JP2008255912A - 筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法及び筒内噴射式内燃機関 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法及び筒内噴射式内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】
筒内噴射式内燃機関の燃料噴射装置において、点火プラグ周りに着火可能な噴霧量を確保し、点火燃焼を確実に実施できるようにする。
【解決手段】
筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、シリンダの中心軸線方向に分けられて噴射される2つの噴霧群を含み、2つの噴霧群のうちシリンダヘッド側に噴射される第1の噴霧群はシリンダの中心軸線方向と交差する方向に分けられて噴射される2つの噴霧を含み、2つの噴霧群のうちピストン側に噴射される第2の噴霧群はピストンの頂面を指向するように噴射されピストンの頂面で点火プラグを指向するように方向を変えられ第1の噴霧群の2つの噴霧の間を通過して点火プラグ近傍に到達するように、燃料噴射弁から燃料を噴射する。
【選択図】図1

Description

本発明は筒内に燃料を直接噴射する筒内噴射式内燃機関及びこの内燃機関で使用される燃料噴射装置に関する。
特許文献1に、孔軸が燃料の旋回流の中心軸線に対して比較的小さな傾斜角をなす主噴孔と、孔軸が燃料の旋回流の中心軸線に対して主噴孔よりも大きな傾斜角をなす少なくとも一個の副噴孔と、主噴孔の上流側又は主噴孔自身に主噴孔からの噴射燃料に自己拡散性を付与する手段とを有する燃料噴射弁を用い、主噴孔からの噴射燃料がピストン頂面方向を指向し、副噴孔からの噴射燃料が点火栓(点火プラグともいう)近傍を指向するように、各噴孔から燃料を噴射する筒内噴射式の内燃機関が記載されている。特許文献1によれば、主噴孔からは広角噴射が行われ、燃焼室内が均質混合気状態に近づけられ、空気利用率の高い燃焼が行われる。また、副噴孔からは貫徹力(貫通力ともいう)の強い比較的針状の噴射が行われ、点火栓近傍に着火用混合気が確実に形成される。
特開平1−273873号公報
上記のような内燃機関では、点火栓近傍に着火に好適な量の燃料を噴射するために、燃料噴射弁をその弁軸心(中心軸線ともいう)周りの回転角度の他、弁軸心の傾きについて、内燃機関のシリンダに精度良く組み付ける必要がある。また、燃料噴射弁に形成される噴孔自体が精度良く形成されている必要がある。噴孔の形成精度や燃料噴射弁の組付け精度が悪いと、点火栓近傍に着火に好適な量の燃料を噴射することができず、燃焼性能,排気中の未燃燃料成分(以下HCと称する)や窒素酸化物(以下NOxと称する)の排出量及び燃費性能に影響を与えることになる。
本発明の目的は、噴射燃料を燃焼室内に拡散させると共に、点火プラグ周りには着火性の良い燃料噴霧を確実に滞留させることを、容易に実現できる噴射方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の燃料噴射方法は、シリンダヘッドに点火プラグを設けシリンダ内に形成される燃焼室に燃料噴射弁を用いて燃料を直接噴射しシリンダ内でピストンを往復動させる筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、シリンダの中心軸線方向に分けられて噴射される2つの噴霧群を含み、前記2つの噴霧群のうちシリンダヘッド側に噴射される第1の噴霧群はシリンダの中心軸線方向と交差する方向に分けられて噴射される2つの噴霧を含み、前記2つの噴霧群のうちピストン側に噴射される第2の噴霧群はピストンの頂面を指向するように噴射されピストンの頂面で点火プラグを指向するように方向を変えられ前記第1の噴霧群の2つの噴霧の間を通過して点火プラグ近傍に到達するように、燃料噴射弁から燃料を噴射する。
また本発明の内燃機関は、シリンダと、前記シリンダの端部を覆うシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに設けられた点火プラグと、前記シリンダ内に形成される燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記シリンダ内で往復動するピストンとを備えた筒内噴射式内燃機関において、前記燃料噴射弁は、前記シリンダの中心軸線方向に分かれた2つの噴霧群を含み、前記2つの噴霧群のうちシリンダヘッド側に噴射される第1の噴霧群は前記シリンダの中心軸線方向と交差する方向に分かれた2つの噴霧を含み、前記2つの噴霧群のうちピストン側に噴射される第2の噴霧群の噴霧が前記ピストンの頂面を指向するように燃料を噴射する手段を有し、前記第2の噴霧群の噴霧を、前記ピストンの頂面で前記点火プラグを指向するようにその流動方向を変え、前記第1の噴霧群の2つの噴霧の間を通過させて前記点火プラグの近傍に到達させる。
本発明によれば、第2の噴霧群はピストンの頂面によって点火プラグを指向するように流動方向を変えられるので、また、第1の噴霧群の2つの噴霧の間を通過するようにしているので、噴霧の貫通力の変化や燃料噴射弁の取付誤差によって生じる噴射方向のずれがあっても、第2の噴霧群は第1の噴霧群との干渉を避けて点火プラグ周辺に到達することができ、第1及び第2の噴霧群により安定した着火燃焼を行うことができる。
以下、実施例を説明する。
本発明の実施形態に係る筒内噴射式内燃機関の燃料噴射装置について、図1乃至図7を参照しながら以下詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る筒内噴射式内燃機関の断面図であり、ピストン103が上方に位置する圧縮行程時の状態を示している。図2は、本発明の実施例に係る筒内噴射式内燃機関の図1におけるA方向視図であり、ピストンキャビティ104周辺の噴霧流動を示している。図3は、本発明の実施例に係る燃料噴射装置に用いる燃料噴射弁1から噴射される燃料噴霧の形状を示している。図4は、燃料噴射弁1の構造を示す縦断面図である。図5は、燃料噴射弁1の先端部に設けるノズルプレート36と噴孔プレート70(以下、オリフィスプレート70と称す)を組み合わせた状態(部組状態という)を示している。図6は、ノズルプレート36の図5におけるA方向視図でオリフィスプレート70に設ける燃料噴射開口72,74の燃料入口側の配置を示している。図7は、ノズルプレート36の図5におけるB方向視図でオリフィスプレート70に設ける燃料噴射開口72,74の燃料流出側の配置を示している。
図1に示すように、燃料噴射弁1は噴射孔を吸気ポート108の下流側の燃焼室102内に向けて取り付けている。噴射孔としては燃料噴射弁1の先端部に図5,図6,図7に示す2つの噴射孔72,74が形成されている。90は複数個の噴射孔(本実施例では2つ)から噴射される噴霧群である。103は凹部状のキャビティ104を有するピストン、105はシリンダ、106はシリンダの上端部を覆うシリンダヘッドである。107は吸気弁、108は吸気ポート、111は吸気通路、109は排気弁、110は点火プラグである。本実施例では、点火プラグ110はシリンダ105の中心軸線105c上に設けられている。
