JP2002129393A - 電子部品の振動めっき装置 - Google Patents

電子部品の振動めっき装置

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JP2002129393A
JP2002129393A JP2000330580A JP2000330580A JP2002129393A JP 2002129393 A JP2002129393 A JP 2002129393A JP 2000330580 A JP2000330580 A JP 2000330580A JP 2000330580 A JP2000330580 A JP 2000330580A JP 2002129393 A JP2002129393 A JP 2002129393A
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JP2000330580A
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Hidehiro Inoue
英浩 井上
Yasunori Ito
恭典 井藤
Yutaka Ikeda
豊 池田
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 攪拌を均一に行なうことにより滞留を防止で
き、ひいてはめっき膜の膜厚のばらつきを抑制できる電
子部品の振動めっき装置を提供する。 【解決手段】 被めっき物としてのセラミック素子1と
通電媒介物としてのメディア25とをめっき用電極23
が配設されたバスケット11内に収容し、該バスケット
11をめっき液槽27に浸漬して振動を付与するととも
に、上記めっき用電極23に通電することにより、上記
セラミック素子1にめっき膜を被覆形成するようにした
電子部品の振動めっき装置において、上記バスケット1
1の底壁11bと側周壁11dとのなす角度θを鈍角と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばチップサー
ミスタ,チップコンデンサ等を構成する電子部品素子に
電極膜を形成するようにした電子部品の振動めっき装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、チップサーミスタ,チップコン
デンサ等のセラミック素子に電極を形成する方法とし
て、図12に示すような振動めっき装置を用いる場合が
ある(例えば、特許第2745892号公報参照)。こ
の振動めっき装置50は、偏心モータ51とバネ52と
からなる振動発生源をバスケット53の支持部54に取
り付けるとともに、該バスケット53の底壁53aにめ
っき用陰極55を配置するとともに、めっき液抜き用の
網(不図示)を配置した構造のものである。
【0003】そして、上記バスケット53内に多数のセ
ラミック素子60と通電媒介物としての金属球メディア
61とを収容し、該バスケット53をめっき液槽57に
浸漬する。この状態で上記振動発生源によりバケット5
3に振動を付与するとともに、陰極55に通電してセラ
ミック素子60及びメディア61に電流を流すことによ
り電極めっき膜を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の振動めっき装置では、例えばセラミック素子60,
メディア61の投入量及び振動強度の如何によっては、
図13に示すように、矢印a方向への攪拌が均一に行わ
れず、バスケット53の底壁53aと側周壁53bとの
コーナ部にセラミック素子60等が滞留する場合があ
る。その結果、セラミック素子60への通電が不充分と
なって、めっき膜の膜厚にばらつきが生じるおそれがあ
る。
【0005】本発明は、上記従来の状況に鑑みてなされ
たもので、攪拌を均一に行なうことにより滞留を防止で
き、ひいてはめっき膜の膜厚のばらつきを抑制できる電
子部品の振動めっき装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、被め
っき物としての電子部品素子と通電媒介物とをめっき用
電極が配設された容器内に収容し、該容器をめっき液槽
に浸漬して振動を付与するとともに、上記めっき用電極
に通電することにより、上記電子部品素子にめっき膜を
