JP2002128498A - ブーム式高所作業装置の制御装置 - Google Patents

ブーム式高所作業装置の制御装置

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JP2002128498A JP2000331713A JP2000331713A JP2002128498A JP 2002128498 A JP2002128498 A JP 2002128498A JP 2000331713 A JP2000331713 A JP 2000331713A JP 2000331713 A JP2000331713 A JP 2000331713A JP 2002128498 A JP2002128498 A JP 2002128498A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回・起伏・伸縮作動自在なブームの先端部
に、水平旋回自在な作業装置と首振り旋回自在な首振り
アームを介して取り付けられた作業台とを有する高所作
業装置の高所での作業性を改善する。 【解決手段】 作業台8に設けられた操作装置10に
は、モード選択スイッチ11と、ブーム4の作動操作を
行う主操作レバー12、副操作レバー13、ウィンチ操
作レバー14などが設けられている。制御装置はモード
選択スイッチ11で協動移動モードが設定され、主操作
レバー12が傾倒操作されたときに、作業台8とウィン
チ装置60との間の相対位置関係を保持したまま水平面
で傾倒方向に作業台8を直線移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基台上に旋回・起
伏・伸縮等の作動が自在なブームとこのブームの先端部
にそれぞれ旋回自在な作業装置及び作業台を有するブー
ム式高所作業装置の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなブーム式高所作業装置の一
例として高所作業車がある。高所作業車は走行自在な車
体上に、旋回動、起伏動、伸縮動等が自在なブームが取
り付けられている。ブームの先端部にはブームの起伏角
度に拘わらず常時垂直を維持する垂直ポストが設けられ
ており、この垂直ポスト廻りに水平旋回(首振り)自在
に作業台が取り付けられて構成されている。作業台には
ブームの作動を操作するブーム操作装置が設けられてお
り、作業台に搭乗する作業者がこのブーム操作装置を操
作してブームを旋回作動、起伏作動、伸縮作動させ、ま
た作業台を首振り作動等させて作業台を任意の高所に移
動させることができるように構成されている。
【0003】高所作業車は、例えば、架空電線の保守作
業や建設作業等に利用されており、このような高所作業
車の中には、高所での重量物の吊り上げや吊り下ろしを
容易化するウィンチ装置や、電線の仮支持等を行う仮支
持装置などの作業装置を有するものがある。これ等の作
業装置は、一般に垂直ポストの上端部に取り付けられて
おり、作業台に搭乗する作業者が作業台に設けられた操
作レバーを操作することにより、例えば、ウィンチアー
ムを旋回作動させ、あるいはウィンチの巻き上げや繰り
出し等の作動を操作することができるように構成されて
いる。
【0004】高所作業車のブーム操作装置は、従来で
は、ブームの旋回作動軸、起伏作動軸、伸縮作動軸、作
業台の首振り作動軸等の各作動軸に対応した操作レバー
が設けられ、作業者が作動させようとする作動軸の操作
レバーを操作して作業台を移動させていた。しかし、こ
のような操作形態の高所作業装置では、作業台を所望方
向に移動させることができるようになるまでに相当の熟
練を要し、未熟な作業者にとって取り扱いが容易でない
という問題があった。このため、近年では、高所での移
動作業を容易化するため、ブームの旋回作動軸、起伏作
動軸、伸縮作動軸等を複合的に同期制御し、水平面内や
垂直面内で操作レバーの傾倒方向に作業台を直線的に移
動させることができる、いわゆる水平−垂直移動制御
(以下「H−V制御」という)が用いられつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、垂直ポ
ストに水平旋回自在な首振りアームを有し、この首振り
アームにさらに水平旋回自在に作業台が取り付けられ
た、いわゆる多関節型の高所作業車には未だ上記のよう
なH−V制御が適用されておらず、操作性の改善が求め
られている。一方、このような多関節型の高所作業車で
H−V制御を実現しようとする場合に、ブームの旋回作
動と首振りアームの旋回作動及び作業台の旋回作動
(「首振り作動」という)をウィンチ装置等の作業装置
との関係で如何に制御するかが大きな課題となってい
る。例えば、作業台を水平面内で直線移動させるときの
作業台とウィンチ装置との相対位置関係の問題である。
【0006】また、作業内容によっては、作業台を水平
面内で直線移動させるよりも、ウィンチ装置や仮支持装
置の先端部を水平面内で直線移動させる方が、より適切
な制御となる場合があり、このような制御を行う制御装
置が望まれていた。
【0007】本発明は、上記問題や課題に鑑みて成され
たものであり、多関節型高所作業車において取り扱い性
や作業性が良好な制御装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明は、基台に旋回動、起伏動、伸縮動が自在に取り付
けられたブームと、このブームの先端部に先端部にブー
ムの起伏角度に拘わらず常時垂直を維持して設けられた
垂直ポストと、この垂直ポストに水平旋回自在に取り付
けられた首振りアームと、垂直ポストに水平旋回自在に
取り付けられた作業装置(例えば実施形態におけるウィ
ンチ装置60や仮支持装置等)と、首振りアームの先端