図3に示すように、複数個の噴射孔から噴射されるそれぞれの噴霧群91,93は、燃料噴射弁1の中心軸線Zを含む平面を挟んで、平面の一方の側に第1の噴霧群91,他方の側に第2の噴霧群93が形成されるように噴射される。本実施例では、噴霧は略3方向に噴射される。第2の噴霧群93は、この実施例では1つの噴霧で形成されているが、複数の噴射孔から複数個の噴霧を近接噴射することにより形成しても差し支えない。なお、図3は、噴霧群90を模式的に示したものである。
第1の噴霧群91は、オリフィスプレート70に設けた第1の噴射孔74より噴射される。噴霧は概ね微粒化度は高められており、その到達距離は短い。このような微粒化を高めた噴霧は、燃料にスワール力を付加する構造とすることで得られる。
第1の噴霧群91は、中心軸線Zにおける直交断面(横断面という)の噴霧形状が図3のB−B断面に示すように噴霧91a及び噴霧91bをなし、噴霧91a及び噴霧91bがY軸に対してほぼ対称形をなしており、大枠としては高分散な偏平状をなしている。また、図で明らかなように、中心付近92a,92b及びY軸付近の密度が極めて薄いC型の断面形状となるように形成されている。
このような噴霧91a及び噴霧91bは、シリンダ105,シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制するように、その噴霧の方向性や形状の最適化が図られている。
一方、第2の噴霧群93はY軸上に位置し、その噴射方向はピストン103の狭幅で浅皿状の凹部キャビティ104方向に向けられている。第2の噴霧群93は、広がり角度
(噴霧角度という)が狭く中実状をなし、その貫通力が強く到達距離が長い。キャビティ104はこの中に噴射された噴霧を点火プラグ110の方へ誘導するような形状に形成されている。第2の噴霧群93は貫通力が強いのでキャビティ104によって点火プラグ
110の方へ誘導され、点火プラグ110の周りに安定して着火可能な混合気を形成する。第2の噴霧群93はピストン103で上方に曲げられるが、図3の白抜きの矢印で示すように、噴霧91aと噴霧91bとの間の希薄な部位を経て、上方に位置する点火プラグ110に流動する。
気筒内の混合気の質や形成状態の向上を図るために、噴霧90は、上記した様に、概ねその微粒化度が高められている。加えて、ピストン103の凹部状のキャビティ104方向に向けられる第2の噴霧群93の噴霧量は、全噴霧量の20%程度以下に設定されており、ピストン頂面への著しい燃料付着が抑制されている。
また、第1の噴霧群91は、Y軸方向の広がりが小さくX軸方向の広がりが大きい偏平状とすることにより、シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制しつつ、点火プラグ110方向に向かう第2の噴霧群93を妨げないように、第1の噴霧群91のX軸方向の中心部付近は殆んど液滴が存在しないように形成されている。
さらに、噴霧横断面をC型とすることにより噴霧内部への外気の導入が容易となり、噴霧内外の圧力差が生じなくなるので、ピストン103が上昇した際の加圧下でも形状が変化しにくい。その結果、燃料噴霧の気化が促進すると共に、周囲空気との混合が促進される。
一方、ピストン103の凹部状キャビティ104に向けられる噴霧群93は、中実状としているので噴霧内外の圧力差がなく加圧下でも形状の変化がほとんどなく、僅かに到達距離が抑えられる程度である。
なお、噴霧91(91a,91b)は、Y軸に対して対称噴霧としているが、それぞれの大きさや長さが異なったり、左右で噴射量の異なる、いわゆる、非対称噴霧であっても構わない。この場合、シリンダ内において空気流動の多い側にその噴霧量を多くしたり、噴霧の密度を濃くしたりすると良い。
図4は、本発明に係る燃料噴射弁1の第一の実施形態を示す縦断面図である。また、図5乃至図7は、本発明に係る噴霧を形成するための主要部分である、燃料噴射孔72,
74を有するオリフィスプレート70を拡大した断面図である。
金属材製筒状容器20は直径が小さい小径筒状部21と直径が大きい大径筒状部23とを備え、両者間は円錐断面部22により繋がっている。小径筒状部21の先の部分にはノズル体30が形成される。
ノズル体30の一端には小径筒状部21の先端開口部の内径部に差し込まれる筒状部
33が形成されており、嵌合部34において全周溶接により固定される。ノズル体30の外径は、金属材製筒状容器20の小径筒状部21の外径と同じである。このため、先端開口部の内径部に差し込まれる筒状部33が形成されており、ノズル体30の筒状部33の肉厚と金属材製筒状容器20の小径筒状部21の肉厚を足し合わせた寸法がノズル体30の本体部の肉厚になっている。
ノズル体30の筒状部31の外径は先端まで一様であるが、その肉厚が他の部分より薄く形成されていて、結果的にノズル体30の最先端部は筒状部31の部分で内径が拡がり、ガイド部材35,ノズルプレート36の挿入部が形成されている。
ガイド部材35,ノズルプレート36はこの順に積層されて挿入され、ノズルプレート36の周囲38で筒状部31に溶接により固定される。
このように、形状の複雑なノズル体30の部分を金属材製筒状容器20とは別体として成形し、後から接合一体化することで、金属材製筒状容器20の加工,ノズル体30の加工及びガイド部材35,ノズルプレート36を挿入して組み付ける作業が容易になる。特に、ノズル体30の加工及びガイド部材35,ノズルプレート36を挿入して組み付ける作業と金属材製筒状容器20の加工とを別々の作業ラインで同時に進行できるので、最後の接合作業を考慮しても全体の作業時間が短縮する。
ガイド部材35は後述する可動子10のプランジャ11もしくは弁体12の外周をガイドすると共に、燃料を放射方向外側から内側に案内する燃料のガイドを兼ねる。
ノズルプレート36は、本発明に係る噴霧を形成するための主要部分である燃料噴射孔72,74を有するオリフィスプレート70を凹部37に挿入した後、周囲を溶接等により固定してなる。
オリフィスプレート70は、中心軸に対して傾斜をもって貫設された複数の燃料噴射孔72,74を有する。この複数の貫通孔のうち1つは、出口側に孔径より僅かに大きい凹部を有する。
また、それぞれの孔の上流側には燃料旋回室71,73が設けられている。詳細は後述するが、図5のA方向より見た図6に燃料旋回室71,73と燃料噴射孔72,74との関係を示している。また、図5のB方向より見た図7に燃料噴射孔72,74の出口における開口形状をそれぞれ示している。
ノズル体30の厚肉部20Aは金属材製筒状容器20の他の部位よりも厚く形成されている。その理由はその外周に溝32を形成し、この溝32に樹脂材製のチップシールあるいは金属の周りにゴムが焼き付けられたガスケットで代表されるシール部材32Aを嵌め込むためである。
シール部材32Aを装着した後のシール部分の外径はノズル体30の外径よりも大きくなり、このためシリンダヘッドやシリンダブロックの取り付け孔の内側にシール部材32Aが圧接する。かくして、燃焼室の高圧が作用する状態において、シールの機能が達成される。