被覆形成するようにした電子部品の振動めっき装置にお
いて、上記容器の底壁と側周壁とのなす角度を鈍角とし
たことを特徴としている。
【0007】請求項2の発明は、請求項1において、上
記容器の底壁中心部に振動伝達部が略垂直上方に延びる
よう接続形成されており、該振動伝達部と底壁とのなす
角度が鈍角となっていることを特徴としている。
【0008】請求項3の発明は、請求項1と同様の電子
部品の振動めっき装置において、上記容器の内周壁に、
軸心方向に延びる突起を周方向に所定間隔をあけて形成
したことを特徴としている。
【0009】請求項4の発明は、請求項3において、上
記突起は、横断面視で略三角形状をなしており、かつ上
記内周壁面に連なる部分が凹状曲面となっていることを
特徴としている。
【0010】請求項5の発明は、請求項3又は4におい
て、上記容器の底壁中心部に振動伝達部が垂直上方に延
びるよう接続形成されており、該振動伝達部の外面に、
軸心方向に延びる突起が周方向に所定間隔をあけて形成
されていることを特徴としている。
【0011】請求項6の発明は、請求項1と同様の電子
部品の振動めっき装置において、上記容器の底壁に中心
部から半径方向に延びる突起を周方向に所定の角度間隔
をあけて形成したことを特徴としている。
【0012】請求項7の発明は、請求項6において、上
記突起は、縦断面視で略三角形状をなしており、かつ上
記底壁面に連なる部分が凹状面となっており、さらに外
周側ほど幅広に形成されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の作用効果】請求項1の発明にかかる振動めっき
装置によれば、容器の底壁と側周壁とのなす角度を鈍角
としたので、容器内を中心部から外側に流動する電子部
品素子,通電媒介物は底壁から側周壁に沿って上方にス
ムーズに押し上げられることとなり、コーナ部での滞留
を防止できる。その結果、バスケット内全域に渡って均
一に攪拌することができ、めっき膜厚のばらつきを抑制
することができる。
【0014】請求項2の発明では、容器の底壁中心部に
接続形成された振動伝達部と底壁とのなす角度を鈍角と
したので、外側から中心部に流動する電子部品素子,通
電媒介物は振動伝達部から底壁に沿ってスムーズに流動
することとなり、振動伝達部の基部での滞留を防止で
き、攪拌を均一に行なうことができる。
【0015】請求項3の発明の振動めっき装置では、容
器の内周壁に、軸心方向に延びる突起を周方向に所定間
隔をあけて形成したので、中心部から外側に流動する電
子部品素子,通電媒介物は各突起により容器中心部に押
し出されることとなり、コーナ部での滞留を防止でき、
攪拌を均一に行なうことができ、膜厚のばらつきを小さ
くできる。
【0016】請求項4の発明では、突起を三角形状とす
るとともに、内周壁面に連なる部分を凹状曲面としたの
で、電子部品素子等は該突起の曲面に沿ってスムーズに
流動することとなり、均一な攪拌を促進することがで
き、膜厚のばらつきをさらに小さくすることができる。
【0017】請求項5の発明では、振動伝達部の外面に
軸方向に延びる突起を形成したので、外側から中心部に
流動する電子部品素子,通電媒介物は振動伝達部から底
壁に押し出されることとなり、基部での滞留を防止で
き、膜厚のばらつきを小さくすることができる。
【0018】請求項6の発明では、容器の底壁に半径方
向に放射状に延びる突起を形成したので、中心部から外
側に流動する電子部品素子,通電媒介物は各突起により
容器中心部に押し上げられることとなり、コーナ部での
滞留を防止でき、攪拌を均一に行なうことができ、膜厚
のばらつきを小さくできる。
【0019】請求項7の発明では、突起を三角形状とす
るとともに、底壁面に連なるよう凹状曲面とし、さらに
外周側ほど幅広に形成したので、突起の凹状曲面に沿っ
てスムーズに流動することとなり、均一な攪拌を促進す
ることができ、膜厚のばらつきをさらに小さくすること
ができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0021】図1ないし図3は、請求項1の発明の一実
施形態(第1実施形態)による電子部品の振動めっき装
置を説明するための図であり、図1,図2はそれぞれ振
動めっき装置の断面図,平面図、図3は電子部品の製造
工程を示すブロック工程図である。
