JP2002128720A - 3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールの製造方法 - Google Patents

3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールの製造方法

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JP2002128720A JP2000322287A JP2000322287A JP2002128720A JP 2002128720 A JP2002128720 A JP 2002128720A JP 2000322287 A JP2000322287 A JP 2000322287A JP 2000322287 A JP2000322287 A JP 2000322287A JP 2002128720 A JP2002128720 A JP 2002128720A
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    • C07C41/02Preparation of ethers from oxiranes
    • C07C41/03Preparation of ethers from oxiranes by reaction of oxirane rings with hydroxy groups

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高純度の3−l−メントキシプロパン−1,
2−ジオールを安全に且つ効率よく製造する方法、及び
該方法で用いる中間体の提供。 【課題】 下記の反応式で示すように、一般式(I)(式
中Xはハロゲン原子を示す)で表される1,2−エポキ
シ−3−ハロゲノプロパンに、有機溶媒中でルイス酸の
存在下にl−メントールを付加させて一般式(II)で表さ
れる新規な1−ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン
−2−オールを製造し、それを相間移動触媒の存在下に
塩基によってエポキシ化して化学式(III)で表される
1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパンを製造
し、それを加水分解して化学式(IV)で表される3−l−
メントキシプロパン−1,2−ジオールを製造する。 【化28】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷感剤や清涼改善
剤などとして有用な、3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールの製造法、および該3−l−メントキ
シプロパン−1,2−ジオールを製造する際の中間体と
して有用な3−l−メントキシプロパン誘導体およびそ
の製造法に関するものである。本発明による場合は、純
度の高い3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオー
ルおよび該3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
ールの合成中間体として有用な3−l−メントキシプロ
パン誘導体を、簡単な操作で、安全に且つ高収率で得る
ことができる。
【0002】
【従来の技術】3−l−メントキシプロパン−1,2−
ジオールは、特公昭61−48813号公報などに記載
されているように公知の化合物である。3−l−メント
キシプロパン−1,2−ジオールは、安全性に優れ、し
かも皮膚や粘膜上でl−メントール様の冷感作用を付与
する性質を有し、その一方でl−メントールとは異なり
無臭であり、それ自体では匂いを有していない。そのた
め、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを
用いる場合は、製品に付与された香気に対して全く影響
を及ぼすことなく、製品に冷感作用を付与することがで
きる。そこで、3−l−メントキシプロパン−1,2−
ジオールの前記した特性を活かして、3−l−メントキ
シプロパン−1,2−ジオールを、歯磨粉、チューイン
ガムのような口腔用組成物、シャーベット、ハードキャ
ンデーのような飲食品に配合され、更には化粧料(特開
平60−25908号公報、特開昭63−208505
号公報)、アイパック剤(特開昭62−96403号公
報)、頭髪化粧料(特開昭62−192312号公報)
のような香粧品、その他消炎鎮痛剤用エアゾール組成物
(特開昭63−264522号)などに配合することが
提案されている。
【0003】従来、3−l−メントキシプロパン−1,
2−ジオールの製造方法としては、(i)l−メントー
ルを金属ナトリウムまたは水素化ナトリウムによってナ
トリウム塩にした後、これにハロゲン化アリルを反応さ
せ、3−l−メントキシプロパン−1−エンを製造し、
それを有機過酸物を用いて酸化して酸化物にし、次いで
加水分解する方法(特公昭61−48813号公報);
(ii)ベンジルグリシジルエーテルに、ルイス酸の存在
下でl−メントールを付加させて1−ベンジルオキシ−
3−l−メントキシプロパン−2−オールを製造し、そ
れをパラジウム−炭素触媒の存在下に水素化分解してベ
ンジル基を脱離する方法(特開平7−82200号公
報)が知られている。
【0004】しかしながら、上記(i)の従来法では、
金属ナトリウムまたは水素化ナトリウムを使用して1−
メントールのナトリウム塩を調製するため、爆発の危険
や水素ガスの発生の問題がある。しかも、中間体である
3−l−メントキシプロパン−1−エンの酸化を有機過
酸物を用いて行うことから、その点でも爆発の危険があ
り、工業的に有利な方法であるとは言えず、また経済性
の点でも改良の余地があった。また、上記(ii)の従来
法は、光学活性体の合成を目的とした製造法であるた
め、高価なベンジルグリシジルエーテルを使用する必要
がある。しかも、最終的に得られる3−l−メントキシ
プロパン−1,2−ジオールには、副生成物として2−
l−メントキシプロパン−1,3−ジオールが10%程
度も混在しているために、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーなどによる精製・分取が必要であり、純度の高
い3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオールを大
量に得ることが困難である。
【0005】また、上記した従来法とは別に、(iii)
エピクロロヒドリンなどの1,2−エポキシ−3−ハロ
ゲノプロパンに、水溶液中で塩基と第4級アンモニウム
塩の存在下にl−メントールを付加反応させて、3−l
−メントキシプロパン−1,2−ジオールの合成中間体
となる1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパン
を合成する方法が提案されている[仏国特許24798
22号公報(1981年)]。しかしながら、エピクロ
ロヒドリンなどの1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロ
パンは、酸または塩基の存在下では不安定で分解し易い
ことが知られている[「化学大辞典」第292頁、東京
化学同人発行(1989年)]。そのため1,2−エポ
キシ−3−ハロゲノプロパンを塩基の存在下に反応させ
