JP2002127409A - インクジェットヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッド及びその製造方法

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JP2002127409A
JP2002127409A JP2000319128A JP2000319128A JP2002127409A JP 2002127409 A JP2002127409 A JP 2002127409A JP 2000319128 A JP2000319128 A JP 2000319128A JP 2000319128 A JP2000319128 A JP 2000319128A JP 2002127409 A JP2002127409 A JP 2002127409A
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piezoelectric material
material substrate
ink
jet head
ink jet
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JP2000319128A
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Tetsuo Okuno
奥野  哲生
Minoru Yamada
穣 山田
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
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    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】量産性に優れ、製造工程が簡便であり、コンパ
クト化及びコストダウンを図ることのできるインクジェ
ットヘッド及びその製造方法を提供する。 【解決手段】圧電材料基板1に複数の溝を並設すること
により隔壁11とチャンネル部7とを交互に形成し、上
記隔壁11に駆動電極9aを介して電界を印加すること
により該隔壁11をせん断変形させてインクを吐出する
ようにしたインクジェットヘッドであって、上記チャン
ネル部7はその全長方向に亘って略同一深さに形成さ
れ、上記隔壁11の全側面及びチャンネル部7底部に亘
って駆動電極9aを形成し、上記チャンネル部7底部
に、各チャンネル部7から圧電材料基板1裏面に通じる
小孔を貫設し、該小孔に電極形成部材5aを設けると共
に、上記圧電材料基板1裏面に該電極形成部材5aと導
通する電極パターン8を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットヘ
ッド及びその製造方法に関し、詳しくは量産性に優れ、
製造工程が簡便であり、コンパクト化及びコストダウン
を図れるインクジェットヘッド及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、圧電材料基板に複数のチャンネル
部を並設し、該チャンネル部を区画する隔壁に駆動電極
を設け、該駆動電極に電圧を印加して上記チャンネル部
を区画する隔壁をせん断変形させてインクをノズル孔か
ら吐出するようにしたせん断変形(シェアモード)型の
インクジェットヘッドにおいては、図9に示すように、
圧電素子を含む基板100に、円盤状のブレードを用い
て複数列の溝の加工を基板途中から行い、その後、該溝
側にカバー基板101を固着することにより圧電素子か
らなる隔壁102とチャンネル部103とを交互に形成
すると共に、上記隔壁102に駆動電極104を斜め蒸
着等により形成し、該駆動電極104に電圧を印加する
ことにより隔壁102をせん断変形させてチャンネル部
103内のインクをノズルプレート105のノズル孔1
06から吐出させるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のインクジェ
ットヘッドでは、チャンネル部103の内壁に設けられ
た駆動電極104を外部のプリント基板107と電気的
に接続するために、チャンネル部103内に徐々に浅く
なる屈曲部103aを形成し、該屈曲部103aから外
部へ延出する部分103bを利用して行うようにしてい
る。このため、インクジェットヘッドの長さ(チャンネ
ル部103に沿う方向の長さ)が、この屈曲部103a
及び延出部分103bの分だけ、実際に駆動される部分
の隔壁102aの長さよりも長くなってヘッドが大型化
し、それだけ基板からの取り数(1枚の基板から切断加
工されることにより取れるヘッド数)が少なくなる。
【0004】しかも、この方法では、チャンネル部10