【0022】図において、10は振動めっき装置を示し
ており、これは上方に開口する投入口11aを有する有
底円筒状のバスケット11の底壁11b中心部に上方に
延びる振動伝達部としての支持部12を一体に接続形成
し、該支持部12の上端部に振動発生源13を搭載して
構成されている。
【0023】上記振動発生源13は、外部ケース14内
にモータ15と複数本のコイルバネ16,16とを収納
してなるものであり、この外部ケース14内には上記支
持部12の上端部が挿入されている。この支持部12の
上端面には振動受け板17が固着されており、該振動受
け板17の上面には複数本の支柱18aにより支持板1
8bを支持してなる支持枠部材18が固定されている。
【0024】上記支持枠部材18の支持板18bに上記
モータ15が取付けられており、このモータ15の回転
軸15aには軸直角方向に延びる偏心荷重20が付加さ
れている。また上記振動受け板17の下面と外部ケース
14の底板との間には上記コイルバネ16が支持部12
を囲むように架設されている。この外部ケース14を固
定し、バスケット11をフリーにした状態でモータ15
が回転すると、振動エネルギーが振動受け板17から支
持部12を介してバスケット11に伝達される。
【0025】上記バスケット11の底壁11bには4つ
の挿通孔11cが周方向に所定間隔をあけて形成されて
おり、各挿通孔11cにはめっき液抜き用メッシュキャ
ップ22とめっき用陰極23とが交互に配置されてい
る。上記各めっき用陰極23には不図示の給電線が接続
されており、この給電線は外部電源に接続されている。
【0026】上記バスケット11内には多数のチップ型
セラミック素子1と通電媒介物としてのメディア25と
が収容されている。このセラミック素子1の両端面には
Ag等のペーストを焼き付けてなる電極膜が形成されて
いる。また上記メディア25は導電性金属ボールからな
るものであり、該メディア25はセラミック素子1の最
大寸法に対して略同一ないし2倍程度の大きさのもので
ある。
【0027】そして上記バスケット11の底壁11bは
中心部から斜め上方に傾斜するすり鉢状のものであり、
この底壁11bと側周壁11dとのなす角度θは鈍角と
なっており、具体的には110度程度に設定されてい
る。これによりバスケット11内の中心部から外側に流
動するセラミック素子1,メディア25は底壁11bか
ら側周壁11dに沿って上方に押し上げられることとな
る。
【0028】上記振動発生源13により振動が付与され
ると、支持部12を介してバスケット11が水平方向に
旋回しつつ垂直方向に揺動し、これによりセラミック素
子1,メディア25はバスケット11の底部中心部から
外側に流動しつつ底壁11bから側周壁11dに沿って
上方に押し上げられ、表面部の外側から中心部に流動す
るという流動を繰り返しながら攪拌される(図1の矢印
a参照)。
【0029】次に上記振動めっき装置10を用いたセラ
ミック電子部品の一製造方法を図3のブロック工程図に
沿って説明する。
【0030】セラミックシートを高温焼成することによ
りセラミック素子を形成し(第1工程S1)、このセラ
ミック素子にAgとガラスフリットからなるペーストを
塗布し、これを焼き付けることにより第1電極膜を形成
する(第2工程S2)。
【0031】第1電極膜が形成されたセラミック素子1
と、メディア25とをバスケット11内に収容する。こ
の上記バスケット11をニッケルめっき液Aが充填され
ためっき液槽27内に浸漬する。この状態でバスケット
11を20〜80Hzの振動周波数でもって振動させる
とともに、バスケット11の各陰極23とめっき液槽2
7内に挿入された陽極26との間で通電する。するとバ
スケット11が水平方向に旋回しつつ垂直方向に揺動
し、これに伴ってセラミック素子1,メディア25がバ
スケット11の中心部から周壁に向かって半径方向に流
動しつつ攪拌される。これにより第1電極膜の外表面に
ニッケルめっき膜からなる第2電極膜が被覆形成される
(第3工程S3)。この場合、セラミック素子1とメデ
ィア25の振動,攪拌によって互いが衝突し、第1,第
2電極膜の凹凸が均され、平滑な電極膜が形成される。
この後、バスケット11をめっき液槽27から引上げ、
ニッケルめっき液を各メッシュキャップ22を通して挿
通孔11eから排出する。次いでセラミック素子1,メ