金属材製筒状容器20の大径筒状部23の内周下端部には可動子10のプランジャ11をガイドするプランジャガイド11Aが大径筒状部23の絞り加工部25に圧入固定されている。
プランジャガイド11Aは中央にプランジャ11をガイドするガイド孔11Bが設けられており、その周囲に複数個の燃料通路11Cが穿孔されている。さらに、中央の上面には押出し加工により凹部11Dが形成されている。この凹部11Dには後述するばねが保持されている。プランジャガイド11Aの中央下面にはこの凹部11Dに対応する凸部が押出し加工によって形成され、その凸部中央にプランジャ11のガイド孔11Bが設けられている。かくして、細長いプランジャ11はプランジャガイド11Aのガイド孔11Bとガイド部材35のガイド孔によってまっすぐに往復動するようにガイドされる。
可動子10の細長いプランジャ11は先端に弁体12が削り出し加工により一体形成され、他端にプランジャ11の直径より大きい外径を有する円筒状の頭部13が一体に形成されている。
可動子10のプランジャ11及び円筒状の頭部13は全体が中実の金属で構成されているが、円筒状の頭部13の上端からプランジャガイド11Aの位置にかけて、中心部に燃料通路孔17が穿孔されており、可動コア15のばね受け用の凹部15Aの位置に設けた放射状の複数の孔17Aを通して、プランジャ11外周の燃料通路15Bに連通している。
可動コア15の中央に位置するばね受け用の凹部15Aと、対面するプランジャガイド11Aの凹部11Dとの間に、ばね16が保持されている。
円筒状の頭部13の直径より貫通孔14の直径の方が小さいので、プランジャ11をノズルプレート36の弁座39に向かって押付けるばね52(第1のばね)の付勢力もしくは重力の作用においては、ばね16(第2のばね)によって保持された可動コア15の上端面にプランジャ11の頭部13の内周下端面が当接し、係合している。
これにより、ばね52(第1のばね)の付勢力もしくは重力に逆らう上方への可動コア15の動きあるいは、ばね52の付勢力もしくは重力に沿った下方へのプランジャ11の動きに対しては両者は協働して一緒に動くことになる。しかし、ばね52の付勢力もしくは重力に関係なくプランジャ11を上方に動かす力、あるいは可動コア15を下方へ動かす力が独立して両者に別々に作用したときは、両者は別々の方向に動こうとする。
このとき、貫通孔14の部分でプランジャ11の外周面と可動コア15の内周面との間の5乃至15ミクロンの微小ギャップに存在する流体の膜が両者の異なった方向への動きに対して摩擦を生じ、両者の動きを抑制する。つまり両者の急速な変位に対してブレーキをかける。ゆっくりした動きに対しては殆んど抵抗を示さない。かくして、このような両者の反対方向の瞬間的な動作は短時間の間に減衰する。
ここで、可動コア15は、大径筒状部23の内周面と可動コア15の外周面との間ではなく、可動コア15の貫通孔14の内周面とプランジャ11の外周面とによって中心位置が保持されている。そして、プランジャ11の外周面は可動コア15が、単独で軸方向に移動するときのガイドとして機能している。可動コア15の下端面はプランジャガイド
11Aの上端面に対面しているが、ばね16が介在していることで両者が接触することはない。
可動コア15の外周面と金属材製筒状容器20の大径筒状部23の内周面との間には微小空隙が設けられている。この微小空隙は可動コア15の軸方向の動きを許容するために、貫通孔14の部分においてプランジャ11の外周面と可動コア15の内周面との間に形成される5乃至15ミクロンの微小ギャップより大きい、たとえば0.1 ミリメートル程度にしてある。あまり大きくすると磁気抵抗が大きくなるので、このギャップは磁気抵抗との兼ね合いで決定される。
金属材製筒状容器20の大径筒状部23の上端面が位置するA−A面に固定コア50の肩部55が一致するまで固定コア50を軸方向に圧入することで、固定コア50と金属材製筒状容器20の大径筒状部23との軸方向の位置決めが達成される。金属材製筒状容器20の大径筒状部23挿通する環状ヨーク42の内径は金属材製筒状容器20の大径筒状部23の外径とほぼ同径に形成され、環状ヨーク42の外径はカップ状ヨーク41の外径とほぼ同じ径に形成されている。
電磁コイル装置40と金属材製筒状容器20の大径筒状部23との軸方向の位置決めは環状ヨーク42の上端面を基準面A−Aに一致させた状態で固定することで達成される。結果的に、環状ヨーク42の上端面、金属材製筒状容器20の大径筒状部23の上端面、固定コア50の肩部55はすべて基準面A−Aと同一平面内に位置する。
環状ヨーク42外の上端内周縁と金属材製筒状容器20の大径筒状部23の上端内周縁との接合面44に沿って環状に溶接することで、環状ヨーク42が金属材製筒状容器20の大径筒状部23の外周部に固定される。
固定コア50は中心にプランジャ11の頭部13の直径より僅かに大きい直径の貫通孔51が穿孔されている。固定コア50の貫通孔51の下端部内周にはプランジャ11の筒状の頭部13が非接触状態で挿通されている。固定コア50の貫通孔51の内周面と可動子10の頭部13の外周との間の隙間は上記した微小空隙と同程度の隙間が与えられている。これは、可動子10の往復動に対して余分な抵抗がかからないようにするためである。
プランジャ11の頭部13の上端面には初期荷重設定ばね52(第2のばね)の一端が当接しており、他端が貫通孔51の上端部に圧入される調整子54で受け止められることで、筒状の頭部13と調整子54の間に固定されている。調整子54の固定位置を調整することで、ばね52がプランジャ11を弁座39に押付ける初期荷重を調整することができる。
初期荷重設定ばね52の初期荷重が調整された状態で、固定コア50の下端面が可動子10の可動コア15の上端面に対して20乃至100ミクロン程度(図面では誇張してある)の磁気ギャップGaを隔てて対面するように構成されている。
可動コア15の外径と固定コア50の外径はほんのわずかだけ(約0.1 ミリメートル)可動コア15の外径が小さい。一方、可動コア15の中心に位置する貫通孔14の内径は可動子10のプランジャ11及び弁体12の外径より僅かに大きい。また、筒状の頭部
13の外径より固定子コア50の貫通孔51の内径の方が僅かに大きい。そして頭部13の外径は可動コア15の貫通孔14の内径より大きい。その結果、磁気ギャップGaを隔てて対面する可動コア15の環状端面の放射方向の幅は固定コア50の環状端面の放射方向の幅より大きい。これにより、磁気ギャップGaでの磁気通路面積を十分確保しながら、可動子10の頭部13の下端面と可動子10の可動コア15の上端面との軸方向の係合代を確保している。
なお、固定コア50の肩部55から上方に突出する部分は磁気通路としての機能は必要ないので径方向の厚みを薄くしている。肩部55から突出する部分の肩部55と先端までの中間位置にフランジ部56が形成されており、肩部55とフランジ部56との間には環状の溝57が形成される。
