JP2002128844A - 粒子状多層構造アクリル系重合体 - Google Patents

粒子状多層構造アクリル系重合体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクリル樹脂組成物の落錘衝撃強度および割
れモードを改良するために、粒子状多層構造アクリル系
重合体およびこれを含む熱可塑性アクリル樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 平均粒子径が0.2〜0.3μmである
粒子状多層構造アクリル系重合体であって、最内硬質層
重合体、軟質層重合体、最外硬質層重合体の3層からな
り、軟質層の多官能性架橋剤としてジエチレングリコー
ルジメタクリレートを用いてなることを特徴とする粒子
状多層構造アクリル系重合体。および粒子状多層構造ア
クリル系重合体と熱可塑性アクリル樹脂とからなる熱可
塑性アクリル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子状多層構造アクリ
ル系重合体とそれを用いた組成物に関するものであっ
て、更に詳しくは、耐衝撃性、特に割れモードの改善効
果に優れた特定の構造の粒子状多層構造アクリル系重合
体およびこれを含む組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性アクリル樹脂の耐衝撃性
を改良する手段として、いわゆるエラストマー成分を導
入することが行われている。ここで、ジエン系エラスト
マーを導入することは、耐候性に劣るという点で屋外用
途に対する方法としては適当ではない。耐候性を低下す
ることなく耐衝撃性を付与するために、アクリル系エラ
ストマーの導入が種々検討されている。特にアクリル系
エラストマーとして、多層構造を有するアクリル系重合
体を用いた例が多数提案されている。
【0003】例えば3層もしくは4層以上の多層構造粒
状複合体と熱可塑性重合体のブレンドによって透明性を
損なわずに耐衝撃性を改良したもの(特許第11994
85号公報)、3層構造を基本とし、かつこれらの各層
間にほぼ定率で変化する濃度勾配をもった中間層を有す
るもの(特公昭58−1694号公報、特公昭59−3
6645号公報)、3層構造を基本とし、中央軟質層と
最外層の間に1層以上の中間層を有するもの(特公昭5
9−36646号公報、特公昭63−8983号公
報)、軟−硬−軟−硬の4層構造を有するもの(特公昭
62−41241号公報)などが提案されている。しか
しながらこれらの方法は、耐応力白化の改良に関しては
確かに効果が認められるものの、透明性、耐衝撃性が不
足するという問題点があった。
【0004】また、第2層(軟質層)の重合時に、重合
率が60〜90重量%の時点で第3層(硬質層)単量体
混合物の添加・重合を開始したもの(特許第17795
17号公報)、第2層(軟質層)を形成するモノマー混
合物を15〜30重量%未反応のまま残存させ、第3層
モノマー混合物を重合して組成が漸次変化する層を形成
させたもの(特許第02110504号公報)が提案さ
れている。しかしながら、これらの方法では、耐衝撃性
は改良されるものの透明性に劣っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様に、これまで透
明性や耐候性などのアクリル樹脂が持つ好ましい特徴を
保持したままで耐衝撃性を改良する目的で、多層構造を
有するアクリル系重合体を改質剤としてブレンドし、熱
可塑性アクリル樹脂組成物とする多くの提案がなされて
きた。しかし、これらの提案でいう耐衝撃性はもっぱら
ノッチを有する衝撃強度(アイゾッド衝撃強度)であ
る。コーナー等を有する複雑な形状の成形品には一般的
であるが、平面を有する各種メーターカバー、自動車用
バイザー、照明器具等に用いられる場合の耐衝撃性の指
標である落錘衝撃強度に関しては改良の余地が有った。
本発明の目的は、アクリル樹脂本来の優れた透明性、加
工流動性を維持したまま、耐衝撃性、特に落錘衝撃強
度、更には割れモードの改良されたアクリル樹脂組成物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐衝撃性
アクリル樹脂組成物の透明性を維持したまま、落錘衝撃
性(割れモード)を改良する目的で鋭意検討を重ねた結
果、軟質層重合体に用いる多官能性架橋剤としてジエチ
レングリコールジメタクリレートという特定の架橋剤を
使用した粒子状多層構造アクリル系重合体を用いること
によって前記の目的を達成しうることを見いだし、この
知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、平均粒子径が0.2〜
0.3μmである粒子状多層構造アクリル系重合体であ
って、 a)メチルメタクリレート90重量%以上、アルキル基
の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜10重量
%及びこれらと共重合可能なα、β不飽和カルボン酸の
アリル、メタリル又はクロチルエステルから選ばれる少
