JP2002128997A - ノルボルネン系ゴム組成物および架橋物 - Google Patents
ノルボルネン系ゴム組成物および架橋物Info
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- JP2002128997A JP2002128997A JP2000331600A JP2000331600A JP2002128997A JP 2002128997 A JP2002128997 A JP 2002128997A JP 2000331600 A JP2000331600 A JP 2000331600A JP 2000331600 A JP2000331600 A JP 2000331600A JP 2002128997 A JP2002128997 A JP 2002128997A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】0〜40℃の範囲で実用的な減衰特性を有する
架橋物およびそれを得るためのゴム組成物を提供す
る。。 【解決手段】(1)ガラス転移温度が20〜80℃のノ
ルボルネン系開環重合体100重量部、(2)ガラス転
移温度が100〜180℃の熱可塑性ノルボルネン系樹
脂35〜100重量部および(3)ノルボルネン系開環
重合体(1)と相溶性を有し、流動点が−50〜5℃で
ある軟化剤100〜600重量部を含有するノルボルネ
ン系ゴム組成物を架橋する。
架橋物およびそれを得るためのゴム組成物を提供す
る。。 【解決手段】(1)ガラス転移温度が20〜80℃のノ
ルボルネン系開環重合体100重量部、(2)ガラス転
移温度が100〜180℃の熱可塑性ノルボルネン系樹
脂35〜100重量部および(3)ノルボルネン系開環
重合体(1)と相溶性を有し、流動点が−50〜5℃で
ある軟化剤100〜600重量部を含有するノルボルネ
ン系ゴム組成物を架橋する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減衰特性が安定し
た架橋物およびそれを得るためのノルボルネン系ゴム組
成物に関する。
た架橋物およびそれを得るためのノルボルネン系ゴム組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録装置、光学式記録装置などのダ
ンパーや建築物の免震構造などに用いられる制振材は、
振動エネルギーを内部摩擦による熱エネルギーに変換す
ることにより振動を減衰させる。制振材の材料として
は、合成樹脂、ゴム、シリコーンゲルなどが用いられて
いる。
ンパーや建築物の免震構造などに用いられる制振材は、
振動エネルギーを内部摩擦による熱エネルギーに変換す
ることにより振動を減衰させる。制振材の材料として
は、合成樹脂、ゴム、シリコーンゲルなどが用いられて
いる。
【0003】しかし、合成樹脂とゴムは、減衰特性が温
度に依存し、共にガラス転移温度付近で優れた減衰特性
を示すが、そこから外れるほど減衰特性が劣る。特に、
合成樹脂は減衰特性に優れた温度範囲が狭く、温度変化
のある環境では、十分な性能を示さないという問題があ
った。また、ゴムは、通常、ガラス転移温度が0℃以下
であるので、減衰特性に優れた温度範囲も低温であり、
一般的な使用環境では十分な性能を示さない。他方、シ
リコーンゲルは、引張強さおよび伸びに劣り、変形が大
きくなると減衰特性に劣り、さらには破損することがあ
った。
度に依存し、共にガラス転移温度付近で優れた減衰特性
を示すが、そこから外れるほど減衰特性が劣る。特に、
合成樹脂は減衰特性に優れた温度範囲が狭く、温度変化
のある環境では、十分な性能を示さないという問題があ
った。また、ゴムは、通常、ガラス転移温度が0℃以下
であるので、減衰特性に優れた温度範囲も低温であり、
一般的な使用環境では十分な性能を示さない。他方、シ
リコーンゲルは、引張強さおよび伸びに劣り、変形が大
きくなると減衰特性に劣り、さらには破損することがあ
った。
【0004】ノルボルネン系開環重合体にこれと相溶す
る軟化剤を加えてゴム状の特性を持たせた組成物を架橋
すると、室温付近で優れた減衰特性を示す。しかし、減
衰特性が優れた温度範囲は狭く、実用温度範囲である0
〜40℃であっても、温度によっては十分な減衰特性を
示さない場合があった。そこで、さらに組成物に合成樹
脂を加えて架橋し、これを制振材として用いることが提
案されている(特開昭60−133043号公報、特開
平2−180953号公報などなど)。しかし、優れた
減衰特性を示す範囲が十分に広くなかったり、実用温度
範囲である0〜40℃を外れていたりするという問題が
あった。
る軟化剤を加えてゴム状の特性を持たせた組成物を架橋
すると、室温付近で優れた減衰特性を示す。しかし、減
衰特性が優れた温度範囲は狭く、実用温度範囲である0
〜40℃であっても、温度によっては十分な減衰特性を
示さない場合があった。そこで、さらに組成物に合成樹
脂を加えて架橋し、これを制振材として用いることが提
案されている(特開昭60−133043号公報、特開
平2−180953号公報などなど)。しかし、優れた
減衰特性を示す範囲が十分に広くなかったり、実用温度
範囲である0〜40℃を外れていたりするという問題が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、実用
温度範囲である0〜40℃の範囲で安定しかつ優れた減
衰特性を有する制振材を提供することにある。
温度範囲である0〜40℃の範囲で安定しかつ優れた減
衰特性を有する制振材を提供することにある。
【0006】本発明者らは、上記課題を解決するために
鋭意研究を重ねた結果、ノルボルネン系ゴムと熱可塑性
ノルボルネン系樹脂との組成物を架橋すると、実用温度
範囲である0〜40℃で安定しかつ優れた減衰特性を示
すことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
鋭意研究を重ねた結果、ノルボルネン系ゴムと熱可塑性
ノルボルネン系樹脂との組成物を架橋すると、実用温度
範囲である0〜40℃で安定しかつ優れた減衰特性を示
すことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、(1)ガラス転移温度が20〜120℃のノルボル
ネン系重合体100重量部、(2)ガラス転移温度が1
00〜180℃であってノルボルネン系重合体(1)の
ガラス転移温度よりも10℃以上高い熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂35〜100重量部および(3)ノルボルネ
ン系重合体(1)と相溶性を有し、流動点が−50〜5
℃である軟化剤100〜600重量部を含有するノルボ
ルネン系ゴム組成物および該組成物を架橋した架橋物が
提供される。
ば、(1)ガラス転移温度が20〜120℃のノルボル
ネン系重合体100重量部、(2)ガラス転移温度が1
00〜180℃であってノルボルネン系重合体(1)の
ガラス転移温度よりも10℃以上高い熱可塑性ノルボル
ネン系樹脂35〜100重量部および(3)ノルボルネ
ン系重合体(1)と相溶性を有し、流動点が−50〜5
℃である軟化剤100〜600重量部を含有するノルボ
ルネン系ゴム組成物および該組成物を架橋した架橋物が
提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いるノルボルネン系重
合体(1)は、ノルボルネン系単量体を重合したもので
あって、好ましくは開環重合したものであり、本発明の
目的を阻害しない範囲で他の単量体を共重合したもので
もよい。ガラス転移温度は20〜120℃、好ましくは
25〜100℃、より好ましくは30〜80℃である。
ガラス転移温度が低すぎるても高すぎても、共に実用温
度範囲全体では減衰特性が安定しないという問題があ
る。
合体(1)は、ノルボルネン系単量体を重合したもので
あって、好ましくは開環重合したものであり、本発明の
目的を阻害しない範囲で他の単量体を共重合したもので
もよい。ガラス転移温度は20〜120℃、好ましくは
25〜100℃、より好ましくは30〜80℃である。
ガラス転移温度が低すぎるても高すぎても、共に実用温
度範囲全体では減衰特性が安定しないという問題があ
る。
【0009】ノルボルネン系単量体は、ノルボルネン環
構造を有する単量体であって、ビシクロ〔2,2,1〕
−ヘプト−2−エン、5−メチル−ビシクロ〔2,2,
1〕−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ
〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシ
クロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチリデ
ン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−
エチリデン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エ
ン、5−フェニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−
2−エン、トリシクロ〔4,3,12,5,01,6〕−デカ
−3,7−ジエン、テトラシクロ〔7,4,110,13,
01,9,02,7〕−トリデカ−2,4,6−11−テトラ
エン、テトラシクロ〔8,4,111,14,01,10,
03,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11−テト
ラエン、テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕
−ドデカ−3−エン、8−メチル−テトラシクロ〔4,
4,12, 5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−エ
チル−テトラシクロ〔4,4,12 ,5,17,10,0〕−
ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ
〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、
8−エチリデン−テトラシクロ〔4,4,12,5,1
7,10,0〕−ドデカ−3−エン、7,8−ベンゾトリシ
クロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3−エンなどが挙げ
られ、好ましくは、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−
2−エンである。
構造を有する単量体であって、ビシクロ〔2,2,1〕
−ヘプト−2−エン、5−メチル−ビシクロ〔2,2,
1〕−ヘプト−2−エン、5,5−ジメチル−ビシクロ
〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−エチル−ビシ
クロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−メチリデ
ン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エン、5−
エチリデン−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−2−エ
ン、5−フェニル−ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−
2−エン、トリシクロ〔4,3,12,5,01,6〕−デカ
−3,7−ジエン、テトラシクロ〔7,4,110,13,
01,9,02,7〕−トリデカ−2,4,6−11−テトラ
エン、テトラシクロ〔8,4,111,14,01,10,
03,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11−テト
ラエン、テトラシクロ〔4,4,12,5,17,10,0〕
−ドデカ−3−エン、8−メチル−テトラシクロ〔4,
4,12, 5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、8−エ
チル−テトラシクロ〔4,4,12 ,5,17,10,0〕−
ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テトラシクロ
〔4,4,12,5,17,10,0〕−ドデカ−3−エン、
8−エチリデン−テトラシクロ〔4,4,12,5,1
7,10,0〕−ドデカ−3−エン、7,8−ベンゾトリシ
クロ〔4.3.0.12,5〕デカ−3−エンなどが挙げ
られ、好ましくは、ビシクロ〔2,2,1〕−ヘプト−
2−エンである。
【0010】ノルボルネン系重合体(1)は、数平均分
子量が好ましくは50,000〜6,000,000、
より好ましくは200,000〜4,000,000、
特に好ましくは300,000〜3,000,000の
ものである。数平均分子量が小さすぎると、本発明の架
橋物の強度が不十分になる場合があり、逆に大きすぎる
と、本発明の組成物の調製が困難になり、組成物中での
各成分の分散を均一にすることが困難になる。
子量が好ましくは50,000〜6,000,000、
より好ましくは200,000〜4,000,000、
特に好ましくは300,000〜3,000,000の
ものである。数平均分子量が小さすぎると、本発明の架
橋物の強度が不十分になる場合があり、逆に大きすぎる
と、本発明の組成物の調製が困難になり、組成物中での
各成分の分散を均一にすることが困難になる。
【0011】本発明で用いる熱可塑性ノルボルネン系樹
脂(2)は、ノルボルネン系重合体を重合したものであ
り、ガラス転移温度が80〜180℃、好ましくは10
0〜170℃、より好ましくは115〜160℃のもの
である。ガラス転移温度が低すぎるても高すぎても、架
橋物の減衰特性が実用温度範囲で安定しない。熱可塑性
ノルボルネン系樹脂(2)のガラス転移温度は、ノルボ
ルネン系重合体(1)のガラス転移温度に比べて、10
℃以上、好ましくは20℃以上、より好ましくは30℃
以上高いものである。ガラス転移温度の差が小さすぎる
と架橋物の減衰特性が実用温度範囲で安定しない。
脂(2)は、ノルボルネン系重合体を重合したものであ
り、ガラス転移温度が80〜180℃、好ましくは10
0〜170℃、より好ましくは115〜160℃のもの
である。ガラス転移温度が低すぎるても高すぎても、架
橋物の減衰特性が実用温度範囲で安定しない。熱可塑性
ノルボルネン系樹脂(2)のガラス転移温度は、ノルボ
ルネン系重合体(1)のガラス転移温度に比べて、10
℃以上、好ましくは20℃以上、より好ましくは30℃
以上高いものである。ガラス転移温度の差が小さすぎる
と架橋物の減衰特性が実用温度範囲で安定しない。
【0012】熱可塑性ノルボルネン系樹脂(2)の製造
に用いられるノルボルネン系単量体は、前述のノルボル
ネン系開環重合体(1)の製造に用いられるものと同様
である。両者は、同一のものでも、相違するものでもよ
いが、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(2)の製造に用い
られるノルボルネン系単量体として好ましいものは、ト
リシクロデセン構造あるいはテトラシクロドデセン構造
を有しているものである。
に用いられるノルボルネン系単量体は、前述のノルボル
ネン系開環重合体(1)の製造に用いられるものと同様
である。両者は、同一のものでも、相違するものでもよ
いが、熱可塑性ノルボルネン系樹脂(2)の製造に用い
られるノルボルネン系単量体として好ましいものは、ト
リシクロデセン構造あるいはテトラシクロドデセン構造
を有しているものである。
【0013】熱可塑性ノルボルネン系樹脂(2)は、ノ
ルボルネン系単量体の開環重合体、その水素添加物また
はノルボルネン環構造の二重結合で付加重合したもので
ある。これらの中でも、ノルボルネン系開環重合体の水
素添加物と付加重合体が好ましい。ノルボルネン系開環
重合体の水素添加物としては、水素添加によりノルボル
ネン系開環重合体の主鎖構造中の二重結合を95%以上
飽和させたものが好ましく、99%以上飽和させたもの
がより好ましく、99.7%以上飽和されたものが特に
好ましい。この場合、ノルボルネン系開環重合体は、本
発明の目的を実質的に阻害しない範囲で、ノルボルネン
系単量体以外の単量体を共重合したものでもよい。付加
重合体としては、ノルボルネン系単量体以外でこれと共
重合可能な単量体と共重合したものが好ましい。共重合
体の中でも、ノルボルネン系単量体単位と共重合可能な
単量体単位との割合が、重量比で30:70〜99:1
のものが好ましく、50:50〜97:3ものがより好
ましく、70:30〜95:5のものが特に好ましい。
ノルボルネン系単量体単位量が少なすぎると、実用温度
範囲で安定して優れた減衰特性が得られない場合があ
り、多すぎると分子量の大きいものの製造が困難とな
り、十分な強度を有した架橋物が得られない場合があ
る。
ルボルネン系単量体の開環重合体、その水素添加物また
はノルボルネン環構造の二重結合で付加重合したもので
ある。これらの中でも、ノルボルネン系開環重合体の水
素添加物と付加重合体が好ましい。ノルボルネン系開環
重合体の水素添加物としては、水素添加によりノルボル
ネン系開環重合体の主鎖構造中の二重結合を95%以上
飽和させたものが好ましく、99%以上飽和させたもの
がより好ましく、99.7%以上飽和されたものが特に
好ましい。この場合、ノルボルネン系開環重合体は、本
発明の目的を実質的に阻害しない範囲で、ノルボルネン
系単量体以外の単量体を共重合したものでもよい。付加
重合体としては、ノルボルネン系単量体以外でこれと共
重合可能な単量体と共重合したものが好ましい。共重合
体の中でも、ノルボルネン系単量体単位と共重合可能な
単量体単位との割合が、重量比で30:70〜99:1
のものが好ましく、50:50〜97:3ものがより好
ましく、70:30〜95:5のものが特に好ましい。
ノルボルネン系単量体単位量が少なすぎると、実用温度
範囲で安定して優れた減衰特性が得られない場合があ
り、多すぎると分子量の大きいものの製造が困難とな
り、十分な強度を有した架橋物が得られない場合があ
る。
【0014】ノルボルネン系単量体と付加共重合可能な
単量体としては、α−オレフィン単量体、シクロオレフ