電磁コイル装置40は電磁コイル43,カップ状ヨーク41及び環状ヨーク42から構成される。カップ状ヨーク41と環状ヨーク42とによって形成される筒状空間内には筒状の電磁コイル43が設置されている。電磁コイル43は半径方向外側に向かって開口する断面がU字状の溝を持つ環状のコイルボビン43Bとから構成されている。
カップ状ヨーク41の上端外周縁と環状ヨーク42の下端外周縁との接合面45に沿って環状に溶接することで、カップ状ヨーク41が環状ヨーク42に固定される。また、カップ状ヨーク41の下端外周縁と大径筒状部23の外周面との接合面46に沿って環状に溶接することで、カップ状ヨーク41が金属材製筒状容器20の大径筒状部23の外周部に固定される。
かくして、電磁コイル43の周りに矢印BHで示すトロイダル状の磁気通路BHが形成される。
電磁コイル43の巻き始め,巻き終わり端部には剛性のある導体43Cが固定されており、環状ヨーク42に設けた貫通孔より導体43Cが引き出されている。この導体43Cと燃料導入パイプ61,固定コア50の溝57,フランジ部56及び基準面A−Aは樹脂にモールド形成され、樹脂成形体60で覆われる。
導体43Cの先端部に形成されたコネクタ64にはバッテリ電源より電力を供給するプラグが接続され、図示しないコントローラによって通電,非通電が制御される。
電磁コイル43に通電中は、磁気回路BHを通る磁束によって磁気ギャップGaにおいて可動子10の可動コア15と固定コア50との間に磁気吸引力が発生し、可動コア15がばね52の設定荷重を超える力で吸引されることで上方に動く。このとき可動コア15はプランジャの頭部13と係合して、プランジャ11と一緒に上方へ移動し、可動コア
15の上端面が固定コア50の下端面に衝突するまで移動する。その結果、プランジャ
11の先端の弁体12が弁座39より離間し、燃料がガイド部材35の周囲を経て、複数の噴射口72,74から燃焼室内に噴出する。
電磁コイル43への通電が断たれると、磁気回路BHの磁束が消滅し、磁気ギャップ
Gaにおける磁気吸引力も消滅する。
この状態では、プランジャ11の筒状の頭部13を反対方向に押す初期荷重設定ばね
52のばね力がばね16の力に打ち勝って可動子10に作用する。
その結果、磁気吸引力を失った可動子10は初期荷重設定ばね52のばね力によって、弁12が弁座39に接触する閉位置に押し戻される。
このとき、筒状頭部13は可動コア15に係合して可動コア15はばね16の力に打ち勝って、プランジャ11A側へ動く。
弁12が弁座39に勢い良く衝突すると、プランジャ11は初期荷重設定ばね52を圧縮する方向へ跳ね返る。
しかし、可動コア15はプランジャ11と別体であるため、プランジャ11は可動コア15から離れて可動コア15の動きとは反対方向に動こうとする。このとき、プランジャ11の外周と可動コア15の内周との間には流体による摩擦が発生し、跳ね返るプランジャ11のエネルギが、いまだ慣性力によって反対方向(弁の閉じ方向)に移動しようとしている可動コア15の慣性質量によって吸収される。
跳ね返り時には慣性質量の大きな可動コア15がプランジャ11から切り離されるので、跳ね返りエネルギ自体も小さくなる。また、プランジャ11の跳ね返りエネルギを吸収した可動コア15は自らの慣性力がその分減少するので、ばね16を圧縮するエネルギが減少して、ばね16の反発力が小さくなり、可動コア15自体の跳ね返り現象によってプランジャ11が開弁方向に動かされる現象は発生しない。
かくして、プランジャ11の跳ね返りは最小限に抑えられ、電磁コイル装置43への通電が断たれた後に弁が開いて、燃料が不作為に噴射される、いわゆる二次噴射現象が抑制される。
以上のように構成した実施例によれば、磁路を構成する部材以外の部分の肉厚や直径を薄くあるいは小さくしたので、小型で軽量のロングノズル型の電磁式燃料噴射弁が得られた。また、金属材製筒状容器部がシームレスで、かつ十分に短い寸法で構成できるので、磁気特性が良好でしかも成形性に富んだ構成となり、小型で安価な燃料噴射弁を提供できる。さらに、金属材製筒状容器に固定コア,可動コアを組み付けた後で、固定コア,可動コアの貫通孔に可動子を挿通することで、金属材製筒状容器の内部に可動子を組み付けることができるので、組み付け作業が簡単になる。
可動子のストロークの調整は、固定コアの貫通孔から落とし込んだ可動子の頭部を治具で押して、弁体が弁座に接触するのを確認し、その位置を測定する。予め可動コアの上端位置を測定しておき、可動コアの上端位置と固定コアの頭部上端位置との寸法差を求める。その差が予め設定された値になるようプランジャの頭部下端と可動コア上端面との接触部間に予め用意した調整スペーサ(シム)を取り付けてプランジャを組み直す。あるいは、厚さの異なる複数のプランジャを用意しておいて、上記した寸法差が許容値になるプランジャを選択して組み直す。
最後に初期荷重設定ばねを落とし込み、その後調整子を固定コアの貫通孔に挿入して初期荷重が所定値になるよう調整して調整子を固定し、ばね及び可動子を固定する。
ここで、再度、図5乃至図7を用いて、燃料噴射及び燃料噴霧の形成について説明する。
図6に示すように、ノズルプレート36には、幅Wを有する燃料通路73aに続いて大なる直径D2を有する燃料旋回室73bが連通している。同じく、幅Wを有する燃料通路71aに続いて小なる直径D1の燃料旋回室71bが連通している。そして、それぞれの燃料旋回室71b,73bには燃料噴射孔72,74が設けられている。ここにおいて、大なる直径D2と小なる直径D1との間には、D2>D1の関係がある。
燃料噴射孔72は、幅Wを有する燃料通路71aの中心軸に対してオフセットL1だけずれた位置に設けられており、また燃料噴射孔74は、幅Wを有する燃料通路73aの中心軸に対してオフセットL2だけずれた位置に設けられている。燃料噴射孔72と燃料噴射孔74とは、入口側から出口側に向かって両者の間隔が次第に大きくなるように中心軸線に対してそれぞれ所望の傾斜角θ1,θ2を持つように形成されている。
このような配置によって、それぞれの燃料噴射孔72,74には旋回力の異なる燃料を供給することができるため、所望の方向に形状が制御されて、前述したように、内燃機関の燃焼に有益な噴射が得られる。
特に、有益な噴霧形状は、燃料噴射孔72から噴射される、旋回力が小さく広がりの少ない中実状の第2の噴霧群93と、燃料噴射孔74から噴射される、旋回力が大きく広がりの大きい第1の噴霧群91とを有するものである。
この第1の噴霧群91は、偏平状で中心付近の密度が小さく、左右に分裂したC型状の2つの噴霧群91a,91bからなり、微粒化の良い噴霧として形成されてなる。この第1の噴霧群91の形成には、燃料噴射孔74の出口に設けた凹状溝75が作用している。この凹状溝75は、燃料噴射孔74の直径より僅かに大きい溝幅W75−1を有しており、これによって燃料噴霧は、その広がりを2箇所の壁で拘束され、壁のない2方向に噴射され、偏平状の噴霧群になるというものである。
なお、図7では凹状溝の長さをW75−2(W75−2>W75−1)として、オリフィスプレート70の外周面に至る途中で止めているが、オリフィスプレート70の外周面まで延長して設けても同じく作用効果は得られる。この形状による利点は、機械加工の容易性が増して低コストになるというものである。