部に首振りアームに対して水平旋回自在に取り付けられ
た作業台とを有してなるブーム式高所作業装置の制御装
置である。そのうえで、本発明の制御装置は、第1の所
定作動指令(例えば実施形態におけるモード選択スイッ
チ11からの選択信号及び主操作レバー12からの操作
信号)に基づいて、作業台と作業装置との間の相対的な
位置関係を保持して垂直ポストの位置を水平面内または
垂直面内で直線移動させる制御を行うブーム制御手段
(例えば実施形態におけるコントロールユニット30)
を備えて構成される。
【0009】上記構成の制御装置では、第1の所定作動
指令が入力されたときに、ブーム制御手段は、作業台と
作業装置との間の相対位置関係を保持して垂直ポストの
位置を水平面内または垂直面内で直線的に移動させる。
作業台と作業装置との間の相対位置関係を保持してと
は、両者の角度位置関係や距離関係等の相対姿勢を一定
に維持しての意であり、例えば、首振りアームに対する
作業台の角度位置と首振りアームに対する作業装置の角
度位置とを一定に維持したまま、当該作動指令に基づい
て作業台を直線移動させることをいう。従って、ブーム
の水平旋回や首振りアームの水平旋回を伴うような直線
移動であっても、作業台と作業装置との位置関係が変化
することないため、高所での作業性が良好なブーム式高
所作業装置の制御装置を提供することができる。
【0010】なお、ブーム制御手段が第2の所定作動指
令(例えば実施形態におけるモード選択スイッチ11か
らの選択信号及び主操作レバーからの操作信号)に基づ
いて作業台と作業装置との間の相対的な位置関係を保持
して作業台と作業装置とを垂直ポストに対して一括して
水平旋回させる制御を行うようにブーム式高所作業装置
の制御装置を構成することも好ましい。このような構成
によれば、制御手段は、一括旋回モードが選択されてい
る状態で、首振りアームを水平旋回させる作動指令が入
力されたときに、作業台と作業装置との相対位置関係を
一定に維持したまま、作動指令に基づいて当該指令方向
に作業台を直線移動させる。
【0011】また、作業台と作業装置との間の相対的な
位置関係を保持して垂直ポストの位置を水平面内または
垂直面内で直線的に移動させる協動移動モードを選択自
在に設定する移動モード設定手段を備えて構成し、ブー
ム制御手段は、移動モード設定手段により協動移動モー
ドが設定されている状態において、作業台を垂直ポスト
に対して水平旋回させる作動指令が入力されたとき、ま
たは作業装置を垂直ポストに対して水平旋回させる作動
指令が入力されたときに、設定されたモードに拘わらず
作動指令に基づいて作業台または作業装置を垂直ポスト
に対して個別に水平旋回させるように制御することも好
ましい。すなわち、本構成では作業台と作業装置との間
の相対的位置関係を保持して作業台を移動させる協動移
動モードが選択されている状態であっても、作業台を旋
回させる旋回操作や作業装置を旋回させる旋回操作が入
力されたときには、この操作入力を介入させて(割り込
み操作を許容して)作業装置を旋回作動させる。
【0012】また、他の本発明は、基台に旋回動、起伏
動、伸縮動が自在に取り付けられたブームと、このブー
ムの先端部に取り付けられた作業台と、ブームの先端部
に水平旋回自在に取り付けられたアーム状の作業装置
(例えば実施形態におけるウィンチ装置60や仮支持装
置等)とを有してなるブーム式高所作業装置の制御装置
である。そのうえで、本発明の制御装置は、第3の所定
作動指令(例えば実施形態におけるモード選択スイッチ
11からの選択信号及び主操作レバーから入力される操
作信号)に基づいて、ブームの旋回作動、起伏作動、伸
縮作動及び作業装置の旋回作動を制御して、アーム状の
作業装置の先端部を水平面内または垂直面内で直線移動
させる制御を行うブーム制御手段(例えば実施形態にお
けるコントロールユニット30)を備えてブーム式高所
作業装置の制御装置を構成する。
【0013】上記制御装置では、ブームの先端部に水平
旋回自在にアーム状の作業装置を有しており、ブーム制
御手段は水平面内または垂直面内で作業装置を直線移動
させる作動指令が入力されたときに、アーム状作業装置
の先端部が、作動指令に基づいて当該指令方向に移動す
るようにブームの旋回作動や作業装置の旋回作動等を制
御する。従って、ブームの水平旋回を伴うような直線移
動であっても、作業装置のアーム先端部が作動指令に基
づいた方向に水平面内で直線移動するため、高所での作
業性を向上させたブーム式高所作業装置の制御装置を提
供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
について図面を参照して説明する。本発明に係る制御装
置を備えた高所作業装置の一例として、図8に高所作業
車を示している。この高所作業車1はトラックシャーシ
をベースとして構成されており、運転キャビンを有して
走行自在に構成された車両の車体2に、旋回モータ41
の作動により車体2に対して水平旋回自在に配設された
旋回台3を備え、この旋回台3の上端部に起伏シリンダ
42の伸縮作動により車体2に対して垂直面内に起伏動
自在にブーム4が枢着されている。
【0015】ブーム4は旋回台3の上端部に枢着された
基端ブーム4aと、この基端ブーム内に摺動自在に順次
テレスコープ状に嵌挿された中間ブーム4b及び先端ブ
ーム4cからなり、内蔵された伸縮シリンダ43を伸縮
作動させることにより伸縮動自在に取り付けられてい
る。先端ブーム4cの先端部には図示しないレベリング
シリンダによりブーム4の起伏角度に拘わらず常時垂直
に維持される垂直ポスト6が枢結されている。
【0016】垂直ポスト6には、首振りアーム7を介し
て作業台8が取り付けられている。首振りアーム7は垂