るこの方法による場合は、反応が長時間になると1,2
−エポキシ−3−ハロゲノプロパンが分解してしまうこ
とから、1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパ
ンを大量に合成することが困難であり、工業的に且つ経
済的に有利な方法であるとはいえない。
【0006】さらに、エピクロロヒドリンとアルコール
の反応としては、(iv)エピルクロルヒドリンとアリル
アルコールとを酸性触媒存在下で反応させて、光学活性
グリセロール誘導体である1−アリルオキシ−3−クロ
ル−2−プロパノールを製造する方法が提案されている
(特開平2−221号公報)。しかしながら、この(i
v)の従来法では、反応に用いられるアルコールは、1
級のアリルアルコールのみであり、2級アルコールへの
適応についての報告されておらず、ましてメントールと
の付加反応については報告されていない。
【0007】また、別の従来法として、(v)エピハロ
ヒドリンとアルコール類を酸触媒の存在下に反応させた
後、アルカリ処理により閉環させてグリシジルエーテル
とし、これを加水分解した後に、反応混合物を強塩基性
化合物と弱酸性化合物より生成される塩の存在下で10
0〜230℃に加熱してグリセリンエーテルを製造する
方法が提案されている(特開2000−212114号
公報)。しかしながら、この方法による場合は、グリシ
ジルエーテルの加水分解物中に含まれる有機ハロゲンを
分解するために、反応混合物を100〜230℃、特に
150〜200℃という高温下で、強塩基性化合物と弱
酸性化合物より生成した塩の存在下に加熱する必要があ
り、効率のよい方法ではない。しかも、この方法で用い
られるとしているアルコール類は、一般式:R−(O
A)p−OH(式中、Rは炭素数1〜36の飽和又は不
飽和の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、Aは炭素数
2〜4のアルキレン基を示し、pは0〜100の数を示
す)で表される1級アルコールであり、2級アルコール
を用いることは開示がなく、ましてメントールの使用は
全く開示されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、純度
の高い3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール
を、簡単な操作で、安全で且つ収率よく製造できる方法
を提供することである。そして、本発明の目的は、純度
の高い3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール
を得るのに有用な合成中間体を提供することである。そ
して、本発明の目的は、3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールを得るのに有用な中間体の効率のより
製造法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記目的を
達成するために鋭意検討を行ってきた。その結果、1,
2−エポキシ−3−ハロゲノプロパンに、有機溶媒中
で、ルイス酸の存在下にl−メントールを付加反応させ
ることによって、新規な化合物である1−ハロゲノ−3
−l−メントキシプロパン−2−オールを製造すること
ができた。そして、さらに検討を重ねたところ、この新
規な1−ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−
オールは、化学的に安定でそれ自体で保存可能であるこ
と、該1−ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2
−オールを相間移動触媒の存在下に塩基によって更にエ
ポキシ化すると、やはり3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールを得るための中間体である1,2−エ
ポキシ−3−l−メントキシプロパンが高い反応速度で
且つ高収率で得られること、そしてその1,2−エポキ
シ−3−l−メントキシプロパンを加水分解することに
よって目的とする3−l−メントキシプロパン−1,2
−ジオールが、簡単に、収率よく、しかも高純度で得ら
れることを見出して、それらの知見に基づいて本発明を
完成するに到った。
【0010】すなわち、本発明は、(1) 下記の一般
式(I);
【0011】
【化14】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1,2
−エポキシ−3−ハロゲノプロパンに、有機溶媒中で、
ルイス酸の存在下に、l−メントールを付加させて、下
記の一般式(II);
【0012】
【化15】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを製
造し、次いで、それを相間移動触媒の存在下に塩基によ
ってエポキシ化して、下記の化学式(III);
【0013】
【化16】 で表される1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロ
パンを製造し、更にそれを加水分解して下記の化学式
(IV);
【0014】
【化17】 で表される3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
ールを製造することを特徴とする3−l−メントキシプ
ロパン−1,2−ジオールの製造方法である。
【0015】そして、本発明は、(2) 下記の一般式
(II);
【0016】
【化18】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを、
相間移動触媒の存在下に塩基によってエポキシ化して、
下記の化学式(III);
【0017】
【化19】 で表される1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロ
パンを製造し、更にそれを加水分解して下記の化学式
(IV);
【0018】
【化20】 で表される3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
ールにすることを特徴とする3−l−メントキシプロパ
ン−1,2−ジオールの製造方法である。
【0019】さらに、本発明は、(3) 下記の一般式
(I);
【0020】
【化21】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1,2
−エポキシ−3−ハロゲノプロパンに、有機溶媒中、ル
イス酸の存在下に、l−メントールを付加させて、下記
の一般式(II);
【0021】
【化22】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを製
造する方法である。
【0022】そして、本発明は、(4) 下記の一般式
(II);
【0023】
【化23】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを相
間移動触媒の存在下に塩基によってエポキシ化して、下
記の化学式(III);
【0024】
【化24】 で表される1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロ
パンを製造することを特徴とする1,2−エポキシ−3
−l−メントキシプロパンの製造方法である。
【0025】そして、本発明は、(5) 前記の一般式