ディア25を水洗いする(第4工程S4)。この水洗い
は複数回行なう場合もある。
【0032】次に、上記バスケット11をすずめっき液
が充填されためっき液槽(不図示)内に浸漬し、上記第
4工程S4と同様に20〜80Hzの振動周波数でもっ
て振動させるとともに陽極26,陰極23間に通電し、
第2電極膜の外表面にすずめっきからなる第3電極膜を
被覆形成する(第5工程S5)。この場合、セラミック
素子1とメディア25の振動,攪拌によって互いが衝突
し、第2,第3電極膜の凹凸が均され、平滑な電極膜が
形成される。この後、水洗いを行なう(第6工程S
6)。
【0033】上記バスケット11をセラミック素子1及
びメディア25とともに水中に浸け、この状態でバスケ
ット11に20Hz以上の周波数の振動を付与すること
により、セラミック素子1を振動攪拌させる(第7工程
S7)。これによりセラミック素子1とメディア25が
ぶつかり合って電極表面の凹凸がさらに均され、平滑で
光沢のある第3電極膜が形成される。このようにして電
子部品が形成される。
【0034】このようにして形成された電子部品をメデ
ィア25とともにバスケット11から取り出し、乾燥炉
にて乾燥させる(第8工程S8)。次に電子部品,メデ
ィア25を分離し、それぞれ別個に回収する(第9工程
S9)。この後、電子部品をテーピング等により梱包す
ることによって製品となる(第10工程S10)。
【0035】本実施形態によれば、バスケット11の底
壁11bを斜め上方に傾斜させるとともに、該底壁11
ヘと側周壁11dとのなす角度θを鈍角としたので、上
述のようにセラミック素子1,メディア25は底壁11
bから側周壁11dに沿ってスムーズに押し上げられる
こととなり、コーナ部での滞留を防止できる。その結
果、攪拌を均一に行なうことができ、めっき膜の膜厚の
ばらつきを抑制することができる。
【0036】またバスケット11の底壁11bを側周壁
11dとの角度θが鈍角になるように形成するだけで実
現でき、コスト上昇を抑制できる。ちなみに、従来で
は、攪拌を促進する観点から、別途形成した螺旋板をバ
スケットに後付けする場合があり(特開平9−1372
96号公報参照)、加工が複雑となるとともに、取付け
に手間がかかり、コストが上昇するという問題があっ
た。
【0037】なお、上記実施形態では、底壁11bを斜
め上方に傾斜させた場合を説明したが、本発明は、底壁
を水平,もしくは斜め下方に傾斜させる場合も含まれ、
要は底壁と側周壁との角度を鈍角とすることにより滞留
を防止できる。
【0038】図4は、請求項2の発明の一実施形態(第
2実施形態)による振動メッキ装置を説明するための図
である。図中、図1と同一符号は同一又は相当部分を示
しており、重複する符号についての説明は省略する。
【0039】本実施形態のバスケット30は、底壁30
bと側周壁30dとのなす角度θ,及び支持部31と底
壁30bとのなす角度θ1をそれぞれ110度程度の鈍
角とした場合である。これにより底壁30bは断面で見
てV字状をなすように屈曲形成されており、この底壁3
0bの内角θ2についても鈍角となっている。
【0040】本実施形態によれば、底壁30bと側周壁
30dとのなす角度θ,及び支持部31と底壁30bと
のなす角度θ1を鈍角としたので、表面部を外側から中
心部に流動するセラミック素子1,メディア25が支持
部31から底壁30bに沿ってスムーズに押し流される
こととなり、バスケット11内の全域に渡って均一に攪
拌されることとなり、膜厚のばらつきをさらに小さくす
ることができる。
【0041】図5及び図6は、請求項3,4の発明の一
実施形態(第3実施形態)による振動めっき装置を説明
するための図である。図中、図1と同一符号は同一又は
相当部分を示す。
【0042】本実施形態のバスケット32は、側周壁3
2dの内面に軸心方向に延びる突起33を周方向に90
度間隔をあけて形成して構成されている。この各突起3
3は横断面で見て、略三角形状をなしており、かつ側周
壁32dに連なるように凹状曲面となっている。
【0043】本実施形態では、バスケット32の側周壁
32d内面に軸心方向に延びる突起33を形成したの
で、底部にて中心部から外側に流動するセラミック素子
1,メディア25は各突起33によりバスケット32の
中心部に押し戻されることとなり、コーナ部での滞留を