ィン単量体、非共役ジエン単量体などが挙げられる。α
−オレフィン単量体としては、炭素数が2〜20のもの
が好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3
−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセ
ン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチ
ル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エ
チル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−
ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−
オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げらる。シクロ
オレフィン単量体としては、シクロブテン、シクロペン
テン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテ
ン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチ
ル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,
5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−
インデンなどが挙げられる。非共役ジエン単量体として
は、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7
−オクタジエンなどが挙げられる。これらの中でも、α
−オレフィン、特にエチレンが好ましい。
単量体としては、α−オレフィン単量体、シクロオレフ
ィン単量体、非共役ジエン単量体などが挙げられる。α
−オレフィン単量体としては、炭素数が2〜20のもの
が好ましく、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−
ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、3
−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセ
ン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチ
ル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘキセン、3−エ
チル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−
ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−
オクタデセン、1−エイコセンなどが挙げらる。シクロ
オレフィン単量体としては、シクロブテン、シクロペン
テン、シクロヘキセン、3,4−ジメチルシクロペンテ
ン、3−メチルシクロヘキセン、2−(2−メチルブチ
ル)−1−シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,
5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−
インデンなどが挙げられる。非共役ジエン単量体として
は、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキ
サジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7
−オクタジエンなどが挙げられる。これらの中でも、α
−オレフィン、特にエチレンが好ましい。
【0015】熱可塑性ノルボルネン系樹脂(2)は、数
平均分子量が好ましくは15,000〜500,00
0、より好ましくは17,000〜450,000、特
に好ましくは20,000〜350,000のものであ
る。数平均分子量が小さすぎると、本発明の架橋物の強
度が不十分になる場合があり、逆に大きすぎると、ノル
ボルネン系重合体(1)と軟化剤(3)が相溶したノル
ボルネン系ゴムとの混練が困難になり、組成物中での各
成分の分散を均一にすることが困難になる。
平均分子量が好ましくは15,000〜500,00
0、より好ましくは17,000〜450,000、特
に好ましくは20,000〜350,000のものであ
る。数平均分子量が小さすぎると、本発明の架橋物の強
度が不十分になる場合があり、逆に大きすぎると、ノル
ボルネン系重合体(1)と軟化剤(3)が相溶したノル
ボルネン系ゴムとの混練が困難になり、組成物中での各
成分の分散を均一にすることが困難になる。
【0016】本発明に用いる軟化剤(3)は、ノルボル
ネン系重合体(1)と相溶性をする配合剤であって、相
溶したものがゴム状の特性を有する配合剤であり、流動
点が−50〜5℃、好ましくは−40〜0℃、特に好ま
しくは−30〜−5℃のものである。流動点が低すぎて
も、高すぎても、架橋物が実用温度範囲で安定して優れ
た減衰特性を示さない。
ネン系重合体(1)と相溶性をする配合剤であって、相
溶したものがゴム状の特性を有する配合剤であり、流動
点が−50〜5℃、好ましくは−40〜0℃、特に好ま
しくは−30〜−5℃のものである。流動点が低すぎて
も、高すぎても、架橋物が実用温度範囲で安定して優れ
た減衰特性を示さない。
【0017】軟化剤(3)としては、ナフテン系プロセ
スオイルが好ましい。ナフテン系プロセスオイルとして
は、アニリン点が67℃以上のものがより好ましく、6
9℃以上のものが特に好ましい。なお、ナフテン系プロ
セスオイルとは、ASTM規格D2226−63Tによ
ってタイプ3として分類される%アスファルテン0.3
以下、%極性化合物6以下、%飽和化合物35.1〜6
5のプロセスオイルである。クルツ分析で、ナフテン環
炭素が25〜50%のものが好ましく、30〜45%の
ものがより好ましい。
スオイルが好ましい。ナフテン系プロセスオイルとして