(I)で表される1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロ
パンおよび一般式(II)で表される1−ハロゲノ−3−
1−メントキシプロパン−2−オールにおいて、Xが塩
素原子である前記(1)〜(4)のいずれかの製造方
法;(6) ルイス酸が、三フッ化ホウ素エーテルコン
プレックス、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛お
よび塩化第二鉄から選ばれる少なくとも1種である前記
(1)または(3)の製造方法;および、(7) 相間
移動触媒が、第4級アンモニウム塩である前記(1)、
(2)、(4)、(5)または(6)の製造方法;を好
ましい態様として包含する。
【0026】さらに、本発明は、(8) 下記の一般式
(II);
【0027】
【化25】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールであ
る。そして、本発明は、(9) 下記の化学式(II
a);
【0028】
【化26】 で表される1−クロロ−3−l−メントキシプロパン−
2−オールで表される1−クロロ−3−l−メントキシ
プロパン−2−オールを好ましい態様として包含する。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオー
ルを製造するための本発明の方法は、以下に示す反応に
したがって行われる。
【0030】
【化27】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)
【0031】すなわち、1,2−エポキシ−3−ハロゲ
ノプロパン(I)に、有機溶媒中で、ルイス酸の存在下
に、l−メントールを付加させて、新規な1−ハロゲノ
−3−l−メントキシプロパン−2−オール(II)を製
造する。次いで、該1−ハロゲノ−3−l−メントキシ
プロパン−2−オール(II)を、相間移動触媒の存在下
に塩基によってエポキシ化して、1,2−エポキシ−3
−l−メントキシプロパン(III)を製造し、それを加
水分解することによって、3−l−メントキシプロパン
−1,2−ジオール(IV)が得られる。
【0032】1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン
(I)におけるハロゲン原子Xとしては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられ、その
ため1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパンの具体例
としては、1,2−エポキシ−3−フルオロプロパン
(エピフルオロヒドリン)、1,2−エポキシ−3−ク
ロロプロパン(エピクロルヒドリン)、1,2−エポキ
シ−3−ブロモプロパン(エピブロムヒドリン)、1,
2−エポキシ−3−ヨードプロパン(エピヨードヒドリ
ン)などを挙げることができる。それらのうちでも、本
発明では、ハロゲン原子Xが塩素原子または臭素原子で
ある1,2−エポキシ−3−クロロプロパン(エピクロ
ルヒドリン)または1,2−エポキシ−3−ブロモプロ
パン(エピブロムヒドリン)が好ましく用いられ、1,
2−エポキシ−3−クロロプロパン(エピクロルヒドリ
ン)がより好ましく用いられる。原料化合物である1,
2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン(I)およびl−
メントールは、市販品をそのまま用いることができる。
【0033】1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン
(I)への1−メントールの付加反応は、有機溶媒中で
ルイス酸の存在下に行うことが必要である。ルイス酸を
用いずにブレンステッド酸(プロトン酸)、グリニヤー
ル試薬または塩基を用いた場合は、付加体(1−ハロゲ
ノ−3−1−メントキシプロパン又は1,2−エポキシ
−3−1−メントキシプロパン)は生成しないか、或い
はその収率が低い。1,2−エポキシ−3−ハロゲノプ
ロパン(I)への1−メントールの付加反応に当たって
は、l−メントールを有機溶媒に溶解した溶液に、ルイ
ス酸を添加して溶解させた後、ここに1,2−エポキシ
−3−ハロゲノプロパン(I)を有機溶媒に溶解した溶
液を滴下して反応させる方法などが好ましく採用され
る。1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン(I)と
l−メントールの使用割合は、1,2−エポキシ−3−
ハロゲノプロパン(I)の1モルに対し、1−メントー
ルが約0.8〜2モルであるのが好ましく、約0.9〜
1.3モルであるのがより好ましい。また、ルイス酸の
使用量は、通常の付加反応における触媒量と同程度にす
ればよく、一般には、1,2−エポキシ−3−ハロゲノ
プロパン(I)1モルに対して約0.01〜0.1モル
であることが好ましい。
【0034】ルイス酸の具体例としては、三フッ化ホウ
素エーテルコンプレックス、塩化アルミニウム、塩化亜
鉛、臭化亜鉛、塩化第二鉄などを挙げることができ、こ
れらの1種または2種以上を用いることができる。それ
らのうちでも、塩化アルミニウムおよび/または三フッ
化ホウ素エーテルコンプレックスが操作性が良好で且つ
経済的に安価である点から好ましく用いられる。
【0035】有機溶媒としては、1,2−エポキシ−3
−ハロゲノプロパン(I)へのl−メントールの付加反
応に悪影響を及ばさない有機溶媒が用いられ、具体例と
しては、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭
化水素溶媒;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンな
どの脂環式炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族炭化水素溶媒;石油エーテル系溶媒など
を挙げることができ、それらの1種または2種以上を用
いることができる。それらのうちでも、ヘプタンおよび
/またはトルエンが操作性が良好で且つ経済的に安価で
ある点から好ましく用いられる。有機溶媒の使用量は、
通常、l−メントール1容量部に対して約0.5〜5容
量部であることが好ましく、約1〜3容量部であること
がより好ましい。
【0036】1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン
(I)へのl−メントールの付加反応は、窒素ガスまた
はアルゴンガスなどのような不活性ガス雰囲気下で行こ
とが、付加反応の円滑な進行のために好ましい。また、
l−メントールとルイス酸を溶解した有機溶媒溶液に
1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン(I)を溶解
した有機溶媒溶液を滴下して付加反応を行うに当たって
は、1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパン(I)を
溶解した有機溶媒溶液の滴下時間は、通常約0.5〜1
0時間とすることが好ましく、約1.5〜3時間とする
ことがより好ましい。付加反応の温度としては、好まし
くは約60〜130℃、より好ましくは約65〜120
℃の温度が採用され、前記温度に保ちながら1,2−エ
ポキシ−3−ハロゲノプロパン(I)の有機溶媒溶液の