なお、燃料噴射孔72,74の個数の選定については、噴霧性能や加工面の両面から種々検討した結果、2個を選択しているが、ピストン103のキャビティ形状や燃焼室内のガス流動等によってその個数を変えることは、容易に対応可能である。
本実施例における別の効果としては、燃料噴射開口72,74の孔径を大きくしているので、燃焼室デポジットの付着に対してその影響度合いを小さくすることができる。その結果、燃料噴射量の経時劣化を僅かにすることができる。
また、燃料に旋回力を付与することによって、燃料噴射孔72,74の自己洗浄作用が得られたり、旋回室の燃料や燃料噴射孔72,74の内周壁を液で浸すことによって、噴射孔及びその周辺の部材の温度上昇を抑制できるので、燃焼室デポジットの生成を抑制することができる。
また、燃料噴射孔の個数を少なくして孔径を大きくしているので、孔のプレス加工やその他の機械加工が容易となり、加工コストが大幅に低減できる。
上記のような噴射形態を内燃機関に搭載すると、直径D2が大なる燃料旋回室73によって十分な旋回力が付与されて、広角で到達距離が短くしかも微粒化の良い第1の噴霧群91は、シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制する。
一方、直径D1が小なる燃料旋回室71によって僅かな旋回力が付与されて、狭角で到達距離が長く貫通力の強い第2の噴霧群93は、ピストン103の凹部状キャビティ104に指向されており、ピストン頂面への燃料付着を抑制する。この第2の噴霧群93は、凹部状キャビティ104を介して点火プラグ110方向にその流動を制御され、点火プラグ110周りに着火可能な可燃混合気を安定して形成している。
このようにして、燃焼の安定性を向上させており、点火タイミングおよび噴射タイミングの設定自由度を向上し、より熱効率の高いタイミングで点火させることが可能となる。そして、燃焼効率の向上により、燃費向上と排気低減の両立がなされることになる。また、燃焼の安定性を高めることができれば、エンジンの負荷および回転数の広い範囲にわたって効果的な燃焼を行わせることができるので、更なる燃費向上、排気低減を図ることができる。
さらに、噴霧角度が広角で到達距離が短くしかも微粒化の良い第1の噴霧群91は、気化が迅速に進みシリンダ105内壁面への燃料付着が抑制される。これによって、ピストン103の摺動やその他の機構部品に潤滑作用をなす潤滑油の希釈が防止され、長期間にわたる運転を可能とし高い信頼性を有する筒内噴射式内燃機関を提供することができる。
本実施例で大切なことは、第1の噴霧群91の貫通力に対して第2の噴霧群93の貫通力を大きくしたことである。また第1の噴霧群91の噴霧91aと噴霧91bとの間に第2の噴霧群93が通り抜けることのできる噴霧の希薄部を形成したことである。さらに第1の噴霧群91の噴霧角度(噴霧の広がり)を第2の噴霧群93よりも大きくして燃焼室内への拡散の促進を図るとよい。広い噴霧角度を有する第1の噴霧群91の噴霧91a又は噴霧91bのそれぞれを複数の噴射孔から噴射される貫通力を弱めた複数の中実状噴霧(棒状噴霧)の集まりで形成しても良い。第1の噴霧群91は拡散を図りやすくするため、第2の噴霧群93に対して貫通力を弱くするほか、噴霧粒子をより小さくしても良い。このとき、燃料に旋回力を付与して燃料噴射孔74から噴射することで、貫通力を弱め噴霧角度を大きくし微粒化を図った噴霧を容易に得ることができる。
図8及び図9を用いて、図5のオリフィスプレート70に代えて、3個の燃料噴射孔
172,174,176を形成したオリフィスプレート170で構成した第2の実施例を説明する。
図8に、第2の実施例に係る第1の噴霧群191a,191bと第2の噴霧群192を模式的に示す。第1の噴霧群191a,191bは、Y軸に対して対称形をなす。また、第2の噴霧群192はY軸上に位置し、第1の噴霧群191a,191bとは噴射方向を異にしている。
第1の噴霧群191a,191bは、オリフィスプレート170に設けた第1の燃料噴射孔172,174より噴射される。噴霧は概ね微粒化度は高められており、その到達距離は短い。このような微粒化を高めた噴霧は、燃料に旋回力を付加することで達成されている。
このような噴霧群191a,191bは、第1の実施例と同様に、シリンダ105,シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制するように、その噴霧の方向性や拡がり形状の最適化が図られている。
一方、第2の噴霧群192は、その噴射方向をピストン103の狭幅で浅皿状の凹部キャビティ104方向に向けられている。そしてこの噴霧群192は、その広がりは狭く中実状をなしており、貫通力が強くその到達距離は長く、点火プラグ110周りに安定して着火可能な混合気が集まるように形成されている。
この第2の噴霧群192はピストン103で上方に曲げられるが、白抜きの矢印で示すように、噴霧群191aと噴霧群191bとの間を経て、その上方に位置する点火プラグ110に向かって流動する。
気筒内の混合気の質や形成状態の向上を図るために、これらの噴霧群は、上記した様に、概ねその微粒化度が高められている。加えて、ピストン103の凹部状のキャビティ
104方向に向けられる第2の噴霧群192の噴霧量は、第1の実施例と同様に、全噴霧量の20%程度以下に設定されており、ピストン頂面への著しい燃料付着が抑制されている。
また、第1の噴霧群191aと噴霧群191bは、シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制しつつ、点火プラグ110方向に向かう噴霧群192を妨げないように、その噴霧中心付近は、殆んど液滴が存在しないように形成されている。
図9(a)は、部組状態における図5のA方向視図に相当する図で、オリフィスプレート170に設ける燃料噴射孔172,174の燃料入口側開口の配置を示す。同図(b)は、同じく部組状態の図5のB方向視図に相当する図で、オリフィスプレート170に設ける燃料噴射孔172,174の燃料出口側開口の配置を示す図である。尚、図9では、燃料噴射孔172,173,176の孔軸の傾きを示すため、図9(a)では燃料出口側開口を、図9(b)では燃料入口側開口を点線で示している。
図9(a)に示すように、オリフィスプレート170には、幅Wを有する燃料通路171aに続いて直径Dを有する燃料旋回室171bが連通している。同じく、幅Wを有する燃料通路173aに続いて直径Dの燃料旋回室173bが相対する方向に連通している。また、幅Wを有する燃料通路175が連通している。そして、それぞれの燃料旋回室171b,173bには燃料噴射孔172,174が設けられ、また、燃料通路175には燃料噴射孔176が設けられている。