は、アニリン点が67℃以上のものがより好ましく、6
9℃以上のものが特に好ましい。なお、ナフテン系プロ
セスオイルとは、ASTM規格D2226−63Tによ
ってタイプ3として分類される%アスファルテン0.3
以下、%極性化合物6以下、%飽和化合物35.1〜6
5のプロセスオイルである。クルツ分析で、ナフテン環
炭素が25〜50%のものが好ましく、30〜45%の
ものがより好ましい。
【0018】本発明のノルボルネン系ゴム組成物は、ノ
ルボルネン系重合体(1)100重量部当り、熱可塑性
ノルボルネン系樹脂(2)を35〜100重量部、好ま
しくは40〜95重量部、より好ましくは45〜90重
量部、軟化剤(3)を100〜600重量部、好ましく
は200〜500重量部、より好ましくは250〜45
0重量部を含有するものである。熱可塑性ノルボルネン
系樹脂(2)の含有量が少なすぎると実用温度範囲の高
温部である40℃付近では減衰特性が劣り、実用温度範
囲で安定して優れた減衰特性を示せず、逆に多すぎると
粘着性が強くなり、混練が困難となる場合がある。ま
た、軟化剤(3)の含有量が少なすぎても同様の問題が
あり、逆に多すぎると粘着性が強くなるため混練が困難
となったり、架橋物の優れた減衰特性を示す温度範囲が
低くなりすぎたり、ブリードなどを起こす場合がある。
ルボルネン系重合体(1)100重量部当り、熱可塑性
ノルボルネン系樹脂(2)を35〜100重量部、好ま
しくは40〜95重量部、より好ましくは45〜90重
量部、軟化剤(3)を100〜600重量部、好ましく
は200〜500重量部、より好ましくは250〜45
0重量部を含有するものである。熱可塑性ノルボルネン
系樹脂(2)の含有量が少なすぎると実用温度範囲の高
温部である40℃付近では減衰特性が劣り、実用温度範
囲で安定して優れた減衰特性を示せず、逆に多すぎると
粘着性が強くなり、混練が困難となる場合がある。ま
た、軟化剤(3)の含有量が少なすぎても同様の問題が
あり、逆に多すぎると粘着性が強くなるため混練が困難
となったり、架橋物の優れた減衰特性を示す温度範囲が
低くなりすぎたり、ブリードなどを起こす場合がある。
【0019】本発明のノルボルネン系ゴム組成物は、ノ
ルボルネン系ゴム用の架橋剤を配合することにより架橋
性ノルボルネン系ゴム組成物として用いられる。ノルボ
ルネン系ゴム用架橋剤は、特に限定されず、例えば、硫
黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジ
クミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシ
ド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼンなどの有機過酸化物;p−キノンジオ
キシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなど
のキノンジオキシム;メチロール基を持ったアルキルフ
ェノール樹脂;などが挙げられる。
ルボルネン系ゴム用の架橋剤を配合することにより架橋
性ノルボルネン系ゴム組成物として用いられる。ノルボ
ルネン系ゴム用架橋剤は、特に限定されず、例えば、硫
黄;一塩化硫黄、二塩化硫黄などのハロゲン化硫黄;ジ
クミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシ
ド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)ベンゼンなどの有機過酸化物;p−キノンジオ
キシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなど
のキノンジオキシム;メチロール基を持ったアルキルフ
ェノール樹脂;などが挙げられる。
【0020】架橋促進剤を配合してもよく、例えば、N
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンア
ミドなどのスルフェンアミド系架橋促進剤;ジフェニル
グアニジン、ジオルトトリルグアニジンンなどのグアニ
ジン系架橋促進剤;エチレンチオウレア、ジエチルチオ
ウレアなどのチオウレア系架橋促進剤;2−メルカプト
ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなど
のチアゾール系架橋促進剤;テトラメチルチウラムモノ
スルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラ
ムジスルフィドなどのチウラム系架橋促進剤;ジメチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウムジチオカルバミン酸系架橋促進剤;イ
ソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキ
サントゲン酸亜鉛;などが挙げられる。
−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミ
ド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンア
ミドなどのスルフェンアミド系架橋促進剤;ジフェニル
グアニジン、ジオルトトリルグアニジンンなどのグアニ
ジン系架橋促進剤;エチレンチオウレア、ジエチルチオ
ウレアなどのチオウレア系架橋促進剤;2−メルカプト
ベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィドなど
のチアゾール系架橋促進剤;テトラメチルチウラムモノ
スルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラ
ムジスルフィドなどのチウラム系架橋促進剤;ジメチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバ
ミン酸ナトリウムジチオカルバミン酸系架橋促進剤;イ
ソプロピルキサントゲン酸ナトリウム、イソプロピルキ
サントゲン酸亜鉛;などが挙げられる。
【0021】さらに、本発明の目的を実質的に阻害しな
い範囲で、ノルボルネン系ゴム以外のゴム、架橋促進助