直ポストに内蔵されたアーム旋回モータ44により垂直
ポスト6廻りに水平旋回自在であり、作業台8は首振り
アーム7の先端部に設けられた首振りモータ45により
首振りアーム7に対して水平旋回(首振りという)自在
に取り付けられている。
【0017】垂直ポスト6の上端部にはウィンチ装置6
0が取り付けられている。ウィンチ装置60は、垂直ポ
スト6に内蔵されたウィンチ旋回モータ46の作動によ
り垂直ポスト6に対して水平旋回自在なウィンチベース
と、ウィンチベースに枢結されてウィンチ起伏シリンダ
47によりウィンチベースに対して起伏動自在なウィン
チボディ、ウィンチボディに取り付けられてこのボディ
対して伸縮設定自在なウィンチアーム61、ウィンチボ
ディに取り付けられてウィンチモータ48を正逆回転さ
せることによりウィンチロープの巻き上げ・繰り出しが
自在なウィンチ62などから構成されている。このた
め、ウィンチ装置60を作動させることによりウィンチ
アーム61を旋回作動、起伏作動させ、またウィンチロ
ープを巻き取り、繰り出し作動させてトランス等の重量
物の移動作業を容易に行うことができる。
【0018】車体2の前後左右には、作業者のジャッキ
操作に基づいて張り出され車体2を持ち上げ支持するジ
ャッキ装置77,77…が配設されており、ブーム4を
起伏、伸長等させあるいはウィンチ装置60で重量物を
吊り上げたときなどに、車体2に作用して車両を転倒さ
せようとする方向に作用する転倒モーメントに抗して車
体2を安定支持する。
【0019】作業台8には作業台8の移動操作やウィン
チ装置60等の作動操作を行う操作装置10が設けら
れ、車体2にはこの操作装置10から出力される操作信
号を受けて作業台8の移動やウィンチ装置60の作動を
制御するコントロールユニット30及びコントロールユ
ニット30から出力される指令信号に基づいて旋回モー
タ41や起伏シリンダ42等に作動油を供給しこれ等の
油圧アクチュエータを作動させる油圧ユニット40が配
設されている。図2に操作装置10の外観図を示し、図
1に操作装置10、コントロールユニット30、油圧ユ
ニット40、各油圧アクチュエータ41〜48を含む制
御装置の構成をブロック図として示す。以下この両図を
加えて説明する。
【0020】操作装置10には、作業台8及びウィンチ
装置60の移動モードを選択的に切り替えて設定するモ
ード選択スイッチ11、作業台8の移動操作を行う主操
作レバー12(12a,12b)及び副操作レバー1
3、ウィンチ操作を行うウィンチ操作レバー14(14
a,14b,14c)などが設けられている。
【0021】モード選択スイッチ11は、3ポジション
のロータリースイッチであり、作業台8及びウィンチ装
置60の移動モードを、通常モード、協動移動モード、
一括旋回モードの3段階に選択的に切り替えて設定可能
になっている。このスイッチ11から、選択されたモー
ドに応じた選択信号がコントロールユニット30に出さ
れる。ここで、通常モードとは、旋回台3の旋回作動、
ブーム4の起伏作動及び伸縮作動、首振りアーム7の旋
回作動等を各作動軸ごとに操作するモードである。ま
た、協動移動モード及び一括旋回モードは、ともに作業
台とウィンチ装置との相対位置関係を変化させずに作業
台8を水平面内または垂直面内で直線移動させるモード
であり、一括旋回モードではさらに両者の位置関係を変
化させずに作業台とウィンチ装置とを一括して旋回させ
るモードである。なお、各モードの詳細内容については
後述する。
【0022】主操作レバー12は、いわゆるジョイステ
ィック型の操作レバーであり、中立位置を中心に前後左
右を含む360度いずれの方向にも傾倒操作することが
できるスティック部12aと、このスティック部を軸心
として左右回転自在に取り付けられ中立位置を中心に時
計回り及び反時計回りに捻り操作可能なリング部12b
とから構成されている。主操作レバー12の内部には、
スティック部12aの中立位置からの左右方向の傾倒角
を検出するX軸検出器と前後方向の傾倒角を検出するY
軸検出器、及びスティック部12bの中立位置からの時
計回りまたは反時計回りの回転角を検出するZ軸検出器
が内蔵されており、各検出器はそれぞれの方向への傾倒
角や回転角に応じた操作信号をコントロールユニット3
0に出力する。
【0023】副操作レバー13は、主操作レバーと同様
にジョイスティック型の操作レバーであり、中立位置を
中心に前後左右を含む360度いずれの方向にも傾倒操
作可能に構成されている。副操作レバー13の内部に
は、副操作レバー13の中立位置からの左右方向の傾倒
角を検出するX軸検出器と前後方向の傾倒角を検出する
Y軸検出器が内蔵されており、両検出器はそれぞれの方
向への傾倒角に応じた操作信号をコントロールユニット
30に出力する。
【0024】ウィンチ操作レバー14は、それぞれ中立
位置を中心に前後方向に傾倒操作可能な3本の操作レバ
ーからなり、垂直ポスト6に対してウィンチ装置を時計
回り及び反時計回りに水平旋回させるウィンチ旋回操作
レバー14a、ウィンチアーム61を起伏作動させるウ
ィンチ起伏操作レバー14b、ウィンチの巻き取り及び
繰り出し操作を行うウィンチ回転操作レバー14cから
構成されている。各操作レバー14a,14b,14c
には、それぞれの操作レバーの中立位置からの傾倒角を
検出する傾倒角度検出器が内蔵されており、各検出器は
各レバーの傾倒角に応じた操作信号をコントロールユニ
ット30に出力する。
【0025】モード選択スイッチ11からは選択された
モードに対応する選択信号が、主操作レバー12、副操
作レバー13及びウィンチ操作レバー14からはそれぞ
れの操作レバーの操作位置に対応する操作信号が、コン
トロールユニット30に入力される。コントロールユニ