燃料噴射孔172,174は、第1の実施例と同様に、幅Wを有する燃料通路171a,173aの中心軸171c,173cに対してオフセットLだけずれた位置に設けられており、それぞれの孔軸(燃料噴射孔の中心線)172c,174cが所望の傾斜角を持つように形成されている。一方、燃料噴射孔176は、幅Wを有する燃料通路175の中心軸(図中Y軸と一致)に対して殆んどオフセットしない位置に設けられており、燃料噴射孔172,174とは相異なる方向に所望の傾斜角を持って開口されている。本実施例では、燃料噴射孔172と174の孔軸172cと174cは、燃料の出口側開口が入口側開口に対してX軸方向及びY軸方向の両方向においてオリフィスプレート170の外周側に位置するように傾斜しており、この結果、燃料の入口側開口から出口側開口に向かって孔軸172cと174cとの間隔が次第に広がるように傾斜している。
このような配置によって、それぞれの燃料噴射孔172,174から強い旋回力を持つ燃料が所望の方向に制御され、そしてまた、燃料噴射孔176から貫通力が強くその到達距離が長くなる燃料が所望の方向に制御され、前述したように、内燃機関の燃焼に有益な噴射形態を得ている。
本実施例で大切なことは、第1の噴霧群191の貫通力に対して第2の噴霧群192の貫通力を大きくしたことである。また第1の噴霧群191の噴霧191aと噴霧191bとの間に第2の噴霧群192が通り抜けることのできる噴霧の希薄部を形成したことである。さらに第1の噴霧群191の噴霧角度(噴霧の広がり)を第2の噴霧群192よりも大きくして燃焼室内への拡散の促進を図るとよい。広い噴霧角度を有する第1の噴霧群
191の噴霧191a又は噴霧191bのそれぞれを複数の噴射孔から噴射される貫通力を弱めた複数の中実状噴霧(棒状噴霧)の集まりで形成しても良い。第1の噴霧群191は拡散を図りやすくするため、第2の噴霧群192に対して貫通力を弱くするほか、噴霧粒子をより小さくしても良い。このとき、燃料に旋回力を付与して燃料噴射孔172,
174から噴射することで、貫通力を弱め噴霧角度を大きくし微粒化を図った噴霧を容易に得ることができる。
図10,図11及び図12を用いて、図5のオリフィスプレート70に代えて、3個の燃料噴射孔272,274,276を形成したオリフィスプレート270で構成した第3の実施例を説明する。
図10に、第3の実施例に係る第1の噴霧群291a,291bと第2の噴霧群293を模式的に示す。
本実施例は、第1の噴霧群291の噴霧291a,291bのそれぞれに噴霧量の偏りを設けたもので、噴霧291aと噴霧291bとが隣り合う内側の部分292a,292bの噴霧量を他の部分、特に外側よりも少なくし、噴霧291a,291bをいわゆる偏向噴霧としたものである。
図11に、軸方向より見た片方の偏向噴霧の模式図を示している。外側に偏向した噴霧は、内側に比べて外側の到達距離が長くなっており、しかもその噴霧量も多くなっている。このような噴霧は、図に示すように、燃料噴射開口272の出口部にテーパ部278aを設けることで得られる。
第1の実施例と同様に、燃料に旋回力を付加することで、噴霧は概ねその微粒化度を高められており到達距離は短くなっている。
これによって、シリンダ105,シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着が抑制される。
一方、第2の噴霧群293はY軸上に位置し、第1の噴霧群291a,291bとは噴射方向を異にしている。その噴射方向は、ピストン103の狭幅で浅皿状の凹部キャビティ104方向に向けられており、点火プラグ110周りに安定して着火可能な混合気が集まるように形成されている。
この第2の噴霧群293はピストン103で上方に曲げられるが、白抜きの矢印で示すように、噴霧群291aと噴霧群291bとの間を経て、その上方に位置する点火プラグ110に向かって流動する。
また、第2の噴霧群293の噴霧量は、全噴霧量の20%程度以下に設定されており、ピストン頂面への著しい燃料付着が抑制されている。
また、第1の実施例と同様に、第1の噴霧群291aと噴霧群291bは、シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制しつつ、点火プラグ110方向に向かう第2の噴霧群293を妨げないように、その噴霧中心付近は、殆んど液滴が存在しないように形成されている。
図12(a)は、部組状態における図5のA方向視図に相当する図で、オリフィスプレート270に設ける燃料噴射孔272,274,276の燃料入口側開口の配置を示す。同図(b)は、同じく部組状態における図5のB方向視図に相当する図で、オリフィスプレート270に設ける燃料噴射孔272,274,276の燃料出口側開口の配置を示す図である。尚、図12では、燃料噴射孔272,274,276の孔軸の傾きを示すため、図12(a)では燃料出口側開口を、図12(b)では燃料入口側開口を点線で示している。
図12(a)に示すように、オリフィスプレート270には、幅Wを有する燃料通路
271aに続いて直径Dを有する燃料旋回室271bが連通している。同じく、幅Wを有する燃料通路273aに続いて直径Dの燃料旋回室273bが相対する方向に連通している。また、幅Wを有する燃料通路275が連通している。そして、それぞれの燃料旋回室
271b,273bには燃料噴射孔272,274が設けられ、また、燃料通路275には燃料噴射孔276が設けられている。
燃料噴射孔272,274は、第1の実施例と同様に、幅Wを有する燃料通路271a,273aの中心軸271c,273cに対してオフセットLだけずれた位置に設けられており、それぞれの孔軸(燃料噴射孔の中心線)272c,274cが所望の傾斜角を持つように形成されている。一方、燃料噴射孔276は、幅Wを有する燃料通路275の中心軸(図中Y軸と一致)に対して殆んどオフセットしない位置に設けられており、燃料噴射孔272,274とは相異なる方向に所望の傾斜角を持って開口されている。本実施例では、燃料噴射孔272と274の孔軸272cと274cは、燃料の出口側開口が入口側開口に対してX軸方向及びY軸方向の両方向においてオリフィスプレート270の外周側に位置するように傾斜しており、この結果、燃料の入口側開口から出口側開口に向かって孔軸272cと274cとの間隔が次第に広がるように傾斜している。
そしてさらに、本実施例では、同図(b)に示したように、燃料噴射孔272,274の燃料出口側開口側にはテーパ部278a,278bが設けられている。
このテーパ部を設けることによって、それぞれの燃料噴射孔272,274において燃料が燃料噴射孔272,274から開放される孔軸272c,274c方向の位置が燃料噴射孔272,274の周方向に異なるようになるので、燃料の噴射に時間差が生じて、内側の噴霧部分292a,292bの噴霧量が外側の噴霧量と比較して少ない偏向噴霧となる。
このような配置によって、燃料噴射孔272,274から微粒化の良い偏向噴霧が所望の方向に噴射され、燃料噴射孔276から貫通力が強くその到達距離が長い中実状の噴霧が所望の方向に噴射され、内燃機関の燃焼に有益な噴射形態を実現している。
本実施例で大切なことは、第1の噴霧群291の貫通力に対して第2の噴霧群293の貫通力を大きくしたことである。また第1の噴霧群291の噴霧291aと噴霧291bとの間に第2の噴霧群293が通り抜けることのできる噴霧の希薄部を形成したことである。さらに第1の噴霧群291の噴霧角度(噴霧の広がり)を第2の噴霧群293よりも大きくして燃焼室内への拡散の促進を図るとよい。広い噴霧角度を有する第1の噴霧群