なくとも1種のグラフト結合性単量体0.01〜0.3
重量%からなる単量体混合物を重合して得られる最内硬
質層重合体25〜45重量%、
【0008】b)上記最内硬質層重合体存在下に、アル
キル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート70重
量%以上、これらと共重合可能な芳香族ビニル単量体1
0〜30重量%、これらと共重合可能なα、β不飽和カ
ルボン酸のアリル、メタリル又はクロチルエステルから
選ばれる少なくとも1種のグラフト結合性単量体1.5
〜3.0重量%及びジエチレングリコールジメタクリレ
ート0.1〜3.0重量%とからなる単量体混合物を重
合して得られる軟質層重合体35〜45重量%および
【0009】c)上記最内硬質層及び軟質層からなる重
合体の存在下に、メチルメタクリレート90〜99重量
%、アルキル基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレー
ト1〜10重量%とからなる単量体混合物を重合して得
られる最外硬質層重合体20〜30重量%とからなるこ
とを特徴とする粒子状多層構造アクリル系重合体に関す
るものであり、さらに粒子状多層構造アクリル系重合体
と熱可塑性アクリル樹脂とからなる熱可塑性アクリル樹
脂組成物に関するものである。
【0010】本発明に於ける粒子状多層構造アクリル系
重合体は、メチルメタクリレート、アルキル基の炭素数
が1〜8であるアルキルアクリレート、芳香族ビニル単
量体、グラフト結合性単量体、多官能性架橋剤からなる
粒子状多層構造アクリル系重合体である。本発明におけ
る粒子状多層構造アクリル系重合体は、最内硬質層重合
体25〜45重量%、好ましくは30〜37重量%、軟
質層重合体35〜45重量%及び最外硬質層重合体20
〜30重量%の3層構造からなる。これらの範囲を逸脱
した場合には、衝撃強度、透明性に劣る。
【0011】本発明の粒子状多層構造アクリル系重合体
は、逐次多段重合により製造されるが、重合方法として
は乳化重合法を用いるのが望ましい。しかし特にこれに
限定されることはなく軟質層までを乳化重合後、最外硬
質層重合時に懸濁系へ転換させる乳化懸濁重合法等によ
っても製造しうる。ここで、アルキル基の炭素数が1〜
8であるアルキルアクリレートとしては、メチルアクリ
レート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート等が挙げられる
が、n−ブチルアクリレートが好ましく用いられる。
【0012】芳香族ビニル単量体としては、スチレン及
び置換スチレン誘導体が挙げられ、スチレンが好まし
い。本発明における粒子状多層構造アクリル系重合体の
最内硬質層及び軟質層重合体を形成するにあたって用い
られるグラフト結合性単量体としては、異なる官能基を
有する多官能性単量体、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、フマル酸のアリルエステル、メタリ
ルエステル、クロチルエステル等が挙げられ、特にアリ
ルメタクリレートが好ましく用いられる。
【0013】本発明の粒子状多層構造アクリル系重合体
は、軟質層重合体を重合する際に用いられる多官能性架
橋剤としてジエチレングリコールジメタクリレートを
0.1〜3.0重量%を用いることにより特異的に良好
な落錘衝撃強度(割れモード)を示す。これ以外のアル
キレングリコールジメタクリレートあるいはアルキレン
グリコールジアクリレートを用いたときは落錘衝撃強度
(割れモード)が大きく低下する。
【0014】ジエチレングリコールジメタクリレートの
使用量は、0.1〜3.0重量%である。0.1重量%
未満では衝撃強度の改良が不充分であり、3.0重量%
を越えても衝撃強度は低下し望ましくない。又、最外硬
質層を形成する際に、粒子状多層構造アクリル系重合体
の熱可塑性アクリル樹脂との相容性を向上させるため、
適当な連鎖移動剤を用いて分子量を調整することが好ま
しい。ここで、連鎖移動剤としては、メルカプト基を1
個又は2個以上含有する化合物が挙げられるが、アルキ
ルメルカプタンが一般的に用いられ、n−オクチルメル
カプタンが好ましい。
【0015】本発明の粒子状多層構造アクリル系重合体
の平均粒子径は、0.2〜0.3μmである。平均粒子
径が0.2μm未満の場合には、得られる熱可塑性樹脂
アクリル樹脂組成物は耐衝撃性が劣り、0.3μmを越
える場合には透明性に劣る。本発明の粒子状多層構造ア
クリル系重合体の製造には先に述べたように乳化重合法
を用いることが有利であるが、各層の重合体又は共重合
体を形成させるための適切な重合温度は、各層とも30
〜120℃、好ましくは50〜100℃の範囲で選ばれ
る。更に、このような多層構造樹脂組成物を形成させる
ためには、各単量体或いは単量体混合物を逐次添加して
反応させることによって該樹脂組成物を形成するのが可
能な、いわゆるシード重合法を用いることが有利であ
る。この際、第2層目以降の重合を行う場合に、新たな
粒子が生成しないような条件を選ぶ必要があるが、電子
顕微鏡による観察によって確認することができる。