ット30は、入力される選択信号及び操作信号に基づい
て油圧ユニット40内の各電磁比例制御弁SV1、SV2
…SV8に指令信号を出力し、この指令信号に応じたバ
ルブ開度で電磁比例制御弁を開かせて各油圧ポンプPで
発生された作動油圧を旋回モータ41、起伏シリンダ4
1…ウィンチ回転モータ48等の油圧アクチュエータに
供給させ、指令信号に応じた作動速度で作業台8を移動
させあるいはウィンチ装置60を作動させる。すなわ
ち、コントロールユニット30は、選択信号及び操作信
号に基づいて電磁比例制御弁の作動を制御し、これによ
り各油圧アクチュエータを作動させて作業台の移動やウ
ィンチ装置の作動を制御する。
【0026】コントロールユニット30には、ブーム位
置検出器20、作業装置位置検出器65からブーム姿勢
やウィンチ姿勢の検出信号が入力されている。ブーム位
置検出器20は、車体2に対する旋回台3の旋回角度を
検出する旋回角度検出器21、車体2に対するブーム4
の起伏角度を検出する起伏角度検出器22、ブーム4の
伸縮長を検出する伸長量検出器23、垂直ポスト6に対
する首振りアーム7の旋回角度を検出するアーム旋回角
度検出器24、首振りアーム7に対する作業台8の首振
り角度を検出する作業台首振り角度検出器25などから
構成されている。また、作業装置位置検出器65は、垂
直ポスト6に対するウィンチアーム61の旋回角度を検
出するウィンチ旋回角度検出器66、ウィンチアーム6
1の起伏角度を検出するウィンチ起伏角度検出器67、
ウィンチボディに対するウィンチアーム61の設定長さ
を検出するウィンチ長さ検出器68から構成されてい
る。
【0027】コントロールユニット30は、ブーム位置
検出器20の各検出器から入力される検出信号から、車
体2に対する垂直ポスト6の位置、垂直ポスト6に対す
る作業台8の位置、垂直ポスト6に対するウィンチアー
ム61先端部の位置等を、車体上の旋回軸を原点とする
座標系の座標値として演算処理して求める。そして、こ
の座標値に基づいて後述する水平−垂直移動制御(H−
V制御)や、転倒防止制御等を行う。
【0028】以下、モード選択スイッチ11で選択され
る各モードで、主操作レバー12、副操作レバー13、
ウィンチ操作レバー14の操作に対してコントロールユ
ニット30がどの様に各油圧アクチュエータを制御して
作業台8を移動させ、またウィンチ装置60を作動させ
るかについて図3から図7を用いて説明する。
【0029】まず、図3はモード選択スイッチ11で通
常モードが選択された場合の、各操作レバーの機能と、
コントロールユニット30によるブーム及びウィンチ装
置の制御形態を示したものである。なお、通常モードは
作業台3の旋回作動軸(制御上のA軸)、ブーム4の起
伏作動軸(B軸)、ブーム4の伸縮作動軸(L軸)、垂
直ポスト6に対する首振りアーム7の旋回作動軸(α
軸)、首振りアーム7に対する作業台8首振り作動軸
(β軸)、垂直ポスト6に対するウィンチアーム61の
旋回作動軸(γ軸)、ウィンチアームの起伏作動軸(δ
軸)を各作動軸ごとに個別に作動操作するモードであ
る。
【0030】コントロールユニット30は、モード選択
スイッチ11で通常モードが選択されその選択信号が入
力されると、主操作レバー12から入力される操作信号
と各作動軸とを以下のように対応させて制御する。すな
わち、主操作レバー12の前・後方向への傾倒操作は起
伏作動軸の起仰・倒伏操作(すなわち、主操作レバー1
2におけるY軸検出器から出力される操作信号→B軸の
操作信号、以下同じ)、左・右方向はブーム伸縮軸の伸
・縮操作(X軸検出器→L軸)、リング部12bの時計
回り・反時計回りの捻り操作は旋回台3旋回軸の時計回
り・反時計回りの旋回操作(Z軸→A軸)のように対応
させて制御する。
【0031】具体的には、主操作レバー12が前・後方
向に傾倒操作されその操作信号が入力されると、コント
ロールユニット30は、前・後方向の傾倒角に応じた指
令信号を電磁比例制御弁SV2に出力して起伏シリンダ
42を伸・縮作動させ、傾倒角に応じた作動速度でブー
ム4を起仰作動・倒伏作動させる。主操作レバー12が
左・右方向に傾倒操作されその操作信号が入力される
と、コントロールユニット30は、左・右方向の傾倒角
に応じた指令信号を電磁比例制御弁SV3に出力して伸
縮シリンダ43を伸・縮作動させ、傾倒角に応じた作動
速度でブーム4を伸作動・縮作動させる。主操作レバー
12のリング部12bが時計回り・反時計回りに捻り操
作されその操作信号が入力されると、コントロールユニ
ット30は、その捻り方向及び捻り角に応じた指令信号
を電磁比例制御弁SV1に出力して旋回モータ41を作
動させ、捻り角に応じた作動速度で旋回台3を時計回り
・反時計回りに作動させる。
【0032】主操作レバー12が同時に複合的に操作さ
れた場合、例えば、主操作レバー12が左斜め前方に傾
倒操作された場合には、それぞれ前方及び左方向の傾倒
角(すなわち、Y軸検出器からの操作信号とX軸検出器
からの操作信号)に応じた指令信号を電磁比例制御弁S
2とSV3とに出力し、起伏シリンダ42と伸縮シリン
ダ43とを伸長作動させて、ブーム4をそれぞれの傾倒
角に応じた作動速度で起仰及び伸長作動させる。このよ
うに、通常モードでは、それぞれの制御軸(L軸、B
軸)は主操作レバーの操作軸(X軸、Y軸)ごとに制御
上別個に並列処理され、各軸が同時に並行して作動制御
される。リング部12bが同時操作された場合も上記と
同様に制御される。
【0033】副操作レバー13は、首振りアーム7の旋
回作動(α軸)及び作業台8の首振り作動(β軸)の作
動操作を行う操作レバーであり、副操作レバーにおける
X軸検出器からの操作信号をα軸に、Y軸検出器からの
操作信号をβ軸に対応させて制御する。コントロールユ