滴下終了後に約0.5〜15時間、好ましくは約1〜5
時間反応させることによって、1−ハロゲノ−3−l−
メントキシプロパン−2−オール(II)を円滑に製造す
ることができる。
【0037】前記した付加反応により得られる1−ハロ
ゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オール(II)
は、従来にない新規な化合物であり、安定で、通常油状
を呈し、保存可能である。そのため、前記付加反応によ
り得られる1−ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン
−2−オール(II)は、例えば蒸留、カラムクロマトグ
ラフィー処理などによって精製処理するか又は精製処理
を行わずに保存しておき、1,2−エポキシ−3−1−
メントキシプロパンや3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオール(IV)の製造時に保存容器から取り出
して用いるようにしてもよい。或いは、上記の付加反応
によって生成した1−ハロゲノ−3−l−メントキシプ
ロパン−2−オール(II)を、必要に応じて冷却した
後、精製などの後処理を施すことなく、そのまま次のエ
ポキシ化反応に直接使用してもよい。
【0038】上記の付加反応で得られる1−ハロゲノ−
3−l−メントキシプロパン−2−オール(II)を、相
間移動触媒の存在下に、塩基によってエポキシ化して、
1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパン(II
I)を製造する。このエポキシ化反応で用いる塩基とし
ては、アルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物、炭
酸塩および/またはアルコキシド類が用いられる。具体
例としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸
リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを挙げる
ことができ、これらの1種または2種以上を用いること
ができる。そのうちでも、水酸化ナトリウムおよび/ま
たは水酸化カリウムが好ましく用いられる。塩基は、水
溶液の形態で反応系に添加することが好ましい。塩基の
水溶液の濃度は40%以上、特に45〜55%の高濃度
であることがエポキシ化反応が良好に進行することから
好ましい。塩基の使用量は、1−ハロゲノ−3−l−メ
ントキシプロパン−2−オール(II)1モルに対し、約
1.0〜5.0モル、特に約1.5〜3.0モルである
ことが好ましい。
【0039】前記のエポキシ化反応に用いる相間移動触
媒としては、第4級アンモニウム塩が好適に用いられ、
具体例としては、テトラメチルアンモニウムクロライ
ド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラエチ
ルアンモニウムアイオダイド、テトラブチルアンミニウ
ムアイオダイド、トリメチルヘキサデシルアンモニウム
クロライド、ジメチルジオクチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライド、トリ
オクチルメチルアンモニウムクロライドなどの工業的に
容易に入手できる第4級アンモニウム塩を挙げることが
でき、これらの1種または2種以上を用いることができ
る。そのうちでも、トリメチルベンジルアンモニウムク
ロライドが、エポキシ化反応を良好に進行させ、且つ経
済的に安価であることから好ましく用いられる。相間移
動触媒の使用量は、1−ハロゲノ−3−l−メントキシ
プロパン−2−オール(II)1モルに対し、約0.01
〜0.2モル、特に約0.02〜0.05モルであるこ
とが好ましい。
【0040】前記のエポキシ化反応は、有機溶媒中で行
うことが好ましい。有機溶媒としては、エポキシ化反応
に悪影響を及ばさない溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶
媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメ
トキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,
3−ジオキソランなどのエーテル系溶媒;石油エーテル
系溶媒などを挙げることができ、これらの1種または2
種以上を用いることができる。そのうちでも、トルエン
および/またはヘプタンがエポキシ化反応を円滑に進行
させ、しかも操作性が良好で且つ経済的に安価であるこ
とから好ましく用いられる。有機溶媒の使用量は、1−
ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オール
(II)1容量部に対して、約1〜10容量部、特に約2
〜5容量部であることが好ましい。
【0041】前記のエポキシ化反応は、窒素ガス、アル
ゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下に行うことがことが
好ましい。エポキシ化反応の温度としては、好ましくは
約40〜100℃、特に約50〜80℃の温度が採用さ
れ、前記の温度を保ちながら約0.5〜6時間、好まし
くは約1〜4時間反応させることによって、1,2−エ
ポキシ−3−l−メントキシプロパン(III)を円滑に
製造することができる。
【0042】前記のエポキシ化反応により得られる1,
2−エポキシ−3−l−メントキシプロパン(III)
は、油状を呈し、保存可能である。そのため、前記エポ
キシ化反応により得られる1,2−エポキシ−3−l−
メントキシプロパン(III)は、例えば蒸留、カラムク
ロマトグラフィー処理などによって精製処理するか又は
精製処理を行わずに保存しておき、3−l−メントキシ
プロパン−1,2−ジオール(IV)の製造時に保存容器
から取り出して用いるようにしてもよい。或いは、上記
のエポキシ化反応によって生成した1,2−エポキシ−
3−l−メントキシプロパン(III)を、必要に応じて
冷却した後、精製などの後処理を施すことなく、そのま
ま3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール(I
V)の製造に直接使用してもよい。
【0043】上記のエポキシ化反応で得られる1,2−
エポキシ−3−l−メントキシプロパン(III)を加水
分解することによって、3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオール(IV)が生成する。1,2−エポキシ
−3−l−メントキシプロパン(III)の加水分解は、
酸性触媒の存在下で行うことが好ましい。酸性触媒とし
ては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、リン酸な
どの鉱酸;酢酸、トリフロロ酢酸、トリクロロ酢酸、メ
タンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファース
ルホン酸などの有機酸などを挙げることができる。その
うちでも、硫酸および/または過塩素酸が、加水分解を
より円滑に進行させ且つ経済的に安価であることから好
ましく用いられる。酸性触媒の使用量は、1,2−エポ
キシ−3−l−メントキシプロパン(III)1モルに対
して、約0.02〜0.2当量、特に約0.05〜0.
