合致する第2プレート17を選択して燃料
噴射弁1を製作することにより、内燃機関に最も適した
燃料噴射弁1を容易に搭載することができる。 (3)燃料噴射孔16による噴射量の調整に際しては、
第1プレート15の燃料噴射孔16を精度良く製作及び
組み立てることにより、精度の良い噴射量を得ることが
できる。すなわち、第1プレート15は、第2プレート
17より薄い板厚の円板の中央部に燃料噴射孔16を設
けたものであるので、燃料噴射孔16をプレス打ち抜き
加工などにより、バラツキなく精度良く製作することが
できる。また、ノズル体11に組み付けられていること
によって精度が高められる。さらに、組み付け時に受け
る荷重は、第2プレート17を介しているために、大き
な偏荷重を受けず、精度良く組み付けることができる。
しかも、第2プレート17は、その外周部19をレーザ
溶接等によって固着されるが、固着位置が燃料噴射孔1
6より遠い箇所のために、第1プレート15の燃料噴射
孔16に対して熱による変形を防止することができる。
【0045】そして、異なる種類の内燃機関に対応する
第1プレート15を容易に多数製作しておくことがで
き、そして、搭載する内燃機関に合致する第1プレート
15を選択して燃料噴射弁1を製作することにより、内
燃機関に最も適した燃料噴射弁1を容易に搭載すること
ができる。この第1プレート15の選択と上述した第2
プレート17の選択を組合せることにより、搭載する内
燃機関の種類を著しく増大することができる。 (4)第1プレート15及び第2プレート17は、プレ
ス打ち抜き等の製法に基づいて製作されるので、寸法や
形状のバラツキが極めて小さい。また、第1プレート1
5は、例えば、プラスチックやセラミックス等の加工性
の良い、非金属材料を用いることができ、また、熱伝導
性の低い材料を選ぶことにより、熱による変形の影響も
より小さくできる。そして、第2プレート17に設ける
噴霧形状制御穴18は、任意の形状が容易に製作できる
ため、種々の噴霧形状が容易に作成することができ、そ
の制御性の自由度を極めて高くできる。
第1プレート15を容易に多数製作しておくことがで
き、そして、搭載する内燃機関に合致する第1プレート
15を選択して燃料噴射弁1を製作することにより、内
燃機関に最も適した燃料噴射弁1を容易に搭載すること
ができる。この第1プレート15の選択と上述した第2
プレート17の選択を組合せることにより、搭載する内
燃機関の種類を著しく増大することができる。 (4)第1プレート15及び第2プレート17は、プレ
ス打ち抜き等の製法に基づいて製作されるので、寸法や
形状のバラツキが極めて小さい。また、第1プレート1
5は、例えば、プラスチックやセラミックス等の加工性
の良い、非金属材料を用いることができ、また、熱伝導
性の低い材料を選ぶことにより、熱による変形の影響も
より小さくできる。そして、第2プレート17に設ける
噴霧形状制御穴18は、任意の形状が容易に製作できる
ため、種々の噴霧形状が容易に作成することができ、そ
の制御性の自由度を極めて高くできる。
【0046】次に、本発明の第1実施形態の変形例を図
3から図5を用いて説明する。
3から図5を用いて説明する。
【0047】まず、図3を用いて第1変形例を説明す
る。図3は本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における
第1変形例の要部説明図である。なお、図3(a)はノ
ズル組立体の断面図、図3(b)はそのM方向矢視図で
ある。
る。図3は本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における
第1変形例の要部説明図である。なお、図3(a)はノ
ズル組立体の断面図、図3(b)はそのM方向矢視図で
ある。
【0048】この第1変形例は、ノズル組立体36とし
てノズル体28に燃料旋回部材30、第1プレート31
及び第2プレート33を一体的に組み立てて形成したも
のである。このように形成しておくことにより、燃料噴
射弁本体への組み付けがより容易に行え、製造ラインに
おける部品の取り扱いが容易になると共に、加工後の異
物の付着防止や寸法管理においても取り扱いが容易にな
る。特に、部品レベルでのチェックができるので、噴射
弁本体ごと滅却する必要がなくなり、コスト面でのメリ
ットが大きいものである。
てノズル体28に燃料旋回部材30、第1プレート31
及び第2プレート33を一体的に組み立てて形成したも
のである。このように形成しておくことにより、燃料噴
射弁本体への組み付けがより容易に行え、製造ラインに
おける部品の取り扱いが容易になると共に、加工後の異
物の付着防止や寸法管理においても取り扱いが容易にな
る。特に、部品レベルでのチェックができるので、噴射
弁本体ごと滅却する必要がなくなり、コスト面でのメリ
ットが大きいものである。
【0049】この第1変形例では、弁座面29の上流側
の開口部28a側に燃料旋回部材30が挿入固定されて
なり、下流側の開口部28b側に、燃料噴射孔32が形
成された第1プレート31及び第2プレート33が圧入
固定されてなる。なお、第2プレート33の外周部35
がレーザ溶接等によりノズル体28に固着される。第2
プレート33には、噴霧形状を制御するための噴霧形状
制御穴34が設けてあり、この噴霧形状制御穴34に
は、燃料噴射孔32より多少大きい位置に、2つの壁3
3a、33aが置かれており、図2(b)と同様に噴霧を
略2方向に制御する。なお、軸方向通路30a及び径方
向通路30bは、燃料旋回部材30を挿入固定した際に
ノズル体28との間に形成されるものである。
の開口部28a側に燃料旋回部材30が挿入固定されて
なり、下流側の開口部28b側に、燃料噴射孔32が形
成された第1プレート31及び第2プレート33が圧入
固定されてなる。なお、第2プレート33の外周部35
がレーザ溶接等によりノズル体28に固着される。第2
プレート33には、噴霧形状を制御するための噴霧形状
制御穴34が設けてあり、この噴霧形状制御穴34に
は、燃料噴射孔32より多少大きい位置に、2つの壁3
3a、33aが置かれており、図2(b)と同様に噴霧を
略2方向に制御する。なお、軸方向通路30a及び径方
向通路30bは、燃料旋回部材30を挿入固定した際に
ノズル体28との間に形成されるものである。
【0050】次に、図4を用いて第2変形例を説明す
る。図4は本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における
第2変形例の要部説明図である。なお、図4(a)はノ
ズル組立体の断面図、図4(b)はそのQ方向矢視図で
ある。
る。図4は本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における
第2変形例の要部説明図である。なお、図4(a)はノ
ズル組立体の断面図、図4(b)はそのQ方向矢視図で
ある。
【0051】この第2変形例では、微粒化燃料を2方向
に噴射制御するために、燃料噴射孔144が形成された
第1プレート143の下流に複数個の傾斜孔147が形
成された第2プレート145を設けたものである。この
第2プレート145は、旋回室として働く凹部146を
有しており、この凹部146には、2つのグループに分
けた複数個の傾斜孔147が開口して設けられている。
燃料噴射孔144より流出する燃料は、凹部146底面
に衝突した後、複数個の傾斜孔147に向かって放射状
に流れる。また、この第2プレート145は、冷間鍛造
によって外形が成形され、その後、燃料噴射孔として働
く傾斜孔147がプレス加工等により打ち抜かれる。
に噴射制御するために、燃料噴射孔144が形成された
第1プレート143の下流に複数個の傾斜孔147が形
成された第2プレート145を設けたものである。この
第2プレート145は、旋回室として働く凹部146を
有しており、この凹部146には、2つのグループに分
けた複数個の傾斜孔147が開口して設けられている。
燃料噴射孔144より流出する燃料は、凹部146底面