【0016】乳化重合に用いられる乳化剤については、
特に制限は無く、従来慣用されているものの中から任意
のものを選ぶことができる。例えば、長鎖アルキルカル
ボン酸塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩等が挙げられる。また、この際
用いられる重合開始剤については特に制限は無く、通常
用いられている水溶性の過硫酸塩、過ホウ酸塩等の無機
系開始剤を単独で或いは亜硫酸塩、チオ硫酸塩等を併用
してレドックス開始剤系として用いることもできる。更
に油溶性の有機過酸化物/第一鉄塩、有機過酸化物/ソ
ジウムスルホキシレートのようなレドックス開始剤系も
用いることができる。
【0017】このような重合方法によって得られる粒子
状多層構造アクリル系重合体は、ポリマーラテックスの
状態から公知の方法によって、塩析、洗浄、乾燥等の処
理をおこなうことにより、粒子状固形物として得られ
る。本発明の粒子状多層構造アクリル系重合体を熱可塑
性アクリル樹脂と溶融混練することによって、熱可塑性
アクリル樹脂組成物を製造することができる。ここで用
いる熱可塑性アクリル樹脂とは、アルキル基の炭素数が
1〜8のアルキルメタクリレート、アルキル基の炭素数
が1〜8のアルキルアクリレート、スチレン、α−メチ
ルスチレン等のスチレン誘導体、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル等の単独あるいは共重合体であり、公
知の重合法、例えば、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、
乳化重合等のいずれの方法で得られたものでも良い。
【0018】粒子状多層構造アクリル系重合体の該熱可
塑性アクリル樹脂組成物における比率は5〜60重量部
が好ましく、5重量部未満の場合は耐衝撃性が不足し、
60重量部を越える場合には色調に劣る。熱可塑性アク
リル樹脂組成物を製造するために混練する際に、安定
剤、滑剤、染料、顔料等を必要に応じて添加することが
できる。またその特徴を害さない程度に、ポリカーボネ
ート、AS樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン等をブレンドして用いること
もできる。このようにして得られた上記熱可塑性アクリ
ル樹脂組成物を射出成形又は押出成形することにより、
透明性、耐衝撃性、落錘衝撃性に優れた成形品を得るこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるものでは
ない。尚、実施例、比較例における測定は以下の方法も
しくは測定機を用いておこなった。 ・アイゾッド衝撃強度:ASTM D256、 ・ヘイズ:積分球式ヘイズメーターを使用して、厚さ3
mmの試験片の23℃におけるヘイズを測定した。 ・落錘衝撃強度:デュポン式ダート試験機 23℃の恒
温下で、撃芯1/2inを用いて、厚さ3mmの試験片
に荷重を落下し、50%破壊エネルギーを求めた。
【0020】・割れモード:デュポン式ダート試験機
23℃の恒温下で、撃芯1/2inを用いて、厚さ3m
mの試験片に1mの高さから1kgfの荷重を落下し、
割れ状態を数値化した。割れた状態により、0、3、
5、8、10点の5段階に分類した。測定枚数は10
枚、10枚の合計点数を割れモード(点)とした。ま
た、10枚のうち完全に割れた枚数もカウントした。試
験後の試験片の外観の分類基準は、以下の通りである。
(図1参照) 0点;完全に試料が割れた状態。白化部分にもクレーズ
有り。 3点;クレーズが、試料最外周に達した状態。白化部分
にもクレーズ有り。 5点;クレーズは出るが、試料最外周に達しない状態。
白化部分にもクレーズ有り。 8点;白化部分にだけクレーズ有り 10点;白化するが、クレーズ無し
【0021】平均粒子径:粒子状多層構造アクリル系重
合体のラテックスをサンプリングして、固形分50pp
mになるように水で希釈し、分光光度計を用いて波長5
50nmでの吸光度を測定した。透過型電子顕微鏡写真
によりラテックス粒子径を計測したサンプルについて同
様に吸光度を測定して検量線を作成し、平均粒子径を求
めた。
【0022】また、実施例及び比較例において用いた略
号は以下の化合物を示す。 MMA:メチルメタクリレート BA:n−ブチルアクリレート St:スチレン MA:メチルアクリレート ALMA:アリルメタクリレート 1G:エチレングリコールジメタクリレート 2G:ジエチレングリコールジメタクリレート BG:1,3−ブチレングリコールジメタクリレート A−4G:ポリエチレングリコールジアクリレート(n
=4) n−OM:n−オクチルメルカプタン HMBT:2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール
【0023】
【実施例1】内容積10Lの還流冷却器付き反応器に、
イオン交換水6860ml、ジヘキシルスルホコハク酸
ナトリウム20.6gを投入し、250rpmの回転数
で攪拌しながら窒素雰囲気下75℃に昇温し、酸素の影