3の内壁に設けられた駆動電極104からの配線の引き
出しのために、駆動に必要な部位以外に多くの無駄な構
造(屈曲部103a及び延出部分103b)を設けなく
てはならないため、高価な圧電材料を多く必要とし、ヘ
ッドのコストダウンを図るには非常に不利である。
【0005】特開平10−76669号には、屈曲部に
チャンネル部裏面に貫通する小孔を形成し、隔壁に蒸着
或いはスパッタリングにより形成した駆動電極と駆動回
路との電気的接続を該小孔を介して行うようにすること
で、図9に示すような無駄な延出部分103bを極力少
なくしたものが記載されているが、実際に駆動を行わな
い無駄な屈曲部を有することに変わりはなく、ヘッドの
コンパクト化を十分に図り得るまでには至っていない。
【0006】この屈曲部103a及び延出部分103b
を有することは、ヘッドのコンパクト化及び高量産性を
図る上では大きな障害である。しかし、これらをなくし
た形状では、各チャンネル部103の内壁に設けられた
駆動電極104との導通を確保して外部のプリント基板
107との電気的な接続を得ることは極めて困難であっ
た。
【0007】そこで、本発明の課題は、量産性に優れ、
製造工程が簡便であり、コンパクト化及びコストダウン
を図ることのできるインクジェットヘッド及びその製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の発明
によって解決される。
【0009】1.圧電材料基板に複数の溝を並設するこ
とにより隔壁とチャンネル部とを交互に形成し、上記隔
壁に駆動電極を介して電界を印加することにより該隔壁
をせん断変形させてインクを吐出するようにしたインク
ジェットヘッドであって、上記チャンネル部はその全長
方向に亘って略同一深さに形成され、上記隔壁の全側面
及びチャンネル部底部に亘って駆動電極を形成し、上記
チャンネル部底部に、各チャンネル部から圧電材料基板
裏面に通じる小孔を貫設し、該小孔に電極形成部材を設
けると共に、上記圧電材料基板裏面に該電極形成部材と
導通する電極パターンを形成してなることを特徴とする
インクジェットヘッド。
【0010】2.前記小孔は、ヘッドの幅方向に沿って
直線状に配列されていることを特徴とする請求項1記載
のインクジェットヘッド。
【0011】3.前記小孔は、ヘッドの幅方向に沿って
千鳥状に配列されていることを特徴とする請求項1記載
のインクジェットヘッド。
【0012】4.前記駆動電極は、無電解メッキにより
形成されていることを特徴とする請求項1、2又は3記
載のインクジェットヘッド。
【0013】5.前記圧電材料基板は、2枚の圧電材料
基板をその分極方向を互いに反対に向けて貼り合わせて
なり、前記溝は該2枚の圧電材料基板に亘って凹設され
ていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
のインクジェットヘッド。
【0014】6.前記チャンネル部は、インクが貯留さ
れるインク室とインクが貯留されない空気室とを交互に
有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
のインクジェットヘッド。
【0015】7.圧電材料基板に複数の仮想チャンネル
領域を画定し、更に該仮想チャンネル領域に略直交する
方向に想定される複数の仮想カットラインによって複数
のヘッド領域を画定し、該各仮想チャンネル領域の内部
又は該領域に跨って上記各ヘッド領域毎に前記圧電材料
基板に1つの小孔を貫設し、次いで該各々の小孔内に電
極形成部材を設け、次いで前記チャンネル領域に従って
研削してチャンネル部を形成し、該圧電材料基板の裏面
に前記電極形成部材に導通する電極パターンを形成し、
次いで該圧電材料基板の全面に前記チャンネル部から電
極パターンに導通する駆動電極を形成し、次いで該圧電
材料基板の上面にカバー材を固着し、次いで前記仮想カ
ットラインに従って切断することを特徴とするインクジ
ェットヘッドの製造方法。
【0016】8.前記仮想チャンネル領域の内部に前記
ヘッド領域毎に前記圧電材料基板に1つの小孔を貫設
し、且つ該小孔を上記ヘッド領域の幅方向に沿って直線
状に配列することを特徴とする請求項7記載のインクジ
ェットヘッドの製造方法。
【0017】9.前記仮想チャンネル領域に跨って前記
ヘッド領域毎に前記圧電材料基板に1つの小孔を貫設
し、且つ該小孔を上記ヘッド領域の幅方向に沿って千鳥
状に配列することを特徴とする請求項7記載のインクジ
ェットヘッドの製造方法。
【0018】10.前記駆動電極は、無電解メッキによ
り形成されることを特徴とする請求項7、8又は9記載
のインクジェットヘッドの製造方法。
【0019】11.無電解メッキの前に、前記圧電材料
基板の表面をエッチング処理することを特徴とする請求