に衝突した後、複数個の傾斜孔147に向かって放射状
に流れる。また、この第2プレート145は、冷間鍛造
によって外形が成形され、その後、燃料噴射孔として働
く傾斜孔147がプレス加工等により打ち抜かれる。
【0052】ノズル体140の拡径部140cへは、第
1プレート143に続いて、この第2プレート145が
挿入固定され、その外周部148をレーザ溶接等により
固定される。また、一方の拡径部140bへは、燃料旋
回部材142が挿入固定されるが、この際に形成される
軸方向通路142aから径方向通路142bを燃料が通
過することにより旋回力が付与されて微粒化が促進され
る。なお、141は、ノズル体140の弁座体140a
に設けた弁座面である。
1プレート143に続いて、この第2プレート145が
挿入固定され、その外周部148をレーザ溶接等により
固定される。また、一方の拡径部140bへは、燃料旋
回部材142が挿入固定されるが、この際に形成される
軸方向通路142aから径方向通路142bを燃料が通
過することにより旋回力が付与されて微粒化が促進され
る。なお、141は、ノズル体140の弁座体140a
に設けた弁座面である。
【0053】次に、図5を用いて第3変形例を説明す
る。図5は本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における
第3変形例の要部説明図である。なお、図5(a)はノ
ズル組立体の断面図、図5(b)はそのR方向矢視図で
ある。
る。図5は本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における
第3変形例の要部説明図である。なお、図5(a)はノ
ズル組立体の断面図、図5(b)はそのR方向矢視図で
ある。
【0054】この第3変形例では、微粒化燃料を広角に
噴射制御するために、第1プレート143の下流に末広
がり状の開口部151を有する第2プレート150を設
けたものである。この第2プレート150は、末広がり
状の開口部151に続いて拡径部152が設けてある。
すなわち、燃料噴射孔144から噴射される旋回燃料
を、末広がり状の開口部151によって広角にするとい
うものである。この第2プレート150は、冷間鍛造に
よって外形が成形され、その後、末広がり状の開口部1
51が切削加工等により形成される。ノズル体140の
拡径部140cへは、第1プレート143に続いてこの
第2プレート150が挿入固定され、その外周部位15
3をレーザ溶接等により固定される。その他の構成は、
上述した第2変形例と同様である。
噴射制御するために、第1プレート143の下流に末広
がり状の開口部151を有する第2プレート150を設
けたものである。この第2プレート150は、末広がり
状の開口部151に続いて拡径部152が設けてある。
すなわち、燃料噴射孔144から噴射される旋回燃料
を、末広がり状の開口部151によって広角にするとい
うものである。この第2プレート150は、冷間鍛造に
よって外形が成形され、その後、末広がり状の開口部1
51が切削加工等により形成される。ノズル体140の
拡径部140cへは、第1プレート143に続いてこの
第2プレート150が挿入固定され、その外周部位15
3をレーザ溶接等により固定される。その他の構成は、
上述した第2変形例と同様である。
【0055】上述した第2及び第3変形例にあっては、
ノズル体をアセンブリしたことにより、第1変形例と同
様に生産を管理する上での部品の取り扱いが容易になる
ために、生産効率を高くできるというものである。ま
た、いずれの場合も、第2プレートのみの交換で、種々
の噴霧形状が必要とされる内燃機関に対応できるのため
生産性が向上できるというものである。
ノズル体をアセンブリしたことにより、第1変形例と同
様に生産を管理する上での部品の取り扱いが容易になる
ために、生産効率を高くできるというものである。ま
た、いずれの場合も、第2プレートのみの交換で、種々
の噴霧形状が必要とされる内燃機関に対応できるのため
生産性が向上できるというものである。
【0056】次に、本発明の第2実施形態を図6及び図
7を用いて説明する。図6は本発明の第2実施形態の燃
料噴射弁の断面図、図7は図6の燃料噴射弁の要部拡大
図である。なお、図7(a)は断面図、図7(b)はそ
のO方向矢視図である。
7を用いて説明する。図6は本発明の第2実施形態の燃
料噴射弁の断面図、図7は図6の燃料噴射弁の要部拡大
図である。なお、図7(a)は断面図、図7(b)はそ
のO方向矢視図である。
【0057】この第2実施形態は、ノズル部を細身にし
て且つ長めにした燃料噴射弁60に関する。内燃機関に
搭載する場合、省スペースであることから、他の部品や
シリンダヘッドに干渉しないように設置できるので、取
り付けの自由度が高くなるという利点を有している。ま
た、この構造は、この種の燃料噴射弁において課題とさ
れている、部品の簡略化、安価な材料利用による低コス
ト化、確実な燃料シール、噴射量特性の高精度化、磁気
回路の高効率化、二次噴射防止等に応えることができる
利点を併せ持っている。
て且つ長めにした燃料噴射弁60に関する。内燃機関に
搭載する場合、省スペースであることから、他の部品や
シリンダヘッドに干渉しないように設置できるので、取
り付けの自由度が高くなるという利点を有している。ま
た、この構造は、この種の燃料噴射弁において課題とさ
れている、部品の簡略化、安価な材料利用による低コス
ト化、確実な燃料シール、噴射量特性の高精度化、磁気
回路の高効率化、二次噴射防止等に応えることができる
利点を併せ持っている。
【0058】以下に、図7を用いて燃料噴射弁60の全
体構造及び動作について説明する。
体構造及び動作について説明する。
【0059】中心から外方に、中空のコア66、ノズル
ホルダ69、電磁コイル68、ヨーク67が配置されて
いる。ノズルホルダ69には弁体を有するプランジャ8
0が内装され、このプランジャ80がリターンスプリン
グ65の力を受けて第1プレート71側に付勢されてい
る。
ホルダ69、電磁コイル68、ヨーク67が配置されて
いる。ノズルホルダ69には弁体を有するプランジャ8
0が内装され、このプランジャ80がリターンスプリン
グ65の力を受けて第1プレート71側に付勢されてい
る。
【0060】この燃料噴射弁60の基本動作は、電磁コ
イル68に通電すると、ヨーク67、コア66、アンカ
74(プランジャ80の一部)、ノズルホルダ69の一
部が磁気回路を形成し、それによってプランジャ80が
リターンスプリング65の力に抗して吸引されること
で、開弁動作が行われる。また、電磁コイル68への通
電を止めると、リターンスプリング65の力でプランジ
ャ80が第1プレート71に当接し、閉弁動作が行われ
るものである。本実施形態では、コア66の下端面が開
弁動作時にプランジャ80を受け止めるストッパとして
の役割をなしている。このため、コア66の下端面やア
ンカ74の上端面には、例えば、クロムメッキ等が電解
メッキ法等で施されていることが好ましい。
イル68に通電すると、ヨーク67、コア66、アンカ
74(プランジャ80の一部)、ノズルホルダ69の一
部が磁気回路を形成し、それによってプランジャ80が
リターンスプリング65の力に抗して吸引されること
で、開弁動作が行われる。また、電磁コイル68への通
電を止めると、リターンスプリング65の力でプランジ
ャ80が第1プレート71に当接し、閉弁動作が行われ
るものである。本実施形態では、コア66の下端面が開
弁動作時にプランジャ80を受け止めるストッパとして
の役割をなしている。このため、コア66の下端面やア
ンカ74の上端面には、例えば、クロムメッキ等が電解
メッキ法等で施されていることが好ましい。
【0061】コア66は、中空円筒部分66aと中空円
盤部分66bとから一体的に構成されている。コア66
は、例えば、ステンレス系の磁性材(電磁ステンレス)
のプレス加工及び切削加工により成形しても良い。コア
66の中空円筒部分66aの径は、ノズルホルダ69の