剤、架橋助剤、老化防止剤、顔料、補強剤、カップリン
グ剤などを配合してもよい。
い範囲で、ノルボルネン系ゴム以外のゴム、架橋促進助
剤、架橋助剤、老化防止剤、顔料、補強剤、カップリン
グ剤などを配合してもよい。
【0022】本発明のノルボルネン系ゴム組成物は、常
法に従って各成分を配合することにより得ることができ
る。例えば、ロール、バンバリー、押出機を用いて混練
すればよい。混練の順序なども特に限定されない。一般
的には、ノルボルネン系開環重合体(1)と軟化剤
(3)を混練し、ノルボルネン系ゴムとした後、熱可塑
性ノルボルネン系樹脂(2)や熱で反応を起こし難い配
合剤を加えて混練し、熱で反応を起こしやすい配合剤
(たとえば、架橋剤、架橋促進剤など)を加えて混練す
る。
法に従って各成分を配合することにより得ることができ
る。例えば、ロール、バンバリー、押出機を用いて混練
すればよい。混練の順序なども特に限定されない。一般
的には、ノルボルネン系開環重合体(1)と軟化剤
(3)を混練し、ノルボルネン系ゴムとした後、熱可塑
性ノルボルネン系樹脂(2)や熱で反応を起こし難い配
合剤を加えて混練し、熱で反応を起こしやすい配合剤
(たとえば、架橋剤、架橋促進剤など)を加えて混練す
る。
【0023】架橋剤を含有する架橋性ノルボルネン系ゴ
ム組成物は、加熱により架橋する。架橋する方法は、特
に限定されず、成形した後に加熱しても、成形と同時に
加熱してもよい。架橋温度は、好ましくは130〜20
0℃、より好ましくは140〜180℃であり、架橋時
間は、一般に1分〜15時間の範囲である。
ム組成物は、加熱により架橋する。架橋する方法は、特
に限定されず、成形した後に加熱しても、成形と同時に
加熱してもよい。架橋温度は、好ましくは130〜20
0℃、より好ましくは140〜180℃であり、架橋時
間は、一般に1分〜15時間の範囲である。
【0024】本発明の架橋物は、制振材として優れた特
性を示し、CDドライブ、DVDドライブなどの光学式
記録装置、テープ・レコーダー、ビデオ・レコーダー、
ハードディスク・ドライブなどの磁気記録装置など、録
音、録画、電子データ記録などための記録媒体の回転駆
動系のダンパーなどの制振材、建築物の免震構造用ゴム
部材などに用いられる。
性を示し、CDドライブ、DVDドライブなどの光学式
記録装置、テープ・レコーダー、ビデオ・レコーダー、
ハードディスク・ドライブなどの磁気記録装置など、録
音、録画、電子データ記録などための記録媒体の回転駆
動系のダンパーなどの制振材、建築物の免震構造用ゴム
部材などに用いられる。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに具体
的に説明する。特に言及しない限り、伸びと反発弾性の
測定値を除いて、部および%は重量基準である。また、
ゴム、架橋性ゴム組成物および架橋物の特性評価方法
は、下記の通りである。
的に説明する。特に言及しない限り、伸びと反発弾性の
測定値を除いて、部および%は重量基準である。また、
ゴム、架橋性ゴム組成物および架橋物の特性評価方法
は、下記の通りである。
【0026】架橋物の常態物性は、JIS K 630
0に準じて、引張強さ、破断時の伸びおよび硬さを測定
した。なお、硬さは、スプリング式硬さ計A型を用いて
測定した。
0に準じて、引張強さ、破断時の伸びおよび硬さを測定
した。なお、硬さは、スプリング式硬さ計A型を用いて
測定した。
【0027】ガラス転移温度は、示差走査熱量測定法に
より求めた。数平均分子量は、高速液体クロマトグラフ
ィにて溶解性に応じてシクロヘキサンを溶媒とするポリ
イソプレン換算またはトルエンを溶媒とするポリスチレ
ン換算として求めた。水素添加率は、水素添加前後のポ
リマー主鎖の二重結合の量を1H−NMRを測定して求
めた。
より求めた。数平均分子量は、高速液体クロマトグラフ
ィにて溶解性に応じてシクロヘキサンを溶媒とするポリ
イソプレン換算またはトルエンを溶媒とするポリスチレ
ン換算として求めた。水素添加率は、水素添加前後のポ
リマー主鎖の二重結合の量を1H−NMRを測定して求
めた。
【0028】減衰特性は、JIS K 6394のN1
の試験片を用いて油圧サーボ動特性試験機(東洋精機製
作所製、 レオログラフソリッドL−1R)により、初
期伸長10%、10Hz、歪み振幅±0.5%、2℃/
分の昇温速度で−80℃から80℃まで温度を変化さ
せ、損失係数(tanδ)を測定した。
の試験片を用いて油圧サーボ動特性試験機(東洋精機製
作所製、 レオログラフソリッドL−1R)により、初
期伸長10%、10Hz、歪み振幅±0.5%、2℃/
分の昇温速度で−80℃から80℃まで温度を変化さ
せ、損失係数(tanδ)を測定した。
【0029】実施例1 ノルボルネン開環重合体(ガラス転移温度35〜40
℃、数平均分子量約1,000,000)100部に、
軟化剤a(流動点−25℃、アニリン点78℃、クルツ
分析で芳香族環炭素12%、ナフテン環炭素42%、パ
ラフィン鎖炭素46%であり、%アスファルテン0、%
極性化合物0.7、%飽和化合物57のナフテン系プロ
セスオイル)400部を加えて、150℃で30分、ニ
ーダーを用いて混練し、ノルボルネン系ゴムを調製し
た。これに熱可塑性ノルボルネン系樹脂A(数平均分子
量28,000、ガラス転移温度155〜165℃、
7,8−ベンゾトリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ
−3−エン開環重合体水素添加物、水素転化率99.7
%以上)75部、カーボンブラック(旭サーマルFT、
旭カーボン製)60部、酸化亜鉛5部、ステアリン酸1
部、硫黄(325メッシュ通過品)1.5部、テトラメ
チルチウラムジスルフィド1部、テトラブチルチウラム
ジスルフィド1.5部、テルリウムジエチルジチオカル
バメート0.5部、2−メルカプトベンゾチアゾール1
部を加えて80℃でオープンロールを用い混練し、架橋
性のノルボルネン系ゴム組成物を調製した。
℃、数平均分子量約1,000,000)100部に、
軟化剤a(流動点−25℃、アニリン点78℃、クルツ
分析で芳香族環炭素12%、ナフテン環炭素42%、パ