項10記載のインクジェットヘッドの製造方法。
【0020】12.前記駆動電極に有機絶縁膜を電着す
ることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の
インクジェットヘッドの製造方法。
【0021】13.前記小孔は、ドリルにより開穿する
ことを特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載のイ
ンクジェットヘッドの製造方法。
【0022】14.前記圧電材料基板は、分極方向の異
なる2枚の圧電材料基板をその分極方向を互いに反対に
向けて貼り合わせてなり、前記チャンネル部は該2枚の
圧電材料基板に亘って凹設することを特徴とする請求項
7〜13のいずれかに記載のインクジェットヘッドの製
造方法。
【0023】15.前記チャンネル部は、インクが貯留
されるインク室とインクが貯留されない空気室とを交互
に形成することを特徴とする請求項7〜14のいずれか
に記載のインクジェットヘッドの製造方法。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0025】図1は仮想チャンネル領域とヘッド領域を
画定するための説明図であり、同図において、1は圧電
材料基板であり、該圧電材料基板1に複数の仮想チャン
ネル領域2、2、2が画定される。なお、図1は圧電材
料基板1の平面図を示している。
【0026】3は仮想チャンネル領域2、2、2に直交
する方向に想定される仮想カットラインであり、該仮想
カットライン3は複数設けられる。4は複数の仮想カッ
トライン3、3によって確定される複数のヘッド領域で
あり、該仮想カットライン3、3に沿って切断されるこ
とで、ヘッドチップが形成される。
【0027】5は、図1に示す態様では、前記仮想チャ
ンネル領域2、2、2の内部に、前記ヘッド領域4、
4、4毎に前記圧電材料基板1に貫設された1つの小孔
である。小孔5はドリルによって開穿することが好まし
い。その小孔5の径の大きさは、隣接するチャンネル領
域にかからなければ、チャンネル幅を越えてもかまわな
いが、好ましくは仮想チャンネル領域2の幅の範囲に収
まる程度が好ましく、具体的にはチャンネル幅の30%
〜100%の範囲が好ましい。30%よりも小さいと後
工程で小孔5に注入する導電ペーストやメッキの注入性
が極めて悪く、100%を越えると機械精度のバラツキ
により、隣接するチャンネルに接触して導通してしまう
可能性が極めて高くなる。
【0028】小孔5、5、5は、図1の態様では、ヘッ
ド領域4の幅方向に沿って直線状に配列され、該ヘッド
領域4の各チャンネル領域2の長さ方向の略中間位置に
貫設されている。
【0029】圧電材料基板1としては、電圧を加えるこ
とにより変形を生じる圧電材料を用いて形成された基板
を用いることができる。この圧電材料としては、公知の
ものを用いることができ、有機材料からなる圧電基板、
非金属性の圧電基板などがある。特に、非金属性の圧電
基板が好ましく、このような基板としては、成形、焼成
等の工程を経て形成される圧電セラミックス基板、又は
成形、焼成を必要としないで形成される基板等がある。
【0030】この基板用の有機材料としては、ポリフッ
化ビニリデン等の有機ポリマーや、有機ポリマーと無機
物とのハイブリッド材料等が挙げられる。
【0031】成形、焼成等の工程を経て形成される圧電
セラミックス基板としては、チタン酸ジルコン酸鉛(P
ZT)が好ましい。
【0032】PZTとしては、PZT(PbZrO3
PbTiO3、)と、第三成分添加PZTがある。添加
する第三成分としてはPb(Mg1/2Nb2/3)O3、P
b(Mn1/3Sb2/3)O3、Pb(Co1/3Nb2/3)O3
等があり、さらにBaTiO3、ZnO、LiNbO3
LiTaO3等を用いてもよい。
【0033】また、成形、焼成を必要としないで形成さ
れる基板として、例えば、ゾル−ゲル法、積層基板コー
ティング等で形成することができる。ゾル−ゲル法によ
れば、ゾルは所定の化学組成を持つ均質な溶液に、水、
酸あるいはアルカリを添加し、加水分解等の化学変化を
起こさせることによって調整される。さらに、溶媒の蒸
発や冷却等の処理を加えることによって、目的組成の微
粒子あるいは非金属性、無機微粒子の前躯体を分散した
ゾルが作成され、基板とすることができる。異種元素の
微量添加も含めて、化学組成の均一な化合物を得ること
ができる。出発原料に、一般にケイ酸ナトリウム等の水
に可溶な金属塩あるいは金属アルコキシドが用いられ、
金属アルコキシドは、一般式M(OR)nで表される化
合物で、OR基が強い塩基性を持つため容易に加水分解
され、有機高分子のような縮合過程を経て、金属酸化物
あるいはその水和物に変化する。
【0034】また、積層基板のコーティング法として