細径部の内径よりも太い構成となっている。
盤部分66bとから一体的に構成されている。コア66
は、例えば、ステンレス系の磁性材(電磁ステンレス)
のプレス加工及び切削加工により成形しても良い。コア
66の中空円筒部分66aの径は、ノズルホルダ69の
細径部の内径よりも太い構成となっている。
【0062】コア66の中空円盤部分66bの中空部分
と連通するように、燃料コネクタ63が溶接されてい
る。コネクタパイプ63のコア側は端面が拡張した構造
とし、溶接代を十分取れる形状となっている。この溶接
は、燃料シール性を保つため、レーザ溶接等により、例
えば符号で示す63aと66cの個所のように接合境界
部の全周にわたり行われる。
と連通するように、燃料コネクタ63が溶接されてい
る。コネクタパイプ63のコア側は端面が拡張した構造
とし、溶接代を十分取れる形状となっている。この溶接
は、燃料シール性を保つため、レーザ溶接等により、例
えば符号で示す63aと66cの個所のように接合境界
部の全周にわたり行われる。
【0063】燃料コネクタパイプ63は、その内側に、
燃料通路上流側から燃料中に混入しているゴミなどを除
去する燃料フィルタ77、リターンスプリング65の初
期荷重を規定するばね押え64が挿入固定されるような
段差を持つパイプである。このような段差は、パイプ絞
り加工にて安価に形成可能である。また、燃料コネクタ
パイプ63は、コア66と別体で構成されていることに
より、様々な燃料継ぎ手構造に変更することができる。
燃料通路上流側から燃料中に混入しているゴミなどを除
去する燃料フィルタ77、リターンスプリング65の初
期荷重を規定するばね押え64が挿入固定されるような
段差を持つパイプである。このような段差は、パイプ絞
り加工にて安価に形成可能である。また、燃料コネクタ
パイプ63は、コア66と別体で構成されていることに
より、様々な燃料継ぎ手構造に変更することができる。
【0064】ノズルホルダ69は、ステンレス製の磁性
材(電磁ステンレス)を素材とし、細くて長いノズル部
分69a〜69dと、このノズル部分69a〜69dの
内径よりも大きな径でコア66の円筒部分66a部分の
外径に沿うような内径を持つ、アンカ・コアサポート部
分69f〜69jとの段差を持ったパイプ部材である。
ノズルホルダ69は、パイプ絞り加工により一体成形さ
れており、切削加工で形成されるより安価に製作可能で
ある。
材(電磁ステンレス)を素材とし、細くて長いノズル部
分69a〜69dと、このノズル部分69a〜69dの
内径よりも大きな径でコア66の円筒部分66a部分の
外径に沿うような内径を持つ、アンカ・コアサポート部
分69f〜69jとの段差を持ったパイプ部材である。
ノズルホルダ69は、パイプ絞り加工により一体成形さ
れており、切削加工で形成されるより安価に製作可能で
ある。
【0065】ノズルホルダ69のノズル部分の下端69
aには、燃料旋回部材72と第1プレート71と第2プ
レート82とが設けられるが、これらは別部材により形
成される。ノズルホルダ69の錐欠き部69c部には、
燃焼ガスシールの役目を果たすテフロン(登録商標)シ
ール70が備えられている。細径のノズル部分69a〜
69dとアンカ・コアサポート部69f〜69jを結ぶ
段差形成部69eを有する。本実施形態では、この段差
形成部69eの軸方向に対する角度がほぼ90度である
が、これに限定されるものでなく任意の角度で良い。
aには、燃料旋回部材72と第1プレート71と第2プ
レート82とが設けられるが、これらは別部材により形
成される。ノズルホルダ69の錐欠き部69c部には、
燃焼ガスシールの役目を果たすテフロン(登録商標)シ
ール70が備えられている。細径のノズル部分69a〜
69dとアンカ・コアサポート部69f〜69jを結ぶ
段差形成部69eを有する。本実施形態では、この段差
形成部69eの軸方向に対する角度がほぼ90度である
が、これに限定されるものでなく任意の角度で良い。
【0066】プランジャ80は、プランジャロッド73
と、アンカ74、そして各々を接合するためのジョイン
トパイプ78で構成されている。また、ジョイントパイ
プ78とアンカ74との間には、環状の板バネ75が挟
み装着されている。ジョイントパイプ78もパイプ絞り
加工により形成される。ジョイントパイプ78は、プラ
ンジャロッド73に圧入されレーザ溶接により固定され
る。また、アンカ74との接合も圧入及びレーザ溶接に
て固定される。アンカ74は、中空構造で板バネ75も
環状でその内側が打ち抜き個所となっている。また、ジ
ョイントパイプ78には、燃料通路孔62が開けられて
いる。板バネ75には、円筒形の可動質量体であるマス
リング76の一端が受け止められている。
と、アンカ74、そして各々を接合するためのジョイン
トパイプ78で構成されている。また、ジョイントパイ
プ78とアンカ74との間には、環状の板バネ75が挟
み装着されている。ジョイントパイプ78もパイプ絞り
加工により形成される。ジョイントパイプ78は、プラ
ンジャロッド73に圧入されレーザ溶接により固定され
る。また、アンカ74との接合も圧入及びレーザ溶接に
て固定される。アンカ74は、中空構造で板バネ75も
環状でその内側が打ち抜き個所となっている。また、ジ
ョイントパイプ78には、燃料通路孔62が開けられて
いる。板バネ75には、円筒形の可動質量体であるマス
リング76の一端が受け止められている。
【0067】マスリング76は、コア66、アンカ74
間の磁気的短絡を防ぐため、例えばステンレス製の非磁
性で形成される。マスリング76は、コア66の内周一
端とアンカ74の内周一端にまたがって位置している。
コア66の中空孔は、燃料通路となるもので、この中空
孔に下から順に、マスリング76、リターンスプリング
65が配置され、さらに燃料コネクタパイプ63内に
は、リターンスプリング65の初期荷重を規定するばね
押え64、燃料フィルタ77の順に配設されている。マ
スリング76は、リターンスプリング65とプランジャ
80との間に独立して軸方向に可動可能に配置されてい
る。この独立した可動を補償するために、マスリング7
6とプランジャ80との間に板バネ75を介在させ、板
バネ75でマスリング76を受けるようにしたものであ
る。このようにマスリング76は、プランジャ80と独
立しているため、弁閉動作時にプランジャ80の跳ね返
り動作を抑えるダイナミックダンパ作用をなしている。
このダンパ作用は、プランジャ80が閉弁動作時にリタ
ーンスプリング65の力により弁座81に衝突すると、
プランジャ80が跳ね返ろうとするが、その時の運動エ
ネルギーをマスリング76の慣性と板バネ75の弾性変
形により吸収して、跳ね返りを減衰するものであり、極
めて有益な作用効果を発揮する。
間の磁気的短絡を防ぐため、例えばステンレス製の非磁
性で形成される。マスリング76は、コア66の内周一
端とアンカ74の内周一端にまたがって位置している。
コア66の中空孔は、燃料通路となるもので、この中空
孔に下から順に、マスリング76、リターンスプリング
65が配置され、さらに燃料コネクタパイプ63内に
は、リターンスプリング65の初期荷重を規定するばね
押え64、燃料フィルタ77の順に配設されている。マ
スリング76は、リターンスプリング65とプランジャ
80との間に独立して軸方向に可動可能に配置されてい
る。この独立した可動を補償するために、マスリング7
6とプランジャ80との間に板バネ75を介在させ、板
バネ75でマスリング76を受けるようにしたものであ
る。このようにマスリング76は、プランジャ80と独
立しているため、弁閉動作時にプランジャ80の跳ね返
り動作を抑えるダイナミックダンパ作用をなしている。
このダンパ作用は、プランジャ80が閉弁動作時にリタ
ーンスプリング65の力により弁座81に衝突すると、
プランジャ80が跳ね返ろうとするが、その時の運動エ
ネルギーをマスリング76の慣性と板バネ75の弾性変
形により吸収して、跳ね返りを減衰するものであり、極