291の噴霧291a又は噴霧291bのそれぞれを複数の噴射孔から噴射される貫通力を弱めた複数の中実状噴霧(棒状噴霧)の集まりで形成しても良い。第1の噴霧群291は拡散を図りやすくするため、第2の噴霧群293に対して貫通力を弱くするほか、噴霧粒子をより小さくしても良い。このとき、燃料に旋回力を付与して燃料噴射孔272,
274から噴射することで、貫通力を弱め噴霧角度を大きくし微粒化を図った噴霧を容易に得ることができる。
図13,図14及び図15を用いて、図5のオリフィスプレート70に代えて、3個の燃料噴射孔372,374,376を形成したオリフィスプレート370で構成した第4の実施例を説明する。
図13に、第4の実施例に係る第1の噴霧群391(噴霧391a,噴霧391b)と第2の噴霧群394を模式的に示す。本実施例では、第1の噴霧群を構成する噴霧391a,391bの横断面において液滴の密度に差を設けている。噴霧391aと噴霧391bとが隣り合う内側の噴霧部分393a,393bでは、噴霧量を少なくして液滴の密度を極小としており、見た目には殆んど噴霧が存在していない。一方、外側の噴霧部分392a,392bでは、噴霧量を多くしている。これにより噴霧391aと噴霧391bとはいわゆる噴霧の横断面において一部が切れた馬蹄形状をしている。
図14に、軸方向より見た片方の馬蹄形噴霧の外観を模式的に示している。外側の部分392aの噴霧は、内側に比べて到達距離が長くなっており、当然その噴霧量も多くなっている。このような噴霧は、図14に示すように、燃料噴射孔372の出口部に段差部
378aを設けることにより得られる。
第1の実施例と同様に、燃料に旋回力を付加することで、噴霧は概ねその微粒化度を高められており到達距離は短くなっている。
これによって、シリンダ105,シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着が抑制される。
一方、第2の噴霧群394はY軸上に位置し、第1の噴霧群391a,391bとは噴射方向を異にしている。その噴射方向は、ピストン103の狭幅で浅皿状の凹部キャビティ104方向に向けられており、点火プラグ110周りに安定して着火可能な混合気が集まるように形成されている。
この第2の噴霧群394はピストン103で上方に曲げられるが、白抜きの矢印で示すように、噴霧群391aと噴霧群391bとの間を経て、その上方に位置する点火プラグ110に向かって流動する。
また、第2の噴霧群394の噴霧量は、全噴霧量の20%程度以下に設定されており、ピストン頂面への著しい燃料付着が抑制されている。
また、第1の実施例と同様に、第1の噴霧群391aと噴霧群391bは、シリンダヘッド106や吸気弁107の内壁面への燃料付着を抑制しつつ、点火プラグ110方向に向かう第2の噴霧群394を妨げないように、その噴霧中心付近は、殆んど液滴が存在しないように形成されている。
図15(a)は、部組状態における図5のA方向視図に相当する図で、オリフィスプレート370に設ける燃料噴射孔372,374の燃料入口側開口の配置を示す。図15
(b)は、同じく部組状態の図5のB方向視図に相当する図で、オリフィスプレート370に設ける燃料噴射孔372,374の燃料出口側開口の配置を示す図である。
図15(a)に示すように、オリフィスプレート370には、幅Wを有する燃料通路
371aに続いて直径Dを有する燃料旋回室371bが連通している。同じく、幅Wを有する燃料通路373aに続いて直径Dの燃料旋回室373bが相対する方向に連通している。また、幅Wを有する燃料通路375が設けられている。そして、それぞれの燃料旋回室371b,373bには燃料噴射孔372,374が設けられ、また、燃料通路375には燃料噴射孔376が設けられている。
燃料噴射孔372,374は、第1の実施例と同様に、幅Wを有する燃料通路371a,373aの中心軸371c,373cに対してオフセットLだけずれた位置に設けられており、それぞれの孔軸(燃料噴射孔の中心線)372c,374cが所望の傾斜角を持って開口されている。一方、燃料噴射孔376は、幅Wを有する燃料通路376の中心軸(図中Y軸と一致)に対して殆んどオフセットしない位置に設けられており、燃料噴射開口372,374とは相異なる方向に所望の傾斜角を持って開口されている。本実施例では、燃料噴射孔372と374の孔軸372cと374cは、燃料の出口側開口が入口側開口に対してY軸方向においてオリフィスプレート270の外周側(燃料噴射孔376の反対側)に位置するように傾斜している。
そしてさらに、本実施例では、同図(b)に示したように、燃料噴射開口372,374の燃料出口側開口側には段差部378a,378bが設けられている。
この段差部378a,378bを設けることによって、それぞれの燃料噴射孔372,374におけるその開口位置(燃料が開放される位置)に段差が生じる。この段差があると、燃料の噴射が段部の軸方向の壁に衝突して噴射を妨げられ、噴射されない領域が生じる。図13に示す噴霧部分393a,393bに相当する部分で、噴霧の密度が極めて小さく、見た目には殆んど噴霧が存在していない。
このような配置によって、それぞれの燃料噴射孔372,374から微粒化の良い馬蹄形噴霧が所望の方向に制御され、そしてまた、燃料噴射孔376から貫通力が強くその到達距離が長くなる中実状の噴霧が所望の方向に制御され、内燃機関の燃焼に有益な噴射形態を得ている。
本実施例で大切なことは、第1の噴霧群391の貫通力に対して第2の噴霧群393の貫通力を大きくしたことである。また第1の噴霧群391の噴霧391aと噴霧391bとの間に第2の噴霧群393が通り抜けることのできる噴霧の希薄部を形成したことである。さらに第1の噴霧群391の噴霧角度(噴霧の広がり)を第2の噴霧群393よりも大きくして燃焼室内への拡散の促進を図るとよい。広い噴霧角度を有する第1の噴霧群
391の噴霧391a又は噴霧391bのそれぞれを複数の噴射孔から噴射される貫通力を弱めた複数の中実状噴霧(棒状噴霧)の集まりで形成しても良い。第1の噴霧群391は拡散を図りやすくするため、第2の噴霧群393に対して貫通力を弱くするほか、噴霧粒子をより小さくしても良い。このとき、燃料に旋回力を付与して燃料噴射孔372,
374から噴射することで、貫通力を弱め噴霧角度を大きくし微粒化を図った噴霧を容易に得ることができる。
上記の各実施例によれば、第1の噴霧軍は到達距離が短く微粒化が促進されており、燃焼室内の圧力が下がる吸気行程時においても、ピストン頂面やシリンダ内壁面への燃料付着のない混合気を形成し効率的な燃焼が実施される。
さらにまた、燃焼室内の圧力が上昇する圧縮行程時でも、貫通力の強い第2の噴霧群はピストンの上昇力に助けられて、ピストンキャビティ以外への燃料付着が抑制されて、効率的な燃焼が実施される。
したがって、燃費および排気性能の両面において有益な筒内噴射式内燃機関用の燃料噴射装置及びその噴射方法を提供することができる。
また、燃料噴霧を形成するための噴射開口部の孔径を大きくしていることと、燃料に旋回力を付与して自己洗浄効果を持たせていることで、未燃焼生成物である様々な汚れに対して強く、噴射量の経時劣化の少ない筒内噴射式内燃機関用の燃料噴射装置及びその噴射方法を提供することができる。