15当量であることが好ましい。酸性触媒は、水溶液の
形態で反応系に添加することが好ましく、酸性触媒の水
溶液の濃度は1〜15%程度であるのが好ましい。
【0044】前記の加水分解反応は、有機溶媒中で行う
ことが好ましい。、有機溶媒としては、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロ
ピルケトン、メチルtert−ブチルケトン、シクロヘ
キサノンなどのケトン系溶媒;ジイソプロピルエーテ
ル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、1,3−ジオキソランなどのエーテル系溶媒などを
挙げることができ、それらの1種または2種以上を用い
ることができる。そのうちでも、アセトンが経済的に安
価であることから好ましく用いられる。有機溶媒の使用
量は、1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパン
(III)1容量部に対して、約1〜10容量部、特に約
2〜5容量部であることが好ましい。
【0045】前記の加水分解反応の温度は、約20〜1
00℃、特に約50〜80℃であることが好ましく、前
記温度を保ちながら、約0.5〜5時間、好ましくは約
1〜3時間程度反応させることによって、3−l−メン
トキシプロパン−1,2−ジオール(IV)が生成する。
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール(IV)
を含む反応生成物から3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオール(IV)の回収は通常の方法によって行
うことができる。何ら限定されるものではないが、例え
ば、反応に親水性有機溶媒を用いた場合は、反応生成物
に必要に応じて水を加えて、反応に用いた親水性有機溶
媒を留去した後に、反応混合物にアルカリ水溶液とヘキ
サン、ブタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭
化水素系有機溶媒を加えて使用した酸性触媒の中和と、
3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール(IV)
の有機溶媒による抽出を行い、溶媒を留去することによ
って、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール
(IV)を濃縮物として回収することができる。3−l−
メントキシプロパン−1,2−ジオール(IV)の精製
は、蒸留、カラムクロマトグラフィーによる処理により
行うことができる。
【0046】上記により得られる3−l−メントキシプ
ロパン−1,2−ジオール(IV)は、上記した冷感作
用、清涼作用、無臭性、安全性などの特性を活かして、
香粧品、トイレタリー製品、入浴剤、飲食品、医薬品な
どの各種用途に用いられ、例えば、全身用ローション、
アフターシェーブローション、育毛ローションなどの各
種ローション類;ウォッシングクリーム、バニシングク
リーム、クレンジングクレンジング、コールドクリー
ム、乳液、化粧水、パック、メイク落とし、リップクリ
ームなどの皮膚化粧料;パッブ剤、貼付剤、鼻充血除去
剤、制汗剤;シャンプー、リンス、トリートメント、コ
ンディショナーなどのヘアケア商品;ヘアートニック、
ヘアークリーム、ヘアースプレーなどの頭髪化粧品;香
水、コロン類;入浴剤、ボディシャンプー、石鹸;シェ
ービングフォームおよびジェル;洗剤、ソフトナー類;
室内芳香剤;歯磨き;口腔洗浄剤;軟膏;清涼飲料、ガ
ム、キャンディー、アイスクリーム、シャーベット、ゼ
リー、タブレット、トローチなどの飲食品などを挙げる
ことができる。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明について具体的
に説明するが、本発明は以下の例によって何ら限定され
るものではない。なお、以下の例において、物性の測定
(分析)に用いた装置は次の通りである。
【0048】(1)化学純度: ガスクロマトグラフ;HEWLETT PACKARD
社製「HP6890」 カラム;ジーエルサイエンス社製「NEUTRABON
D−1」(内径×長さ=0.25mm×30m) (2)核磁気共鳴スペクトル:1 H−NMR;ブルッカー社製「DRX−500型」
(500MHz) (3)赤外吸収スペクトル(IR); 機器:ニコレジャパン(株)製「Nicolet AV
ATAR 360」 測定方法:NaClフィルム法 (4)質量スペクトル(MS): M−80質量分析計:(株)日立製作所製(イオン化電
圧20eV) (5)旋光度計; 日本分光(株)製「DIP−360」
【0049】《実施例1》[1−クロロ−3−l−メン
トキシプロパン−2−オールの合成] (1) 窒素雰囲気下に、反応フラスコ(容量500m
l)内に、l−メントール(高砂香料工業株式会社製)
136.7g(0.8763mol)およびn−ヘプタ
ン295mlを加えて室温で溶解した。次いで、無水塩
化アルミニウム3.5g(26.88mmol)を加え
て撹拌下に溶解した後、70℃まで加温した。この溶液
の中へ、エピクロルヒドリン61g(0.6572mo
l)を同温度で2時間かけて滴下した。滴下終了後、同
温度で7時間反応させた。その後、反応混合物を室温ま
で冷却した。 (2) 上記(1)で得られた反応混合物を水で洗浄し
た後、10%炭酸ナトリウム水溶液で更に洗浄し、n−
ヘプタンを留去して油状物を得た。この油状物を減圧下
で蒸留することにより、沸点78〜99℃/600Pa
(4.5mmHg)で未反応のl−メントール57.2
g(0.37mol)を回収し、更に沸点98℃/35
Pa(0.26mmHg)〜121℃/25Pa(0.