めて有益な作用効果を発揮する。
【0068】次に、図7を用いて本実施形態に係る噴霧
の生成方法やその製法等について説明する。ノズルホル
ダ69のノズル部分の先端部69aには、燃料旋回部材
72と第1プレート71と第2プレート82とが設けら
れるが、これらは別部材より構成されている。第1プレ
ート71及び第2プレート82は、例えば、ステンレス
系の円盤状チップにより形成される。第1プレート71
のその中央には、燃料噴射孔(オリフィス)79が設け
られ、それに続く上流部に弁座78が形成されている。
第2プレート82のその中央には、燃料噴射孔79より
多少大きい半円状の壁83aと、ほぼ燃料噴射孔79の
中心部より外径方向に延びる2つの壁83bと、この壁
83bから連なる半円状の壁83cとからなる噴霧形状
制御穴83が形成されている。第1プレート71及び第
2プレート82は、ノズルホルダ69の先端69aに圧
入により取り付ける構成としてある。
の生成方法やその製法等について説明する。ノズルホル
ダ69のノズル部分の先端部69aには、燃料旋回部材
72と第1プレート71と第2プレート82とが設けら
れるが、これらは別部材より構成されている。第1プレ
ート71及び第2プレート82は、例えば、ステンレス
系の円盤状チップにより形成される。第1プレート71
のその中央には、燃料噴射孔(オリフィス)79が設け
られ、それに続く上流部に弁座78が形成されている。
第2プレート82のその中央には、燃料噴射孔79より
多少大きい半円状の壁83aと、ほぼ燃料噴射孔79の
中心部より外径方向に延びる2つの壁83bと、この壁
83bから連なる半円状の壁83cとからなる噴霧形状
制御穴83が形成されている。第1プレート71及び第
2プレート82は、ノズルホルダ69の先端69aに圧
入により取り付ける構成としてある。
【0069】一方、燃料旋回素子72は、ノズルホルダ
69の先端部69aに隙間嵌めにより圧入する構成とし
てあり、SUS416ような焼結合金により形成されて
いる。この燃料旋回素子72は、ほぼ円板に近い形のチ
ップ状で、その中央にプランジャ80を構成する部材の
一つであるプランジャロッド73の先端部73aを摺動
案内するための中央孔(ガイド)84が設けられてい
る。また、燃料旋回素子72の外周側面とノズルホルダ
69の先端部69aとの間には、上面から側面にかけて
燃料を外周に導くための縦通路85が形成されている。
一方、燃料旋回素子72の下面外周と第1プレート71
との間には、環状の段差(流路)86が形成され、この
環状通路86と中央孔84との間に、燃料の旋回流を形
成するオフセット通路87が複数個、例えば4から6個
形成されている。通路87の出口部には、燃料の旋回流
を安定に得られるように、旋回室88が形成されてい
る。
69の先端部69aに隙間嵌めにより圧入する構成とし
てあり、SUS416ような焼結合金により形成されて
いる。この燃料旋回素子72は、ほぼ円板に近い形のチ
ップ状で、その中央にプランジャ80を構成する部材の
一つであるプランジャロッド73の先端部73aを摺動
案内するための中央孔(ガイド)84が設けられてい
る。また、燃料旋回素子72の外周側面とノズルホルダ
69の先端部69aとの間には、上面から側面にかけて
燃料を外周に導くための縦通路85が形成されている。
一方、燃料旋回素子72の下面外周と第1プレート71
との間には、環状の段差(流路)86が形成され、この
環状通路86と中央孔84との間に、燃料の旋回流を形
成するオフセット通路87が複数個、例えば4から6個
形成されている。通路87の出口部には、燃料の旋回流
を安定に得られるように、旋回室88が形成されてい
る。
【0070】なお、燃料旋回部材72は、第1プレート
71と第2プレート82とにより押付けられる様にして
圧入後、固定されている。第2プレート82の外周部分
89はノズルホルダ69の先端部69aの内周に溶接さ
れているが、この溶接は燃料シール性を保つためレーザ
溶接等により結合境界部の全周にわたり行われる。ま
た、燃料旋回部材72の通路87には第1プレート71
側の一部が(素材の一部が)入り込んでその回り止めを
確実にしている。
71と第2プレート82とにより押付けられる様にして
圧入後、固定されている。第2プレート82の外周部分
89はノズルホルダ69の先端部69aの内周に溶接さ
れているが、この溶接は燃料シール性を保つためレーザ
溶接等により結合境界部の全周にわたり行われる。ま
た、燃料旋回部材72の通路87には第1プレート71
側の一部が(素材の一部が)入り込んでその回り止めを
確実にしている。
【0071】本実施形態では、第2プレート82に、噴
射弁中心軸に対していずれか一方側に噴霧量が多くなる
という偏向噴霧を生成するための噴霧形状制御穴83が
形成されている。噴霧形状制御穴83の燃料噴射孔79
に対する位置は、その外径が燃料噴射孔79より多少大
きい半円状の壁83aが燃料噴射孔79の中心位置とほ
ぼ一致する部位に設けてある。この半円状の壁83a
は、2つの壁83b、83bによって拡大され、この壁
83bに連なる大きな半円状の壁83cにて閉じられて
いる。噴射燃料は、拘束する作用を持つ壁83aが取り
除かれた方向、すなわち、図7(b)の矢印方向で示され
る壁83c側にその噴射量の多くが指向されるため、中
心軸に対して偏向した噴霧形状として生成される。
射弁中心軸に対していずれか一方側に噴霧量が多くなる
という偏向噴霧を生成するための噴霧形状制御穴83が
形成されている。噴霧形状制御穴83の燃料噴射孔79
に対する位置は、その外径が燃料噴射孔79より多少大
きい半円状の壁83aが燃料噴射孔79の中心位置とほ
ぼ一致する部位に設けてある。この半円状の壁83a
は、2つの壁83b、83bによって拡大され、この壁
83bに連なる大きな半円状の壁83cにて閉じられて
いる。噴射燃料は、拘束する作用を持つ壁83aが取り
除かれた方向、すなわち、図7(b)の矢印方向で示され
る壁83c側にその噴射量の多くが指向されるため、中
心軸に対して偏向した噴霧形状として生成される。
【0072】第1プレート71は、冷間鍛造によって成
形される。その後、燃料噴射孔79がプレス成形され
る。この場合、この燃料噴射孔79は打ち抜かれるので
はなく、任意の深さ分のみ成形される。この成形によっ
て凸部状に素材が盛り上がるが、次の行程で、シート部
をなす弁座面78を切削加工等により削除する。この
時、先の凸部を取り除くことになる。次に、焼き入れを
施した後、主要部位の、例えば、弁座面78や燃料噴射
孔79等の仕上げを行う。
形される。その後、燃料噴射孔79がプレス成形され
る。この場合、この燃料噴射孔79は打ち抜かれるので
はなく、任意の深さ分のみ成形される。この成形によっ
て凸部状に素材が盛り上がるが、次の行程で、シート部
をなす弁座面78を切削加工等により削除する。この
時、先の凸部を取り除くことになる。次に、焼き入れを
施した後、主要部位の、例えば、弁座面78や燃料噴射
孔79等の仕上げを行う。
【0073】第2プレート82は、プレス加工によって
形成される。また、この第2プレート82に形成する噴
霧形状制御穴83は、本実施形態以外に、例えば、楕円
形状にする等、種々の形状が考えられる。
形成される。また、この第2プレート82に形成する噴
霧形状制御穴83は、本実施形態以外に、例えば、楕円
形状にする等、種々の形状が考えられる。
【0074】すなわち、このような実施形態において
は、エンジンの容積と噴射弁の取付角によって適宜変更
する部分を、第1プレート71及び第2プレート82の
みに集約することで対応できるため、生産性の向上を図
ることができる。
は、エンジンの容積と噴射弁の取付角によって適宜変更
する部分を、第1プレート71及び第2プレート82の
みに集約することで対応できるため、生産性の向上を図
ることができる。
【0075】次に、本発明の第2実施形態の変形例を図
8及び図9を用いて説明する。
8及び図9を用いて説明する。
【0076】まず、図8を用いて第1変形例を説明す