ニット30は、副操作レバー13が前・後方向に傾倒操
作され、その操作信号が入力されると、前・後方向の傾
倒角に応じた指令信号を電磁比例制御弁SV5に出力し
て作業台首振りモータ45を作動させ、傾倒操作角に応
じた作動速度で首振りアーム7に対して作業台8を反時
計回り・時計回りに首振り作動させる。副操作レバー1
3が左・右方向に傾倒操作されその操作信号が入力され
ると、コントロールユニット30はその傾倒角に応じた
指令信号を電磁比例制御弁SV4に出力してアーム旋回
モータ44を作動させ、傾倒操作角に応じた作動速度で
垂直ポスト6に対して首振りアーム7を時計回り・反時
計回りに旋回作動させる。
【0034】副操作レバー13が複合的な方向に傾倒操
作された場合も、主操作レバー12と同様に制御され、
例えば、副操作レバー13が右斜め後方に操作されたと
きには、それぞれ右方向及び後方(手前方向)の傾倒角
に応じた指令信号を電磁比例制御弁SV4とSV5とに出
力し、アーム旋回モータ44及び作業台首振りモータ4
5を作動させて首振りアーム7を反時計回りに、作業台
8を時計回りに旋回作動させる。それぞれの制御軸(α
軸、β軸)は副操作レバー13の操作軸(X軸、Y軸)
ごとに制御上別個に並列処理され、各軸が同時に並行し
て作動制御される。
【0035】ウィンチ操作レバー14は、前述したよう
にウィンチ旋回操作レバー14a、ウィンチ起伏操作レ
バー14b、ウィンチ回転操作レバー14cの3本の操
作レバーからなり、それぞれウィンチ装置60の旋回作
動(γ軸)、ウィンチアーム61の起伏作動(δ軸)、
ウィンチロープ巻き取りドラムの正転・逆転作動(ε
軸)の作動操作を独立して行う。
【0036】コントロールユニット30は、ウィンチ旋
回レバー14aが前・後方向に傾倒操作されその操作信
号が入力されると、その傾倒角に応じた指令信号を電磁
比例制御弁SV6に出力してウィンチ旋回モータ46を
作動させ、傾倒操作角に応じた作動速度で垂直ポスト6
に対してウィンチ装置60を時計回り・反時計回りに首
振り作動させる。ウィンチ起伏レバー14bが前・後方
向に傾倒操作されると、コントロールユニット30は、
その傾倒角に応じた指令信号を電磁比例制御弁SV7
出力してウィンチ起伏シリンダを伸縮作動させ、傾倒操
作角に応じた作動速度でウィンチアーム61を起仰・倒
伏作動させる。また、ウィンチ回転操作レバー14cが
前後方向に傾倒操作されると、コントロールユニット3
0は、その傾倒角に応じた指令信号を電磁比例制御弁S
8に出力してウィンチ巻き上げモータ48を作動さ
せ、傾倒操作角に応じた作動速度でウィンチロープを繰
り出し・巻き取り作動させる。これ等の制御軸(δ軸、
γ軸、ε軸)も制御上別個独立して並列処理される。
【0037】以上のようにして、通常モードでは主操作
レバー12副操作レバー13及びウィンチ操作レバー1
4の各操作軸はそれぞれ個別に各制御軸に対応し、コン
トロールユニット30はそれぞれの操作軸の操作量に応
じた指令信号を対応する電磁比例制御弁に出力して各制
御軸をそれぞれ単独かつ並行して同時制御する。
【0038】次に、モード選択スイッチ11で協動移動
モードが選択された場合について図4を参照して説明す
る。協動移動モードは、作業台8とウィンチ装置60の
相対位置関係を変化させることなく、作業台8を水平面
内及び垂直面内で任意の方向に直線移動させる制御モー
ドである。モード選択スイッチ11で協動移動モードが
選択され、その選択信号が入力されると、コントロール
ユニット30は、主操作レバー12の機能を水平移動操
作及び垂直移動操作の操作レバーに切り替え、以下のよ
うに制御する。
【0039】主操作レバー12が前後左右の任意方向に
傾倒操作されると、コントロールユニット30は、作業
台8とウィンチ装置60の相対位置関係を維持したま
ま、傾倒操作された方向(図中Hを付記する任意の矢印
方向)に作業台8を水平面内で直線移動させる。また、
主操作レバーのリング部12bが時計回り・反時計回り
に捻り操作されると、コントロールユニット30は、作
業台8とウィンチ装置60の相対位置関係を維持したま
ま、作業台8を垂直(同上V方向)に上昇・下降移動さ
せる。
【0040】例えば、図4に示すように、首振りアーム
7とウィンチアーム61との成す角度がθ1、首振りア
ーム7と作業台8との成す角度がθ2の状態で、主操作
レバー12を右方向に傾倒操作すると、コントロールユ
ニット30は、上記二つの角度θ1とθ2とを一定に維持
したまま、作業台8を右方向に水平面内で直線移動させ
る。また、同様の状況で主操作レバー12を右に傾倒さ
せながらリング部12bを時計回りに操作したときに
は、コントロールユニットは上記二つの角度を一定に維
持したまま作業台8を垂直面内で右斜め上方に直線移動
させる。
【0041】具体的に、図5に高所作業車1を上方から
見た平面図を示し、図5におけるの位置から、さら
にの方向に水平面内で作業台を直線移動させる作動操
作が成された場合についてみると、コントロールユニッ
ト30は以下のように各作動軸を制御する。
【0042】コントロールユニット30はの作業台位
置において、主操作レバー12が傾倒操作されると、主
操作レバー12におけるX軸検出器から入力される操作
信号とY軸検出器から入力される操作信号とから、操作
方向(本例において右方向)及び操作量を判断する。ま
た、ブーム位置検出器20から入力される各検出信号か
ら垂直ポスト6の座標位置及び作業台8の座標位置を演
算処理して求める。次いで、当該算出された座標位置か
ら作業台8を水平面内で右方向に操作量に応じた作動速
度で直線移動させるために必要な各作動軸の作動量、及
びこのときに前記二つの角度θ1とθ2との関係を一定に
維持するための作動軸の作動量を演算処理して求める。