は、気相から析出させる蒸着法があり、気相からセラミ
ック基板を作成する方法は、物理的手段による蒸着法
と、気相から基板表面に化学反応により析出させる化学
析出法の二通りに分類される。更に、物理蒸着法(PV
D)は、真空蒸着法、スパッター法、イオンプレーティ
ング法等に細分され、また化学的方法は、気相化学反応
法(CVD)、プラズマCVD法などがある。物理蒸着
法(PVD)としての真空蒸着法は、真空中で対象とす
る物質を加熱して蒸発させ、その蒸気を基板上に付着さ
せる方法で、スパッター法は目的物質(ターゲット)に
高エネルギー粒子を衝突させ、ターゲット表面の原子・
分子が衝突粒子と運動量を交換して、表面からはじきだ
されるスパッタリング現象を利用する方法である。また
イオンプレーティング法、イオン化したガス雰囲気中で
蒸着を行う方法である。また、CVD法では、膜を構成
する原子・分子あるいはイオンを含む化合物を気相状体
にしたのち、適当なキャリヤーガスで反応部に導き、加
熱した基板上で反応あるいは反応析出させることによっ
て膜を形成し、プラズマCVD法はプラズマエネルギー
で気相状態を発成させ、400℃〜500℃までの比較
的低い温度範囲の気相化学反応で、膜を析出させる。
【0035】この圧電材料基板1は、1枚の基板によっ
て構成してもよいが、図2に示すように、2枚の基板1
a、1bを用い、それらを分極方向(矢印で示す)を互
いに反対に向けて貼り合わせて構成することが好まし
い。圧電材料基板1aと1bを接合する手段としては、
エポキシ系接着剤等の接着剤を用いた接合を採用できる
が、接合可能であれば特にこれに限定されない。接着剤
を用いて接合する場合、その接着剤層の硬化後の厚み
は、1〜10μmの範囲が好ましい。
【0036】次いで、小孔5の各々には電極形成部材5
aが注入される。電極形成部材5aとしては、銀ペース
ト、銅ペースト、Ni(ニッケル)ペースト等の導電性
ペーストや、(無電解)Niメッキ等により形成され
る。導電性ペーストを小孔5に注入する方法としては、
スクリーン印刷による方法や、ディスペンサーによる注
入の方法がある。メッキによる方法は、小孔5中をメッ
キ液が流れ、析出したNi等の金属が成長してゆき、最
終的には小孔5を埋めるようになる。
【0037】また、その他、電極形成部材5aには、圧
電材料基板1に金属ワイヤー等の導電材料を所定の方向
に導通するように埋め込んでおくようにしてもよい。
【0038】次いで、図2に示すように、前記圧電材料
基板1の上面にメッキ用レジスト層6を形成する。メッ
キ用レジスト層6を形成する手段は、好ましくはメッキ
用レジストの塗布液をスピンコートすることによって一
定の厚みに塗設することである。スピンコートによる
と、一定の膜厚に精度よく塗設できるので好ましい。メ
ッキ用レジストの塗布剤としては、たとえばアルカリ可
溶タイプのノボラック樹脂等を用いることができる。メ
ッキ用レジスト層の乾燥膜厚は、0.5μm〜20μm
の範囲が好ましい。
【0039】次いで、図3に示すように、前記チャンネ
ル領域2に従って公知の研削機により研削してチャンネ
ル部7、7…を形成する。チャンネル部7、7…は各々
溝であり、各チャンネル部7、7…内において圧電材料
基板1a、1bが略同じ高さになるように2枚の圧電材
料基板1a、1bに亘って研削される。これにより各チ
ャンネル部7、7…間に分極方向が互いに反対方向とな
る隔壁11、11…が形成される。
【0040】チャンネル部7、7…の形は、溝の両側壁
が垂直方向に向いており、そして互いに平行であること
が好ましく、溝の全長方向に亘って略同一深さで大きさ
と形状が変わらず、従来のような屈曲部が形成されない
ストレートタイプである。これにより泡抜けが良く、電
力効率が高く、発熱が少なく、高速応答性が良い。即
ち、ヘッドからインクを吐出する時、先ず、インク溝の
左右の壁を外側に変形させ、インク溝を膨らませて、溝
に負圧を発生させ、マニホールド(図示せず)インクを
吸引する。この時、発生した負の圧力波は、ノズルから
出発し、溝内を移動し、溝の入口の、溝断面積が急変す
る部分で、位相を反転して、反射される。このタイミン
グで、壁の変形を元に戻して、インクを圧縮すれば、イ
ンクに高い圧力が掛かる。これがnmオーダーの極く微
少な壁の変位で、インクを吐出するインクジェットヘッ
ドの特徴である。この様に、インクジェットヘッドがイ
ンクを吐出できる周期は、チャンネル部の長さをインク
中の音速で割った時間の整数倍に限られる。高周波で吐
出するにはインク溝の長さを短くすることが好ましいの
で、インク溝の形は長い浅溝部を持つ入口浅溝型より、
短い溝を持つストレート溝型が好ましい。
【0041】各チャンネル部7、7…はインクが貯留さ
れるインク室とインクが貯留されない空気室として機能