防止できる。その結果、攪拌を均一に行なうことがで
き、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0044】また上記各突起33は、バスケット32に
一体形成することも可能であり、さらにバスケット部分
に切削加工を施すことにより形成することもでき、上述
の螺旋板を後付けする場合に比べてコストを低減でき
る。
【0045】なお、上記実施形態では、突起部33を凹
状曲面とした場合を説明したが、図6の二点鎖線で示す
ように、突起33´を平坦面としてもよく、この場合に
も均一な攪拌を行なうことができる。
【0046】図7は、請求項5の発明の一実施形態(第
4実施形態)による振動メッキ装置を説明するための図
である。図中、図6と同一符号は同一又は相当部分を示
す。
【0047】本実施形態のバスケット32は、側周壁3
2dの内面に軸心方向に延びる突起33を形成するとと
もに、支持部34の外面に軸方向に延びる突起35を周
方向に90度間隔をあけて一体形成して構成されてい
る。この各突起35は、横断面で見て、三角形状に形成
されており、かつ支持部34の外面に連なるよう凹状曲
面となっている。
【0048】本実施形態では、外側から中心部に流動す
るセラミック素子1,メディア25は支持部35からバ
スケット32の底壁32bに沿って押し流されることと
なり、膜厚のばらつきを小さくすることができる。
【0049】図8は、第4実施形態の変形例を示す図で
あり、これは各突起33,35のセラミック素子1等の
流動方向に対向する側の面のみを凹状曲面33´とした
例である。この場合においても、第4実施形態と同様の
効果が得られる。
【0050】図9ないし図11は、請求項6,7の発明
の一実施形態(第5実施形態)による振動めっき装置を
説明するための図である。
【0051】本実施形態のバスケット37は、底壁37
bに半径方向に延びる突起38を周方向に90度間隔を
あけて一体形成して構成されている。この各突起38
は、支持部39から側周壁37dに渡る長さを有してい
る。また各突起38は、横断面で見て、略三角形状をな
しており、底壁37bの上面に連なる部分は凹上曲面と
なっている。さらに上記各突起38は中心部から外方に
行くほど幅広となるように扇状に形成されている。
【0052】本実施形態では、バスケット37の底壁3
7bに半径方向に放射状に延びる突起38を形成し、各
突起38を三角形状とするとともに、底壁面に連なる凹
状曲面とし、さらに外周側ほど幅広に形成したので、バ
スケット37の底部にて中心部から外側にスムーズに流
動することとなり、コーナ部での滞留を防止でき、第1
実施形態と同様の効果が得られる。
【0053】実施例1
【0054】
【表1】
【0055】本実施例は、第1,第2実施形態の各バス
ケット11,30を採用し、各バスケット11,30に
外径寸法が1.0×0.5×0.5mmのチップサーミ
スタと、直径0.9mmの鉄球製メディアとをそれぞれ
10万個,20万個投入し、ニッケルめっきを施した
後、同様の方法にてはんだめっきを施し、これによるめ
っき膜の膜厚を調べた。またチップサーミスタの投入量
のみを30万個に増やした場合についても同様の方法に
て膜厚を調べた。なお、比較するために従来のバスケッ
トを採用し、上記同様のめっき処理を行った。
【0056】表1からも明らかなように、従来のバスケ
ットで、チップサーミスタを10万個投入した場合で
は、膜厚のばらつきがニッケルめっきで0.16μm、
はんだめっきで0.36μmとなっている。またチップ
サーミスタの投入量を30万個と増やした場合には、ニ
ッケルめっきで0.32μm、はんだめっきで0.82
μmと膜厚のばらつきが増大している。
【0057】これに対して本実施例1A,1Bのバスケ
ット11,30を採用した場合は、チップサーミスタを
10万個投入した場合で、膜厚のばらつきがニッケルめ
っきで0.14μm,0.15μm、すずめっきで0.
31μm,0.29μmとなっており、従来バスケット
と比較してそれほどの差は生じていない。これはチップ
サーミスタの投入量が少ないことから、攪拌が均一にな
っているからであると考えられる。一方、チップサーミ
スタの投入量を30万個と増やした場合は、ニッケルめ
っきで0.18μm,0.15μm、すずめっきで0.