ラフィン鎖炭素46%であり、%アスファルテン0、%
極性化合物0.7、%飽和化合物57のナフテン系プロ
セスオイル)400部を加えて、150℃で30分、ニ
ーダーを用いて混練し、ノルボルネン系ゴムを調製し
た。これに熱可塑性ノルボルネン系樹脂A(数平均分子
量28,000、ガラス転移温度155〜165℃、
7,8−ベンゾトリシクロ〔4.3.0.12,5〕デカ
−3−エン開環重合体水素添加物、水素転化率99.7
%以上)75部、カーボンブラック(旭サーマルFT、
旭カーボン製)60部、酸化亜鉛5部、ステアリン酸1
部、硫黄(325メッシュ通過品)1.5部、テトラメ
チルチウラムジスルフィド1部、テトラブチルチウラム
ジスルフィド1.5部、テルリウムジエチルジチオカル
バメート0.5部、2−メルカプトベンゾチアゾール1
部を加えて80℃でオープンロールを用い混練し、架橋
性のノルボルネン系ゴム組成物を調製した。
【0030】このノルボルネン系ゴム組成物を金型内で
160℃、10分間の架橋条件で成型、架橋して各試験
片を得、測定した常態物性ならびに0℃、23℃および
40℃での損失係数を表1に示す。また、この架橋物の
温度−損失係数曲線を図1に示す。
160℃、10分間の架橋条件で成型、架橋して各試験
片を得、測定した常態物性ならびに0℃、23℃および
40℃での損失係数を表1に示す。また、この架橋物の
温度−損失係数曲線を図1に示す。
【0031】実施例2 熱可塑性ノルボルネン系樹脂Aの量を75部から50部
に変える以外は実施例1と同様にノルボルネン系ゴム組
成物を得、各試験片を得、各特性を測定した。その結果
を表1に示す。また、この架橋物の温度−損失係数曲線
を図2に示す。
に変える以外は実施例1と同様にノルボルネン系ゴム組
成物を得、各試験片を得、各特性を測定した。その結果
を表1に示す。また、この架橋物の温度−損失係数曲線
を図2に示す。
【0032】実施例3 熱可塑性ノルボルネン系樹脂A75部の代りに熱可塑性
ノルボルネン系樹脂B(数平均分子量28,000、ガ
ラス転移温度135〜145℃、8−メチル−テトラシ
クロ〔4.4.12,5.17,10.0〕−ドデカ−3−エ
ン開環重合体水素添加物、水素転化率99.7%以上)
75部を用いる以外は実施例1と同様にノルボルネン系
ゴム組成物を得、各試験片を得、各特性を測定した。そ
の結果を表1に示す。また、この架橋物の温度−損失係
数曲線を図2に示す。
ノルボルネン系樹脂B(数平均分子量28,000、ガ
ラス転移温度135〜145℃、8−メチル−テトラシ
クロ〔4.4.12,5.17,10.0〕−ドデカ−3−エ
ン開環重合体水素添加物、水素転化率99.7%以上)
75部を用いる以外は実施例1と同様にノルボルネン系
ゴム組成物を得、各試験片を得、各特性を測定した。そ
の結果を表1に示す。また、この架橋物の温度−損失係
数曲線を図2に示す。
【0033】実施例4 軟化剤a400部の代りに軟化剤b(流動点−7.5
℃、アニリン点84.5℃、流動点−22.5℃、クル
ツ分析で芳香族環炭素13%、ナフテン環炭素44%、
パラフィン鎖炭素43%であり、%アスファルテン0、
%極性化合物1.1、%飽和化合物55のナフテン系プ
ロセスオイル)400部を用いる以外は実施例1と同様
にノルボルネン系ゴム組成物を得、各試験片を得、各特
性を測定した。その結果を表1に示す。また、この架橋
物の温度−損失係数曲線を図2に示す。
℃、アニリン点84.5℃、流動点−22.5℃、クル
ツ分析で芳香族環炭素13%、ナフテン環炭素44%、
パラフィン鎖炭素43%であり、%アスファルテン0、
%極性化合物1.1、%飽和化合物55のナフテン系プ
ロセスオイル)400部を用いる以外は実施例1と同様
にノルボルネン系ゴム組成物を得、各試験片を得、各特
性を測定した。その結果を表1に示す。また、この架橋
物の温度−損失係数曲線を図2に示す。
【0034】比較例1 熱可塑性ノルボルネン系樹脂Aを配合しない以外は実施
例1と同様にノルボルネン系ゴム組成物を得、各試験片
を得、各特性を測定した。その結果を表1に示す。ま
た、この架橋物の温度−損失係数曲線を図1に示す。
例1と同様にノルボルネン系ゴム組成物を得、各試験片
を得、各特性を測定した。その結果を表1に示す。ま
た、この架橋物の温度−損失係数曲線を図1に示す。
【0035】比較例2 熱可塑性ノルボルネン系樹脂A75重量部の代りに熱可
塑性ノルボルネン系樹脂B75重量部を用い、軟化剤a
400部の代りに軟化剤c(流動点−52.5℃、アニ
リン点66.4℃、ジアルキルベンゼンオイル)400
部を用いる以外は実施例1と同様にノルボルネン系ゴム
組成物を得、各試験片を得、各特性を測定した。その結
果を表1に示す。また、この架橋物の温度−損失係数曲
線を図2に示す。
塑性ノルボルネン系樹脂B75重量部を用い、軟化剤a
400部の代りに軟化剤c(流動点−52.5℃、アニ
リン点66.4℃、ジアルキルベンゼンオイル)400
部を用いる以外は実施例1と同様にノルボルネン系ゴム
組成物を得、各試験片を得、各特性を測定した。その結
果を表1に示す。また、この架橋物の温度−損失係数曲
線を図2に示す。
【0036】比較例3 熱可塑性ノルボルネン系樹脂A75部の代りに熱可塑性
ノルボルネン系樹脂B150部を用いる以外は実施例1
と同様にノルボルネン系ゴム組成物を調製しようとした
が、強い粘着性を示し、十分に混練できなかった。
ノルボルネン系樹脂B150部を用いる以外は実施例1
と同様にノルボルネン系ゴム組成物を調製しようとした
が、強い粘着性を示し、十分に混練できなかった。
【0037】
【表1】
【0038】図1および図2を見ると、本発明の架橋物
は、実用範囲である0〜40℃の間で、安定して優れた
減衰特性を示していることがわかる。
は、実用範囲である0〜40℃の間で、安定して優れた
減衰特性を示していることがわかる。
【0039】それに対して、熱可塑性ノルボルネン系樹
脂を含有しないノルボルネン系ゴム組成物の架橋物は、
−25℃付近で非常に優れた減衰特性を示すが、0℃付
近では、減衰特性が劣り、23℃、40℃では、ほとん
ど減衰特性を示さない(比較例1)。軟化剤として、流
動点の低すぎるものを用いた架橋物は、−45℃付近で