さらに、第1の噴霧群は到達距離が短く微粒化が促進されているので、気化が迅速に進みシリンダ内壁面への燃料付着が抑制される。これによって、ピストン摺動やその他の機構部品に作用する潤滑油の希釈が防止され、長期間にわたる運転を可能とし高い信頼性を有する筒内噴射式内燃機関用の燃料噴射装置及びその噴射方法を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る筒内噴射式内燃機関の断面図である。 本発明の第1実施例に係る内燃機関のA方向視図である。 本発明の第1実施例に用いる燃料噴射弁における、噴霧の特性を説明するために噴霧形状を模式的に示した図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射装置に用いる燃料噴射弁の縦断面図である。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁の先端部に設けるノズルプレートの拡大図である。 本発明の第1実施例に係るオリフィスプレートのA方向視図で、燃料噴射口の燃料入口側の配置を示す図である。 本発明の第1実施例に係るオリフィスプレートのB方向視図で、燃料噴射口の燃料吐出側の配置を示す図である。 本発明の第2実施例に用いる燃料噴射弁における、噴霧の特性を説明するために噴霧形状を模式的に示した図である。 本発明の第2実施例に係るオリフィスプレートの両方向視図で、燃料噴射口の配置を示す図である。 本発明の第3実施例に用いる燃料噴射弁における、噴霧の特性を説明するために噴霧形状を模式的に示した図である。 図12のA−A断面図で、オリフィスプレートのテーパ部と燃料噴射口の関係を示す図である。 本発明の第3実施例に係るオリフィスプレートの両方向視図で、燃料噴射口の配置を示す図である。 本発明の第4実施例に用いる燃料噴射弁における、噴霧の特性を説明するために噴霧形状を模式的に示した図である。 図15のA−A断面図で、オリフィスプレートの段差部と燃料噴射口の関係を示す図である。 本発明の第4実施例に係るオリフィスプレートの両方向視図で、燃料噴射口の配置を示す図である。
符号の説明
1 燃料噴射弁
10 可動子
11 プランジャ
11A プランジャガイド
12 弁体
13 頭部
15 可動コア
16,52 ばね
20 金属材製筒状容器
21 小径筒状部
23 大径筒状部
30 ノズル体
35 ガイド部材
36 ノズルプレート
37 凹部
40 電磁コイル装置
41 カップ状ヨーク
42 環状ヨーク
43 電磁コイル
50 固定コア
51 貫通孔
70 オリフィスプレート
71,73 燃料旋回室
72,74,172,174,176,272,274,276,372,374,376 燃料噴射孔
91 第1の噴霧群
91a,91b C型噴霧
93 第2の噴霧群
101 筒内噴射式内燃機関
102 燃焼室
103 ピストン
104 ピストンキャビティ
105 シリンダ
106 シリンダヘッド
107 吸気弁装置
108 吸気ポート
109 排気弁装置
110 点火プラグ
111 吸気通路

Claims (6)

  1. シリンダヘッドに点火プラグを設けシリンダ内に形成される燃焼室に燃料噴射弁を用いて燃料を直接噴射しシリンダ内でピストンを往復動させる筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、
    シリンダの中心軸線方向に分けられて噴射される2つの噴霧群を含み、前記2つの噴霧群のうちシリンダヘッド側に噴射される第1の噴霧群はシリンダの中心軸線方向と交差する方向に分けられて噴射される2つの噴霧を含み、前記2つの噴霧群のうちピストン側に噴射される第2の噴霧群はピストンの頂面を指向するように噴射されピストンの頂面で点火プラグを指向するように方向を変えられ前記第1の噴霧群の2つの噴霧の間を通過して点火プラグ近傍に到達するように、燃料噴射弁から燃料を噴射することを特徴とする筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法。
  2. 請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、
    前記第2の噴霧群は1つの噴霧からなり、燃料噴射弁から噴射される噴霧は3つに分かれた噴霧で構成されることを特徴とする筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法。
  3. 請求項1又は2に記載の筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、
    前記第2の噴霧群の噴霧は、シリンダヘッド側に噴射される前記2つの噴霧に対して、貫通力が大きいことを特徴とする筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法。
  4. 請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、
    前記第2の噴霧群の噴霧は、ピストンの頂面の形成されたキャビティによって点火プラグの方を指向するように方向を変えられることを特徴とする筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法。
  5. 請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法において、
    前記第2の噴霧群を成す燃料の量は、前記第1の噴霧群を成す燃料の量に対して少なく、その量は前記第1の噴霧群を成す燃料量と前記第2の噴霧群を成す燃料量とを合わせた全燃料量の20%以下であることを特徴とする筒内噴射式内燃機関における燃料噴射方法。
  6. シリンダと、前記シリンダの端部を覆うシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに設けられた点火プラグと、前記シリンダ内に形成される燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、前記シリンダ内で往復動するピストンとを備えた筒内噴射式内燃機関において、
    前記燃料噴射弁は、前記シリンダの中心軸線方向に分かれた2つの噴霧群を含み、前記2つの噴霧群のうちシリンダヘッド側に噴射される第1の噴霧群は前記シリンダの中心軸線方向と交差する方向に分かれた2つの噴霧を含み、前記2つの噴霧群のうちピストン側に噴射される第2の噴霧群の噴霧が前記ピストンの頂面を指向するように燃料を噴射する手段を有し、
    前記第2の噴霧群の噴霧を、前記ピストンの頂面で前記点火プラグを指向するようにその流動方向を変え、前記第1の噴霧群の2つの噴霧の間を通過させて前記点火プラグの近傍に到達させることを特徴とする筒内噴射式内燃機関。
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