41μm,0.32μmと膜厚のばらつきが従来に比べ
て小さくなっており、大幅に改善されていることがわか
る。
【0058】実施例2
【0059】
【表2】
【0060】本実施例は、第3実施形態のバスケット3
3を採用してニッケルめっき処理を行い、これによるめ
っき膜の膜厚のばらつきを調べた。また、比較するため
に市販のレイボルド社製バイバレル(商品名)を採用し
て同様に膜厚のばらつきを調べた。
【0061】表2からも明らかなように、本実施例2の
バスケットによれば膜厚のばらつきが従来例の0.5μ
mと比べて0.1μmと小さくなっていることがわか
る。
【0062】実施例3
【0063】
【表3】
【0064】本実施例は、第5実施形態のバスケット3
7を採用してニッケルめっき処理を行い、これによるめ
っき膜の膜厚のばらつきを調べた。また、比較するため
に上記同様のレイボルド社製バイバレルを採用して膜厚
のばらつきを調べた。
【0065】表3からも明らかなように、本実施例3の
バスケットによれば膜厚のばらつきが従来例の0.5μ
mと比べて0.2μmと小さくなっていることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の第1実施形態による電子部品
の振動めっき装置を説明するための断面図である。
【図2】上記振動めっき装置のバスケットの平面図であ
る。
【図3】上記電子部品の製造工程を示すブロック工程図
である。
【図4】請求項2の発明の第2実施形態によるバスケッ
トの断面図である。
【図5】請求項3,4の発明の第3実施形態によるバス
ケットの断面図である(図6のV-V 線断面図)。
【図6】上記バスケットの平面図である。
【図7】請求項5の発明の第4実施形態によるバスケッ
トの平面図である。
【図8】上記第4実施形態の変形例を示すバスケットの
平面図である。
【図9】請求項6,7の発明の第5実施形態によるバス
ケットの断面図(図11のIX-IX 線断面図)である。
【図10】上記バスケットの断面図(図11のX-X 線断
面図)である。
【図11】上記バスケットの平面図である。
【図12】従来の一般的な振動めっき装置の断面図であ
る。
【図13】従来のバスケットによる攪拌状態を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 セラミック素子(電子部品素
子) 10 振動めっき装置 11,30,32,37 バスケット(容器) 11b,30b,37b 底壁 11d,30d,32d 側周壁 12,31,34 支持部(振動伝達部) 23 めっき用陰極 25 メディア(通電媒介物) 27 めっき液槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 豊 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4K024 AA03 AA07 AA22 AB02 BA15 BB09 CA12 CB02 CB21 GA16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被めっき物としての電子部品素子と通電
    媒介物とをめっき用電極が配設された容器内に収容し、
    該容器をめっき液槽に浸漬して振動を付与するととも
    に、上記めっき用電極に通電することにより、上記電子
    部品素子にめっき膜を被覆形成するようにした電子部品
    の振動めっき装置において、上記容器の底壁と側周壁と
    のなす角度を鈍角としたことを特徴とする電子部品の振
    動めっき装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記容器の底壁中心
    部に振動伝達部が略垂直上方に延びるよう接続形成され
    ており、該振動伝達部と底壁とのなす角度が鈍角となっ
    ていることを特徴とする電子部品の振動めっき装置。
  3. 【請求項3】 被めっき物としての電子部品素子と通電
    媒介物とをめっき用電極を備えた容器内に収容し、該容
    器をめっき液槽に浸漬して振動を付与するとともに、上
    記めっき用電極に通電することにより、上記電子部品素
    子にめっき膜を被覆形成するようにした電子部品の振動
    めっき装置において、上記容器の内周壁に、軸心方向に
    延びる突起を周方向に所定間隔をあけて形成したことを
    特徴とする電子部品の振動めっき装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記突起は、横断面
    視で略三角形状をなしており、かつ上記内周壁面に連な
    る部分が凹状曲面となっていることを特徴とする電子部
    品の振動めっき装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4において、上記容器の底
    壁中心部に振動伝達部が垂直上方に延びるよう接続形成
    されており、該振動伝達部の外面に、軸心方向に延びる
    突起が周方向に所定間隔をあけて形成されていることを
    特徴とする電子部品の振動めっき装置。
  6. 【請求項6】 被めっき物としての電子部品素子と通電
    媒介物とをめっき用電極を備えた容器内に収容し、該容
    器をめっき液槽に浸漬して振動を付与するとともに、上
    記めっき用電極に通電することにより、上記電子部品素
    子にめっき膜を被覆形成するようにした電子部品の振動
    めっき装置において、上記容器の底壁に、中心部から半
    径方向に延びる突起を周方向に所定の角度間隔をあけて
    形成したことを特徴とする電子部品の振動めっき装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、上記突起は、縦断面
    視で略三角形状をなしており、かつ上記底壁面に連なる
    部分が凹状曲面となっており、さらに外周側ほど幅広に
    形成されていることを特徴とする電子部品の振動めっき
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169771A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Tadamasa Fujimura 細管内壁へのめっき方法及び該めっき方法により製造された細管
JP2010216004A (ja) * 2009-02-20 2010-09-30 Hitachi Metals Ltd 電子部品用複合ボールの製造方法

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