は非常に優れた減衰特性を示すが、0〜40℃の範囲で
は、ほとんど減衰特性を示さない(比較例2)。さら
に、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の配合量を大きくする
と、ノルボルネン系ゴム組成物の調製ができなかった
(比較例3、図には示していない)。
脂を含有しないノルボルネン系ゴム組成物の架橋物は、
−25℃付近で非常に優れた減衰特性を示すが、0℃付
近では、減衰特性が劣り、23℃、40℃では、ほとん
ど減衰特性を示さない(比較例1)。軟化剤として、流
動点の低すぎるものを用いた架橋物は、−45℃付近で
は非常に優れた減衰特性を示すが、0〜40℃の範囲で
は、ほとんど減衰特性を示さない(比較例2)。さら
に、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の配合量を大きくする
と、ノルボルネン系ゴム組成物の調製ができなかった
(比較例3、図には示していない)。
【0040】
【発明の効果】本発明の架橋物は、0〜40℃の範囲
で、優れた減衰特性を示す。
で、優れた減衰特性を示す。
【図1】本発明である実施例1と比較例1の2つの架橋
物の温度−損失係数(tanδ)曲線である。
物の温度−損失係数(tanδ)曲線である。
【図2】本発明である実施例2〜4と比較例2の4つの
架橋物の温度−損失係数(tanδ)曲線である。
架橋物の温度−損失係数(tanδ)曲線である。
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)ガラス転移温度が20〜120℃
のノルボルネン系重合体100重量部、(2)ガラス転
移温度が100〜180℃であってノルボルネン系重合
体(1)のガラス転移温度よりも10℃以上高い熱可塑
性ノルボルネン系樹脂35〜100重量部および(3)
ノルボルネン系重合体(1)と相溶性を有し、流動点が
−50〜5℃である軟化剤100〜600重量部を含有
するノルボルネン系ゴム組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の組成物を架橋した架橋
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000331600A JP2002128997A (ja) | 2000-10-31 | 2000-10-31 | ノルボルネン系ゴム組成物および架橋物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000331600A JP2002128997A (ja) | 2000-10-31 | 2000-10-31 | ノルボルネン系ゴム組成物および架橋物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002128997A true JP2002128997A (ja) | 2002-05-09 |
Family
ID=18807916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000331600A Pending JP2002128997A (ja) | 2000-10-31 | 2000-10-31 | ノルボルネン系ゴム組成物および架橋物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002128997A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8148472B1 (en) | 2006-08-04 | 2012-04-03 | Exxonmobil Research And Engineering Company | Polymer compositions comprising cyclic olefin polymers, polyolefin modifiers and non-functionalized plasticizers |
AT514013A1 (de) * | 2013-03-06 | 2014-09-15 | Karall Gerhard Ing | Gummimischungszusammensetzung mit verringerter innerer Reibung |
CN106939129A (zh) * | 2017-03-27 | 2017-07-11 | 芜湖锐华暖通科技有限公司 | 一种排水管用隔音材料及其制备方法 |
-
2000
- 2000-10-31 JP JP2000331600A patent/JP2002128997A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8148472B1 (en) | 2006-08-04 | 2012-04-03 | Exxonmobil Research And Engineering Company | Polymer compositions comprising cyclic olefin polymers, polyolefin modifiers and non-functionalized plasticizers |
AT514013A1 (de) * | 2013-03-06 | 2014-09-15 | Karall Gerhard Ing | Gummimischungszusammensetzung mit verringerter innerer Reibung |
AT514013B1 (de) * | 2013-03-06 | 2017-01-15 | Karall Gerhard Ing | Gummimischungszusammensetzung mit verringerter innerer Reibung |
CN106939129A (zh) * | 2017-03-27 | 2017-07-11 | 芜湖锐华暖通科技有限公司 | 一种排水管用隔音材料及其制备方法 |
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