る。図8は本発明の第2実施形態の燃料噴射弁における
第1変形例の要部説明図である。なお、図3(a)は断
面図、図3(b)はそのP方向矢視図である。
る。図8は本発明の第2実施形態の燃料噴射弁における
第1変形例の要部説明図である。なお、図3(a)は断
面図、図3(b)はそのP方向矢視図である。
【0077】この第1変形例は、燃料旋回部材92、第
1プレート93及び第2プレート95をノズル体90に
アセンブリしたものであり、ノズル体90にあらかじめ
組み付けておくことにより、部品レベルでの取り扱いを
容易にするというものである。
1プレート93及び第2プレート95をノズル体90に
アセンブリしたものであり、ノズル体90にあらかじめ
組み付けておくことにより、部品レベルでの取り扱いを
容易にするというものである。
【0078】ノズル体90は、縮径された弁座部90a
と、この弁座部90aの上流側にある拡径部90bと、
この弁座部90aの下流側にある拡径部90cとを有し
ている。弁座部90aは、軸方向のほぼ中央部に中心方
向に縮径されて設けられている。この弁座体90aの上
流側にある拡径部90bの内周面には、燃料旋回部材9
2が挿入固定されている。この燃料旋回部材92がノズ
ル体90に挿入された際に、軸方向通路92aから径方
向通路92bに至る旋回通路が形成される。燃料旋回部
材92の中央孔内にはプランジャロッド98の先端部9
8aが挿入されている。一方、下流側の拡径部90cの
内周面には、微粒化及び計量機能を有する第1プレート
93及び噴霧形状の制御機能を有する第2プレート95
が挿入固定されている。
と、この弁座部90aの上流側にある拡径部90bと、
この弁座部90aの下流側にある拡径部90cとを有し
ている。弁座部90aは、軸方向のほぼ中央部に中心方
向に縮径されて設けられている。この弁座体90aの上
流側にある拡径部90bの内周面には、燃料旋回部材9
2が挿入固定されている。この燃料旋回部材92がノズ
ル体90に挿入された際に、軸方向通路92aから径方
向通路92bに至る旋回通路が形成される。燃料旋回部
材92の中央孔内にはプランジャロッド98の先端部9
8aが挿入されている。一方、下流側の拡径部90cの
内周面には、微粒化及び計量機能を有する第1プレート
93及び噴霧形状の制御機能を有する第2プレート95
が挿入固定されている。
【0079】第1プレート93には、その中心部に燃料
噴射孔94が設けてあり、上流側に配置される燃料旋回
部材92によって付与される旋回燃料を噴射する。燃料
は、軸方向通路92aから径方向通路92bを経て弁座
面91に向かうが、この際に旋回力を付与される。弁座
面91の下流の旋回室においては、死水域等による流れ
の不安定な渦が生じない様に形成されている。すなわ
ち、弁体としてなすロッド98の先端部は平面部98b
が設けられており、対面する第1プレート93間におい
て最適な旋回室形状となっている。
噴射孔94が設けてあり、上流側に配置される燃料旋回
部材92によって付与される旋回燃料を噴射する。燃料
は、軸方向通路92aから径方向通路92bを経て弁座
面91に向かうが、この際に旋回力を付与される。弁座
面91の下流の旋回室においては、死水域等による流れ
の不安定な渦が生じない様に形成されている。すなわ
ち、弁体としてなすロッド98の先端部は平面部98b
が設けられており、対面する第1プレート93間におい
て最適な旋回室形状となっている。
【0080】第2プレート95には、噴霧形状の制御用
の噴霧形状制御穴96が設けられており、燃料噴射孔9
4より噴射される旋回燃料を偏向させる。すなわち、中
心軸に対して図8(b)の矢印方向に噴霧量が多くなる偏
向噴霧を生成する。その生成形態は、図7(a)に設けた
第2プレート82の作用と同じである。
の噴霧形状制御穴96が設けられており、燃料噴射孔9
4より噴射される旋回燃料を偏向させる。すなわち、中
心軸に対して図8(b)の矢印方向に噴霧量が多くなる偏
向噴霧を生成する。その生成形態は、図7(a)に設けた
第2プレート82の作用と同じである。
【0081】この第1変形例の第1プレート93及び第
2プレート95は、例えば、ステンレス系の円盤状チッ
プにより形成され、その中央に燃料噴射孔94や噴霧形
状制御用の噴霧形状制御穴96が設けられる。第1プレ
ート93は、ノズル体90の拡径部90cに圧入により
取り付ける構成としてある。この第1プレート93の下
面に、噴霧形成用の第2プレート95が設けられてお
り、その外周部97を溶接等により固定されてなる。こ
の溶接は、燃料シール性を保つためレーザ溶接等により
結合境界部の全周にわたり行われる。
2プレート95は、例えば、ステンレス系の円盤状チッ
プにより形成され、その中央に燃料噴射孔94や噴霧形
状制御用の噴霧形状制御穴96が設けられる。第1プレ
ート93は、ノズル体90の拡径部90cに圧入により
取り付ける構成としてある。この第1プレート93の下
面に、噴霧形成用の第2プレート95が設けられてお
り、その外周部97を溶接等により固定されてなる。こ
の溶接は、燃料シール性を保つためレーザ溶接等により
結合境界部の全周にわたり行われる。
【0082】この第1変形例では、それぞれの部品の構
造が単純化されているので、コスト面で有利である。ま
た、溶接時の熱変形が高精度な仕上げ加工が施されてい
る燃料噴射孔94や弁座91に及ばなくなるため、組み
付けにおいてこれらの精度のバラツキが少なくなり有利
である。
造が単純化されているので、コスト面で有利である。ま
た、溶接時の熱変形が高精度な仕上げ加工が施されてい
る燃料噴射孔94や弁座91に及ばなくなるため、組み
付けにおいてこれらの精度のバラツキが少なくなり有利
である。
【0083】次に、図9を用いて第2変形例を説明す
る。図9は本発明の第2実施形態の燃料噴射弁における
第2変形例の要部説明図である。なお、図9(a)は断
面図、図9(b)はそのT方向矢視図である。
る。図9は本発明の第2実施形態の燃料噴射弁における
第2変形例の要部説明図である。なお、図9(a)は断
面図、図9(b)はそのT方向矢視図である。
【0084】この第2変形例では、第1プレート710
を含むその上流側のノズル体の温度上昇を抑制するため
に、燃料噴射孔790が形成される第1プレート710
の下流に、外周面がノズルホルダ690の端面を幾分包
囲するように形成されるやや凹状の第2プレート820
を設けたというものである。
を含むその上流側のノズル体の温度上昇を抑制するため
に、燃料噴射孔790が形成される第1プレート710
の下流に、外周面がノズルホルダ690の端面を幾分包
囲するように形成されるやや凹状の第2プレート820
を設けたというものである。
【0085】第1プレート710は、その中心部に燃料
噴射孔790が設けてあり、上流側に配置される燃料旋
回部材720によって付与される旋回燃料をこの燃料噴
射孔790から噴射する。燃料は、軸方向通路850か
ら径方向通路870を経て弁座面780に向かうが、こ
の際に旋回力を付与される。第1プレート710の燃料
噴射孔790の出口側の面は、その面精度が高くなるよ
うに研磨が施されている。
噴射孔790が設けてあり、上流側に配置される燃料旋
回部材720によって付与される旋回燃料をこの燃料噴
射孔790から噴射する。燃料は、軸方向通路850か
ら径方向通路870を経て弁座面780に向かうが、こ
の際に旋回力を付与される。第1プレート710の燃料
噴射孔790の出口側の面は、その面精度が高くなるよ
うに研磨が施されている。
【0086】第2プレート820は、噴霧形状の制御用
の噴霧形状制御穴830が設けられており、燃料噴射孔
790より噴射される旋回燃料を偏向させる。すなわ
ち、中心軸に対して図9(b)の矢印方向に噴霧量が多く
なる偏向噴霧を生成する。その生成形態は、図7に設け
た第2プレート82の作用と同じである。また、この第
2プレート820は、その外周部分がノズルガイド体6
90の先端面を部分的に覆うような凹状形状をなしてお