そして、算出された各作動軸の作動量に応じた指令信号
を各作動軸の電磁比例制御弁に出力して作業台8を直線
移動させる。
【0043】例えば、図5におけるの位置からの位
置に直線移動させる場合には、旋回台3の旋回軸(A
軸)を反時計回りに旋回作動させるとともに、この旋回
台3の旋回速度及び作業台位置に対応した作動速度で、
ブーム4の起伏軸(B軸)を起伏作動、伸縮軸(L軸)
を縮長作動、首振りアーム7の旋回軸(α軸)を時計回
りに旋回作動、ウィンチアーム61の旋回軸(γ軸)を
時計回りに旋回作動させる必要がある。コントロールユ
ニット30はこれ等各制御軸の必要作動量を演算処理し
て求め、その演算結果に基づいて電磁比例制御弁SV1
〜SV6に指令信号を出力し、各作動軸の油圧アクチュ
エータ41〜46の作動を同期制御する。
【0044】同様に、作業台8が図5におけるの位置
に到達し、さらにの位置に移動するときには、A軸を
反時計回りにさらに旋回作動させるとともに、B軸を倒
伏作動、L軸を伸長作動、α軸を時計回りに旋回作動、
γ軸を時計回りに旋回作動させる必要がある。コントロ
ールユニット30は各制御軸の必要作動量を演算処理し
て求め、その演算結果に基づいて電磁比例制御弁SV1
〜SV6に指令信号を出力し、各作動軸の油圧アクチュ
エータ41〜46の作動を同期制御する。
【0045】従って、このような制御によれば、ウィン
チ装置60と作業台8との位置関係を維持したまま、水
平面内や垂直面内で任意の直線方向に作業台8を移動さ
せることができる。
【0046】コントロールユニット30は、協動移動モ
ードが設定された状態で副操作レバー13及びウィンチ
操作レバー14(14a,14b,14c)が操作され
た場合に、この操作レバー13,14の作動軸について
は通常モードと同様の制御を行う。すなわち、副操作レ
バー13が前後・左右方向に傾倒操作されたときにはこ
の操作を許容してβ軸・α軸を傾倒方向及び傾倒角に応
じて単独または並列で作動させ、ウィンチ操作レバー1
4が傾倒操作されたときは各操作を許容してγ軸、δ
軸、ε軸をそれぞれ傾倒方向及び傾倒角に応じて単独ま
たは並列で作動させる。
【0047】このため、協動移動モードでは、作業台8
に搭乗する作業者が水平面内や垂直面内で所望の方向に
作業台8を直線移動させることができるとともに、首振
りアーム7の旋回作動や作業台8の首振り作動、ウィン
チ装置60の各作動について、通常モードと同様の作動
操作を介入操作することができる。
【0048】次に、モード選択スイッチ11で一括旋回
モードが選択された場合について、図6を参照して説明
する。一括旋回モードは、作業台8とウィンチ装置60
の相対位置関係を変化させることなく作業台8を水平面
内で任意の方向に直線移動させるとともに、作業台8と
ウィンチ装置60の相対位置関係を維持したまま作業台
8とウィンチ装置60とを垂直ポスト6廻りに一括して
水平旋回作動させる制御モードである。モード選択スイ
ッチ11で一括旋回モードが選択され、その選択信号が
入力されると、コントロールユニット30は、主操作レ
バー12の機能を水平移動操作及び一括旋回操作の操作
レバーに切り替え、以下のように制御する。
【0049】主操作レバー12が前後左右の任意方向に
傾倒操作されると、コントロールユニット30は、前述
した協動移動モードと同様にして、作業台8とウィンチ
装置60の相対位置関係を維持したまま、傾倒操作され
た方向(図中Hを付記する任意の矢印方向)に作業台8
を水平面内で直線移動させる。また、主操作レバーのリ
ング部12bが時計回り・反時計回りに捻り操作される
と、コントロールユニット30は、作業台8とウィンチ
装置60の相対位置関係を維持したまま、首振りアーム
7とウィンチ装置60とを一括して垂直ポスト6廻りに
時計回り・反時計回りに旋回作動させる。
【0050】すなわち、主操作レバー12のリング部1
2bが時計回り・反時計回りに捻り操作されてZ軸検出
器から操作信号が入力されると、コントロールユニット
30は、その捻り方向及び捻り角に応じた指令信号を電
磁比例制御弁SV4とSV6とに出力してアーム旋回モー
タ44とウィンチ旋回モータ46とを作動させ、捻り操
作角に応じた作動速度で首振りアーム7とウィンチアー
ム61とを一括して時計回り・反時計回りに同期旋回さ
せる。
【0051】なお、一括旋回モードにおいても、前述の
協動移動モードと同様に、副操作レバー13を用いた首
振りアーム7の単独旋回や作業台8の首振り作動、ウィ
ンチ操作レバー14a,14b,14cを用いたウィン
チ装置60の各作動の介入操作が可能に構成されてい
る。
【0052】このため、一括旋回モードでは、作業台8
に搭乗する作業者が作業台8とウィンチ装置60との相
対位置関係を維持したまま水平面内の所望の方向に作業
台8を直線移動させ、あるいは作業台8とウィンチ装置
60との相対位置関係を維持したまま垂直ポスト6に対
して一括旋回させることができるとともに、首振りアー
ム7の旋回作動や作業台8の首振り作動、ウィンチ装置
60の各作動について、通常モードと同様の作動操作を
行うことができる。
【0053】なお、操作装置10に、例えば前後方向に
傾倒操作可能な他の操作レバーを設け、この操作軸から
の操作信号を垂直昇降の操作信号として活用し制御する
ことにより、水平面内のみならず垂直面内でも任意方向
に直線移動自在な一括旋回モードを構成することができ
る。
【0054】次に、本発明の制御装置の他の実施形態に
ついて図7を参照して説明する。この制御装置は、既に
図1、図2、及び図8を用いて説明したと同様の構成を
有する高所作業車1において、コントロールユニット3
0による制御形態のみが異なる制御装置である。
【0055】操作装置10には、前述同様のモード選択