19mmHg)で1−クロロ−3−l−メントキシプロ
パン−2−オール117g(化学純度97.8%)を無
色透明の油状物として得た(エピクロルヒドリンに基づ
く収率70%)。
【0050】(3) 上記(2)で得られた1−クロロ
−3−l−メントキシプロパン−2−オールの分析結果
は、以下のとおりであった。 ○[α]D 25:−73.7゜(c=1.05, EtOH) ○MS(m/e,%):248(M+),165,163,139,138,1
23,109,97,95,83,81,71,69,57,55,53,43,4
1,29,27 ○IR(neat,cm-1):3422,2955,2922,2869,14
56,1385,1370,1344,1180,1114,1067,1050,101
1,991,974,922,845,753 ○1H−NMR(CDCl3;δppm):0.78(3H,d,J=
6.9),0.81〜0.88(2H,m),0.90(3H,d,J=7.
0),0.93(3H,d,J=6.5),0.96〜1.01(1H,m),
1.20〜1.26(1H,m),1.30〜1.40(1H,broud),1.61
〜1.66(2H,m),2.09(1H,m),2.14(1H,m),2.5
2(1H,d,J=5.9),3.09(1H,dt,J=10.6,4.1),
3.44(1H,dd,J=9.4,5.2),3.60(1H,dd,J=11.
0,5.6),3.73(1H,dd,J=9.4,5.2),3.91〜3.97
(1H,m)
【0051】《実施例2〜5および比較例1〜4》[1
−クロロ−3−l−メントキシプロパン−2−オールの
合成] (1) 実施例2〜5として、下記の表1に示すルイス
酸を実施例1におけるのと同じ量(26.88mmo
l)で用い、それ以外は実施例1と同じ条件で反応を行
って、1−クロロ−3−l−メントキシプロパン−2−
オールを製造したところ、その収率は表1に示すよう
に、いずれも65%以上であった。 (2) 一方、比較例1〜3として、ルイス酸の代わり
に下記の表1に示すブレンステッド酸(プロトン酸)
[硫酸(H2SO4)(比較例1)、リン酸(85%H3
PO4)(比較例2)、p−トルエンスルホン酸(1水
和物)(比較例3)]を、また比較例4として、ルイス
酸の代わりにグリニャール試薬(エチルマグネシウムク
ロリド;EtMgCl)を、実施例1におけるのと同じ
量(26.88mmol)で使用し、それ以外は実施例
1と同じ条件で反応を行って、1−クロロ−3−l−メ
ントキシプロパン−2−オールを製造したところ、その
収率は表1に示す通りであった。
【0052】《比較例5》[1−クロロ−3−l−メン
トキシプロパン−2−オールの合成] 窒素雰囲気下に、反応フラスコ(容量300ml)内
に、l−メントール10g(64.1mmol)および
トルエン50mlを加えて室温で溶解した後、氷冷して
内温5℃以下にし、そこに60%水素化ナトリウム2.
82g(70.5mmol)を加えて100℃まで加温
した。この溶液中に、エピクロルヒドリン5.93g
(64.1mmol)をトルエン20mlに溶解した溶
液を1時間かけて滴下し、滴下終了後、同温度で3時間
反応させたが、付加体(1−クロロ−3−l−メントキ
シプロパン−2−オールまたは1,2−エポキシ−3−
1−メントキシプロパン)は何ら生成していなかった。
【0053】
【表1】
【0054】上記の表1における実施例1〜5の結果か
ら明らかなように、ルイス酸[塩化アルミニウム(Al
Cl3)、臭化亜鉛(ZnBr2)、塩化鉄(FeCl3)、塩
化亜鉛(ZnCl2)、三フッ化ホウ素エーテルコンプレ
ックス((C252O・BF 3)]を用いて反応を行う
と、1−クロロ−3−l−メントキシプロパン−2−オ
ールを65%以上の高収率で得ることが出来た。一方、
比較例1〜3の結果にみるように、触媒としてルイス酸
の代わりにブレンステッド酸(プロトン酸)[硫酸(H
2SO4)(比較例1)、リン酸(85%H3PO4)(比
較例2)、p−トルエンスルホン酸(1水和物)(比較
例3)]を用いて反応させた場合には、1−クロロ−3
−l−メントキシプロパン−2−オールが生成したが、
その収率は、それぞれ9.6%、14.8%および4.