り、レーザ溶接820a等によってノズルガイド体69
0に固定されている。これによって、第1プレート71
0への熱の侵入が抑制され、燃料噴射孔790付近の温
度をデポジットの生成温度(160℃)以下にすること
ができる。一方、第2プレート820には、その内外周
面にはデポジットの付着を防止するための表面処理が施
してある。
の噴霧形状制御穴830が設けられており、燃料噴射孔
790より噴射される旋回燃料を偏向させる。すなわ
ち、中心軸に対して図9(b)の矢印方向に噴霧量が多く
なる偏向噴霧を生成する。その生成形態は、図7に設け
た第2プレート82の作用と同じである。また、この第
2プレート820は、その外周部分がノズルガイド体6
90の先端面を部分的に覆うような凹状形状をなしてお
り、レーザ溶接820a等によってノズルガイド体69
0に固定されている。これによって、第1プレート71
0への熱の侵入が抑制され、燃料噴射孔790付近の温
度をデポジットの生成温度(160℃)以下にすること
ができる。一方、第2プレート820には、その内外周
面にはデポジットの付着を防止するための表面処理が施
してある。
【0087】このような構成によって、第1プレート7
10および第2プレート820へのデポジットの付着が
抑制されて噴射量や噴霧形状の経時劣化を防止すること
ができ、長期間安定した燃料噴射が実施できる燃料噴射
弁1を得ることができる。
10および第2プレート820へのデポジットの付着が
抑制されて噴射量や噴霧形状の経時劣化を防止すること
ができ、長期間安定した燃料噴射が実施できる燃料噴射
弁1を得ることができる。
【0088】なお、第2プレート820へのデポジット
の付着を抑制する他の方法として、例えば、第1プレー
ト710およびノズルガイド体690側への熱の移動を
抑制し、第2プレート820の温度を高く維持する方法
も考えられる。具体的には、第2プレート820の内周
面にくぼみを設けて、第1プレート710との接触面積
をごく僅かにして熱の移動を抑制するというものであ
る。
の付着を抑制する他の方法として、例えば、第1プレー
ト710およびノズルガイド体690側への熱の移動を
抑制し、第2プレート820の温度を高く維持する方法
も考えられる。具体的には、第2プレート820の内周
面にくぼみを設けて、第1プレート710との接触面積
をごく僅かにして熱の移動を抑制するというものであ
る。
【0089】次に、種々の形状を有する内燃機関への本
発明の適用例について説明する。
発明の適用例について説明する。
【0090】まず、本発明の第3実施形態における内燃
機関を説明する。図10は本発明の第3実施形態におけ
る多気筒内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図
である。なお、図10(a)はその部分断面図、図10
(b)はそのS方向矢視図でである。本実施形態に用いた
燃料噴射弁100は、本発明に係る第1実施形態を示す
図2に相当するノズル構造を有する。
機関を説明する。図10は本発明の第3実施形態におけ
る多気筒内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図
である。なお、図10(a)はその部分断面図、図10
(b)はそのS方向矢視図でである。本実施形態に用いた
燃料噴射弁100は、本発明に係る第1実施形態を示す
図2に相当するノズル構造を有する。
【0091】101は多気筒内燃機関の気筒の1つを示
しており、102は燃焼室、103は吸気ポート104
を開閉する吸気弁、105は吸気ポート104の上流側
において連通する吸気通路、106は吸気管、107は
吸気流制御装置、108は吸気の流れ、109は燃料噴
射弁100側の内壁面に対向する吸気通路105の内壁
面、100a、100bは燃料噴射弁100から噴射さ
れる噴霧の模式図である。吸気流制御装置107は開閉
弁112を持つ。吸気ポート104は、2つ並設され、
本実施形態の場合、中央隔壁111に向かって噴霧は噴
射される。燃料噴射弁100は、吸気弁103の上流側
に1つずつ配設され、マルチポイントインジェクション
(MPI)システム化された燃料噴射方式を採用してい
る。
しており、102は燃焼室、103は吸気ポート104
を開閉する吸気弁、105は吸気ポート104の上流側
において連通する吸気通路、106は吸気管、107は
吸気流制御装置、108は吸気の流れ、109は燃料噴
射弁100側の内壁面に対向する吸気通路105の内壁
面、100a、100bは燃料噴射弁100から噴射さ
れる噴霧の模式図である。吸気流制御装置107は開閉
弁112を持つ。吸気ポート104は、2つ並設され、
本実施形態の場合、中央隔壁111に向かって噴霧は噴
射される。燃料噴射弁100は、吸気弁103の上流側
に1つずつ配設され、マルチポイントインジェクション
(MPI)システム化された燃料噴射方式を採用してい
る。
【0092】気筒内の混合気の質や形成状態の向上を図
るために、噴霧115は微粒化度が高められるが、さら
に、吸気管106や吸気通路105の内壁面への燃料付
着を低減するために、噴霧の方向性や形状や、さらには
噴射時期の最適化が図られている。なお、吸気流制御装
置107は図示しているように、その閉止時に吸気管1
06の通路面積を狭くして吸気流れの速度を高めてタン
ブル流を生成するというものである。
るために、噴霧115は微粒化度が高められるが、さら
に、吸気管106や吸気通路105の内壁面への燃料付
着を低減するために、噴霧の方向性や形状や、さらには
噴射時期の最適化が図られている。なお、吸気流制御装
置107は図示しているように、その閉止時に吸気管1
06の通路面積を狭くして吸気流れの速度を高めてタン
ブル流を生成するというものである。
【0093】燃料噴射弁100からの燃料噴霧の形状
は、図10(a)に示されるように、吸気通路105の内
壁面109にはその広がりが小さく、また、図10(b)
に示されるように、噴霧は中央隔壁111への付着を避
け、吸気弁103の皿部103a、103bに指向する
ように生成される。すなわち、噴霧115は中央部11
6とその外方部117からなり、この外方部117は周
方向において広角の広がりをもった濃い噴霧118と狭
角の広がりをもった狭い噴霧119とから形成され、中
央部116は薄い噴霧部とされる一体化された噴霧形状
が生成される。
は、図10(a)に示されるように、吸気通路105の内
壁面109にはその広がりが小さく、また、図10(b)
に示されるように、噴霧は中央隔壁111への付着を避
け、吸気弁103の皿部103a、103bに指向する
ように生成される。すなわち、噴霧115は中央部11
6とその外方部117からなり、この外方部117は周
方向において広角の広がりをもった濃い噴霧118と狭
角の広がりをもった狭い噴霧119とから形成され、中
央部116は薄い噴霧部とされる一体化された噴霧形状
が生成される。
【0094】係る内燃機関の燃焼試験を実施したとこ
ろ、排ガス性能の向上や燃費の向上が図られており、係
る燃料噴射弁100によって、吸気管内壁面への燃料付
着が抑制されて混合気の質や形成状態の向上が図られる
ことが確認された。
ろ、排ガス性能の向上や燃費の向上が図られており、係
る燃料噴射弁100によって、吸気管内壁面への燃料付
着が抑制されて混合気の質や形成状態の向上が図られる
ことが確認された。
【0095】次に、本発明の第4実施形態における内燃
機関を説明する。図11は本発明の第4実施形態におけ
る筒内噴射内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面
図である。本実施形態に用いた燃料噴射弁200は、本
発明に係る図7に相当するノズル構造を有する。
機関を説明する。図11は本発明の第4実施形態におけ
る筒内噴射内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面
図である。本実施形態に用いた燃料噴射弁200は、本