スイッチ11が設けられており、その選択位置のひとつ
として、作業装置直線移動モードが設けられている。作
業装置直線移動モードは、例えばウィンチ装置60のよ
うにアーム状の作業装置の先端部を水平面内、垂直面内
で直線移動させる制御モードである。
【0056】コントロールユニット30は、モード選択
スイッチ11作業装置直線移動モードが選択されその選
択信号が入力されると、コントロールユニット30は、
主操作レバー12の機能を水平移動操作及び垂直移動操
作の操作レバーに切り替え、以下のように制御する。
【0057】主操作レバー12が前後左右の任意方向に
傾倒操作されると、コントロールユニット30は、傾倒
操作された方向(図中Hを付記する任意の矢印方向)に
ウィンチ装置60の先端部が水平面内で直線移動するよ
うに、各作動軸の作動量を制御する。また、主操作レバ
ーのリング部12bが時計回り・反時計回りに捻り操作
されると、コントロールユニット30は、ウィンチ装置
60の先端部が垂直(同上V方向)に上昇・下降移動す
るように各作動軸の作動量を制御する。
【0058】具体的には、コントロールユニット30
は、主操作レバー12が傾倒操作されると、主操作レバ
ー12におけるX軸検出器から入力される操作信号とY
軸検出器から入力される操作信号とから、操作方向及び
操作量を判断する。また、ブーム位置検出器20及び作
業装置位置検出器65から入力される各検出信号から、
垂直ポスト6の座標位置及びウィンチアーム先端部の座
標位置を演算処理して求める。そして、当該算出された
二つの座標位置から操作信号に基づいた移動方向及び移
動速度でウィンチ装置60を水平面内に直線移動させる
ために必要な各作動軸の作動量を演算処理して求める。
そして、算出された各作動軸の作動量に応じた指令信号
を各作動軸の電磁比例制御弁に出力してウィンチ装置6
0を直線移動させる。
【0059】例えば、図5に示した位置状態において、
の位置からの位置にウィンチ装置60を直線移動さ
せる操作信号が入力されたときに、コントロールユニッ
ト30は、当該位置における上記二つの座標値と操作信
号とから、旋回台3の旋回軸(A軸)を反時計回りに旋
回作動させる作動量、ブーム4の起伏軸(B軸)を起伏
作動させる作動量、伸縮軸(L軸)を縮長作動させる作
動量、ウィンチアーム61の旋回軸(γ軸)を時計回り
に旋回作動させる作動量を演算処理して求め、その演算
結果に基づいて電磁比例制御弁SV1〜SV6に指令信号
を出力して各作動軸の油圧アクチュエータ41〜46の
作動を同期制御する。
【0060】従って、このような制御によれば、ウィン
チ装置60の姿勢を維持したまま、水平面内や垂直面内
で任意方向にウィンチ装置60を直線移動させることが
できる。このため、例えば、ウィンチ装置60で吊り上
げた資材を所定の直線方向に移動させる場合や、ウィン
チアーム61に代えて仮支持装置を取り付けて架空電線
を仮支持した状態で電線の延びる方向に移動させる場合
等に、作業性が良好な制御装置を構成することができ
る。また、この作業装置直線移動モードでは、前述した
協動移動モードのように首振りアーム7の旋回軸(α
軸)を同期制御していないため、同期制御を行う軸数を
抑えて低コストに操作性が良好な制御装置を提供するこ
とができる。
【0061】また、コントロールユニット30は、前述
した各作業モードと同様に、作業装置直線移動モードが
設定された状態で副操作レバー13やウィンチ操作レバ
ー14が操作された場合に、これらの操作レバー13,
14による介入操作を許容し、それぞれのレバー操作に
応じて対応する作動軸を単独または並列で作動させる。
【0062】なお、以上説明した実施例では、コントロ
ールユニットに操作信号を入力させる手段としてジョイ
スティック型の操作レバーを用いた例を開示したが、操
作信号の出力手段は所定形態の信号を出力可能な手段で
あれば良く、例えばウィンチ操作レバーのように各軸が
独立した操作レバーや、回転させることにより所定信号
を出力するポテンショメータ、あるいはキーボードやタ
ッチパネル等により設定して所定信号を出力させる手段
などであっても良い。また、本実施例では複数のモード
をモード選択スイッチで選択し、共通の操作レバーの機
能を切り替えて使用する例を開示したが、例えば専用の
操作レバーを設ける構成とした場合には当該専用の操作
レバーからの信号がモード選択スイッチの選択位置と操
作信号とを兼ねるもの(請求範囲における第1、第2ま
たは第3の所定作動指令)となり、モード選択スイッチ
を必ずしも設ける必要がない。また、作業装置の代表例
として垂直ポスト上にウィンチ装置60を装着した場合
を例示したが、作業装置はウィンチ装置に限定されるも
のではなく、例えば、上記した電線仮支持装置や、いわ
ゆるポリ管挿入機、マニピュレータアーム等であっても
良い。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、旋回
・起伏・伸縮作動が自在なブーム先端部の垂直ポスト
に、それぞれ水平旋回自在に取り付けられた首振りアー
ム及び作業装置と、首振りアームの先端部に首振り作動
自在に取り付けられた作業台とを有するブーム式高所作
業装置において、第1の所定作動指令に基づいて、作業
台と作業装置との間の相対的な位置関係を保持して垂直
ポストの位置を水平面内または垂直面内で直線移動させ
る制御を行うブーム制御手段を備えて構成される。従っ
て、ブームの水平旋回や首振りアームの水平旋回を伴う
ような直線移動であっても、作業台と作業装置との相対
位置関係が変化することないため、作業性を向上させた
ブーム式高所作業装置の制御装置を提供することができ
る。
【0064】また、他の本発明は、旋回・起伏・伸縮作