0%であり、実施例1〜5に比べて著しく低かった。ま
た、比較例4の結果にみるように、触媒としてルイス酸
の代りにグリニャール試薬[エチルマグネシウムクロリ
ド(EtMgCl)]を用いて反応させた場合には、1−
クロロ−3−l−メントキシプロパン−2−オールは生
成したが、その収率は32.9%であり、実施例1〜5
に比べて大幅に低かった。さらに、比較例5の結果から
明らかなように、エピクロルヒドリンへの1−メントー
ルの付加反応を塩基(水素化ナトリウム)を用いて行っ
ても、付加体(1−クロロ−3−l−メントキシプロパ
ン−2−オールまたは1,2−エポキシ−3−1−メン
トキシプロパン)は生成しなかった。上記の結果から明
らかなように、エピクロルヒドリンなどの1,2−エポ
キシ−3−ハロゲノプロパンへの1−メントールの付加
反応をルイス酸の存在下で行う本発明の方法による場合
は、新規化合物である1−ハロゲノ−3−1−メントキ
シプロパン−2−オールを高収率で円滑に得ることがで
きる。
【0055】《実施例6》[1,2−エポキシ−3−l
−メントキシプロパンの合成] (1) 窒素雰囲気下に、反応フラスコ(容量200m
l)内に、実施例1で得られた1−クロロ−3−l−メ
ントキシプロパン−2−オール50g(化学純度97.
8%、0.1968mol)、トルエン75ml、50
%水酸化ナトリウム水溶液31.49g(0.3936
mol)および塩化ベンジルトリメチルアンモニウム5
0%水溶液1.46g(4.26mmol)を加えた
後、75℃で2時間反応させた。反応終了後に、有機層
を水で洗浄した後、溶媒(トルエン)を回収して油状物
を得た。この油状物を減圧下で蒸留することにより、
1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパン34.
6g(化学純度98.25%)[沸点:75〜80℃/
10.7Pa(0.08mmHg)]を無色透明の油状
物として得た(1−クロロ−3−l−メントキシプロパ
ン−2−オールに基づく収率97.0%)。
【0056】(2) 上記(1)で得られた1,2−エ
ポキシ−3−l−メントキシプロパンの分析結果は次の
とおりであった。 ○[α]D 25:−90.95゜(c=1.05,EtOH) ○MS(m/e,%):212(M+),155,138,127,12
3,109,95,81,71,69,67,57,55,43,41,31,2
9,27 ○IR(neat,cm-1):3050,2960,2925,2875,146
0,1370,1095,910,845,765 ○1H−NMR(CDCl3;δppm):0.78(3H,d,J
=6.9),0.81〜0.88(2H,m),0.90(3H,d,J=7.
0),0.92(3H,d,J=6.6),0.95〜1.00(1H,m),
1.24(1H,m),1.36(1H,m),1.59〜1.67(2H,
m),2.08(1H,m),2.14(1H,m),2.38(1H,broa
d),3.06〜3.12(1H,m),3.38〜3.44(1H,m),3.5
7〜3.66(2H,m),3.71〜3.75(1H,dd),3.90〜3.96
(1H,m)
【0057】《実施例7および比較例6》[1,2−エ
ポキシ−3−l−メントキシプロパンの合成] (1) 実施例7として、実施例6と同様にして、相間
移動触媒として塩化ベンジルトリメチルアンモニウムを
用いて、反応時間を変えて、1,2−エポキシ−3−l
−メントキシプロパンの合成を行ったところ、各反応時
間ごとの1−クロロ−3−l−メントキシプロパン−2
−オールの転化率および1,2−エポキシ−3−l−メ
ントキシプロパンへの選択率は下記の表2に示すとおり
であった。 (2) 比較例6として、相間移動触媒(塩化ベンジル
トリメチルアンモニウム)を加えることなく、それ以外
は実施例6と同様にして、反応時間を変えて、1,2−
エポキシ−3−l−メントキシプロパンの合成を行った
ところ、各反応時間ごとの1−クロロ−3−l−メント
キシプロパン−2−オールの転化率および1,2−エポ
キシ−3−l−メントキシプロパンへの選択率は下記の
表2に示すとおりであった。
【0058】
【表2】
【0059】上記の表2の結果から明らかなように、相
間移動触媒を用いて反応を行った実施例7では、反応時
間4時間で、1−クロロ−3−l−メントキシプロパン
−2−オールの転化率が100%に達し、また1,2−
エポキシ−3−l−メントキシプロパンへの選択率が9
8.2%と極めて高いものであった。それに対して、相
間移動触媒を添加せずに反応を行った比較例6では、反
応2時間以降の転化率の減速が著しく、反応時間9時間
で、1−クロロ−3−l−メントキシプロパン−2−オ
ールの転化率が漸く99.4%であり、しかも同反応時
間での1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパン
への選択率は96.9%へと低下していた。それらの結
果から、1−ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン−
2−オールの1,2−エポキシ−3−l−メントキシプ
ロパンへのエポキシ化反応を相間移動触媒を用いて行う
本発明の方法は極めて有効な方法であることがわかる。
【0060】《実施例8》[3−l−メントキシプロパ
ン−1,2−ジオールの合成] (1) 窒素雰囲気下に、反応フラスコ(容量3リット
ル)内に、l−メントール(高砂香料工業株式会社製)
300g(1.923mol)およびトルエン616m
lを加えて室温で溶解した後、無水塩化アルミニウム2
0.5g(0.154mol)を加えて撹拌下に溶解
し、それを116℃まで加温した。この溶液の中へ、エ
ピクロルヒドリン178g(1.923mol)をトル
エン366mlに溶解した溶液を2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、同温度で1時間反応させた後、反応混
合物を50℃まで冷却した。 (2) 窒素雰囲気下に、上記(1)で得られた50℃
まで冷却した反応混合物に、50%水酸化ナトリウム水
溶液354g(3.846mol)と塩化ベンジルトリ
メチルアンモニウム50%水溶液14.4gを加えた
後、75℃で2時間反応させた。反応終了後に、水51
3gで洗浄した後、溶媒を留去し、油状物を得た。この
ものを減圧下で蒸留することによって、1,2−エポキ
シ−3−l−メントキシプロパン250g[沸点:12
5〜140℃/1200Pa(9mmHg)]を無色透
明の油状物として得た(エピクロルヒドリンに基づく収
率61.3%)
【0061】(3) 窒素気流下に、反応フラスコ(容
量3リットル)内に、上記(2)で得られた1,2−エ
ポキシ−3−l−メントキシプロパン245g(1.1
56mol)、アセトン500ml、3%硫酸水235
gを加えて撹拌下に溶解した後、2時間加熱還流した。
次に、水1000ml加えた後、減圧下アセトンを留去
した。その後、3%水酸化ナトリウム溶液800mlお
よびトルエン850mlを加えて分液後、溶媒を留去
し、油状物を得た。この油状物を減圧下で蒸留すること
によって、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
ール250g(化学純度98.7%)[沸点:120〜
140℃/40Pa(0.3mmHg)]を無色透明の
油状物として得た。
【0062】
【発明の効果】本発明の方法による場合は、不安定で爆
発などの危険のある金属ナトリウム、水素化ナトリウ