発明に係る図7に相当するノズル構造を有する。
【0096】図11は、内燃機関220の拡大図であ
り、燃料噴射弁200の噴霧210をフラットピストン
エンジンに適用し、タンブル流230との関係を示した
ものである。噴霧210aは、点火プラグ260方向に
偏向した形状となっている。噴霧210aは、タンブル
流230のサポートなしでも点火プラグ260方向に到
達できるが、タンブル流230が噴霧210内に導入さ
れることによってサポートを受けている。一方、ピスト
ン250方向へ向かって噴射された噴霧210bは、タ
ンブル流230が幾分抵抗となってピストン250方向
へ向かう力が抑制され、ピストン250冠面への燃料付
着が低減される。
り、燃料噴射弁200の噴霧210をフラットピストン
エンジンに適用し、タンブル流230との関係を示した
ものである。噴霧210aは、点火プラグ260方向に
偏向した形状となっている。噴霧210aは、タンブル
流230のサポートなしでも点火プラグ260方向に到
達できるが、タンブル流230が噴霧210内に導入さ
れることによってサポートを受けている。一方、ピスト
ン250方向へ向かって噴射された噴霧210bは、タ
ンブル流230が幾分抵抗となってピストン250方向
へ向かう力が抑制され、ピストン250冠面への燃料付
着が低減される。
【0097】内燃機関220は、燃料噴射弁200の適
用によって、成層燃焼と均質燃焼の2つの燃焼を実現し
ている。成層燃焼は、圧縮行程後半のシリンダ240内
の圧力が上昇した状態に燃料を噴射し、可燃混合気を点
火プラグ260付近に集合させて燃料噴霧を成層化して
点火するというものである。燃料噴霧を成層化すること
によって、シリンダ240内の空燃比を40程度の希薄
な状態とすることにより燃費を向上させることができ
る。また、均質燃焼は、吸気行程中に燃料を均質に混合
してから点火するというものである。シリンダ240内
を全体として空燃比が理論空燃比程度になるように燃料
を噴射することができ、高出力運転を行なうことができ
る。
用によって、成層燃焼と均質燃焼の2つの燃焼を実現し
ている。成層燃焼は、圧縮行程後半のシリンダ240内
の圧力が上昇した状態に燃料を噴射し、可燃混合気を点
火プラグ260付近に集合させて燃料噴霧を成層化して
点火するというものである。燃料噴霧を成層化すること
によって、シリンダ240内の空燃比を40程度の希薄
な状態とすることにより燃費を向上させることができ
る。また、均質燃焼は、吸気行程中に燃料を均質に混合
してから点火するというものである。シリンダ240内
を全体として空燃比が理論空燃比程度になるように燃料
を噴射することができ、高出力運転を行なうことができ
る。
【0098】次に、本発明の第5実施形態における内燃
機関を説明する。図12は本発明の第5実施形態におけ
る異なる筒内噴射内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態
の断面図である。本実施形態に用いた燃料噴射弁300
は、本発明に係る図5に相当するノズル構造を有する。
また、特徴的なのは、燃料噴射弁300の取付け位置が
点火プラグ350の側近にあることである。
機関を説明する。図12は本発明の第5実施形態におけ
る異なる筒内噴射内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態
の断面図である。本実施形態に用いた燃料噴射弁300
は、本発明に係る図5に相当するノズル構造を有する。
また、特徴的なのは、燃料噴射弁300の取付け位置が
点火プラグ350の側近にあることである。
【0099】内燃機関320は、燃料噴射弁300の噴
霧310をフラットピストンエンジンに適用したもので
ある。噴霧310は、その外縁部が点火プラグ350付
近に存在するような広角の噴霧であり、ピストン330
方向への噴霧のペネトレーション(到達距離)が小さくな
っている。このため、ピストン330が上昇した場合で
もその冠面への燃料付着が抑制される。この燃料噴射弁
300の適用によって、シリンダ340内に生成される
混合気の更なる成層化が図られ、燃費を向上させること
ができる。また、吸気行程中に燃料噴射すると、混合気
の分散化がより進み、従来に増して均質な混合気が生成
されるというものである。
霧310をフラットピストンエンジンに適用したもので
ある。噴霧310は、その外縁部が点火プラグ350付
近に存在するような広角の噴霧であり、ピストン330
方向への噴霧のペネトレーション(到達距離)が小さくな
っている。このため、ピストン330が上昇した場合で
もその冠面への燃料付着が抑制される。この燃料噴射弁
300の適用によって、シリンダ340内に生成される
混合気の更なる成層化が図られ、燃費を向上させること
ができる。また、吸気行程中に燃料噴射すると、混合気
の分散化がより進み、従来に増して均質な混合気が生成
されるというものである。
【0100】
【発明の効果】本発明によれば、異なる噴射量及び噴霧
形状の種々の内燃機関に適用することに、安価で、自由
度が高く、しかも内燃機関の点火性が良好で、燃焼安定
範囲の拡大ができ、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低
減できるように対応可能な燃料噴射弁及びその製作方法
を得ることができる。
形状の種々の内燃機関に適用することに、安価で、自由
度が高く、しかも内燃機関の点火性が良好で、燃焼安定
範囲の拡大ができ、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低
減できるように対応可能な燃料噴射弁及びその製作方法
を得ることができる。
【0101】また、本発明によれば、異なる噴射量及び
噴霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層
自由度が高く対応可能な燃料噴射弁を得ることができ
る。
噴霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層
自由度が高く対応可能な燃料噴射弁を得ることができ
る。
【0102】また、本発明によれば、異なる噴射量及び
噴霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、
デポジットを抑制して噴射量や噴霧形状の経時劣化を防
止することができる燃料噴射弁を得ることができる。
噴霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、
デポジットを抑制して噴射量や噴霧形状の経時劣化を防
止することができる燃料噴射弁を得ることができる。
【0103】また、本発明によれば、異なる噴射量及び
噴霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層
安価に対応可能な燃料噴射弁を得ることができる。
噴霧形状の種々の内燃機関に適用することに、より一層
安価に対応可能な燃料噴射弁を得ることができる。
【0104】また、本発明によれば、異なる噴射量及び
噴霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、
燃料噴射孔の変形を防止して精度の良い燃料噴射孔を備
えた燃料噴射弁を得ることができる。
噴霧形状の種々の内燃機関に容易に対応できると共に、
燃料噴射孔の変形を防止して精度の良い燃料噴射孔を備
えた燃料噴射弁を得ることができる。
【0105】また、本発明によれば、異なる噴射量及び
噴霧形状の種々の機種に安価でかつ自由度が高く対応で
き、しかも点火性が良好で、燃焼安定範囲の拡大がで
き、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低減できる内燃機
関を得ることができる。
噴霧形状の種々の機種に安価でかつ自由度が高く対応で
き、しかも点火性が良好で、燃焼安定範囲の拡大がで
き、燃焼時の未燃ガス成分の排出量を低減できる内燃機