動が自在なブームの先端部に、作業台とブームの先端部
に対して水平旋回自在に取り付けられたアーム状の作業
装置とを有するブーム式高所作業装置において、第3の
所定作動指令に基づいてブームの旋回作動、起伏作動、
伸縮作動及び作業装置の旋回作動を制御して、作業装置
の先端部を水平面内で直線移動させる制御を行うブーム
制御手段を備えてブーム式高所作業装置の制御装置を構
成する。従って、ブームの水平旋回を伴うような直線移
動であっても、作業装置のアーム先端部が作動指令に基
づいた方向に水平面内で直線移動するため、作業性を向
上させたブーム式高所作業装置の制御装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制御装置を含む作動制御装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態である高所作業車の操作装
置の外観を示す斜視図である。
【図3】通常モードにおける各操作レバーの機能とブー
ムの作動状態とを対応させて示す説明図である。なお、
図中に示すA,B,L,α,β,γ,δはブームの各作動軸を
表す。
【図4】協動移動モードにおける主操作レバーの機能と
ブームの作動状態とを対応させて示す説明図である。
【図5】協動移動モードにおいて水平直線移動操作が成
されたときの制御装置の作用を説明するための説明図で
ある。
【図6】一括旋回モードにおける主操作レバーの機能と
ブームの作動状態とを対応させて示す説明図である。
【図7】作業装置直線移動モードにおける主操作レバー
の機能とブームの作動状態とを対応させて示す説明図で
ある。
【図8】本発明の一実施形態である高所作業車の外観を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 高所作業車(ブーム式高所作業装置) 2 車体(基台) 4 ブーム 7 首振りアーム 8 作業台 11 モード選択スイッチ(移動モード設定手段、旋回
モード設定手段、作業モード設定手段) 30 コントロールユニット(ブーム制御手段) 60 ウィンチ装置(作業装置、アーム状の作業装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F333 AA08 AB04 AC12 BB09 BB26 CA19 FA23 FB03 FD07 FD09 FE04 FE09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台と、 前記基台に旋回動、起伏動、伸縮動が自在に取り付けら
    れたブームと、 前記ブームの先端部に前記ブームの起伏角度に拘わらず
    常時垂直を維持して設けられた垂直ポストと、 前記垂直ポストに水平旋回自在に取り付けられた首振り
    アームと、 前記垂直ポストに水平旋回自在に取り付けられた作業装
    置と、 前記首振りアームの先端部に前記首振りアームに対して
    水平旋回自在に取り付けられた作業台とを有してなるブ
    ーム式高所作業装置の制御装置であって、 第1の所定作動指令に基づいて、前記作業台と前記作業
    装置との間の相対的な位置関係を保持して前記垂直ポス
    トの位置を水平面内または垂直面内で直線移動させる制
    御を行うブーム制御手段を備えたことを特徴とするブー
    ム式高所作業装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記ブーム制御手段は、第2の所定作動
    指令に基づいて、前記作業台と前記作業装置との間の相
    対的な位置関係を保持して前記作業台と前記作業装置と
    を前記垂直ポストに対して一括して水平旋回させる制御
    を行うことを特徴とする請求項1に記載のブーム式高所
    作業装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記作業台と前記作業装置との間の相対
    的な位置関係を保持して前記垂直ポストの位置を水平面
    内または垂直面内で直線的に移動させる協動移動モード
    を選択自在に設定する移動モード設定手段を備え、 前記ブーム制御手段は、移動モード設定手段により前記
    協動移動モードが設定されている状態において、前記作
    業台を前記垂直ポストに対して水平旋回させる作動指令
    が入力されたとき、または前記作業装置を前記垂直ポス
    トに対して水平旋回させる作動指令が入力されたとき
    に、前記設定されたモードに拘わらず前記作動指令に基
    づいて前記作業台または前記作業装置を前記ブームの先
    端部に対して個別に水平旋回させる制御を行うことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載のブーム式高所
    作業装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 基台と、 前記基台に旋回動、起伏動、伸縮動が自在に取り付けら
    れたブームと、 前記ブームの先端部に取り付けられた作業台と、 前記ブームの先端部に水平旋回自在に取り付けられたア
    ーム状の作業装置とを有してなるブーム式高所作業装置
    の制御装置であって、 第3の所定作動指令に基づいて、前記ブームの旋回作
    動、起伏作動、伸縮作動及び前記作業装置の旋回作動を
    制御して、前記アーム状の作業装置の先端部を水平面内
    または垂直面内で直線移動させる制御を行うブーム制御
    手段を備えたことを特徴とするブーム式高所作業装置の
    制御装置。
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