することが好ましく、その場合、インク室と空気室は交
互に配置されるようにする。インク室とインク室の間に
空気室を配置すると、クロストークがなくなり、インク
室として形成されたチャンネル部7、7…は、より高周
波数で駆動し、高速の吐出が可能になる。
【0042】次いで、図3に示すように、圧電材料基板
1の裏面(チャンネル部7、7…が形成されない側)に
前記電極形成部材5aに導通する電極パターン8を形成
する。電極パターン8は、蒸着法やメッキ等によって形
成できる。
【0043】次いで、各チャンネル部7、7…内に駆動
電極を形成する。駆動電極を形成する金属は、Ni(ニ
ッケル)、Co(コバルト)、Cu(銅)、Al(アル
ミニウム)等があるが、NiやCuが好ましく、特に好
ましくはNiである。
【0044】駆動電極の形成は、スパッタ法、蒸着法、
CVD(化学気相反応法)など真空装置を用いた方法を
採用して各チャンネル部7、7…内に金属皮膜を形成す
ることにより行うこともできるが、メッキ処理すること
により、図3に示すように、圧電材料基板1全面にメッ
キ9を施すことが好ましい。このメッキ9により、上下
の圧電材料基板1a、1bに亘る各チャンネル部7、7
…間の隔壁11側面及び底面に亘って駆動電極が形成さ
れ、該駆動電極が小孔5に注入された電極形成部材5a
によって電極パターン8と導通する。
【0045】メッキ9は無電解メッキにより形成するこ
とが好ましい。無電解メッキによれば、蒸着法のように
斜め蒸着させる必要がなく、隔壁11側面から底面に亘
る駆動電極が安定且つ容易に得られる。特に、本実施形
態に示すように、各隔壁11が2枚の圧電材料基板1
a、1bにより形成されている場合、各壁11をせん断
変形させるために各隔壁11の側面全面に亘って駆動電
極を形成する必要があるが、無電解メッキにより形成す
ることで、各隔壁11の側面全面に亘って安定且つ容易
に駆動電極を形成することが可能である。
【0046】前記圧電材料基板1の全面にメッキを施す
際に、予め前記圧電材料基板1の全面に無電解メッキ触
媒を吸着させ、次いで該触媒吸着面に無電解メッキして
もよい。無電解メッキ触媒を吸着させる方法は、たとえ
ば次の方法が挙げられる。上記圧電材料基板1を、濃度
0.1%の塩化第1錫水溶液に浸漬して塩化第1錫を吸
着させ、続いて濃度0.01%の塩化パラジューム水溶
液に浸漬して塩化パラジュームを吸着させ、先に吸着し
た、塩化第1錫と塩化パラジウムの間で、酸化還元反応
(SnCl2+PdCl2→SnCl4+Pd↓)を起こさせて、金属パラ
ジウムを形成する。この金属パラジウムが無電解メッキ
の触媒となる。
【0047】無電解メッキにより形成される電極の金属
としては、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Cu
(銅)、Al(アルミニウム)等があるが、NiやCu
が好ましく、特に好ましくはNiである。
【0048】無電解メッキによる電極形成においては、
Ni−P又はNi−Bを単独で使用してもよいし、ある
いはNi−PとNi−Bを重層してもよい。Ni−Pは
P含量が高くなると電気抵抗が増大するので、P含量が
1〜数%程度がよい。Ni−BのB含量は、普通1%以
下なので、Ni−PよりNi含量が多く、電気抵抗が低
く、且つ、外部配線との接続性が良いため、Ni−Pよ
りNi−Bの方が好ましいが、Ni−Bは高価なので、
Ni−PとNi−Bを組み合わせることも好ましい。
【0049】メッキ膜の厚みは、0.5μm〜5μmの
範囲が好ましい。
【0050】本発明では、無電解メッキでメッキが析出
しないレジスト及びメッキ液を使用している。また、メ
ッキの密着性を良くするために、ふっ酸及び有機酸のエ
ッチングを前処理に行っている。
【0051】また本発明では、前記メッキ皮膜に有機絶
縁膜を形成することが好ましい。有機絶縁膜は電着によ
って形成することが好ましいが、パリレン等により形成
することもできる。電着によって有機絶縁膜を形成する
方法としては、たとえば、15%濃度のアミノアクリル
樹脂を含む電着液に、電極を形成した、たとえばPZT
を室温で浸漬して、50Vの直流電流を約1分間印加す
ると、厚さ2μm程度のピンホールフリーの絶縁膜が形
成される。有機絶縁膜を形成すると、水系インクでも、
溶剤系インクでも吐出できる効果がある。
【0052】次いで、本発明では、図4に示すように、
該圧電材料基板1の上面にカバー材10を固着し、次い
で前記仮想カットライン4に従って切断する。即ち、か
かるフルカットによって、図5に示すように、圧電材料
基板1からなる隔壁11によって区画される複数のチャ
ンネル部7、7…が並設され、しかる後、各チャンネル
部7、7…に対応するノズル孔を有するノズル板(図示