関を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の燃料噴射弁を示す断面
図である。
図である。
【図2】図1の燃料噴射弁の要部拡大図である。
【図3】本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における第
1変形例の要部説明図である。
1変形例の要部説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の燃料噴射弁における第
2変形例の要部説明図である。
2変形例の要部説明図である。
【図5】第1実施形態の燃料噴射弁における第3変形例
の要部説明図である。
の要部説明図である。
【図6】本発明の第2実施形態の燃料噴射弁の断面図で
ある。
ある。
【図7】図6の燃料噴射弁の要部拡大図である。
【図8】本発明の第2実施形態の燃料噴射弁における第
1変形例の要部説明図である。
1変形例の要部説明図である。
【図9】本発明の第2実施形態の燃料噴射弁における第
2変形例の要部説明図である。
2変形例の要部説明図である。
【図10】本発明の第3実施形態における多気筒内燃機
関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図である。
関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態における筒内噴射内燃
機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図である。
機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態における異なる筒内噴
射内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図であ
る。
射内燃機関へ燃料噴射弁を装着した状態の断面図であ
る。
1…燃料噴射弁、2…コア筒状管、2a、2b…開口端
部、3…ヨーク管状片、4…栓体、5…電磁コイル、6
…アンカ、7…円筒部材、8…ロッド、9…ボール弁、
10…弁体、11…ノズル体、12…弁座面、13…連
通孔、14…燃料旋回部材、14a…軸方向通路、14
b…径方向通路、15…第1プレート、16…燃料噴射
孔、17…第2プレート、17a…壁、18…噴霧形状
制御用穴、19…外周部溶接部位、20…リターンスプ
リング、22…プラスチック成形体、23…ブッシュ、
24…Oリング、25…コイル端子、26…Oリング。
部、3…ヨーク管状片、4…栓体、5…電磁コイル、6
…アンカ、7…円筒部材、8…ロッド、9…ボール弁、
10…弁体、11…ノズル体、12…弁座面、13…連
通孔、14…燃料旋回部材、14a…軸方向通路、14
b…径方向通路、15…第1プレート、16…燃料噴射
孔、17…第2プレート、17a…壁、18…噴霧形状
制御用穴、19…外周部溶接部位、20…リターンスプ
リング、22…プラスチック成形体、23…ブッシュ、
24…Oリング、25…コイル端子、26…Oリング。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/18 360 F02M 61/18 360J (72)発明者 宮島 歩 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 安部 元幸 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 生井沢 保夫 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 3G066 AA02 AA05 AB02 AD10 AD12 BA03 BA11 BA14 BA26 BA32 BA36 BA46 BA54 BA61 CC06U CC15 CC18 CC20 CC24 CC37 CC43 CC48 CD04 CD14 CD17 CD18 CD21 CE22 CE26
Claims (7)
- 【請求項1】弁座面に当接及び弁座面から離脱して燃料
流路を開閉する弁体と、前記弁座面の下流側に位置し通
過する燃料の噴射量を制御する燃料噴射孔を形成した第
1プレートと、前記燃料噴射孔より噴射される燃料の噴
霧形状を制御する噴霧形状制御穴を形成した第2プレー
トとを備え、前記第1プレートは板厚方向に開口する前
記燃料噴射孔を中央部に有し、前記第2プレートは、板
厚方向に開口する前記噴霧形状制御穴を前記燃料噴射孔
に連通して有すると共に、前記第1プレートの下流面側
に重ね合わせて配置したことを特徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項2】請求項1に記載の燃料噴射弁において、前
記第1プレートとは別体の弁座部材で前記弁座面を形成
すると共に、前記弁座部材の下流面側に前記第1プレー
トを当接して積層したことを特徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の燃料噴射弁にお
いて、前記第2プレートを金属材料で形成すると共に、
前記第2プレートの第1プレート側の面を表面処理した
ことを特徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項4】請求項2に記載の燃料噴射弁において、合
成樹脂やセラミック等の非金属材料で前記第1プレート
を形成すると共に、金属材料で前記第2プレートを形成
したことを特徴とする燃料噴射弁。 - 【請求項5】請求項2に記載の燃料噴射弁において、前
記第2プレートを前記噴霧孔部材より厚肉に形成すると
共に、前記第2プレートの周辺部を弁構成部材に溶接ま
たはかしめにより固定したことを特徴とする燃料噴射
弁。 - 【請求項6】弁座面に当接及び弁座面から離脱して燃料
流路を開閉する弁体と、前記弁座面の下流側に位置して
通過する燃料の噴射量を制御する燃料噴射孔を形成した
第1プレートと、前記燃料噴射孔より噴射される燃料の
噴霧形状を制御する噴霧形状制御穴を形成した第2プレ
ートとを組み立てることにより製作する燃料噴射弁の製
作方法において、前記第1プレートの前記燃料噴射孔を
板厚方向に開口するように中央部に形成すると共に異な
る大きさの燃料噴射孔を有する複数種類の前記第1プレ
ートを製作し、前記第2プレートの噴霧形状制御穴を板
厚方向に開口して前記燃料噴射孔に連通するように形成
すると共に異なる形状の噴霧形状制御穴を有する複数の
複数種類の前記第2プレートを製作し、前記複数種類の
第1プレート及び第2プレートの中から搭載される内燃
機関の噴射量及び噴霧形状に合致するものを選択して組
み立てることを特徴とする燃料噴射弁の製作方法。 - 【請求項7】燃料及び空気を吸込んで燃焼させるシリン
ダ及びピストンと、燃料を供給する燃料噴射弁と、前記
シリンダに供給された燃料に点火する点火プラグとを備
えた内燃機関において、前記燃料噴射弁は、弁座面に当
接及び弁座面から離脱して燃料流路を開閉する弁体と、
前記弁座面の下流側に位置し通過する燃料の噴射量を制
御する燃料噴射孔を形成した第1プレートと、前記燃料
噴射孔より噴射される燃料の噴霧形状を制御する噴霧形
状制御穴を形成した第2プレートとを有しており、前記
第1プレートは内燃機関の噴射量に合致する前記燃料噴
射孔を中央部に有し、前記第2プレートは、搭載する内
燃機関の噴霧形状に合致する前記噴霧形状制御穴を前記
燃料噴射孔に連通して有すると共に、前記第1プレート
の下流面側に重ね合わせて配置したことを特徴とする燃
料噴射弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000318872A JP2002130085A (ja) | 2000-10-19 | 2000-10-19 | 燃料噴射弁及びその製作方法と内燃機関 |
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