響が事実上無い状態にした。MMA1066g、BA6
8g、ALMA1.13g、HMBT0.34gからな
る混合物(I−1)のうち225gを一括添加し、5分
後に過硫酸アンモニウム0.22gを添加した。その4
0分後から(I−1)の残り910gを20分間かけて
連続的に添加し、添加終了後更に60分間保持した。
【0024】次に、過硫酸アンモニウム1.01gを添
加した後BA1036g、St224g、ALMA2
6.7g、HMBT0.38g、2G2.0gからなる
混合物(I−2)を140分間かけて連続的に添加し、
添加終了後180分間保持した。次に、過硫酸アンモニ
ウム0.30gを添加した後MMA711g、BA45
g、HMBT0.23g、n−OM0.75gからなる
混合物(I−3)を40分間かけて連続的に添加し、添
加終了後95℃に昇温し30分間保持した。このように
して得られたラテックスを、少量採取し、吸光度法によ
り平均粒子径を求めたところ0.23μmであった。
【0025】残りのラテックスを3重量%硫酸ナトリウ
ム温水溶液中へ投入して、塩析・凝固させ、次いで、脱
水・洗浄を繰り返した後、乾燥し、粒子状多層構造アク
リル系重合体(I)を得た。この粒子状多層構造アクリ
ル系重合体(I)30重量部とMMA/MA共重合体
(II)[MMA/MA=94/6重量比、ηsp/c
=0.70dl/g(0.3g/dlクロロホルム溶
液、25℃)]70重量部とをヘンシェルミキサーにて
20分間混合後、30mmベント付き2軸押出機(中谷
機械(株)製、A型)を用いてペレット化した。得られ
たペレットをインラインスクリュー射出成形機(東芝機
械(株)製、IS−75S型)を用いて成形温度250
℃、射出圧力90MPa、金型温度50℃の条件で所定
の試験片を作成し、物性測定をおこなった。得られた樹
脂組成物は、透明性、耐衝撃性に優れ、落錘衝撃衝撃、
割れモードも良好であった。結果を表1に示す。
【0026】
【比較例1】実施例1において(I−2)を構成する混
合物の内、2G2.0gから1G1.6gに変えた他
は、実施例1と全く同様に実施した。結果を表1に示
す。
【0027】
【比較例2】実施例1において(I−2)を構成する混
合物の内、2G2.0gからBG1.8gに変えた他
は、実施例1と全く同様に実施した。結果を表1に示
す。
【0028】
【比較例3】実施例1において(I−2)を構成する混
合物の内、2G2.0gからA−4G2.5gに変えた
他は、実施例1と全く同様に実施した。結果を表1に示
す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、従来の粒子状多層構造
アクリル系重合体の有する欠点を改良しアクリル樹脂本
来の優れた透明性や成形加工性を有する上に、耐衝撃
性、落錘衝撃性(特に割れモード)に優れた熱可塑性ア
クリル樹脂組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試験片に所定の条件でデュポン式ダー
ト試験機による衝撃を加え、割れ状態を数値化し、割れ
モードとして数値化するための割れ状態の各段階の標準
的な写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が0.2〜0.3μmである
    粒子状多層構造アクリル系重合体であって、 a)メチルメタクリレート90重量%以上、アルキル基
    の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜10重量
    %及びこれらと共重合可能なα、β不飽和カルボン酸の
    アリル、メタリル又はクロチルエステルから選ばれる少
    なくとも1種のグラフト結合性単量体0.01〜0.3
    重量%からなる単量体混合物を重合して得られる最内硬
    質層重合体25〜45重量%、 b)上記最内硬質層重合体存在下に、アルキル基の炭素
    数が1〜8のアルキルアクリレート70重量%以上、こ
    れらと共重合可能な芳香族ビニル単量体10〜30重量
    %、これらと共重合可能なα、β不飽和カルボン酸のア
    リル、メタリル又はクロチルエステルから選ばれる少な
    くとも1種のグラフト結合性単量体1.5〜3.0重量
    %及びジエチレングリコールジメタクリレート0.1〜
    3.0重量%とからなる単量体混合物を重合して得られ
    る軟質層重合体35〜45重量%および c)上記最内硬質層及び軟質層からなる重合体の存在下
    に、メチルメタクリレート90〜99重量%、アルキル
    基の炭素数が1〜8のアルキルアクリレート1〜10重
    量%とからなる単量体混合物を重合して得られる最外硬
    質層重合体20〜30重量%とからなることを特徴とす
    る粒子状多層構造アクリル系重合体。
  2. 【請求項2】 請求項1の粒子状多層構造アクリル系重
    合体と熱可塑性アクリル樹脂とからなる熱可塑性アクリ
    ル樹脂組成物。
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