ム、過酸化物などを使用することなく、冷感剤や清涼改
善剤などとして有用な3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールを、簡単な操作で、安全に、且つ高収
率および高純度で製造することができ、工業的に有利な
方法である。さらに、本発明による場合は、金属ナトリ
ウム、水素化ナトリウム、過酸化物などを使用すること
なく、1,2−エポキシ−3−ハロゲノプロパンに、有
機溶媒中で、ルイス酸の存在下にl−メントールを付加
させることによって、3−l−メントキシプロパン−
1,2−ジオールを製造するための新規な中間体である
1−ハロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オー
ルを、簡単な操作で、安全に、且つ高収率および高純度
で製造することができる。また、本発明による場合は、
該新規な中間体である1−ハロゲノ−3−l−メントキ
シプロパン−2−オールを相間移動触媒の存在下に塩基
によってエポキシ化するという簡単な操作で、3−l−
メントキシプロパン−1,2−ジオール用の中間体であ
る1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロパンを、
安全に、且つ高収率および高純度で製造することができ
る。そして、本発明の新規な1−ハロゲノ−3−l−メ
ントキシプロパン−2−オールは、3−l−メントキシ
プロパン−1,2−ジオールを製造するための中間体と
して有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 孝志 神奈川県平塚市西八幡一丁目4番11号 高 砂香料工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 萩原 利光 神奈川県平塚市西八幡一丁目4番11号 高 砂香料工業株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4C048 AA01 BB09 CC01 UU03 4H006 AA01 AA02 AB10 AC43 BA07 BA09 BA19 BA31 BA37 BA65 GN06 GP02 GP10 GP20 4H039 CA61 CA90 CD10 CF90

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I); 【化1】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1,2
    −エポキシ−3−ハロゲノプロパンに、有機溶媒中で、
    ルイス酸の存在下に、l−メントールを付加させて、下
    記の一般式(II); 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
    ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを製
    造し、次いで、それを相間移動触媒の存在下に塩基によ
    ってエポキシ化して、下記の化学式(III); 【化3】 で表される1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロ
    パンを製造し、更にそれを加水分解して、下記の化学式
    (IV); 【化4】 で表される3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
    ールを製造することを特徴とする3−l−メントキシプ
    ロパン−1,2−ジオールの製造方法。
  2. 【請求項2】 下記の一般式(II); 【化5】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
    ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを、
    相間移動触媒の存在下に塩基によってエポキシ化して、
    下記の化学式(III); 【化6】 で表される1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロ
    パンを製造し、更にそれを加水分解して、下記の化学式
    (IV); 【化7】 で表される3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオ
    ールにすることを特徴とする3−l−メントキシプロパ
    ン−1,2−ジオールの製造方法。
  3. 【請求項3】 下記の一般式(I); 【化8】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1,2
    −エポキシ−3−ハロゲノプロパンに、有機溶媒中で、
    ルイス酸の存在下に、l−メントールを付加させて、下
    記の一般式(II); 【化9】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
    ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを製
    造することを特徴とする1−ハロゲノ−3−l−メント
    キシプロパン−2−オールの製造方法。
  4. 【請求項4】 下記の一般式(II); 【化10】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
    ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オールを相
    間移動触媒の存在下に塩基によってエポキシ化して、下
    記の化学式(III); 【化11】 で表される1,2−エポキシ−3−l−メントキシプロ
    パンを製造することを特徴とする1,2−エポキシ−3
    −l−メントキシプロパンの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記の一般式(I)で表される1,2−
    エポキシ−3−ハロゲノプロパンおよび一般式(II)で
    表される1−ハロゲノ−3−1−メントキシプロパン−
    2−オールにおいて、Xが塩素原子である請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 ルイス酸が、三フッ化ホウ素エーテルコ
    ンプレックス、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、臭化亜鉛
    および塩化第二鉄から選ばれる少なくとも1種である請
    求項1または3に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 相間移動触媒が、第4級アンモニウム塩
    である請求項1、2、4、5または6に記載の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 下記の一般式(II); 【化12】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)で表される1−ハ
    ロゲノ−3−l−メントキシプロパン−2−オール。
  9. 【請求項9】 下記の化学式(IIa); 【化13】 で表される1−クロロ−3−l−メントキシプロパン−
    2−オール。
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