せず)を側面に固着することで、チャンネル部7、7…
内の駆動電極9aと圧電材料基板1の裏面に形成される
電極パターン8とが、小孔5に設けられた電極形成部材
5aによって導通したインクジェットヘッドを製造する
ことができる。これにより、各駆動電極9aとの配線を
ヘッドの裏面において行うことが可能となり、簡便に製
造可能であると共に、各チャンネル部7、7…には従来
のように屈曲部及び延出部分は全く形成されないので、
ヘッドのコンパクト化を容易に図ることができ、それだ
け1枚の基板から取ることのできるヘッド数が向上す
る。
【0053】また、本実施形態では、各隔壁11は2枚
の圧電材料基板1a、1bにより形成され、その分極方
向が上下で反対となるシェブロン構造を呈しているた
め、各駆動電極9aに電圧を掛けることにより隔壁11
に電界を印加すると、図8に示すように、上下両方の圧
電材料基板1a、1bに共にせん断変形力が働き、しか
も、各チャンネル部7、7…は従来のような屈曲部が形
成されないストレートタイプであるため、隔壁11全体
が効率良く変形し、省電力化が可能である。また、変形
量が大きいため、発生する圧力が高く、吐出したインク
滴の速度が速い。従って、インクの着弾ずれが少なく、
画質が大幅に向上する利点がある。
【0054】本発明では、カバー材10を固着する前
に、メッキ用レジスト層6をアルカリで除去することは
好ましいことである。使用するアルカリは、好ましくは
苛性ソーダである。
【0055】以上、本発明の一実施の形態を説明した
が、本発明では、小孔5を設ける態様として、以上説明
したようにヘッドの幅方向に沿って直線状に配列するも
のの他に、図6に示すように、ヘッドの幅方向に沿って
千鳥状に配列することも好ましい。このようにすると、
チャンネル幅よりも大きな孔を形成でき、孔あけ加工の
煩雑さを解消でき、また導電ペースト等の電極形成部材
の注入作業が容易になる効果がある。
【0056】千鳥状の小孔5を適用して図2〜図5と同
様の製造方法を採用すると、図7に示すような断面構造
を成すヘッドが得られる。図6、図7において、図1〜
図5に示す符号と同一の符号の部位は同一の構成である
ので、その説明を省略する。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、量産性に優れ、製造工
程が簡便であり、コンパクト化及びコストダウンを図れ
るインクジェットヘッド及びその製造方法を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の一例を示す平面図
【図2】図1の(ii)−(ii)線に沿う断面図
【図3】本発明の製造方法の一例を示す要部斜視図
【図4】本発明の製造方法の一例を示す要部斜視図
【図5】本発明の方法によって製造されたヘッドの一例
を示す断面図
【図6】本発明の製造方法の他の例を示す説明図
【図7】本発明の方法によって製造されたヘッドの他の
例を示す断面図
【図8】ヘッドの作用を示す説明図
【図9】従来のインクジェットヘッドのを示す部分破断
斜視図
【符号の説明】
1:圧電材料基板 2:仮想チャンネル領域 3:仮想カットライン 4:ヘッド領域 5:小孔 6:メッキ用レジスト層 7:チャンネル部 8:電極パターン 9:メッキ 9a:駆動電極 10:カバー材 11:隔壁

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電材料基板に複数の溝を並設することに
    より隔壁とチャンネル部とを交互に形成し、上記隔壁に
    駆動電極を介して電界を印加することにより該隔壁をせ
    ん断変形させてインクを吐出するようにしたインクジェ
    ットヘッドであって、上記チャンネル部はその全長方向
    に亘って略同一深さに形成され、上記隔壁の全側面及び
    チャンネル部底部に亘って駆動電極を形成し、上記チャ
    ンネル部底部に、各チャンネル部から圧電材料基板裏面
    に通じる小孔を貫設し、該小孔に電極形成部材を設ける
    と共に、上記圧電材料基板裏面に該電極形成部材と導通
    する電極パターンを形成してなることを特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  2. 【請求項2】前記小孔は、ヘッドの幅方向に沿って直線
    状に配列されていることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】前記小孔は、ヘッドの幅方向に沿って千鳥
    状に配列されていることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】前記駆動電極は、無電解メッキにより形成
    されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
    インクジェットヘッド。
  5. 【請求項5】前記圧電材料基板は、2枚の圧電材料基板
    をその分極方向を互いに反対に向けて貼り合わせてな
    り、前記溝は該2枚の圧電材料基板に亘って凹設されて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    インクジェットヘッド。
  6. 【請求項6】前記チャンネル部は、インクが貯留される
    インク室とインクが貯留されない空気室とを交互に有す
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のイ
    ンクジェットヘッド。
  7. 【請求項7】圧電材料基板に複数の仮想チャンネル領域
    を画定し、更に該仮想チャンネル領域に略直交する方向
    に想定される複数の仮想カットラインによって複数のヘ
    ッド領域を画定し、該各仮想チャンネル領域の内部又は
    該領域に跨って上記各ヘッド領域毎に前記圧電材料基板
    に1つの小孔を貫設し、次いで該各々の小孔内に電極形
    成部材を設け、次いで前記チャンネル領域に従って研削
    してチャンネル部を形成し、該圧電材料基板の裏面に前
    記電極形成部材に導通する電極パターンを形成し、次い
    で該圧電材料基板の全面に前記チャンネル部から電極パ
    ターンに導通する駆動電極を形成し、次いで該圧電材料
    基板の上面にカバー材を固着し、次いで前記仮想カット
    ラインに従って切断することを特徴とするインクジェッ
    トヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】前記仮想チャンネル領域の内部に前記ヘッ
    ド領域毎に前記圧電材料基板に1つの小孔を貫設し、且
    つ該小孔を上記ヘッド領域の幅方向に沿って直線状に配
    列することを特徴とする請求項7記載のインクジェット
    ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】前記仮想チャンネル領域に跨って前記ヘッ
    ド領域毎に前記圧電材料基板に1つの小孔を貫設し、且
    つ該小孔を上記ヘッド領域の幅方向に沿って千鳥状に配
    列することを特徴とする請求項7記載のインクジェット
    ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】前記駆動電極は、無電解メッキにより形
    成されることを特徴とする請求項7、8又は9記載のイ
    ンクジェットヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】無電解メッキの前に、前記圧電材料基板
    の表面をエッチング処理することを特徴とする請求項1
    0記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】前記駆動電極に有機絶縁膜を電着するこ
    とを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載のイン
    クジェットヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】前記小孔は、ドリルにより開穿すること
    を特徴とする請求項7〜12のいずれかに記載のインク
    ジェットヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】前記圧電材料基板は、分極方向の異なる
    2枚の圧電材料基板をその分極方向を互いに反対に向け
    て貼り合わせてなり、前記チャンネル部は該2枚の圧電
    材料基板に亘って凹設することを特徴とする請求項7〜
    13のいずれかに記載のインクジェットヘッドの製造方
    法。
  15. 【請求項15】前記チャンネル部は、インクが貯留され
    るインク室とインクが貯留されない空気室とを交互に形
    成することを特徴とする請求項7〜14のいずれかに記
    載のインクジェットヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8804185B2 (en) 2011-04-11 2014-08-12 Canon Kabuhsiki Kaisha Image processing device and image processing method for reducing image degradation

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